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作戦会議 [2021年01月08日(Fri)]

あまり途中の過程を見せたくはないのですが、今日はまた別のパラオの友人と建設的な話し合いができたので、ちょっとだけ書いてみます。

パラオでは9月に大統領予備選、11月に本選がありました。上下両院の議会選もです。友人たちがそらぞれ直接的にも間接的にも選挙に関わってしまっているため、毎回のことですが、選挙のある年には、8月から11月いっぱいは目立つ動きをしないようにし、12月は中旬から現地でクリスマス休暇が始まるために、こちら側として真剣に相談できるのが、1月第2週頃からになります。

一番心配なのは、現地の人々の経済状況で、特に我々も関わってきている観光産業の動向が大変気になっています。現地がコロナフリーを維持しなければならず、観光のことなど考えられずにシュンとしているときに、ウィズコロナになれてきた日本人が呑気に観光の話をしても響かないし、タイミングを図っていました。

これは勘でしかありませんが、今、良い感じだと思われたので、とんとんとミーティングが設定され、実施となりました。

あちこちでウェビナーができるようになり、コロナ前よりもセミナーを実施するための敷居が低くなったように思います。それはそれで良いのでしょうが、いろいろなウェビナーを覗いていると、次第に、「それで?」「具体的に何が変わるのか?」「どのような行動を起こすんだ?」などを疑問に思うものも目立つようになり、ただ人の考えを聞くようなものでは自分には響かないと感じるようになりました。

今日、彼らと話していて、「そうそう、これこれ」と忘れていた感覚を少し思い出すことができました。中身は書きませんが、離れていても同じ方向を向いていることがわかったし、今でも彼らの気概とアイデアと、変わらない。こう、お互いに頭に浮かんでくるイメージを共有すると、それを汲み取ってアイデアが出てきたり、像が固まっていったりする、この感覚が大事なんだと、久しぶりに思い出しました。壁打ちではなく、キャッチボールができる関係。

BCET MTG 20210108.jpg

今日、話していて改めてわかったことは、パラオの人たちは凄い。コロナについて臆病に守りに入っているのではなく、如何にこの状況でうまく観光を再開できるのかを議論し、研修やレギュレーション整備を進めています。

今日、彼らと話したことで、自分の方もアイデアが広がり、自信も戻ってきました。

どこまでできるか分かりませんが、現地に入らずに、どこまでできるのか。
これまで積み上げてきた持続可能な観光の実現に向けた機運を再活性化できるのか。
火を消さないように。
リスタート [2021年01月06日(Wed)]

昨年11月のパラオでの選挙後、政権移行チームに友人がいますが、他のみんなも変化の過程で忙しい状況が続いていたようだったので、時期を待ち、しばらく放置していました(こちらも内部で積もり積もった仕事があるので)。

現地のクリスマス休暇も終わり、1/21の大統領就任が見えてくる中、そろそろかなと思い連絡をしたところ、待ってましたとばかりに嬉しい反応が続きました。

ちなみに、自分は2009年以来パラオに関わり、フィジーの日本大使館にいるときも地域機関担当であることも利用し水面下で関わったりしましたが、ほとんど現地の日本人の方と接触がありませんでした。これは自分が協力隊時代に受けた経験が大きく影響しており、現地で生活している日本人の方々に迷惑をかけたくないということや、自分自身、直接現地の人たちと話し人脈を作ることで、フィルターを通さずに自分の目と感触で現地を理解したいという考え方が背景にあります。

パラオにはこれまで50〜60回渡航し(そのうち40回程はこの5年の話ですが)、共に働くことで何というか、仲間になったというところがあります。

今まで普通に会えると思っていた、その友人らに急に会えなくなって1年、普段は情を排していますが、今日なんかも普段ならできるだけ手短に話を終わらせるところ、冗談や互いの状況確認やらで、いとおしく感じました。


現地では海外との人の往来が基本的になくなり、民間部門、特に観光業関連は壊滅的な状況とのことです。海外の観光客向けのホテル、旅行代理店、レストランは閉じざるを得ません。お世話になった方々も多いのですが、何も貢献できず、正直辛いところがあります。

他方、パラオ人の多く(労働力の8割弱)が関連している政府部門では、時短はあるものの、給与は支払われているとのことで、コロナ前とあまり変わらずに仕事もあり、忙しいと言えば忙しいそうです。

