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サガリバナ? [2022年12月10日(Sat)]

ラロトンガの道を歩っていると、サガリバナのような花が落ちていました。(この花はフィジーのスバの道端にも落ちていました。)
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木を見てみるとこのような感じ。

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木自体はタマヌ(テリハボク)に似ているのですが、タマヌの花はどうやら違うらしい。

SNSで誰か教えて欲しいと写真をあげたところ、フィジー出身のUgalさんが「Barringtonia Asianica」と教えてくれました。

ググってみると和名はコバンノアシ。サガリバナ科の常緑高木!

サガリバナの英名を調べると、Barringtonia Racemosa。 謎が解けてスッキリしました。Ugalさん博識!
クック諸島ー1日多い [2022年12月10日(Sat)]

何かおかしいと思っていたら、今週は月火水水木金と平日が6日になっていました。どおりで疲れるはずだ。
何もなければ、自分の土曜日は2時間ほどで終わります。

今日は天気が悪く、あまり写真を撮っていませんが、最後に今後の取り組みに関して、外務省などを周りました。

わずかな滞在ですが、今回はホテルではなく首都アバルアにあるキッチン付きの部屋を借り、スーパーや小さな店で日用品を買い、自炊し、政府機関を中心にアバルアの町を歩きました。

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豪州支援の警備艇

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中国支援で建てられた警察署

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中国支援で建てられた法務省庁舎

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外務省と財務省(奥の3階建)

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クック諸島、中国、ニュージーランドの3者協力による水道供給改善プロジェクトの碑(2014.2.20)。プロジェクトはコストが当初のものから2倍にも3倍にもなっており、まだ完成も見えていないと、現地の一般の方が話していました。水道管を張り巡らせても水源が十分ではないという話も。


ビジターであることは変わりませんが、マーシャルやフィジーでの暮らしを思い出しながら、ほんの少しだけ、3センチくらい、現地の人の日常に近づけた気がします。

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店舗の営業時間

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コンビニ

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Perfumes of Rarotonga

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クック諸島テレビ局

あとは昨日、初めて見た形の8弦ウクレレを見つけたので買ってしまいました。

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今日、現地の人に見せたら、これは重さがあり、いい木を使っている、と言っていました。弦を探していると、釣り糸を使っているそうで、太さに違いがあるように見えないので、ああ、テンションで音を変えているのかも。


今回の出張で焦点が絞られたので、帰国後は関係者と議論を深め、描いているものを全力で実現させていきたいと思います。
クック諸島ラロトンガ12/7 [2022年12月08日(Thu)]

今日は朝から天気が良く、午前中は現地のパナパさんというおじさんと島を一周しました。途中途中でいろいろな話をしてもらい、現代社会と伝統社会について、前回よりも理解できた気がします。
その後は会合。

まずは外務省のトゥタイさんとシーアンさん。先月、SPTOの会議でクック諸島を訪問した際、外務省の人を探していて、ギリギリでシーアンさんと話しができ、今回の出張に繋がりました。SPFのことも知られておらず、よく信用してくれたなと思います。

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向かって左がトゥタイ、右がシーアン。

続いて観光局のシエニさん。
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ラロトンガは山はありますが水源が乏しく、廃棄物処理も含めたインフラの許容範囲が小さいため、コロナ前の来訪者年17万人程度が限度で(人口は現在14000程度、約1万人が18歳以上)、それ以上の急激な増加は求めていないとのことでした。我々のエコツアーに似ている取り組みもあり、我々も彼らから学べることがありそうです。観光政策も概要はできていました。

最後はハーマン外務次官。
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極めて多忙な中、時間を作っていただきました。数年前、日本の外務省による研修に参加したと言っていました。マタイトンガ大使のこともとてもよく知っていました。

事前にポイントを共有していたのですが、それ以上に意図をつかんでいただいていたので、かなり建設的な話しができました。同じことを考えていることが多くありました。
クック諸島とパラオ [2022年11月05日(Sat)]

