昨年のフィジーに続き参加しています。Global Development Network(GDN)が2000年ごろから続けているものです。
我々が支援している太平洋科学アカデミーに関わっているオーストラリア学術会議の誘いで、昨年タイで開催された社会科学会議に参加し、その時に初めてGDNの方と話す機会があり、理論だけでなく、学術界、産業界、開発協力国・機関を課題解決への行動に繋げるための取り組みを行っていると知り、それからの繋がりです。
実際に関わってみると、事務局の方々は腰が低く、ポジティブで、しっかりしていながら大らか。単なる発表の場ではなく雰囲気が良い。自分があの立場だったら、カリカリして絶対に雰囲気が悪くなります。勉強になります。
今回のテーマは包摂性のあるデジタルトランスフォーメーションです(昨年は気候変動に対する強靭性)。
私はデジタルファイナンスの議論にパネリストとして参加しました。

IMFと世銀の専門家、フィリピンからジーン、モザンビークからエセリナ、そして太平洋島嶼国(日本)から私が参加。
専門家により理想と可能性とリスクの話があり、それにジーンとエセリナと私で開発途上国、太平洋島嶼国の実際の話が加わったことで立体的が議論になりました。
参加しながら思ったのは、太平洋島嶼国では送金手数料が大きな負担であり、また現金を受け取るために移動を含む時間とコストがかかる現状では、デジタル通貨は有効で、もしかすると国内での資金循環が促されて経済成長に繋がる可能性があるのではないかということ(現在は援助を含め海外から資金が入り、海外のものを買うことで直線的に資金が海外に戻るイメージ)。一方で、電力が安定し、通信環境が安定し、さらにサイバー攻撃に対する強靭性がないと、全面的な導入はリスクがあるということを考えました。
ジーンによれば、イベントの参加者から、今回のイベントのセッションで最も内容が良かったと言われたとのことでした。私もフランスやフィリピンの人とは英語に対する距離感が似ているのか、話しやすいです。
このイベントでは20年以上にわたり、日本の財務省が世銀に拠出している日本基金による日本賞というものがあります。開発途上国におけるイノベーティブな取り組みを讃え、5万米ドルほどの資金供与を行い、活動のさらなる拡大を促すものです。今回、審査員の1人として加わりました。
世界中の開発途上国が対象で、日本人として誇らしい賞です。昨年はフィジーの道上大使が直接受賞者に賞を授与し、今年はJICA欧州事務所の代表が授与されるそうです。
しかし、残念ながら、どうやら今回が最後らしく、20年以上続いた「Japan Award」が消えてしまうようです。
GDNは多くの協力機関があるので他から資金は得られるでしょうが、「Japan」が消えて「Korea Award」とか「China Award」になってしまうのかもしれません。もったいない。