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デービッド・カブア新政権 [2020年01月14日(Tue)]

昨日、デービッド・カブア新政権の内閣の顔ぶれが決まりました。


大統領補佐・環境大臣にクリストファー・ロヤック元大統領

外務貿易大臣にキャステン・ネムラ元大統領

財務・銀行・郵便大臣にアルフレッド・アルフレッド・ジュニア元大臣

運輸通信IT大臣にドナルド・カペレ元大臣

公共事業インフラ大臣にジーべ・カブア元駐日大使

法務移民労働大臣にケーサイ・ノート元大統領

文化内務大臣に新人のジェミ・ナシオン議員

天然資源商業大臣に新人のサンディ・アルフレッド議員

保健大臣にブルース・ビリモン議員

教育スポーツ研修大臣に新人のキトラン・カブア議員


酋長系(AKA系)3名、ノート元大統領派3名、アルフレッド家2名、新世代派2名。また元大統領3名。

ノート元大統領は大統領以外は求めないとのことでしたが、他の元大統領が閣僚となることもあり、新大統領を支える位置づけになったのかも知れません。

4年越しで、キャステン・ネムラ元大統領が、名誉を挽回するチャンスを得られました。泣ける。個人的に大変嬉しく、マーシャル外交に期待したいです。

アルフレッド・ジュニア大臣も、元財務次官でしたし、適材でしょう。サンディも入閣したので、お互いに緊張感が保たれる。

ブルース・ビリモンも入閣。

ロヤック元大統領も人格者だし、ジーべさんは兄弟として大統領を支えるということでしょうか。


個人的には期待していたキャステン・ネムラ、アルフレッド・ジュニア、ブルース・ビリモンが入閣し、ケネス・ケリが議長。さらにサンディ・アルフレッドが入閣し、論の立つと聞いたナシオン議員が入閣、ピーターソン・ジバス議員が副議長。次の時代に繋がる政権の顔ぶれだと思います。

友人が話していた内政上の2つの優先課題への対応、コンパクト改定交渉など、すぐに大きな仕事が控えています。米国・台湾関係もあの時話した路線を維持してくれれば嬉しいけど。

日本としては、非現実的に気候変動と騒ぐだけでなく、リアリティを持って話せる政権になると思います。印象や言葉ではなく、実質的な成果が求められるでしょう。

日本としては、パラオと同様に、関係を深化できる顔ぶれだと思います。
マーシャル大統領選出続報 [2020年01月10日(Fri)]

1/6月曜に行われたマーシャル大統領選出関して、今日1/10付現地マーシャル・アイランズ・ジャーナル紙が詳細を報じていました。

総選挙後、初めての議会では議員間の互選により、国会議長、副議長、大統領が順に選出されます。

議員総数は33。(事前に自分の現職議員の友人からは、彼らは20人前後のブロックを形成しているとの話がありました。)

まず、議長について。

ケーサイ・ノート元大統領が現職のケネス・ケリ氏を議長に推薦、対するハイネ暫定政権側はジョン・シルク大臣がブレンソン・ワセ大臣を議長に推薦。

結果は19対14で現職のケネス・ケリの勝利。

ここでハイネ暫定政権側は過半数に足りない状況であることが分かります。野党側はぶれず、20前後を確保。


次に副議長の選出です。

マイク・カブア大酋長の孫娘で新人議員のキトラン・カブア議員が、同じく新人のピーターソン・ジバス議員を推薦、対するハイネ暫定政権側はデニス・モモタロウ議員がワイズリー・ザカラス議員を推薦します。

結果は20対13で、新人ピーターソン・ジバス議員の勝利。

ちなみにワイズリー・ザカラス議員は、一昨年でしたか、ハイネ大統領の不信任決議の際、最後の段階でハイネ大統領支持に寝返り、16対16で不成立という結果を招いた張本人だそうです。

ハイネ暫定政権側の票が1つ減ったことが気になります。誰かが野党側に移ったようです。

そして最後に、大統領選出。

新人のサンディ・アルフレッド議員(出ました!薬剤師で、夫人も保健医療系ー自分はかつて現地保健関係NGOでお世話になりました。お子さんも優秀です)が、デービッド・カブア議員を推薦、暫定政権側はデービッド・ポール議員がハイネ大統領を推薦。

