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日米と気候変動に関するニュースから思うこと [2021年04月04日(Sun)]

今朝、朝日新聞デジタルなどが今度の日米首脳会談で、気候変動に関する協定を結ぶと伝えています。
太平洋島嶼国各国は、強い期待を持つでしょう。太平洋島嶼地域が含まれるのであれば、今度の島サミットで強いインパクトを与えることが期待できます。


先日、オンラインで英国とIEAがCOP26ネットゼロサミットを開催しているように、世界は本気でネットゼロ社会に変えていくという流れなのだと思います。ジェトロによればこのサミットでは世界の温室効果ガス排出量の80%を占める40カ国以上が参加していたそうです。

気候変動を緩和と適応で分けた場合、特に緩和について(すなわち温室効果ガス排出削減について)、太平洋島嶼国と日米豪が対立(実際には豪のみが槍玉に挙げられていますが)するというのが、ここ数年の構造でした。(2019年には、いくつかの島嶼国は中国の方が話がわかるなどと発言しています)

自分が現場にいた2015年時点でもそのような空気感は強まってきていましたが、フィジーがPIFの枠組みに戻り、地域の結束が強くなった時期とも重なります。

ただ、問題は、太平洋島嶼国側の危機感は理解できるものの、太平洋島嶼国が望む通りの行動を行うことは現実的ではないところにあります。仮に現在の社会構造のまま排出量を減らすというのは、経済活動を止めていくということでもあり、日米豪それぞれの経済、そして世界経済への影響を考えると、インパクトのある行動は難しい。

太平洋島嶼国側はリーマンショックと穀物価格危機などで苦しい思いをしたのを忘れたのか、経済が落ちれば開発援助も減ってしまうだろう、といった疑問もありましたが、島嶼国側にとっては、それでも今行動を起こさなければ、持たないという危機感を持っているとも考えられます。あるいはそこまでの影響まで考えないようにしていたか。

一方で、見方を変えれば、社会構造を脱炭素社会に変えることが、その過程や革新的技術の開発を含めて、現在の成長頭打ちの社会を続けるよりも、経済的にプラスになるのであることがわかれば、また例えば国内の石油関連産業が経済的に大きなマイナスにならずに新しい産業に転換できるのであれば、ゴロンと岩が動き転がっていくように、世界の動きは加速していくでしょう。日本の安全保障にとっても、石油依存社会でなくなれば、シーレーン云々の話は変わるし、産油国との関係も変わるかもしれません。

コロナ前であれば、そんなことは無理で、できるにしても100年単位の話だったと思います。

しかし、コロナの影響で、実際に経済活動を止めるという経験をし、今もコロナ前のレベルには到底戻れないまま経済活動が続いています。そしてなんとか世界各国が生き残っています。脱炭素社会に世界の構造を変えていくという視点では、コロナが強制的に社会を変えたことがプラスに働きそうです。

昭和時代を知っている自分など、固定観念を破っていかなければならないでしょう(温室効果ガスの話は環境問題とともに、自分が小学生の頃、40年近く前にはすでにありました。映画「ソイレントグリーン」とか。単純な自分のような子供は強い危機感があったものの、やがてバブルの時代になり、環境の優先度が低い社会だったと思います)。

一方、これからの世代の人たちは、我々の世代が躊躇したり、はなから無理と思うようなことでも、過去の記憶に縛られず、気にすることなく、アイデアを出し、行動していくのだと思います。

気候変動という観点とコロナ後の新しい社会という点からも、今度の島サミットには注目したいですね。
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