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パラオ観光事業諦めず、そしてタロイモ [2021年10月21日(Thu)]

コロナ禍以降、現実と理想のギャップが広がり、とにかく時が来るのを待つ日々が続いていましたが、ようやく細〜い細〜い光線が見えて来た感があります。
その忍耐強さについては、パラオや他の島嶼国の友人から学ぶことが多い。

時間の確保が難しく、渡航できないことで、かえって現地の仲間の責任感が高まり、頭でっかちでなく、彼らなりの現実的な取り組みが始まっています。

それで、先週は彼らだけで話し合いをしてもらい、今日はそのフィードバックと認識の共有、そして近い範囲のスケジュール調整。

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年代も近く、責任感のある大人で、何年も一緒に汗をかいて、飯を食って、酒を飲んできた仲間だということも大きく、全てを語らずとも、お互いに察することもできます。


そんなこんなで彼らと話していると、パラオで8か月くらいで収穫できるタイプのタロイモ、クカオが無性に食べたくなってしまいました。

スーパーに行き、大きめの里芋を買い(今まで買ったことも調理したこともない)、格闘して、それなりにタロイモっぽく調理してみました。

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しかし、ほどよくねっとりとして、ほのかに甘みのあるクカオには程遠い。次は小さめの里芋を蒸してみよう。
パラオのコロナ管理 [2021年09月06日(Mon)]

先日、パラオで渡航者にコロナ陽性者2名が見つかり、その後、また1名、入国時に陽性が判明したとのニュースがありました。また、先週、先々週にはグアムではデルタ株で陽性者が増えつつあると言うニュースもあり、グアムからのフライトがあるパラオは大丈夫かと少し気になっていました。
今日、パラオは休日でしたが、別件で1時間ほどオンラインミーティングを開いたので、ちょっと様子を聞いてみました。

先日判明した陽性者については、接触者も全てトレースされ、陰性であっても隔離がされていました。その後、誰も重症化することなく、2回の検査の後、陽性だった人も含めて全て陰性ということで、クリア。うまく管理できたそうです。

今日(おそらく昨日?)はグアムから90名以上入国したそうですが、空港での検疫で全員陰性だったとのこと。

現在仏領ポリネシアでは感染爆発が起こっていますが、パラオの場合は、住民の9割近くが2回ワクチン接種を終えているのと、なんやかんやでパラオへの渡航者の陽性確率が非常に低くなるように管理しているので、追跡できるキャパを超えないなど違いがあります

先日開かれたミクロネシア大統領サミットでは、貿易と運輸が焦点となり、ナウルとパラオ間の渡航合意が結ばれました。これで太平洋を突っ切るように、台湾〜パラオ〜ナウルの渡航ルートができるかもしれません。ナウルもワクチン接種率が高いため、パラオと同様の対応が可能かもしれません。

他方、数日前のニュースで、キリバスが成人人口をカバーできる十分な数のワクチン確保というRNZニュースがありました。

読んでみると中国シノファーム製が9万、日本から4.8万、オーストラリアから1.2万という内訳でした。

例えば、パラオ〜ナウルのグループにキリバスが加わったとして、人の移動が発生した場合、コロナウイルスが絶対に入り込まないとは言えません。米国支援のパラオ、オーストラリア支援のナウルは大丈夫なのに、中国支援のキリバスは状況が異なってしまう可能性もあります。


フィジーでは、フィジーへの渡航者にワクチン2回接種済みであることを求めるという情報もありました。

今後、ワクチン接種済みであることに加え、どこのワクチンであるかがより注目されるようになるかもしれないですね。
さよなら、ウエキ大使 [2021年08月15日(Sun)]

ウエキ前パラオ駐日大使が逝去されました。

2009年8月、自分は財団に入り、パラオでの活動を担当することとなりました。

当時、マーシャルにいた頃に公電などで得た情報以外、パラオに関する知識がなく、かといって、経験上、人が書いたものを信用できない状況でした。パラオというよりも、マーシャルで実際の経験と人が書いたものに大きな違いがあったというものでしたが。