以前、何度か黒崎さんとのクロシオブエブエナートでクック諸島の話題がありました。
自分の頭の中では、クック諸島は12カ国+2の+2の一つという固定観念があり、労力を節約するような思いもあり、あまり関心を持たないようにしてきました。PACNEWSではクック諸島の記事が多いと思いつつも、基本的に箸休め的な位置づけ。

しかし、今回いくつかわかったことがあります。国連に加盟していないということを除けば、地域経済の面でも、島嶼社会の発展という視点からも、他の太平洋島嶼国と変わらず重要だというのがその一つです。

自分はパラオに関わっていますが、クック諸島の一般の人たちと話すと、語弊がないように願いますが、社会性がパラオの人と変わらない。同じ目線で話せる。

パラオは賢く米国自由連合国の立場を活用し、米国を利用しながら現代社会に馴染んでおり、クック諸島は同様にNZとの自由連合国という立場で現代社会に馴染んでいる。

そのネガティブな影響として、西洋化が進み、伝統文化が軽視され、若い世代とのギャップも生じている。それを挽回しようとしている。おそらくニュージーランドも先住民のマオリ文化をこの10年より大切にして来ていることも関係しているでしょう。

クック諸島の場合は、クック諸島のマオリ文化があり、パラオと同様に、現地語でチャントが行われると意味はわかりませんが、痺れます。

同様なことはハワイにもあり、今後この観点のアプローチは個人的に関心が深まりました。
フラワー [2022年11月04日(Fri)]

3日間、朝から晩まで、合宿のような日々でした。
クック諸島の観光副大臣は、これまでの地域観光会議では、実務者レベルで話をまとめ、閣僚級でそれを承認する流れだったものが、今回は3日間にわたり、それぞれのレベルでみっちり意見交換や議論が行われたと言っていました。議長としてかなりの達成感があったようです。

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SPTOのコッカー事務局長のどっしり感と馬力によるものだと思います。この事務局長になってからSPTOの活動が良くなっていると思います。

すべて終わり、3回目の(最後の)レセプション。

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このエイカトゥという花冠。本当にカラフルで美しく、自分はプルメリアの香りが好きなので花で酔ってしまいそうです。あと品がある。

色あいが本当に良い。マニジュアルバムのジャケットみたいです。

そして、今日は伝説のシンガーもサプライズで来られていました。何か歴史を感じ泣けてきます。

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自分が太平洋島嶼国に初めて行くと、すぐに馴染む土地と何ヵ月もかかる土地がありますが、クック諸島はすぐに馴染む感じでした。ただその馴染み方が、1年経った後のマーシャルのような不思議な感じ。

知らないうちにヒデと呼ばれて、まるで以前から知っていたかのように感じました。不思議な感じ。

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みんな真面目で責任感が強いところもいいし、いろいろ教えられました。自分はまだまだ知らないことが多い。

出席者も皆んな本気で実務に関わっている人の集まりであったことで密度が濃くなり、これから何にどこまで書けばいいのかわかりませんが、自分だけのために、しっかりまとめようかと思います。
クジラ! [2022年11月03日(Thu)]

この数日の滞在で、20年抱えてきたクック諸島のイメージが間違っていたことがわかりました。
北半球と南半球の違いもより強くわかります。

16歳若ければ、クック諸島に移住したい、それくらい気づかされることが多い。自分は基本的に10年超遅れていて、すでに棺桶に片足を入れているので残念です。

夕刻のレセプションでは、偶然クジラがジャンプ!

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またさっきまでボーイズでブラつきました(大臣級が2人います。

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そして、クックでは、花のリースが分厚くて、とても美しい。誰か知らないけれど、この人(出張者)が髪の色と合わせてとても美しい。

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15年なあ。
労働力の移動 [2022年11月03日(Thu)]

