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バヌアツの名誉市民権販売 [2020年09月30日(Wed)]

バヌアツでは、2015年サイクロン・パム後、政府財源確保のためとして、「名誉市民権」販売が始まりました。確か、香港のバヌアツ出先事務所が中心となり、シンガポールも市場として狙っていたものと思います。

当時の記憶では、名誉市民権はバヌアツでの居住実績・居住の事実がなくとも、市民権が得られるというもので、一面ではバヌアツへの寄付というニュアンスがありました。1件13万ドル(約1400万円)で、富裕層を狙ったものでした。パスポートについてはグレーゾーンだったように思います。

ある時、何年か前に、英国在住のある中国人の方がバヌアツ渡航経験があるわけではないが、バヌアツ市民権を持ち、バヌアツパスポートも持っているという話が人づてに伝わってきたことがありましたが、おそらくこのスキームで購入されたのではないかと思います。

現在もそのスキームは続いており、最近、ニュースが目に付くようになりました。例えば、9/20付RNZ(https://www.rnz.co.nz/international/pacific-news/426414/vanuatu-warned-about-citizenship-sale-flaw)。

バヌアツのGDPはコロナ前で880百万米ドル(約900億円)、政府歳入は約210百万米ドル(約220億円)。

上記記事によれば、今年の8月までの同スキームによる売り上げは、何と!84.6百万米ドル(約90億円)とのこと。年間で130億円に届きそうな勢いで、政府歳入の半分以上、これはバヌアツとしては大成功、おいしいのでしょう。

しかし、国際社会において、バヌアツ人ではないバヌアツパスポート所持者が増えているため、問題視されるようになり、今がその始まりのタイミングのようです。


かつて、90年代まで、マーシャルではパスポートが300万円程度で売られていたとの話があります。当時のマーシャルパスポートは、米国領内で米国市民と同等の扱いを受けていたという背景もあります(現在は、2003年のコンパクト改定で、外国出身のマーシャルパスポート所持者は米国ビザが必要)。

確か、今は、マーシャルでは最低5年の居住実績(現地で雇用されるか、現地の方と結婚するか)が必要だったと思います。

パラオの場合は、例外はあるかもしれませんが、パラオ人の血を引いていなければ市民権を取れないのではないかと思います。

バヌアツに話を戻すと、これだけのお金が絡むものは、腐敗だとか、不透明さとか、利権とか、ドロドロした、外部の人間は見たくないものがあるかもしれません。ある時、現地でも噂になっていた、ある話があり、その中心的役割を担っているといわれた当時のある閣僚と面会したときに、そういったものが強く感じられたということがありました。迂闊に踏み込んではいけない世界があるのでしょう。
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