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第48回PIF年次総会 [2017年09月24日(Sun)]

3週間ほど前、サモアで第48回PIF(太平洋諸島フォーラム)年次総会(首脳会議)が開催されました。加盟国からは主に首脳が出席し、パラオからは副大統領、フィジーからは防衛国家安全保障大臣が出席しました。

今回の会議から、フランス領のニューカレドニアと仏領ポリネシアがメンバーとして参加することになり、自分としては小さなようで大きな変化があるのではないかと考えられました(例えばCS導入前の日本シリーズと今の日本シリーズが違うように)。

まず年次総会。PIFの枠組みで毎年分野ごとの閣僚級会合が開かれており、年次総会は首脳による最大の会合になります。これまで加盟国首脳の会議でしたが、ニューカレドニアも仏領ポリネシアも、自治権は高いものの、現状はフランスの海外県のようなもので、個人的にはその一地域の代表が他の独立国の首脳と同レベルとして扱われるようになるのには違和感があります。おそらく太平洋島嶼国首脳の中にも何らかの考えがある方がいると思います。

一方、正式に加盟したからには仏ポリ、ニューカレ両地域の代表がそれぞれ出席することは当然だと思いますが、その場合、年次総会のニュアンスが少し軽くなるようにも思います。

あるいは、、太平洋島嶼国首脳は、両地域のフランスからの独立を支援する意味で加盟を認めたと見ることもできるかもしれません。特にニューカレドニアはメラネシアン・スピアヘッド・グループ(MSG)メンバーのFLNKSがあります。


以前、フィジーにいた頃(日本大使館の書記官のとき)、ある地域会合の実務レベル・ワークショップに参加したことがあります。それは、その地域会合に未独立地域や市民社会がどのように関わるべきかをテーマとするものでしたが、自分のグループにはニューカレドニアの外務省事務官が参加していました。

その人は、とても積極的に発言し、我々の意見が、実際にその会合枠組みのチャーターに反映されました。しかし、その枠組みにメンバーとして関与するかどうかについては、ニューカレドニア外務省ではなく「本国の判断による」ということでした。

つまり、仏領ポリネシアとニューカレドニアの代表がPIF年次総会で政策合意する場合、最終的にはフランス政府が判断するということが考えられます。

実質的に太平洋島嶼国14カ国+豪、NZ、仏という形に変わっており、これに対して、本当に豪、NZは良いと思っているのかも気になるところです。

先日フィジーで個別に会った方々(さまざまな立場の方々)から、示し合わせたように、「コミュニケを読んだか?」「行間を読め」と言われました。

もう少ししっかりと読まなければなりませんが、使われている単語と前後の関係から、コミュニケを取りまとめる際に、大変なやりとりがあったことが想像できます。例えば、何か行っているようで実質的な話は何もなかったり。

太平洋島嶼国の間では、PIF諸国ではなく、PSIDS(Pacific Small Islands Developing States)の方が、しっくりするようになるかもしれません。
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