結果は、20対12、白票1票で、デービッド・カブア議員の勝利。

新政権側は安定多数20人を確保しているようです。ここでもハイネ政権側は1票減らしました。

ーーージャーナル紙の情報ここまで。


マーシャルでは酋長系が大統領になると平民に対する優先度が落ち自由度が下がる、平民が大統領になると規律がなくなるという大まかな傾向が、これまでありました。しかし、その酋長系の中心は変わったので、その傾向は変化するかもしれません。

ハイネ政権側は、船の運行や、ココナツオイルの原料になるコプラの買い付け(離島住民に取り貴重な収入源)、地方への補助金支払いに関して、とても不公平な運用を行っていたと現地の友人は話していました。ある離島では2年以上コプラの買取がなく、原料がダメになり(首都のココナツオイル生産工場では原料が足りないにも関わらず)、地方の警察官の給与も2年以上未払いが続いていました。選挙前には、離島を繋ぐ船の運行経路を強引に変更し、ハイネ大統領が劣勢となっていたアウル島に食料品などの物資を無料で届けたという話もありました。

このような状況にあって、さらに各地の酋長の声を無視したり、米国から金融主権取り戻すとして仮想通貨を導入しようとしたりしていました。これを米国が望むわけもなく、仮想通貨の技術は誰がどこから提供を受けようとしていたのか、背後関係も疑わしい。

台湾関係では、新政権側は、昨年9月のソロモン、キリバスの中国へのスイッチ後に、一早く台湾との関係を継続するとの超党派による決議を推進しました。

米国関係では、ケネス・ケリ議長が昨年12月の地域会議で、「我々は米国との関係を重視する」と公言しました。

コンパクト改定交渉、エネウェタックの核汚染物質保管ドームの問題などはありますが、基本的な傾向は、親米、親台湾と見て良さそうです。

組閣がどうなるか、関心が高まります。
マーシャル、新大統領にデービッド・カブア氏を選出! [2020年01月06日(Mon)]

本日、マーシャルで、新大統領にデービッド・カブア氏が選出されました。

東海大学の黒崎先生によると、初代大統領アマタ・カブア大酋長の次男とのこと(ジーべ・カブア元駐日大使の弟になります。女系社会のマーシャルで、父方が大酋長なので、birak(?)という位置づけになるのだと思います)。

12月上旬に現地で話を聞いた現職議員で、多数派工作を担っていた友人からは、「今は言えない」とのことだったので、こちらも探ることはしませんでしたが、結果を見て、なるほどなあというのが正直な感想です。

当時の自分の目的は、現在の米国、台湾、自分の観察に基づく関心事項を伝えることでしたが、12月に話した際には、「誰が大統領になろうと、我々のグループの考え方は(こちらが話した関心事項について)同じ方向にある」と話してくれました。

大統領が決まったので、当時の話を少しだけ。
・ノート元大統領が狙うポストは大統領のみ。(ただし、積極的な多数派工作はしない)
・ネムラ元大統領には、議長や何かのポストで、もう一度機会を与えるべきとの声がある。
・新人議員のPeterson Jibasは、不正を嫌い、はっきり物を言う人物。
・ハイネ政権は酋長側の声を一切聞かなくなってしまったため、酋長系の人々も同政権を厳しく評価するようになった。
・ハイネ政権は、野党側議員を選出した離島に対して、いじめのような対応をしていた。(真偽不明)(政府資金の使い方が、与党側の島に大きく偏っていたとのこと)
・若手有力候補が、与党側の工作で敗れた(政府リソースの濫用ということを言っていました)。


改めて、今回、大統領にデービッド・カブア氏、議長にケネス・ケリ氏、副議長にピーターソン・ジバス氏が選ばれました。

次は、組閣ですね。
やっぱりマーシャルは、人。 [2019年12月10日(Tue)]

今回のマーシャル出張では、不思議とマーシャル語が自然に戻って来たこともあり、マーシャルの政治情勢に関する勘も戻って来たように思います。


日本にいながらの情報はかなり限られていますが、今回あった何人かの当事者から探ってみると、自分の分析の方向性は間違っておらず、詳細についても7〜8割見立てが正しいことを確認できました。あまりにも影響がありそうなデリケートな話なので、どこにも書くことが出来ず、誰とも共有する機会がないのが残念です。

10数年前、大使館で専門調査員をしていた時(当時は臨時代理大使、官房の2人だけが本官で、専門調査員の自分が公式化する前のあらゆる仕事をしていました)、政治の混乱が始まる前後、当事者の中に自分も巻き込まれていましたが、10年ぶりくらいに今回このタイミングで当事者に触ったのは、何か意味があるのかどうか。自分はさらなる混乱を招く疫病神か。


そういえば、先ほど、マーシャル大統領府が、下記の記事のリンクをフェースブック上に上げていました。


どういうことですかね、大統領府がこのような記事を広めるというのは。

マーシャルだけじゃなく日本も、いや日本はもっとひどい災害に見舞われています。財政は改善しているのに、マーシャル政府は国外で煽るだけ煽って、国内で自らしっかりと住民のために何か対策をしていたのか?

