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社会保障審議会障害者部会(第152回)の資料について [2025年12月16日(Tue)]
社会保障審議会障害者部会(第152回)の資料について(令和7年11月10日)
議事 (1)障害福祉計画及び障害児福祉計画に係る基本指針の見直しについて
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65750.html
◎参考資料2 成果目標に関する参考資料 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課
≪参考資料@ 施設入所者の地域生活への移行≫

○施設入所者の地域生活移行者数の推移について(参考データ)→ 施設入所者の地域生活移行者数の推移⇒基本指針における実績値  参照。
○施設入所者数の推移について(参考データ)→ 施設入所者数の推移⇒基本指針における実績値  参照。
○施設入所支援の利用者数の推移(障害支援区分別)→・障害支援区分別の利用者数について、令和7年3月時点と平成25年3月時点を比較すると、 ・区分1は91.1%減少、区分2は86.8%減少、区分3は72.8%減少、区分4は47.7%減少、区分5は13.5%減少となっている。 ・区分6は40.9%増加となっている。
○施設入所支援の利用者数の推移(年齢階級別)→年齢階級別の利用者数について、令和7年3月時点と平成25年3月時点を比較すると、 ・20歳以上30歳未満は39.0%減少、30歳以上40歳未満は48.0%減少となっている。 ・50歳以上60歳未満については19.8%増加、65歳以上については36.9%増加となっている。

≪参考資料A 精神障害にも対応した 地域包括ケアシステムの構築≫ 
○精神障害者の精神病床から退院後1年以内の地域における平均生活日数
→・令和5年度の都道府県の中央値である319.3日以上とすることを基本とする。中央値に達している都道府県は、令和5年度の値以上と することを基本とする。
○第8次医療計画における基準病床数と第7期障害福祉計画における成果目標→・第8次医療計画において、精神病床に係る基準病床数の算定式については、将来の精神病床における推計入院患者数をもと に基準病床数を設定することとされている。 ・ 近年の精神病床における入院患者数の変化から、将来の入院患者数を推計すると、入院患者数は減少傾向となる。 ・ 加えて、入院期間が1年以上の長期入院患者数については、今後の新たな取り組み(政策効果)による減少も加味して、将 来の入院患者数を推計している。 ・ 第7期障害福祉計画における、1年以上の長期入院患者数に係る成果目標も、この推計患者数をもとに設定されている。
○患精神病床における基準病床数の算定式→患者数の推計値を、急性期・回復期・慢性期ごとに算出した上、慢性期の患者数の推計値については、認知症以 外・認知症のそれぞれについて、政策効果に係る係数を反映させる。 ・基準病床数の算定式においては、更に、病床利用率を考慮する。⇒都道府県毎の令和○年における基準病床数算定式=  参照。
○令和11年(2029年)の推計入院患者数→将来入院患者数の推計
○精神病床における1年以上長期入院患者数
→・令和2年から令和5年の入院患者数の変化と入院期間が1年以上の長期入院患者に対する、今後の新たな取り組み(政策効果)を加 味し、令和5年の入院患者数から令和11年の入院患者数を推計している。・精神病床における1年以上長期入院患者数は、令和5年と比べて約3.6万人の減少を目指すこととする。
○精神病床における1年以上長期入院患者数(参考)→令和6年6月30日現在の都道府県別の精神病床における1年以上長期入院患者数(65歳以上、65歳未満、75歳以上(再掲)、40歳 以上の認知症である者(再掲))は以下のとおり⇒精神病床における1年以上長期入院患者数(65歳以上、65歳未満、75歳以上(再掲)、40歳以上の認知症である者(再掲))
○退院患者の精神病床への30日以上の再入院率→・相談支援体制の構築や障害福祉サービスの整備等の地域の基盤整備が、退院患者の再入院率の改善に寄与すると考えられることを踏 まえ、地域平均生活日数と併せて評価する指標として、退院患者の精神病床への30日以上の再入院率を成果目標とする。 ・ 以下の算定式により、再入院から30日以上入院している者を再入院者として再入院率を算出する。⇒再入院率の考え方(イメージ) 参照。
○退院患者の精神病床への30日以上の再入院率(90日時点)→・令和5年度の都道府県の中央値である10.3%以下とすることを基本とする。中央値に達している都道府県は、令和5年度の値以下とすることを基本とする。
○退院患者の精神病床への30日以上の再入院率(180日時点)→・令和5年度の都道府県の中央値である17.4%以下とすることを基本とする。中央値に達している都道府県は、令和5年度の値以下とすることを基本とする。
○退院患者の精神病床への30日以上の再入院率(365日時点)→・令和5年度の都道府県の中央値である25.7%以下とすることを基本とする。中央値に達している都道府県は、令和5年度の値以下と することを基本とする。
○心のサポーター数→・令和15年度までに100万人とすることを基本とする。都道府県は将来人口を元に、目標を設定することを基本とする。 ※ 「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」(令和5年厚生労働省告示第207号)において、社会環境の質の向上に関する目標の「社会とのつながり・こころの健康の維持及び向上」の項目で、「心のサポーター数の増加」が目標として掲げられており、目標値は100万人である。本目標値と整合のとれた目標を設定する。
○心のサポーターの養成状況→・各都道府県における心のサポーターの養成状況は以下のとおり(令和7年9月30日現在)。⇒ 令和7年9月30日時点で25,850人
○住民のこころの状態→住民のこころの状態については、K6という尺度を活用して評価することを基本とし、住民の心理的ストレスを含む何らかの精神的 な問題の程度を把握することが望ましいこととする。

≪参考資料B 福祉施設から一般就労への移行等≫  
○就労移行支援事業等を通じた一般就労への移行者数の推移について(参考データ)→就労移行支援事業等を通じた一般就労への移行者数の推移
○一般就労への移行者数・移行率の推移(事業種別)→・就労系障害福祉サービスから一般就労への移行者数は、令和5年においては前年比約9%増となり、約2.7 万人であった。 ・令和5年におけるサービス利用終了者に占める一般就労への移行者の割合は、就労移行支援、就労継続支 援A型、就労継続支援B型において前年より増加している。
○就労移行支援の現状 ※出典:国保連データ【就労移行支援の現状】→・令和6年度の費用額は約850億円であり、障害福祉サービス等全体の総費用額の約2.7%を占めている。 ・総費用額、利用者数は、毎年度増加している。
○就労継続支援A型の現状 ※出典:国保連データ 【就労継続支援A型の現状】→・令和6年度の費用額は約1,880億円であり、障害福祉サービス等全体の総費用額の約5.9%を占めている。 ・総費用額は増加しているが、利用者数及び事業所数は令和6年度については減少した。
○就労継続支援B型の現状 ※出典:国保連データ 【就労継続支援B型の現状】→・令和6年度の費用額は約6,290億円であり、障害福祉サービス等全体の総費用額の約19.7%を占めている。 ・総費用額、利用者数及び事業所数は、毎年増加している。
○就労定着支援の現状 ※出典:国保連データ→・令和6年度の費用額は約74億円であり、障害福祉サービス等全体の総費用額の約0.2%を占めている。 ・平成30年度の創設以降、総費用額、利用者数及び事業所数は、毎年増加している。
○就労定着実績体制加算の算定要件及び加算の取得状況→ 1就労定着実績体制加算の算定要件⇒ 前年度末日から起算して過去6年間に就労定着支援の利用を終了した者のうち、前年度において障害者が雇用された 通常の事業所に42月以上78月未満の期間継続して就労している者又は就労していた者の割合が前年度において100分の 70以上の場合に、就労定着支援の利用者全員に対して加算する。
○就労選択支援→就労移行支援又は就労継続支援を利用する意向を有する者及び現に就労移行支援又は就労継続支援を利用している者 ※令和7年10月から、就労継続支援B型は、従来の就労アセスメントに代わり、就労選択支援により就労面に係る課題等の把握が行われている者が対象となる。 ※令和9年4月以降は、支援体制の整備状況を踏まえつつ、新たに就労継続支援A型を利用する場合や就労移行支援における標準利用期間を超えて利用する場合に おいても、就労選択支援により就労面に係る課題等の把握が行われている者を対象とする予定。⇒サービス内容、 主な人員配置  参照。

 ≪参考資料D 地域生活支援の充実≫
○地域生活支援拠点等の整備状況について(令和6年4月1日時点)
→・地域生活支援拠点等の全国の整備状況について、令和6年4月1日時点で、1270市町村において整備されて いる。(全国の自治体数:1741市町村)※令和5年4月1日時点整備状況1117市町村

≪参考資料E 相談支援体制の充実・強化等≫
○基幹相談支援センターについて(令和6年4月1日時点)
→・地域生活支援拠点等としての機能を 有する基幹相談支援センター、・基幹相談支援センターの設置状況(経年比較)、・基幹相談支援センターの設置率(都道府県別)    参照。
○相談支援事業所数、相談支援専門員の推移について→ 指定特定・指定障害児相談新事業所数(経年比較) 参照。
○市町村(自立支援)協議会の設置状況について→市町村(自立支援)協議会の設置状況等(令和6年4月1日時点)
○都道府県(自立支援)協議会の設置状況について→都道府県(自立支援)協議会の設置状況等(令和6年4月1日時点)
○セルフプラン率について(令和6年3月末時点)→セルフプランの割合は地域ごとに大きくばらつきがあり、本人や障害児の保護者が希望しない場合もセルフプランとなっている地域 がある。今般、従前からの都道府県毎の公表に加え、市町村毎の結果について、人口規模別にした上で厚生労働省・こども家庭庁の HPに掲載したところ。各市町村におかれては他市町村の状況も踏まえつつ、相談支援体制の充実強化等も含め、望まないセルフプラ ンの解消に取り組んでいただくとともに、各都道府県におかれては相談支援の体制整備が進んでいない市町村に対して必要な支 援をお願いしているところ。 ※モニタリングの設定実施期間も同様に見える化
(厚生労働省) :https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44635.html
(こども家庭庁):https://www.cfa.go.jp/policies/shougaijishien/shisaku#h2_free9

 ≪参考資料F 障害福祉人材の確保・定着、 生産性の向上≫ 
○「省力化投資促進プラン―障害福祉―」(概要) 参照。
○「省力化投資促進プラン―障害福祉―」(目標・KPI) 参照。

≪参考資料G 障害福祉サービス等の質を向上させるための取組に係る体制の構築≫
○障害福祉サービスの質を向上させる取組について(参考データ)
→都道府県が実施する障害福祉サービス等に係る研修への市町村職員の参加、障害者自立支援審査支払いシステム等による審査結果の共有体制、都道府県等が実施する指定障害福祉サービス事業者等への指導監査結果の共有体制⇒令和3年から令和5年度まで。
○【参考】障害福祉サービス等情報更新状況について(令和7年2月7日現在)→【変更がない場合も報告を!】 情報公表制度において求める毎 年度の情報更新については、既に 公表されている情報に変更がない 場合でも、「変更がない」旨の報 告が必要となります。 各事業者の届出機能において、 ボタン操作一つで届出が完了する 「一括更新」の機能を提供しておりますので、当該機能を活用した 届出について周知いただき、最新 情報の公表に努めていただきますようお願いします。

