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ちょっとした総理・元総理の思い出(1) [2020年08月30日(Sun)]

安倍総理の辞任表明の後、森元総理、麻生元総理、安倍総理に関していくつか思い出しました。メディアには出ないような話です。

1つ目は、2006年2月のこと。僕が専門調査員に合格し、1月にマーシャルから帰国した後、直ぐに外務省で1か月の研修に入りました。座学的なことは最初の数日で、後は実践。ちょうど第4回太平洋・島サミットの年で、その準備会合のために来日していた共同議長国パプアニューギニア・ナマリュー外相(当時)や、アーウィンPIF事務局長・フォントイPIF副事務局長のリエゾンをいきなり任されました。当時は今よりも英語力が低かった頃(TOEICで800台半ば)です(3年間マーシャルの高校生と日々過ごしていたので)。

当時日本は麻生外相時代で、飯倉公館でのナマリュー外相との外相会談に送り届けるという任がありました。外部のドライバーさんですが、自分のような若造をとても勇気づけていただいたことを思い出します。

その時には、我々の車が到着するタイミングと麻生外相が出迎えるタイミングをぴったり合わせるために、ピリピリとしたなかで、飯倉公館に待機している事務方と無線でやり取りしていました。

車が無事到着し、事務方が後部ドアを開けてナマリュー外相が出ると、麻生外相が満面の笑みで出迎えられました。外相の肩を抱くようにし、ニコニコとナマリュー外相と話し始め、また、僕が助手席から会釈すると、麻生外相はにこやかに手を振ってくれました。メディアのカメラもなく、記者もいないところでしたので、パフォーマンスではありません。人と人の関係が外交なんだなと、その時実感しました。あの時の麻生外相の笑顔は忘れられません。

2つ目は、2008年9月のこと。僕は2006年3月から専門調査員として3年間マーシャルに赴任していました。2006年頃は特に日本とマーシャルの関係が、両者に不信感があり、それを修復するというのが自分の裏テーマでした。現地の政変もありましたが、とにかく丁寧に関係を再構築し、相互の風通しを良くすること、事務レベルの対話を増やす努力をしたことを思い出します。そんな時、2008年9月、森元総理が限られた日程の中、マーシャルに立ち寄られました。

正式には入国ではなく、空港VIPラウンジでの立ち寄りでしたが、マーシャル側はデブルム外相(当時)が出迎えました。

そこで、森元総理が、デブルム外相や当時のキノ・カブア外務次官と冗談を交えながら、歓談されていました。通訳はいなかったように思いますが、その話が本当に面白く、キノさんもけらけら笑ってるし、デブルム大臣も冗談で答えるし。その歓談されている場面では、メディアなどないし、パフォーマンスではない。僅か1時間ほどだったと思いますが、総理が去られた後のマーシャル政府内の日本に対する信頼感が確かに増しました。これが本当の政治家の力なのだと、外交は人と人の関係なのだと実感したのを思い出します。

そう、その時、突然森元総理が「電話を貸してくれ」とおっしゃったので、自分の個人携帯、しかも当時のマーシャルの通信環境は弱く、電話をしても繋がるか分からない状況のまま、渡したところ、「日本にかける」と。あの政治家のドスの利いた声で「安倍君〜」と話していることが聞こえていたので、かけた相手は、安倍総理のようでした(当時は1次政権後で次の総理を誰にするかと話題となっていた頃です)。

長くなるので、一旦切ります。
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