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マーシャル内政3(追記) [2019年05月06日(Mon)]

日本では、マーシャル内政について、現地の友人らの言うこととちょっとずれているような、何かこう不自然で気持ち悪い感じがしていましたが、反ヒルダ側の立場の情報が中心だったためだったことが原因だったと思われます。引いて観察して面白がっているような観点からの情報が多くありました。

そのような情報では、例えば、「ハイネ家が権力を握るために云々」というのですが、ハイネと言って3人しかいないし(実際には親族関連で8名だと判明)、まるでハイネ家の利益のために権力を掌握し続ける、ハイネ家はマフィアのような悪い奴らだという見方でした。

「自分たちの利益のためという理由で、アメンタ・マシュー、モモタロウ夫妻が賛同するだろうか?」「人は変わってしまうのか?」という気持ち悪さがありました。

おそらく、日本側(政府ということではなく、研究者とか実務者とか)の頼る、マーシャル側の情報源が原因だったのでしょう。

今回現地に入り、現地政府職員、議員、大臣、政府高官、一般市民、マーシャル人ではないが現地で働いている方々などと話していくうちに、全体像が見えてきました。


ここでは改めて、現時点でのマーシャル内政に関する理解を、メモがわりに書いてみます。


マーシャルには一応政党はありますが、政党というよりも縛りも政策も緩いグループと考えた方が良いように思います。
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独立から1997年までは、アマタ・カブア大酋長。

1997ー1999は、イマタ・カブア大酋長中心。伝統保守。(政党としてはAKA。我が島。どちらかというとラリック列島中心)。

2000ー2007は、伝統よりも自由(ケーサイ・ノート政権。UDP。平民やラタック列島側の酋長)

ー>AKAの時は腐敗が酷く、酋長系優遇、平民は口を閉ざす状況。

ー>ノート政権では、平民が発言力を持ち、自由になったが、規律はなくなった。ガバナンスに問題。2期目には腐敗も。

2008ー2015は、平民の自由度が求められるが、ノート政権は拒否。トメイン系(ノート派を除くUDP+新人無所属)とAKA中心の駆け引き。

2015年の選挙では33議席中、約3分の1が新人。国民の間で、AKA中心でもなくノート系でもなく、新しい世代のグループへの期待が高まる。

2016年1月、大統領選出に際し、新人グループ側は候補を一本化できず、古いUDPの流れをくむアルビン・ジャクリックを擁立。

これを阻止するため(背景に、新しい政治を求めるためか、もしくは単にノートさんがジャクリック大統領選出を阻止したかったためか、複数の要因あり)、ノート氏らがキャステン・ネムラを引き抜き、キャステン大統領選出。

キャステン大統領就任後、組閣で、ウィルバー・ハイネとトーマス・ハイネが外されたこと(これが利権確保のためなのか、更迭ととらえられたのか不明)、さらにケーサイ・ノート元大統領とその周辺が含まれたことで、ハイネ・グループが降りる。大統領は新しくとも、ノート政権に近いと見られた。そして不信任案が可決され、ヒルダ・ハイネ大統領選出。

ー>ここで、ノート派とキャステンは、反ハイネになる。

2016年からのハイネ政権では、ある閣僚(先日喧嘩した相手だが)が、職権を濫用、今回現場で聞いた話では、職務中に大臣室で酒を飲み、部下を酷く扱う(これに嫌気をさして次官は辞職)、閣議を通ったと嘘をついて職員を動かす、国の船を強引に予定を変えて自分の選挙区のある島に物資を送り、予定していた島の人々に多大な迷惑をかける、公金の公私混同利用、があり、大統領が更迭。またある大臣はやはり公金の私的流用の疑いがある支出を事務レベルが止めたことに腹を立て、暴力を振るい、ヒルダ大統領が即更迭。

ー>両元大臣が、反ヒルダ・ハイネに。

このような話が、日本では明確ではなく、大統領の力が弱いと言われていました。実際には、大統領自身は、勝手な大臣を抱えながら、ガバナンスや透明性の強化を図ってきたように見えます。

話によれば、デニス・モモタロウ大臣は本来野党側ですが、ヒルダさんが、デニスさんの真面目で誠実で実務能力も高いとして、要請した結果だったようです。

昨年のヒルダ大統領不信任案については、まずはノート派、キャステン、両大臣、その他の野党側で利益を求める勢力が、機会を探していたところ、暗号通貨の話で理由をつけ、一致して出したものだと思われます。実際には、単に自分の利権のためにとか、逆恨みでハイネ大統領を潰したいとか、権力を握って好きにしたいという人たちが多かったようです。

11月の選挙では、より一層の世代交代が進むかもしれません。古い政治体質を持つ人が中心となるのか、より新しい枠組みが作られるのか、関心が高まります。

次の選挙後の政権は、米国とのコンパクト交渉を担います。個人的には、政党とかグループとかではなく、国と住民のために、挙国一致というか、高い能力と同じ意識を持つ議員による政権になって欲しいですね。
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