次回も続き「参考資料3−1 匿名障害福祉等関連情報・匿名障害児福祉等関連情報データベース(障害 福祉DB)の利用に関するガイドライン(案)」からです。

社会保障審議会障害者部会(第152回)の資料について [2025年12月15日(Mon)]
社会保障審議会障害者部会(第152回)の資料について(令和7年11月10日)
議事 (1)障害福祉計画及び障害児福祉計画に係る基本指針の見直しについて
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65750.html
◎参考資料1 障害福祉計画及び障害児福祉計画に係る基本指針の見直し(本文)
○改正部分の赤字のみ。(赤字傍線部分は改正部分)↓
・令和十一年度末の目標を設定するとともに、令和九年度から令和十一年度までの第八期障害福祉計画及び第四期障害児福祉計画の作成
○第一 障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の提供体制の確 保に関する基本的事項
・例えば、医療的ケアが必要な者や強度行動障 害を有する者などの重度障害者であっても、地域生活 への移行が可能となるようサービス提供体制を確保する。
・市町村は、地域生活支援拠点等を整備する必要がある。その際、 障害者の重度化・高齢化や「親亡き後」を見据えて、これ らの機能をさらに強化する必要がある。 こうした拠点等の機能強化に当たっては、相談支援を中 心として、学校からの卒業、就職、親元からの自立等の生 活環境が変化する節目を見据えて、中長期的視点に立った 継続した支援を行う必要がある。なお、地域生活支援拠点 等の整備・運営に当たっては、地域生活支援拠点等と基幹相談支援センター(障害者総合支援法第七十七条の二第一 項に規定する基幹相談支援センター)のそれぞれの役割を踏まえた効果的な連携を確保する必要 がある。
・また、地域の支援体制を構築する上では、強度行動障害 や高次脳機能障害を有する児者、医療的ケアが必要な児者 、重症心身障害児者、発達障害児者、盲重複障害児者、ろ う重複障害児者など、様々な障害特性に応じた支援体制の 構築が重要である。そうした地域のきめ細かいニーズを踏 まえた上で、サービス提供体制の整備や専門人材の確保・ 育成等を図ることが必要である。 こうした体制を構築する上では、地域のニーズに応じて 提供体制や支援体制の構築していくことが重要であり、例 えば、中山間・人口減少地域においては、共生型サービス や基準該当障害福祉サービス、多機能型、従たる事業所等 の現行制度の活用等も図りつつ、サービス提供体制を維持 ・確保していくことが重要である。
4 地域共生社会の実現に向けた取組→ 人口減少や単身世帯の増加、特に障害福祉分野では、障害者の重度化・高齢化や親なき後の生活など家族が抱える 課題は複雑化・複合化している中で、福祉分野を超えた連携や地域との協働を進め、より 一層の体制整備を進める。
及び手話に関する施策の推進に関する法律(令和七年 法律第七十八号)を踏まえ、デジタル担当や情報通信担当 、産業政策担当等の関係部局との連携を図りつつ、障害特 性に配慮した意思疎通支援従事者の派遣、支援人材の持続 可能なサービス提供体制の構築を見据えた幅広い年齢層の 支援者の養成、障害当事者によるICT活用等の促進を図る。
・2 希望する障害者等への日中活動系サービス等の保障→就労選択支援
・地域生活支援拠点等に拠点コーディネーターを配置して 、障害に関する理解促進、地域の支援ニーズの把握、社会 資源の活用、人材の確保及び養成、関係機関の連携等を進めることで、地域における効果的な支援体制を構築する。
・三 相談支援に関する基本的考え方 1 相談支援体制の充実・強化 ㈠ 相談支援体制の構築と関係機関との連携→その際、関係機関との連携により、障害種別に関わらず対応できるようにすることが重要 である。 また、相談支援事業者等は、障害者等(身寄りのない者 も含む。)及びその家族が抱える複合的な課題を把握し、 家族への支援も含め、適切な保健、医療、福祉サービスに つなげる等の対応が必要であり、行政機関その他関係機関 との連携に努めることが必要である。特に、医療との連携 が必ずしも進んでいないため、障害児者の生活面に配慮した医療の提供、医療の視点も踏まえた総合的なケアマネジ メントの実施といった観点から、より一層の取組が重要で ある。精神障害者及び精神保健に課題を抱える者並びにその家族に対しても、子育て、介護、生活困窮等の包括的な 支援が確保されるよう、市町村において相談に応じ、必要 な支援を実施できる体制を整えることが重要である。市町 村が体制整備に取り組む際には都道府県による協力や支援 が求められるため、都道府県と市町村は日頃から相談支援 業務に関して連携することが必要である。 ㈡ 相談支援の提供体制の確保→特に小規模自治体における基幹相談支 援センターの設置率が低い等の状況があることから、都道府県においては、複数市町村による共同設置を促したり、 調整したりすることが望ましい。
・㈢ のぞまないセルフプランの解消→ 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための 法律施行規則(平成十八年厚生労働省令第十九号。以下「規 則」という。)第十二条の五に規定するサービス等利用計画 案(以下「セルフプラン」という。)については、都道府県 及び自治体が計画相談支援等の体制整備に向けた努力をしないまま安易に申請者をセルフプランに誘導するようなことは 厳に慎むべきである。 このため、都道府県及び市町村においてセルフプランに関する分析等を行いながら、相談支援専門員の計画的な養成等を通じて、のぞまないセルフプラン(身近な地域に指定特定 相談支援事業者がない場合に作成されるセルフプラン)の解消に向けた相談支援体制を確保する必要がある。㈢ 発達障害者支援地域協議会の設置→都道府県及び指定都市は、地域における発達障害者等 の課題について情報共有を図るとともに、支援体制の整 備状況や発達障害者支援センターの活動状況等について 検証し、地域の実情に応じた体制整備について協議を行 う発達障害者支援地域協議会(発達障害者支援法第十九 条の二に規定する発達障害者支援地域協議会をいう。) を設置し、活用することも重要である。
・4 協議会の活性化→ 障害者等への支援体制の整備を図るため、都道府県及び 市町村は、協議会(障害者総合支援法第八十九条の三第一 項に規定する協議会)の活性化を図る ことが重要であり、その活性化に向けては、基幹相談支援 センターと行政が十分に協力・連携しながら協議会の事務 局機能を担うことが効果的である。また、協議会の運営に 当たっては、個別事例の検討等を通じて抽出された課題を 踏まえ、地域の支援体制の整備を図るといった取組を継続 することが重要である。
・四 障害児支援の提供体制の確保に関する基本的考え方→及びこども大綱(令和五年十二月閣議決定 )において、全てのこども・若者が、日本国憲法、こども基 本法及びこどもの権利条約の精神にのっとり、生涯にわたる 人格形成の基礎を築き、自立した個人としてひとしく健やか に成長することができ、心身の状況、置かれている環境等に かかわらず、ひとしくその権利の擁護が図られ、身体的・精 神的・社会的に将来にわたって幸せな状態(ウェルビーイン グ)で生活を送ることができる「こどもまんなか社会」を目 指すとされていること。 ㈣ 地域の障害児の発達支援の入口としての相談機能 重層的な支援体制の整備に当たっては、障害福祉主管部 局等が中心となって、関係機関の連携の下で、障害のある こどもや家族に対して、身近な地域で4つの中核的な支援 機能を提供できる地域の支援体制を整備し、それを機能さ せることが重要である。支援体制の整備に当たっては、児 童発達支援センターが4つの中核的な支援機能を包括的に 有し、各機能を発揮していく中核拠点型のほか、児童発達 支援センターを未設置の場合や、児童発達支援センターと 事業所が連携して地域の支援体制を構築している場合等に おいては、その地域の実情に応じ、児童発達支援センター 以外の事業所が中心となって、児童発達支援センターの中 核的な支援機能と同等の機能を有する体制を地域において 面的整備型により整備を進めることも可能である。
・4 特別な支援が必要な障害児に対する支援体制の整備 ㈡ 強度行動障害や高次脳機能障害を有する障害児に対する支援体制の充実→幼児期からの個々のこどもの特性と家族の状況に応じた適切なかかわりが、将来の強度行動障害の状態の予防につながると考えられることから、乳幼児健診の保健指 導等においてこどもの睡眠の問題や落ち着きの有無等に ついて把握し、こどもの発達段階に応じた適切なかかわり方などについて助言等を行うとともに、必要に応じて こどもと家族を適切な支援につなげることが重要である 。また、強度行動障害の状態となるリスクの高いこども への対応を行う上では、母子保健施策や子育て支援施策等と連携しながら、家族を孤立させずに支えるための方 策を講じていくことも必要である。
・5 障害児相談支援等の提供体制の確保→また、「気付き」の段階を含めた多様な障害児及びその 家族を支援する観点から、各市町村において、児童発達支 援センター等が中心となって、障害児及びその家族が障害 児相談支援を利用していない場合も含めた伴走的な相談支援の体制の確保を図ることが重要である。その際、各市町 村においては、より包括的な支援を行う観点から、保健、 医療、障害福祉、保育、教育、就労支援等の関係機関と連 携を図るとともに、各市町村に設置されるこども家庭センターや基幹相談支援センターのほか、各都道府県、指定都 市及び児童相談所設置市に設置される児童家庭支援センター(児童福祉法第44条の2条に規定する児童家庭支援センターをいう。)等の関係機関とも緊密な連携体制の構築を 図ることが重要である。 6 障害児支援における人材育成の推進 全国どの地域においても質の高い障害児支援の提供が図られるよう、障害児支援人材の育成を進めることが重要で ある。国の令和九年度以降の本格実施に向けた障害児支援 に係る研修の内容等も踏まえながら、都道府県及び指定都 市においては、地域の実情に応じた創意工夫の下での研修づくりとその計画的な実施を進めるとともに、市町村にお いては、地域の児童発達支援センターをはじめとする障害 児通所支援事業所、障害児入所施設並びに障害児相談支援 事業所及び障害のあるこどもやその家族を支援する関係機 関等と連携を図りながら、地域における学び合いを促進するためのネットワークづくりを進めることが重要である。 五 障害福祉人材の確保・定着、生産性の向上に関する基本的 考え方 1 障害福祉人材の確保・定着 労働力人口の減少が見込まれる一方、障害者の重度化 ・高齢化が進む中においても、将来にわたって安定的に 障害福祉サービス等を提供し、様々な障害福祉に関する 事業を実施していくためには、提供体制の確保と併せて それを担う人材の確保・定着を図る必要がある。そのため、専門性を高めるための研修の実施、多職種間の連携 の推進、障害福祉の現場が働きがいのある魅力的な職場 であることの積極的な周知・広報等を行うとともに、職 員の処遇改善等による職場環境の整備や障害福祉現場に おけるハラスメント対策等を推進する。 また、令和6年度に創設された相談支援員の活用、社 会福祉士又は精神保健福祉士の養成機関等と特定相談事 業所(障害者総合支援法第五十一条の二十第一項に規定 する特定相談支援事業所を行う事業所をいう。以下同じ)との連携の促進等を通じて、相談支援を担う人材の確 保を図ることも重要である。 2 ケアの充実のための生産性の向上 支援者一人一人が力を発揮しつつ、協働して、質の高い 障害福祉サービスを効率的かつ効果的に提供する観点から 、ケアの充実のための生産性向上の取組を一層充実する必 要がある。そのため、介護テクノロジーの導入促進、手続 負担の軽減、事業者間の連携・協働化等の取組により、間 接業務の効率化と直接処遇業務の負担軽減・質の向上を推進することが重要である。
○第二 障害福祉サービス等及び障害児通所支援等の提供体制の確 保に係る目標
・なお、障害者支援施設の整備については、設定する施設入所者数の削減割合の目標値の達成に 向けて、整合するものであることが求められる。 加えて、「障害者の地域生活支援も踏まえた障害者支援施 設の在り方に関するこれまでの議論のまとめ」(令和7年9 月24日)における障害者支援施設に求められる役割・機能、 あるべき姿の@利用者の意思・希望の尊重(本人の意思・希 望が尊重される意思決定支援の推進等)、A地域移行を支援 する機能(地域と連携した動機付け支援や地域移行の意向確 認等)、B地域生活を支えるセーフティネット機能(緊急時 や災害時における地域の拠点としての活用等)、C入所者への専門的支援や生活環境の向上(強度行動障害を有する者や 医療的ケアが必要な者などへの専門的支援、居室の個室化、 日中活動の場と住まいの場との分離等)に取り組むことが求められることに留意する。 特に、地域移行等意向確認等に関する指針に従い、本人の 意思が適切に確認されることが重要であり、別表第一の十に 掲げる活動指標を明確にし、積極的に取組を推進することが 重要である。 二 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築 保健、医療、福祉、住まい、就労その他の適切な支援が包 括的に確保された精神障害にも対応した地域包括ケアシステ ムの構築に向けて、市町村及び都道府県と保健・医療・福祉 関係者や地域住民などが連携して精神保健医療福祉体制の基 盤整備及び差別や偏見のない社会の実現に向けた取組等を推進することにより、精神障害者や精神保健に課題を抱える者 が地域の一員として安心して自分らしく生活することが可能 となり、七十五歳以上の一年以上長期入院患者数、四十歳 以上の一年以上長期入院患者のうち認知症である者の数)、 退院患者の精神病床への三十日以上の再入院率(退院後九十 日時点の再入院率、退院後百八十日時点の再入院率、退院後 三百六十五日時点の再入院率)、心のサポーター数、住民のこころの状態に関する目標値を次に掲げるとおり設定することとする。
・3 退院患者の精神病床への三十日以上の再入院率(退院後 九十日時点、退院後百八十日時点、退院後三百六十五日時 点の)→地域における保健、医療、福祉の連携支援体制の強化、 相談支援体制の構築や障害福祉サービス等の整備等の地域 の基盤が整備されることによって、退院患者の再入院率の 改善が可能になることを踏まえて、精神科病院を退院した 精神障害者の再入院に関する目標値として、退院後九十日 時点の再入院率、退院後百八十日時点の再入院率、退院後 三百六十五日時点の再入院率に関する令和十一年度におけ る目標値を設定する。 目標値の設定に当たっては、退院後九十日時点の再入院 率については十・三パーセント以下とし、退院後百八十日 時点の再入院率については十七・四パーセント以下とし、 退院後三百六十五日時点の再入院率については二十五・七 パーセント以下とすることを基本とする。なお、当該目標 値の設定時点で退院患者の精神病床への一月を超える再入 院率について、退院後九十日時点が十・三パーセント以下、退院後百八十日時点の再入院率が十七・四パーセント以 下、退院後三百六十五日時点の再入院率が二十五・七パー セント以下である場合は、当該目標の設定時点における退 院患者の精神病床への三十日以上の再入院率以下とすることを基本とする。 4 心のサポーター数 精神障害の有無や程度にかかわらず、誰もが安心して自 分らしく暮らすことができるためには地域住民への普及啓 発を進めることが重要であることから、差別や偏見を持つ ことなく、正しい知識と理解に基づき、家族などの身近な 人に対して、傾聴を中心とした支援を行う心のサポーター の数を、目標値として設定する。 目標の設定に当たっては、令和十五年度末までに心のサ ポーター数が百万人となるよう、都道府県の将来人口を元 に、目標を設定することを基本とする。 5 住民のこころの状態(K6) 地域の精神保健医療福祉体制の基盤整備の状況を評価及び検討するため、住民の心理的ストレスを含む何らかの精 神的な問題の程度を把握することが望ましい。 住民の心理的ストレスを含む何らかの精神的な問題の程 度の把握に当たっては、K6という尺度を活用し、評価することを基本とする。 【第二の五へ移動】
・令和七年十月より、本人の自立に向けた一般就労への移行を含め、本人の希望、就労能力や適性等に合った選択を支援 する就労選択支援事業(就労選択支援を行う事業をいう。以 下同じ。)が開始される。この就労選択支援の積極的な利用 を促すため、就労選択支援を提供できるよう体制確保に努めるとともに、就労選択支援においては地域との連携が重要で あることから、協議会の設置圏域ごとに就労選択支援事業所 を一事業所以上設置することを基本とする。また、就労選択支援の施行に伴い、就労継続支援B型は、 令和七年十月より、「就労選択支援事業者によるアセスメントにより、就労面に係る課題等の把握が行われている者」が 利用対象となる(就労経験がある者等は就労選択支援を経ずに就労継続支援B型を利用が可能である)。また、令和九年 四月より、支援体制の整備状況を踏まえつつ、新たに就労継 続支援A型を利用する場合や就労移行支援における標準利用期間を超えて利用する場合においても「就労選択支援事業者 によるアセスメントにより、就労面に係る課題等の把握が行われている者」が利用対象となる。就労選択支援の積極的な 利用を促すため、令和十一年度の就労選択支援を利用する障害者の数を八万二千人以上する。、雇用施策との連携による重度障害者等 就労支援特別事業の的確な実施について検討を行い、必要な 支援体制を整えることが必要。
・令和十一年度末までに、各市町村 において、次に掲げる児童発達支援センターの中核的な支 援機能を確保することを基本とする。 ㈠ 幅広い高度な専門性に基づく発達支援・家族支援機能 ㈡ 地域の障害児通所支援事業所に対するスーパーバイズ ・コンサルテーション機能 ㈢ 地域のインクルージョン推進の中核としての機能 ㈣ 地域の障害児の発達支援の入口としての相談機能の確保であっても差し支えない 。その際、都道府県は、広域的な調整の観点から、管内の 市町村が取り組む支援体制の整備に積極的に関与していく ことが必要である。 また、児童発達支援センターの中核的な支援機能のうち 、地域のインクルージョン推進の中核としての機能を確保 する際には、保育所等における障害児の受入れの体制の整 備状況を踏まえた上で、また、地域の実情により主に重症 心身障害児を支援する児童発達支援事業所を未設置の市町 村においては、重症心身障害児を受け入れる児童発達支援 センターをはじめとする障害児通所支援事業所等の確保で あっても差し支えない。
・6 障害児及びその家族への伴走的な相談支援体制の確保 地域における多様な障害児及びその家族を支援する観点 から、令和十一年度末までに、各市町村又は圏域において 、保健、医療、障害福祉、保育、教育、就労支援等の関係 機関との連携体制を確保した上で、障害児相談支援を利用 していない場合も含め、障害児及びその家族への伴走的な 相談支援の体制を確保することを基本とする。 7 強度行動障害を有する障害児支援のための体制の整備 強度高度障害を有する障害児の支援体制の充実を図るた めには、支援ニーズの把握を行い、ニーズに基づく支援体 制の整備を図ることが必要であり、令和十一年度末までに 、各都道府県、また必要に応じて指定都市において、強度 行動障害を有する障害児に関して、その状況や支援ニーズを把握し、地域の関係機関が連携した支援体制の整備を進 めることを基本とする。
・ 五 地域生活支援の充実→障害者の地域生活への移行支援及び地域生活支援を充実 させるため、令和十一年度末までに、各市町村は、地域生 活支援拠点等(複数市町村による共同整備を含む。)を整備し、当該市町村の全ての日常生活圏域を支援の対象とすることを基本とする
。 また、支援ネットワーク等による効果的な支援体制及び 緊急時の連絡体制の構築を更に進める観点から、これらの 地域生活支援拠点等に拠点コーディネーターを配置すること、地域生活支援拠点等の機能を担う障害福祉サービス事 業所等の担当者を配置すること、及び、年一回以上、支援 の実績等を踏まえ運用状況を検証及び検討することを基本 とする。 強度行動障害を有する障害者の支援ニーズを把握し、ニーズに基づく支援体制の整備を図ることが必要であること から、令和十一年度末までに、各市町村又は圏域において 、強度行動障害を有する障害者について、その状況や支援 ニーズを把握し、地域の関係機関が連携した支援体制を整備することを基本とする。   六 相談支援体制の充実・強化等→ 相談支援体制を充実・強化するため、令和十一年度末まで に、全ての市町村において、基幹相談支援センター、地域生 活支援拠点等、協議会の設置・整備を行った上で、これらを 連携させること、基幹相談支援センターが別表第一の九の各 項に掲げる地域の相談支援体制の強化を図る体制を確保する こと及び基幹相談支援センターが協議会の運営に関与する等 により、個別事例の検討を通じて地域における障害者の支援 体制の整備に取り組む体制を確保することを基本とする。 また、都道府県及び市町村においてセルフプランに関する分析等を行うとともに、相談支援専門員の計画的な養成等を 通じて相談支援体制の充実・強化等を図ることにより、令和 十一年度末までに、のぞまないセルフプランの件数をゼロに することを基本とする。   七 障害福祉人材の確保・定着、生産性の向上 障害福祉人材の確保・定着を図ることは重要であり、都道 府県は、管内市町村と連携しつつ、地域のニーズを踏まえて 計画的に専門人材を養成する必要がある。このため、都道府 県において、相談支援専門員やサービス管理責任者及び児童 発達支援管理責任者等の養成に向けた研修を実施することと する。また、障害福祉サービス等の提供にあたっては、意思 決定支援の適切な実施が重要であり、都道府県において、障 害福祉サービス事業者、相談支援事業者等に対する「障害福 祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」(以 下「意思決定支援ガイドライン」)の普及啓発に取り組むとともに、相談支援専門員やサービス管理責任者及び 児童発達支援管理責任者に対する意思決定支援に関する研修 を実施することを基本とする。 加えて、各事業所における生産性向上の取組を推進するため、「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2025 年改訂版」(令和7年6月13日)及び「省力化投資促進プラ ン―障害福祉―」(令和7年6月13日)を踏まえ、各都道府 県においては人材確保や生産性向上に関するワンストップ窓 口を設置することを基本とする。また、各都道府県において 、生産性向上やこれを通じた職場環境改善及び経営改善支援 に向けた関係者の連携を図る協議会を設置することを基本と する。 八 障害福祉サービス等の質を向上させるための取組に係る体制の構築また、利用者の個々のニーズに応じた良質なサービスの選 択や、事業者が提供するサービスの質の向上に資するよう、 障害福祉サービス等情報公表制度(障害者総合支援法第七十 六条の三の規定に基づき都道府県知事等が事業所の報告内容 を公表する制度)において、各事業所の情 報が適切に公表されることが重要である。このため、各都道 府県、政令市又は中核市における管内事業所の情報の公表率 及び更新率を百パーセントとすることを基本とする。
○第三 計画の作成に関する事項
・3 障害者等のサービスの利用実態及びニーズの把握→・・・都 道府県はその意見を勘案して指定に必要な条件を付すこと ができるとされており、きめ細かい地域ニーズに応じたサ ービス提供体制の確保のため、都道府県及び市町村におい ては、本制度を積極的に活用することが重要である。この ため、都道府県においては、管内市町村に対し、事業者の 指定時に通知を求めるかの照会を明示的に行うとともに、 市町村においては、都道府県に対する通知の求めや意見の 申出について積極的に実施することが望ましい。また、意 見を申し出る際は、障害福祉計画及び障害児福祉計画の記 載が根拠となることから、本制度の活用を念頭に、障害者 等のニーズを的確に把握し、計画に位置付けることが重要 である。また、政令市及び中核市においても、障害福祉計 画又は障害児福祉計画との調整を図る見地から、事業者指 定にあたり必要な条件を付すことができるため、同様に、必要なニーズを計画に位置付けることが重要である。 ㈢ 地域生活支援拠点等の機能の充実→ 地域生活支援拠点等の機能の充実については、地域レ ベルでの取組の基礎とするため、障害者等の高齢化・重 度化や「親なき後」を見据え、課題に応じてどのような 機能をどの程度備えるべきかについて、障害福祉サービ スや相談支援等のニーズ、既存の障害福祉サービスや相 談支援等の整備状況、基幹相談支援センターの設置状況 等、地域の実情に応じて、地域生活支援拠点等として目 指すべき姿を検討することが求められる。 このため、障害者やその 家族等の生活を地域全体で支える体制を構築する必要。 ㈡ 指定障害福祉サービス等支援の質の確保・向上 障害福祉サービス事業への新規参入が増加する中、サービスの質の確保・向上を図ることが重要である。就労系障害福祉サービスの質の確保についても、令和 七年度策定予定の指定就労継続支援事業所の新規指定や 運営状況の把握に関するガイドラインを踏まえ、適切な 事業運営の確保に向けて取り組むことが必要。こうし た取組等により、各事業者における確実な報告を促すと ともに、指定更新時には事業者から適切に報告がなされ ているか確認を行うことが必要である。 さらに、障害福祉サービス等に係る国民の現状・実態 の理解を促進や、必要なサービスの利用機会が確保等の 観点から、令和七年度より、事業者の経営情報について も収集を行い、グルーピングした分析結果を公表する制 度が創設されたところであり、適切に制度の運用に取り 組むことが必要である。 加えて、障害福祉サービス等の質の確保のためには、 「指定障害福祉サービス事業者等指導指針」、「指定障 害福祉サービス事業者等監査指針」等に基づく、指定障 害福祉サービス事業者及び指定障害児通所支援事業者等 に対する運営指導・監査の適正な実施が必要である。ま た、運営指導・監査を行う都道府県等の職員の育成・研修等も重要である。
○第四 その他自立支援給付及び地域生活支援事業並びに障害児通所支援等の円滑な実施を確保するために必要な事項等
・都道府県及び市町村においては、近年の通報・相談件数の 増加等を踏まえ、事実確認調査の徹底と虐待対応体制の整備、重篤事例等の検証について、より一層の推進を図ることが 重要である。
・二 意思決定支援の促進
→また、都道府県及び市町村は、指導監査等の機会を通じて 、意思決定支援ガイドラインを踏まえた意思決定支援の取組 状況やサービス担当者会議・個別支援会議における本人の同 席等の状況を確認すること等により、障害福祉サービス等事 業所における意思決定支援をより一層推進する必要がある。さらに、市町村は、結婚、出産、子育て含め、どのような 暮らしを送るかは障害者本人が決めることを前提として、希望する生活の実現に向けた支援を行うため、障害福祉や母子 保健、児童福祉の関係機関における各施策の連携に取り組む ことが重要である。
・三 障害者の文化芸術活動、スポーツ等による社会参加等の促進→また、障害者のスポーツによる社会参加等の促進に関して は、スポーツ基本法(平成二十三年法律第七十八号)第二条 第五項において、スポーツは、障害者をはじめとする全ての 国民が自主的かつ積極的にスポーツを行うことができるよう 、障害の種類及び程度その他の事由に応じ必要な配慮をしつ つ、共生社会の実現に資することを旨として、推進されなければならないとされていることを踏まえ、スポーツを通じて 社会参画するとともに、健康増進に資するよう、障害者のス ポーツ実施環境の整備等により、スポーツを通じた共生社会 の実現を目指すことが重要である。その際、学校部活動の地 域展開等が進められていることも踏まえ、地域の実情等に応 じて、教育、スポーツ、文化を担当する部局や障害保健福祉 担当部局等の関係部局が連携することが望ましい。このほか 、都道府県及び市区町村においては、地域の実情を踏まえつつ、障害者の社会参加に資する交流、余暇活動・体力増強に 資するための活動などの取組を実施することが必要である。
・六 障害福祉サービス等及び障害児通所支援等を提供する事業 所における利用者の安全確保に向けた取組や事業所における 研修等の充実→発災時には、障害福祉サービス事業所等及び障害児通 所支援等を提供する事業所が福祉避難所として地域の安全提 供の拠点となることも踏まえる必要がある。このため、「第1次国土強靱化実施中期計画」(令和7年6月6日閣議決定 )に基づく施設・事業所等の耐災害性の強化を早急に進め、 施設・事業所等の防災対策を進める必要がある。また、災害 対策基本法等の一部を改正する法律(令和7年法律第51号) を踏まえ、災害時に障害者等の要配慮者への障害福祉サービスが適切に提供されるよう、避難行動要支援者名簿の作成や 福祉避難所の指定等の取組について、障害福祉サービス事業 所等及び障害児通所支援等を提供する事業所が地方公共団体 の防災部局や職能団体等と連携を図って取り組むことが望ま しい。
○別表第一→一〜十二までの参照。
○別表第二→一〜十一までの参照。
○別表第三→一〜十三までの参照。
○別表第四→一〜三までの参照。


次回も続き「参考資料2 成果目標に関する参考資料」からです。

社会保障審議会障害者部会(第152回)の資料について [2025年12月12日(Fri)]
社会保障審議会障害者部会(第152回)の資料について(令和7年11月10日)
議事 (1)障害福祉計画及び障害児福祉計画に係る基本指針の見直しについて
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65750.html
◎資料2 過疎地域等における包括的な支援体制整備のための新たな仕組みについて
○地域共生社会の在り方検討会議中間とりまとめ(概要)
→◆人口減少・単身世帯の増加等の社会構造の変化や令和2年の社会福祉法改正の検討規定等を踏まえ、令和6年6月 から10回にわたる議論を経て、2040年に向けて地域共生社会の深化を図るための提言をとりまとめた。 ◆本中間とりまとめを踏まえ、2040年に向けて、全ての市町村で、福祉分野を超えた連携や地域との協働が進み、 包括的な支援体制の整備を通じた地域共生社会の実現が図られることを強く祈念する。
⇒1.地域共生社会の更なる展開 A包括的な支援体制の整備に向けた対応 iii.過疎地域等において既存制度の機能集約を可能とする特例を創設

○3過疎地域等における包括的な支援体制整備のための新たな仕組み(現状・課題)→・・・重層的支援体制整備事業は、介護・障害・子ども・困窮の各分野の相談支援・地域づくり事業における配置基 準を満たした上で、追加的に事業(多機関協働事業等)を実施する必要があり、小規模自治体等においては、事業の実施率も低い。 ・こうした状況を踏まえ、「地方創生2.0基本構想」(令和7年6月13日閣議決定)において、「中山間・人口減少地域では、新たに、高齢、こども、障害、生活困窮分野の相談支援・地域づくり事業を一本化し、機能強化を図るとともに、福祉以外の他分野を含めた地域内での連携・協働を図るための制度改正を実施し」とされている。
○3過疎地域等における包括的な支援体制整備のための新たな仕組み(論点@)→(各分野の相談支援・地域づくり事業の体制整備)⇒・高齢、こども、障害、生活困窮の相談支援・地域づくり事業について、既存事業の機能を確保しつつ、分野別の縦割りではなく機能別 に構造化し、包括的な実施を可能とするため、配置基準等を柔軟化。 ・相談支援は、一次相談対応に必要な分野・属性を問わない包括的な相談対応のための研修等も実施。専門的相談対応等を行うため、 都道府県や近隣市等との連携体制構築を要件化。 ・地域づくりは、地域活動コーディネーターを配置。コーディネーターは福祉分野に加え、福祉以外のまちづくり分野等の役割も兼ねる。 地域活動・拠点運営については、既存の地域活動・拠点運営支援機能を共通化。分野・属性を問わない取組支援を可能とする。これら について、地域運営組織(RMO)と一体的に実施することも想定。 (相談支援・地域づくり事業にあわせて実施する事業)⇒・重層的支援体制整備事業よりも簡素なものとし、地域との連携・協働機能の強化を図る内容とする。⇒≪具体的なイメージ(案)≫  参照。
○3過疎地域等における包括的な支援体制整備のための新たな仕組み(論点A)→(対象地域・実施要件)⇒・人口規模が小さい、人口減少が進行している等の指標を踏まえつつ、必要なプロセス(※)を経ていることを都道府県や国が確認 ※広域的な対応を可能とするための体制等について、都道府県・近隣市等と協議していること、地域住民等の意見を聴取した上で、 市町村庁内で、本仕組の活用について合意形成を図っていること等
(市町村への補助の在り方)⇒・重層的支援体制整備事業交付金の仕組みを参考に、各制度における既存の関係補助金について、一体的な執行を行える仕組み ※補助基準や各制度からの按分方法、自治体における交付金使途の柔軟性の確保や事務負担の軽減等を図る方策を検討し、過疎地域等の 自治体が使いやすい仕組みとする

○地域共生社会の実現に向けた取組 (包括的な支援体制の整備、重層的支援体制整備事業)→重層的支援体制整備事業 (第106条の4) 【包括的な支援体制整備のための1つの手段 として規定。市町村の任意で実施可能】
○包括的な支援体制の整備(社会福祉法第106条の3)→包括的な支援体制の整備は、地域住民等と支援関係機関が協力し地域生活課題を抱える地域住民を包括的に支える体制整備を行うもの。 (※)社会福祉法第106条の3柱書の規定 市町村は、地域の実情に応じた次に掲げる施策(1〜3号)の積極的な実施その他の各般の措置を通じ、地域住民等及び支援関係機関による、地域福祉の推進 のための相互の協力が円滑に行われ、地域生活課題の解決に資する支援が包括的に提供される体制を整備するよう努めるものとする。 •体制整備においては、@地域で支え合う機能、A支援関係機関が連携して支援を行う機能、B地域と支援機関をつなぐ機能の整備が重要。 •重層的支援体制整備事業は、この体制を整備するための事業であり、人口減少と担い手不足が深刻な地域においては、@地域で支え合う 機能や、B地域と支援関係機関をつなぐ機能が特に重要となる。
○重層的支援体制整備事業について(社会福祉法第106条の4)→重層的支援体制整備事業とは、以下の表に掲げる事業を一体的に実施することにより、地域生活課題を抱える地域住 民及びその世帯に対する支援体制並びに地域住民等による地域福祉の推進のために必要な環境を一体的かつ重層的に整備する事業⇒第1号から第6号まで。
○各制度の配置基準等@(相談支援事業)→介護分野、障害、こども、生活困窮者分野の人員配置基準、(小規模自治体等における)基準の柔軟化 等の説明。
○各制度の配置基準等A(地域づくり事業)→介護分野、障害、こども、生活困窮者分野の 実施自治体数/設置箇所数、人員配置基準等の説明。
○地域共生社会の実現に向けた、障害福祉における相談支援・地域づくりの取組(事例)→◆ 障害福祉における支援ニーズは複雑・複合化している状況。このため、障害福祉も他制度と連携することで、多機関協働に よる包括的な支援を行うことに加え、こうした個別課題への対応を通じて地域課題の把握につなげている。 ◆ 障害者自身も、障害の特性に応じて支援者・担い手としての活動を行い、地域住民等との関わりをもつことで、地域におけ る障害のある方への理解の促進や地域の活性化の一助となっている。⇒相談支援の対応事例、地域づくりの対応事例  参照。
○論点過疎地域等における包括的な支援体制整備のための新たな仕組み→論点に対する考え方(検討の方向性)⇒・現在、社会保障審議会福祉部会において、過疎地域等における包括的な支援体制整備(高齢、こども、障害、生 活困窮の相談支援・地域づくり事業の包括的実施の枠組み)について、検討が進められているところ。 ・この過疎地域等における新たな仕組みが創設された場合、対象となる自治体はこの仕組みを活用することにより、 障害者相談支援事業及び地域活動支援センター事業について、他の制度の事業と一体的に行えるようになるが、 今後の福祉部会での検討に当たって、障害者部会として留意すべきことはあるか。 ※なお、10月9日の介護保険部会でも、この新たな仕組みについて議論が行われている。

