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太平洋科学アカデミー発足! [2024年10月24日(Thu)]

昨日10/23、The Pacific Academy of Sciences(太平洋科学アカデミー)が発足しました。
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サー・グラックマン

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サモア副首相

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コモンウェルス事務局次長。モーリシャスでは10年前には科学アカデミーが設立されており、これまで太平洋島嶼国に無かったことが不思議だったと話していました。

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サー・トゥクイトンガとソロモン諸島大学学長のトランスフォーム博士。トランスフォーム博士は7〜8年ぶり。

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私も一言。

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初代アカデミー会長を務めるPacific Adventist University(PNG)のマタイナホ教授


昨年10/24-25に地域の学術関係者約50名を招聘しサモアで開催した初の太平洋学術者会議から1年、この期間、国際学術会議(ISC)、オーストラリア科学アカデミー、笹川平和財団の支援の下、太平洋島嶼地域の学術関係者による設立委員会が設置され、5回ほど会議が続けられてきました。

そして、わずか1年で、コモンウェルスサミットに合わせて太平洋科学アカデミーが発足しました。

学術基盤に関する部分と最初のきっかけ作りは、国際学術会議(ISC)のサー・ピーター・グラックマンとオークランド大学のサー・コリン・トゥクイトンガが引っ張り、ISC、オーストラリア科学アカデミーがこれを支え、さらに笹川平和財団が機運作りを支えました。

1年前、日本の関係者間では地域で学術的なレベルの組織は無理とか、南太平洋大学があるから必要ないとか、さまざまな意見がありました。

その1年前の準備会議、我々が会議開催を支えましたが、その準備過程において私がグラックマン氏とトゥクイトンガ氏に伝えたのは、我々の立ち位置は太平洋島嶼地域の学術関係者を信じており、彼らがドナーからのプレッシャーを感じることなく、彼らがこのプロジェクト主導する機運を生み出すことにあるということでした。

結果、その1年前の会議はかなり実のあるものとなり、技術委員会が作られ、数次にわたる準備会議を経て、今回の設立会議に到達しました。我々が会議開催や渡航費など資金面で支えたことが、彼らの心理的ハードルを下げ、議論が促進されたとのことでした。


地域には南太平洋大学がありますが、PNG、パラオ、ミクロネシア連邦はメンバーではなく、しかもCROP機関であることからメンバー国政府とは密接な関係にあります。そのため、政府に対して独立した立場で助言もできません。いくつかの国には国立大学もあります。

また、客観性のある地域出身の科学顧問がいないことから、さまざまな課題に対して政府や地域機関が域外の専門家に依存することが少なくありません。こういった状況において、このアカデミーは政府から独立した組織として、政府に助言や提言を行うことができるようになります。このアカデミーは国際学術会議も支えます。


もう1つ、地域では例えば南太平洋大学や他の国立大学、私立大学の研究者がフィールドに入り、環境の変化に関する何年にもわたる地道な調査研究を行っていますが、その論文が国際学術界には届かない一方で、海外の研究者が現地で短期間に行った調査研究結果が広がり、時に現地の実態が国際学術界に伝わらないという状況にあるという話もありました。

このアカデミーの設置により、地域から国際学術界に直接繋がる道ができ、より深い情報が伝えられる可能性があるほか、外に繋がることが意識されることで現地における研究の質も向上することが期待されます。

さらに太平洋島嶼国の強みは、先進国に移住したディアスポラの人たちの中に、米国、豪州、NZなどの大学で地位を築いている学者が少なからずいること。このプラットフォームができたことで、それらのディアスポラの学者と太平洋島嶼地域の学者・研究者・学生が、より密接に繋がるようになります。彼らの役割は非常に大きく、今回の設立に深く関わっています。

さらに、トゥクイトンガさんなど、このアカデミー設立を支えながら、自然に若者を巻き込むよう動いていました。この全ての過程に、南太平洋大学の修士2年目の院生が1人参加していましたが、トゥクイトンガさんが彼女のためにサラッと推薦状を書き、スムーズに研究活動が継続できるようにしていました。

太平洋科学アカデミーの事務局機能はサモア国立大学の施設内に設置されます。このプラットフォームを外部の立場で活用しながら、その成長を見守りたいと思います。
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