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米国バイデン政権による「インド太平洋戦略」 [2022年02月12日(Sat)]

米国政府が、新たに「インド太平洋戦略」を発表しました。

https://www.whitehouse.gov/briefing-room/speeches-remarks/2022/02/11/fact-sheet-indo-pacific-strategy-of-the-united-states/

第二次世界大戦後の経緯から、近年のブッシュ政権、オバマ政権、トランプ政権に続く戦略と位置付けられるようです。

トランプ政権時代の「自由で開かれたインド太平洋戦略」との違いは、気候変動の優先度を上げたところで、全体的には変更ではなく、むしろより深く具体的に実効性のある戦略となっている印象です。

個人的には、次の点に注目しました。

・9ページ目、5つの目的の1つ「2. BUILD CONNECTIONS WITHIN AND BEYOND THE REGION」の第2段落後半部分にある、「We will work in flexible groupings that pool our collective strength to face up to the defining issues of our time, particularly through Quad.」

・17ページ目、「INDO-PACIFIC ACTION PLAN」の「PARTNERS TO BUILD RESILIENCE IN THE PACIFIC ISLANDS」。とりわけ最初の部分「The United States will work with partners to establish a multilateral strategic grouping that supports Pacific Island countries as they build their capacity and resilience as secure, independent actors.」

個人的にこの1年、色々な機会に、地域を面として捉えるのではなく、また枠組みもミクロネシア、メラネシア、ポリネシアなどではなく、共通課題毎の細かなグルーピングのアプローチとそれに応じた開発パートナー間の協力(日米豪NZだったり、+インドや英仏だったり)の重要性を話してきたこともあり、同様の考えを米国政府が持っているようであり、方向性は間違っていないと勇気づけられました。

全体的には、米国が太平洋島嶼地域に外交使節(大使館、領事館)を増設すること、ピースコー派遣を拡大することなど、地域への関与を再強化する点が特徴的だと思います。2000年代に引き気味になったものが、戻ってきたという印象。ある意味、中国のおかげかもしれません。

追記として、トランプ政権時代の自由で開かれたインド太平洋戦略では、CCP(中国共産党)と表現していましたが、今回のものではPRC(中華人民共和国)としています。台湾についても中国のワンチャイナポリシーを尊重しつつ、台湾関係法などの文脈で台湾の自主防衛強化について言及しています。

太平洋島嶼地域については、さまざまな地域枠組みとの協力の文脈で、太平洋諸島フォーラムを明記しています。
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