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メラネシア自由貿易エリア、MSG担当閣僚交渉の妥結 [2016年05月31日(Tue)]

あんまり記事を書いていると、「暇なのか!」と言われそうですが、めげずに書いていきます。

太平洋島嶼国の自立的経済発展を考えた場合、細かい視点を排して、単純にお金の流れを考えた場合、資源があり、海外マーケットが近く、人口も多いメラネシア地域の経済発展は大変重要な要素だと思います。

以前書いた記事でも述べましたが、メラネシアン・スピアヘッドグループ(MSG)の主要目的の一つに経済発展があります。そのため、PIF加盟国全体を対象とするPICTA(太平洋島嶼国貿易協定)に先んじて、サブリージョナルなメラネシア地域の自由貿易協定(FTA)が締結され、一部物品を除き、現地産品の関税免除が適用され、域内貿易が活性化しています。たとえば、PNGのSPビール、ソロモンのSOL Brew(SB)、バヌアツのTusker、フィジーのFiji Bitter, Fiji Gold, Vonu(フィジー産はいずれも度数は4.6%くらい!)など各地のビールが、各地で手に入りやすくなりました。バヌアツでは軽めのTuskerがフィジーのビールに押されているという話があったり、いやいやビールよりもカバだ、濃いカバの後は軽めのタスカーが良いという声もあったりなかったり。

今回、1つの内容に2つの記事があり、面白いので紹介します。
1.「MSG貿易担当閣僚らが新貿易協定を承認」(5月26日付バヌアツデイリーポスト, PIR経由)
http://www.pireport.org/articles/2016/05/26/msg-trade-ministers-approve-new-trade-agreement

2.「MSGの新サブリージョナル貿易協定には明らかな欠陥あり」(5月29日付RNZI:Redio New Zealand International, PIR経由)
http://www.pireport.org/articles/2016/05/29/glaring-omissions-new-msg-sub-regional-trade-agreement

2017年のメラネシア自由貿易エリア設置に向け、過去3年にわたりMSGメンバーで交渉を続け、今回閣僚レベルで妥結したとのこと。協議にはソロモン(議長国)、PNG、バヌアツから担当大臣、フィジーとニューカレドニアのFLNKSから高官が出席したとのこと。

掲載されている地図に、自治権強化の話題がニュースになっていた豪州領のノーフォーク島が含まれているのが意図的なのか何か分かりませんが、実際にノーフォークも対象になるんでしょうか。

今回の協定では、物品だけではなく、サービスや労働力の移動の自由も対象となるとのことで、欠陥というのは、航空協定や海運などが含まれていない点を指摘したもののようです。

専門的に経済を学んだわけではなく、素人考えなのですが、貿易はボリュームだと思いますし、各国の得意分野を生かした貿易が進むのであれば、地域経済だけでなく、各国経済もさらなる成長が期待できるでしょう。その影響は他の太平洋島嶼国にも波及するのではないかと思います。たとえば小島嶼国の雇用問題や物価問題の改善や、先進国への依存度軽減など。

日本からの投資についても、小島嶼国1か国への投資ではなく、そこには大きな(世界的には小さいでしょうが)購買力のあるマーケットが広がっていると考えれば、魅力があるかもしれません。ただ、そのためには、日本人投資家を守るような(たとえば政権が代わることで要件が変わり、それまで投資やそれによって得た資産が取り上げられないような)、何らかの予防措置は必要ではないかと思います。
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