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太平洋島嶼国の観光再開は可能か。 [2020年08月05日(Wed)]

太平洋島嶼国各国の経済を見たときに、民間部門が強く、さらに観光業の割合が大きな国々というのは、フィジー、パラオ、クック諸島の3国になります。

次いで、バヌアツ。
さらに、サモア、トンガ、ニウエ
そのあとに、ソロモン諸島、ミクロネシア連邦
と続くイメージです。

マクロで見た場合はフィジーからバヌアツにおける影響が非常に大きいのですが、観光部門が開発途上の国々であっても、マクロでは規模は小さくとも、住民や観光業者の個別の数百万円から数千万円のロスというのは深刻な問題です。

そういった事情も踏まえつつ、特に観光業の活発であった国々では、如何にインバウンド観光を再開できるかが、大きな関心事項となっています。


そのような状況の中、今朝、少し早くから地域観光に関するウェビナーがあり、新型コロナウィルスに関する安全性の面で、いくつか気づかされることがありました。

まず、Safe ZoneとWith Coronaという2つの見方。

With Coronaは、現地の医療体制が十分に整っていることを前提としなければならず、太平洋島嶼国では非常に困難。したがって、可能な限り、Safe Zone=コロナフリーを維持しなければなりません。

そうすると、観光対象国は少なくともコロナの感染拡大が収まっている国だけになり、現状、観光市場としては、ニュージーランドと台湾だけになります。(これらの国々でも、海外との人の往来が再開すれば、常にコロナ感染拡大のリスクはあるものと思います。)

Safe Zoneを維持する場合、新型コロナの無症状者とPCR検査の精度が問題となります。無症状者が他者にウィルスを感染させる可能性があることと、PCR検査である程度の偽陰性可能性があることが問題になります。

PCR検査というのは、何らかの症状がある人に対して、原因を確定するための手段の一つだと思います。そのPCR検査による陰性証明というのは、With Coronaであれば、マクロで見た場合の感染者数の移動をある程度抑えることができるので有効でしょうが、コロナフリーという視点では難しいかと思います。

そのため、太平洋島嶼国側が、陰性証明を持つ観光客を受け入れる場合でも、その中の数%がウィルス保持者だとの前提に立った事前対策を行わなければならないでしょう。

現地の対応としては、1つは行動範囲の限定(「汚染しても良い地域」の指定と言えるかもしれません)、1つは感染者が出た際の行動履歴の追跡、それ以前に、到着後に14日〜21日間隔離という方法も必要かもしれません。

さらに医療体制の充実も必要になるでしょう。

日本を含め、各国で、症状のある感染者が出た場合、その患者さんは数週間入院することになっています。重症化した場合には、さらに期間が長くなります。患者数は点ではなく累積になっていきます。また、感染者が出た場合には、感染拡大を防ぐために、接触者の確認と隔離、行動履歴の追跡など、根気強く対応しなければなりません。

これまで観光客が現地にウィルスを持ち込み、現地の人々を感染させる場合のことを考えていましたが、観光客が現地で発症するケースも想定しなければなりません。重症の場合は、短時間で急速に症状が悪化するケースもあるようなので、観光客が発症した場合、現地の医療体制が生存のカギになります。しかし、、太平洋島嶼国でどれだけICUがあり、人工呼吸器が使用できるのか。


今日のウェビナーの中で、豪州の方が、先月まで話題になっていたニュージーランドとの観光再開構想「Trans-Tasman Bubble」については、最近の豪州での感染再拡大を受け、国内では話題にならなくなったと話していました。

状況は常に変化していくので、我々も短期視点と中長期視点を持ちつつ、情報を常にアップデートしていかなければなりません。
【業務連絡】太平洋島嶼国に関心のある方 [2020年08月07日(Fri)]

このブログをお読みの方で、太平洋島嶼国への渡航経験(短期も可)があるか調査研究対象としたことがあり(もしくは現在対象としている)、30代前半以下(学生、院生、JICAボランティア経験者、現役の専門調査員、専門調査員経験者含む)、辞書ありで英文記事を読む程度の英語力があり、太平洋島嶼国と笹川平和財団の活動に関心のある方がいらっしゃいましたら、下記までご連絡いただけないでしょうか。

babeldaob.ecotourism@gmail.com

ご連絡いただきましたら、正式の職員メールで、内容と共に返信いたします。

また個人的に、あるいは人づてに私の連絡先をご存知の方は、そちらにご連絡下さい。

よろしくお願いします。
明日から夏季休暇になります。 [2020年08月08日(Sat)]

