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ミクロネシア連邦議会が大統領の渡航制限令を解除 [2020年03月12日(Thu)]

3/11、驚くべきことに、WHOでさえパンデミックを認めたこのタイミングで、ミクロネシア連邦議会が、パヌエロ大統領により導入された渡航制限について、一部を除いて解除を決定しました。

https://gov.fm/index.php/component/content/article/35-pio-articles/news-and-updates/283-the-21st-fsm-congress-removes-president-panuelo-s-covid-19-travel-restrictions?Itemid=177

ミクロネシア連邦への入国制限は中国の武漢からの渡航者のみで、ミクロネシア連邦からの渡航に関しても、武漢への渡航のみが禁止という内容です。

議会では、クリスチャン前大統領、ハーパー議員、ビジル議員、コンマン議員が制限解除に反対、9名の議員が賛成したとのこと。

背景には、入国制限による観光業を中心とする現地ビジネスの危機的状況があるようです。


上記のミクロネシア連邦政府発の記事には、パヌエロ大統領の議会での発言内容が記載されており、特にこの部分に強い危機感と怒りを感じ取ることができます。8段落目。

”I maintain that the removal of said travel restrictions is, at best, needlessly harmful, and at worst, cruel and shortsighted, on the premise that preserving the sanctity of human life is part of the Government’s responsibility.”

連邦政府としては、上記の議会決議に従うことになるとのことですが、ポンペイ州としては個別に制限があるようです。内容は、ポンペイ州への全ての渡航者(上陸する人)は、国内のヤップ、チューク、コスラエからの渡航者も含め、入国後14日間隔離施設に滞在する必要があるというもの。他方、ヤップ州、チューク州、コスラエ州での制限については記載されていません。

上記の議会決定について、ポンペイ州選出のクリスチャン前大統領が反対した一方で、少なくともウルセマル元大統領(ヤップ州)やチューク州選出議員が賛成していたとのことで、ポンペイ州以外はオープンということなのかもしれません。

まさか、このタイミングで無いとは思いますが、例えば、新規感染者数が減少し、「我々はCOVID-19を克服した」と宣言する予定の国があり、経済活性化という名目で、ヤップやチュークにチャーター便を飛ばす(それにより国際社会ににも克服した最初の国としてイメージを広める)なんていう取引があったりしないでしょうね、、、。

先日のチュークでのミクロネシア連邦からの独立(離脱)に関する住民投票が延期となりましたが、何か同国が静かな対立の場に使われているように思えてきます。
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