そんな時、まずはまっさらな状態で信頼できる人から話を聞きたいと思い、電話したのが駐日パラオ大使館。

今考えると冷や汗ものですが、先入観が全くない状態、言い換えれば無知の状態、絞りきったスポンジのような状態で当時新宿にあったパラオ大使館を訪問しました。

その時、ウエキ大使に直接対応していただき、1時間以上、パラオ、パラオと日本、ウエキ大使の歴史など、ユーモアを交えながら丁寧にお話ししていただきました。

自分のパラオに対する理解の基盤は、ウエキ大使のお話でした。

フィジーのポストを得て、2015年10月に財団を退職した際には、ウエキ大使から自分を勇気づけてくれるレターをいただきました。

もうお会いできないなんて、寂しいです。

ウエキ大使、さようなら。
ありがとうございました。
パラオ地域密着型エコツアーWebサイト台湾版作成中 [2021年06月23日(Wed)]

と言うことで、コロナ後を見据えて、パラオでの地域密着型エコツーリズムのウェブサイトの台湾版を作成中です。
台湾の友人に、英語からマンダリン(繁体語)に訳してもらい、それを反映させるという作業。Webサイトはサーバーを確保すればCMSなどを使い簡単にファンシーに誰でも作れるものですが、自分の場合はCMSを使わず、自由に階層構造をデザインし、あえて素人の自分が作業を行うことで単純なhtmlページ群を作成しました。

自分のこだわりとしては、通信環境が悪い島嶼国でも更新しやすいようにフラットで容量の軽いものとする、このツーリズムは豪華さやファンシーさを求める観光客が対象ではないため現地の自然と人の匂いとWebサイトのイメージとのギャップがないようにする、と言う2点があります。単純なhtmlのフォーマットさえ作ってしまえば、応用が効きます。

現在行っている作業は単純ですが、ページ数が60近くあるので、結構骨が折れます。また階層を考えながら、単純なhtmlをみて想像しながら作業を進めています。

以前、台湾に行った時に、サイバーパンクのような印象を受けたり、日本人から見て表現が直接的に感じることがありました。例えば、歯医者は歯牙と書いてあったり、臭豆腐とあったり、他、思い出せませんが、面白い。

今、台湾の友人が訳したものをコピペして作成しているのですが、例えば日本語で「地域密着型エコツアー」→英語「Community-Based Eco-Tours」→これがマンダリンになると「部落生態旅遊」となります。コミュニティ(地域社会)を表す表現が他にないものかと思いますが、、、。

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焦らず、一歩一歩。
パラオの外交権、安全保障・防衛の責務 [2021年04月09日(Fri)]

パラオは、1981年に自治政府を樹立、1994年に米国とCompact of Free Association(自由連合盟約、コンパクト、米国自由連合盟約、米国コンパクト)という条約を結び、独立しました。パラオの場合は有効期間が50年になります。日本では、15年前まではこのコンパクトは経済協力、もしくは経済援助を受けるための協定という見方が主流だったと思います。

このコンパクトは統治、経済関係、安全保障・防衛関係、一般規定の4つの柱からなり、パラオ国民の米国ビザ免除特権・準米国市民扱い、米国からの財政支援・開発支援、安全保障・防衛といった点に特徴があります。これにより、南側諸国の人々の中には、米国自由連合国は米国から完全には独立していないじゃないかという人もいます。しかし、外交権はパラオが有しているし、国際機関などへの加盟云々は、安全保障に関わらない限り、パラオ自身が決定権を有しています。

今日、注目したいのは、このパラオの外交権と安全保障・防衛についてです。

単純化すれば、このコンパクトの取り決めにより、外交権はパラオ、安全保障・防衛の責務は米国が有していることになります。


キリバスやソロモンの件があり、それ以前からパラオでも議会および民間ビジネス関係者らを中心に中国との国交を結ぶ(表向きは経済協定や貿易協定で、国交に関わらないとエクスキューズしていたようだが)といった動きがありました。そのことがあり、パラオでの中台関係は今も注目されています。ただパラオの場合は、首脳が「中国と国交を結ぶ」と言ったとしても、手続きが異なります(キリバスやソロモンの場合は、最終的には議会の過半数の賛成で変わったのか、閣議決定か忘れましたが)。

米国とパラオの間で、中国関連が外交問題であると認識されている場合、決定権はパラオにあります。その場合、次に注目すべきはパラオ憲法。パラオ憲法では、コンパクトを含む外国や国際機関との条約・国交に関する決定は、議会の3分の2の賛成が必要と規定されています。(また、決定が住民の意思と大きく異なる場合、国内が混乱することが想像できます。)

