• もっと見る

« サイクロン・台風 | Main | 地域経済»
トルコ大地震 [2023年02月07日(Tue)]

トルコで発生したM7.8の地震について、情報を追っていますが、被害の全貌が明らかになるまでまだ時間がかかりそうです。
M7.8、内陸で震源の深さが20キロ未満。100数十キロ離れた都市でも鉄筋ビルが倒壊しているようです。

さらに余震でM7.5、M6.6があるなど、心配です。

BBCではトルコとシリアで甚大な被害と言っていました。
米領サモア [2022年08月18日(Thu)]

米領サモアでは7月26日以降、同地域マヌア島で海底火山活動と関係があるとみられる群発地震が続いており、8月10日付で知事が非常事態宣言を発令していたようです。
トンガ被災状況 2/3 reliefwebなど [2022年02月04日(Fri)]

reliefwebに掲載されているUNOCHAの2/3付レポートhttps://reliefweb.int/disaster/vo-2022-000005-ton#overviewで、次の記述がありました。

・2月1日現在、ヌクアロファ埠頭の労働者2名がコロナ陽性、2月2日午後6時よりロックダウン開始。
・ロックダウンにより国家災害管理局とパートナーによる人道支援の実施が遅延する可能性あり。
・1月31日現在、2390人(人口の2.4%、465世帯)が災害3週間後の時点で避難している(IOMの分析による)。
・この465世帯のうち、54%が首都ヌクアロファのあるトンガタプ島、31%がハアパイ諸島、15%がエウア島。
・465世帯の60%の家屋が深刻な被害を受けたか全壊。
・新型コロナウイルスの国内での感染が状況を複雑化させている。
・降雨により空港滑走路の火山灰はほぼ流された。
・ほとんどの人道的ニーズは満たされているが、安全な水へのアクセスが依然として最も大きな問題として残る。

家をなくした人々が生活を取り戻すのにはまだ時間がかかりそうです。また、コロナに関しては、2/2付現地マタンギトンガ紙によれば、感染が判明した埠頭労働者の配偶者と子供2人(3歳と4歳)の3人が陽性で、国全体で5名の感染と報じられていました。2/3付トンガ政府発表では、累計6名、うち2名回復とのことです。
トンガの友人の話と駐日トンガ大使館の義援金口座開設 [2022年02月01日(Tue)]

トンガタプ島のヌクアロファ郊外に住むトンガの友人から、次の連絡がありました(時間は正確ではないかもしれません)。

1/15、午後6時13分ごろ、島の西側の海から雲が湧き上がるのを見た。同時に大爆発のような非常に大きな爆発音が聞こえ、雲が空を覆い始めた。数分後、空の半分ほどが雲に覆われ、爆発音から46分後、石が降り始めた。石の雨のような音だった。さらに7分後、暗くなり始め、暗闇の中、家族と共に隣人のところに避難した。

朴訥としたおじさんですが(おそらく自分と同じくらいの年)、それゆえにその当時の様子が伝わってきました。


1/28には駐日トンガ大使館が、義援金口座開設を発表しました。こちらは直接トンガ政府の復興支援にあてられるようです。(口座情報は下記からご確認ください)



上記発表では、「支援物資のトンガ王国への輸送については協和運輸株式会社様の温かいご支援ご協力により3月3日発、3月26日トンガ王国着を予定しております」とあります。

いろいろな方々ができる範囲で支援されている様子が伝わり、心が熱くなります。

トンガのGDPは600億円弱、国の予算は300〜400億円。国の債務は200億円ほどだったと思います。世界中から支援が集まるはずですから、この災害からの復興に加え、新時代のトンガ構築に向け、日本とトンガが手を繋いで協力できると良いなあと思います。

物資については、おそらく現地で捌くのに時間がかかるはずなので、衛生的なものや温かい気候でも日持ちのするもの、緊急支援物資は本体(国レベル)や近隣諸国が支援しているため、その先の生活再建や将来の災害対策になるものなどが役に立つかもしれません。
トンガの友人 [2022年01月26日(Wed)]

つい数分前、メッセンジャーでトンガの友人から連絡がありました。友人は首都ヌクアロファ郊外に住んでおり、コロナ禍でサービス業が立ち行かなくなったことから、昨年家族と集落の住民と共に農業を始めていたところでした。

何が起こったのかは、もう少し落ち着いてから教えてもらえると思いますが、まずは、友人もその家族も集落の人もみんな無事でよかった。
reliefweb トンガ火山噴火・津波災害ページ [2022年01月24日(Mon)]

トンガ災害支援が本格化していますが、今回の災害に関する詳細情報(マップ、社会指標含む)が国際連合人道問題調整事務所(UNOCHA)のウェブサイトreliefwebで更新されています。

英語になりますが、必要な情報がまとめられており、今後の支援活動を追跡・検討する際に役に立つと思います。
https://reliefweb.int/disaster/vo-2022-000005-ton