中台関係も書かれているけれど、9月に今の野党も含めて、超党派で台湾との国交維持を決議したんじゃなかったのか。今の政権側にも中国本土にこっそり行っている人がいるのを現地の人は知っている。

米国との関係で言えば、野党側にいるキャステンとかノート元大統領とか、あきらかに親米です。そもそも現政権が導入するとした暗号通貨は反米の動きではないのか。

そのほかにも、酷い話を聞きましたが、それが今回の選挙に反映されたのではないか。

現職大臣・側近を含めて、与党16人中5人が落選したことは国民の声ではないのか。


ま、そんなことは置いておいて、今回は協力隊の短期隊員やさらに短期で現地教員として教えていた元生徒の何人かに会う機会がありました。皆、30歳前後です。

1人は政府の大切なポストについていて、仕事の話をしました。

もう1人は運転手をお願いしたママリン。本名は違います。

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2003年9月に赴任した時、経験者の短期隊員だったので準備時間はなく、翌々日からマーシャル高校で授業を始めることになりましたが、その時からの長い繋がりです(途中6年くらい自分が音信不通してましたが)。今回会った他のみんなもたいていその時からの繋がりになります。

他には、滞在先のホテルのレストランのレジにポーリナがいたり、看護師をしているヘムリンに道端で会ったり(もう7年も看護師として活躍してる)。他にもレボンとかいましたが、キリがないのでやめておくとして。

現地の高1はグレード9で、日本で言う中学3年生にあたりますが、やっぱり人の基本的なキャラクターは変わらないことが分かります。

生徒、全部で400人は見て、特に最初の1年で受け持った250人超の生徒については濃い印象があり、ママリンと話すうちに、だんだん名前とそれぞれのエピソードを思い出して来ました。いつもペンを貸してと言って、返すときに上投げで返してたロジャーナとか。

担任だった30人ほどの生徒や欠席が増えて来た自分の授業を受けてる生徒については家庭訪問もしていたので(それまで誰も行っておらず学校と生徒がドライな関係だった)、その家もだんだん名前と共に思い出しました。(たいてい米国に移住してしまってるけれど)

子供の数とか、体型の変化の話とか、いろいろ面白かった。

今でも残念なのは、アルノ出身で寡黙だけれど正義感が強く、国内大会で前年の最下位から優勝した俺たちのバレーチーム(自分は監督)のメンバーだったアレックス・アンテン。5年ほど前、もうじき正式に看護師になるというときに、マジュロで乗っていた救急車両で事故に遭い、亡くなってしまいました。

昨年、癌で亡くなったしまった女の子もいる。また学年はママリンの1つ上ですが、国内大会で優勝したフットサルチームにいたモーリーンは、今骨髄腫で闘病していて、自分に会いたいと言ってくれていたのに、つい先日治療のため米国に移ってしまいました。フェースブックで連絡をくれましたが、本当に痩せ細ってしまい、しかしそれでも笑顔を見せてくれています。頑張れ、モーリーン。

マーシャルでは、あっちこっちで女の子に手を出す色男をカンマカレーレと呼びます。頭は良いのにヤンチャなあいつは、既婚者だけどまあモテるし、またマーシャルではあえて既婚者を狙う女性もおり、それに乗ってしまっているのか、なんやかんやで仕事をクビになっていました。能力が高いのに勿体ない。小学生のときにエボンから首都マジュロの親戚の家に預けられ、その家ではまともに子供として相手にしてもらえず、家庭環境にも問題があったのだと思う。授業の後、悔し涙を流していたのを覚えている。何とか人生挽回して欲しい。奥さんも元教え子で、悲しんでるようだ。

