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フィジー、新たに5名の新型コロナ感染者判明、計12名(4/4) [2020年04月04日(Sat)]

懸念していた状況になっていると思わざるを得ません。フィジーの人たち、政府の指示なんて守らない人多いし、自分勝手なところがあるし、コンプライアンス上書かない方が良いと思うので止めますが、小島嶼国でありつつ多民族国家(他部族ではない)である難しさが背景にあるのではないでしょうか。

バイニマラマ首相声明です。
https://www.fiji.gov.fj/Media-Centre/Speeches/STATEMENT-BY-THE-PRIME-MINISTER-HON-VOREQE-BAI-(6)

これまでフィジーでは、
第1感染者 LA, オークランド帰りのビチレブ島西部ラウトカ在住、男性(フィジー航空乗員)
→ラウトカがロックダウン
第2, 3感染者 第1感染者の家族 ラウトカ在住
第4感染者 シドニー帰りの男性 スバ在住
第5感染者 第1感染者の濃厚接触者(ズンバクラス)の女性 ラウトカ在住
第6感染者 経路不明の20代女性 スバ(ナンブア)在住
第7感染者 第6感染者の30代配偶者男性 スバ(ナンブア)在住
→スバがロックダウン


上記の首相声明では、下記の情報が述べられています。
・第6、第7感染者は、3/22にインドから帰国した第7感染者の父親と数日過ごしており、政府がその人物を追ったところ、新型コロナ陽性が判明。→第8感染者 バヌアレブ島ランバサ在住
・第8感染者は、インドで宗教上の集会に参加。帰国後、政府が導入した自己検疫を無視し、ナンディ〜スバ〜ランバサと移動。3/22の帰国から4/4の間、自己隔離せず、飛行機、フェリーなどを利用しているだけでなく、スバでは息子夫婦と数日生活しているので、不特定多数の人々と接触している可能性が高い。
・第8感染者、第8感染者の家族でランバサ在住の義理の娘と孫息子の検査をしたところ、第8感染者と義理の娘が陽性
・そのほか、第6第7感染者の10代の娘、第5感染者の姉妹1名、そして全く独立したNZオークランド帰りの20代女性の感染が判明。

整理すると、
第8感染者 第7感染者の父 ランバサ在住
第9感染者 第8感染者の家族 ランバサ在住
第10感染者 第6第7感染者の10代の娘 スバ在住
第11感染者 第5感染者の姉妹1名 ラウトカ在住
第12感染者 NZオークランド帰りの20代女性 (ナンディ町で自己隔離中に発症)

第8感染者はスーパースプレッダーになっている可能性があります。インドから帰国後、自己申告せず、スバへ移動、息子夫婦と5日間過ごし、3/27にフェリーで第2の島であるバヌアレブにあるランバサへ移動。ランバサの家族と普通に生活。4/4に陽性判明。


以下、私見。

これはフィジーは悪い方の難しい局面に至ったと言えるでしょう。

今後、政府の要請を無視し自分勝手な行動をしていた第8感染者への怒り、インド系住民に対する先住民系住民の嫌悪感が高まる可能性が十分に考えられ、これからさらに感染拡大が進行したり、先住民系住民に犠牲者が出ることがあれば、奥底にしまっていた気持ちに火が付く可能性もありえます。また景気悪化が日常生活で直に感じられたり、ロックダウン・夜間外出禁止令で住民の閉塞感が高まれば、社会が落ち着かなくなり、政府はクーデターの時のようなより強い規制を検討せざるを得ない可能性もあります。

さらに、内政不安定化の懸念があります。

現政権は先住民系(全体の5割強)もインド系(全体の4割程度:ヒンドゥー教徒が大多数も、イスラム教徒、キリスト教徒、ジャイナ教徒もいる)もアジア系も欧州系も同じフィジー国民としてフィジーの発展に一緒に取り組もうとうたい、経済成長政策が成功したことで、先住民系の2割程度、インド系の7割程度の支持を得たことで、政権を維持してきました。

フィジーは2014年9月の8年ぶりの民政復帰を経て、2016年には町の空気感に良くも悪くも緊張感がなくなりました。2018年の選挙では、先住民系の支持が落ち、インド系の支持も増えず、現政権の支持が落ち、カリスマ性があり元陸将でクーデターを2回起こしたランブカ元首相を擁立した先住民系住民の多くが支持するソデルパ党が躍進しました。現政党支持のインド系には、ナンバー2のカイユム財相を支持するイスラム系インド系住民の大多数が含まれます。

野党第2党NFPには元バイニマラマ首相側近で首相と対立し袂を分かった元軍人のティコンドゥアンドゥア議員が首相との対立姿勢を強めています。

現在の軍司令官は現首相に非常に近く、ランブカ系統の軍人も減っているはずなので、軍は大丈夫だとは思いますが、注視しておく必要はあるでしょう。(情報は表には出ないので、噂ベースのSNSなどネット上の投稿から空気感を読むなど)

ここに書けないことが複数あるので、これ以上深堀りしませんが、自分の現地の友人は恐らく同じことを考えているはずです。


新型コロナの局面がここで収まることを願いますが、これから拡大傾向に進み、さらに犠牲者が出始めることになれば、今後のフィジー国内情勢・内政についても新たな局面が生じる懸念があるといえるでしょう。あくまでも私見ですが。


自分が冷徹な敵側であれば、相手が弱まったときに動く。国民全体のことを考えられる人間であれば、超党派で国難を乗り越えるために与党と手を組み、国難に対処する。

バイニマラマ首相の健康が最後の砦かもしれない。
元気で強い姿を見せ続けていただきたい。
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