その中で感じられたのは、コロナが常在する今の日本や多くの国々と、コロナフリーを維持している特異な国々(主に太平洋島嶼国)との間に、この感染症に対する感覚においてギャップが大きくなりつつあるのではないかということです。変異型が流行すれば変わるかもしれませんが、今の日本では、3月、4月のころの感覚を越えて、曲者な風邪の一種といった感覚ができていると思います。一方、コロナフリーのパラオなどでは、依然として、昨年の1月〜3月の感覚。肥満が多く、糖尿病など生活習慣病が多く、高度医療設備が脆弱な島嶼国では、新型コロナは大きな脅威のままです。

日本を含め、どこの国も、財政も経済も苦しくなっていますが、太平洋島嶼国においても、観光無しの民間部門発展が可能なのか、可能でないならば海外からの政府系資金による社会主義的な経済・財政構造に変化させざるを得ないのではないか、など、パラオの友人と話しながら頭の別のところで考えていました。

コロナ禍の只中にある日本と、コロナフリーの太平洋島嶼国。気候変動でも感覚にギャップがありますが、それ以上の感覚のギャップができるかもしれません。

コロナ禍が長引けば、それだけ難しい状況になるでしょう。


このような状況を機会ととらえ、日本と太平洋島嶼国間の火を消さないように、頭を使い、工夫し、力を合わせて取り組んでいきたいと思います。

今日は、その第一歩となりました。
2020パラオ選挙結果(暫定) [2020年11月11日(Wed)]

昨日、パラオで不在者投票分の開票が行われました。手元にはまだ公式化されていませんが、開票結果が届いています。

1.大統領選
(1)スランゲル・ウィップス・ジュニア 5699票
(2)レイノルド・オイロー 4351票

オイロー副大統領、善戦されたと思います。自分の事前予測では、スランゲル候補が6000越え、オイロー候補が4000届かず、というものでした。スランゲル次期大統領により、新しい時代の幕開けとなるでしょう。

2.副大統領選
(1)J. ウドゥ・センゲバウ・シニア 5112票
(2)フランク・キョータ 4671票

いずれも現職上院議員の争いで、女性弁護士のセンゲバウ・シニア候補が勝ちました。3〜4回前まで、パラオ大統領・副大統領選は、以前は米国と同じくペアで行われていましたが、現在はセットではありません。パラオなりの危機管理方法なのだと思います。

これまでの例だと、副大統領が法務大臣も兼務します。現在のオイロー副大統領も弁護士です。

3.上院選
全国区13議席の争い。結果は次のとおりです。
(1)メーソン・N・ウィップス 7099
(2)スティーブ・クアルテイ 6965
(3)アンドリュー・タベルアル 6595※
(4)マーク・U・ルディマ 5684
(5)ルケバイ・キクオ・スケイ=イナボ 5652
(6)ホッコンズ・バウルス 5594
(7)K・トップス・スンギノ 5496※
(8)TJ・イムルール・レメンゲサウ 5475※
(9)ウミー・センゲバウ 5468※
(10)ジョナサン・シオ・イセアル 5384※
(11)ケライ・マリウール 5258
(12)セシール・エルベデアル 4792※
(13)レジス・アキタヤ 4715
次点 アリック・ナカムラ 4547

興味深い結果です。
まず、新人を見ると、センゲバウ天然資源環境観光大臣(次期副大統領の弟)、セシール官房長官、レメンゲサウ大統領の長男TJが含まれており、30代〜40代の意識の高い人々の代表のように感じられます。

現職では、カムセック・チン元副大統領が前回の4744票から3584票、アリック・ナカムラ議員が前回の6337票から4547票に落とし、前者は落選確実、後者も13位と150票近くあるので厳しい状況です。

4.下院選
16ある各州の代表、計16議席になります。こちらは詳細を省きますが、ネサー州でアナスタシオ下院議長が再選しました。


パラオでは、長年にわたり、ナカムラ元大統領とトリビオン元大統領のライバル関係が根底にあり、これに開発派と環境保護派の要素が絡む政治が行われてきました。

今回の結果を見ると、現実的な環境保護と経済発展のバランス(もともとパラオ憲法にありますが)感覚のある方々が増えているように思います。30代〜40代の意識の高い人々が国を動かしていくような、そのような国民の期待が感じられます。

パラオの新しい時代の幕開けとなるでしょう。
パラオ大統領選、議会選 [2020年11月05日(Thu)]

米国大統領選にばかり注目していましたが、11/3、パラオでも大統領選挙が行われました。来週火曜に不在者投票分が集計された後、最終結果が明らかとなります。

現時点での状況は次の通りです。

1.大統領選
手元の数字では、スランゲル・ウィップスJr候補が4600票台、オイロー副大統領が3400票台。
スランゲル陣営の方からは、すでに差が2000票以上離れており、不在者票は800強であることを踏まえると、逆転はないとのこと。スランゲル氏の当選確実とみて良いでしょう。悲願達成。
上院議員の経験はありますが行政経験はないはずなので、大統領補佐官等の人事、組閣が注目されます。

