日本語と英語 [2023年06月14日(Wed)]
ブレーキングニュースの記事を和訳する際、できるだけ現地の方々が受けるニュアンスを共有したいと思い、直訳することがあります。
例えば、昨日訳した記事では、次の言葉が挙げられます。 ALPS Advanced Liquid Processing System 直訳で「高度液体処理システム」としましたが、日本語では多核種除去設備とされています。しかし、現地の人はAdvanced Liquid Processing Systemと読むので、高度液体処理システムと理解されます。 nuclear 辞書では「核」とも「原子力」とも訳せますが、現地の人にはnuclearはnuclearで「核」と認識されます。atomic powerなど原子という単語を使ったものであれば区別されますが、nuclearなので、現地では核実験と原子力発電を同じ文脈で話すことになっている可能性があります。特に一般市民では。 この件に限らず、現地で仕事をしている時にも、説明する際、平易な単語で(英語に)直訳することで、出来るだけ正確に理解してもらえるよう心がけていますが、そういったことと似ている気がします。 nuclearという単語を使っているとき、自分たちは、「原子力」という意味で相手に話しているのに、相手が「核」という意味で聞いているとすれば、それぞれの捉え方にズレができてしまうかもしれません。 |