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2016年05月07日

自殺対策は人を救うことのみではない

自殺対策に関わる人は専門的な勉強をちゃんとしている人でなければならない、と仰る方々と出逢う頻度が高いです。専門的な勉強をしていなければ人は救えない、と仰るわけです。彼らの言う専門的な勉強とは、精神病理学や心理学のことです。

彼らの意見を聞くと、自殺予防と自殺防止をごちゃ混ぜに捉えてしまっていると気づきます。自殺対策は包括的な表現ですが、予防と防止を混同しているようでは困りますから、普及啓発もそこからおさえる必要がありますね。

SPbyMDは予防団体ですから「人を救う」という領域には足を踏み入れておりません。人を救う領域は、それこそ彼らの言うように、心理や精神といった自殺防止の専門的な知識を持っていないと、逆に追い込み兼ねない難易度の高い領域です。

SPbyMDは「専門家ではない自分に何ができるか」をテーマに掲げている団体です。自殺対策は幅広いため、専門家が必要な高度な領域もあれば、一般国民にもできる領域もあります。自殺予防の普及啓発がこれに該当します。国や都道府県の普及啓発用発行物を拡めるサポート等ですね。

自殺問題の映画上映会なども該当します。こういった普及啓発活動は、専門家の仕事ではなく、むしろ専門家ではない私たちが取組むべきことだと思います。専門的な勉強をちゃんとしていない人にもできることがあり、自殺対策は「人を救う」だけではないということを知って頂きたいと思います。

SPbyMD代表
2016.05.06 tweetまとめ
posted by 内田 at 17:52| Comment(0) | TrackBack(0) | コラム
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