昨晩のレセプションで、フィジー出身のNZのある大学の先生(フィジーに共通の友人がいた)、ソロモン諸島観光局の人、クック諸島テレビの人といろいろ冗談を交えながら話していました。
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そこで、レストランやホテルでは、フィジー人が多く働いているので、クック諸島の人はサービス業を避けているのかなどと聞いたところ(念頭には、米ドル経済のパラオでパラオの人がサービス業を避け、安い労働力でもあるフィリピン人を雇っている状況があり聞いてみた)、
・クックはNZドル経済
・クック人はNZパスポートを持っている
・NZの最低賃金はクック国内の4倍
・クックの労働力はNZに向かう
・空いた隙間の雇用機会を求めて、フィジーだけでなくソロモンからも出稼ぎに来ている
・フィジーとソロモンの労働者にとって外貨(NZドル)を得ることができ、多くを自国に送金している
といったことがわかりました。

パラオとは様子が異なるようです。また人の移動について、気候変動の影響という見方もありますが、近視的には経済の影響が強いと改めて感じました。

フィジー人の先生は人の移動に関する論文を出しているそうなので、漁ってみます。
クック諸島はクック諸島 [2022年11月01日(Tue)]

カテゴリー「クック」の記事は2016年6月以来、4本目になります。
PACNEWS記事をまとめていても、クック関連は、機械的に仕分けていました。自分には、いまだにNZの一部という認識があり、リソースを割きたくないというのが正直なところです。

それでも興味はあり(例のごとく、先入観を排除するため、基本的な社会経済指標以外は調べずにきた)、今日の作業後、まだ日が出ていたので、宿の前の海に15分ほど入り、1時間ほど走ってきました。

どこかと比較するのもどうかと思いますが、景色やインフラ、宿を踏まえると、コスラエ、ナウル、バヌアツ、山をなくせばマジュロのローラのような、ちょっとキリバス。ミクロネシア地域におけるグアムのホテル街ではないエリアのような。どこかの離島のような。似ているけれど異なる、独特の何かがあります。脆弱さではなく、固い印象があります。第一印象。

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議会

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TUORO。マオリ社会で死者の魂が旅立つところ。玄武岩の岩礁。

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ナウルのような、グアムのような。

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パンの木

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ビール醸造所

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飛行機注意の道路標識
クック諸島プナ首相 [2016年06月24日(Fri)]

パラオで開催されているSIS首脳会議のためにパラオ訪問中だったクック諸島のプナ首相が、予定を変更し、クックに帰国されたようです。

「Cook Islands PM Expected To Address Parliamentary Crisis Soon」
http://www.pireport.org/articles/2016/06/23/cook-islands-pm-expected-address-parliamentary-crisis-soon
(6月23日付PIR)

首脳が不在中に不信任案が出されたケースは、2009年のマーシャルのトメイン大統領の訪日中の出来事を思い出させます。トメイン大統領の場合は、不信任決議が正式に成立したので、帰国後政権交代となりました。

今回のプナ首相のケースは、不信任案決議を行った議会そのものが無効とのことですが、ローズ・ブラウン副首相が与党CIP側に戻らないと過半数を維持できないため、慎重な対応が必要になりそうです。
クック諸島の政治情勢:ローズ・ブラウン副議長 [2016年06月23日(Thu)]

クック諸島については、1年以上かけてPIF事務局と日本とで進めていたプロジェクトがNZの影響でひっくり返されたことがあり、個人的にはあまりいい印象がありません。

あ、でも、6年くらい前に、太平洋島嶼国の若手外交官と一緒に都内(大門あたり?)でカラオケに行ったとき、サモア、マーシャル、ナウル、ツバル、キリバス、トンガ、そしてクックの人がついてきて、その時はクックの人は、女性でしたが、スッと洗練されている雰囲気がありつつワイルドな面があり、一人でビール10本くらい飲んでいるような感じで、楽しい人でした。サモアの人とクックの人が、ブリュッセルでの笑い話をしていたのを思い出します(確かクックがNZパスポートを使っていることが関係していたような)。

クック諸島はポリネシアにある人口1万数千人の環礁島の国で、NZとの自由連合国。日本は2011年に国家承認しました。地理的には北と南の環礁島グループがあり広大な海域を有すると記憶してますが、2010年以来プナ政権が続いており、たとえば(まだ完全に回復していませんが)フィジーと豪・NZとの関係が非常に悪い時期に、フィジーの地域機関への関与を積極的に支持していました。