米国とパラオの間で、中国関連が安全保障・防衛問題であると認識されている場合、責務は米国に移ります。この場合、パラオの主権を尊重しつつも、安全保障・防衛に関わる問題とされれば、米国の意思が優先されます。仮にこの状況があるとして、中国と国交を結びたい場合には、コンパクトを破棄しなければなりません。コンパクトの破棄には、議会の3分の2の賛成が必要であり、住民投票も必要になるでしょう。さらに準市民扱いを基盤として構築された人的繋がりを考えれば(ミクロネシア3国の中で、パラオは最も米国に近く、同志といった空気感もある)、コンパクト破棄は難しいでしょう。

そのため、自分が中国側にいるとすれば、パラオとの関係では米国との関係も含め、安全保障・防衛のレベルにならないように、慎重に活動すると思います。

何かに書いてあるわけではありませんが、パラオにおける中国の位置づけが、近年は次のように移り変わっているように思います。

経済 → 外交 → 安全保障・防衛


少なくとも2017年までは、パラオの問題でした。パラオ自身が決定できる範疇だったとおもいます。ところが、表から見ると2018年後半ごろから(2018年5月にはミクロ3国の大統領が史上初めてホワイトハウスで米国大統領と会談した)、空気が変わってきました。表向きなので、実際にはそれ以前から動きはあったものと思います。

空域と海域をカバーする米軍のレーダー施設建設の話が出始めたのは、2017か2018でした。その時は中国が相手ではなく、北朝鮮のミサイル対策とパラオの要請による海域管理が理由とされていました。

2020年9月には当時のエスパー国防長官が米国国防長官としては初めてパラオを訪問しました。そこで、公に、中国の脅威について発言しています。これにより、パラオでは空気がピリッと引き締まったというか、そのような変化がありました。

タイミングとしては、パラオの大統領予備選(同9月下旬)の直前になります(大統領選は同11月)。

ここで、明らかに、中国問題は外交ではなく、安全保障・防衛の範疇にあると認識されました。すなわち、米国とパラオの関係で言えば、実質的な決定権はパラオではなく米国になったといえます(表向きはそうしないと思いますが)。

当時、すでにレーダー施設は完成しており、その運用のために、2カ月に1回のペースで米海軍がパラオを訪問しているという状況にもなっていました。

ここで止めます。
オイロー前副大統領、ありがとうございました。 [2021年01月22日(Fri)]

昨日、パラオで大統領就任式が行われ、スランゲル・ウィップス・ジュニア大統領が誕生しました。新しい時代の幕開けです。現在組閣中だと思いますが、40代から50代の実力者が就任するのではないかとの噂も耳にしました。

パラオでは、大統領が通常民間(議員ではないという意味)から適任者を指名し、上下両院の承認を経て、閣僚が正式に決まりますが、これが結構もめることがあり、数カ月大臣が空席となる場合もあります。副大統領は過去何回かは法務大臣を兼務していましたが、センゲバウ・シニア副大統領は国務大臣(外務大臣)を希望しているという話もありました。

パラオの大統領・副大統領は、かつては米国と同様にセットで選ばれたり、分離されたりしていましたが、2012年でしたっけ?そのころからは、やはり政府が多様な意見を取り入れられるようにと大統領・副大統領を別々に選ばれる形となりました。そのため、必ずしも大統領と副大統領が同じ支持母体を持つわけではありません。大統領候補、副大統領候補が、それぞれ実力で勝つという形です。

退任されたオイロー前副大統領ですが、法務大臣を兼任していたため、我々の海上保安事業で大変お世話になっていました。オイローさんは弁護士でもあり、パラオ国内では副大統領・法務大臣の立場に関係なく、以前から、その温厚な人柄と正義感とで大変評判の良い方でした。

今回の大統領選でも、オイローさんにはもう一度副大統領選に出てほしいという声が強くありました。スランゲル大統領が強いという点、国民が今度こそスランゲルさんにチャンスを与えるべきという声が強く、当選が確実視されていたことや、オイローさんの副大統領・法務大臣としての手腕が高く評価されていたためです。

政治の流れの中でオイローさんが大統領選に出馬することになりましたが、緊急事態管理局の責任者でもあることから、選挙活動よりも、災害やコロナ対応に取り組んでいました。

パラオにとって、これからも必要とされる方だと思います。


さて、スランゲル政権の顔ぶれが決まるのは来週以降となるでしょうか。楽しみです。
パラオ大統領就任式! [2021年01月21日(Thu)]

