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新型コロナウィルスと太平洋島嶼国の対応(1) [2020年02月02日(Sun)]

先週開催した公開、非公開のイベントのキーワードは、地域秩序の構造、地域安全保障、気候変動、災害でした。
一昨年の地域安全保障ボイ宣言では、豪州としては、伝統的安全保障を背景としてIUU対策を含む海洋管理協力を主目標にしていたように思います。島嶼国側は対中国の匂いを感じた面もあるでしょうが、安全保障といえば住民の安全、すなわち健全な日常生活・保健・教育・食料・経済が守られるべきで、それを壊す最大の脅威は気候変動であるため、同宣言では気候変動が最上位に位置づけられました。

当時、予定時間を8時間以上超える首脳と豪州外相の議論が行われましたが、決定後、バヌアツの代表団の1人が興奮気味に「気候変動を最上位に位置づけることができた!」と話していました。

そして島嶼国側が気候変動を抑える即時行動を求めようとした昨年8月のツバルPIF総会以来、気候変動に関して、「先進国と島嶼国の対立」「島嶼国と中国の接近」が明確になりました。個人的な感触では、PIF事務局の変質もあります。

もう一度整理すると、太平洋島嶼国にとって安全保障上の最大の脅威は気候変動です。


気候変動については、緩和と適応があります。

緩和というのは長期視点のもので、平均気温上昇を産業革命以前の2度以内に抑える、島嶼国は気温上昇による海面上昇が生存に関わるものであるので、1.5度以内抑えなければならないと強く主張しているものです。そのため温室効果ガスの排出を減らせ。同ガスを排出し繁栄を享受してきた先進国は責任を取れという空気感があります。

個人的には二酸化炭素の排出を抑えるだけで平均気温上昇を抑えられるとは思えないのですが、今の島嶼国側は、まるで国際捕鯨委員会(科学委員会ではない方)で日本が責められるように、感情的に豪州を責めている状況。先般の豪州での森林火災でも、島嶼国側が支援をしましたが、SNSを通じ、一方でモリソン首相に「分かったか?」というようなメッセージも出されていました。

この緩和の部分については先進国側は、世界経済を維持しなければならない責務があるので、どのように遷移させていくのか、島嶼国側と腹を割って率直に話す、ごまかしではなく、ロジカルに客観的資料を使った話ができる関係性を構築する必要があります。非公式で良い。

適応については、今、どうするのかという部分で、その中に自然災害への対応が含まれます。

自然災害など産業革命以前から起こっているもので、何でもかんでも気候変動に結びつけようとすることに強い疑問がありますが、気候変動如何に関わらず、先進国側は島嶼国に社会強靭化支援、防災、減災、復旧支援を行ってきています。

気温上昇や気象パターンの変化に関連するものならばわからなくもないですが、例えば、島嶼国側には、地震も気候変動だという人もいる。

ともかく、島嶼国側は自然災害は気候変動と関連しているとし、先進国側は気候変動との関連にかかわらず防災減災復旧支援を行っている。

これが島嶼国側と先進国側が真に腹を割って話す関係性を作るための結節点だということが、今回の公開・非公開イベントを開催した理由でした。

(前置きが長くなったので一旦切ります)
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