自殺予防団体-SPbyMD-のメンバーがたまたま見かけて共有してもらいました。厚真町主催「ゲートキーパー養成講座」が3/13(木)に開かれるという情報です。その10日間後に新ひだか町で「ゲートキーパー養成講習」を控えている私たちにとっては強敵のライバル到来か!?と思いましたが、開催時間を見て卒倒(汗)
『1時間45分間という短さで「ゲートキーパー養成」を名乗れるのか?内容的にも精神科医による講義のみなので「ゲートキーパー養成を啓発する講演会」くらいの名付けレベルじゃないか?』って僕は個人的に思ってます。自治体主催のゲートキーパー養成に対する態度はこんなもんです。道内大都市の札幌市主催のだって「傾聴ロールプレイぷち体験会&精神科医による鬱病基礎解説」てなもの。貧弱。
あっ、自治体主催の「ゲートキーパー養成講座や研修」を見下しているわけじゃないですからね、誤解なきように。ライバル視する価値もないという捉え方なだけです。逆に言えば、それだけ僕は、SPbyMD主催「こころの通う対話のできるゲートキーパー養成講習」のほうが内容もクオリティも上だと自信を持っているという意味です。
それでも、SPbyMDの「GK新ひだか」よりも自治体主催「ゲートキーパー養成講座」への参加を町民たちが選んでしまうのであれば、選ぶ動機は自治体主催という不思議な信頼感&精神科医というネームバリューかなと推測しています。
と、言いたい放題なケチを付けましたが、実際どれくらいの学び内容なのか、集客数はどのくらいか?と気になるので「内偵」しに行くことにしました(^^)僕は自殺予防について貪欲に学んでいく姿勢を学生時代から貫いていますからね。以前、「自殺予防活動にゴールはない」という投稿をしたように、自殺予防についての学びにもゴールはないと考えています。
自治体主催の「ゲートキーパー研修会」は短時間かつ内容が貧弱だ、という僕の意見の意図は『そんな低クオリティならやるなよ』ではなく『自治体の権力行使をしてでもハイクオリティになるよう改善してもらいたい』のです。
法律で強制的にどんな小さな自治体であっても自殺対策策定を計画して実行しなければならなくなったのですが、ゲートキーパー研修会の内容を見るとどうしても「はいはい、法律遵守しますよ。とりあえず有名な医療系大学の精神科医に依頼すっか…」という仕方なさそうな匂いを感じてしまうんです。偏見を持っているわけではないのです。
自治体主催という民間団体よりも強い権力という名の武器を持っているのですから「精神科医による精神疾患の講義」にとどまらず「自治体で自殺対策を担当している保健師や専門職による地域地区ごとの自殺推移・特徴・相談窓口の講義」「地元の相談窓口のひとつ社会福祉協議会による相談内容の具体例と支援方法の講義」「地元議員による福祉政策の取り組みの講義」「北海道カウンセラー協会等による傾聴技法の講義」くらいは、せめても含めるような改善をしてもらいたいんです。
開催時間も1回完結なのに、2時間未満では不十分過ぎると感じます。民間団体が不安がるような「長時間だと会場使用料が高くなっちゃう」など予算的課題は自治体管理の公共施設使えばどうとでもなります。奥の手ですが役場の広い会議室を使う手もありますから。
自殺対策は、国・自治体・民間団体・企業・大学・研究所・国民など、それぞれが連携し合うことによって、より促進されていくものです。国が主催するイベントって稀ですから、その下の自治体には特にしっかりしてもらいたいと、僕ら民間団体の立場では思わざるを得ません。本気出してもらいたい。。。
自治体が「自分たち主催のゲートキーパー研修会を開催するので町民・市民の混乱を防ぐため民間団体による同様の養成講習開催はお控え願います」という回答を、道内いくつもの市町から受けていますが、「そんなこと生ぬるいこと言うなよ、お前ら自殺対策に対する取り組み姿勢を改めたほうがいいと思うぜ?連携を何よりも大切にしている自殺対策基本法と大綱に則れよ」と毎度思います。遺憾。
いくら自治体で「ゲートキーパー研修会」主催するからと言っても、町民や市民には自殺予防について学べる機会を増やすこと、複数の選択肢を用意すること、が必要ではなかろうか?というのが僕の意見です。
自殺対策に関心のある読者の皆さんの声もお聞きしたいです。
以上
自殺予防団体-SPbyMD-
創立者 内田貴之
2025年02月15日
この記事へのコメント
コメントを書く
トラックバックの受付は終了しました
この記事へのトラックバック
この記事へのトラックバック