【2027年統一地方選に向けて�B】衆院選2026――数字や制度から「1票」を考える
[2026年08月19日(Wed)]
2024年の衆議院議員総選挙では、「投票に行こう」と呼びかけるだけではなく、1票の意味や選挙の仕組みを少し違った角度から知ってもらいたいと、選挙ドットコムで情報発信を行いました。
2026年2月、第51回衆議院議員総選挙が行われた際にも、再びいくつかの記事を執筆しました。
今回、最初に取り上げたのは「まるで人材派遣契約?3年務めるのが難しい衆議院議員」というテーマです。
衆議院議員の任期は4年。
学校で選挙制度について学ぶ際にも出てくる基本的な知識です。
しかし、衆議院には解散があるため、実際に4年間在職するとは限りません。前回の総選挙から今回までの議員在職期間は約1年3か月で、戦後でも特に短いものでした。そこで、戦後の衆議院議員が実際にはどのくらいの期間在職してきたのかを調べてみました。
制度として「任期は4年」と知っていることと、それが実際の政治の中でどのように動いているのかを知ることは、少し違います。
こうしたところにも、選挙制度を「知っている」から「使いこなす」へ進むための材料があるように思います。
2024年にも取り上げた「1票の値段」についても、最新の数字を使って改めて記事にしました。
タイトルは、「140円と826円。あなたの1票の値段を知っていますか?」。
前回と同じように、政党交付金や選挙にかかる費用を手掛かりとして、普段は目に見えにくい「一票」と政治とのつながりを考えました。
そして今回、特に「自分の一票が選挙結果に与える影響」を意識して書いたのが、「1%の有権者の行動で小選挙区の10%は結果が変わる!知っておきたい1票の影響力」という記事でした。
「自分一人が投票に行っても、結果は変わらない」。
選挙の話をすると、しばしば耳にする言葉です。
確かに、何万、何十万という票が投じられる中で、自分の一票だけを取り出せば、とても小さく見えます。
そこで過去の衆院選結果を使い、仮に有権者の1%の行動が違っていたら、どのくらいの選挙区で結果が変わり得たのかを調べました。
すると、小選挙区全体のおよそ1割が該当しました。
「1票は大切です」と言葉だけで伝えるのではなく、実際の選挙結果を数字で確かめてみる。
そうすると、自分の一票と選挙結果との距離も、少し違って見えるのではないでしょうか。
選挙後には、2024年に続いて無効票についても取り上げました。
2026年の記事タイトルは、「熊本県の人口と同じくらいの票が消えているって知ってた?無効票の話」。前回選挙のデータも振り返りながら、投票されたにもかかわらず候補者や政党への有効な一票として数えられなかった票について考えました。
さらに選挙後には、「インターネット投票はいつ始まるの?世界のインターネット投票事情」も公開しました。
投票所に行かず、インターネットを使って投票できるようになったら、選挙への参加はもっと便利になるのではないか。
そんな期待がある一方で、海外の事例を調べてみると、本人確認や投票の秘密、セキュリティなど、考えなければならない課題もあります。
現在ある制度について知るだけでなく、「もっと参加しやすい選挙制度にするにはどうしたらよいのだろう」と考えることも、主権者として選挙に向き合う一つの方法だと思っています。
2024年、2026年と記事を書きながら、改めて感じていることがあります。
投票への参加を促すことは、とても大切です。
でも、それとあわせて、主権者として政治や選挙について学び直し、自分なりに考える機会をつくることも大切だと考えています。
現在の選挙はどんな仕組みになっているのか。
自分の一票はどのように政治につながっているのか。
制度をもっと参加しやすいものにする方法はないのか。
そうしたことを知り、自分なりに考えられるようになることも、「選挙を使いこなす」ために必要なことだと思っています。
第1回の記事でご紹介した和光市長選挙公開討論会では、駅前を通りかかった人が、候補者の話に少しだけ耳を傾ける光景がありました。
そうした「小さな接点」を増やすことは大切です。
そして、そこからもう一歩進んで、制度を知る。データを見る。地域や社会の課題を調べる。そして、自分なりの判断につなげる。
2024年、2026年の衆院選にあわせた情報発信では、そんな「もう一歩」のための材料を届けることを意識してきました。
選挙は、投票日だけの出来事ではありません。