明日からお盆明けまで夏季休暇に入ります。
先ほどの件で、ご連絡いただければ返信させていただきますが、このブログへのエントリーは減るか、お休みにするかと思います。

よろしくお願いします。


これまで何か月もの間、土日祝日関係なく、オンオフの境目も曖昧になる日々が続いてきたので、この休みを利用して、ちょっと心と頭のスポンジを絞り、吸収力を回復したいですね。


晴れた空の下、草はらの上で、レタスとトマトとチーズのサンドイッチをバクバク食べて、安い赤ワインでガブガブと流し込んだり、

骨つき牛肉と厚めに切ったタマネギを直火で焼いて、対岸の町の明かりを見ながら、赤ワインをソーダで割って、氷、そしてレモンを搾って作るティントデベラーノで食べたり、

トマト、ピーマン、バケット、ニンニク、塩、オリーブオイルでガスパーチョもいいし、

好きな音楽を流しながら、シェイカーでキュラソーとか使っていろんなカクテルを作ったり、

ビターチョコでウィスキーを飲んだり、

葉巻をふかしながらラム酒を飲んだり、


あ、再来週健康診断だから、肉と酒は減らさないとダメか。たばこも葉巻もやめてるんだった。

ストロベリーチョコでコーヒーを飲みながら、数学と英語の勉強でもしましょう。キャドバリーのホワイトトップの方が良いか。


そういえば、先日、10代の時のある出来事を思い出しました。

高3の時、家の事情で、実家から通える地元の国立大で現役合格しか選択肢がなく、滑り止めもなし、一発勝負で落ちたら働くしかないという状況の中、部活を引退した9月ごろから、毎日18〜20時間勉強していました。学校は休まず授業を受けていたので、帰宅後4時頃から朝までぶっ続けという感じか。

定期試験とか模試の時には、徹夜になっていることもあり、確か2回、大事なテストの時に、寝過ごしそうになったことがありました。コタツで勉強していて寝てしまっていました。

それが、その2回とも、15センチくらいの百足に助けられたんです。

1回目は、コタツで突っ伏して寝てしまい、遅刻しそうなとき、足の甲を百足が横切り、目を覚ましました。

2回目は、明け方に疲れて横になり、寝過ごしそうだったとき、何か音がして目を覚ますと、耳元で百足が畳をかじって引っ張りながら音を出していました。

特に2回目は、目が合い、起こそうという百足の意思を感じました。

以降、自分にとって百足は恩人。百足が助けてくれなければ、今の自分はなかったでしょう。


そんな10代の頃の強い精神力と集中力、そして百足の助けを思い出しました。

この休み中、何か探してみましょう。

では、良い週末を。
太平洋諸島フォーラム次期事務局長候補 [2020年08月10日(Mon)]

休暇中ですが、気になる話題が出ているので、書いてしまいます。

現地では、来年1月の現事務局長の任期切れを控え、地域機関太平洋諸島フォーラム(PIF)次期事務局長ポストについての話題が増えています。例えば、下記。

https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/423037/five-contenders-for-pacific-forum-top-job

自分自身は、2006年のグレッグ・アーウィン事務局長時代から、メグ・テイラー時代まで浅くも深くも関わってきた経験があるので、肌感覚で分かる部分も踏まえ、ちょっと書いてみます。

PIF事務局というのは、島嶼国首脳が地域政策合意を図る枠組みであるPIF(太平洋諸島フォーラム)での首脳による決定事項を実現するために取り組む機関で、決して首脳の上に立つものではありません(首脳の合意→PIF事務局が実行)。国連総会のオブザーバーステータスも持ち、国際会議に地域機関として参加もします。島嶼国間の政治が絡む組織でもあります。

事務局長職は、1期3年で2期まで、地域全体をとらえる視点と、各国首脳と中身のある議論を行う必要があります。最近では、現職のメグ・テイラーさんがメラネシアのパプアニューギニア出身で6年、その前のスレイド氏がポリネシアのサモア出身で6年、事務局長を務めてきました。