これは事前に紹介しておくべきでした。

まさに今、1/21 11時から、スランゲル・ウィップス・ジュニア大統領の就任式が行われています。

https://www.youtube.com/watch?v=ME7RbLBa81Y&feature=youtu.be

現地では新しい時代の幕開けという空気が生まれています。
作戦会議 [2021年01月08日(Fri)]

あまり途中の過程を見せたくはないのですが、今日はまた別のパラオの友人と建設的な話し合いができたので、ちょっとだけ書いてみます。

パラオでは9月に大統領予備選、11月に本選がありました。上下両院の議会選もです。友人たちがそらぞれ直接的にも間接的にも選挙に関わってしまっているため、毎回のことですが、選挙のある年には、8月から11月いっぱいは目立つ動きをしないようにし、12月は中旬から現地でクリスマス休暇が始まるために、こちら側として真剣に相談できるのが、1月第2週頃からになります。

一番心配なのは、現地の人々の経済状況で、特に我々も関わってきている観光産業の動向が大変気になっています。現地がコロナフリーを維持しなければならず、観光のことなど考えられずにシュンとしているときに、ウィズコロナになれてきた日本人が呑気に観光の話をしても響かないし、タイミングを図っていました。

これは勘でしかありませんが、今、良い感じだと思われたので、とんとんとミーティングが設定され、実施となりました。

あちこちでウェビナーができるようになり、コロナ前よりもセミナーを実施するための敷居が低くなったように思います。それはそれで良いのでしょうが、いろいろなウェビナーを覗いていると、次第に、「それで?」「具体的に何が変わるのか?」「どのような行動を起こすんだ?」などを疑問に思うものも目立つようになり、ただ人の考えを聞くようなものでは自分には響かないと感じるようになりました。

今日、彼らと話していて、「そうそう、これこれ」と忘れていた感覚を少し思い出すことができました。中身は書きませんが、離れていても同じ方向を向いていることがわかったし、今でも彼らの気概とアイデアと、変わらない。こう、お互いに頭に浮かんでくるイメージを共有すると、それを汲み取ってアイデアが出てきたり、像が固まっていったりする、この感覚が大事なんだと、久しぶりに思い出しました。壁打ちではなく、キャッチボールができる関係。

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今日、話していて改めてわかったことは、パラオの人たちは凄い。コロナについて臆病に守りに入っているのではなく、如何にこの状況でうまく観光を再開できるのかを議論し、研修やレギュレーション整備を進めています。

今日、彼らと話したことで、自分の方もアイデアが広がり、自信も戻ってきました。

どこまでできるか分かりませんが、現地に入らずに、どこまでできるのか。
これまで積み上げてきた持続可能な観光の実現に向けた機運を再活性化できるのか。
火を消さないように。
リスタート [2021年01月06日(Wed)]

昨年11月のパラオでの選挙後、政権移行チームに友人がいますが、他のみんなも変化の過程で忙しい状況が続いていたようだったので、時期を待ち、しばらく放置していました(こちらも内部で積もり積もった仕事があるので)。

現地のクリスマス休暇も終わり、1/21の大統領就任が見えてくる中、そろそろかなと思い連絡をしたところ、待ってましたとばかりに嬉しい反応が続きました。

ちなみに、自分は2009年以来パラオに関わり、フィジーの日本大使館にいるときも地域機関担当であることも利用し水面下で関わったりしましたが、ほとんど現地の日本人の方と接触がありませんでした。これは自分が協力隊時代に受けた経験が大きく影響しており、現地で生活している日本人の方々に迷惑をかけたくないということや、自分自身、直接現地の人たちと話し人脈を作ることで、フィルターを通さずに自分の目と感触で現地を理解したいという考え方が背景にあります。

パラオにはこれまで50〜60回渡航し(そのうち40回程はこの5年の話ですが)、共に働くことで何というか、仲間になったというところがあります。

今まで普通に会えると思っていた、その友人らに急に会えなくなって1年、普段は情を排していますが、今日なんかも普段ならできるだけ手短に話を終わらせるところ、冗談や互いの状況確認やらで、いとおしく感じました。


現地では海外との人の往来が基本的になくなり、民間部門、特に観光業関連は壊滅的な状況とのことです。海外の観光客向けのホテル、旅行代理店、レストランは閉じざるを得ません。お世話になった方々も多いのですが、何も貢献できず、正直辛いところがあります。

他方、パラオ人の多く(労働力の8割弱)が関連している政府部門では、時短はあるものの、給与は支払われているとのことで、コロナ前とあまり変わらずに仕事もあり、忙しいと言えば忙しいそうです。