他にも、暴言を吐く牧師見習いとか、牧師とか、牧師と結婚した子とか、30歳以上年上の男性と結婚した子とか(しかも、その旦那さんは、今回の選挙で見事当選!)。

ドラマの中で生きているみたいです。


最後は生徒ではないですが、今年のミス・マーシャル・アイランズに偶然会いました。

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先日、パプアニューギニアで行われたミス・パシフィックアイランズのコンテストの際、昔いろいろ助けて貰っていた現駐台湾大使のネイジョンさんから「投票して!」と連絡があり、(本当はミス・タヒチがいいなあと思いつつ、(いやニウエかトケラウかも))投票したので顔を覚えていました。実際に会ってみると、写真や映像より、何倍も魅力的でした。

ちなみにママリンの妹のララは、自分の記憶ではおしゃべりな7歳の小学生でしたが、今年ミス・ラエに選ばれていました。(背が伸びてる!というのとラエ!?というのと、ミス・ラエ!!というので、カッタル・チリック)

ちょっと孤立感と疲労で落ち込みがちでしたが、マーシャルにはまだ繋がりのある人たちがいるんだと分かり、心に色が戻って来ました。


米国に長く住んだマーシャルの人がマーシャルに戻るときの感覚が、ほんの少しだけ分かった気がします。
マーシャル諸島、今後に期待したい。 [2019年12月09日(Mon)]

今回のマーシャル諸島は、約9年ぶりの5月の訪問に続いて7カ月ぶりになります。
今年の5月にこちらを訪問した際には、センスの意味で、雰囲気が霞んでいたというか、不自由さ、経済の停滞、燻んだ雰囲気を感じていました。

今回は、選挙後だからか、何かこう重石が取れたような、微かな希望と自由を感じます。

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目が慣れたのか、5月の時よりも人々の顔が見えるようになり、到着したその時から、急にマーシャル語が蘇ってきました。

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マッタン・チリックとか、アイブシ、アチリ、コボーヤ、エモチ、エッチャラック、ブエブエ、ブエブエナート、エナーナ、ジェレバレ、イリジュ、バルンガ、レイニン、チャンポガンローラ、ジェテアワ、カッキジェ、ジャガネマン、、。

こちらにいた時は、最初自分は短期隊員で現地語の訓練は受けていなかったので、マーシャル語を使ってなかったはずですが、意外と覚えているものです。何かこう、グッとマーシャルが近くなりました。

5月から12月までに何があったかな、と考えると、あ!っと思えるポイントがありました。おそらくこの空気の変化は、それが影響しているのでしょう。

選挙後の今、政権側と反対側が、毎日のように会合を開き、多数派工作をしているようです。今日、結構深い話を聞き、ちょっとだけ情勢が見えました。

自分からは、これまで一貫してワシントンDC、ツバル、台湾などで話してきた考えとメッセージをある人々に伝えました。

これが彼らの心に届き、彼らなりの考え方で適切に表現してもらえればと、願うばかりです。

混乱の3年を経て、マーシャルは重要なポイントに来ています。
ま、ま、マーシャル [2019年12月06日(Fri)]

昨晩遅くグアム着。
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今朝6時にホテルを出て、夜7時半にマジュロ着。

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レイン、レイニン。
エモチ チャンポ ガン マジュロ。イルクン ムック。イガナン キキ。

マーシャル語が少し蘇ります。

宿に着いたのが、8時半。アイランドホッパー、1時間半ごとに離着陸を繰り返す。エコノミークラスさすがにきつい。

サモアが舞台の、Fast & Furious、ザ・ロックとジェイソン・ステイサムで面白いのですが、ホッピング間の時間が短いせいで、いつも途中まで。5回繰り返しました。

空港では、麻疹の水際対策を行っていました。
続マーシャル 諸島総選挙2019(8) [2019年11月29日(Fri)]

今朝のマーシャル ・アイランズ・ジャーナル紙では、野党勢力のマイク・カブア大酋長がキングメーカーとして取り上げられていました。
マイク・カブア大酋長は、大酋長として敬意を持たれていますが、温和な人柄で現地では人気があります。ただし、これまで政治的な強さを見せたことはあまりありませんでした。

2016年の際のAKA中心勢力によるキャステン・ネムラ引き抜き、大統領選出ー>不信任決議ー>ヒルダ・ハイネ政権誕生ー>2018年でしたっけ?不信任案16対16で通らず(トメイン元大統領欠席)という背景により、同紙は選挙前の与党勢力17、野党勢力16(政党政治は成立していないので緩やかなグループ)という数字を基盤に説明しています。