次のような紳士協定のようなものもあります。
・サブリージョンで持ち回り。つまり、ポリネシア→メラネシアと来たので、次はミクロネシアというもの。
・事務局をホストしているフィジーからは、事務局長を出さない。

ただし、独立が遅く、遅れて加盟した米国系の北部ミクロネシア地域は、伝統的にPIFの枠組みでは後付け感があります。教育的背景も南半球と北半球では異なり、文章もノリも違う面があります。これまでミクロネシア地域出身の事務局長は、キリバスの初代大統領だけだと思いますので、北半球から選ばれたことはありません。

さて、今回の候補ですが、次の5人の名前が上がっています。
1. ジェラルド・ザキオス氏 マーシャル駐米大使、元外務大臣(ミクロネシア地域)
2. プナ氏 クック諸島首相(ポリネシア地域)
3. ジミー・ロジャース博士 元SPREP事務局長、ソロモン諸島出身(メラネシア地域)
4. アメリア・シマモウア氏 英コモンウェルス事務局職員、トンガ出身(ポリネシア)
5. イノケ・クンブアンボラ氏 元フィジー外務大臣・防衛大臣(メラネシア)

1. に関しては、パラオ、マーシャル、ミクロネシア連邦、ナウル、キリバスの5カ国がミクロネシア地域の統一候補として推薦しています。母親はパラオ人。古いですが、自分がマーシャル時代に外務大臣で、本気で怒るときは怒るものの、極めて穏やかな性格で、事務局長としては人が好過ぎる印象ですが、どうか。

2. はちょっとずるい気がします。

3. 他の地域機関事務局長経験者というのは、あまり好まれないのではないか。前職の時に大使館に訪問され、大使と共に話をしたことがあります。Dr. であり、印象としては、島嶼国も英国含む旧宗主国も裏も表も知るドクター。北半球については薄いですが、地域をとらえている。ただし、首脳レベルとの対等なやり取りができるかは不明です。SPREPはPIFほど政治的ではないので。

4. は、分かりません。現状、唯一の女性候補。コモンウェルス事務局ではジェンダー部門のトップだそうです。現在、フォーラム漁業機関(FFA)事務局長、南太平洋観光機構事務局長がトンガ出身です。トンガは実直で優秀で忍耐強い方が多い印象です。

5. クンブアンボラ元大臣は、前フィジー駐日大使でもあります。2012年末頃、自分のフィジー赴任当初。当時、日本とフィジーの関係は極めて悪く、事務レベルでの対話も非常に薄い状態で、フィジー政府と大使館の意思疎通も極めて薄かった時期でした。当時はフィジーはまだクーデター後の暫定政権時代で、ある出来事によってフィジー首相が日本に失望した結果、感情的に極めて関係が悪化していました。おそらく閣僚も日本側との接触については、何らかの制限があったものと思います。簡単な対話もしにくい状況でした。

そんなある時、フィジー主催のレセプションがあり、外交団も招待され、自分は日本大使に同行して参加しました。クンブアンボラさんは、当時外務大臣。

2012年10月にフィジーに赴任しましたが、赴任前、ミクロネシア連邦のフリッツ大使に「クンブアンボラ大使が大臣を務めているから、会うことがあれば、よろしく伝えてください」と、声をかけていただいていました。

日本とフィジーの微妙な関係の中、自分は新任外交官としてそのような空気を知らないふりをし、クンブアンボラ大臣に近づき、フリッツ大使のメッセージを伝えました。おそらく日本との距離感を保つ必要があったのでしょう。微妙な表情をしながら、「こっちに来い」と、何人かフィジー政府の方々に引き合わせていただいたことがありました。

2013年8月頃には、当時もまだ閣僚級以上の訪日は優先度が極めて低い時期で、水俣会議に対する招待が日本政府経由で伝達されても、まったく反応が無い時でした。当時、すでに個人的にフィジー外務省の高官と話をする関係を作っていたので、その大使クラスの方にアポを取り、水俣会議の意味、安倍政権と前政権の違い、国内政治情勢、日本・フィジー関係の回復を考えた場合に訪日の時期としての重要性などを伝えました。フィジー政府内では、国連会議であるため、例外的に対応できるという説明ができるとのことでした。