確か、中国の経済協力も活発で、たとえば中国のローンによるインフラ・プロジェクトというのは、通常中国業者と中国人労働者により実施されていますが、クックではNZと中国が協調する珍しい手法で進められているプロジェクトもあるそうです(豪ロウィ研究所の資料による)。

そのクックで、今週政治的な動きがありました。以下、パックニュース記事から。

「Cook Islands Opposition toppled Henry Puna Government」
http://www.pina.com.fj/index.php?p=pacnews&m=read&o=10283997635768c15f103aa9bb4210
(6月20日付)
6月20日の議会で、野党連合がプナ内閣不信任決議を成立させ、ローズ・ブラウン副議長を新首相に指名したとのこと。野党側13ということは、全議席数24の過半数にはなっているんですね。

しかし、その後、たくさん追報がありました。
「Cook Islands opposition Coalition action labelled as bordering on treason」
http://www.pina.com.fj/index.php?p=pacnews&m=read&o=13075634265769b20e8087e1b6ff3a
(6月21日付)
与党側は、野党連合の動きは、国家反逆罪に近いものだと批判しているというもの。

クックにはプナ首相率いる与党 Cook Islands Party とDemocratic Partyを中心とした野党連合があるようです。

全体の動きをみると、6月20日の議会は与党側の出席者が少ない状態であったこと、議長も不在で、ローズ・ブラウン副議長が議長を務めたこと、そして野党連合が与党Cook Islands Party の副議長を「首相の座」を餌に取り込み、プナ首相不信任決議を成立させたということのようです。そして、記事中に、エリザベス二世女王の名代トム・マースターズ (Tom Marsters)の名前が現れます。この女王名代がカギを握りそうです。

「Cook Islands Parliament closed amidst disarray」
http://www.pina.com.fj/index.php?p=pacnews&m=read&o=13060260275769ea3e276b857f1ea6
(6月21日付)

混乱の中で閉会となった。与党は野党による不意打ちとローズ・ブラウン副議長の裏切りに翻弄されているように見えます。全24議席ある中で、ローズ・ブラウン副議長が野党連合側に回ったことで野党連合側が13、与党側が11となっている状況であり、与党側はローズ・ブラウンを責めることはせず、与党に帰ることを歓迎するとしています。

「Vote of No Confidence null and void」
http://www.pina.com.fj/index.php?p=pacnews&m=read&o=1007926566576a18c1f9318e149a88
(6月21日付)

女王名代トム・マースターズが動きました。議会は6月17日に休会となっており、正式な手続きを踏まずに開かれた6月20日の議会は無効。したがって、不信任決議も無効というものです。

野党連合側の形勢が危うくなってきました。
「Cook Islands Clerk of Parliament could be in for challenge」
http://www.pina.com.fj/index.php?p=pacnews&m=read&o=2118593550576b0c8cc75570279e64
(6月22日付)

野党連合は、国会事務局長が役務を果たさなかったとして非難し始めたようです。国会事務局長は、野党連合の動きは悪意に満ちており、「悪魔の所業」であるとみなしているようです。

一方、冷静に考えてみれば、6月20日の議会が無効となったとしても、ローズ・ブラウン副議長が野党側に寝返った事実が変わらなければ、与党11、野党13という状況に変わりはありません。

そして、与党CIP(Cook Islands Party )は、
「CIP to Rose Brown: “You’re forgiven’」
http://www.pina.com.fj/index.php?p=pacnews&m=read&o=1557270841576b0d06f6550cee1322
(6月22日付)

CIPはローズ・ブラウン副議長に戻ってきてもらわないと過半数を維持できないので、赦すしかないですよね。

クック政権交代の鍵を握るのはローズ・ブラウン副議長。ローズ・ブラウン副議長が首相になると、クック初の女性首相ということになりますね。

この一連の動きの背景に何があるのか、外部からの影響があるのか、興味深いところです。
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