今回、自衛隊の派遣が非常に迅速でした。昨年7月の第9回太平洋・島サミット(PALM9)で発表されたキズナ行動計画(約70項目)に自衛隊の活動が6カ所ほど記載されており、特に災害に対する協力に期待がありました。豪、NZと日本の関係がよく、これを機にさらに連携が深まることも期待できます(トンガに関してはトンガも含む)。

現在は緊急援助の段階ですが、あと2〜3週間経過し、海底ケーブルが復旧した後は、復旧・復興に視点が移っていくと思います。長い目線が必要になるでしょう。
日本財団「トンガ救済基金」設置のお知らせ [2022年01月19日(Wed)]

本日、1/19、日本財団がトンガ救済基金を設置しました。(リリース内容を転記します。)

=====================================

日本財団は本日、トンガで発生した大規模な海底火山噴火を支援するため「トンガ救援基金」にて支援金の受付を開始しました。

基金名称:トンガ救援基金
受付期間:2022年1月19日(水)〜2022年7月31日(日)(予定)
寄付方法:クレジットカードなど オンラインでの寄付 または 銀行振り込み
     詳細は以下のURよりご確認ください。
     https://kifu.www.nippon-foundation.or.jp/tngsp/

=====================================

同基金は日本財団が1億円を拠出し、作家の湊かなえ氏から1千万円のご支援をいただいたとのことです。寄付金は、全額トンガ王国へ赤十字社を通じてご活用いただきます。

※2011年3月11日東日本大震災の際、トンガ赤十字社から11,534,778円、トンガ政府・市民から20万パアンガ(約900万円)の支援を頂いています。

日本財団の基金の場合、必要な手数料等は日本財団が負担するので、いただいた寄付金は全額現地で活用いただけます。
駐日トンガ大使館フェースブックから [2022年01月18日(Tue)]

先ほど、駐日トンガ大使館がフェースブックページにて、本国からの最初のメディアリリースを掲載しました。現地豪州大使館が発信を支援したようです。



位置関係としては、首都があるトンガタプ島を中心に見ると、すぐ南東にエウア島、北北東方向に島が連なっており、トンガタプから60〜100キロの当たりにハアパイ諸島(Ha'apai Group)が広がり、トンガタプから150〜200キロの当たりにババウ諸島(Vava'u Group)が広がっています。

フンガ・トンガ=フンガ・ハアパイは、トンガタプの北西部65キロほどのところに位置し、同心円上で見れば、トンガタプとハアパイ諸島の特に西側の島々が大きな被害を受けているようです。

トンガタプ島、エウア島、ハアパイ諸島の西部に津波が襲い、最大15メートルに達したとのこと。

トンガ政府の国家災害管理委員会(NEMC) が噴火後すぐに設置され、初期対応を詰め、現在もNEMCを中心に緊急支援を行なっている。昨日月曜には、トンガ海軍の警備艇もハアパイ諸島に向かい、緊急物資を届けるとともに、被害状況の調査を実施している模様。

通信環境については報道のとおり、海底ケーブルが損傷を受け、離島との通信は衛星電話と無線のみ。

ハアパイ諸島西部で火山に最も近い位置にあるマンゴー島では、すべての家屋全壊、近隣のフォノイフア島では2件を除き全壊、ノムカ島では甚大な被害。

トンガタプ島西部では21棟が全壊、35棟が甚大な被害。中央では8棟全壊、20棟が甚大な被害。エウア島では2棟全壊、45棟が甚大な被害。

これまで3名の死亡が確認されており、うち1名は報道されている英国人女性。

家屋が被害に遭った人々は、各地の避難所に避難している状況。


-----
現在の課題は、飲料水、食料、通信環境。これに加え、詳細な被害状況の確認、人的被害も完全に把握できてはいないと思われます。

また、今回のリリースで、特に被害が大きいのは、噴火した海底火山から半径80キロほどの範囲で大きな被害が発生していることが読み取れます。対象が少しずつ絞られていき、優先度も決まっていきます。

トンガタプ島内やエウア島に関しては、空港に着陸できるようになれば、対応しやすいですが、ハアパイ諸島に広がる小島嶼部への支援はアクセスに時間がかかるため、大変なところだと思います。

まだ1〜2週間先ですが、応急段階が終われば、トンガ政府の優先度による復興計画をもとに、開発パートナーと国際社会は支援を行うと思います。民間の方では、その全体の優先度に合わせる方法と、優先度から漏れた対象に合わせる2つの考え方が出てくると思います。

そんなことはまだ良いので、まずは被害状況の把握と、被災者の命を優先し、支援を続けて欲しいと思います。

日本も今日、岸田総理からトンガのトンガのソバレニ首相にお見舞いのメッセージが出され、現地日本大使館およびJICAの皆さんが情報収集と支援のための調整を行っている状況だと思います。頑張ってください。
トンガ RNZ報道等 [2022年01月18日(Tue)]

NZ軍、豪州軍の哨戒機がトンガ上空から情報収集を行った他、UNOSATが衛星画像と分析を出し始めています。情報が集約されているのは1つはreliefweb.