その大使は、外務次官(当時ヤウボリさん)、大臣に直ぐ伝えると動いてくれ、自分が大使館に戻ると、「クンブアンボラ大臣が参加する」との回答があったと担当部門が驚いていたということがありました。


今後、現地からはいろいろな情報が出てくるでしょう。(パラオのレメンゲサウ大統領が候補だったら、もっと支持が広がる気もする)
後半戦、攻めることができるか。 [2020年08月17日(Mon)]

あっという間の夏休みでした。
休み中は、フィジーのUNWONENから連絡があり、ちょっと対応したくらいで、基本的に仕事のことを考えないようにしていました。

ウィズコロナの社会がどういったものになるのか、誰もが試行錯誤の状況だと思います。新型コロナの怖さについては、1月、3月、6月、現在と見ていくと、見方が変わってきています。

また変わっていくでしょうが、現時点では、少なくとも、映画「コンテイジョン」とか、2012年ごろのNHKの新型インフルエンザのドラマとかの強い致死率を想定したものとは異なっています。

しかし、本当の第2波がくれば、致死率が上がる可能性があるかもしれないので、その時には考え方をリセットし、新たに強い危機感を持つ必要があるかもしれません。

一方、現実的に、人の生活、生業、マクロではない世帯経済を考えれば、経済を回さなければならず、今のウィルスに対しては、感染拡大をどこまで許容できるかの探り合いの状況に思えます。

2〜4週間活動を止めれば、感染拡大傾向を止めることは可能でしょうが、物資が配給制の社会とか強力な社会主義社会とか1984の世界でなければ、生活がもたないでしょう。

指標が何で、その指標の上限がどこにあるのかわからないのが問題ですが、指標と上限があるとして、その上限までは経済を回し、上限を超えたら活動を減速させるような、アクセルを踏んで、緩めてを繰り返していかないと、生活が成り立たないように思います。

それを繰り返しながら、ニューノーマルと言われる社会に遷移していくのと、より危険かもしれない第2波への備え・蓄えをしていくということなのではないか、この休み中、そのようなことを考えていました。


その休み中、茨城の実家には帰りませんでしたが、3密を避けて、今年を乗り切れるだけの日の光を吸収しました。

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休みに入る前に、ムカデの話を書きました。当時、30年前には携帯もネットもなく、情報を調べることができませんでしたが、ググってみると、ムカデと毘沙門天の繋がりや、鉱山との繋がりが出てきました。

当時、数年前に亡くなっていた父方のおじいさんは、日立鉱山の労働者。自分が勉強していた実家が元々そのおじいさんの家でした。寡黙なおじいさんで毎晩キセルをふかしながら、どぶろくを呑んでましたね。

母方のおじいさんも鉱山労働者でした。母方のおじいさんの方は、自分が大学に入ってから亡くなったのだったろうか。よく関東大震災の時の話や、日立は工業都市なので、戦争中の米国による艦砲射撃や防空壕の話をしてくれました。

鉱山と毘沙門天は繋がらなそうですが、全国に毘沙門天を祀る寺社があるとのこと。都内の有名なところに行こうかとも思いましたが、ちょっと違う感じがして、現地には行けないものの、京都のある寺社から「むかで札」をいただきました。

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明日から再スタートになります。
思い出したこと。 [2020年08月18日(Tue)]

安倍首相のニュースを見て、思い出したことがあります。


2014年ごろ、あるイベントに関して、数週間チームの一員として裏方の仕事をしていました。チームの方々は、エリートが多いにもかかわらず、体育会系で、寝ずに人参を齧りながらガツガツと取り組んでいました。年齢は上の方も若い方もいましたが、その様子を見て、「自分とはあらゆる面でレベルが違う」、「このような方々の下で仕事ができたら」などと思ったものです。

そんなあるとき、第一次安倍政権時代に仕事をしていた経験のある数名の方が、「口には出されなかったが、あの時は、本当に命がけだったと思う。」、「それが分かっていたので、我々もそれ以上に必死に取り組んだ。」、「今回も、総理が身を削るように、このイベントのために取り組んでいることが分かっている」、「我々は誰も口にしないが、総理の強い決意を感じており、必ず成功させようと、士気が高い。」と話していました。それを聞いて、自分も熱くなったということがありました。

