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パラオのネット環境と新たな問題 [2019年02月14日(Thu)]

パラオのネット環境は、2年前に比べて格段に良くなっています。今の若い人には分からないと思いますが、2年前はWifiの繋がる場所を探し、繋がってもその先がダイヤルアップレベルでした。

仕事で100kBを超えるファイルが添付されたメールが送られると、全ての新しいメールを読み込むのに時間がかかり、例えばメールを読んで、返すという作業、たった4通に、2時間も3時間もかかったりしていました。

今は海底光ケーブルが繋がり、場所によってはNetflixを見ることができるくらいのスピードがあるそうです。そのため、基本的に以前よりもサクサク仕事ができます。

今回の滞在先では、利用者が多い影響で、かなり不安定な状況が続きましたが、それでも2年前よりは格段に良くなっています。

そのため、今日はパラオでいくつか会議をしながら、空き時間を使い、フィジー、ナウル、東京などと仕事を進めることができました。

そのパラオで、今、ネット環境が改善されたことで社会問題が発生しています。それは、若者がおそらく彼らの性的動画や画像をアップしたり、拡散したりすることで、社会のモラルが悪化しているというもののようです。リベンジポルノも含まれているのではないでしょうか。

今月は大統領、閣僚、事務次官クラスが、各州を訪問し、住民との対話を行っていますが、その中で、住民から大統領に対し、性的画像や動画ブロックできないのかと、質問があるようですが、今のところ技術的に難しいとの回答だったそうです。

確か4、5年前、ナウルのネット環境が改善されたのち、やはり若者による同様の問題が発生しました。ナウル政府はSNSの使用を禁じる措置を取ったものの、今度は豪州の難民希求者センターの人権問題を隠すための措置ではないかと、海外メディアにナウル政府が叩かれる事態となりました。

いずれも小島嶼社会故に、影響が大きくなります。

名前を書いていいのかわかりませんが、大阪大学の三田先生が、数年前に、ネット環境の発展がもたらす社会問題や良い面も含めた社会の変化への影響の可能性について話してくれたことがありました。今回のパラオの件で、先生が言っていた話を思い出しました。

安全保障の文脈におけるサイバー・セキュリティだけではなく、特に小島嶼国・小島嶼コミュニティにおける、サイバー環境が与える、より人間的な、社会に与える影響についても真剣に考える必要がありそうです。
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