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地味に混乱が続く。 [2020年02月01日(Sat)]

一昨日、昨日と公開・非公開のイベントを開催しました。

毎回のことですが、自分が担当すると、ロジとサブロジが全体の業務の9割以上となり、なかなかサブの中身に入ることができません。準備ができない。外部のイベントだと議論の内容に集中できますが、主催側に回ると苦しい。

今回のようなイベントのやり方の一つは、事前にこちらでストーリーを作ってしまい、段取りも決めて、シナリオ通り進めてしまうというものですショーとしては良いし、参加される方もスッキリすると思います。

しかし、自分が現地や地域会議などで見てきた経験では、綺麗すぎる、整いすぎている場面では、本当の土臭い現場の感覚から離れ、きれいごとや理想に走りすぎる発表になることがあります。

それに、こちらが決め打ちしてしまったら、太平洋島嶼国のみんなが気を使い、バイアスのかかった話をしてしまうでしょう。

どこかで勉強してきたような綺麗な発表をされたって、現地では混沌としていたりします(悪い意味ではなく、彼らの理由がある)。そのため、きっちりしていると勘違いしてアプローチすると、ストレスが溜まるし、現地との相互理解が進まないということになりかねません。



疲労が半端ない中、今日もロジ上のミスが発生しました。変更もいくつも発生し、朝早くから、その場で、あるいは移動中に、いろいろな通信手段であちこちと調整。

今回のイベントでは、太平洋島嶼国からの皆さんは、現地でも少ない人員で回しているので、自分の状況も理解されやすく、ミスはあっても必死こいてやってることを感じとってくれたようです。このイベントまで関係の薄かった皆さんと、本音で話し、ジョークも言い合えるようになりました。

台湾からの訪問者にも、やはり実務レベルは苦労を共有できることもあり、温かい言葉をかけていただけました。

苦労を共有できると、一歩関係が深まるように思います。

トラブルに対応しつつもロジは進行していきます。ソコさんとフィジー大使館に行くと、たまたまマルタ騎士団のボッザト大使がいらっしゃいました。

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流れのままに合流し、4人で1時間ほど、一昨日、昨日のイベントについて、レビューと意見交換を行いました。カッティングエッジ・プラスプラス。

意義を汲み取っていただいていることが分かり、心が少し回復。
国内最後のミッション [2020年02月01日(Sat)]

朝6時、いよいよ国内での最後のミッションが始まりました。(今回の一連のイベントの)
この後も、2月4日まで遠隔ミッションは続きます。皆さん、無事帰国されますように。

今回参加予定者は、国内憲法会議対応、独立記念式典対応、不測の事態(外交的には…)、サイクロン・ティノとその被害に伴う非常事態宣言、そして新型コロナウィルス対応で、5名もの変更が生じました。

サブというのは、発表内容や議論の中身、結果に関するもの。ロジはホテル、飛行機、その他の移動、渡航関連文書、日当謝金などに関するもの。サブロジはその間で、物事を円滑に進めるための繋ぎ役。最終的な手続きは同僚の方々に助けていただきましたが、一人で同時にしかも即時に対応しなければならないことが多く、本当にきつい状況でした。

変更が生じるとサブもロジも緊急にオントップの作業が生じます。プログラムのドラフト1つとっても変更、連絡と地味に大変。自分の体がもう一つあればとか、1日30時間あれば良いのにと。

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今回の一連のイベント。このようにロジ、サブロジで消耗し、厳しい声も聞こえる中、それでもしぶとく個人として知りたかったことや、新たな発見がありました。泥に塗れながら指輪を見つけたようなもの。

本当に、ハッとなる気づきでした。今2020年なので、今後3年に関わるもの。これについては、もう少し勉強してからどこかで話していければと思います。

ここで共有できるものとしては、1つは先日も書きましたがグッドガバナンスの実現。単純化すると、

・先進国(日米豪NZなど)は、政策も手法も異なりますが、共通しているのはルールに基づく秩序の確保(自由と民主主義もある)。
・グッドガバナンス(透明性、説明責任、反腐敗含む)は、この先進国の根底にあるルールに基づく秩序実現の屋台骨となるもの。
・グッドガバナンスはもともと太平洋島嶼国各国や地域機関が支持しているものなので、これに関しては、各島嶼国も地域機関もノーとは言えない。
・島嶼国が信頼する国連機関もこの実現のためのプログラムを実施している。(議会改革や議員のスキルアップのプロジェクトなど、国の直接支援では難しい)