2.副大統領選
こちらはまだ僅差です。センゲバウ候補(女性)が、キョウタ候補に対し400票程度の差でリードしています。両者とも現職の上院議員で、センゲバウ候補は、弁護士でもあり、センゲバウ天然資源環境観光大臣の姉だったと思います。

3.上院選
全国区13議席を争う上院選ですが、手元の途中経過を見ると、現状、複数の新人候補が当選圏内に入っているようです。スランゲル大統領候補の兄弟メーソン議員(現職)は圧倒的多数、センゲバウ大臣(新人)は今のところ当選圏内に入っています。

4.下院選
下院は各州1名ずつの代表で全16議席になります。こちらは、細かな話になるので、今回は省きます。

では。最終結果が発表後に。






大統領選については、今確認できる数字は、
ナカムラ元大統領逝去 [2020年10月16日(Fri)]

日本国内でも報じられていましたが、一昨日10/14の朝、パラオのナカムラ元大統領が亡くなりました。

自分がパラオに関わり始めたのが2009年の10月ごろでした。誰かのフィルターがかかったバイアスを嫌い、日本の方の繋がりではなく、当時は海洋保護区がテーマだったので、現地の資料から名前を辿り、直接現地の方々に助けていただくことで、人のつながりが広がって行きました。

ペリリュー島に強い関心があったため、何回目かの渡航時、現地ペリリュー出身の友人に話をして、助けていただきました。

まずはペリリューの筆頭酋長に挨拶し、自分の背景や目的を伝えて許可をいただき、次いでナカムラ元大統領に挨拶に行きました。そのとき、どれだけ緊張したことか。

その後も何度かお会いしましたが、ある時、あるイベントに関して粗相をしてしまったことがあり、襟を正して謝罪に行ったことがあります。その時には、謝罪を受け入れていただき、その調子で努力を続けろと激励していただきました。

さらに強く残っているのは、「パラオのような小さな国が自立していくためには、頭を使い、****していかなければならない。援助に頼ってばかりではダメだ。」とおっしゃっていたこと。常にパラオの自立を考えておられたと思います。


自分がパラオに関わる以前、まったくパラオに関心がないころ、マーシャルで専門調査員をしていたときのことです。当時、マーシャルはまだ国際捕鯨委員会(IWC)に加盟していない時期でしたが、ファックスで届く公電に捕鯨関連の情報もありました。

そんなある時、2007年前後だと思いますが、国際捕鯨委員会でパラオが日本の立場を支持する発言をしているというものがありました。読んでみると、パラオはむしろ日本よりもより強いメッセージを出していました。その時のパラオのコミッショナーがナカムラ元大統領でした。

捕鯨関連で胃がキリキリする中、ナカムラ元大統領の言葉にどれだけ勇気づけられたことか。そして、自分が持つパラオに対する認識(当時マーシャルから見て、パラオは伝統を捨ててグアムのようになりたいのだと思われていた)が少しずつ変わっていきました。

日本とパラオの友好関係は世代を越えて続いていきます。

安らかに。
コロナ後のパラオの観光・経済 [2020年10月04日(Sun)]

1年半前のパラオ観光関連の投稿へのアクセスが増えているので、コロナ後の状況をざっくりと書いておきます。

コロナ前のパラオ経済の特徴(数字は目安)は、
・GDP約270億円
・GDPの官民比率1:2(政府支出90億、民間180億)
・民間産業は7割以上が観光関連
・居住者(パラオ人13,000、フィリピン人5,000、バングラデシュ人2,000、その他1,000)
・パラオ人労働力の8割以上が政府部門
・民間労働力の多くが外国人(フィリピン人、バングラデシュ人、その他)

今年3月時点で、政府歳入3割減の予測が出たため、ADB(ローン)、自国基金から、政府財政補填約30億、民間経済対策約30億円の資金を調達。(現地会計年度は10月〜9月)

パラオでは、台湾や米国の協力もあり、自国内でPCR検査ができ、隔離体制も整っていますが、コロナフリーを維持することが重要です。現地の人は言いませんが、肥満率が非常に高く、糖尿病など生活習慣病が多い。そのため、仮に国内で新型コロナウィルス感染症が流行すれば、重症化率が高くなる可能性もあり、現地の医療キャパシティでは対応できなくなることも考えられます。