≪参 考 資 料≫
○障害者総合支援法における相談支援事業の体系
→・個別給付で提供される相談支援⇒ <障害者総合支援法><児童福祉法> ・地域生活支援事業により実施される相談支援 実施主体は市町村 ※ 適切な一般相談支援事業者又は特定相談支援事業者へ委託可  参照。
○現行の相談支援体制の概略→相談支援事業名等、配置される人員、業務内容実施状況等⇒4事業名 の説明あり。  参照。
○障害者相談支援事業→•市町村は、障害者等の福祉に関する各般の問題につき、障害者等からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言その他の障害福 祉サービスの利用支援等、必要な支援を行うとともに、虐待の防止及びその早期発見のための関係機関との連絡調整その他の障 害者等の権利擁護のために必要な援助(相談支援事業)を行う。 •また、こうした相談支援事業を効果的に実施するためには、地域において障害者等を支えるネットワークの構築が不可欠である ことから、市町村は相談支援事業を実施するに当たっては、協議会を設置し、中立・公平な相談支援事業の実施のほか、地域の 関係機関の連携強化、社会資源の開発・改善等を促進する。⇒根拠条文、実施主体等、事業の具体的内容  参照。
○地域活動支援センターの概要→・障害者等を通わせ、創作的活動又は生産活動の機会の提供、社会との交流の促進等の便宜を供与する障害者総合支援法上の施設 (法第5条第1項第27号) ・ 地域の実情に応じ、市町村がその創意工夫により柔軟な運営、事業の実施が可能。・基礎的事業として、創作的活動、生産活動、社会との交流の促進等の事業を実施 実施主体 市町村、特別区、一部事務組合及び広域連合 設置要件等。 ・ 10人以上の人員が利用できる規模(※ 創作的活動の機会の提供等ができる場所や必要な備品等を整備)。 ・ 施設長1名、指導員2名以上の職員を配置 補助内容。 ・ 基礎的事業については、地方交付税により措置(平成18年度より) ・ 手厚い人員配置や機能訓練等のサービスを実施するなど、センターの機能強化を図る場合には、「地域活動支援センター機能強化事業」 (地域生活支援事業費等補助金)として、国庫補助を実施 (国1/2以内、都道府県1/4以内

○地方創生2.0基本構想(令和7年6月13日閣議決定)→特に担い手不足が深刻化し、地域で支え合う機能が低下する中山間・人口減少地域では、新たに 、高齢、こども、障害、生活困窮分野の相談支援・地域づくり事業を一本化し、機能強化を図るとともに 、福祉以外の他分野を含めた地域内での連携・協働を図るための制度改正を実施し 、モデル事業を通じて地域での事例を蓄積し、他の地域へ展開する。
【当面の目標:制度的対応について2025年度中に結論】→ 32 制度・分野ごとの「縦割り」や「支え手」・「受け手」という関係を越えて、地域住民や地域の多様な主体が参画し、人と人、 人と資源が世代や分野を越えてつながることで、住民一人一人の暮らしと生きがい、地域を共に創っていく社会を指す。  33 高齢、こども、障害、生活困窮分野の相談支援・地域づくり事業の配置基準等の見直しや、地域との連携・協働機能強化のため 17 の支援の実施等について、社会保障審議会等において必要な検討を実施。

○経済財政運営と改革の基本方針 2025(令和7年6月13日閣議決定) 〜「今日より明日はよくなる」と実感できる社会へ〜→(7)「誰一人取り残されない社会」の実現 (共生・共助)→ 国民一人一人が生きがいや役割を持つ包摂的な地域共生社会を実現する 。全国で必要な介護・福 祉サービスを確保するため、外国人を含む人材確保対策を進める。ヤングケアラー、ワーキングケ アラーなど年代や就労の有無を問わず、ケアラーへの地方公共団体の取組を支援するとともに、N PO等民間団体と連携した若者支援を推進する。多世代参画の下、多様な主体が連携し地域社会の 課題解決に横断的に取り組むためのプラットフォーム180の構築や 生活困窮者自立支援制度を軸とした包括的な支援体制の整備を推進する 。 貧困の連鎖を防ぐためのこどもの学習 ・生活支援や住まいと暮らしの安心を確保するための居住 支援を始め 、生活困窮者自立支援制度の機能を強化する。
○社会福祉法(抄)→(包括的な支援体制の整備)⇒ 第百六条の三 市町村は、次条第二項に規定する重層的支援体制整備事業をはじめとする地域の実 情に応じた次に掲げる施策の積極的な実施その他の各般の措置を通じ、地域住民等及び支援関係機 関による、地域福祉の推進のための相互の協力が円滑に行われ、地域生活課題の解決に資する支援 が包括的に提供される体制を整備するよう努めるものとする。
一 地域福祉に関する活動への地域住民の参加を促す活動を行う者に対する支援、地域住民等が相 互に交流を図ることができる拠点の整備、地域住民等に対する研修の実施その他の地域住民等が 地域福祉を推進するために必要な環境の整備に関する施策
二 地域住民等が自ら他の地域住民が抱える地域生活課題に関する相談に応じ、必要な情報の提供 及び助言を行い、必要に応じて、支援関係機関に対し、協力を求めることができる体制の整備に 関する施策
三 生活困窮者自立支援法第三条第二項に規定する生活困窮者自立相談支援事業を行う者その他の 支援関係機関が、地域生活課題を解決するために、相互の有機的な連携の下、その解決に資する支援を一体的かつ計画的に行う体制の整備に関する施策


◎資料3 障害福祉DBの利用に関するガイドライン(案)について
○匿名障害福祉等関連情報・匿名障害児福祉等関連情報データベース(障害福 祉DB)の利用に関するガイドライン概要
→ガイドラインとは、障害福祉サービスデータベース(以下「障害福祉DB」という。)のデータ提供を申出する者が 守るべきルールと、厚生労働省及びこども家庭庁が実施するデータ提供に係る手続、審査基準が定められた文書であ る。厚生労働省及びこども家庭庁は、ガイドラインに基づいて手続を行う。 匿名障害福祉及び障害児福祉情報等の提供に関する専門委員会での議論や他の公的DBガイドラインの内容を踏まえ、 厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部及びこども家庭庁支援局との連名でガイドラインを策定する。⇒ガイドラインの構成 第1章から第12章まで。  参照。
○第三者提供の目的→根拠法に基づいて、障害福祉DBの適切かつ安全な利活用を進めることを、目的としている。障害福祉DBガイドライン(案) 参照。
○申出可能な主体について→申出可能な主体は、他の公的DBと共通とし、公的機関、法人等、個人とする。
○審査について(案)→• 「障害児データのみ」、「障害者データのみ」、「障害児・障害者の両方のデータ」、このいずれの場合で あっても、同一の手続で審査を実施する。 • 他の公的DBとの連結申出の場合、合同委員会は開催せず、各DBの審査委員会において第三者提供に係る審議を行う。

○論点一覧→ 論点1:申出が可能な具体例について 論点2:「原則提供しない」コードについて 論点3:審査基準について 論点4:研究成果等の公表について 論点4−@:個人特定の可能性の回避 論点4−A:地域区分 論点4−B:年齢区分 論点4−C:差別・偏見への配慮 論点4−D:「公表物の満たすべき基準」へ差別・偏見への配慮の追加 論点5:障害者及び障害児のアクセシビリティの配慮
○論点1:申出が可能な具体例について→マーケティングに利用するために行うものを除き、広く利用が可能であることを明示するため、研究の具体的な例 示がされている。また、介護DBでは、研究成果等の特許取得が認められている。障害福祉DBについても、研究の 具体的な例示や特許取得に関する認可について記載している。
○論点2:「原則提供しない」コードについて→「障害福祉サービス事業所番号」について、個人特定性のリスク回避を図る観点から、原則提供しないこととする。 (介護DBでは、介護事業所番号を原則提供しないこととしている。)
○論点3:審査基準について→障害福祉DBでは、障害者及び障害児の人数規模が小さいため、論点4に述べる公表物の満たすべき基準を満たして いる場合においても個人識別が可能となる場合があり得ることを踏まえ、審査基準に個人特定性に関して十分な配 慮を要する旨を記載する。
○論点4−@:個人特定の可能性の回避→他DBとの連結解析を踏まえて、審査基準は揃える必要があると認識しているが、障害者及び障害児の人数規模を 考慮し、公表物が満たすべき基準を満たす場合においても個人識別が可能となり得る場合に、公表を認めない場合 があることについて記載する。
○論点4−A:地域区分→公表する図表の地域区分の集計単位について、最小の地域区分を市町村とする。
○論点4−B:年齢区分→・障害福祉DBにおける年齢区分については、障害児と障害者が18歳未満、18歳以上で分かれるため、5歳ごとの階 級区分とは整合していないが、原則的に、以下のガイドライン案で設定している区分を適用する。 ・若年層は各年齢別の集計が必要になる場合が想定されるため、各歳別等の提供を可能とし、個別審査で提供の可否 を判断する。
○論点4−C:差別・偏見への配慮→感染症DBの記載と同様に、差別・偏見への配慮を記載し、介護DB同様に、「個別の同意がある場合等を除き」と 記載する。
○論点4−D:「公表物の満たすべき基準」へ差別・偏見への配慮の追加→感染症DBのガイドラインに記載されている差別・偏見への配慮について、同様に記載する。
○論点5:障害者及び障害児のアクセシビリティの配慮→提供申出において、障害者及び障害児のアクセシビリティに十分配慮しつつ、障害者及び障害児が作成しやすい媒体 及びファイル形式で受け付ける内容をガイドラインの「提供申出書等の受付及び提出方法」の箇所に追記する。

○(参考)当事者団体一覧→ 第2回匿名障害福祉及び障害児福祉情報等の 提供に関する専門委員会(R7.2.27) 資料1-2より一部抜粋 ガイドライン案について、障害者部会及び障害児支援部会の構成員が所属する、以下の9団体にご説明した。
大丸1 一般社団法人全国手をつなぐ育成会連合会
大丸1 一般財団法人全日本ろうあ連盟
大丸1 一般社団法人日本難病・疾病団体協議会
大丸1 一般社団法人日本メンタルヘルスピアサポート専門員研修機構
大丸1 公益社団法人全国精神保健福祉会連合会
大丸1 公益社団法人全国脊髄損傷者連合会
大丸1 社会福祉法人全国重症心身障害児(者)を守る会
大丸1 社会福祉法人日本視覚障害者団体連合
大丸1 社会福祉法人日本身体障害者団体連合会
○(参考)当事者団体からのご意見(2/1〜2/2)
○(参考)ご意見に対する対応方針→ ガイドライン案に対しては、主に個人特定性への懸念、障害者及び障害児の提供申出のアクセシビリティについて ご意見をいただいた。「対応方針」に記載の内容をガイドラインに反映した。

次回も続き「参考資料1 障害福祉計画及び障害児福祉計画に係る基本指針の見直し(本文)」からです。

社会保障審議会障害者部会(第152回)の資料について [2025年12月11日(Thu)]
社会保障審議会障害者部会(第152回)の資料について(令和7年11月10日)
議事 (1)障害福祉計画及び障害児福祉計画に係る基本指針の見直しについて
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65750.html
◎資料1−1 障害福祉計画及び障害児福祉計画に係る基本指針の見直し
○1.基本指針見直しの主なポイント(第149回部会資料より)より @ 入所等から地域生活への移行、地域生活の継続の支援 〜K 災害時における障害福祉サービス提供の確保
までの 2.基本指針への主な反映箇所 を示している。
○3.その他の基本指針見直しポイント(9/25の部会で委員より提案のあった項目など)も2点あり。  参照。



◎資料1−2 障害福祉計画及び障害児福祉計画に係る成果目標及び活動指標について
≪成果目標@ 施設入所者の地域生活への移行≫
○成果目標@−1 施設入所者の地域生活への移行の目標について
・現状
→・第6期障害福祉計画での地域生活移行者の割合は、令和5年度末までの実績(5,837人)で4.6%。これまでの 実績値の経過を踏まえると、高く見込んでも第6期の水準程度になるものと考えられる。 ・ 自宅やグループホームなどへの地域移行者数は引き続き減少傾向にあり、施設入所者の重度化・高齢化や、 地域で重度障害者を受け入れる体制が十分に整っていないことが要因として考えられる。
・成果目標(案)→令和11年度末時点で、令和7年度末の施設入所者数の6%以上が地域生活へ移行することを基本とする。(参考)基本指針及び都道府県障害福祉計画における目標値  参照。
○成果目標@−2 施設入所者数の削減に関する目標について
・現状
→・施設入所者を障害支援区分別にみると、区分5以下の利用者は減少する一方、区分6の利用者が増加している。また、年齢階級別にみると、平成25年3月から令和7年3月にかけて50歳以上60歳未満は19.8%、65歳以上は36.9%増加傾向にあり、入所者の重度化・高齢化が進んでいる。 ・直近3か年(令和3年度〜令和5年度)の施設入所者数の削減の状況を踏まえ、引き続きこの水準で推移するとした場合、令和8年度末 時点での令和4年度末の施設入所者数と比較した施設入所者数の削減の割合は、第7期計画における目標値である5.0%を下回る見込 み。
・成果目標(案)→【成果目標(案)】令和11年度末時点で、令和7年度末時点の施設入所者数を5%以上削減することを基本とする。 (参考)基本指針及び都道府県障害福祉計画における目標値  参照。

≪成果目標A 精神障害にも対応した 地域包括ケアシステムの構築≫
○成果目標A 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムに関する目標について
・現状
→・「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築に向けた取組は一定程度進んできたところであるが、第 7期の成果目標は自治体において達成が難しいことが予測される。 ・令和4年12月精神保健福祉法改正により、 「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の理念の実現に 向け、市町村等が実施する精神障害者及び精神保健に課題を抱える者に対する相談及び援助の体制整備が 期待されている。
・成果目標(案)→・令和11年度の全国の精神病床における1年以上長期入院患者数(65歳以上、65歳未満、 75 歳以上(再掲)、40歳以上の認知症である者(再掲))の目標値については、約3.6万人の減少を 目指すこととする。(75歳以上、40歳以上の認知症である者は新規) ・退院患者の精神病床への30日以上の再入院率については、令和5年度の都道府県の中央値で ある退院後90日時点10.3%以下、退院後180日時点17.4%以下、退院後365日時点25.7%以 下とすることを基本とする。中央値に達している都道府県は、令和5年度の値以下とすることを基本 とする(新規)。 ・心のサポーター数については、令和15年度までに100万人とすることを基本とする。都道府県は 将来の推計人口を元に、目標を設定することを基本とする(新規)。 ・住民のこころの状態については、K6という尺度を活用して評価することを基本とし、住民の心理的 ストレスを含む何らかの精神的な問題の程度を把握することが望ましいこととする(新規)。

≪成果目標B 福祉施設から一般就労への移行等≫
○成果目標B−1就労移行支援事業所等を通じた一般就労への移行に関する目標について
・現状
→・各事業別で見ると、就労移行支援(1.31倍以上)、就労継続支援A型(概ね1.29倍以上)及び就労継続支援B型(概ね1.28倍以上)の成果目標に ついては、直近の令和5年度実績は、就労移行支援1.07倍(1,016人増。14,920人)、就労継続支援A型1.34倍(1,111人増。4,426人)、B型1.30倍 (1,005人増。4,335人)であり、現状の水準で推移するとした場合、就労移行支援のみ、成果目標を下回ると見込まれる。 ・また、就労移行支援事業所のうち、就労移行支援事業利用終了者に占める一般就労へ移行した者の割合が5割以上の事業所を5割以上とする 成果目標について、直近の令和6年度実績は26.4%であり、現状の水準で推移するとした場合、成果目標を下回ると見込まれる。
・成果目標(案)→・就労移行支援事業所等の利用を経て一般就労に移行する者の数を令和11年度中に令和6年度実績の1.31倍以上とすること を基本。⇒ ・就労移行支援事業:令和6年度実績の1.14倍以上とすることを基本。 ・就労継続支援A型事業:令和6年度実績の概ね1.52倍以上を目指す。 ・就労継続支援B型事業:令和6年度実績の概ね1.67倍以上を目指す。 ・就労移行支援事業所のうち、就労移行支援事業利用終了者に占める一般就労へ移行した者の割合が5割以上の事業所を5 割以上とすることを基本とする。

○成果目標B−2 一般就労後の定着支援に関する目標について
・現状
→・第7期障害福祉計画の基本指針の成果目標である「就労定着支援事業の利用者数は、令和8年度末の利用者数を令和3年度実績(14,544人)の1.41倍以上とすること」について、令和6年度実績は18,874人(1.30倍)であり、引き続き、現状の水準で 推移するとした場合、成果目標に達することが見込まれる。 ・就労定着率において、「令和8年度の就労定着支援事業の利用終了後の一定期間における就労定着率(※)が7割以上となる就労定着支援事業所の割合を2割5分以上とすること」については、令和6年度実績は17.5%であり、引き続き、現状の水準で推移するとした場合、成果目標を下回ると見込まれる。 ※就労定着率:前年度末から過去6年間に就労定着支援の利用を終了した者に占める一般就労への移行先での雇用継続期間が前 年度において3年6か月以上6年6か月未満に該当した者の割合
・成果目標(案)→・就労定着支援事業の利用者数については、令和11年度末の利用者数を令和6年度末実績(18,874人)の 1.47倍以上(27,819人)とすることを基本。 ・就労定着率については、令和11年度の就労定着支援事業の利用終了後の一定期間における就労定着率 (※)が7割以上となる就労定着支援事業所の割合を2割5分以上とすることを基本とする。
○成果目標B−3就労選択支援の利用者及び体制の確保に関する目標について 新規
・現状
→・令和7年10月に就労選択支援が施行されたが、就労選択支援の積極的な利用を促すため、地域に就労選択支援事業所を確 保し、就労選択支援の利用希望者が、就労選択支援を利用することができる体制を確保する必要がある。 ・就労選択支援の施行に伴い、就労継続支援B型は、令和7年10月より、「就労選択支援事業者によるアセスメントにより、就労 面に係る課題等の把握が行われている者」が利用対象となる(就労経験がある者等は就労選択支援を経ずに就労継続支援B型を利用可能)。 また、令和9年4月から、支援体制の整備状況を踏まえつつ、新たに就労継続支援A型を利用する場合や就労移行支援における標準利用期間を超えて利用する場合においても「就労選択支援事業者によるアセスメントにより、就労面に係る課題等の把握が 行われている者」が利用対象となる。
・成果目標(案)→・(自立支援)協議会の設置圏域ごとに就労選択支援事業所を1事業所以上設置することとする。また、令和11年度の就労選択支援を利用する障害者の数を82,000人以上とする(新規)。 ・都道府県等が地域の就労支援のネットワークを強化し、雇用、福祉等の関係機関が連携した支援体制の構築を推進するため、協議会(就労支援部会)等を設けて取組を進めることを基本とする。

≪成果目標D 地域生活支援の充実≫
○成果目標D−1 地域生活支援の充実に関する目標について
・現状
→・障害者の重度化・高齢化や「親亡き後」を見据え、緊急時の対応や施設等からの地域移行を支援する地域 生活支援拠点等の整備を推進するため、令和4年の障害者総合支援法改正により、令和6年4月から、地域生 活支援拠点等について、市町村における整備を努力義務化し、また、都道府県による市町村への広域的な支 援の役割も明記された。・第7期障害福祉計画期間中に、1,741市区町村のうち、1,587市区町村(複数の市町村による共同整備含 む。)において地域生活支援拠点等の整備が行われる見込み。・各市町村又は各圏域に1つ以上の地域生活支援拠点等を確保しつつ、その機能の充実のため、年1回以 上運用状況を検証、検討することを基本としているが、第6期障害福祉計画期間中の実施は769市町村(拠点等を整備している自治体の64.4%)にとどまっている状況がある。
・成果目標(案)→・令和十一年度末までに、各市町村は、地域生活支援拠点等(複数市町村による共同整備を含む。)を整備し、当該市町村の 全ての日常生活圏域を支援の対象とすることを基本。 また、これらの地域生活支援拠点等に拠点コーディネーターを配置すること、地域生活支援拠点等の機能を担う障害福祉サー ビス事業所等の担当者を配置すること、及び、年一回以上、支援の実績等を踏まえ運用状況を検証及び検討することを基本とする。
○成果目標D−2 強度行動障害を有する者への支援体制の充実について
・現状
→・強度行動障害を有する者の支援体制の充実について、第7期障害福祉計画期間中に、1,741市区町村のうち、ニーズ把握は 1349市区町村(複数の市町村による共同整備含む。)、体制整備は1312市区町村(複数の市町村による共同整備含む。)にて 実施される見込み。 ・障害福祉サービス事業所等での受入が進むよう様々取り組んでいるが、受入ができず同居する家族にとって重い負担が継続していることや、受け入れた事業所において適切な支援を継続的に提供することができず、支援者が疲弊し、本人の状態がさらに悪化するなどの実情がある等の指摘がある。
・成果目標(案)→・令和11年度末までに、強度行動障害を有する者に関して、各市町村又は圏域において、支援ニーズを把握 すること。それに基づき、専門人材の育成・配置や集中的支援の実施体制の整備等の地域の関係機関と連携した支援体制の整備を進めることを基本とする。

≪成果目標E 相談支援体制の充実・強化等≫
○成果目標E 相談支援体制の充実・強化等に関する目標について
・現状
→・障害者総合支援法の改正により、令和6年4月1日から、基幹相談支援センターの設置が市町村の努力義務となり、(自立支 援)協議会についても、地域課題の抽出及びその解決を図る機能を促進するための改正が行われたところであるが、基幹相談支 援センターの設置率は約6割にとどまるとともに、(自立支援)協議会については、具体的な課題を検討する部会の設置状況や開 催頻度等は様々であり、形骸化を指摘する声もある。 ・指定特定・指定障害児相談支援事業所は、令和6年4月1日時点で12,324箇所、従事する相談支援専門員の数は28,661人 となっており増加傾向にある一方、セルフプランの割合は地域ごとにばらつきが大きくなっている。 (令和6年3月末時点の全国のセルフプラン率:計画相談15.8%、障害児相談30.7%) ・こうした状況を踏まえ、以下の取組等を実施⇒・都道府県とのブロック会議、市町村向けオンライン研修の開催(令和6年度〜令和8年度の実施を予定) ・アドバイザーによる基幹相談支援センター等の設置・機能強化促進モデル事業の実施(〃) ・市町村ごとのセルフプラン率を国が公表し、見える化を図る
・成果目標(案)→・令和十一年度末までに、全ての市町村において、基幹相談支援センター、地域生活支援拠点等、(自立支援)協議会を設置・ 整備した上で連携した体制が整備されていること。 ・基幹相談支援センターが協議会の運営に関与する等により、個別事例の検討を通じて地域における障害者の支援体制の整備に取り組む体制を確保することを基本。 ・都道府県及び市町村において、セルフプランに関する分析等を行うとともに、相談支援専門員の計画的な養成等を通じて相談 支援体制の充実強化等を図ることにより、令和十一年度末までに、のぞまないセルフプラン(身近な地域に指定特定相談支援事 業者がない場合に作成されるセルフプランをいう。)の件数をゼロにすることを基本とする。 (新規)

≪成果目標F 障害福祉人材の確保・定着、 生産性の向上≫
○成果目標F 障害福祉人材の確保・定着、生産性の向上に関する目標について 新規

・現状→・障害福祉分野において、人材確保やケアの充実のための生産性向上は喫緊の課題。 ・「新しい資本主義実行計画2025」及び「省力化投資促進プラン―障害福祉―」では、「都道府県ワンストップ窓 口設置数」を令和8年度には10以上、令和11年度には全都道府県に設置することを目指している。
・成果目標(案)→・各都道府県における人材確保や生産性向上に関するワンストップ窓口の設置(新規) ・ 生産性向上やこれを通じた職場環境改善・経営改善支援に向けた関係者の連携を図る協議会の設置(新規) ・ 都道府県における相談支援専門員研修(初任者・現任・主任)及びサービス管理責任者・児童発達支援管理 責任者研修(基礎・実践・更新)の実施  ・ 都道府県における相談支援専門員及びサービス管理責任者・児童発達支援管理責任者への意思決定支援 に関する研修の実施