もう一つは、地域なのか国なのか。

自分たちもそうですが、人員が限られているなか、小さな国々14カ国とどう対応していくべきかという課題があります。それこそ単純な話(例えば国情報のアップデート)でさえ面倒。

そこで、島嶼国が従順で、地域機関が支配的でなく十分に機能しているのであれば、外部からは地域機関を事務局として信頼し、地域機関を通じれば各国に、例えば支援が届く、と考え、活用できます。

しかし、どうも実情は異なるようです。

長くなるので、一旦切ります。
地域機関か二国間か。 [2020年02月01日(Sat)]

地域機関に関係ない場合ですが、かつて日本は太平洋・島サミットで今後3年で500億円の支援をするとコミットしていました。日本は真面目に支援を続け、積み上げた結果、約束を十分に果たしていました。


しかし国単位で見ると、「A国は50億なのに自分のところは8億、500億とはなんだったのか。人口の差のためか。他の同規模の国は自分たちの何倍も支援を得ている。」との不満が出てきたり、そもそも地域へのコミットメントと、各国が得られるメリットについて説明がないという不満も生じたようです。


これは本来、各島嶼国よりも他の開発パートナーに対する宣言という意味合いが強いと思いますが、言われた島嶼国各国には、非常に多額の支援が投入されるとの期待をもたらした可能性があります。



次に地域機関に関してですが、地域機関は支配的で、各国との情報面での風通しが非常に悪いケースがあるようです。地域機関の事務局では、運営資金が大きいため、確保の優先度が高くなったりします。内容ではなく、事務局にどれだけお金が落ちるかが評価基準となっているように思える場合もあります。


例えば表向き気候変動や環境に関して洗練された主張がなされたとして、本当の目的はどこにあるのか精査すべきでしょう。先進国に気候変動資金を出せという。例えば先進国は100億円で各国の現場の危機改善をしたいと地域機関に持ちかける。すると何割かが地域機関の事務管理費として引かれます。なかなか必要なところに届かないのかもしれません。

情報の面ではどうか。例えば日本が地域機関を介して各国に情報を伝達する場合、地域機関がフィルターをかけたり、何か余計なものを加えて各国に伝えたり、情報を適したタイミングで伝達しなかったり、あるいは伝達しなかったりする恐れがあります。日本の外交に地域機関が関与していることになり、良いこととは思えません。


そのような地域機関が拠出金などにより他の開発パートナーの影響を受けている場合は尚更です。他の開発パートナーが日本と対立する国だったらどうなるのか。



地域機関が言う「地域主義」という言葉の真の意味も精査すべきかもしれません。その目的や各島嶼国の外交に与える影響など。


個人的な見立てになりますが、地域宣言は各国の政策に強い影響力を有するわけではなく、Agreementにまで持っていかないと力がありません。Agreementの場合、例えば地域機関は調整役になりますが、本来支配する立場ではありません。あくまでも各国首脳の合意内容や意思を実行するために働くのが事務局の役割です。彼らが各国首脳の意思を超えて支配的になることはおかしい。



そうすると日本が太平洋島嶼地域への影響力を高めたい場合、アプローチ方法は、日本が地域機関から国に落とすのではなく、日本が各国との二国間ベースでの丁寧な対話を積み重ねていき、支持が広がった後に、(必要であれば)地域合意を目指して行くとすべきかもしれません。


例えば、日本が自由で開かれたインド太平洋ビジョンへの支持拡大を目指すのであれば、地域機関からのアプローチではなく、二国間ベースで丁寧に積み上げる必要があるのでしょう。


このように考えて行くと、日本の国益を考えた場合、太平洋・島サミットの構造を改革すべき時が近づいているように思います。


太平洋・島サミットは1997年に日本・PIFサミットとして始まりました。PIFは太平洋諸島フォーラムという地域枠組みで、事務局はあくまでもそのフォーラムの事務局。事務局長は本来であれば各国首脳の上に立ちません。


太平洋島嶼国がまだ若く、豪・NZなどの考えに従順である時代には、これでよかったのでしょう。


しかし、今や同事務局は非常に多くの開発パートナーと関係があり、多くの拠出金を出している国の影響が強いとの疑念があります。(豪、NZは加盟国)