https://reliefweb.int/disaster/vo-2022-000005-ton

ここで情報がアップデートされていきます。

画像を見ると、非常に大きな被害を受けているようです、津波により沿岸部の地形が変化しているところもあるようです。火山灰も灰ではなく、細かなガラス質の粒子なので、厄介なはずです。

今日のRNZのニュース。
https://www.rnz.co.nz/news/world/459784/tongan-govt-confirms-all-homes-on-mango-destroyed-fears-death-toll-to-rise

フンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ(その陸地の多くが消えている)近隣の島では、予想以上に厳しい。国際社会が結束して対応すべき事態だと思います。長期間にわたる支援と関心が必要になるでしょう。

まずは、NZ、豪州の支援が上手くいくよう祈る。そして、2週間後、1カ月後以降に更なる支援が必要になるはずなので、我々はそれに備えていきましょう。

以前、トンガでサイクロン災害が発生した際には、ウエスタンユニオンが義援金を手数料なしで送付してくれていました。受け手がはっきりし、通信環境や現地状況が大丈夫であればそれも一つの方法になると思います。

あとは、先ほどTiktokを見ていたところ、フェイクと思われる動画が出ていました。フェイク画像、フェイク動画、よくわからない個人や団体の寄付受付には気をつけたほうが良い状況になってきているようです。
トンガ 災害対応2 [2022年01月18日(Tue)]

よく知る土地で災害が起こると、何かできることはないかと思いながらも何もできず、忸怩たる思いを抱きながら自分は日常生活を送る、ということが多いかと思います。


これまで職務上、いくつかの島嶼国の災害対応に関わったことがありますが、昨日も書きましたが、災害対応には「初動」、「応急」、「復旧」と段階があり、いずれもプロが関わります。

特に「初動」と「応急」はプロの世界。自分のような素人が出る枠はなく、いつか来るであろう貢献できるタイミングに備えるということになります。

援助もすればいいというわけではなく、現地のニーズや管理できるキャパシティに即したものでなければ、かえって現地の負担になります。

例えば、あるメラネシアの国では、サイクロン災害で大変だということで世界中から物が送られたものの、洗っていない古着だとか、スキーウェアが送られたこともありました。

あるミクロネシアの国では、食糧が不足しそうだということで大量の米が一度に送られたものの、味に問題があり消費が進まないこともあり、大量の在庫を抱えました。しかし食べ物を捨てるわけにはいかず、コンテナーで保存しましたが暑い国なのでエアコンをつけ続けなければならず、電気代が非常に大きな負担になりました。

いくつかの現地災害管理局長との話でも、善意は有難いが、彼らの管理体制があるので、災害時には冷静に時期を待って適切な支援をお願いしたいとの話もありました。物が現地に届いても、人員の限られている国でもあり、優先度の低い物資については分配ができません。

義援金についても、民間機関経由、政府経由、などいくつかの方法が作られると思いますが、それがどういったルートで何に使われるかなど明確になるまで待った方が良いでしょう。場合によっては、現地でおかしな問題に発展しかねません。

トンガについては、昨日、NZ軍と豪州軍が飛行機を飛ばし情報収集をしました。今後追加情報収集と共に分析、災害評価がなされます。NZメディアやUNOCHAのウェブサイトなどで航空写真やマップなどと共に適宜公表されるようになるでしょう。

現在、火山灰の影響などで水と食糧が不足するとの報道もありますが、当面、2週間程度はNZ、豪州を中心として、日本を含め支援が行われるはずです。

「応急」から「復旧」の段階からは、生活回復のための支援が必要になり、そこで民間の資金が有効になるでしょう。

今日の報道で「中国が〜」というのがありましたが、トンガは当時の国王主導で1998年に台湾から中国に切り替え、翌年に軍の協力協定を結び、20年以上にわたる密接な関係があります。気持ちはわかりますが、今に始まったことではありません。そこは冷静に見たほうがいいでしょう。

債務の罠というのも、2006年の民主化暴動による市内焼き討ち事件からの復旧への支援を求めて先進国が拒否したので中国がなんとかローンを出したという経緯があります。トンガ(当時は王室と政府が密接)の方からお金を取りに行ったというところ。利率もLIBORを元に設定して1.75%くらいで、管理費含め年3.75%払っていたと思います。トンガは何度か支払い先延ばしを得ていますが、元本は減らないので、管理費と利子の支払いですでに元本の3割ほど支払ったことになっています。

勝ち負けではなく、それぞれの得意分野で、現地のニーズとキャパシティにあった適切な支援をすべきだと思います。

人的被害はあまり伝わってきていませんが、トンガのトンガタプ以外の島の状況が分からず、おそらく西岸は津波の影響があったでしょうから、これから明らかになっていくのでしょう。

いずれトンガ大使が本国政府から被害の正式評価とニーズ、義援金基金などの情報を得て、一般に伝えていただけると思います。

自分は、その時まで、お金を貯めておこうと思います。
| 次へ