次の選挙までの間にも、政治や制度を知り、考えることはできます。
次回はこの連載の最後として、衆院選の時期に限らず、これまで発信してきた政治・選挙制度に関するテーマをご紹介します。
2026年2月、第51回衆議院議員総選挙が行われた際にも、再びいくつかの記事を執筆しました。
今回、最初に取り上げたのは「まるで人材派遣契約?3年務めるのが難しい衆議院議員」というテーマです。
衆議院議員の任期は4年。
学校で選挙制度について学ぶ際にも出てくる基本的な知識です。
しかし、衆議院には解散があるため、実際に4年間在職するとは限りません。前回の総選挙から今回までの議員在職期間は約1年3か月で、戦後でも特に短いものでした。そこで、戦後の衆議院議員が実際にはどのくらいの期間在職してきたのかを調べてみました。
制度として「任期は4年」と知っていることと、それが実際の政治の中でどのように動いているのかを知ることは、少し違います。
こうしたところにも、選挙制度を「知っている」から「使いこなす」へ進むための材料があるように思います。
2024年にも取り上げた「1票の値段」についても、最新の数字を使って改めて記事にしました。
タイトルは、「140円と826円。あなたの1票の値段を知っていますか?」。
前回と同じように、政党交付金や選挙にかかる費用を手掛かりとして、普段は目に見えにくい「一票」と政治とのつながりを考えました。
そして今回、特に「自分の一票が選挙結果に与える影響」を意識して書いたのが、「1%の有権者の行動で小選挙区の10%は結果が変わる!知っておきたい1票の影響力」という記事でした。
「自分一人が投票に行っても、結果は変わらない」。
選挙の話をすると、しばしば耳にする言葉です。
確かに、何万、何十万という票が投じられる中で、自分の一票だけを取り出せば、とても小さく見えます。
そこで過去の衆院選結果を使い、仮に有権者の1%の行動が違っていたら、どのくらいの選挙区で結果が変わり得たのかを調べました。
すると、小選挙区全体のおよそ1割が該当しました。
「1票は大切です」と言葉だけで伝えるのではなく、実際の選挙結果を数字で確かめてみる。
そうすると、自分の一票と選挙結果との距離も、少し違って見えるのではないでしょうか。
選挙後には、2024年に続いて無効票についても取り上げました。
2026年の記事タイトルは、「熊本県の人口と同じくらいの票が消えているって知ってた?無効票の話」。前回選挙のデータも振り返りながら、投票されたにもかかわらず候補者や政党への有効な一票として数えられなかった票について考えました。
さらに選挙後には、「インターネット投票はいつ始まるの?世界のインターネット投票事情」も公開しました。
投票所に行かず、インターネットを使って投票できるようになったら、選挙への参加はもっと便利になるのではないか。
そんな期待がある一方で、海外の事例を調べてみると、本人確認や投票の秘密、セキュリティなど、考えなければならない課題もあります。
現在ある制度について知るだけでなく、「もっと参加しやすい選挙制度にするにはどうしたらよいのだろう」と考えることも、主権者として選挙に向き合う一つの方法だと思っています。
2024年、2026年と記事を書きながら、改めて感じていることがあります。
投票への参加を促すことは、とても大切です。
でも、それとあわせて、主権者として政治や選挙について学び直し、自分なりに考える機会をつくることも大切だと考えています。
現在の選挙はどんな仕組みになっているのか。
自分の一票はどのように政治につながっているのか。
制度をもっと参加しやすいものにする方法はないのか。
そうしたことを知り、自分なりに考えられるようになることも、「選挙を使いこなす」ために必要なことだと思っています。
第1回の記事でご紹介した和光市長選挙公開討論会では、駅前を通りかかった人が、候補者の話に少しだけ耳を傾ける光景がありました。
そうした「小さな接点」を増やすことは大切です。
そして、そこからもう一歩進んで、制度を知る。データを見る。地域や社会の課題を調べる。そして、自分なりの判断につなげる。
2024年、2026年の衆院選にあわせた情報発信では、そんな「もう一歩」のための材料を届けることを意識してきました。
選挙は、投票日だけの出来事ではありません。
次の選挙までの間にも、政治や制度を知り、考えることはできます。
次回はこの連載の最後として、衆院選の時期に限らず、これまで発信してきた政治・選挙制度に関するテーマをご紹介します。