自分の聞くところでは、5月の時点で、ハイネグループは7名、それに2人が支持し、後は政治の混乱を避けるため政権にいて選挙を待つ状況とのことでした。

ここまでの結果を見ると、いわゆる上記与党勢力17人のうち、マジュロで2、クワジェリン、ジャルート、ウトリックで各1名、ウォッジェも失ったとすると、少なくとも6議席減らしたことになります。

先日ここにも書きましたが、いくつかのグループがあり、戦士アルフレッド一族3(アルフレッド・ジュニアに以前語っていた考えを復活させて欲しい)、ノート元大統領グループ3〜5、ハイネグループ6前後、AKAグループ(大酋長派)10 前後?、旧UDP反ノートグループ3程度?、無所属、新人など。

誰がどう取りまとめるのかわかりませんが、ハイネ大統領が選ばれることは現時点ではかなり厳しそうです。

大統領選出は来年1月6日。
続マーシャル諸島総選挙2019(7) [2019年11月24日(Sun)]

最新の開票状況から、あくまでも現時点のものですが、次の傾向が見えてきました。
女性現職が厳しい。
ジャルートのデイジー・モモタロウ
ウトリックのアメンタ・マシュー

ヒルダ・ハイネ大統領に近い候補が厳しい。
ジャルートのデイジー・モモタロウ
ウトリックのアメンタ・マシュー
リキエップのトミー・キチナー(新人)

反ノート元大統領の基盤であったトメイン元大統領系が厳しい。
ウトリックのアメンタ・マシュー
マジュロのデービッド・クレマー
ウォッジェのトメイン元大統領は引退

ノート元大統領系の復活
ウトリックのヤマムラ
リキエップのカペレ


2007年の選挙以降続いていたいくつかの流れの核となっていた次の2つが、弱まったと見られます。
・トメイン元大統領による反ノート体制(トメイン元大統領は引退)
・イマタ・カブア元大統領によるAKA(トニー・デブルム含む)(いずれも逝去)

そして、あくまでも現時点の状況ですが、これらから見えるのは、次。
(1)ノート元大統領の復権
(2)新世代グループの再結集
(3)ハイネ派の弱体化

ノート元大統領系については、弟のエルドン・ノートは厳しいですが、ヒロシ・ヤマムラとドナルド・カペレが復帰すれば、キャステン・ネムラも含めて5名ほどの勢力になりそうです。

新世代グループとは、キャステン・ネムラ、アルフレッド・ジュニア、ブルース・ビリモン、トニー・ムラー、ウィルバー・ハイネらで、現状与野党に分裂していますが、引いて空気感を見ると旧UDP系的ないわゆる平民・自由系。軋轢を超えて結集できれば8名程度のグループになりそう。

地味ですが、アルフレッド系は3名になります。本来アルフレッド一族というのは、ラタック系の方で酋長クラスの下のアラップ(土地管理者と訳されることがある)という階層の一族で、酋長が役立たずの時には結集し排除し、新しい酋長を立てるという役割を担っていた勇敢な家系だったそうです(10年前にアルフレッド・ジュニアから聞いた話)。

反ノートUDP系は、現与党に含まれますが、アルビン・ジャクリック、ジョン・シルク、ブレンソン・ワセらで、弱体化。

無所属側はどちらにもつける。

ハイネ派は例えば本来トーマス・ハイネはAKA系(イマタ・カブア系の酋長系)で、ウィルバー・ハイネはUDP系(平民・自由系)。

米国側の視点から言えば、クワジェリンの大酋長であったイマタ・カブア系であるAKAの系統は米国に抵抗する傾向があり、本来やりにくい相手。近年は故トニー・デブルム、ヒルダ・ハイネ、トーマス・ハイネ、デイジー・モモタロウもこちらに含まれます。

一方、自由・平民系の元々のUDP系は、親米で、米国としてはやりやすい。こちらには、上記のノート系、反ノート系、新世代グループの多くが含まれます。

自分がもし米国側の人間だとすれば、新世代グループと旧UDP系の政権ができると、コンパクト改定交渉もやり易いし、その他の対立要因もうまくまとめることができます。

しかし、新世代グループと旧UDP系をまとめることを妨げる要因は何かというとノート元大統領の地位をどうするかということ。ノート元大統領の敵は弱体化しましたが、国民はノート元大統領が前面に出てくることを受け入れられるかまだわかりません。

これは単なる妄想ですが、トメイン元大統領が前線から一歩引いてキング・メーカーとなったように、あるいはイマタ・カブア元大統領がトニーを立てて操っていたように、ノート元大統領がキングメーカーの立場となれば、新UDPのまとまりができるかもしれません。

