• もっと見る

«マーシャル、新しい時代の幕開け!!! | Main | パラオ水不足傾向»
マーシャルの干ばつ、パラオの少雨傾向 [2016年02月05日(Fri)]

昨年来、世界的にもですが、太平洋島嶼国でも97〜98年以来最悪のエルニーニョ発生とその現象がもたらす災害について、警戒されてきました。97〜98年の時には、マーシャルでは大干ばつが発生し、パラオではロックアイランドの樹木が乾燥により茶色になり、サンゴの白化現象が発生(原因は気象の安定による海水の上下方向の攪拌が減少したことによる表層海水温の上昇ではないかとの話があります)、ジェリーフィッシュレイクのクラゲの個体数が3分の1になったともいわれています。
マーシャルは、例年3月が最も雨が少なく、特にクワジェリンよりも北の地域でより厳しい傾向があります。2007年だと思いますが、当時のキャステン・ネムラ官房長官と
NOAAの衛星画像で雲の動きを見ながら、干ばつに備えた協議をしていたことを思い出します。

さて、昨日2月4日、マーシャルでハイネ大統領が干ばつに対して非常事態宣言を出しました。


従来、2月のこの時期はまだ降水があり、3月に備えれば何とか乗り切れるところですが、この非常事態宣言により、すでに大規模な水不足に陥っていることがわかります。過去10年間でさまざまなドナーが淡水化装置を導入していますが、すべての離島にあるわけではないので、厳しいのだと思います。

前に紹介した元教え子のダスティンは、太陽光を利用したシンプルな淡水化生成装置を離島に広めているところで、しかしながら、干ばつの規模が大き過ぎるとのこと。自分も現地で軽めの干ばつを経験しましたが、衛生面も含め、いろいろなところに影響が出ますし、心配です。

一方パラオですが、コロールのロックアイランドの一部と言っていいのだと思いますが(現地の方々がそう言っているので)、町に近いところの島の木が茶色くなりつつあります。

image-b5941.jpeg

現地では、もっと南側のいわゆるロックアイランドでも、乾燥が進んでいるのではないかとの懸念が強まりつつあるようです(雨は降っているのですが、降水量が足りないのか気温が高すぎるのか…。)。

バベルダオブ島の方も乾いているようで、山火事(というかブッシュ・ファイア)が発生しやすい状況のようです。

これが始まりでなければ良いのですが…。


コメントする
コメント