≪成果目標G 障害福祉サービス等の質を向上させるための取組に係る体制の構築≫
○成果目標G-1 障害福祉サービス等の質の向上に関する目標について

・現状→・第7期障害福祉計画の策定に向け、基本指針において、以下の活動指標を設定している。⇒ @都道府県が実施する障害福祉サービス等に係る研修や都道府県が市町村職員に対して実施する研修の参加人数 A都道府県による相談支援専門研修(初任者・現任・主任)及びサービス管理責任者・児童発達支援管理責任者研修(基礎・ 実践・更新)修了者数 都道府県による相談支援専門員及びサービス管理責任者・児童発達支援管理責任者への意思決定支援ガイドライン等を 活用した研修の実施回数及び修了者数 B障害者自立支援審査支払等システム等での審査結果を分析してその結果を活用し、事業所や関係自治体等と共有する体 制の有無及びそれに基づく実施回数 C都道府県等が実施する指定障害福祉サービス事業者及び指定障害児通所支援事業者等に対する指導監査の適正な実施 とその結果の関係自治体との共有する体制の有無及びそれに基づく共有回数。 ・実績値は伸びてきているものの、令和5年度の実績では@の研修への参加は市町村の74.9%、Bの審査結果の共有は都道府県の74.4%、Cの指導監査結果の共有は都道府県の85.1%にそれぞれとどまっている。
・成果目標(案)→・令和11年度末までに、都道府県や市町村において、サービスの質の向上を図るための取組みに係る体制を構築する。
○成果目標G−2障害福祉サービス等情報の公表等に関する目標について 新規
・現状→・障害福祉サービス等を提供する事業所数が大幅に増加する中、利用者が個々のニーズに応じて良質なサービスを選択できるようにするとともに、事業者によるサービスの質の向上が重要な課題となっている。 ・現状において、障害福祉サービス等情報公表制度における公表済み事業所は約8割程度に留まっている状況、障害者部会報告書(令和4年6月13日)においても、「利用者への情報公表と災害発生時の迅速な情報 共有を図るため、事業所情報の都道府県知事等への報告・公表をさらに促進する方法について検討すること」が 記載されている。
・成果目標(案)→・各都道府県等の実施主体全てにおいて、障害福祉サービス等情報公表制度における管内事業所の公表率 及び更新率(毎年度1回)を100%とする(新規)

≪活動指標の全体像≫
○活動指標の全体像
→福祉施設から一般就労への移行等、障害福祉サービス、相談支援、発達障害者支援、障害児支援、精神障害者 関係及び障害福祉サービス等の質の向上に係る活動指標の全体像及び各々の見込みを立てる際の勘案事項は次表のとおり。  ↓
・<福祉施設から一般就労への移行等>⇒事項(4)、内容、第8期障害福祉計画の活動指標の考え方 の次表あり。
・<障害福祉サービス、相談支援>→訪問系(5)、日中活動系(10)、居住支援・施設系(3)、相談系(3)あり。 参照。
・<施設入所者の地域生活への移行等>(1)
・<地域生活支援拠点等>(1)
・<発達障害者支援関係>(7)
・<精神障害者関係>(12)
・<相談支援体制の充実・強化等>(3)
・<障害福祉人材の確保・定着、生産性の向上>新規(3)
・<障害福祉サービス等の質の向上≻(3)
○上記の参照。

次回も続き「資料2 過疎地域等における包括的な支援体制整備のための新たな仕組みについて」からです。

ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会 「小規模事業場ストレスチェック実施マニュアル」作成ワーキンググループ 第4回資料 [2025年12月10日(Wed)]
ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会 「小規模事業場ストレスチェック実施マニュアル」作成ワーキンググループ 第4回資料(令和7年11月10日)
議事 ・小規模事業場ストレスチェック実施マニュアル(案)について ・その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65743.html
◎資料1 小規模事業場ストレスチェック実施マニュアル(案)
○ストレスチェック制度の流れ→メンタルス不調の未然防止
○はじめに
→・令和7年の労働安全衛生法の改正により、これまで努力義務とされていた労働者数 50 人未満の事業場におけるストレスチェックの実施が義務とされました。(令和7年5月14 日公布。施行日は「公布の日から政令で定める3年以内の日」。) ・厚生労働省では、労働者数 50 人未満の事業場においてストレスチェックが円滑に実施 されるように、50 人未満の事業場に即した、労働者のプライバシーが保護され、現実的で実効性のある実施体制・実施方法を示したマニュアルを作成しました。 50 人未満の事業場においてストレスチェックを実施する際は、本マニュアルを参照することが望まれます。 ・ なお、本マニュアルのターゲットは、企業規模として 50 人未満の事業場を念頭に置いています。

○0 ストレスチェック制度とは
◆0−1 ストレスチェック制度の趣旨・目的
→・ 労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度の主な目的は、労働者のメンタルヘルス不調の未然防止です。 事業者は、労働者のストレスを把握するための検査(以下「ストレスチェック」)を実施することで、労働者自身のストレスへの気付きを促し、セルフケアを進めるとともに、 ・高ストレスと判定された労働者に、医師の面接指導の機会の提供、 ・医師の意見を踏まえた就業上の措置の実施、 ・集団分析を通じて職場ごとのストレス要因を把握し、職場環境の改善につなげます。 ・ このように、ストレスチェック制度(※)は、集団分析・職場環境改善まで含めた一体的な制度です。 ※ 本マニュアルにおいて「ストレスチェック制度」とは、ストレスチェックそのものの ほか、医師の面接指導、面接指導後の就業上の措置、さらには、集団分析・職場環境改善を含む、労働安全衛生法第66条の10に係る事業場における一連の取組全体を指します。
◆0−2 ストレスチェック制度の効果→ ・ 厚生労働省が行った効果検証事業の結果、ストレスチェックを受けた労働者の約7割から「自身のストレスが分かったこと」が有効であったとする回答が得られたほか、 医師の面接指導を受けた労働者の過半数から「対面で医師から面接を受けたこと」が有効であったとする回答が得られています。 ・ また、学術論文や研究報告書等において、ストレスチェックと職場環境改善によって、心理的ストレスの低下や生産性向上の効果が認められています。
◆0−3 ストレスチェック制度を実施する意義→・労働者のメンタルヘルス不調の未然防止が重要です。ひとたびメンタルヘルス不調にさせてしまうと、その病休期間は平均で約3か月、復職後再び病休になる割合も約半数と、 特に小規模事業場にとっては、大きな人材の損失となるほか、経営上のリスクにつながってしまいます。 ・ また、ストレスチェック制度をはじめとした職場のメンタルヘルス対策に取り組むことで、働きやすい職場の実現を通じて、生産性の向上や人材の確保・定着、企業価値の向上といった、持続的な経営につながります。特に人材不足が課題となっている小規模事業場において、メリットも大きいと考えられます。 ・ こうした視点も踏まえて、事業者は、メンタルヘルス対策を経営課題として位置付け、 ストレスチェック制度にしっかり取り組んでいくことが重要です。
◆0−4 実施義務 →・ストレスチェックの対象者となる「常時使用する労働者」とは、次のいずれの要件をも 満たす者をいいます。(一般定期健康診断の対象者と同様です。契約の名称や国籍に関わりません。)⇒@ 期間の定めのない労働契約により使用される者(期間の定めのある労働契約により使用される者であって、当該契約の契約期間が1年以上である者並びに契約更新により1年以上使用されることが予定されている者及び1年以上引き続き使用されている者を含む。)であること。 A その者の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の4分の3以上であること。 ※ なお、1週間の労働時間数が通常の労働者の4分の3未満である労働者であっても、 上記の@の要件を満たし、労働時間数が通常の労働者のおおむね2分の1以上である者 に対しても、ストレスチェックを実施することが望まれます。 ・ 派遣労働者に対するストレスチェックは、派遣元に実施義務があります。(一般定期健 康診断と同様です。) ・ 一般定期健康診断と異なり、ストレスチェックでは、労働者に受検義務が課されていま せんが、本制度を効果的なものとするためにも、できるだけ対象者全員が受検することが 望まれます。 ・ 医師の面接指導は、対象者から申出があった場合は実施する義務があります。また、集団分析・職場環境改善は、事業場規模に関わらず、努力義務とされています。 ・ ストレスチェックの実施結果の労働基準監督署への報告は、労働者数 50 人以上の事業場に義務付けられていますが、労働者数50人未満の事業場は不要です。 ※「事業場」は原則として、工場、事務所、店舗など同一場所にあるものを一の事業場 と考え、同一企業であっても、場所的に分散している場合は別個の事業場となります。 【参考】労働基準監督署への報告の要否の基準 労働基準監督署への報告の要否の基準となる「常時使用している労働者が50人以上」 の「常時使用している労働者」とは、ストレスチェックの対象者のように契約期間や週の労働時間によるのではなく、常態として使用されているかどうかで判断します。そのため、労働時間数が短いアルバイトやパートタイム労働者、派遣先の派遣労働者であっても、継続して雇用し常態として使用していれば、カウントに含める必要があります。 「ストレスチェックの対象者」が50人未満であっても、「常時使用している労働者」 が50 人以上となり、労働基準監督署への報告が必要となる場合がありますので、注意しましょう。

○1 ストレスチェック制度の実施に向けた準備
◆1−1 事業者による方針の表明→実施事項
⇒ 事業者は、ストレスチェック制度の実施責任者として、制度の導入方針を決定し、表明します。 留意事項⇒制度の導入に当たっては、労働者に安心して、積極的に活用してもらえるように、事業者としての方針を表明することが重要です。 (後述1−3の「ストレスチェック制度の社内ルールの作成・周知」の中で表明すること でも構いません。)
【参考】事業者による方針の表明(メッセージ)の例 参照。
◆1−2 関係労働者の意見の聴取→ 実施事項⇒ 事業者は、ストレスチェック制度の導入に当たり、労働者が安心してストレスチェック を受検できるように、実施体制、実施方法等について、関係労働者の意見を聴きます。 留意事項⇒・意見聴取の内容としては、後述1−3の事項について意見を聴くことが考えられます。 ・意見聴取の方法としては、労働者数 50 人未満の事業場においては、労働安全衛生規則 第 23 条の2に基づき、安全又は衛生に関して関係労働者の意見を聴く機会を設けること とされていますので、このような機会を活用することが考えられます。 関係労働者の意見を聴く機会は、必ずしも会議体の構成をとる必要はありませんが、それぞれの事業場の実情に応じて、実効性が確保できる方法により、できるだけ様々な現場や立場の労働者から意見を聴くことが重要です。 例えば、事業者としての方針を表明しつつ、後述1−3の社内ルールの案をあらかじめ 作成した上で、事業場内に周知し、労働者に意見を募るといった方法も考えられます。 ・ 関係労働者の意見聴取は、後述2−1の衛生推進者又は安全衛生推進者を中心として実 施することが望まれます。 ・なお、ストレスチェック実施後にも、実施状況やそれを踏まえた実施方法等の改善等に ついて、関係労働者の意見を聴くことが望まれます。
【参考】関係労働者の意見を聴く機会の設置状況(事例)  参照。
◆1−3 社内ルールの作成・周知→ 実施事項⇒ 事業者は、関係労働者の意見聴取の結果を踏まえ、ストレスチェック制度の社内ルール を作成し、周知します。 留意事項⇒・ ストレスチェック制度の社内ルールとして、以下の事項について定めることが望まれます。→・実施体制 ・実施方法 ・記録の保存 ・情報管理 ・情報の開示、訂正等及び苦情処理 ・不利益な取扱いの防止 ※ 社内ルールの作成に当たっては、次頁の「社内ルールの例」を参考にしてください。 ・ 仮に、社内ルールを規程として作成する場合は、巻末資料「ストレスチェック制度実施 規程(モデル例)」を参考にしてください。 ※ この規程例は、定めておくと良いと考えられる事項を詳細にお示ししたものであり、 あくまで一例です。それぞれの事業場の実情に応じてアレンジしてください。 ・ ストレスチェック制度の社内ルールの周知は、事業場内イントラネットへの掲載や規程の配付等により行ってください。
【参考】社内ルールの例  ストレスチェック制度の社内ルール(周知) 参照。

○2 ストレスチェック制度の実施体制
◆2−1 実務担当者の選任
→ 実施事項⇒ 事業者は、委託先の外部機関に依頼して実施者等を選定します。また、事業場において実務担当者を指名します。 留意事項⇒労働者数 50 人未満の事業場においては、原則として、労働者のプライバシー保護の観 点から、ストレスチェックの実施を外部機関に委託することが推奨されます。外部機関に は健診機関も想定されます。 ストレスチェックの実施を外部委託する場合の実施体制は以下のようになります。   ストレスチェックの実施を外部委託する場合の実施体制(イメージ) 参照。
・ストレスチェックの実施を外部委託する場合であっても、ストレスチェック制度は事業 者の責任において実施するものであり、事業者は、実施に当たって、外部委託先との連絡調整等の事務を担当する実務担当者を指名するなど、実施体制を整備する必要があります。 委託先の外部機関においては、実施者を選任し、実施事務従事者を配置します。
・ 労働者数10人以上50人未満の事業場では、労働安全衛生規則第12条の2に基づき、 業種により衛生推進者又は安全衛生推進者を選任することとされています。 実務担当者には、衛生推進者又は安全衛生推進者(メンタルヘルス指針に基づくメンタ ルヘルス推進担当者を選任している場合はその者)を選任することが望まれます。また、 前述1−2の関係労働者の意見聴取は、これらの者を中心に実施することが望まれます。 〇 実務担当者は、個人のストレスチェック結果等の健康情報を取り扱うことがない立場ですが、当然ながら、自身はこうした情報を取り扱わないことを徹底するなど、事業場内の 実務の担当者として個人情報保護への配慮が求められます。
【参考】労働者数10人未満の事業場における実務担当者
◆2−2 ストレスチェックの委託先の選定・契約→実施事項⇒ 事業者は、ストレスチェックの委託先の選定に当たっては、事前に外部機関から「サービス内容事前説明書」を作成・提出してもらい、その内容を確認します。 留意事項⇒ストレスチェックの実施の委託先を適切に選定できるよう、事前に外部機関から以下の 事項について説明を求めることが重要です。→@ 実施体制(実施者、実施事務従事者等) A 実施方法(調査票、調査方法、高ストレス者・面接指導対象者の選定方法、ストレスチェック結果の通知方法、面接指導対象者への通知方法等) B 料金体系(料金体系、基本料金、オプション料金の明示等) C 面接指導(面接指導実施メニューの有無、面接指導医師等) D 情報管理(結果通知等の情報の流れ、結果の保存等)  ・ 説明を求めるに当たっては、巻末資料の「サービス内容事前説明書」を外部機関に作成・提出してもらうようにしてください。
・ 外部機関の提案内容については、以下のようなポイントでの確認が重要です。→ 実施体制について、実施者、実施事務従事者は、委託先で選定されている者を活用することが基本となります。実施者は必要な資格(前述2−1参照)を有する者か 等 実施方法について、調査票の項目、紙/ウェブの選択肢の提案、調査方法(調査 票の配布・回収、未受検者に対する受検勧奨)、高ストレス者・面接指導対象者 の選定方法の妥当性 等 料金体系(※)について、どこまでのサービスを提供しているのか(集団分析、面接指導、相談窓口等)、標準サービスか/追加のオプションサービスか、具体的な額、オプション料金との区別が明確か 等 ※ ストレスチェック実施の受託料金には、実施者及び実施事務に従事する内部スタッフ(実施体制)+実施事務経費+システム提供+データ保管といった実 施に不可分の費用は、原則加味されていることが標準であると考えられることから、これらの費用がオプション(別料金)とされている場合には、その料金 設定について外部機関から十分な説明を受ける必要があります。 面接指導について、地産保(後述2−3参照)の利用か/外部機関のオプション サービスか(実際に面接指導が実施された場合のみ料金が発生するか) 等 情報管理について、個人情報保護の体制(プライバシーマーク等の認証の有無)、 結果の保存方法・セキュリティ 等
・事業者は、外部機関の提案内容をもとに、@ストレスチェック、集団分析を当該外部機関に委託するのか、A面接指導については、地産保を利用するのか外部機関のオプションサービスを利用するのかを決定します。
◆2−3 医師の面接指導の依頼先の選定 ※ 医師の面接指導の実施については後述4を参照 →実施事項⇒ ストレスチェックの委託先の選定・契約に当たっては、面接指導の依頼先について、地産保の利用か/委託先のオプションサービスの利用か、あらかじめ決めておきます。 留意事項⇒労働者数 50 人未満の事業場における医師の面接指導の実施は、最寄りの「地域産業保 健センター」(以下「地産保」といいます。)に依頼して、無料で受けることができます。 ・医師の面接指導の依頼先としては、上記の地産保のほか、ストレスチェックの委託先の外部機関が面接指導もメニューの一つとして提供していることがあり、当該サービスを利用することも考えられます。(この場合、費用は当該外部機関との契約で決まります。)
◆2−4 実施時期及び対象者の決定→ 実施事項⇒ 事業者は、ストレスチェックの実施時期(1年ごとに1回)、対象者(前述0−4参照) を決定します。 留意事項⇒ストレスチェックは集団分析を行うことから、少なくとも集計・分析の単位となる集団 について同時期に行うことが望まれます。このため、ストレスチェックを定期健康診断と 併せて実施することを検討する場合、定期健康診断を一斉に実施していない(例えば誕生 月に実施するなど)事業場では、時期の検討が必要です。
◆2−5 調査票及び高ストレス者の選定方法の決定→実施事項⇒事業者は、ストレスチェックの調査票(項目、調査形態)及び高ストレス者の選定方法 について、実施者の提案等を踏まえ決定します。 留意事項⇒・ストレスチェックの調査票(項目)としては、巻末資料の「職業性ストレス簡易調査票」 (57項目)を利用することが推奨されます。また、これを簡略化した調査票の例(23項 目)も巻末資料に示しますが、集団分析が詳細にできないことに留意が必要です。 ・ 調査形態としては、調査票の用紙を配布し記入してもらう方法、ウェブ上で回答を入力 してもらう方法がありますが、労働者の属性によってこれらを使い分ける方法を含め、それぞれの事業場の状況に適したやり方が考えられます。 ※ 紙での実施は、配布・回収の煩雑さがありますが、1人1台の PC が支給されていな い、個人の社用メールアドレスがない、個人のスマートフォンを業務に用いることを許可していない等の事業場では紙での実施が適している場合があります。 ・ 高ストレス者の選定方法については、上記の「職業性ストレス簡易調査票」を使用する 場合は、厚生労働省が示す基準・方法によることが適当です。実施者(委託先)の提案等 を踏まえて決定してください。

○3 ストレスチェックの実施
◆3−1 調査票の配布・回収・受検勧奨→実施事項
⇒ストレスチェックの調査票は、委託先の外部機関が配布し、回収します。 未受検者への受検勧奨は、委託先の外部機関または事業者が行う方法があります。 留意事項⇒ストレスチェックの実施に当たっては、労働者が戸惑うことのないように、あらかじめ、 実務担当者から社内に実施の予告(実施時期、委託先の外部機関名、調査票の配布・回収 の方法、受検勧奨の方法等)を行っておく必要があります。 ・ 全ての労働者がストレスチェックを受けることが望ましいため、事業者は、以下のよう な方法で、未受検者に対して受検勧奨を行うことができます。その際、業務命令のような 形で強要するようなことのないように十分に留意する必要があります。 ・委託先の外部機関が、未受検者に対して受検を勧奨する方法 ・事業者が、委託先の外部機関からストレスチェックを受けた労働者リストを入手する等 により受検の有無を把握した上で、未受検者に対して受検を勧奨する方法  ・ ストレスチェックは業務時間中に実施するものとし、管理者には、労働者が業務時間中 にストレスチェックを受けることができるよう配慮することが望まれます。
【参考】外国人労働者のストレスチェック受検への配慮  参照。
◆3−2 ストレスチェック結果の通知→実施事項⇒事業者は、個人のストレスチェック結果について、実施者(委託先)から、他者に内容 が分からない形で労働者本人に通知されるようにしなければなりません。 面接指導対象者に対しては、実施者(委託先)から、申出の勧奨を行います。 留意事項⇒事業者は、実施者(委託先)から、労働者本人に以下の事項を通知させます。  必ず通知させなければならない事項→ ア 個人のストレスチェック結果 @ 個人のストレスプロフィール A 高ストレス者に該当するか否かの評価結果 B 面接指導を受ける必要があるかどうかの評価結果(面接指導対象者に対しては、事業者への申出の勧奨(併せて、申出窓口及び申出方法)) 通知させることが望ましい事項 イ セルフケアのためのアドバイス(※) ウ 面接指導の申出窓口以外の相談可能な窓口(詳細は後述の4―6を参照。) ※ ストレスチェック結果を活用して、各自において、自身のストレスに気づき、また、 これに対処するための知識・方法を身につけ、それを実施すること(セルフケア)が重要であり、事業者はあらかじめ必要な助言(個人結果を受けて各自セルフケアに取り組むことの奨励及びそのための情報提供等。巻末資料Cを参考。)を行います。 ・ 事業者が個人結果の提供を受けることは、基本的には想定されていません。 ・ 個人結果の通知方法として、内容が分からないように密封された封筒(封書)に入れて 事業場に提供され、事務担当者等から個人に配布することは差し支えありません。 ・ 面接指導対象者に対象者であることを伝える場合、対象者だけに職場で封書を配布する と、面接指導対象者であると他の者に類推される可能性があることから、電子メールで通知する、全員にストレスチェック結果を封書で通知する際に併せて面接指導対象者である旨の通知文も同封して通知するなどの配慮が必要となります。 ・ 面接指導の申出を行ったことや面接指導の結果は事業者に伝わることになりますので、 面接指導対象者に対してはあらかじめその旨を通知しておくことが必要です。
◆3−3 ストレスチェック結果の保存→実施事項⇒事業者は、個人のストレスチェック結果について、委託先の外部機関において保存させることが望まれますようにします。 留意事項⇒・ 個人のストレスチェック結果は、法令上、労働者の同意なく事業者が提供を受けること はできないため、結果の保存については、委託先の外部機関における実施者又は実施事務 従事者が行うことになります。 保存場所は、外部機関の保管場所やサーバ内(結果がシステム上のデータの場合)で保管することが考えられます。 保存期間は、実施者において保存する場合は、5年間とすることが望まれます。 ※委託先との契約に際しては、ストレスチェック結果の記録の保存についても委託内容に含めるようにしましょう。 ・ ストレスチェック結果の保存を自社で行おうとする場合は、後述8を参照。

