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«エスパー米国防長官のパラオ訪問(2020/8/27) | Main | ADB Pacific Economic Monitorの表記(続き)»
アンガウル島滑走路 [2020年09月10日(Thu)]

パラオ現地では、米軍工兵隊や海兵隊150名がアンガウル島の滑走路を改修したとニュースがありました。


先日エスパー米国防長官が触れていたKoa Moanaはこの作戦のことだったようです。
現地では急に米軍のプレゼンスが高まっていることに、静かな意見がある人もいるようですが、おそらく一般市民を超える動きだと理解されているのではないでしょうか。

この件では、実はホッとしたことがあります。

まだコロナ前、チャーター便受け入れ停止などで、中国人団体観光客が減少している一方で、中国資本によるリゾートやそれに関連するインフラ開発の話は全く衰えることなく耳に入っていました。

その一つがアンガウル島の空港と港湾開発の話でした。国ではなく、アンガウルの人々と民間の関係で、民間経済活動の話であり、日本の民間部門がまだ観光開発で関心を持てる場所ではなく、ODAで代わりに開発するほどのニーズもない状況であり、なす術がありませんでした。

アンガウルは太平洋戦争の激戦地でしたが、ペリリュー島がバベルダオブ島〜ロックアイランド南ラグーン〜南端に位置する一方で、外洋の先にあり観光開発は進んでいません、

ドイツ人が持ち込んだと言われるカニクイザルが繁殖し、現地の人口を超え、アンガウル州では駆除を諦め、友人は白旗をあげたということですが、カニクイザル保護区を作り、共存と観光利用を進めようという話もありました。

実務で優秀な人材に、アンガウル出身が多い印象もあります。

確か、亡くなったパラオ人の魂は、各島を回り、最後にアンガウルから天に向かうという現地の伝承もあったと思います。

パラオ人で伝統的集会所バイを最初に作った今のアイメリーク州にあたる村の住人で母親が蛇の精霊であったその若者は、バイの作り方をアンガウルからコロールに向かう途中の海底で作業をしている精霊から教えられた(その際、蛇の母親が体をイカリにつなぎ船を支えていた結果、村に帰ってから亡くなった)という伝承がありました。

その海上を小船で通過していたところ、海の中からトンカンと音が聞こえ、母親の蛇がロープがわりになって船を支えつつ(結果、体が伸びて亡くなってしまった)、その若者が潜ると精霊がバイを作っており、作り方を教えてもらったという話でした。

アイメリークはアイメリークで、蛇に関する神話や、ケズと言われる人工丘(山を削って整形したもの)に蛇が渦を巻くような構造があったなど、蛇にまつわる神話・伝承が残っています。小さな蛇しかいない土地なのに。

また、実際にアンガウルとコロールの間の海底には、人工的に岩盤を削った後があり、謎とされるガラロンのストーンモノリスを構成している堆積岩と同じような堆積岩があるらしいなど(これはガラロンの語り手から)、いろいろなつながりのある島です。

話が逸れましたが、中国資本による投資活動に日本も台湾や米国の民間も開発援助でも対抗できないところ、コロナで投資の話が立ち消えになったかもしれませんが、ともかく今回の米軍の活動でその懸念が払拭されました。


何年か前、仕事でお世話になっていた民間の現地駐在の方が、「パラオは、有事の際に、第一列島線が突破された場合の米軍の退避地の一つなんだよ」と話していたことを思い出します。

アンガウル島もペリリュー島も平坦であり、動かない巨大空母、不沈空母のように見えてきます。
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