1.メラネシア・スピアヘッド・グループ・サミット
Radio New Zealand International とSolomonStarから。
↓記事リンク
http://www.rnzi.com/pages/news.php?op=read&id=57166http://www.rnzi.com/pages/news.php?op=read&id=57664http://www.solomonstarnews.com/news/national/9356-police-gear-up-for-msgなど。
Melanesian Spearhead Group (MSG)サミットが、12月15日〜17日の日程で、ソロモン諸島ホニアラで開催される。
本来7月にフィジーで開催されるはずであったが、当時の議長Edward Natapeiバヌアツ首相(当時)が、軍事クーデターによって成立した非民主的な暫定政権であることを理由に、バイニマラマ暫定首相に次の議長の座を渡すことを拒否し、サミットは中止された(フィジーは代わりに他の太平洋島嶼国代表を招いて会合を行った)。またフィジーは、自主的にMSGへの参加を停止している。
先週Sato Kilmanバヌアツ新首相が就任したことを契機に、ソロモン諸島の仲介の下、同首相がサミットに出席して、バヌアツとフィジーの間にあるわだかまりを解くことを目指している。
ソロモン諸島のPeter Shanel外相は以下の3つの課題を挙げている。
1)バヌアツとフィジーの関係を修復すること。
一度壊れた関係は仲裁によってのみ修復される。これがメラネシアン・ウェイである。
2)フィジーを自主的な参加停止状態から脱却させ、他のメラネシアの国々とコミュニケ
ートし対話を行うことを認めること。
3)議長を移譲すること。
今回のMSGサミットの主要イベントはソロモンによる仲介セレモニーとなり、そこではチェアマンシップがバヌアツから(暫定措置として)ソロモンに移譲される(それからフィジーに移譲するか否かが決まるものと見られる)。
※バヌアツ→フィジーがだめでも、ソロモン→フィジーは可能という考え。また、これらソロモン諸島の努力やバヌアツのキルマン新首相の意向があるが、フィジーのバイニマラマ暫定首相は欠席する。
出席予定者は以下の通り。
・バヌアツ:Sato Kilman首相(バイニマラマ首相が欠席のためセレモニーは欠席の可能性あり)。George Wells 外相。
・ソロモン:Danny Philip首相、Peter Shanel外相。
・フィジー:Ratu Inoke Kubuabola外相
・パプアニューギニア:Sam Aban副首相兼外相
・ニューカレドニア:Victor Tutugoro FLINKS(Front de Liberation Nationale Kanak et Socialiste。政党。)代表。
※その他周辺記事を読むと、メラネシア地域では、反目している2者の間に仲介者が立つ和解のための伝統的セレモニーがあるようです。
また、これは勝手な想像ですが、バヌアツのナタペイ前首相が7月にフィジーへ行き、議長を移譲する(MSGでは会議主催国の首相が次の議長となるという取り決めがある)のを拒否した背景には、オーストラリアおよびニュージーランドからの強いプレッシャーがあったのではないでしょうか。
結果として、現在フィジーは中国との関係強化がますます進んでいるようです。バイニマラマ暫定首相が、国連本部を中国に移すべきだと発言しているように(
http://www.rnzi.com/pages/news.php?op=read&id=57581)。背景には米国入国ビザの問題があり、米国やメキシコの国連関連会議にフィジー代表団が出席できないことがあるようです(フィジー政府高官は、理由は明らかにされないけれども、依然として米国、豪州、NZからビザが発給されない状況なのかもしれません)。
2.トンガ首相選出延期(Radio Australia News 2010/12/12)
http://www.radioaustralianews.net.au/stories/201012/3092366.htm今週金曜に議員による首相選出投票が行われるはずであったが、来週20日月曜に延期された。
貴族議員側と民主化支持の平民議員側で無所属議員の取り合いが行われているが、平民議員のうち、Vava'u選出の3名は、民主化支持ではないので、貴族議員側を支持することも不思議ではない。
※注目です。