日本の優先度はあまり高くないようだし、日本という国に対して失礼じゃないかと思えることも、個人的にはあります。


島嶼国各国が力をつけ、PIFが変質してきた(ように見える)現状において、日本は強かに動く必要があるのではないか。


その場合、同フォーラムのメンバーである豪・NZの権威を落とさない配慮が求められます。


一つの段階として、日本とフォーラムメンバーのサミットとし、フォーラム事務局を外すのはどうか。日本側の事務的負担は増えますが、そのプロセスにより二国間ベースの関係は強化されます。


フォーラム事務局には、日本とフォーラムメンバー各国の首脳による合意内容・宣言を受け、その実現のために汗をかいてもらう。それが本来の彼らの役割です。


もしフォーラム事務局がごねるのであれば、事前に二国間ベースでいくつかの太平洋島嶼国の協力を取り付ければ良い。


日本は太平洋島嶼国とはもともと二国間関係を丁寧に築いてきているので、それは強みだと思います。



繰り返すと、
・PIF事務局は国の首脳の上に立つのではなく、首脳の意思をもとに動くのが本来の姿。
・日本と島嶼国間の外交に、他の開発パートナーの影響を持つ地域機関が介入するのはおかしい。
・豪NZへの配慮は必要。
太平洋島嶼国には太平洋諸島フォーラム事務局の立ち位置や事務的介入に不満を持つ国がある。
・日本はもともと太平洋島嶼国各国との二国間関係は良いはず。

マダラ模様になるかもしれませんが、面としての地域へのアプローチではなく、ドット(各島嶼国との二国間関係)から始め、小さな面を作り、やがて大きくする。一方、先進国間の面も構築して行く。

相変わらず切れが悪いですが、今後、この視点も頭に入れつつ、関係国と仕事ができればと思います。

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新型コロナウィルスと太平洋島嶼国の対応(1) [2020年02月02日(Sun)]

先週開催した公開、非公開のイベントのキーワードは、地域秩序の構造、地域安全保障、気候変動、災害でした。
一昨年の地域安全保障ボイ宣言では、豪州としては、伝統的安全保障を背景としてIUU対策を含む海洋管理協力を主目標にしていたように思います。島嶼国側は対中国の匂いを感じた面もあるでしょうが、安全保障といえば住民の安全、すなわち健全な日常生活・保健・教育・食料・経済が守られるべきで、それを壊す最大の脅威は気候変動であるため、同宣言では気候変動が最上位に位置づけられました。

当時、予定時間を8時間以上超える首脳と豪州外相の議論が行われましたが、決定後、バヌアツの代表団の1人が興奮気味に「気候変動を最上位に位置づけることができた!」と話していました。

そして島嶼国側が気候変動を抑える即時行動を求めようとした昨年8月のツバルPIF総会以来、気候変動に関して、「先進国と島嶼国の対立」「島嶼国と中国の接近」が明確になりました。個人的な感触では、PIF事務局の変質もあります。

もう一度整理すると、太平洋島嶼国にとって安全保障上の最大の脅威は気候変動です。


気候変動については、緩和と適応があります。

緩和というのは長期視点のもので、平均気温上昇を産業革命以前の2度以内に抑える、島嶼国は気温上昇による海面上昇が生存に関わるものであるので、1.5度以内抑えなければならないと強く主張しているものです。そのため温室効果ガスの排出を減らせ。同ガスを排出し繁栄を享受してきた先進国は責任を取れという空気感があります。

個人的には二酸化炭素の排出を抑えるだけで平均気温上昇を抑えられるとは思えないのですが、今の島嶼国側は、まるで国際捕鯨委員会(科学委員会ではない方)で日本が責められるように、感情的に豪州を責めている状況。先般の豪州での森林火災でも、島嶼国側が支援をしましたが、SNSを通じ、一方でモリソン首相に「分かったか?」というようなメッセージも出されていました。

この緩和の部分については先進国側は、世界経済を維持しなければならない責務があるので、どのように遷移させていくのか、島嶼国側と腹を割って率直に話す、ごまかしではなく、ロジカルに客観的資料を使った話ができる関係性を構築する必要があります。非公式で良い。