その中で感じられたのは、コロナが常在する今の日本や多くの国々と、コロナフリーを維持している特異な国々(主に太平洋島嶼国)との間に、この感染症に対する感覚においてギャップが大きくなりつつあるのではないかということです。変異型が流行すれば変わるかもしれませんが、今の日本では、3月、4月のころの感覚を越えて、曲者な風邪の一種といった感覚ができていると思います。一方、コロナフリーのパラオなどでは、依然として、昨年の1月〜3月の感覚。肥満が多く、糖尿病など生活習慣病が多く、高度医療設備が脆弱な島嶼国では、新型コロナは大きな脅威のままです。

日本を含め、どこの国も、財政も経済も苦しくなっていますが、太平洋島嶼国においても、観光無しの民間部門発展が可能なのか、可能でないならば海外からの政府系資金による社会主義的な経済・財政構造に変化させざるを得ないのではないか、など、パラオの友人と話しながら頭の別のところで考えていました。

コロナ禍の只中にある日本と、コロナフリーの太平洋島嶼国。気候変動でも感覚にギャップがありますが、それ以上の感覚のギャップができるかもしれません。

コロナ禍が長引けば、それだけ難しい状況になるでしょう。


このような状況を機会ととらえ、日本と太平洋島嶼国間の火を消さないように、頭を使い、工夫し、力を合わせて取り組んでいきたいと思います。

今日は、その第一歩となりました。
2020パラオ選挙結果(暫定) [2020年11月11日(Wed)]

昨日、パラオで不在者投票分の開票が行われました。手元にはまだ公式化されていませんが、開票結果が届いています。

1.大統領選
(1)スランゲル・ウィップス・ジュニア 5699票
(2)レイノルド・オイロー 4351票

オイロー副大統領、善戦されたと思います。自分の事前予測では、スランゲル候補が6000越え、オイロー候補が4000届かず、というものでした。スランゲル次期大統領により、新しい時代の幕開けとなるでしょう。

2.副大統領選
(1)J. ウドゥ・センゲバウ・シニア 5112票
(2)フランク・キョータ 4671票

いずれも現職上院議員の争いで、女性弁護士のセンゲバウ・シニア候補が勝ちました。3〜4回前まで、パラオ大統領・副大統領選は、以前は米国と同じくペアで行われていましたが、現在はセットではありません。パラオなりの危機管理方法なのだと思います。

これまでの例だと、副大統領が法務大臣も兼務します。現在のオイロー副大統領も弁護士です。

3.上院選
全国区13議席の争い。結果は次のとおりです。
(1)メーソン・N・ウィップス 7099
(2)スティーブ・クアルテイ 6965
(3)アンドリュー・タベルアル 6595※
(4)マーク・U・ルディマ 5684
(5)ルケバイ・キクオ・スケイ=イナボ 5652
(6)ホッコンズ・バウルス 5594
(7)K・トップス・スンギノ 5496※
(8)TJ・イムルール・レメンゲサウ 5475※
(9)ウミー・センゲバウ 5468※
(10)ジョナサン・シオ・イセアル 5384※
(11)ケライ・マリウール 5258
(12)セシール・エルベデアル 4792※
(13)レジス・アキタヤ 4715
次点 アリック・ナカムラ 4547

興味深い結果です。
まず、新人を見ると、センゲバウ天然資源環境観光大臣(次期副大統領の弟)、セシール官房長官、レメンゲサウ大統領の長男TJが含まれており、30代〜40代の意識の高い人々の代表のように感じられます。

現職では、カムセック・チン元副大統領が前回の4744票から3584票、アリック・ナカムラ議員が前回の6337票から4547票に落とし、前者は落選確実、後者も13位と150票近くあるので厳しい状況です。

4.下院選
16ある各州の代表、計16議席になります。こちらは詳細を省きますが、ネサー州でアナスタシオ下院議長が再選しました。


パラオでは、長年にわたり、ナカムラ元大統領とトリビオン元大統領のライバル関係が根底にあり、これに開発派と環境保護派の要素が絡む政治が行われてきました。

今回の結果を見ると、現実的な環境保護と経済発展のバランス(もともとパラオ憲法にありますが)感覚のある方々が増えているように思います。30代〜40代の意識の高い人々が国を動かしていくような、そのような国民の期待が感じられます。

パラオの新しい時代の幕開けとなるでしょう。
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