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地域密着型エコツーリズム笹川モデル ソロモン諸島 [2025年05月20日(Tue)]

5/17 夕刻成田発、フィジー経由で、5/18午前ソロモン諸島のホニアラに着きました。その後、トラブルがありつつも準備を進め、今日5/19、ソロモン諸島で初の地域密着型エコツーリズム笹川モデル・ワークショップを開催しました。

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ワークショップは文化観光省と共同で開催し、パイロット州として事前に同省が選んだ中央諸島州、ガダルカナル州、マキラ・ウラワ州の観光担当者と同省職員計15名が参加しました。

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ソロモン諸島での、この取り組みは、2023年5月の大分での若手実務者フォーラム開催に向けた留学生との準備会議がきっかけで始まりました。

当時JICAプログラムでAPUに留学していたマキラ・ウラワ州職員だったドリスがその場におり、何がきっかけだったか忘れましたが、我々が進めている地域密着型エコツーリズムの取り組みに強い関心を見せました。

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2023年8月の若手実務者フォーラムでもソロモン諸島で行いたいと行っていましたが、ドリスはその9月に帰国し、その話は一過性のものだと思っていました。

昨年9月に、ソロモン諸島を訪問する機会を作ることができ、1年ぶりにドリスに連絡したところ、その情熱はまだ消えていないことがわかり、現地ホニアラで話を聞くことにしました。その際、観光副次官のフィリップに簡単なプレゼンをしました。

10月にはフィジーでの太平洋観光機構SPTOの理事会に出席しプレゼンを行い、ソロモン諸島の観光大臣と観光次官に簡単に挨拶しました。SPTOは地域機関で唯一中国が正式メンバーとなっているので、中国代表の立場を損なわないように、注意しつつ。

その後、ドリスはマキラ・ウラワ州ですぐに始めたいと言い続けていましたが、私からは、外国の機関が直接州とやりとりをすることは、ソロモン諸島が取り組む国内の結束という方針を損なうものであるとして、国が州とやりとりをする形を作る必要があると伝えました。そして、11月ごろ、そういった考え方を含む州との協力の可否を伺うレターを観光次官に送りました。

そして、2月ごろ、上記の3州をパイロット州として進めたいとの次官から非常に丁寧なレターが届きました。

一方で、私は超多忙な時期に入ってしまい、なかなか回答できなかったところ、4月中旬に5/19の1日だけホニアラで活動できると伝え、現地で今回のワークショップの準備が始まり、今日、本当に実現しました。

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自分は押し付けないし、SPFとして直接お金も出さないし資機材の供与もしない。しかし、皆さんが自らこのモデルを導入したいと取り組むなら技術協力すると強調して話をプレゼンを始めました。

まずはコンセプトと導入手法を説明し、その後、州ごとのグループに分け、フェノロジーカレンダー作成プラクティス。

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マキラ・ウラワ州

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中央諸島州(ツラギはこの州にあります)

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ガダルカナル州

皆さん真面目。ソロモン諸島の方々は人の話を丁寧に聞いてくれて、謙虚で思慮深い。

そして、各州ごとにプレゼンをお願いしました。

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ガダルカナル州

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マキラ・ウラワ州

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中央諸島州

試しにも関わらず、皆さんの伝えてくれる情報は大変多く、興味深い。

この一緒に行うプロセスが響いたようで、皆さんの目がイキイキしてくるのがわかりました。彼ら自身、コミュニティツーリズムを始めようとしていたものの、体系的な手法がわからなかったようです。今回の説明とこのプラクティスが彼らが求めていたものだったのかも知れません。おそらく充実感があり、途中から皆さん握手を求めて来ました。

予定より1時間半延びてワークショップは終了。

夜は夕食会。

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みんな真面目で、また昼間聞けなかった各州のもう少し深い話を聞くことができました。正直言って大変興味深い。自然、文化、神話、大変豊かです。

自分は何も言っていないのに、彼らは今回の内容を州に持ち帰り、文化観光省とタッグを組みながら、今後の活動計画を立ててくれるそうです。

ソロモン諸島の方々に対する見方が大きく変わりました。日本人と相性が良い感じがします。

結構無理しましたが、このタイミングでソロモン諸島を訪問して正解でした。
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