CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る
町田洋次のネット・ソフト化経済センター
ソフト経済についての最新のコラムです。
過去から蓄積したソフト化経済センターのホームページ・コンテンツは、06年1月14日・15日にupしてます。過去のコンテンツが載っているページのアドレスはここです。
http://www.geocities.jp/yymachida/index.html
« 2008年01月 | Main | 2008年03月 »
<< 2008年02月 >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29  
カテゴリアーカイブ
最新記事
最新コメント
Erwin Morton
Crowdsourcing(5)ーInnoCentive (02/15)
あきら
新日本様式 (02/12)
Karol Castaneda
iーPod携帯電話 (02/12)
April Fields
Crowdsourcing(5)ーInnoCentive (02/12)
Kendrick Baker
Crowdsourcing(5)ーInnoCentive (02/12)
Susie Cash
iーPod携帯電話 (02/12)
最新トラックバック
中島千波 (07/06)
video test (06/25)
video test (06/25)
video test (06/25)
月別アーカイブ
グーグルとヤフーの大差[2008年02月06日(Wed)]
07年の両社の決算が発表になった。
・グーグル:
売上高前期比56・5%増の165億9398万ドル、純利益36・6%増の42億372万ドル
・ヤフー:
売上高8・5%増の69億6900万ドル、純利益13・8%減の6億6000万ドル

グーグルの純利益率は26%、ヤフーは9%、製造業に比べてソフト企業の利益率が高いことを実感する。しかしソフト企業でも同じようなことをやってるのになぜこんな差が出来てしまうのか不思議である。

アナリストはヤフーのほうがコストが高いと指摘し、ヤフーは昨年からリストラを始めた。経営の失敗は直せばよくなるが、それだけが原因なのか納得できない。

ほんとの理由はグーグルの「検索連動型広告」が収穫逓増期の盛りに入ったからだろうと思う。

製造業には収穫逓増原理が働き売上高が増えると、ある時期から人件費や原材料費が売上げの増加よりも増えて利益が減る。ところがソフト産業ではこれが起こらず、売上高が増える以上に利益が増える現象が起こる。

ソフト産業では収穫逓増原理が働くことは90年代に入ってからさかんに言われるようになり、当時はその例はマイクロソフトだといわれていた。当時はそのぐらいしかなかったが、2000年代に入るとこの種の企業が増えて、グーグルが収穫逓増原理が働く典型的な企業になったのだと思う。

ところで、グーグルの売上高は検索連動型広告だが、これが増えなくては収益逓増原理も働かない。検索連動型広告を出す顧客が増えてるので収穫逓増原理が働いてることになるが、なぜその顧客が増えるのか。

巷間言われてることは4大メディア(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)に比べて安いうえに効果が高いからである。安いのはネットはオープンでフリーでパブリックな性格なのでわかるが、問題は効果が高い点にある。

これも検索者が関心を絞り込んでウェブのページを開き、そのページに相関関係の高い広告を配置するので効果が高くなるのは想像できるが、これではなんとなくわかったぐらいのことである。

そう思っていたところ、佐藤尚之「明日の広告」(アスキー新書)を読み、なるほど検索連動型広告は消費者の心をつかまえるものなんだと納得した。

佐藤さんは旧来の広告の威力がなくなってきたという。消費者はもう欲しいものがなく、広告を見てもスルーしてしまうようになってきたからである。でも、「(何かを)伝えられたくてうずうずしている消費者」はまだいるので、方法を変えて「ラブレターを書くような」広告をつくれと提唱している。

これを読み、検索連動型広告は佐藤さんがいうところのラブレターなんだと気づいた。

旧来の広告は、企業から依頼があり、企業の伝えたいことを聞いて、すぐに習い性で4大メディアを使って伝えることを自動的に考えるが、これではだめで、伝えられたくてうずうずしてる消費者の心を見抜き、そこへラブレターを書くようにやれとすすめている。心を見抜きラブレターを書くのが広告会社のクリエイターのクリエイティブな力である。

4大メディア以外の伝達手段が登場したうえ、企業が考えたことは消費者の心から浮き上がり見当違いの企業エゴだったりするからである。

検索連動型広告は開いたページのコンテンツと広告のコンテンツをコンピュータが自動的に相関関係を計算して貼り付ける。ページのコンテンツを伝えることを待ち望んでいる消費者の心だと仮定すると佐藤さんが提唱している方法に沿うことになる。

クリエイターがやり始めたばかりのやり方を、グーグルのコンピュータは先にやってしまってることになるんだと思ったのである。

「明日の広告」には新しいやり方の広告をつくりたくとも、昔風のやり方になれてしまった人の脳を変えるのは容易ではなく大変だと書いてある。この壁が既存の広告会社を衰退させ、グーグルのコンピュータを躍進させた。