適応については、今、どうするのかという部分で、その中に自然災害への対応が含まれます。

自然災害など産業革命以前から起こっているもので、何でもかんでも気候変動に結びつけようとすることに強い疑問がありますが、気候変動如何に関わらず、先進国側は島嶼国に社会強靭化支援、防災、減災、復旧支援を行ってきています。

気温上昇や気象パターンの変化に関連するものならばわからなくもないですが、例えば、島嶼国側には、地震も気候変動だという人もいる。

ともかく、島嶼国側は自然災害は気候変動と関連しているとし、先進国側は気候変動との関連にかかわらず防災減災復旧支援を行っている。

これが島嶼国側と先進国側が真に腹を割って話す関係性を作るための結節点だということが、今回の公開・非公開イベントを開催した理由でした。

(前置きが長くなったので一旦切ります)
新型コロナウィルスと太平洋島嶼国の対応(2) [2020年02月02日(Sun)]

そのイベントですが、1/28にマーシャル諸島からグアム経由でティミー・ラングリン災害管理局長が来日する予定でした。

彼には、昨年末にサモアで発生した麻疹大流行からマーシャル諸島共和国が素早く行った対応について紹介してもらうこととなっていました。当時、マーシャル諸島共和国政府は航空会社、各船舶に対し、麻疹ワクチンを接種していない場合入国を認めないという緊急の通達を出し、麻疹ウィルスがマーシャル諸島に到達することを遅らせる一方で、国際機関から4億円ほどの資金を調達し、首都マジュロの全世帯を回り、ワクチン接種状況を確認、未接種者には無償でワクチンを接種していきました。マジュロから離島への移動も、ワクチン接種が前提とするとの制限を設けました。

災害=気候変動という視点からはずれますが、住民の生命を守ることが安全保障であるならば、同国の安全保障上の現実的な対応例だと考えました。

ところが、ラングリン氏が1/27にグアムに到着すると、1/28朝、マーシャル政府から同氏に対し、中国、韓国、日本を含む新型コロナウィルス感染国に滞在した場合、感染者が出ていない別の国で2週間滞在しなければ国に戻ってはならないとの通達が届きました。

何かある可能性を踏まえ、午前便ではなく午後便にしていたことで救われました。

恐らくマーシャルの対応(1/27に決定)が最も早かったのではないでしょうか。

同じ頃、パラオでは香港、マカオからのフライトを止め、北マリアナ、キリバスなどでも対応が進みました。サモアでも中国人観光客がフィジーに送り返されたという話もありました。昨日はミクロネシア連邦でマーシャルと同じ対応が導入されたようです。

小島嶼国では、開拓時代に水疱瘡がもたらされ、コスラエやパラオでも先住民が激減(1割ほどに減った?)した歴史があります。死に至る新しい感染症は人々の生命の脅威であり、国の存続に関わる非常に危険なものです。

何かと遅いと思われがちな太平洋島嶼国ですが、今回の新型コロナウィルスに対しては、万一のリスクを想定し、日本よりも早い段階から対応を進めました。

サモアでの麻疹の件もあり、1/19の週から招聘を取りやめるべきか悩みましたが、ニュースではそこまで深刻ではなく、島嶼国側も何も対応する様子はなかったため、取りやめる理由にはなりませんでした。

1/27にはフィジーからの招聘者が中国の状況を国際放送で知り、出発前に「日本は大丈夫なのか?」との問い合わせがありましたが、報道されている内容を伝達し、来日することになりました。

翌日にはマーシャル政府の決定があり、パラオも措置を決定し、キリバスもと、どんどんと状況が変わっていきました。

1/29の公開イベントで、マーシャル政府の決定でラングリン氏の来日が取りやめとなったことをお伝えすると、会場は「少しの驚き」と「そこまでしなくとも」という空気になりました。しかし、翌日の非公開イベントでは、真剣に捉える空気が強くなっていました。

今回イベント開催を通じて、現地の真剣な空気感、状況が現実的な危機感をもって捉えられていくさまを知ること、日本とのギャップを確認できたことは、大きな経験だと思います。

緩やかな変化の過程にいると認識しにくいものですが、太平洋島嶼国の対応のお陰で、目が覚めたように思います。
太平洋島嶼国への影響は? [2020年02月09日(Sun)]

例えば、パラオ、ミクロネシア連邦、マーシャル諸島の米国自由連合国は、感染病に関し、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)と連携しています。日本とは異なる人的ネットワークがあり、またメディアやSNSを通じた英語圏の情報を得ていると思います。

