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ギワルの戦士ギルネメラスの子孫 [2017年02月27日(Mon)]

一昨日、土曜日、無事パラオでのワークショップが終わりました。

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(ひっくり返っているのを直せないのでこのままで)

8月上旬から専門家の下で使用していたフォーマットが、9月、10月、12月と利用していくうちに情報の混乱を招いていたので、新たに情報を整理しやすいフォーマットに情報を確認しつつ移し替える作業がメインでした。単純で地味な作業ですが、6州それぞれに使いやすい基礎が構築できたと思います。次の段階は、各研修員が行う地元での追加調査と、DIG。

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地味です。しかし、基礎をしっかり作らないと実践の段階で問題が発生する可能性があり、研修員のみんなも理解してくれたようです。


パラオでは月と人々の生活や習慣が密接に関わっているため、その情報を整理するための取り組みも行いました。

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ペンが赤しかなかったので見難いですが、月相です。このような説明をしたのは13年前にマーシャル高校でG9の生徒に教えて以来でした。


今日のタイトルについてですが、以前ギルネメラスの話を書いた時、ギワル州の人はギルネメラスの子孫がいるかわからないと話していました。

300年くらい前の話なのでしょうか、ギルネメラスはアンガウルの無慈悲な7人の戦士に負けそうになっていたペリリューから助けを求められ、これを撃退。ペリリューで美しいチーフの娘と結婚し子供ができたが、子供が生まれる前に、その娘と別れ、ギワルに戻りました。

今日、何と、兄弟と言ってもいい自分のとても親しいパラオの友人が、ギルネメラスから数えて8世代目の子孫だとわかりました。ペリリューの酋長の1人の娘の子孫なので、ペリリューの酋長系だそうです。

またギルネメラスが奥さんと別れた理由は、奥さんがヒゲを切ったからではなく、「スープ(伝統的なユニコーンフィッシュなどの魚とティティムルのスープ)に顎髭がつかないように気をつけるんだ。次に自分の顎髭がスープで濡れれば1人でギワルに帰る」と伝えていたが、子供を身ごもっていた奥さんが、食事中に、つい肘をギルネメラスに当ててしまい、顎髭がスープに濡れてしまったためだとのことでした。

その後、ペリリューから人々が謝罪にギワルまで行ったそうですが、ついにギルネメラスはペリリューには戻らなかったそうです。

ギルネメラスが生まれた時代、ギワルはすでに女性だけの村となっていました(男の子が生まれると、近隣の村人に殺されていた)。子供の時にギルネメラスは女の子として育てられた。

それ以前は、誰も住んでおらず、放棄された土地だったとも言われています。

一方、それより古い時代にパンの木の話があり、村の跡が沿岸の海中にあるそうです。

地盤沈下か、洪水などがあったのかもしれません。

その話を繋げて、友人であるギルネメラスの子孫に、「水没した過去があり、curseのある土地として放棄されてたというのは考えられないか?」と尋ねたところ、「わからないが、ギワルの人々は、他の村に比べて、ゴーストを恐れている」とのことでした。

まだまだ知りたいことがたくさんあります。

それはともかく、ギルネメラスの子孫が残っていて、ホッとしました。
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