そのため、3月以降、現在まで海外からの観光客は受け入れていません。資金の調達を行っているものの、観光部門が壊滅的打撃を受けているため、GDPで見て、仮に民間部門が7割減となれば、全体のGDPも相当なマイナスになります。

パラオ人だけに限れば、最低限、政府財政の縮小を抑えられれば、生活していけますが、民間部門、特に外国人は厳しくなっているでしょう。

現地では、観光が発展していなかった独立後1994年から2000年代前半に戻ったとし、腹を据えて、3〜5年後の観光再開を期待して、一から立て直していこうという声もあるようです。環境面では、観光客の影響がない状況に戻りつつあるようです。

コロナフリーを維持しつつで観光客を受け入れるには、入国後14日間隔離や、入国者の行動を追跡できるようにしなければならず、観光客の受け入れが始まる場合でも、入国者数は制限しなければならないでしょう。おそらく。

というわけで、現在のパラオは、コロナフリーの維持、観光部門休止、経済下落、政府部門強化を模索、という状況にあると思われます。経済の非常事態が続いており、中国、台湾、日本などの観光客について考えられる状況ではないようです。
パラオが観光再開に向けて必要な考え [2020年07月21日(Tue)]

太平洋島嶼国の中で、経済が特に観光に依存している国々と言うのは、フィジー、パラオ、クックになります。国以外では、タヒチ(フレンチポリネシア)、ニューカレドニアがあげられます。

これらの国や地域は、観光が国の財政、経済、雇用など社会問題の改善のカギであるため、その再開を模索しています。

南半球の国々では新型コロナの感染者数が抑えられているニュージーランド、北半球のパラオにとっては台湾がまず重要なパートナーになるのではないかと思います。

まぁそんな中、パラオの友人とここ数日、いろいろ話をしています。パラオが観光再開を検討する上で、もしかすると伝わっていない情報もあると思い、いくつか伝えました。

まずは日本で報道などを通じて一般的に理解されている3つの点。

1.PCR検査の偽陰性率が20〜40%ある可能性があること。

2.感染者の中で、無症状の人が20%程度いるようだということ。

3.70代以上の方の重症化率が高く、死亡率も高そうだということ。

すなわち、感染者がいる国との人の往来があれば、検査をすり抜けてウィルスがパラオに入る可能性があるということ。

そして、新型コロナウィルスが本当にパラオに入ったならば、特に高齢者を守る必要があることを伝えました。(肥満や生活習慣病の話は、恐怖感を煽る可能性があるため、あえてしませんでした。)

次に、新型コロナウィルスが国内で見つかった場合の対応について。

その前に、対応方法については2段階あるだろうとしました。

1段階目は、十分な水際対策を行い、感染者一人一人の行動を確実に追跡し、接触者も掴めるレベルのもの。コロナ・フリーを追求するもの。

2段階目は、感染者がある程度増え、バランスをとりながら、新型コロナウィルスの存在する社会を許容するもの。ウィズ・コロナ。しかし、十分な医療キャパシティが必要というもの。

パラオは今1段階目にあり、コロナ・フリーを可能な限り追求する必要がある。一方で、日本は2段階目にいるということ。

そこで、仮にパラオで感染者が見つかった場合、どのようなことが考えられるか想像するため、フィジーの対応を簡単に共有しました。

1.感染者の隔離と観察。

2.町のロックダウンと全国の夜間外出禁止令。集会禁止。とにかく人の動きを止める。

3.感染者の行動を追跡し、家族、接触者など潜在的にコロナウィルスに触れた可能性のある人のリストアップ。

4.3の人々全員のPCR検査。

5.新たな陽性者が出るかどうか観察。出た場合には1.3.4.の実践。

6.フィジーの場合は、国内で徹底的に検査を進め、6週間以上新たな陽性者が確認されなかったことで、さまざまな制限を緩和。


パラオでは、仮に重症者が出た場合には治療ができず、今から現地で重症者を治療できる医療レベルに上げることも難しいので、感染者を出さないことが第一。

感染者が出た場合には、感染拡大を防ぐために、フィジーがとったような徹底的な対応が必要。その基礎になるのは入国者の動きを常に追跡できるようにすること。この点は何かアプリを導入することである程度はカバーできるようです。


とにかくまだ感染者が出ていないということは、感染者が出た場合の対応やウィルスがある社会について実感がないはずなので、簡単ではないというニュアンスを伝えようという思いが強くありました。


