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Trans-Tasman Bubble [2020年06月18日(Thu)]

検索していただければ情報が見つかると思いますが、4月末頃から、Trans-Tasman Bubbleという豪州−NZ間の観光促進政策の議論が続いています。

情報を追っていくと、コロナが少ない地域間で、例えば、豪州のタスマニアとNZ間で直行便を飛ばすとか、いや、豪州国内の入国制限が緩和されてからだとか、話題に出ており、そこに、太平洋島嶼国が加わりたいという話が加わっています。この場合の島嶼国は、クック諸島、フィジー、バヌアツ、トンガ、サモア、ニウエなどで、現状、クック諸島が最もアグレッシブに見えます。

島嶼国が関心を示すことで、Trans-Tasman Bubbleから、Pacific Bubbleとか、Trans-Tasman-Pacific Bubbleとか、Pacific-NZ-Australia Bubbleとか、単にBubbleとか呼ばれています。

フィジーでは、観光を再開すれば、ウィルスが国内に入るリスクを抱えなければならないと、現実を見ているようです。フィジーは、感染拡大を2カ月かけて抑えたという苦労があるので、楽観的に考えるわけにはいかないでしょう。

少なくとも、感染者が見つかった場合の抑え込みの準備ができていないと難しい。そのため、入国者を追跡できる仕組みが必要になります。同じ4月頃に、シンガポールベースのKacificという会社が衛星を使って追跡するシステムを無償提供するというニュースも流れていましたが、何らかの方法で、確実に追跡できる仕組みを構築する必要があります。


そこで、これに関連し、もう一つ、気になるニュース。

マーシャル・アイランズ・ジャーナル紙のギフ・ジョンソンさんの記名記事。6/16付Radio New Zealand紙記事「Covid-19 devastating Marshallese community in Arkansas

米国アーカンソー州には、3万人を超えるマーシャル人のコミュニティがありますが、「同州の死者28人中、半数に当たる14人がマーシャル人」だそうです。

この理由までは書いていませんが、基礎疾患・生活習慣病が多いことが背景にある気がします。自分の感覚的には、抵抗力もあまり強くないかなあと。


これが何を意味するかは分かりませんが、同様の基礎疾患・生活習慣病の問題がある国々(フィジーはそうでもない)に、新型コロナウィルスが入れば、命に係わるリスクが高いかもしれません。

経済回復を急ぐあまりに、Bubble(バブル)に参加し、ウィルスが国に入るようになり、追跡しきれず、1人でも犠牲者が出てしまったらどうなるか。

政府の責任が問われることは間違いないし、島社会の中で、汚名を被ることになるかもしれません。「命よりも金を優先した」と。このようなリスクを背負える政治家はいるのでしょうか。末代まで伝えられるでしょう。

更に、ウィルスを島に運んでしまった人、その人がNZ人、オーストラリア人であった場合、それぞれ島嶼国の人々から責められることになるのではないか。

そう考えると、ウィルスの弱毒化、治療法の確立、ワクチンの開発、入国者追跡方法の確立が必要で、それらが無い間は、観光客の動きを決められたエリアに制限するとか、入国後14日間の隔離を経てから観光を認めるとか、強い制約を課さなければならないでしょう。
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