○4 医師の面接指導及び事後措置
◆4−1 面接指導の申出→実施事項
⇒事業者は、面接指導対象者から申出があった場合は、遅滞なく面接指導を実施しなければなりません。 事業者は、面接指導を担当する医師と、面接指導の日程調整を行います。 留意事項⇒・面接指導を受けることを希望する申出は、事業者に対して行われることになりますが、 以下のように、労働者が安心して申出できるための環境の整備が重要です。→【直接事業者に申し出る場合】基本的には事業者が個人のストレスチェック結果の提供を受けることは想定されていま せん。 【委託先の外部機関を経由して申し出る場合】面接指導の申出先を、直接事業者にではなく、外部機関を経由して申出ができるように することが考えられます。この場合、申出が行われたことは事業者に報告されることになるので、このことについて、労働者に予め(面接指導の申出勧奨の機会等に)伝えておく必要があります。    面接指導の申出先別・手続きの流れ 参照。
・ 面接指導を実施する日時は、就業時間内に設定することが望まれます。就業時間内に面 接指導を受ける際には、労働者の職場の管理者の理解を得ておくことも重要です。 ・ 面接指導を実施する場所は、(ヒアリングをもとに、シフト活用等、面接指導を受けていることが特定されない方法を例示)
◆4−2 面接指導の実施→実施事項⇒事業者は、面接指導の実施に際し、面接指導を担当する医師に、面接指導に必要な情報を提供します。 留意事項⇒面接指導を地産保に依頼する場合、必要事項を記入して申し込む必要があります。(地 産保への申込方法等は巻末資料Cを参照) ・面接指導を担当する医師に、面接指導に必要な例えば以下のような情報を提供すること になります。@〜Dまで。
・ 事業者は、上記の@〜Dの情報をとりまとめ、面接指導を担当する医師(地産保等)に 事前に送付することが望まれます。 ※Aの個人のストレスチェック結果については、委託先の外部機関から密封された封筒に 入れた状態で取り寄せ、他の情報と合わせて送付する、又は、本人が面接指導時に自ら 持参する等、労働者のプライバシーが確保される方法で面接指導を担当する医師(地産 保等)に情報提供する必要があります。 ※上記の面接指導を依頼するために必要な情報について、面接指導を担当する医師(地産 保等)に提供することは、法令に基づく対応であり、本人の同意を得なくても第三者提 供の制限は受けませんが、情報提供することは予め本人に伝えておくことが望まれます。
◆4−3 医師からの意見聴取→実施事項⇒事業者は、面接指導結果に基づき、就業上の措置の必要性の有無や講ずべき措置の内容 について、医師(面接指導を実施した医師等)から意見を聴取しなければなりません。 留意事項⇒・ 法令においては、面接指導を実施した後、遅くとも1月以内には医師から意見を聴取する必要があります。 ・ 面接指導を実施した医師から意見を聴取することが適当です。 ・地産保において面接指導を実施した場合は、面接指導結果とセットで医師の意見書が提 供されます。 ・ ストレスチェック指針が示す、医師の意見書に含めるべき事項は以下のとおりです。→ ア 就業区分及び就業上の措置の内容 イ 職場環境の改善に関する意見    ・ 職場環境の改善に関する意見は、人事労務管理に関わるものが多いため、人事労務担当 者や管理監督者とも連携して対応することが重要です。また、上司のパワーハラスメントなど、職場の人間関係に問題があることも考えられますので、情報管理も含め人事労務担当者と連携した慎重な対応が必要になります。
◆4−4 就業上の措置→ 実施事項⇒事業者は、医師の意見聴取の結果を踏まえ、必要があると認められる場合は、当該労働 者の実情を考慮して、対応可能な就業上の措置を講じなければなりません。 留意事項⇒・ 就業上の措置を決定する場合には、あらかじめ当該措置対象の労働者の意見を聴き、十分な話し合いを通じてその労働者の了解が得られるよう努め、労働者に対する不利益な取 扱いにつながらないように留意しなければなりません。 ・ 就業上の措置の実施に当たっては、当該労働者の職場の管理監督者の理解を得ることが 不可欠であり、プライバシーに配慮しつつ、管理監督者に対し、就業上の措置の目的・内 容等について理解が得られるよう必要な説明を行うことが適当です。 なお、管理監督者がいない場合は、業務量の調整、業務分担等のために必要な範囲で、 プライバシーに配慮しつつ、当該労働者の職場の同僚等に対し、就業上の措置の目的・内 容等について必要な説明を行うことが考えられます。 ・ 就業上の措置を講じた後、医師の意見書の措置期間をめどに、ストレス状態の改善の状 況に応じて、順次通常の勤務に戻す等適切な措置を講ずる必要があります。(意見聴取を行った医師等に意見を聴く必要がある場合、当該医師に再度相談することが望まれます。) ・ 面接指導結果に基づく医師の意見書を踏まえた対応は、個別の労働者への措置にとどまらず、それをきっかけに、経営改善に向けた組織のボトルネックへの気づきとして捉えることが重要です。
◆4−5 面接指導以外の相談対応→ 実施事項⇒事業者は、面接指導の申出窓口以外の相談できる窓口について、労働者に情報提供して おくことが望まれます。 留意事項⇒ストレスチェックの結果、高ストレスであるとされ、面接指導の対象となった労働者は、できるだけ面接指導を受けることが望ましいと考えられますが、面接指導を受けるかどうかはあくまで本人の選択によります。 ・ 面接指導を受けることを選択しなかった労働者も、高ストレスの状態で放置されること がないように、高ストレスであるとされた労働者には、以下のような、面接指導以外の相 談できる窓口について案内することが重要です。 また、高ストレスではない人も相談できる窓口があれば、併せて案内することが望まれます。 ・ このような相談窓口の案内について、委託先の外部機関からストレスチェック受検者に 適切に提供されるか、委託先の選定に当たって、よく確認することが重要です。→・「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳」の相談窓口 ・ 厚生労働省が運営 ・ 電話、SNS、メールによる相談に対応(無料) ・ 高ストレスではない人も含め、どなたでも利用可能 ※ 詳細は巻末資料Cを参照・委託先の外部機関が提供する相談サービス ・ 自社内にカウンセラー等による健康相談の体制がある場合はその窓口 等 ※相談窓口の案内に当たっては、相談内容が会社に知られず匿名性が担保されている ことを確認してください。
◆4−6 面接指導結果の記録と保存→実施事項⇒事業者は、面接指導結果の記録を5年間保存しなければなりません。 留意事項⇒・保存する記録としては、面接指導結果に基づき、次の事項を記載しなければなりません。→@ 面接指導の実施年月日 A 当該労働者の氏名 B 面接指導を行った医師の氏名 C 当該労働者の勤務の状況 D 当該労働者の心理的な負担の状況 E その他の当該労働者の心身の状況 F 当該労働者の健康を保持するために必要な措置についての医師の意見
・ 面接指導を実施した医師は、当該労働者の健康を確保するための就業上の措置を実施す るため必要最小限の情報に限定して事業者に情報を提供する必要があり、診断名、検査値、 具体的な愁訴の内容等の生データや詳細な医学的な情報は事業者に提供してはいけないこ とになっています。事業者としても、このような情報の提供を求めてはいけません。

○5 集団分析・職場環境改善
◆5−1 集団ごとの集計・分析(集団分析)実施事項
→事業者は、委託先の外部機関(実施者)に、個人のストレスチェック結果を集団ごとに 集計・分析させるよう努めなければなりません。 留意事項⇒ストレスチェック制度が、メンタルヘルス不調の未然防止を目的としていることを踏まえれば、個人のセルフケアとともに、ストレスチェックの結果を集団ごとに分析し、職場 環境を改善することが重要です。 ・ 集団分析の具体的な方法は、使用する調査票により異なりますが、国が標準的な項目として示す「職業性ストレス簡易調査票」(57 項目)又は簡略版(23 項目)を使用する場合には、これに関して公開されている「仕事のストレス判定図」によることが適当です。 ・ 集団での集計や分析は個人のストレスチェック結果を基にすることから、特に小規模事 業場においては、労働者のプライバシーの保護の観点から、個人が特定されない方法で実施するよう十分に留意する必要があります。 ・ 集団分析結果については、集計・分析の単位が 10 人を下回る場合には、個人が特定されるおそれがあることから、原則として集団分析結果の提供を受けてはいけません。 ※ 集団分析の下限人数の「10人」は、在籍労働者数ではなく、実際の受検者数(有効なデータ数)でカウントする必要があります。 ・ 集団ごとの集計・分析を自社で行おうとする場合は、後述8を参照。
◆5−2 職場環境改善→ 実施事項⇒事業者は、集団分析結果を活用し、職場環境のストレス要因の軽減に取り組むよう努めなければなりません。 留意事項⇒ 職場環境改善については、集団分析結果だけでなく、外部機関から提供された参考デー タやアドバイス、管理監督者による日常の職場管理で得られた情報、労働者(労働組合等) への意見聴取から得られた情報等も勘案して、勤務形態又は職場組織の見直し等の様々な 観点から職場環境を改善するための必要な措置を講じることが望まれます。 その取組内容は極めて多様ですが、例えば以下のような取組例があります。→ 事例A(技術サービス業・労働者数115名)、事例B(鉱業,採石業,砂利採取業・労働者86名)、 事例C(建設業)、事例D(製造業)、 事例E(製造業)   参照。

○6 労働者のプライバシーの保護→ 留意事項⇒・事業者は、ストレスチェック制度の実施に当たり、労働安全衛生法によりストレスチェックや高ストレス者の面接指導の実施の事務に従事した者には罰則付きで守秘義務が課せられているといった、労働者のプライバシーへの配慮を求めた法律の趣旨を十分踏まえる必要があります。 ・ 事業者は、個人のストレスチェック結果等について、当該情報を保有している実施者等に対して、不正に入手したり、提供を強要したりしてはいけません。 個人のストレスチェック結果については、事業者が提供を受ける必要があるのは限られた場合であり、原則として、事業者は入手すべきではありません。仮に合理的な理由があり、労働者の事前の同意を経て提供を受けた場合であっても、情報は適切に管理し、社内で共有する場合も必要最小限の範囲に止める必要があります。 ・ ストレスチェック制度を実施する中では、個々のストレスチェック結果をはじめとした労働者の個人情報が取り扱われることとなりますが、特に個人のストレスチェック結果については、健康情報であり、個人情報保護法第2条第3項に規定する「要配慮個人情報」に含まれる機微な情報となります。 こうした情報については、労働者のプライバシー保護の観点から、その入手や提供において極めて慎重な取り扱いが求められます。
・なお、商工会や協同組合など業界団体に所属している企業(業界団体所属型)や、工業 団地・商店街・卸団地など地域的にまとまっている企業(地域集積型)が、ストレスチェックの実施や集団分析等についても共同で行う場合にあっても、当該団体等の事務局は、 プライバシー保護に留意する必要があります。

○7 不利益取扱の禁止→留意事項⇒ ・事業者が、ストレスチェック及び面接指導において把握した労働者の健康情報等に基づき、 当該労働者の健康の確保に必要な範囲を超えて、当該労働者に対して不利益な取扱いを行うことはあってはなりません。 ・ 法律により、@ 労働者が面接指導の申出をしたことを理由とした不利益な取扱いは禁 止されています。 また、A ストレスチェック結果のみを理由とした不利益な取扱いについても、これを行ってはなりません。 ・ 指針により、次に掲げる事業者による不利益な取扱いについては、一般的に合理的なものとはいえないため、これを行ってはなりません。 B 労働者がストレスチェックを受けないこと等を理由とした不利益な取扱い→● ストレスチェックを受けない労働者に対して、これを理由とした不利益な取扱いを行うこと。例えば、就業規則においてストレスチェックの受検を義務付け、受検しない労働者に対して懲戒処分を行うことは、労働者に受検を義務付けていない法の趣旨 に照らして行ってはならないこと。 ● ストレスチェック結果を事業者に提供することに同意しない労働者に対して、これ を理由とした不利益な取扱いを行うこと。 ● 面接指導の要件を満たしているにもかかわらず、面接指導の申出を行わない労働者 に対して、これを理由とした不利益な取扱いを行うこと。 C 面接指導結果を理由とした不利益な取扱い→● 措置の実施に当たり、医師による面接指導を行うこと又は面接指導結果に基づく必要な措置について医師の意見を聴取すること等の法令上求められる手順に従わず、不利益な取扱いを行うこと。 ● 面接指導結果に基づく措置の実施に当たり、医師の意見とはその内容・程度が著しく異なる等医師の意見を勘案し必要と認められる範囲内となっていないもの又は労働者の実情が考慮されていないもの等の法令上求められる要件を満たさない内容の不利益な取扱いを行うこと。 ● 面接指導の結果を理由として、次に掲げる措置を行うこと。→(a)解雇すること。 (b)期間を定めて雇用される者について契約の更新をしないこと。 (c)退職勧奨を行うこと。 (d)不当な動機・目的をもってなされたと判断されるような配置転換又は職位(役 職)の変更を命じること。 (e)その他の労働契約法等の労働関係法令に違反する措置を講じること。

○8 外部委託ではなく自社で実施する場合の留意点→留意事項⇒ストレスチェックの実施については、外部委託せず、自社で実施することも可能ですが、 その場合には、個人のストレスチェック結果の取扱いが生じること等から、以下のような点に十分留意する必要があります。 そのため、自社でストレスチェックの実施を行う場合は、プライバシー保護の観点から、 事業場内の厳格な体制整備のほか、極めて慎重な運用が求められます。
@ 実施体制の整備→・ストレスチェックの実施を外部委託せず、自社で実施する場合は、実施者(医師・保健師等)、実施事務従事者を自社内で選定する必要があります。人事に関して直接の権限を持つ監督的地位にある者(社長、人事部長等)はストレスチェックの実施の事務には従事できない等の制限が課されます。 ・ また、実施者、実施事務従事者は、労働者のストレスチェック結果等の健康情報を取り扱うこととなるため、守秘義務が課されます(違反した場合の罰則あり)。
A ストレスチェックの実施→・特に小規模の事業場において、自社内で実施事務従事者を選任し、個人のストレスチェック結果等の健康情報を取り扱おうとする場合、守秘義務が課されることを含め役割の周知、運用の徹底がなされない限り、事業者に個人情報が容易に把握されてしまうの ではないかという不安が生じやすく、ストレスチェック制度への労働者の協力が得られず、適切な実施が難しくなります。
B 結果の通知→・結果の通知に関しては、外部委託と比較してプライバシー保護上のリスク(誤送信・誤配布・人間関係から生じる情報漏洩等の可能性)及びその防止を含めた運用負担(封入・確認・結果通知記録の管理等の事務負担、人的負担)がともに大きくなります。
C 面接指導の申出勧奨→・面接指導の申出勧奨に当たり、面接指導対象者だけに職場で封書を配布すると、面接指導対象者であると他の者に類推される可能性があることから、電子メールで通知する、 自宅に封書で郵送する、全員にストレスチェック結果を封書で通知する際に併せて面接指導対象者である旨の通知文も同封して通知するなどの配慮が必要となります。 ・ストレスチェックの実施を外部委託する場合、当該通知は外部機関から面接指導対象者に直接行われますが、自社で実施する場合は、実施事務従事者を自社内で選定し、これらの通知の事務を行わせる必要があります。
D 面接指導の実施→・面接指導を地産保等の外部機関に依頼して実施する場合、面接指導が社外で完結し、 面接指導結果の提供範囲(※)が明確になりますが、自社内で面接指導を実施する場合には、医師を確保した上で、事業者への報告内容の線引きについて整理が必要です(個人情報と就業上の措置に必要な情報が曖昧になりやすいので留意が必要です)。 ※ 面接指導結果の記録の作成に当たっては、面接指導を実施した医師は、当該労働者の健康を確保するための就業上の措置を実施するため必要最小限の情報に限定して事業者に情報を提供する必要があり、診断名、検査値、具体的な愁訴の内容等の生デ ータや詳細な医学的な情報は事業者に提供してはいけません。
➅ 集団分析の実施→・部機関が集計・分析を実施して事業場に提供する場合は、個人を特定できない措置 (10 人未満は非表示など)が自動的に講じられますが、自社内で集計・分析する場合には、実施事務従事者を自社内で選定し、個人を特定できない方法による実施を厳守するとともに、守秘義務の徹底が必要となります。もとより、小規模事業場では社内の人 間関係が近いことから、個人特定のリスクが高く、社内で管理していること自体への労 働者の不安が生じやすいことに留意が必要です。 ・ 労働者数10人未満の事業場や10人以上の事業場における10人未満の集団単位では、 プライバシー保護の観点から、原則として集団分析を実施しないでください。
F 結果の保存→・ストレスチェックの実施を外部委託せず、自社で実施する場合は、実施者(医師・保健師等)、実施事務従事者がストレスチェック結果を保存することとなりますが、この場合、事業場内のネットワークのサーバ、保管庫等に保存するとともに、パスワード設定等により、事業者等が閲覧できないようにする等の厳格な情報管理が求められます。 ※ 厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における 情報通信の技術の利用に関する省令(平成17年厚生労働省令第44号)に基づき適切な保存を行う必要があります。

≪巻末資料≫
○巻末資料@
→ ストレスチェック制度実施規程(モデル例) ※ この規程(モデル例)は、定めておくと良いと考えられる事項を詳細にお示ししたもの であり、あくまで一例です。それぞれの事業場の実情に応じてアレンジしてください。
○巻末資料A→ サービス内容事前説明書(モデル例) 厚生労働省「小規模事業場ストレスチェック実施マニュアル」に基づく「サービス内容事 前説明書」は、ストレスチェック実施サービスを提供する事業者が、その委託契約に先立ち、 サービス内容・料金等について適切に把握できるよう、重要事項を分かりやすく明示するも のです。
○巻末資料B→ 職業性ストレス簡易調査票 職業性ストレス簡易調査票(57項目)
・簡略版(23項目)

○巻末資料C 関係法令・各種情報等
1.法令・指針・通達等
→ストレスチェック制度関係法令等(厚労省HP) 関係法令や指針、マニュアル、通達、Q&A等を掲載しています。社内ルー ル例、ストレスチェック制度実施規程(モデル例)、サービス内容事前説明 書(モデル例)の編集可能媒体も掲載しています。 → https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000181838.html

2.事業者向け各種情報 →・産保センター・地産保の利用案内(労働者健康安全機構HP) 都道府県の産業保健総合支援センター(産保センター)及び全国350か所 の地域産業保健センター(地産保)で提供している支援サービスの内容や利 用方法、最寄りの産保センター・地産保の連絡先等を掲載しています。↓
https://www.johas.go.jp/Portals/0/sanpocenter/service.html
・ストレスチェック等のメンタルヘルス対策(厚労省HP) ストレスチェック・メンタルヘルス対策の手引きや取組事例集などの各種 支援ツールを掲載しています。
https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/
・ストレスチェック制度の情報提供(こころの耳HP) ストレスチェック制度の実施に役立つ情報を広く掲載しています。(スト レスチェックの調査票(57項目、80項目)、職場環境改善ツール等) → https://kokoro.mhlw.go.jp/etc/kaiseianeihou/
・はじめてのメンタルヘルス対策(こころの耳HP) 中小企業におけるストレスチェック・メンタルヘルス対策の取組事例や、 職場のメンタルヘルス研修ツール等を掲載しています。 → https://kokoro.mhlw.go.jp/employer/ ○外国人労働者のストレスチェック受検支援ツール(厚労省HP) 外国語版の調査票や受検案内の文書例等を掲載しています。↓
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/index̲00022.html

3.労働者がセルフケアに活用できる各種情報
・セルフケアツール(こころの耳HP) 労働者がセルフケアに活用できる動画やストレスセルフチェック等の様々 なコンテンツを掲載しています。↓
https://kokoro.mhlw.go.jp/worker/
・こころの耳相談窓口(こころの耳HP) 高ストレス者等の方が、メンタルヘルス不調等に関する相談ができる相談 窓口(電話・メール・SNS)を設置しています。無料でご利用いただけます。 → https://kokoro.mhlw.go.jp/soudan/

次回は新たに「社会保障審議会障害者部会(第152回)の資料について」からです。

第86回労働政策審議会雇用環境・均等分科会 [2025年12月09日(Tue)]
第86回労働政策審議会雇用環境・均等分科会(令和7年11月6日)
<議題> 障害者団体へのヒアリング
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65646.html
◎資料1−6 特定非営利活動法人 DPI(障害者インターナショナル)日本会議提出資料
カスタマーハラスメント防止措置に関する指針へのDPI日本会議意見
労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律の一部改正(改改 正法第1条及び第2条関係)
特定非営利活動法人DPI改障害者インターナショナル)日本会議 事務局長 佐藤 聡
2023 年に改正された旅館業法では、指針の策定時に多様な障害者団体へのヒアリングを行い、障害者が合理的配慮の提供を求めることは宿泊拒否事由には当たらないことを明記するなど、旅館業法と障害 者差別解消法の関係改不当な差別的取り扱いの禁止、障害特性を踏まえた対応と合理的配慮の提供、環境 整備等)を丁寧に記載しております。 合理的配慮の提供を求めることや、障害特性の理解がないことによって事業者が誤った判断・対応を することがないように、カスタマーハラスメント対策措置に関する指針(改下 (指針)においても、下 の事項を盛り込んでいただけますようお願いいたします。

1. 指針に盛り込んでいただきたいこと
(1) 障害者差別解消法の遵守
→・ 全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられる
ことなく、相互に人格と個性を尊重し合いなが ら共生する社会の実現に向け、障害を理由とする差別の解消を推進することを目的に2016年に障害 者差別解消法が施行され、2024年4月からは事業者も合理的配慮の提供が義務化されました。 ・ どの事業者においても障害者差別解消法を遵守することは当然の責務であり、障害者に対し、障害 を理由とする不当な差別的取扱いをしてはならないこと、障害特性を踏まえた対応をすること、合 理的配慮の提供を行うことが求められています。 ・ 指針においても、障害者差別解消法の趣旨を踏まえた対応を行うように、障害者差別解消法の遵守 を明記してください。
(2) 障害者が合理的配慮の提供を求めることはカスタマーハラスメントに当たらない
(建設的対話)
→・ 障害者差別解消法において、事業者には障害者から合理的配慮の提供を求められた場合は対応する ことが定められています。これを踏まえて、障害者から合理的配慮の提供を求めることは、カスタマーハラスメントには当たらないことを指針に明記してください。 ・ 合理的配慮の提供に当たっては、障害者と事業者の建設的対話が重要かつ不可欠です。建設的対話 には検討の手間が必要だったり、あるいは障害特性やコミュニケーション方法によって時間がかかる場合があります。( 合理的配慮の提供のために建設的対話を求めようとしたらカスタマーハラスメ ントとみなされるのではないか」と障害のある客を萎縮させて、合理的配慮を求めることをためらわせるということが起きないようにしてください。
(3) 障害特性の理解→・ 障害者と接した経験が少ない人は、言語障害や知的障害、聴
覚障害等によってコミュニケーション がうまく取れない場合があります。改正労働施策総合推進法では、 社会通念上許容される範囲を超 えた言動(改客客等言動)」をカスタマーハラスメントとしていますが、障害特性への理解が不十分な ことによって、誤ってカスタマーハラスメントと受け取ってしまうことも実際に起きています。 ・ 指針において、障害特性を踏まえた対応をするように明記してください。
(4) 障害者が障害を理由とした不当な差別的取り扱いを受けないように求めること→ ・ 旅館業法の指針においては、 障害者が障害を理由とした不当な差別的取り扱いを受け、謝罪等を求 めること」はカスタマーハラスメントには当たらないと明記されました。 ・ カスタマーハラスメント防止措置の趣旨は、労働者の権利を守ることであると受け止めています。 ただし、実態として客客である障害者が事業者から不当な差別的取り扱いを受けて、建設的対話に 至らない実態も数多くあリます改参考2(2)A)。 ・ 事業者が障害を理由とした不当な差別的取り扱いを行なってしまった場合においては、障害者が不 当な差別的取り扱いの解消と適切な対応を求めることはカスタマーハラスメント当たらないことを 指針に明記してください。
(5) 事業者による研修の実施→ ・ 多様な障害者がおり、障害特性への理解は不可欠です。事業者においては、職員に対し障害特性の理 解を深める研修を実施するように求めてください。