あれから6年経ちました。皆さん元気にされてるだろうか。いや、元気なはずです。
国連安保理ブリーフィングで、気候変動と安全保障 [2020年08月18日(Tue)]

懐かしい名前がニュースに出ていました。

ニウエ出身のコーラル・パシシさんです。前職で現地に赴任後、PIF事務局とのさまざまな意見交換の際にお世話になりました。聡明さと共に、きれいな目が印象に残っています。現在はSPCに務めているようです。

そのコーラルさんが、先月、国連安保理ブリーフィングで、安全保障上の脅威としての気候変動について説明していました。

https://youtu.be/_ji8n8zZpc0

それに対し、今日のニュースでは中国が「気候変動と安全保障に関連がない」と発言したとありました。持続可能な開発上の問題であると。

https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/423759/china-undermines-pacific-push-for-climate-security

国連安保理における安全保障の定義と、小島嶼国が考える安全保障の定義が一致していないことが背景にあると思いますが、おそらく島嶼国側はそれを承知で打ち込んだものと思います。

中国の発言も、本来の安全保障に関係してきた方々から見れば、何らおかしなものではないと思えるでしょう。スーダンやリビアの話と気候変動を同列に扱うのは違和感があると思います。

しかし、このコロナ禍にあり、従来の安全保障上の情勢が変化しつつある中においても、太平洋島嶼国にとっては「気候変動」がかなりセンシティブな言葉であるようです。
人間ドック [2020年08月20日(Thu)]

今日は人間ドックがありました。
今年は2月以降、対コロナ対策で体重増を図った事に加え、3月以降は在宅が続いており運動量も激減しており、数値が大幅に悪化することを覚悟して臨みました。

結果、体重は昨年比3.5キロ増の70キロ、体脂肪率はやや高めの20%。尿酸値はいつでも痛風爆弾ありの数値であるものの、昨年より2%減。この状況下では、まずまずでしょう。

3キロくらいであれば、食事と運動で落とすことが可能ですが、免疫力を下げたくはないのでやりすぎないように。体脂肪率をあと2%落とすことを目標にしましょう。


今日は、たまっていたRNZ記事を200件ほどだーっと読み、簡単にカテゴリー分けしました。

現地の変化は大きく、1カ月前と後では、印象が180度異なる場合もあります。この変化に遅れずについていかないと。

さらに400程度記事が溜まっていますが、これ全部に目を通すのは難しいので、いくつかに絞り対応しようと思います。

コーラルさんとは別の懐かしい現地友人の名前が載っている記事があったので、またここで紹介できればと思います。
太平洋島嶼地域の捉え方の例として [2020年08月22日(Sat)]

もう10年以上言い続けていることですが、太平洋島嶼国は他の開発途上国、先進国と同様に主権国家です。人口が少なかろうが、経済規模が小さかろうが、主権を有しています。

世界秩序の視点で見れば、
1. 1920〜 第1次世界大戦後の秩序
2. 1945〜 第2次世界大戦後の秩序
3. 1960〜 国連植民地独立付与宣言

その後の太平洋島嶼国を見ると(※ここからは私の主観です)
4. 1962〜1994 太平洋島嶼国の主権確保
5. 1994〜2000年代 旧宗主国の協力・太平洋島嶼国の基盤強化(人材含む)
6. 2010年代〜 太平洋島嶼国の自立

太平洋島嶼地域の脱植民地主義(ポストコロニアリズム)という見方で言えば、
4. 1962〜1994 太平洋島嶼国の主権確保=ポストコロニアリズム第1期
5. 1994〜2000年代 旧宗主国の協力・太平洋島嶼国の基盤強化=ポストコロニアリズム第2期
6. 2010年代〜 太平洋島嶼国の自立=ポストコロニアリズム第3期

このような背景があり、太平洋島嶼国各国は主権を確保し、現在も主権国家として堂々と自国の発展と繁栄・国際社会への関与に取り組んでいます。


4.の主権確保の部分で言えば、国連の枠組みで言えば、非自治地域リストというのが今も存在します。現在も、太平洋では6地域(グアム、米領サモア、ニューカレドニア、仏領ポリネシア、トケラウ、ピトケアン)が掲載されています。

