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フィゲレス気候変動枠組条約事務局長が国連事務総長候補になるか? [2016年06月30日(Thu)]

クリスティーナ・フィゲレス気候変動枠組条約事務局長(コスタリカ)が、7月に2期目の任期満了を迎えますが、次期国連事務総長選に出馬するのではないかというニュース。

「Christiana Figueres set for UN secretary general race」
http://www.pina.com.fj/index.php?p=pacnews&m=read&o=58206670357732c1b7ad1b9afd1c43

あれは確か2013年3月、フィジーのスバにフィゲレスUNFCCC事務局長が訪問しました。当時はまだ民政復帰前で日本はフィジーとの関係改善の地ならしをしている段階だった時期、豪・NZとフィジーは双方が厳しい姿勢を見せていた時期でした。

フィゲレス事務局長は、フィジーがG77+中国の2013年議長国に選出されたことへの祝意とフィジーの国レベルの取り組み(特に気候変動分野)について確認するためにスバを訪問したとのことでした。当時のフィジー外務次官は、ヤウボリさん(現気候変動大使でメラネシアン・スピアヘッドグループ事務局長)。

当時フィジー外務省2階会議室に現地外交団を集め、フィゲレス事務局長がヤウボリさんと共に会議を進め、フィジーの国内の取り組みへの評価と、G77議長という大きな役割を担うヤウボリさんへのエールを我々に示していました。ちょうど自分もその場におり、立ち話ですがフィゲレス事務局長に日本の大洋州における気候変動分野の支援について説明したことを覚えています(先方は覚えていないと思います)。

フィゲレスさんは、若い時にフィジーをフィールドにして環境分野の研究をしていたと言っており、確かによそ者感がなく、フィールドに帰ってきたような雰囲気がありました。

次期事務総長選は、全体的には東欧かクラーク元首相かという雰囲気だと思いましたが、フィゲレスさんが出馬すれば、気候変動、途上国、女性という視点からも面白いことになると思います。

太平洋島嶼国では、NZのヘレン・クラーク元首相を推すグループとフィゲレスさんを推すグループに分かれるでしょう。太平洋島嶼国が直面している状況への真の理解があるかどうか、対話が可能な相手か否か、距離感などがおそらく影響するように思います。

単純に考えれば、フィジーはフィゲレスさん、NZと関係の深いサモアはクラーク元首相という感じでしょうか。フィジー国連大使の次期国連総会議長選出の背景には、G77+中国や気候変動を中心にという考え方があるのではないかと思うので、興味深い動きになるかもしれません。

しかし、まだフィゲレスUNFCCC事務局長は否定していないだけで、正式な出馬表明しているわけではないので、同事務局長退任後の動きを見ていきたいところです。
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