2. 参考
(1) 改正旅館業法
→ 2023 年に改正された旅館業法では、指針で宿泊拒否に該当しな
いものの例として、下 が盛り込まれました。障害者団体へのヒアリングで、障害者への宿泊拒否が実際に起きていることが報告され、それ踏まえて盛り込まれたものです。 ・ 障害者が社会的障壁の除去を求める場合 ・ 障害者が障害を理由とした不当な差別的取り扱いを受け、謝罪等を求めること ・ 障害特性により場に応じた音量の調整ができないまま従業者に声をかける等、その行為が障害の特 性によることが本人やその同行者に聴くなどして把握できる場合
(2) 障害を理由とした差別の事例改DPI日本会議調査)
@ 建設的対話で解決した事例
→ a 湯船に入るためにシャワーチェアが必要なのだが、宿泊したホテルではシャワーチェアーがなかった。パイプ椅子でも代用できるので貸し出しをお願いしたら、 客用備品リストにはない」 ということで断られた。その後、対話を通じて借りることができることになり、無事に入浴することができた。 b 映画を見に行った時、車いすスペースが1つしかなく、隣の介助者席が空いていなかった。介 助者は次の上映にお願いしたいと言われたが、マネージャーと話し合った結果、予備席という スペースがあるということで、一緒に観ることができた。 2 c 映画館で一般席に移るので、車イスを支えるだけ手伝ってほしいとスタッフに伝えたが、 介助 資格がないのでできません」と断られた。資格の有無は関係ないし理由にはならないと伝え、 粘り強く話し合ったら、最終的には手伝ってもらうことができた。 d電動車いす一人で入店。店内はカウンター席の固定椅子とソファー席しかなかったが、店内で 食べたいと伝えたところ、車いすでもテーブルに近づけそうな場所を一緒に探してくれた。カ ウンターの角なら椅子と椅子の間隔が広くて車いすでも近づけると言ってくれて、醤油差しや 箸立て等を届きやすい場所に移動させてくれた。また、他のお客さんが角の椅子に座らないように調整してくれた。 e 2 段の階段のある飲食店のメニューを見ていたら、店員さんが お食事ですか」と聞いてくれた が 階段があるので車いすでは入れません」と言うと ちょっとお待ちください」と言い数人 の店員さんで車いすを持ち上げてくれた。おかげて食べたいものを食べることができた。帰りも同様に店員さんが階段を降ろしてくれた。 f 内閣府の建設的対話の事例改別紙)
A 建設的対話に至らなかった事例→ a ホテルの部屋のユニットバスの入り口に段差があって入れないので、段差解消のためにフロン トの椅子を貸してほしいとお願いしたら、 これはお貸しするものではありません」と断られた。 その椅子さえあれば入れるようになると伝えても、上司に相談してもらったが、結局貸しても らえなかった。 b全盲の車いす利用者と一緒に店内を散策中、化粧品店で簡単エステというのを発見した。エス テをしたことがないというので受け付けに行くと、車いすに乗っている姿を見ただけで店員の 顔色が変わり、どんな病気ですか?などさんざん聞かれ、何かあったら責任がとれないの一点 張り。本人は大丈夫です、エステ受けれますと言っても対応は変わらず、拒否された。 c車いす使用者を含め総勢20名で大阪に行くことになり、飛行機のチケットを取ろうと旅行会社 に電話したところ、車いす使用者と聞くなり うちは取り扱ってません」と断られた。合理的配慮の義務化のことを伝え、正当な理由もなく断るのは法律違反だと抗議すると、障害者に接遇した経験がないことと、スタッフの余裕がないのでできませんと拒否された。 d車いすで4DXのシアターでの映画鑑賞を希望したところ、座席が動くなどの理由で拒否された。 介助者がいるので介助者に座席に移してもらうことができることを伝え、通路でも良いなど 色々お願いしたが、認めてもらえなかった。 e車いす使用者と一緒にキャンプ場を利用したいという内容の電話をかけたが、一部砂利道があるので難しいと言われた。手動車いすなので介助者が持ち上げて移動すれば使用可能ではないかと思い、交渉しようとしたが、対応してくれず、別のバリアフリーのキャンプ場に行ってく ださいと言われた。 fセルフスタンドで給油の為に寄った時、(改車いす使用者ため)車から降りることが大変なのでお願いできますか?と店員に言ったところ 当店ではやれませんので他の店を紹介します」と断られた。 gお墓参りに行きたいので、詳しい場所を教えてもらうために寺に連絡をしたとき、視覚障害が あると伝えたら、お墓は段差もいっぱいあり危ないから視覚障害がある方はお墓参りに来ないでくださいといわれた。 h ガラガラの店内、 車いすで入店は大丈夫ですか?」と店員に尋ねたところ 店長に確認します」 と一度扉を閉められました。数秒後 他のお客様の迷惑になるのでお断りします」と言われました。合理的配慮などの提案は一切ありませんでした。
B 障害特性の不理解→ a ホテルを予約しようと電話したところ、私は言語障害があるので聞き取りにくかったのか、 あなたみたいな人が泊まるホテルではない」 当ホテルは狭いので車いすでは入れませんよ」門前 払いされた。
C その他の好事例→ a 倉敷に旅行に行った際に、レストランを事前予約しました。目が見えないためにナイフがうまく使えないのでお肉を一口大に切って提供してほしいとお願いしました。当日はお肉を切って 提供してくれて、さらに付け合わせの説明やお皿の形状、配置なども説明してくれて安心して 食事ができました。


◎参考資料 職場におけるカスタマーハラスメントに関して雇用管理上講ずべき措置等に関する 指針の骨子(案)(令和7年10 月27 日 労働政策審議会雇用環境・均等分科会資料)
職場におけるカスタマーハラスメントに関して雇用管理上講ずべき措置等に関する指針の骨子(案) ↓

1 はじめに
2 職場におけるカスタマーハラスメントの内容
・ 職場におけるカスタマーハラスメントの定義(職場において行われる@顧客等の言 動であって、Aその雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたものにより、B労働者の就業環境が害されるもの。 なお、顧客等からの正当な申入れ等は職場におけるカスタマーハラスメントに該当しない) ・ 「職場」とは、事業主が雇用する労働者が業務を遂行する場所を指し、当該労働者 が通常就業している場所以外の場所であっても、当該労働者が業務を遂行する場所に ついては、「職場」に含まれること。 ・ 「労働者」の範囲(派遣労働者も含まれること) ・ 「顧客等」の範囲(潜在的な顧客等が含まれることなど) ・ 「その雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えた」言動の考え方、典型的な例 ・ 「労働者の就業環境が害される」ことの考え方(「平均的な労働者の感じ方」を基準とすべきであることなど)

3 事業主等の責務→・ 事業主の責務、労働者の責務 4 事業主が雇用管理上講ずべき措置の内容 ・ 措置の内容
⑴ 事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発
⑵ 相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
⑶ 職場におけるカスタマーハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応(迅速・正確な事実確認、被害者への配慮措置、再発防止)
⑷ 職場におけるカスタマーハラスメントへの対応の実効性を確保するために必要なその抑止のための措置
⑸ ⑴から⑷までの措置と併せて講ずべき措置(相談者等のプライバシー保護、相談等を理由とした不利益取扱いの禁止) ・ 措置を講じる際に留意が必要なこと(消費者の権利、障害者への合理的配慮の提供義務、各業法等の定め)

5 他の事業主の講ずる雇用管理上の措置の実施に関する協力
6 事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関し行うことが望ましい取組の 内容
7 事業主が職場において行われる自らの雇用する労働者以外の者に対する顧客等の言動 に関し行うことが望ましい取組の内容


次回は新たに「ストレスチェック制度等のメンタルヘルス対策に関する検討会 「小規模事業場ストレスチェック実施マニュアル」作成ワーキンググループ 第4回資料」からです。

第86回労働政策審議会雇用環境・均等分科会 [2025年12月08日(Mon)]
第86回労働政策審議会雇用環境・均等分科会(令和7年11月6日)
<議題> 障害者団体へのヒアリング
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65646.html
◎資料1−1 障害者団体へのヒアリング事項
(1)カスタマーハラスメント防止措置に関する指針の策定に当たって、留意すべき事項について
@ 指針で
→・ 障害者差別解消法に規定する合理的配慮を求めることは直ちにカスタ マーハラスメントには当たらない旨 ・ 同法に基づく合理的配慮の提供義務があることに留意する必要があること を示すことについて
A 上記のほか、事業主が雇用管理上の措置を講ずる際に留意することが望 ましいと考えられる事項について

(2)指針策定後の周知に当たって、留意すべき事項について
@ 事業主や労働者が理解しておくとよいトラブル防止のための工夫について
A 周知の際に活用すべき具体的な事例について(例:内閣府の「合理的配 慮の提供等事例集」に示されている障害特性ごとの事例等)


◎資料1−2 一般社団法人 全国手をつなぐ育成会連合会 提出資料
(一社)全国手をつなぐ育成会連合会・意見書

この度は、ヒアリングの機会をいただき、ありがとうございます。 私たち「一般社団法人 全国手をつなぐ育成会連合会」は、知的・ 発達障害のある人(以下「知的障害者」という。)の権利擁護と政策 提言を行うため、全国56の団体が正会員となり、正会員の各団体 がそれぞれ役割を担う有機的なつながりをもつ連合体として活動していくことを目的として発足したものです。 昭和27(1952)年に、知的障害児を育てる3人の母親が障害 のある子の幸せを願い、教育、福祉、就労などの施策の整備、充実 を求めて、仲間の親・関係者・市民の皆さんに呼びかけたことをき っかけに、精神薄弱児育成会(別名:手をつなぐ親の会)が設立。 昭和30(1955)年に全国精神薄弱者育成会として社団法人と なり、昭和34(1959)年には社会福祉法人格を得て全日本精 神薄弱者育成会となりました。 その後、平成7(1995)年には「社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会」と改称しましたが、急激に進む少子高齢化や、社会福祉 法人のあり方の検討が行われる社会情勢のもと、障害者福祉の運動 を進める団体としてふさわしい組織となるべく、平成26(201 4)年に社会福祉法人格を返上し、任意団体として全国の育成会の 連合体組織である「全国手をつなぐ育成会連合会」を発足。令和2 年4月1日には、組織運営の透明性向上と活動の活性化を図るため、一般社団法人格を取得したものです。 地域組織としては47都道府県育成会と政令指定都市育成会(8 市)が正会員で、全国の育成会に所属する会員は約10万人です。 このほか、活動を支えていただくための会員として「賛助会員」を 募集しており、会員、賛助会員の皆さまには機関誌「手をつなぐ」(2万3千部)を毎月お届けしてます。(令和7年10月時点)
1 いわゆる「カスタマーハラスメント」の防止について→ 本会としては、「カスタマーハラスメント(以下「カスハラ」という。)」によ って従業者が追い詰められることがないよう、適切な防止策を講じることが重要と考えます。 以下のヒアリング項目への回答については、上記の視点を前提とします。
2 カスタマーハラスメント防止措置に関する指針の策定に当たって、留意すべき事項について→ 本会としては、指針において障害者差別解消法に規定する合理的配慮を求め ることをもって直ちにカスハラには当たらないこと、民間事業者においても同 法に基づく合理的配慮の提供義務があることに留意する必要があることを明示 していただきたいと考えています。特に、合理的配慮が成立するために重要となる「建設的対話」は、従業者と客である障害者との間で、提供可能性のある、過 重な負担に当たらない範囲の配慮について対話することが必須となります。こ れを「執拗な要求行為」などと位置付けられてしまうことは避けなければなりません。 また、事業主が雇用管理上の措置を講ずる際に留意していただきたい事項として、障害のある従業者がカスハラの被害に遭わないような取組みをお願い申し上げます。特に知的障害者が接客を伴う職域で働いている場合、定型的な応答は問題なくとも、突発的な応答、当意即妙が求められる応答が苦手なことが多いため、障害のない従業者に比べるとカスハラに遭ってしまうリスクが高いと考えられます。事業主の雇用管理においては、こうしたリスクへの対応も重要となります。
3 指針策定後の周知に当たって、留意すべき事項について→ 事業主や労働者が理解しておくとよいトラブル防止のための工夫として、障 害特性の理解が挙げられます。弊会が展開する「啓発キャラバン隊」では知的障害や自閉スペクトラム症などの特性を、参加型のワークショップにより親しみやすい形で啓発しています。下記の担当者までお問合せください。また、内閣府 の「合理的配慮の提供等事例集」に示されている障害特性ごとの事例紹介も参考 になると思われます。 近時の取組みでは、旅館業法の改正に際して「接遇研修ツール」が作成されて います。これは従業者に対して接客時に留意すべき事項を研修するためのツー ルですが、参考になると思われます。 以 上


◎資料1−3 社会福祉法人 日本身体障害者団体連合会 提出資料
カスタマーハラスメント防止措置に関する指針策定に対する意見 障害のある人が求める多様な就業環境の整備促進を考える上で、カスタマー ハラスメントの防止措置の構築は必要不可欠と考えます。今般、雇用環境・均等 分科会において指針の策定が検討されるに当たって、障害のある人に不利益が 生じないよう、かつ、障害者差別解消法を踏まえた議論を行っていただけますようお願い申し上げます。 指針策定等における当会からの意見につきましては、下記の通りです。
どうぞ よろしくお願い申し上げます。

(1)カスタマーハラスメント防止措置に関する指針の策定に当たって、留意すべき事項について
@指針に関することについて
・指針では、障害者差別解消法に基づいて、民間事業所にも合理的配慮の提供が 義務化(2024年4月1日施行)されていることを明確に示す。 ・それぞれの障害によって不便なこと、困っていることなどに関して、合理的配 慮を求めることがカスタマーハラスメントには当たらないことを明確に示す。 ※カスタマーハラスメントと合理的配慮の違いを明確に示すとともに、全従 業員で共有し理解を進める。 ・障害に対する偏見、差別的な行為を控え、障害の多様性を理解するとともに、 顧客を尊重して話を聞く姿勢が重要である。 ・障害の多様性を踏まえた事前的改善措置(事前の環境整備)に努めるとともに、 それでも困ること、不便なことのある人には合理的配慮を提供する必要がある旨の理解を進める。 ・障害によっては、合理的配慮を求めるときの話し方が明瞭に行えない場合や通 常以上に大きな声で話してしまう場合等があるため、そのような伝え方によってカスタマーハラスメントと取り間違わないようにする。
・障害のある顧客の希望する合理的配慮の具体的な行為の提供が難しい場合に は、その代替措置について、互いを尊重し、建設的対話を行う必要がある。((建 設的対話の意義と重要性を記すべき) ・障害のある従業員に対するカスタマーハラスメントを防止することも念頭に、 職場内での障害理解を進めるとともに、障害のある従業員も相談しやすい職 場環境をつくる。 ・障害に応じた合理的配慮などに関する具体例は、(2)のAが参考になる。 A(上記のほか、事業主が雇用管理上の措置を講ずる際に留意することが望まし いと考えられる事項について( ・障害のある人の雇用は障害者雇用率を満たすためではなく、業務の向上のため にともに働く仲間として受け入れることが大切。 ・障害特性によってできないこともあるが、できることの方が多い。さらに合理 的配慮の提供によってできることが増えていくことについて職場内で理解を 進める。 ・障害者雇用促進法の改正(2016年4月1日施行)ではすでに合理的配慮の提 供義務が示されている。 ・障害の多様性を踏まえた事前的改善措置(事前の環境整備)に努めるとともに、 それでも困ること、不便なことのある人には合理的配慮を提供する必要がある旨を理解する必要がある。 ・事前的改善措置や合理的配慮の提供によって、障害のある人がその人の持つ職 業遂行能力を十分に発揮し、安心して継続的に働くことが可能になることへ の理解が重要。 ・働くため、働き続けるための障害による不便や困難を解決するために、相談し やすい職場環境を備えることが重要。 ・障害に応じた合理的配慮などの具体例は、(2)のAが参考になる。

(2)指針策定後の周知に当たって、留意すべき事項について→( @(事業主や労働者が理解しておくとよいトラブル防止のための工夫について( ・多様な障害の理解のための研修等(当事者を講師に迎えた研修等)を行う。 ・指針の理解啓発のための動画を作成し活用したり、具体的な対応について研修 等を行う。 ・コミュニケーション力を研修などによって身に着ける。 ・「自分も相手も大切にした自己表現」(アサーション)を身に着けることは、障 害のある人とのコミュニケーションだけではなく、他の多くの人とのかかわりを円滑に行うためにも大切。
A(周知の際に活用すべき具体的な事例について (例:内閣府の「合理的配慮の提供等事例集」に示されている障害特性ごと の事例等) 顧客への対応 〇障害者差別解消法(【合理的配慮の提供等事例集】( 令和5年4月 内閣府障害者施策担当 ○改正旅館業法 令和5年12月 厚生労働省 雇用の場においては 〇障害者差別禁止指針 障害者に対する差別の禁止に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切 に対処するための指針(平成27年厚生労働省告示第116号) 〇合理的配慮指針: 「雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会若しくは待遇の 確保又は障害者である労働者の有する能力の有効な発揮の支障となっている 事情を改善するために事業主が講ずべき措置に関する指針(平成27年厚生労 働省告示第117号)」 別表には障害種別ごとに具体例が示されている。 以上


◎資料1−4 公益社団法人 全国精神保健福祉会連合会 提出資料
改正労働施策総合推進法に基づくカスタマーハラスメント防止措置に関する指針策定についての意見
1, カスタマーハラスメント防止措置に関する指針策定に当たって留意すべき事項
@ 合理的配慮とクレームの混合の防止
→ 障害者差別解消法に基づく合理的配慮を求める行為は正当な権利行使であり、即ちカスタマーハ ラスメントに該当するものではありません。このことが浸透していないと、精神障害者に対して 間違った理解が生じかねません。説明に時間を要する、表現が分かりにくいなどの事情が起きや すく、これを「過剰な要求」と誤解しないよう、指針に明記することを求めます。
A 二重の立場への配慮→ 精神障害者は消費者としてサービスを受ける立場にあると同時に顧客対応を担う労働者として働く立場にもあります。 指針には「顧客としての精神障害者への合理的配慮」と「従業員として精神障害者が安心して働 ける、物的、人的な環境整備」の双方を反映することが不可欠です。
B 具体的事例に基づいた運用 障害特性に基づく合理的配慮が誤解されない様に具体的事例を示しつつ、指針を策定すること、 抽象的な禁止規定に留まることなく、より分かりやすい運用を望みます。

2、指針策定後の周知に当たっての留意すべき事項
@トラブル防止に資する工夫
→ 事業者・労働者が合理的配慮を理解しやすいよう、具体的な工夫を示すことが重要です。 例:手順や説明内容の可視化、時間に余裕を持たせた対応、繰り返しの確認の実施、リフレ―ミ ング辞書などを利用した伝え方の工夫、安心して相談出来る窓口の設置など
A具体的事例の活用 内閣府「合理的配慮の提供等の事例集」等の既存資料を周知・研修に活用することが有効です。 とりわけ精神障害者に関する事例については、当事者や家族の声を反映したケースを補充し、現 場理解の促進に資することを求めます。

3,結語 カスタマーハラスメント防止の趣旨を尊重しつつ、障害のある人が適切にサービスを受け、且つ、 安心して働ける社会を実現するためには「合理的配慮」と「クレーム」の線引きを誤らないことが不可欠です。 当法人として、精神障害者当事者とその家族の立場から、障害者差別解消法の理念と整合性を保った 指針策定と実効性のある周知・研修の推進を強く要望致します。 尚、合理的配慮と言う言葉をより分かりやすくする表現として「人に対しての気遣い」と言う意味を 込めると理解が広がるのではないかと追記しておきます。


◎資料1−5 社会福祉法人 日本視覚障害者団体連合 提出資料
社会福祉法人日本視覚障害者団体連合 会長 竹下 義樹
カスタマーハラスメント防止措置に関する指針策定に関する意見書
第1 はじめに
→ カスタマーハラスメント防止措置に関する指針策定に際しては、障害者から 事業者に対して合理的配慮の提供を求めた場合に、事業者がその求めをカスタマーハラスメントとして捉えることのないよう、指針に明記される必要がある。 また、障害者と事業者との間で実施すべき合理的配慮の内容について見解の相 違が生じた場合には、適切な相談先が確保され、両者の間で建設的対話が行われる環境が整えられる必要がある。さらに、このような見解の相違が生じることを回避するためにも、事業主及び労働者に対する研修の充実、好事例の共有や既存の接遇マナーガイドブックの活用等が実施される必要がある。 以上の基本的な考え方に基づき、以下、当連合の意見を述べる。

第2 合理的配慮の提供を求めることがカスタマーハラスメントとして捉えら れないために必要な事項の指針への明記→ 障害者が日常生活または社会生活を営む上で、様々な社会的障壁に直面することは多く存在する。障害者から事業者に対して、その直面する「社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明」(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65号)第8条第2項)が行われた場合には、 事業者はこの「意思の表明」を合理的配慮の提供を求めるものとして捉える必要があるのであって、カスタマーハラスメントとして捉えてはならない。このことは、策定される指針においても明記される必要がある。そして、障害者から事業者に対して合理的配慮の提供が求められた場合には、事業者は障害者と 建設的な対話を行い、現状の「必要かつ適当な変更及び調整」(障害者の権利に関する条約第2条)を図ることが求められていることを理解する必要がある。 以上の内容については、令和5年3月14日に閣議決定された「障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針」の中にも、以下のような記載によって明記されているところであり、事業者の理解を促進するためにも、この基本方針における必要な部分について、策定される指針において引用し、明記することを求める。 「合理的配慮は、障害者が受ける制限は、障害のみに起因するものではなく、社会における様々な障壁と相対することによって生ずるものとのいわゆる「社会モデル」の考え方を踏まえたものであり、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、障害者が個々の場面において必要としている社会 的障壁を除去するための必要かつ合理的な取組であり、その実施に伴う負担 が過重でないものである。」 「その提供に当たってはこれらの点に留意した上で、当該障害者が現に置 かれている状況を踏まえ、社会的障壁の除去のための手段及び方法について、当該障害者本人の意向を尊重しつつ「(2)過重な負担の基本的な考え方」に掲げた要素も考慮し、代替措置の選択も含め、双方の建設的対話による相互理解を通じて、必要かつ合理的な範囲で柔軟に対応がなされる必要がある。」 「建設的対話に当たっては、障害者にとっての社会的障壁を除去するための必要かつ実現可能な対応案を障害者と行政機関等・事業者が共に考えていくために、双方がお互いの状況の理解に努めることが重要である。例えば、 障害者本人が社会的障壁の除去のために普段講じている対策や、行政機関等 や事業者が対応可能な取組等を対話の中で共有する等、建設的対話を通じて 相互理解を深め、様々な対応策を柔軟に検討していくことが円滑な対応に資 すると考えられる。」

第3 相談先の確保の必要性→ 障害者が事業者に対して合理的配慮の提供を求めた場合に、これを事業者が 断る事例がある。このように、障害者と事業者との間で、合理的配慮の提供に 関して見解の対立が生じた場合には、両者間で激しい論争が行われることもあり、この論争の状況をもって、事業者が当該障害者の言動または姿勢をカスタ マーハラスメントとして捉える可能性も存在する。このような事態が生じる原 因には、障害者の要求内容に事業者にとって過重な負担を強いる内容が含まれ ている場合も考えられるが、そうであったとしても事業所側には過重な負担に 該当することの説明義務があることを理解していただくことが必要であり、業 者側の合理的配慮の提供に関する理解が不充分であるために、過重な負担がないにも関わらず合理的配慮の提供に応じようとしない場合や、そもそも建設的 対話に応じようとしない場合等も考えられる。 このような事態に対応するため、障害者、事業者双方に適切な相談先が確保 され、適切かつ迅速に相談に応じる体制が整えられていることが必要である。 特に、障害者の相談先としては、内閣府に設置されている障害者差別に関する 相談窓口「つなぐ窓口」が含まれることが重要であり、この「つなぐ窓口」と 当該障害者の住民票が存在する市町村の窓口のほか、当該事業者の事業所が存在する市町村窓口等が連携して、障害者の相談に対応する体制が整備される必要がある。