これは極めて私個人の捉え方になりますが、宗主国との関係を、旧宗主国との近さから順に次のようにイメージしています。
(1) 州(ハワイ)
(2) 準州(グアム)
(3) コモンウェルス(北マリアナ)
(4) 自由連合国(パラオ、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島)
(5) 独立国

例えば、自由連合というのは海外領土と完全な独立国の間に位置するということになります。

マーシャル諸島でいえば、戦後、米国信託統治領時代を経て、自治政府樹立(1979)→ コンパクトを結び米国自由連合国として独立(1986)という過程を経験しました。この過程を経験していた故トニー・デブルム外相などは、10年以上前になりますが、「当時、なかなか米国はマーシャルを手放そうとしなかった」とも話していました。

自由連合関係を規定するコンパクトで見れば、パラオ、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島とも、独自の外交権がありますが、防衛・安全保障は米国が権利を有しています。それでも、独立当初はあらゆる基盤を米国が管理していたものの、航空管制、通信、危機管理などが徐々に米国から自由連合国側に移っていることが分かります。


とはいっても、「軍も持たず、自力で自国を守れない小国は、大国の言いなりだろう」という考え方も少なくないのではないでしょうか。


では、これらの国々はどうするかというと、国では大国には対抗できないため、まず地域、共通の課題を有する小島嶼国、開発途上国などの枠組みで、グループを作ります。そして、国連など国際社会の枠組みを活用します。有事であれば状況は異なるかもしれませんが、平時であれば、まっとうな国は、何十カ国ものブロックを無視できないでしょう。


太平洋島嶼国の旧宗主国である米国、豪州、NZ、英国、フランスは、島嶼国が小さい国々であるとしても、主権を尊重しているため、拙速に考え方を押し付けるのではなく、丁寧な対話により相互理解を高め、相手が納得することで様々な条約や協定を結ぶというプロセスをとります。あからさまに「金をやるから、サインしろ」ということはやりません(島嶼国側から見て、「金を出せ、そしたらサインしてやる」というのは今もあるかもしれません)。

有事でない場合は、このようなプロセスは時間がかかるため、外からは、小さな国相手に何をもたついているのだ、という批判も出るかもしれません。しかし、慌てて押し付けるようなやり方をすれば、積み上げた関係が水の泡になります。10年前ならいざ知らず、大変危険な相手の主権やさまざまな権利を無視した議論は、もう行われてはいないものと思いますが。


豪州による昨年のフィジーとのブバレ協定や先日のPNGとの総合的戦略経済パートナーシップ協定(CSEP)などは、相手を対等な国家として尊重している姿勢がよくわかります。


最後に、これはかつて、外務省で第5回アフリカ開発会議(TICAD V)の準備チームに加わっていたときのこと。あるアフリカ諸国の日本大使館から応援出張で帰国していた幹部の方が、「アフリカ諸国の事務方は、若くとも国際会議の経験も豊富であり、優秀で、当然ながら本気だ」というようなことを話していました。これは日頃、太平洋島嶼国でも感じていたことと同じで、国の大小に関わらず、相手に対する押し付けではなく、真剣で丁寧な対話・交渉が必要ということだと思います。
AIのやつ [2020年08月23日(Sun)]

今日は朝から作業を続け、12時間、まだ道半ば。老眼がきつくなってきているので、目を休めながら。


作業をするのに「何か音楽をかけながら」と、CDをいじり始めるとかえって時間がかかってしまうので、こんなときはspotify。

傾向から勝手にミックスを作ってくれるので、楽だし面白い。おしゃべりなDJがいないラジオのような感じか。

いつもなら、Glades, Robinson, Alison Wonderland, Bob MosesのミックスやジャズVibesなんだけれど、今日は日本のを。

ピチカートファイブ、相対性理論、capsule、パフューム、エル・アール、コヨーテバンドの佐野元春ときて、何故かミーハー。何カ月か前に一回検索しただけなのに。

高校〜大学時代のアイドルは森高千里とデビー・ギブソンだったなあと思いつつ、しっかりやれという若い自分からの声が届いたかのよう。

普通なら繋がらない曲が、まるで自分の頭の中を知っているかのように、心理的バリアを越えて、先入観なく繋げられる。AIというのは凄いというか便利というか。

簡単にアクセスできなければ、二度と聴かないで終わる曲が多かっただろうと思うと、やっぱりspotifyえらい。
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