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島サミットで北朝鮮問題を取り上げた意味 [2018年05月29日(Tue)]

先日の第8回太平洋・島サミットについて、個人的に、日本の報道では北朝鮮問題について言及されたことにギャップを感じていました。太平洋島嶼国に関わっている専門家やボランティアの方々にも同じような感覚を覚えた方もいるかもしれません。

しかし、少し冷静になってみると、別の意味があるのではないかと思うようになりました。

外務省による結果概要は下記
http://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/ocn/page4_004028.html

この結果概要に、1.ポイント、(3)のウに
「国際場裡における協力について,踏み込んだ議論を行い,PALMとしては初めて首脳宣言において北朝鮮問題に関する文言が盛り込まれた。」
とあります。

その前に、安倍総理の冒頭発言も興味深いものがあります。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/ocn/page4_004025.html

ここで安倍総理は参加国・地域に対し「PALM(パーム)諸国」と呼びかけています。これは実は大きな変化だと思います。これまで太平洋島嶼国は太平洋島嶼国(PICs Pacific Island Countries)とかPIF諸国、PIFメンバー(PIFは太平洋諸島フォーラムのこと)とまとめられていましたが、総理はそれをも包み込むPALM諸国としました。

これは、日本を含むPALM参加国・地域が、それぞれの課題に協働で取り組もうとする考え方があるように思います。

北朝鮮問題についてですが、実は太平洋島嶼国も完全に関係がないわけではありません。
http://www.radionz.co.nz/international/pacific-news/347501/marshall-islands-de-registers-company-linked-to-north-korea(今年1月5日付、RNZI)

http://www.radionz.co.nz/international/pacific-news/353893/samoa-and-marshall-companies-hit-for-oil-smuggling-to-north-korea(4月2日付、RNZI)

4月2日付の記事では、国連安保理が出した北朝鮮向けの瀬取りの疑いがある輸送会社ブラックリストにサモアとマーシャルに登録されている会社が各1社ずつ掲載されているというものです。規制の抜け道のように、過去にマネロンや密売ルートに島嶼国が利用されやすかった時期があり(終わっているわけではない?)、この件も、その線上にあるようにも思います。

それで一番最初の話に戻りますが、1つは北朝鮮に対する圧力を抜け道なくかけ続けること、2つ目は日本の外交上の最大の関心事項を太平洋島嶼国と共有し、同じ課題として協力するという意味があるように思います。

そしてそこには含意があるのではないかと。

ある時期の日本と太平洋島嶼国の関係には、乱暴に言えば、「これだけの援助をするから、これを支持してくれ」というような面があったかと思います。

しかし今回は、国際社会上の問題について、それが直接的に太平洋島嶼国が関わっていないものであっても避けずに話し合ったことで、太平洋島嶼国を国際社会における対等なパートナーとして日本が認識していることを示したことになるのかもしれません。

PALMプロセスを、太平洋島嶼国や太平洋島嶼地域の課題だけを話す場ではなく、日本を含むPALM諸国が世界的課題に取り組む枠組みに発展させる、その第一歩のように思います。
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