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第41回PIFサミット・コミュニケ2 [2010年08月10日(Tue)]

8月4日〜5日の2日間、バヌアツ・ポートビラで開催された第41回太平洋諸島フォーラム(PIFサミット)のコミュニケの続きです。

原本は以下のリンクにあります。
http://www.forumsec.org.fj/pages.cfm/newsroom/press-statements/2010/communique-of-41st-pacific-islands-forum.html


(11)貿易
@PACER (Pacific Agreement on Closer Economic Relations) Plus negotiation の進展を歓迎した。(キャパシティ・ビルディングの支援についても課題として挙げられた模様。)
※Pacer Plus negotiationについては↓を参照願います。
http://www.dfat.gov.au/geo/spacific/pacer/index.html

A2010年4月29日にミクロネシア連邦ポンペイ州で開催されたフォーラム貿易閣僚級会議の成果に基づき、2011年に貿易担当閣僚によって考慮されるべき太平洋諸島貿易投資に関する10カ年政策の開発について書き留めた。またWTO(世界貿易機構)ジェネバ・オフィスに資金提供協力を推奨した。さらにPICTA(Pacific Island Countries Trade Agreement)に基づく貿易の準備が整っていることを表明している国々について緊急に(資金提供を行うことを)求めた。
BPACER Plus におけるフィジーの参加問題について、Ministerial Contact Group (MCG) で討議することに合意した。さらにフォーラム議長国であるバヌアツの任務の下、MCGにおいて、フィジーをPACER Plus negotiationに関与させるための方策を考慮することと次回のフォーラムまでに発見点を回覧することに合意した。

(12)再生可能エネルギー
Framework for Action on Energy Security in the Pacificの承認等。

(13)労働力の移動
特に小島嶼国からの労働力の移動について留意した。

(14)Regional Institutional Framework(地域機関の枠組みについて)
SOPACからSPCへの機能移転について。
※環境分野では、すでにサモアにあるSPREPに機能が移転されている。

(15)Regional Partnership Mechanisms

(16)フィジー
@MCGの議長の報告を書き留め、さらに2009年のBiketawa宣言に関連し、フィジーの早期の民主化復帰に対する奨励努力と支援の継続を託した。
A2010年5月31日にニュージーランド・オークランドで開催されたMCG会議を歓迎した。また同会議でフィジー暫定首相によって示されたフィジー政府のポジションに留意し、フィジーが直面している深刻な政治的経済的困難に対する深い関心を表明した。
BMCG議長報告を反映し、フィジーに対し、フィジーが直面している困難に対する支援提案を続けることと、議会制民主主義への完全な回復を推奨し続けることを全フォーラム加盟メンバーから明確に表明されていることを書き留めた。
C首脳たちは、前提条件や既定結果なしに、純粋な理念で、フィジーにおける関係各国間の政治的対話の開始をあらためて呼びかけた。また、国連、英連邦、EU、国際社会からのフィジーに対する地域としてのポジションに対する強い結束の重要性を再確認した。
DMCGにおけるトンガ首相の議長としての任務と奉仕に対し感謝を示し、バヌアツ首相を新議長として歓迎した。

※オーストラリアおよびニュージーランドに対するフィジーの反応は厳しいため、MCGを通じてフィジーに対し対話を呼びかけているように見えます。


(17)RAMSI(ソロモン諸島地域ミッション)
※RAMSIの活動について、特に大きな変化はない模様。最後に、フォーラム加盟国、PIF事務局長、特にオーストラリアに対して、ソロモン諸島国民および政府から、RAMSIにおける支援継続に対し深い感謝の意が表明された。

(18)Pacific Regional Assistance to Nauru (PRAN:ナウルに対する地域支援)
ナウルに対する支援は、前回ケアンズで開催されたフォーラムでの決定に基づき、二国間、地域、多国間支援に切り替わることなり、PRANとしての活動は終了した。

(19)国境を越えた犯罪(Transnational Crime: TNC)
TNCは国家、地域における脅威であり、Forum Regional Security Committee(FRSC)に各国および域内法執行機関による取組みを託した。

(20)小型武器・軽火器(SALW)
SALWの拡散が地域の安全を脅かすことを再確認した。国連行動計画に基づくFRSCの取組み等SALWの脅威に対する地域および国家レベルでの取り組みを歓迎した。

(21)性的暴力および性別に基づく暴力(SGBV)
フォーラム事務局および各国の努力を支援するために、FRSCに対し、SGBVの準拠集団設立を推奨した。

(22)国際軍縮問題
@2010年核不拡散条約再検討会議における米国のラロトンガ条約に対する全ての議定書について批准する意思を表明したことを含む結果について歓迎した。
A首脳たちは包括的核実験禁止条約(CTBT)に全国家が署名し批准することを奨励した。

(23)マーシャル諸島における放射能汚染
@マーシャル諸島における放射能汚染の存在という特別な状況を認め、米国を施政権者とする国連信託統治領時代に米国が実施した核実験の結果もたらされた、これまでのおよび今後継続する悪影響を受けたマーシャルの人々に対する、米国の特別な責任の存在を再確認した。
A首脳たちは、米国に対し、実験による影響を受けた全地域の経済的生産性の完全な回復を含む、追放させられた人々の安全な再定住の責任に対する適切な賠償の提供について義務を履行することを求めることをあらためて表明した。
B首脳たちはフォーラム加盟国に対し、国連総会、国連安全保障理事会およびその他の国際フォーラムにおいて、マーシャル諸島への支援をさしのべることを働きかけた。

※あまり報道されていないと思いますが、先のビキニ環礁の負の世界文化遺産登録を含め、マーシャルの対米戦略として注目してよいと思います。


続く。
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