第4 事業者への周知・研修の必要性→ 障害者から事業者に対して合理的配慮の提供が求められた場合に、事業者が これをカスタマーハラスメントとして捉えることなく、建設的対話を実施して 適切に対応するためには、事業者側における合理的配慮の提供に関する十分な 理解が不可欠である。そのためには、事業主及びその労働者に対する研修の充 実が必要である。特に、障害当事者を講師とする研修は、積極的に実施するこ とが望まれる。また、既存の接遇マナーガイドブックの活用や、事業者間の好 事例の共有が図られることも理解の促進に資すると考えられる。 さらに、以下の資料の周知を行うことも、理解の促進に大きな効果が期待で きる。
●障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律Q&A集(平成25年6月 内閣府障害者施策担当) https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/pdf/law_h25-65_ref2.pdf
●障害者差別解消法【合理的配慮の提供等事例集】(令和5年4月 内閣府障害 者施策担当) https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/jirei/pdf/gouriteki_jirei.pdf
●障害を理由とする差別の解消の推進 相談対応ケーススタディ集(令和5年3 月 内閣府) https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/tyosa/r04jirei/pdf/case_study.pdf


第5 視覚障害者が困難を抱える実例
1 代筆・代読(情報・コミュニケーション)関係→ 事業者に代筆・代読を依頼しても、対応してもらえないことに困っている視 覚障害者が多く存在する。長時間にわたって事業者側に依頼しても断られてしまい、当連合が設置している総合相談室に相談する視覚障害者は多い。相談の 相手方となる事業者として最も多いのは金融機関であるが、宿泊施設、医療機 関のほか、公的機関等も多い。 なお、マイナ保険証が運用されるようになり、医療機関に関する相談が増加 している。例えば、マイナ保険証の読み取りが上手くできないため、医療機関 のスタッフに読み取りの支援等を依頼するが、断られる事例がある。中には「も う、この病院には来ないでくれ」と言われた事例も報告されている。 また、医療機関においては、視覚障害者が手術に関する同意書を書けない、 または代筆できる家族を呼べない場合もある。このような場合には、本人の意思を確認した上で、代筆・代読が行われる必要がある。
2 移動関係 視覚障害者が買物をするため、店舗スタッフに案内を依頼することがある。 このような場合、視覚障害者が店舗側に事前に相談を行ったり、他の利用者の少ない時間帯を選んで案内を依頼する等の工夫をしても、店舗側から案内を断られることが多い。 また、視覚障害者が鉄道事業者に対して案内を依頼することもある。このような場合、鉄道事業者からは、例えば、最低でも30分前に駅に来て依頼することを求められることや、ターミナル駅の場合には、別の鉄道事業者への引き 継ぎを断られることがある。
3 同行援護関係 同行援護事業においては、利用者である視覚障害者が同行援護従業者に対し て、サービスの範囲を超えた要求を行う事例や、強い語調で自己の要求に沿う よう求める事例が報告されている。カスタマーハラスメントに関する指針が策定されることにより、利用者である障害者にも、節度ある姿勢でサービスを利用することが求められる。 第

6 自営業者に対するカスタマーハラスメントへの対応の必要性→ カスタマーハラスメントに関する指針の策定は、カスタマーハラスメントに 起因する問題に関する国、事業主、労働者及び顧客等の責務を明確化すること を目的とするものであるが、自営業者と顧客の関係においても、この指針の趣 旨は妥当すると考えられる。多数の視覚障害者は、あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう(通称:あはき)を業としているが、そのほとんどは自営業者である。このような自営業者に対して、利用者が不適切な言動を受けることも報告 されており、対応の必要性は同様に存在するといえる。 今後、カスタマーハラスメントに関する問題は、自営業者とその顧客を含めることが検討される必要がある。また、その場合の相談先としては、当連合の 相談窓口のほか、業界団体にも相談窓口を設置して、他の相談窓口とも連携して対応することが検討されるべきであろう。 以上

次回も続き「資料1−6 特定非営利活動法人 DPI(障害者インターナショナル)日本会議提出資料」からです。

第3回「高年齢労働者の労働災害防止対策に関する検討会」資料 [2025年12月05日(Fri)]
第3回「高年齢労働者の労働災害防止対策に関する検討会」資料(令和7年11月5日)
議題 (1)高年齢労働者の労働災害について (2)高年齢者の労働災害防止のための指針について (3)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65614.html
◎資料1 松尾構成員提出資料 資料一覧
(情報提供) 労働者の体力測定に関わる研究例
○マッチングの方法について、現ガイドラインでは事業者任せの書き方になっている 判断材料となる資料(エビデンス)の提供が必要
◆エイジフレンドリーガイドライン
→4.高年齢労働者の健康や体力の状況に応じた対応⇒ 高年齢労働者の状況に応じた業務の提供。 ・個々の労働者の健康や体力の状況に応じて、安全と健康の点で適合する業務を高年齢労働者と マッチングさせるよう努めること
転倒(つまずき)の要因:一位「何もないところでつまずいた」 「足のもつれ」
○「 疲れやすさ」の指標となる体力 全身持久性体力cardiorespiratory fitness:CRF
◆疾病発症との関連を示した多数の先行研究がある代表的な体力項目→「多くの重要なリスクファクターの中で唯一定期検査の項目に入って ないのはCRF」
○労働者のCRFをいかに評価するか
ゴールドスタンダード 最大酸素摂取量測定VO2max
→踏み台昇降テスト
○簡易体力測定(J-NIOSH step test)開発→JNIOSH step test:JST(心拍数を測定)
○簡易体力測定(J-NIOSH step test)によるCRF評価 →労働者⇒+10%(SEE 4.05 ml/kg/min)アップ
○質問票(WLAQ)の開発→Q1〜Q7まで。
○質問票(WLAQ)によるCRF評価⇒ ウェブサイトで(個人で)評価可能→労働者⇒CRF 1MET増加⇒ 疾病リスク10〜30%低下

○マッチングの方法について、現ガイドラインでは事業者任せの書き方になっている 判断材料となる資料(エビデンス)の提供が必要→体力レベルが「低い」ゾーン(5〜8 METs)の労働者にとっては、 高強度(6 METs以上)の作業を含むこの職業に従事することは、 労働災害のリスクを高める可能性がある。⇒労働者個人がウェブサイトで簡単に「マッチング」できる仕組みづくりへ。
○JST(簡易体力検査)によるCRF評価⇒ ウェブサイトで(個人で)評価可能に
◆心拍(脈拍)を手首装着デバイスを 用いて参加者自身が測定できる
○CRF向上策も提示すべき→近年、アスリートではなく、疾患者など体力低位者に適用した研究成果が多数⇒CRF(VO2max)の改善には所要時間より運動強度の影響が(すごく)大きい→末梢(筋)の酸素利用能の改善、中枢(心肺)の呼吸循環能(心機能)の改善へ。
○CRF向上策も提示すべき いかに安全に実践するか⇒日本発のHIITプログラム→運動プログラムツール(安衛研)、インターバル速歩(信州大学)が必要。

≪体力測定・運動実践を考える上での留意すべきこと≫↓
○ただし、どの体力測定にも課題がある
…→運動トレーニングによるVO2max実測値の増減に推定値は連動するか?
○補正は可能 体力測定にはそれぞれ課題がある→転倒等リスクチェックなど・・・。
○東京圏の労働者(9,406人)を分析対象とした疫学調査
◆多くの人が「運動は健康に良い」と認識 92.7%
◆運動習慣あり:全体の約33%
◆運動習慣がない人の73%が 「できれば運動習慣を身につけたい」と回答 72.5%

○運動の必要性を頭では分かっていてもやらない、やれない。これこそ体力科学研究におけるコンセンサスであり、 最大の未解決テーマ。事業者や労働者に求めるにしてもそのあたりへの配慮も必要。→運動習慣がない人が掲げた 運動を習慣化するための条件上位2つは、 「時間的余裕(40%)」と 「経済的余裕(16%)」⇒自身のCRFを知りたいか?
○実験室から社会実装へ(健康経営企業での職場介入
◆ポジティブ→ • 15分の運動で離席は25分くらい。ちょうどいい。 • 会社が言ってくれるならやってみようかとハードルが下がる。 • 業務中に運動することに対して周囲の理解は得られた。
◆ネガティブ→ • 汗かくとその後の仕事がやりにくい。 • 運動する姿を人に見られたくない。 • 運動ができる人の隣ではやりたくない。 • 戦闘モードの仕事中は運動の気持ちになれない。 • 職場だと知っている人が多いので気になる(イヤ)。

○私たちの行動指針→体力科学の立場から労働者の健康リスクを軽減するための研究を推進させ、科学的心理に依拠した情報を公開することで、社会に貢献いたします。
ご清聴ありがとうございました


◎資料2 高年齢者の労働災害防止のための指針案について
○論点1 趣旨
◆これまでの御意見
→・ゼロ災に向けて・・・・。4意見あり。
◆対応方針→・検討会における御議論を踏まえ、改正労働安全法の条文との整合性を図り、労働災害の防止を図るための措置であることを指針に明確 に記載する。 ・ゼロ災の趣旨を踏まえた文言を通達に盛り込む。⇒指針案、高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン (エイジフレンドリーガイドライン)あり。
◆通達に盛り込む事項→・一人の被災者も出さないとの基本理念の実現に向け、高年齢者の労働災害を少しでも減らし、労働者一人一人が安全で健康に働くこと ができる職場環境の実現に向けて取り組むこと、請負の形式による契約により業務を行う者についても、この指針を参考にすることを 記載する。

○第2 事業者が講ずべき措置
◆これまでの御意見
◆対応方針
→・別紙を参照している箇所(黄色網掛け部)は、通達に記載する。・事業者を主体とした指針であるため、事業者が「講ずべき措置」に修正する。
◆通達に盛り込む事項→・事業場における安全衛生管理の基本的体制及び具体的取組の体系について図解して記載する。

○論点2 安全衛生管理体制の確立等(1)経営トップによる方針表明及び体制整備
◆これまでの御意見
→ 2意見あり。
◆対応方針→・現行ガイドラインのアからエについて、「経営トップによる方針表明及び体制整備」(ア、イ)と「安全衛生委員会等における調査審 議等」(ウ、エ)の2項目に分割して指針に記載する。 ・安衛則第 23 条の2に基づき小規模事業場に求められている関係労働者の意見聴取の機会を活用すべきことを指針に記載する。【1 (1)イA】

○論点2 安全衛生管理体制の確立等(2)危険源の特定等のリスクアセスメントの実施
◆これまでの御意見
→5意見あり。
◆対応方針→・リスク低減措置の基本的な考え方を指針に明示する。 ○別紙を参照している箇所(黄色網掛け部)は通達により示す。併せて、エイジアクション100のチェックリストには、業種別に優先して取り組むべき事項が示されていることを補足して、通達に記載する。 ・リスクアセスメントやヒヤリハットに関しては、厚生労働省HP(職場のあんぜんサイト)の各事例を参考にする旨を通達に記載し、理解向上を促す。 ・フレイル、ロコモティブシンドロームの定義については、通達に記載する。
◆通達に盛り込む事項→・ 社会福祉施設等で利用者の事故防止に関するヒヤリハッ ト事例の収集に取り組んでいる場合、こうした仕組みを労働災害の防止に活用することが有効であること。 ・ 労働安全衛生マネジメントシステムを導入している事業場においては、労働安全衛生方針の中に、例えば「年齢に かかわらず健康に安心して働ける」等の内容を盛り込んで 取り組むこと。 ・リスクアセスメントにより職場の改善を進めた事例として、厚生労働省HP(職場のあんぜんサイト)の事例でわかる職場のリスクア セスメントを参考にすること等を記載する。また、危険源の洗い出しに際し、厚生労働省HP(職場のあんぜんサイト)の労働災害事 例集やヒヤリ・ハット事例集を参考にすること等。 ・リスクアセスメントの実施に際しては、「エイジアクション100」のチェックリスト(2020年中央労働災害防止協会)を活用することも有効であること等、当該チェックリストを添付して解説する。また、チェックリストでは業種別に優先的に取り組む事項も示されており、これらも踏まえてチェックリストの活用を促すこと。 ・フレイルとは、加齢とともに筋力や認知機能等の心身の活力が低下し、生活機能障害や要介護状態等の危険性が高くなった状態であり、ロコモティブシンドロームとは、年齢とともに骨や関節、筋肉等運動器の衰えが原因で「立つ」、「歩く」といった機能(移動機 能)が低下している状態をいうこと。

○論点3 職場環境改善の事項(1)身体機能の低下を補う設備・装置
◆これまでの御意見
→ 2意見あり。
◆対応方針→・暑熱な環境への対応について、特に高齢者に対して必要である旨を指針に記載する。 ・感覚器の老化については、年齢によらず聞き取りやすい中低音域の音を採用すること等が記載されており引き続き指針に記載する。 ・通達を参照している箇所(黄色網掛け部)は、通達により示す。
◆通達に盛り込む事項→パソコン等を用いた情報機器作業に関して、「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」(令和元年7月 12 日付け 基発 0712 第3号厚生労働省労働基準局長通知)を参照すること。

○論点3 職場環境改善の事項(2)高年齢労働者の特性を考慮した作業管理
◆これまでの御意見
◆対応方針
→・職場における熱中症対策の強化に係る労働安全衛生規則の一部を改正する省令(令和7年厚生労働省令第57号)の施行(令和7年6月1日施行)を踏まえて修正する。

○論点4 高年齢労働者の体力の把握方法(1)健康状況の把握
◆これまでの御意見
◆対応方針
→健康診断等の取組については「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」(平成8年10月1日 健康診断結果措置指 針公示第1号)に記載されていることから、本指針においては、高年齢者について特に留意すべき項目を示すこととし、取組の参考と なる取組例(紫色網掛け部)は通達に記載する。なお、分かりやすさの観点から取組例の一部を指針に例示する。
◆通達に盛り込む事項→以下に掲げる例を参考に、高年齢者が自らの健康状況を把握できるような取組を実施することが望ましいこと。⇒ ・ 労働安全衛生法で定める健康診断の対象にならない者が、地域の健康診断等(特定健康診査等)の受診を希望する場合は、必要な勤務時間の変更や休暇の取得について柔軟な対応をすること。 ・ 労働安全衛生法で定める健康診断の対象にならない者に対して、事業場の実情に応じて、健康診断を実施するよう努めること。 ・ 健康診断の結果について、産業医、保健師等に相談できる環境を整備すること。 ・ 健康診断の結果を高年齢労働者に通知するに当たり、産業保健スタッフから健康診断項目毎の結果の意味を丁寧に説明する等、高年齢者が自らの健康状況を理解できるようにすること。 ・ 日常的なかかわりの中で、高年齢者の健康状況等に気を配ること。

○論点4 高年齢労働者の体力の把握方法(2)体力の状況の把握
◆これまでの御意見
→1 体力チェックの実施に関すること(5意見)  2 体力の範囲に関すること(3意見) 3 体力チェックの対象に関すること(3意見) 4 体力チェックの方法に関すること(5意見)
◆対応方針→・指針案の1(2)に、リスクアセスメントの結果を踏まえ、体力チェックを含めた(指針案の2から5に示す)事項を優先順位の高いものから実施することが記載されている。 ・体力の範囲の考え方は通達に記載する。 ・体力チェックの対象について、事業場の実情に応じて高年齢者だけでなく身体機能の低下が始まりかけている若年期も含めて実施する ことが望ましいことを通達に記載する。 ・体力チェックについて、国が標準的手法や基準値を設けることについては、指針、通達には記載せず、引き続き、検討することとして 報告書に記載する。 ・体力チェックに評価基準を設ける場合、高年齢者が従事する職務の内容等に照らして、合理的な水準に設定するべきであることを明確化するため、従事する職務の内容に照らす旨を指針に記載する。併せて、職場環境の改善や高年齢者の体力の向上に取り組むことが重 要であること、また評価に当たっては、仕事内容に対して必要な能力等が有るかという観点にも留意する必要があることを通達に記載。 ・体力チェックを行う場合には、対象者の状況に応じて高負荷にならないように安全に十分配慮することを通達に記載する。 ・体力チェックについて、転倒等リスク評価セルフチェック票に限らず、労働者が自ら体力の状況を把握できるオンラインツール、質問紙による推定等の様々な手法を活用できることを明確化するため指針に記載する。併せて、それらの手法に係る解説を通達に記載する。
◆通達に盛り込む事項→・体力の範囲は、歩行能力等の筋力、バランス能力、敏捷性等の労働災害に直接的に関与するものとし、事業場の実情に応じて感覚機能 や認知機能等を含めて差し支えないこと。 ・体力チェックに際して、事業場の実情に応じて高年齢者だけでなく身体機能の低下が始まりかけている若年期も含めて実施することが 望ましいこと。 ・体力チェックに評価基準を設ける場合、高年齢者が従事する職務の内容等に照らして合理的な水準に設定し、職場環境の改善や高年齢 者の体力の向上に取り組むことが重要であること、また評価に当たっては、仕事内容に対して必要な能力等が有るかという観点にも留意する必要があること。 ・体力チェックを行う場合には、対象者の状況に応じて高負荷にならないように安全に十分配慮する必要があること。 ・体力チェックとして活用する、転倒等リスク評価セルフチェック票、労働者が自ら体力の状況を把握できるオンラインツール、質問紙 による推定等の解説。

○論点4 高年齢労働者の体力の把握方法(3)健康や体力の状況に関する情報の取扱い
◆これまでの御意見   ◆対応方針

○論点5 高年齢労働者の体力に応じた対応(1)個々の高年齢労働者の健康や体力の状況を踏まえた措置    ◆これまでの御意見   ◆対応方針  ◆通達に盛り込む事項

○論点5 高年齢労働者の体力に応じた対応(2)高年齢労働者の状況に応じた業務の提供 ◆これまでの御意見→・高齢者の体力の低下に伴って、配慮が重要であり、当該労働者を排除しないことを含めて、指針に書き込みをしていただきたい。 ・高齢者は体力がないから仕事から排除するということにならないようにすべき。 ・高齢者の場合、定年退職後、それまでやっていた仕事とは別の内容の仕事に就くことが多い。しかもその内容としては、倉庫業務やビ ル管理、清掃、介護業務など肉体労働的なものが多くなる。このことが職務内容の違いと相互に作用して、労働災害につながっている 可能性がある。この視点での調査と、それを踏まえた対策が必要ではないか。 ・在宅勤務者は1日の歩数が、在宅勤務をしていない人より少なく身体活動が低い集団であり、在宅勤務者が久々に出勤したら、階段で 転倒して骨折したなどの事例があり、在宅勤務が長期に及ぶと、筋力等の身体機能が低下することにも配慮が必要。
◆対応方針→・高年齢者の業務内容の決定に当たっては、健康や体力の状況に応じて、適合する業務をマッチングさせること、さらに個々の労働者の 状況に応じた対応を行う際には、業務内容に応じ、健康や体力の状況のほか、職場環境の改善状況も含め検討すること等を指針に記載 する。 ・在宅勤務が長期間に及ぶと筋力等の身体機能が低下する場合があることに留意することを通達に記載する。
◆通達に盛り込む事項→・在宅勤務が長期間に及ぶと筋力等の身体機能が低下する場合があることに留意すること。

○論点5 高年齢労働者の体力に応じた対応(3)心身両面にわたる健康保持増進措置
◆これまでの御意見
→8意見。・THPを外すとなると、メンタルヘルス、両立支援の指針も外すということか。こういった指針は、高齢者が多く適用になる。
◆対応方針→・「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」及び「労働者の心の健康の保持増進のための指針」に基づき取り組むべきである旨は指針に残し、対策例については、通達で記載する。 ・身体機能の維持向上については労使が協力して取り組むべき旨を通達で記載する。
◆通達に盛り込む事項→・「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」及び「労働者の心の健康の保持増進のための指針」等に基づき、労働者の健康 保持増進対策やメンタルヘルスケアに取り組むこと。その実施に当たっては、以下に掲げる対策例があること。⇒・ 健康診断や体力チェックの結果等に基づき、必要に応じて運動指導や栄養指導、保健指導、メンタルヘルスケアを実施すること。 ・ フレイルやロコモティブシンドロームの予防を意識した健康づくり活動を実施すること。 ・ 身体機能の低下が認められる高年齢労働者については、身体機能の維持向上のための支援を行うことが望ましいこと。例えば、運動する時間や場所への配慮、トレーニング機器の配置等の支援が考えられる。 ・ 保健師や専門的な知識を有するトレーナー等の指導の下で高年齢労働者が身体機能の維持向上に継続的に取り組むことを支援する こと。 ・ 労働者の健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践する健康経営の観点から企業が労働者の健康づくり等に取り組むこと。 ・ 保険者と企業が連携して労働者の健康づくりを効果的・効率的に実行するコラボヘルスの観点から職域単位の健康保険組合が健康づくりを実施する場合には、連携・共同して取り組むこと。 ・身体機能の維持向上については労使が協力して取り組むこと。

○論点6 安全衛生教育(1)高年齢労働者に対する教育
◆これまでの御意見 5意見あり。
◆対応方針
→・高年齢者の労働災害防止の取組として教育を含む複合介入を行うことで労働災害が減少し(抑制され)ていることを踏まえ、安全衛生教育の重要性について通達で記載する。 ・安全衛生教育の年間計画を立案する際には、単一の災害にのみ焦点を当てるのではなく、行動災害一般に共通する教育も行うことが望ましいことを通達に記載。 ・転倒につながるような医薬品を服薬している場合に転倒につながる恐れがあることを通達に記載する。
◆通達に盛り込む事項→・高年齢者の労働災害防止の取組として教育を含む複合介入を行うことで労働災害が減少し(抑制され)ていることを踏まえると、安全 衛生教育を含む複数の対策を講じることが望ましいこと。 安全衛生教育の年間計画を立案する際には、単一の災害にのみ焦点を当てるのではなく、腰痛、転倒のような複数の災害を対象としつ つ、行動災害一般に共通する教育や、腰痛や転倒に焦点を当てた教育の両方を行うようにすることが望ましいこと。 ・転倒につながるような医薬品を服薬している場合に転倒につながる恐れがあること。