こう考え、グーグルの成長はなるほどと納得したのである。
Posted by mics at 13:22 | この記事のURL
ヤフーの買収[2008年02月04日(Mon)]
1月末のヤフーの株価に62%のプレミアムをつけてマイクロソフトは総額446億ドルで買収することを提案した。

マイクロソフトのバルマーCEOは1月末ヤフーのヤンCEOへ電話しこれを伝えたそうだ。

こんな巨額な投資をしてだいじょうぶかと心配だが、ビジネス・ウィーク誌2月1日の記事では好意的で、いろんなアナリストの評価を書いている。

・グーグルの狙いはオンライン広告でトップシェアを狙う、オンライン広告は2010年に800億ドル市場になると展望されている成長市場
・この市場で現在グーグルが42%を占め、残りをマイクロソフト、ヤフー、タイムワーナー、AOLなどがわけあってるが、混線から抜け出すことができる
・エンジニアリング・タレントが増え、ネットで革新を起こせる
・マイクロソフトは年10億ドルのコストを削減できる(ネット事業をヤフーへ移すからか)
・レイオフによる競争力回復、ヤフーの収益が低迷していたので昨年創業者のヤンがCEOへ返り咲き、14,300人のうち1000人のレイオフを開始、マイクロソフトは買収してもレイオフをやらないがヤフーの方でこれが一層進む

問題は企業文化の違いで、マイクロソフトが「秘密をもらさない、しゃべらない(Buttoned up)」文化なのにヤフーはその反対、これで融合できるかである。しかしネット事業はヤフーへ移してヤフー文化でやるなら問題にはならない。

グーグルの売上高は昨年1兆7000億円、ほとんどオンライン広告なので、マイクロソソフトだって年1兆円以上あげれば買収額は4年強で取り戻せることを考えると買収額の大きさに驚くことはないのだが、なぜこんな巨額な買収額と計算されたのか。

ビジネス・ウィーク誌の世界のブランド・ランキング100では06年ヤフーは55位で60億ドル(グーグルは124億ドル)、ブランド額の7倍強の額でブランド価値からみると法外な額である。

株価に6割のプレミアムがついたほか、ヤフーの企業価値を高く評価したからこんなことになった。それだけマイクロソフトは欲しくてたまらなかったのである。06年末から07年の年初にマイクロソフトはヤフーへ提携の提案を行いこれが失敗、以後恋焦がれていたのだろうと思う。
Posted by mics at 20:59 | この記事のURL
現在は明治に似ている ?[2008年02月01日(Fri)]
梅田望夫さんと斉藤孝さんはちくま新書から「大人の作法」という本を5月に発刊するそうですが、その対談の内容がWebちくまのサイトにあります。サイトはここ

ここで二人は「現在は明治の初めに似ている」と語り合ってます。

似ている理由は、どちらも世界化の影響が及んでいることと、人びとが生きるのに自助と自立の精神が必要になってきていることだといいます。古い信頼のあったものが崩壊してるから出直しですね。

そのロールモデルは2人とも福沢諭吉だと考えてます。

前回と前々回に明治の高等遊民と非人情のライフスタイルについて話題にしました。日下公人さんは最近の本で、ニートは江戸時代の風流人や高等遊民に似ており、それぞれの時代に新しい文化やスタイルをつくったといい、漱石の非人情は私がいってるのですが、息苦しい人間関係のある組織を去り、自由に自在に生きる生き方、漱石は詩人、画家のライフスタイルをいってるのですが、貧しいがこれが気分のよい生き方だいってるのが現在にも通じるものがあると書きました。

梅田さんと斉藤さん2人の話はこうした明治に学ぶ三番目の話しです。

2人の主張は大きな組織の中で生きるのでなく、自助、自立のすすめです。しかしこれは一人でやるのは簡単ではない、そこでパブリックの精神を持ち「志向性の共同体」をつくりお互いに助け合うことを提案してます。

共同体とは具体的に何をさすのかが不明ですが、志の同じ仲間と新しい事業を起こすのはそれでしょう。起業家のすすめです。

起業家というとシリコンバレーの起業家を想起し、おおげさに聞こえますが、狭く考えることはなく、NPO活動でもよく、仲間数人と社会起業を起こしてもいいんです。

明治になり幕府の官僚は維新政府に入ることを潔しとせず、野に下り学校や病院をつくり社会起業をやりました。現在の市立大学、大きな病院はほとんどこれでできました。

現在はソフト産業主力の産業構造に向かってるので自助・自立精神が発揮できる場所はいくらでもあります。案ずるよりは生むが易しです。
Posted by mics at 09:28 | この記事のURL
プロフィール

micsさんの画像
リンク集
https://blog.canpan.info/softnomics/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/softnomics/index2_0.xml