先ほど、駐日トンガ大使館がフェースブックページにて、本国からの最初のメディアリリースを掲載しました。現地豪州大使館が発信を支援したようです。
位置関係としては、首都があるトンガタプ島を中心に見ると、すぐ南東にエウア島、北北東方向に島が連なっており、トンガタプから60〜100キロの当たりにハアパイ諸島(Ha'apai Group)が広がり、トンガタプから150〜200キロの当たりにババウ諸島(Vava'u Group)が広がっています。
フンガ・トンガ=フンガ・ハアパイは、トンガタプの北西部65キロほどのところに位置し、同心円上で見れば、トンガタプとハアパイ諸島の特に西側の島々が大きな被害を受けているようです。
トンガタプ島、エウア島、ハアパイ諸島の西部に津波が襲い、最大15メートルに達したとのこと。
トンガ政府の国家災害管理委員会(NEMC) が噴火後すぐに設置され、初期対応を詰め、現在もNEMCを中心に緊急支援を行なっている。昨日月曜には、トンガ海軍の警備艇もハアパイ諸島に向かい、緊急物資を届けるとともに、被害状況の調査を実施している模様。
通信環境については報道のとおり、海底ケーブルが損傷を受け、離島との通信は衛星電話と無線のみ。
ハアパイ諸島西部で火山に最も近い位置にあるマンゴー島では、すべての家屋全壊、近隣のフォノイフア島では2件を除き全壊、ノムカ島では甚大な被害。
トンガタプ島西部では21棟が全壊、35棟が甚大な被害。中央では8棟全壊、20棟が甚大な被害。エウア島では2棟全壊、45棟が甚大な被害。
これまで3名の死亡が確認されており、うち1名は報道されている英国人女性。
家屋が被害に遭った人々は、各地の避難所に避難している状況。
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現在の課題は、飲料水、食料、通信環境。これに加え、詳細な被害状況の確認、人的被害も完全に把握できてはいないと思われます。
また、今回のリリースで、特に被害が大きいのは、噴火した海底火山から半径80キロほどの範囲で大きな被害が発生していることが読み取れます。対象が少しずつ絞られていき、優先度も決まっていきます。
トンガタプ島内やエウア島に関しては、空港に着陸できるようになれば、対応しやすいですが、ハアパイ諸島に広がる小島嶼部への支援はアクセスに時間がかかるため、大変なところだと思います。
まだ1〜2週間先ですが、応急段階が終われば、トンガ政府の優先度による復興計画をもとに、開発パートナーと国際社会は支援を行うと思います。民間の方では、その全体の優先度に合わせる方法と、優先度から漏れた対象に合わせる2つの考え方が出てくると思います。
そんなことはまだ良いので、まずは被害状況の把握と、被災者の命を優先し、支援を続けて欲しいと思います。
日本も今日、岸田総理からトンガのトンガのソバレニ首相にお見舞いのメッセージが出され、現地日本大使館およびJICAの皆さんが情報収集と支援のための調整を行っている状況だと思います。頑張ってください。