最初の3点に話を戻すと、パラオの友人はグアムは大丈夫かと。グアムには在留パラオ人が一定数おり、近くグアムからそれらの人々の帰国便を飛ばす話もあるので。

そんな話を午前中にしていたのですが、午後にグアム滞在中のパラオ人2名がコロナ陽性というニュースがありました。

パニックになる必要はありませんが、この結果、新型コロナはより現実的な感覚を持ってとらえられるでしょう。

とにかく焦らず、うまく他の国々の対応を参考にしながら、賢い選択を続けて欲しいと思います。
観光産業が止まったパラオで [2020年05月14日(Thu)]

今朝は、「パラオでオンラインゲームのライセンス許可で国・民間の収入にしようという法案が下院を通過した」というニュースがありました。

http://islandtimes.us/bill-to-allow-30-online-gaming-licenses-passes-hod/

コロナ前のGDP約300億円の4割が観光関連(ADB 2019、2016年時点のレポートでは7割)のパラオにとって、これがゼロに近くなるということは、民間部門が壊滅的打撃を受けることを意味し、政府歳入(税収)も3割以上が無くなってしまいます。そこで、先日、外部から60百万米ドルまで大統領が資金を調達できるという法律が成立し、既に40百万米ドル以上の調達が決まっているとの報道もありました。

その観光産業がはぎ取られたパラオ経済は、脆弱であり、例えばマーシャルやツバル、ナウルなどのように、政府財政がGDPの7割を超える構造に変わる可能性があります。

また、当面、パラオは資金が必要であり、国民全体では政府財政に頼っている人が多いのですが(労働力の8割が政府系)、議員の多くは民間経済に深く関わっているので、現在の状況は死活問題。故に、上述の法案となったものと思います。

この法案が成立した場合、どのような勢力が入り込むか、当局者や現地住民は注意が必要となるでしょう(自分は怖いので知りたくありません)。

パラオも、環境重視で高潔なイメージができていましたが、生きていくためにはきれいごとを言っていられないというところなのでしょう。。。
パラオ群島基線修正のための憲法改正案 [2020年04月29日(Wed)]

先日、このブログで紹介したパラオの群島基線修正について(https://blog.canpan.info/spinf_shio/category_1/1)。

ご存知の方も多いと思いますが、基線というのは、ある国が、そこから12海里までを領海、200海里までをEEZと規定するための基本の線のことです。ある基点と基点を繋いだ直線によるもので、その直線の陸側の水面の割合など、細かな規定があります。特に小島嶼で構成される国については、群島基線と言い、どのように点を繋いでいくかで、領海の面積、EEZの面積に大きく影響します。

パラオ憲法が書かれたのが1981年、国連海洋法条約(UNCLOS)が1982年。パラオ側はUNCLOSの議論に参加しながら、UNCLOSにおける自国の領海、排他的経済水域を規定を確認しつつ憲法を起草したそうですが、実際には両者の規定に差ができてしまいました。

下記がパラオ政府が公表した図です。現憲法で規定されている基点を繋いだ群島基線が赤線で示されています。

https://www.facebook.com/PalauPresident/posts/1614005762084850
(2020 パラオ政府)

現憲法上の群島基線はかなり荒く、UNCLOSで認められるものよりも、領海、EEZが小さくなっていることがわかります。けっこう損していますね。

この状況を踏まえ、技術向上と共に測量データもアップデートされていることから、議会が群島基線を修正のために憲法改正が必要と判断し、5月に国民投票を実施することとなりました。

ニュースでは、将来的に技術や環境の変化などにより、さらに基線が修正される可能性があるため、憲法ではなく国内法レベルに落とし、法改正で対応できるようにしたいとも報じられていました。

大変勉強になります。
訂正します!パラオ総選挙・大統領選・副大統領選日程変更なし! [2020年04月10日(Fri)]

今、より信頼できるソースから教えていただきました。

11月の議会選、大統領選・副大統領選の変更はなし。

憲法改正案について、11月の選挙の6か月前から6か月後の範囲に行われる「a Nationwide Election」で、住民が決定するという提案が議会から出され、大統領が5/1にこの「a Nationwide Election」を行うと大統領令を出したということだそうです。

この「a Nationwide Election」というのは、憲法におけるパラオの国境、とりわけEEZの変更(海上境界線)の変更に関するものということです。

確かによく読めば、「a Nationwide Election」と2020 General Electionは別扱いになっています。あとは438号に書いてあるJoint Resolutionを読むべきでした。

しかし、何かを選出するものではなくとも、Electionという言葉を使うんですね。Electionというから勘違いするんじゃん!と八つ当たりしてみる(現地の友人も勘違いしてたし)。

ああ、関係先に連絡しなくては。。。
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