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南シナ海問題に対するフィジーの姿勢 [2016年04月15日(Fri)]

昨日14日付のPACNEWSで、南シナ海問題について、フィジーは中国の考えを支持しないと報じられました。

Fiji does not support China's proposition on South China Sea issue

ざっと読むと、4月13日に北京で開催されたフィジー・中国外相会談において、クンブアンボラ外相が「フィジーは南シナ海問題に対する中国の考え方を支持していたが、フィジーはUNCLOS(国連海洋法条約)の下、関係各国が平和的に解決することを望む」とし、フィジー政府として現在の中国の姿勢を支持しないことを意味しているというような内容だと思います。

日本国内外において、フィジーは中国の影響を強く受けている等との考え方が強く残っていると思いますが、特にこの3〜4年の国連重視政策、2014年9月の民政復帰と先進国側の支援再開があり、いずれのサイドからも影響されずに国際法に則り判断する姿勢を明確にしたものと思います。

確か昨年、首相が北京で首脳会談を行った際にも、フィジーでは援助を求めに頭を下げに行ったのではないかと揶揄する声もありましたが、たとえば気候変動については中国の姿勢を批判するなど、言うべきことは言うというように、実際には国としての誇りを感じさせるものでした。

太平洋島嶼国では、1つの国際問題があるときに、それを援助を引き出すカードとして利用することが過去に何度かありましたが、現在のフィジーは1か国の援助に頼っているものではないし、おそらく自身の国際社会の立場を考慮して正当な判断を明確にしたものだと思います。

民政復帰前、フィジーは中国の援助漬けという見方がありました。現在もあるかと思います。確かに民間経済部門における中国の投入は大きく、借款を中心とした援助も規模が大きいですが、災害前のフィジーの借款は全体でGDPの48%程度、対外債務はその3分の1、さらに中国による借款はその何割かであり、中国の借款はGDPの7〜8%ではないかと思います。これはサモアやトンガのGDPの40%前後という状況に比較しても低く、うまくコントロールしているようにも思えます。

今回の記事は、フィジーは国際法に則り判断する姿勢を示すものとして、注目できるかなと思います。
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