他の多くの太平洋島嶼国についても、英語圏であり、島嶼国間で情報の共有や非公式レベルでは噂話も含めたやりとりもあると想像できます。

新型コロナウィルスについては、太平洋島嶼国は日本からは過敏と見えるような対応がなされています。

ミクロネシア連邦の措置がニュースになっていましたが、マーシャル諸島では1/28に既に官房副長官からの通達がありました。しかし、国として対外的に発信していないのかもしれません。

いずれも、おそらく現地が得ている公式非公式の情報が日本で一般に得ているものよりも多く、最悪のケースを想定した予防措置ということなのでしょう。

個人的には、米国と英国の公式の動きが参考になるように思っています。


先般のシンポジウムでは、ここ数年の自分の地域の捉え方として、4つのレイヤーを紹介しました。

1つは戦後秩序としての米国・英連邦の枠組み、2つ目は旧宗主国と島嶼国の枠組み、3つ目が島嶼国主導の枠組み、そして4つ目が経済力を背景とした開発パートナーとしての中国。中国は途上国であるため先進国のルールに従う必要はなく、開発協力も途上国間の南南協力に位置づけられます。

そのシンポジウムでは直接的には話しませんでしたが、次の段階として、同じ価値観を有する先進国の結束による枠組みが必要な時期にあること、太平洋島嶼国については地域主義ではなく二国間ベースの関係性が重要であることを匂わせました。

今回の新型コロナウィルスによる経済への影響や人と物の動きの変化により、太平洋島嶼地域でも何かが変わるかもしれません。

かなり飛躍があると思いますが、気候変動の緩和対策という面でも影響があるかもしれません。

おそらくすでに多くの専門家が分析されていると思いますが、中国経済、世界経済に今後どのような影響が想定されるのか大変気になります。

島嶼国は小さな国々であり、地域内需よりも、海外からの開発援助資金、海外民間による経済活動、信託基金の運用益、石油価格に経済が影響を受けます。

例えば、過去10年ほど(それ以前もそうかもしれません)、IMFやADBによる太平洋島嶼国各国や地域全体の経済モニター等資料を読むと、当然ながら世界経済、中国経済について触れられており、中国経済が落ちると地域経済の懸念材料になるとされてきました。

いつ事態が収束するのか分かりませんが、さまざまな想定が必要となるように思います。
太平洋島嶼国での感染症 [2020年02月14日(Fri)]

今回の新型コロナウイルスの件で、改めて感染症も太平洋島嶼国の安全保障上の脅威の1つであることが認識されたように思います。

大昔の話になりますが、15年以上前、マーシャルにいたときには、腸チフスや赤痢の患者が非常に小さな範囲で見つかったことがありました。毎年のように流行っていたのは、インフルエンザと結膜炎でした。現地では水が不足気味で、基本的に手洗いの習慣がなかったり、人と人の接触が多いことが背景にあったのかもしれません。数年後に現地に入ると、手に使う殺菌ジェルを携行している人が増えるなど、衛生観念は少しずつ変わっているように思えました。

近年では、デング熱が流行し、マーシャルではハイネ政権下、非常事態宣言が出されていました。確認していませんが、延長されていないとすれば、本年1月まで有効だったはずです。非常事態宣言が出されると、政府としては大胆な措置を打ち出せるようです。

昨年は、パラオやミクロネシア連邦のヤップ州でもデング熱が流行し、ヤップ州では手足口病も流行したことで一時学校が休校となったというニュースもありました。5〜6年前には、南太平洋地域でジカ熱も流行しました。


先日、オーストラリア大使館の友人が任期を終え、離任しました。昨年ルビーちゃんが生まれ、その可愛い可愛いルビーちゃんが帰国してしまうのは悲しいことでしたが、タイミングとしては良かったのではないかと思います。(あ、その友人のおかげで、これまで島の人間として緊張して付き合いにくかったオーストラリア政府の方々と話せるようになったので、正直寂しい)

フェアウェルの時に、「日本は新型コロナウィルス大丈夫でしょ?」と言われたのですが、1月末のシンポジウムの時から太平洋島嶼国の対応と我々の危機感のギャップを感じていたので「う〜ん」と言わざるを得ず、「日本で直ぐに終息するとは思えないし、ピークはまだ先だと思う。ルビーちゃんのためにも、良いタイミングだと思うよ。」と伝えました。

