７月20日（金）

今日の東京は涼しく、過ごし易いです。

太平洋地域は、冷戦時代の核実験場とされていたため、僕のよく知っているマーシャルでは、人々の間で放射能に対する強い拒否感があります。

冷静に考えて、今、もしビキニ環礁で核実験があると考えると恐ろしい限りです。たとえばマジュロにいる人たちは普通に生活する中で行われるのですから。恐ろしいと感じるのは、個人的にマーシャルの人々を知り、生活を知っていることも反映されていると思います。

さて、昨年3月の原発事故後、たとえば僕の生まれ育った茨城県日立市では、数日の間、テレビを見ることができず、福島第1原発で何が起こっているのか知らされていませんでした。1号機の爆発と3号機の爆発は、東京では生の映像を見ることができましたが、現地では分かりませんでした。4号機については、いつの間にか爆発していたようで、その生の情報は伝えられていなかったように思います。

そこで、家族や友人に情報を伝えたいと考え、日本では情報が制限されていたと感じたので、オーストリア、ノルウェー、ドイツ・シュピーゲル紙の情報や茨城県内に東海原発に関係して設置されていた放射線量計測値の値をネットで収集し、このブログを通じて発信していました。

家族には電話で連絡をし、小さな子供がいるので、当時の放射線量は非常に高いので外出はしないことや、マスクを着用することなどを強く伝えていました。しかし現地ではまさに「ただちに影響はない」ため、危機感が感じられず、それが良かったのか悪かったのか、今もわかりません。実際には、半減期の短い放射性ヨウ素が減少することで、4月半ばには、異常だと感じるほどの放射線量（といっても以前の数十倍だが）になり、状況は安定していきました。

それで、原発で安定（？）というか爆発がない状況となり、大気中に漂う放射性物質の影響がなったころから、次に注目したのは内部被ばくについてです。当時、外側からの放射線量と口から入る放射性物質による影響が混乱して報じられていたと思いますが、特に感情的に大丈夫ということよりも、少しでも危険な可能性があるならば、安全だといえるまで自分自身で守るべきだという考えでした。うちらおっさんはいいけど、特に小さな子供たちは大人が守るべきだと。

その後、いろいろな場面で、川や池や湖や沿岸部の海底に、半減期の長い放射性物質が蓄積しているんじゃないかとの話を聞き、そこでとれる生物は食べても大丈夫なのか、山のキノコ類は大丈夫なのかと心配になっていました。

先日、茨城県のホームページに、国や県の要請や漁協の自主的な取り組みで出荷制限がなされていると紹介されていたのを見つけたので、ここで紹介させていただきたいと思います。

詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/index29.html　の中ほどにある
「茨城県における出荷制限等の状況」↓
http://www.pref.ibaraki.jp/20110311eq/pdf/seigen/seigen0717.pdf

上記資料には適用範囲が市町村別に詳細に出ているのですが、ここでは県北、県央、県南、全域とさせていただき、品目、適用範囲、国か県か漁協かの順で書いていきます。

１．林産物
１）厚木しいたけ：ほぼ全域、国と県
２）タケノコ：ほぼ全域、国と県
３）こしあぶら：県北、国
４）野生きのこ：高萩市、県
５）乾しシイタケ：県北
６）たらのめ（野生）：笠間市
７）こごみ（露地栽培）：土浦市

２−1．魚介類（海）
１）シロメバル：全域、国
２）ヒラメ：全域、国
３）スズキ：全域、国
４）ニベ：全域、国
５）コモンカスベ：全域、国
６）イシガレイ：全域、国
７）イカナゴ親魚：全域、県
８）エゾイソアイナメ：県北と県央、県
９）ショウサイフグ：県北、県
10）コモンフグ：全域、県
11）ウスメバル：全域、県
12）ホウボウ：県北、漁協
13）アカシタビラメ：県北、漁協
14）アイナメ：県北、漁協
15）ヒガンフグ：県北と県央、漁協
16）キツネメバル：県北と県南、漁協
17）クロメバル：県央、漁協
18）アカエイ：県央と県南、漁協
19）マゴチ：県央、漁協
20）マルアジ：県南、漁協
21）クロソイ：県北、漁協
22）マダラ：県南、漁協
23）クロダイ：県北、漁協

２−1．魚介類（内水面）
１）ギンブナ：県南、国
２）アメリカナマズ：県南、国
３）ウナギ：県南、国
４）イワナ：水沼ダム上流の花園川、県
５）ヤマメ：水沼ダム上流の花園川、県
６）ゲンゴロウブナ：県南、県

３．農畜産物
１）茶：県北と県南、国
２）イノシシ肉：全域、国


１〜２週間ごとにリストが更新されているようですので、興味のある方は時々確認されてはいかがでしょうか。