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海洋白書2020刊行―太平洋島嶼国のガバナンス [2020年04月20日(Mon)]

4月18日、当財団海洋政策研究所より、「海洋白書2020」が刊行されました。

https://www.spf.org/spfnews/pressrelease/20200410.html

自分は、水面下やバックシーンで動いてきた人間ですが、今回、大変ありがたいことに第4章第2節に「太平洋島嶼国のガバナンス」というタイトルで執筆する機会をいただきました。

原稿を書いたのは今年の1月でしたが、新型コロナ前の太平洋島嶼地域を縦にも横にも、点や面で把握するよう努めました。特にこの1〜2年、自分は、地域に対する戦略を考える上で、地域秩序を多層構造として把握していますが、これが初めて公に残る形になります。

昨年、1月、4月、9月と外部で地域情勢について話させていただく機会がありましたが、特に昨年9月に米国ワシントンDCのイーストウェストセンターにおけるクローズド・ラウンドテーブルで話した内容のうち、表に出せるもの、当時話したエッセンスの7割程度を書きました。

多層構造は細分化すれば、いくつも増やすことができますが、基本的に、「戦後の伝統的安全保障:米豪NZ(コンパクト、ANZUS条約)」、「旧宗主国(特に豪NZ)+太平洋島嶼国:地域機関(CROP)」、「太平洋島嶼国:PSIDS、PNAなど」、そして「中国:南南協力」のq4つのレイヤーがあるとしました。

昨年は、これまでくすぶっていた、気候変動を軸とする「太平洋島嶼国と先進国の対立」が昨年8月のPIF総会(ツバル)を経て火を噴き、「太平洋島嶼国と中国の接近」が顕在化し、同9月にソロモンとキリバスが台湾から中国に乗り換えるという地域秩序を変更する要因が発生しました。中国は地域秩序に関して、一線を越えたため、新たに先進国がしっかりと連携し同じ価値観を有する太平洋島嶼国と共に5つ目のレイヤーを作るべきというのが、今回執筆した内容の肝になります。

自分が、先般のトランプ大統領のWHOに対する対応に親近感を持つのは、太平洋島嶼地域の地域機関PIFにおいても、似たような空気を、特に昨年ですが感じていたことがあるからです。それ故に、太平洋島嶼国を地域としてではなく、一国一国として関係を深化させるという点も強調しています。

新型コロナという新しい要因が加わりましたが、この先進国が連携し同じ価値観を有する太平洋島嶼国と第5レイヤーを作るべきという点は変わりません。むしろ、より現実的になるかもしれません。
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