昨日以降、報道を見ていると、日本の感染状況もレベルが変わったかもしれず、ここから感染者数の急増を抑えることができるか否か、重要な局面なのかもしれません。感染が拡大すれば、海外からの見方では、日本への渡航を取りやめたり制限したりすることもありそうですし、いくつかの太平洋島嶼国に限らず、日本からの渡航に制限がかかるかもしれません。英語圏の報道を見ると良いもしれません。


太平洋島嶼国では糖尿病の方が多く、免疫力も強くはないと思うので、新型コロナウィルスが流行ると重症化するケースが多くなる可能性があります。また、現地では医療体制も対策を打つための財源も十分ではない。そのため、ある程度治療方法が確立するまで、流行がピークを過ぎるまで、できる限り時間を稼ぐ必要があります。
体力、抵抗力、免疫力 [2020年02月15日(Sat)]

新型コロナウィルスについては、一昨日以降の日本国内の報道だけを見ていても、局面があきらかに変わったと思います。

治療薬もワクチンも開発が済んでいない感染症なので、次にできることとすれば、爆発的な感染を防ぐこと、防げないのであれば、範囲を国内に留めることや、時間稼ぎをすることではないかと思います。

20代半ばの頃、ザンビアにいたときには4回脳性マラリアにかかりましたが、それはウィルスではなくマラリア原虫によるもので、治療法が確立されていました。症状は急激な体温の上昇でひどい風邪といえばその通りなのですが、放置するとマラリア原虫が脳の血管に詰まり泡を拭いて死ぬと言われていました。

地方にいたため、最終的には20時間かけて民間のバスで首都ルサカに向かい、一週間ほど入院、アスピリンで解熱し、キニーネの錠剤と点滴でマラリア原虫を殺す治療を受けましたが、副作用が地獄で、毎日吐きまくり、マラリア原虫のせいで赤血球も減少したため、回復には2〜3カ月要しました。

フィジーにいた2014年には、デング熱にかかりましたが、デング熱はウイルスで、治療薬がないため、基本的に自分の体力と免疫力勝負となりました。出血熱にならなければ死亡率は低いのですが、症状は急激な体温の上昇と節々の痛み、頭痛などでした。

40度を超えないように体温をチェックしながら、できる限り解熱剤を飲まないようにし、またこの場合はアスピリンは出血熱に移行する恐れがあり禁忌で、タイレノールにしなければなりません。概ね出血熱にならなければ、解熱剤なしで4日程度、解熱剤ありで1週間程度苦しむことになります。

自分の場合は、3〜4日部屋に篭り、ピークは過ぎ、職場に職場に戻りました。ただし回復期の3週間は酷い虚脱感、倦怠感に悩まされました。

マラリア、デング熱、いずれの場合も人人感染はなく、蚊が媒介するものです。


なぜこのようなことを書いたかというと、新型コロナウィルスに感染し発症すれば、インフルエンザもそうでしょうが、高熱を伴う症状はかなり辛いと想像でき、体力、抵抗力、免疫力の弱い方は、出来る限り感染を防ぐ必要があると考えたからです。

論文など読んでいないので、単なる印象になってしまいますが、体力、抵抗力、免疫力の弱い方々の場合、重症化する確率はどの程度なのか、重症化した場合の回復率はどの程度なのか知っておく必要があるのではないか。

自分自身については、体力、抵抗力と、免疫力勝負とすれば、栄養、休養、睡眠を普段よりも意識してとり、備える必要があると思います。

そのため、このようなケースでは、減量のしすぎは避け、運動に関しても過度な疲労を避けつつ、疲労回復、体力向上の閾値を探りつつ行う方が良いと思います。

また、悪い場合を想定し、体力、抵抗力が落ちているであろう高齢の両親や幼い甥っ子姪っ子がいる実家には、しばらく戻らないようにします。

さらに、パラオやフィジーではまだ日本人の渡航制限はありませんが、医療体制が脆弱な国々なので、現地にウィルスを持ち込まないように、現地への渡航に関しては慎重な準備が必要だと思っています。