ハイネ派を切り崩し、無所属や新世代グループを巻き込める大統領候補は誰か。ウィルバー・ハイネ、キャステン・ネムラ、アルフレッド・ジュニア…。

現時点の状況では、ヒルダ・ハイネ大統領を軸に議会で過半数を取りまとめることは、厳しいと思います。

個人的には、国士であるキャステン・ネムラにもう一度チャンスを与えて欲しいですが、まあ夢でしょうね。

米国という軸でみれば、核賠償問題(米国側は合意に基づき対応してきたが、更なる賠償を求められている形)、暗号通貨導入問題(金融主権と主張し導入しようという動きだが、米国に対する挑戦でもある)を主張してきた現在の抗米的な政権から、次期コンパクトに向けた親米政権へ、という流れかもしれません。
続マーシャル諸島総選挙(6) [2019年11月22日(Fri)]

今朝の現地マーシャル・アイランズ・ジャーナル紙(週刊)では、ここの続〜(4)時点の内容が書いてありました。
全体的にベテランの現職が何人か危ないというもの。

1つ自分にとって新しい話は、クワジェリンの新人候補キトラン・カブアさんは、マイク・カブア大酋長の孫娘ということでした。

ともかく全貌が判明するのに、あと1〜2週間かかる模様です。
続マーシャル諸島総選挙2019(5) [2019年11月21日(Thu)]

開票が進むにつれて、変化が大きいところもあるため、明日からはしばらくマーシャル選挙関連は自重します。(明日は新聞が出るので少し触れるかも)

今朝のマーシャル・アイランズ・ジャーナルのSNSの情報では、下記の通りでした。

1.ハイネ政権関連
ハイネ大統領 アウルで2位と十分な差。
デイジー・モモタロウ ジャルートで3位は変わらず
デービッド・ポール クワジェリンで3位を死守
トーマス・ハイネ 当選
カラニ・カネコ マジュロ5議席で3位争い
トニー・ムラー マジュロで僅差の1位
ブレンソン・ワセ マジュロで現職クレマー、新人ヨランダと5位争い
ウィルバー・ハイネ ミリ 当確か
ジョン・シルク エボン 当確でしょう

ジャック・アディング エネウェタック 当確


2.野党側
クリストファー・ロヤック元大統領 アイリンラップラップで当確
アルフレッド・ジュニア 2位確保。大丈夫そう。
メイナード・アルフレッド 当確
マイク・ハルフェリー アルノでジーべ・カブア元と同数1位
ジェリワリック・アントン 3位
キャステン・ネムラ ジャルートで1位当確の勢い
ジェミ・ナシオン ジャルートで2位追随

エルドン・ノート キリで3位 厳しい戦い
新人アルソン・ケレン(新1世代の実力者)2位。新人のピーターソン・ジバスがぶっちぎりの1位。

マイケル・カブア クワジェリンで1位当確
2位以下はまだまだわかりません。
アルビン・ジャクリック 2位
新人キトラン・カブア 4位


リキエップでハイネ大統領の主人とノート派カペレ元が接戦。カペレがリード。

マジュロで、新1世代の民間ビジネス界実力者、新人スティーブン・フィリップが2位、同じく新人サンディ・アルフレッドが3位争い。さらに実力者の女性新人候補ヨランダ・ロッジ=ネッドが僅差で他の2候補と5位争い。

ブルース・ビリモン マロエラップ 当確

トニー・アイセア ナモで大きくリード

ケネス・ケリー ロンゲラップ 僅差で2位

オタ・キシノ新人 ウォッジェで大きくリード

ケーサイ・ノート 当選



えーと、これはよくわかりません。

政権側も野党側も、何人か新人に喰われそうです。


選挙結果確定後、どのグループが誰を大統領候補にするかで、もうもめまくるのではないでしょうか。

今だから言ってもいいかと思いますが、5月の段階で、現職大臣でハイネ家系に近い人物が、大統領候補として引き抜かれようとしている場面に、流れで同席してしまいました。

ハイネ大統領への忠誠心は、閣僚にはあまりないのかもしれません。

中台関係で言えば、その引き抜き工作をしていたグループも親米・親台湾ではありました。

これはもう、本当にわかりません。実力者と新人とで、挙国一致政権を作ってもらえればなあと思います。(一番正確な情報を持ってるのは、現地の台湾大使館かもしれません)

もう少し見えてきたら、また書きます。
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