渡航制限は現地経済にとっての大きなリスクとなるのでギリギリまで判断しないと思いますが、日本の感染拡大の状況次第で(さらにWHOの日本の状況に対する評価や、欧米メディアの日本の状況に対する報道が影響すると思われる)、何らかの対応が行われることも想定しておかなくてはと思います。
今日は誕生日。 [2020年02月20日(Thu)]

誰も、、、あ、祝ってもらいました。力になります。

とりあえず、ノンアルビールで乾杯。昨年から気持ち52歳なので、まだ数年余裕があります。

今日は、形にはないけれども、良い意味でフェーズが変わる空気を感じました。どこまで信じていいかまだわかりませんが。

この2年の負の呪縛と10年以上にわたる呪縛。少しは開放されれば良いのだけれど。(ブラックマジックとかそういう話ではない、、、つもりです。あ、それもあるか?)

心のどこかに、保護されたばかりの犬のような警戒感と恐怖感があるのですが、少し軽くなったかもしれません。


さて、新型コロナウィルスについては、まずは来週、再来週の状況が大事で(メディアとか都内の真ん中の方にいるので周辺の雰囲気)、次に重症化と死者の割合が、中国と同じ程度か違いがあるのかを気にしたいところです。

先日、マラリアの薬、クロロキンが効くかもしれないとのニュースがありました。マラリアの薬としては古いもので、これで叩けるわけではありませんでした。

ザンビアにいた頃は、ザンビアでも現地の医者が行きたくないと言っていたマラリア汚染地域に赴任しましたが、クロロキンを1週間に1錠、ぱ何とかを毎日1錠飲めと言われていました。血中の薬の濃度を保つことで、マラリア原虫が入ったときに原虫が死ぬようにとの予防策。それでも発症してしまった場合には、クロロキンコースという治療過程があり、ダメな場合はファンシダール、最終手段として前に書いたキニーネ(毒)とされていました。当時は。

ただクロロキンは飲み続けると、目に影響が出る(キラキラして見えるとか)、肝臓がやられるということで、結局、2か月ほどで飲むのはやめてしまいました(その結果が4回罹患ということですが、、、)。

今日は円安が大きく進んでいて、これから世界経済の動向も注視すべきでしょう。日本を含めて。

気分は悲観主義でも、意志の上では楽観主義だ。
今日は猫の日。 [2020年02月22日(Sat)]

猫は関係ありませんが、今日はフィジーを思い出し、昼からラム・カレーを作り、部屋中に匂いが充満しています。


ご飯をたっぷり食べて、怠惰に気ままに過ごす1日。怠惰なのはそのままに、まだ読んでいませんが、高校以来、改めてサリンジャーのナイン・ストーリーズを買いました。今回は英語版で、この30年の時を経て、どのように自分に響くのかが楽しみです。

コロナウィルスですが、通常の病気と同じように、病院に行かなければならないレベルの症状が出て、そこで原因を調べて、感染しているかどうかがわかるという段階なのだと思うので、上記はそういった数値なのだと思います。そうだとしても、増加傾向というのはわかると思います。

ジョンズ・ホプキンス大学のサイトで数字をみてきているのですが、感染者数の増え方が、日本では先週から1日10〜20人ずつ増えて、これを書いている2/22午後6時現在で、105人。

驚きは韓国で、先週は日本と同じくらいで30人弱だったのが、2/19に51人、2/20に104人、2/21に204人、今日2/22で433人。2/20以降、倍々で増えています。

数字だけ見ると、日本はまだ踏ん張っているように見えます。

現在観光が現地経済に重要なパラオやフィジーは、中国、香港、マカオを対象に旅行者の入国制限を行っていますが、サモアなどいくつかの島嶼国では、さらにシンガポール、日本、タイが対象に入っています。

そこでパラオですが、一般的な観光であれば、現地の方々と接触する機会が少ないのですが、自分が現地に入ると、村落の方々を含めて、現地の友人らと接触する機会が非常に多いため、絶対にウィルスを持っていないと確信できなければ渡航してはいけないのではないかと悩んでいます。発症していなくともキャリアになってる可能性があるわけで。現地は重症化しやすいかもしれないし。

それで、ひとつの資料として、日々の感染者数の増加傾向を参考にしています。

仮に、日本でも韓国のように、明らかに倍々の増加傾向(グラフで見ると直線の傾きの勾配が急)になった場合は、真剣に今後の動きを考え直す必要があります。
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