○論点6 安全衛生教育(2)管理監督者等に対する教育
◆これまでの御意見   ◆対応方針  ◆通達に盛り込む事項

○論点7 労働者と協力して取り組む事項
◆これまでの御意見
→・若い世代に対し、20〜30年後は自分たちの問題になるという観点で、将来的な環境作り、体力、健康作りをしましょうというアプローチを盛り込めたらよい。 ・ここの部分だけ、健康という言葉がとても頻出しており、労働者自ら健康作りをしていく内容になっている。今までの流れと少し違う印象を持ったため、ここの書き方を全体の流れと合わせていただきたい。 ・ヒヤリハットの事例を持ってきて、その複合原因をわかりやすく見えやすく提示できたら現場の方々には受け入れられていくのでは。 職場のあんぜんサイトにある事例も積極的に見に行きたくなるような仕組みが有ると良い。ある企業では、KYTのイラストをやった り、ヒヤリハットがあるとすぐ全店舗に情報共有する仕組みがあるようで、現場の方々から怖いよね、分かるよね、といった声が聞こえてくる。その「怖い」の背景にこんなことがありますというエビデンスを載せて紹介できたら。・企業だけの責任、従業員だけの責任ということではなく、労使共に取り組むべき点もある。
◆対応方針→・事業者が講じる措置に係る指針であることから、具体的取組については通達に記載する。 ・ヒヤリハットに関しては、厚生労働省HP(職場のあんぜんサイト)の各事例を参考にする旨を通達に記載し、理解向上を促す。
◆通達に盛り込む事項→・労使の協力の下、以下の取組を実情に応じて進めることが必要であること。⇒・ 高年齢労働者が自らの身体機能や健康状況を客観的に把握し、健康や体力の維持管理に努めること。なお、高齢になってから始めるのではなく、青年、壮年期から取り組むことが重要であること。 ・ 事業者が行う労働安全衛生法で定める定期健康診断を必ず受けるとともに、短時間勤務等で当該健康診断の対象とならない場合 には、地域保健や保険者が行う特定健康診査等を受けるよう努めること。 ・ 事業者が体力チェック等を行う場合には、これに参加し、自身の体力の水準について確認し、気付きを得ること。 ・ 日ごろから足腰を中心とした柔軟性や筋力を高めるためのストレッチや軽いスクワット運動等を取り入れ、基礎的な体力の維持 と生活習慣の改善に取り組むこと。 ・ 各事業所の目的に応じて実施されているラジオ体操や転倒予防体操等の職場体操には積極的に参加すること。また、通勤時間や 休憩時間にも、簡単な運動を小まめに実施したり、自ら効果的と考える運動等を積極的に取り入れること。 ・ 適正体重を維持する、栄養バランスの良い食事をとる等、食習慣や食行動の改善に取り組むこと。 ・ 青年、壮年期から健康に関する情報に関心を持ち、健康や医療に関する情報を入手、理解、評価、活用できる能力(ヘルスリテ ラシー)の向上に努めること。
○ヒヤリハットに関して、厚生労働省HP(職場のあんぜんサイト)のヒヤリ・ハット事例集を参考にすること。

○論点8 国、関係団体等による支援
◆これまでの御意見
 ◆対応方針 予算事業に係る事項については、通達に記載する。
◆通達に盛り込む事項→・具体的には、保険者による事業者に対する支援策等の情報 提供や、保健所等の保健師や管理栄養士等の専門職が、事業 場と協働して、事業協同組合等が実施する研修やセミナー で、地域の中小事業者に対して職場における健康づくりや生 活習慣改善について講話や保健指導を実施するといった取組 が行われており、これらの支援を活用すること。 ・(3)について、厚生労働省で実施する補助制度としてエイジフレンドリー補助金があること。 ・(4)について、厚生労働省所管の制度・事業として、優良企業公表制度、SAFEアワード等があること。

○大臣指針に基づく措置の促進等について 周知・広報等について
◆これまでの御意見
→・周知の観点から、現状のガイドラインは長すぎる。できるだけシンプルにしたほうが周知はしやすいのではないか。 ・ガイドラインの認知度が低いことが大きな問題で、周知をどのようにしていくかが大きな課題。使用者、労働者ともに、自分事として とらえることが大事。 ・この検討会は 12 月にまとめるというが、4ヶ月で周知をはからなければならないので、いまあるガイドラインを前提として、指針化 を速やかに行っていただきたい。 ・ガイドライン自体の認知度が非常に低い。実施すれば効果があることが書かれているので、指針をいかに周知していくかについてはこの後の論点になってくると思うので、しっかり議論していただくことが重要ではないか。
◆対応方針→・ご意見の内容を報告書に記載することとし取組を進めていく。 ・指針をわかりやすく解説したリーフレットやパンフレットを作成し、周知・広報等に努めていく。

○大臣指針に基づく措置の促進等について 調査・研究・その他について
◆これまでの御意見
→・国際的にも高齢化が問題となっているので、世界に参考となるようなエビデンスをそろえていただけるとありがたい。 ・転倒の研究はあるが、75歳以上で、寝たきりにならない事を目的とした調査で、職域の調査はほとんど行われていないのが実情。年齢としても、60歳以上、70歳前後を対象としたものはあまりない。 ・高年齢労働者を雇用する企業のグッドプラクティスはあり、現行のガイドラインに沿ったような展開で事業場を動かしている企業もある。 ・海外のエビデンスはいくつかあるので紹介できる。国内でも1年間のフレイルがあると1年後には仕事中に転倒しやすいというエビデ ンスがある。 ・労働災害のデータと労働者の身体機能や体力のデータが紐付いているコホート集団が国内にはない。大きな企業は体力測定もやっていて労災データも持っているため、そういう企業に厚労省からお声掛けいただけないか。 ・職務内容と労災、感覚器の老化と労災との関係についての調査と、その結果を踏まえた対策が必要ではないか。 ・高齢者用の体力測定について簡便な自記式の調査票のようなものがあるとよいのではないか。 ・報告書の取りまとめまでに整理できるものと、引き続き積み残しの課題となるものがあるのではないかと理解している。積み残しとなる課題についても、どのような場で継続検討するのかということも含めて、検討結果の所に記載いただきたい。
◆対応方針→・ご意見の内容を報告書に記載することとし取組を進めていく。 ・本検討会で紹介された文献等については、報告書に盛り込んでいく。 ・引き続き検討することとされた積み残しの課題については、調査研究や指針に基づく取組の状況等を見つつ、検討を行う旨を報告書に 記載する。

○資料2 筋肉減弱(サルコペニア)に対する診断アルゴリズム 【AWGS 2019】
【簡易評価】
@ 下腿周囲長(もしくは「指輪っかテスト」) A 握力(カットオフ:男性28s、女性18s) B 5回椅子立ち上がりテスト(12秒以上時間を要する) ⇒@の基準を下回り、さらにAもしくはBが下回った場合、筋肉 減弱(サルコペニア)の可能性が高いとして疑う
※2019年以降、さらに豊富なエビデンス蓄積があり、2025年11月5日に【AWGS2025】がリリースされる予定


◎資料3 石ア構成員提出資料
高年齢者の労働災害防止のための指針について 石ア由希子
○@論点2
(2)のリスク低減措置の中で「身体負荷を軽減する個人用の装備の使用」を挙 げて頂いているかと思いますが、具体例について、通達等で記載頂けたら良いように思いました。
○A論点3(1)の暑熱な環境への対応で「一般に、年齢とともに暑い環境に対処しにくく なることを考慮し」という点を追記頂いていますが、高齢者は年齢とともに、暑さを認識しにくくなるということがあるように聞いております。この点、私は専門外ですが、 専門の先生のご意見を踏まえ、加筆修正等ご検討頂ければ幸いです。
○B体力が労働能力と直結しないにも関わらず、労働者本人が望まない中で体力チェックを 強制されるケースやそれが雇用の継続や人事評価に直接影響するのではないかという不 安を抱くケースが生じるおそれも完全には否定できないように思うので、論点4(2) に記載のあるように、体力チェックの目的・位置づけについて労働者に説明し、理解を 得た上で実施するという点や、論点5(2)以降に記載頂いているように、体力を踏まえて配慮につなげていくという点についての周知をお願いできればと思いました。
○C論点7の労働者と協力して取り組む事項の、取り組み例のうち、ヘルスリテラシーの向 上については、重要な点と思いますので、通達だけでなく、指針にもこの表現を残して 頂く方が良いように感じました。 以上ご検討頂ければ幸いです。


◎資料4 飯島構成員提出資料
○資料1
→・ 日本全国の60〜75歳の就業高齢者約5,000名を対象に、Frailty Screening Index(FSI)を用いてフレイル状 態を評価  ・ FSIには「過去6か月で2kg以上の体重減少があったか」、「過去2週間に理由なく疲れを感じたか」などの 項目が含まれている
・ その結果、プレフレイルおよびフレイル状態の労働者は、非フレイル者に比べて過去1年間の職場内転倒リ スクが有意に高い  ・ また、年齢・性別・職務関連要因をすべて調整した後であっても、「体重減少」および「疲労感」は就業中 転倒リスクを約1.7〜1.9倍に上昇させる
⇒⇒したがって、これらの2項目は職場におけるフレイル早期兆候として、転倒や 労働災害の予防に 資するスクリーニング指標として有効であると考えられる


◎参考資料1 開催要綱、構成員名簿
○高年齢労働者の労働災害防止対策に関する検討会 開催要綱
1 趣旨・目的
→ 高齢化の進展に伴い、労働者全体に占める60歳以上の割合が約2割を占めるまでになっている中で、労働災害による休業4日以上の死傷者に占める60 歳以上の割合は約3割に達している。高年齢労働者は若年世代と比べて労働災害の発生率が高く、災害が起きた際の休業期間も長い傾向にあるが、これは、作業による労働災害リスクに、加齢による身体機能の低下等の高年齢労働者の特性に起因するリスクが付加されることによるものと考えられる。 このような高年齢労働者の労働災害防止対策を推進するため、令和7年に 改正された労働安全衛生法により、高年齢労働者の特性に配慮した作業環境の改善、作業の管理その他の必要な措置を講ずることが事業者による努力義務とされ、事業者が講ずべき措置に関し、厚生労働大臣が措置の適切かつ有効な実施を図るために必要な指針を公表することとされたところである。 このような状況を踏まえ、本検討会においては学識経験者の参画を得て、高年齢労働者の労働災害の分析及びその低減のため必要な方策等、今後の高 年齢労働者の労働災害防止対策のあり方について検討する。

2 検討事項 (1)高年齢労働者の労働災害の分析及びその低減のため必要な方策について (2)事業者が講ずべき高年齢労働者の労働災害防止措置のあり方について (3)その他

3 構成 (1)本検討会は、厚生労働省労働基準局安全衛生部長が、別紙の構成員の参集を求めて開催する。 (2)本検討会には座長を置き、座長は検討会の議事を整理する。 (3)本検討会の構成員は、必要に応じ追加することができる。 (4)本検討会は、構成員以外の者に出席を求めることができる。

4 その他 (1)検討会、会議資料及び議事録については、原則として公開する。ただ し、個別企業へのヒアリングや個別事案を取り扱う場合等で個人・企業情 報の保護の観点等から、公開することにより、特定の者に不当な利益を与 え、又は不利益を及ぼすおそれがある場合等において、座長が、非公開が 妥当であると判断した際には、非公開で実施することができる。なお、非 公開とする場合には、その理由を明示するとともに、議事要旨を公開する。 (2)本検討会の事務は、厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課において行 う。

○高年齢労働者の労働災害防止対策に関する検討会構成員令和7年10月24日現在→12名。

◎参考資料2 第2回高年齢労働者の労働災害防止対策に関する検討会議事録
○複合介入とその教育が大事。転倒する原因を体の中に見つける。

次回は新たに「第86回労働政策審議会雇用環境・均等分科会」からです。

労働基準法における「労働者」に関する研究会 第4回資料 [2025年12月04日(Thu)]
労働基準法における「労働者」に関する研究会 第4回資料(令和7年10月29日)
議題 (1)国際動向について (2)労働基準法における「労働者」について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65316.html
◎参考資料No.1 労働基準法上の労働者に関する主要な裁判例集
・1〜50半例集あり。  参照。

◎参考資料No.2 主要裁判例における「その他」一覧
1. 採用、委託等の際の選考過程が正規従業員の採用の場合とほとんど同様であること
<労働者性肯定事例>1例あり。
<労働者性否定事例>1例あり。
2. 報酬について給与所得としての源泉徴収を行っていること
<労働者性肯定事例>7例あり。
<労働者性否定事例>3例あり。
3. 労働保険の適用対象としていること@
<労働者性肯定事例>3例あり。
<労働者性否定事例>11例あり。
4. 服務規律を適用していること@
<労働者性肯定事例>5例あり。
<労働者性否定事例>5例あり。
5. 退職金制度、福利厚生を適用していること
<労働者性肯定事例>1例あり。
<労働者性否定事例>2例あり。
6. 1〜5以外の事情(使用者の言動に関する事情)
<労働者性肯定事例>5例あり。
<労働者性否定事例>3例あり。
6. 1〜5以外の事情(働く者の言動に関する事情)
<労働者性肯定事例>2例あり。
<労働者性否定事例>6例あり。


◎参考資料No.3 主要裁判例における「未分類」一覧
○労働契約により働く者との比較に関する事情
<労働者性肯定事例>6例あり。
<労働者性否定事例>1例あり。
○契約に至った経緯に関する事情
<労働者性肯定事例>1例あり。
<労働者性否定事例>1例あり。
○契約内容の一方的・定型的決定に関する事情
<労働者性肯定事例>2例あり。
○それ以外の事情@
<労働者性肯定事例>8例あり。
○それ以外の事情A
<労働者性否定事例>5例あり。


◎参考資料No.4 主要裁判例における「業務の性質」一覧
1.諾否の自由の有無→・該当無し
2.指揮監督の有無@
<労働者性肯定事例>5例あり。
<労働者性否定事例>11例あり。
3.拘束性の有無@
<労働者性肯定事例>3例あり。
<労働者性否定事例>6例あり。
4.代替性の有無
<労働者性否定事例>9例あり。
5.報酬の労務対償性→・該当無し
6.事業者性の有無
<労働者性肯定事例>1例あり。
<労働者性否定事例>2例あり。


◎参考資料No.5 主要裁判例における「契約内容の一方的・定型的決定、 事業組織への組み入れ」一覧
1. 契約内容の一方的・定型的に決定@→(肯定)2例あり。
2. 組織への組み入れ→(否定) 1例あり。(肯定)3例あり。

次回は新たに「第3回「高年齢労働者の労働災害防止対策に関する検討会」資料」からです。

労働基準法における「労働者」に関する研究会 第4回資料 [2025年12月03日(Wed)]
労働基準法における「労働者」に関する研究会 第4回資料(令和7年10月29日)
議題 (1)国際動向について (2)労働基準法における「労働者」について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65316.html
◎資料No.2-1 「裁判例を事例単位で分析した資料」の作成方法
1 本資料作成の目的
→ 裁判例について、事例単位の全体的な文脈の中で、昭和60年報告で示す労働者性の判断要素がどのように参考とされていて、どの要素が重視されているか分析を行う。 労働者性の判断枠組や、判断要素の重み付けに関連する部分の分析を行うとともに、これまでの研究会で特に意見のあった以下については、どのように考慮・評価されているか分析を行う。⇒3例あり。
2 裁判例の抽出方法→第3回研究会資料2−2掲載の50の裁判例から、以下の基準により裁判例を抽出した。 @ 最高裁判例 A 最高裁判例以外で、上記の目的と整合的である裁判例
3 具体的な抽出条件と抽出した裁判例→・第3回研究会資料2−2掲載の50の裁判例のうち、労基法上の労働者性を判断した最高裁判例は以下の3件であり、いずれも抽出した。
・最高裁判例以外の裁判例については、昭和60年報告の各要素を幅広く考慮・評価 している裁判例のうち、上記1の目的に基づく検討に資する裁判例を抽出した。 以上の条件のもと、以下の裁判例を抽出した。⇒7事件あり。
4 本資料作成の方法→抽出した裁判例について、判断枠組みに関する部分、要素の重みづけに関連する部分及び上記1の各項目に関連する部分にマーキングをしたものが資料2−3、マーキング箇所を抜粋したものが資料2−4である。 なお、資料2−3及び資料2−4においては、以下のとおり分類し、色分けした。 ・@判断枠組みに関する部分、要素の重みづけに関する部分⇒青色 ・A「通常注文者が行う程度の指示」「業務の性質」等に関する部分⇒黄色 ・B「組織への組み入れ」「組織への組み込み」等の記載またはこれらの記載と類 似すると考えられる事実に関して言及がなされている部分、報酬の一方的決 定に関する部分⇒緑色


◎資料No.2-2 「裁判例を事例単位で分析した資料」の見方 →「裁判例を事例単位で分析した資料」 (資料2-3) 、「裁判例を事例単位で分析した資料(抜粋))」(資料2-4)に おける色分けの趣旨は、以下のとおり。 また、@〜Bの事項に関して、昭和60年報告における関連部分を示している。↓
@労働者性の判断枠組や、判断要素の重み付けに関する部分 ⇒青色
A「通常注文者が行う程度の指示」「業務の性質」等に関する部分 ⇒黄色
B「組織への組み入れ」「組織への組み込み」等の記載または使用者の具体的な指揮命令になじまない業務についての 一般的な指揮監督に関する事実について言及がなされている部分、報酬の一方的決定に関する部分 ⇒緑色


◎資料No.2-3 裁判例を事例単位で分析した資料
○【最高裁判例】 【 職 種 】傭車運転手 【労働者性】最高裁:否定/高裁:否定/地裁:肯定 【 争 点 】労災保険法上の労働者性 (労災保険給付) 【 判 示 】

(上告審)→・・・・右事実関係の下においては、Xは、業務用機材であるトラックを所有し、自己の危険と 計算の下に運送業務に従事していたものである上、Yは、運送という業務の性質上当然に 必要とされる運送物品、運送先及び納入時刻の指示をしていた以外には、Xの業務の遂行 に関し、特段の指揮監督を行っていたとはいえず、時間的、場所的な拘束の程度も、一般 の従業員と比較してはるかに緩やかであり、XがYの指揮監督の下で労務を提供していた と評価するには足りないものといわざるを得ない。そして、報酬の支払方法、公租公課の 負担等についてみても、Xが労働基準法上の労働者に該当すると解するのを相当とする事 情はない。そうであれば、Xは、専属的にYの製品の運送業務に携わっており、Yの運送 係の指示を拒否する自由はなかったこと、毎日の始業時刻及び就業時刻は、右運送係の指 示内容のいかんによって事実上決定されることになること、右運賃表に定められた運賃は、 トラック協会が定める運賃表による運送料よりも一割五分低い額とされていたことなど原 審が適法に確定したその余の事実関係を考慮しても、Xは、労働基準法上の労働者ということはできず、労働者災害補償保険法上の労働者にも該当しないものというべきである。
○【 職 種 】研修医 【労働者性】最高裁:肯定/高裁:肯定/地裁:肯定 【 争 点 】労基法・最賃法上の労働者性 (賃金未払等) 【 判 示 】
(上告審
)・・・・・→これを本件についてみると、前記事実関係によれば、本件病院の耳鼻咽喉科における臨 床研修のプログラムは、研修医が医療行為等に従事することを予定しており、X は、本件 病院の休診日等を除き、Yが定めた時間及び場所において、指導医の指示に従って、Yが 本件病院の患者に対して提供する医療行為等に従事していたというのであり、これに加えて、Yは、X に対して奨学金等として金員を支払い、これらの金員につき給与等に当たる ものとして源泉徴収まで行っていたというのである。 そうすると、X は、Yの指揮監督の下で労務の提供をしたものとして労働基準法9条所 定の労働者に当たり、最低賃金法2条所定の労働者に当たるというべきであるから、Yは、 同法5条2項により、X に対し、最低賃金と同額の賃金を支払うべき義務を負っていたものというべきである。
○【 職 種 】大工 【労働者性】最高裁:否定/高裁:否定/地裁:否定 【 争 点 】労災保険法上の労働者性 (労災保険給付) 【 判 示 】
(上告審)
→・・・・・(2)Xは、Yからの求めに応じて上記工事に従事していたものであるが、仕事の内容 について、仕上がりの画一性、均質性が求められることから、Yから寸法、仕様等につきある程度細かな指示を受けていたものの、具体的な工法や作業手順の指定を受けることは なく、自分の判断で工法や作業手順を選択することができた。 (3)Xは、作業の安全確保や近隣住民に対する騒音、振動等への配慮から所定の作業 時間に従って作業することを求められていたものの、事前にYの現場監督に連絡すれば、 工期に遅れない限り、仕事を休んだり、所定の時刻より後に作業を開始したり所定の時刻 前に作業を切り上げたりすることも自由であった。

○【最高裁判例以外の裁判例】 【 職 種 】映画撮影技師 【労働者性】高裁:肯定/地裁:否定 【 争 点 】労災保険法上の労働者性(労災保険給付) 【 判 示 】 (控訴審) 第四 当裁判所の判断 ……三 労災保険法上の「労働者」の意義について 労災保険法の保険給付の対象となる労働者の意義については、同法にこれを定義した規 定はないが、同法が労基法第八章「災害補償」に定める各規定の使用者の労災補償義務を コメントの追加 [A16]: 判断枠組みに関連する部分 補填する制度として制定されたものであることにかんがみると、労災保険法上の「労働者」 は、労基法上の「労働者」と同一のものであると解するのが相当である。そして、労基法 九条は、「労働者」とは、「職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金 を支払われる者をいう。」と規定しており、その意とするところは、使用者との使用従属 関係の下に労務を提供し、その対価として使用者から賃金の支払を受ける者をいうと解されるから、「労働者」に当たるか否かは、雇用、請負等の法形式にかかわらず、その実態 が使用従属関係の下における労務の提供と評価するにふさわしいものであるかどうかによって判断すべきものであり、以上の点は原判決も説示するところである。 そして、実際の使用従属関係の有無については、業務遂行上の指揮監督関係の存否・内 容、支払われる報酬の性格・額、使用者とされる者と労働者とされる者との間における具 体的な仕事の依頼、業務指示等に対する諾否の自由の有無、時間的及び場所的拘束性の有 無・程度、労務提供の代替性の有無、業務用機材等機械・器具の負担関係、専属性の程度、 使用者の服務規律の適用の有無、公租などの公的負担関係、その他諸般の事情を総合的に 考慮して判断するのが相当である。
○【 職 種 】引越等業務従事者 【労働者性】肯定 【 争 点 】労働契約法上の労働者性(解雇) 【 判 示 】
第4 当裁判所の判断
→・・・・→・・・チャーター業務をみると、運送業務の性質上、運送物品、運送先及び納入時刻の指定は、 当然に必要となるものであり、また、Y の所有車両を使用して運送する場合、その性質上、 コメントの追加 [A27]: 「業務の性質」を業種、職種単 位で評価している部分 Y が使用車両を指示することは必要な行為といえる。しかし、チャーター業務においても、 Y が委託契約者に対し、横乗りの指示をすることがあり、また、Y は、委託契約者に割り 振る業務を一方的に定めていたことが認められる。

○【 職 種 】オペラ歌手 【労働者性】高裁:否定/地裁:否定 【 争 点 】労働契約法上の労働者性(更新拒否) 【 判 示 】
(控訴審) 第2 事案の概要   参照。
○【 職 種 】オペラ歌手 【労働者性】高裁:否定/地裁:否定 【 争 点 】労働契約法上の労働者性(更新拒否) 【 判 示 】
(控訴審) 第2 事案の概要
→・・・・契約メンバーは、個別契約を締結した公演については、Y から提示された確定スケジュールに従って、公演本番のみならず、種々の稽古に参加することが義務づけられ、その場所も新国立劇場内の舞台やリハーサル室という所定の場所であり、また、公演や稽古では、指揮者や音楽監督の指示に従って業務を遂行することになる(弁論の全趣旨)。 しかし、これは Y が主張するように、そもそもオペラ公演というものが多人数の演奏・ 歌唱・演舞等により構築される集団的舞台芸術であり、オペラの合唱団パートとしてその 一翼を担うという、契約メンバーの業務の特性から必然的に生じるものであって、そのような集団性から生じる指揮監督関係をもって直ちに、労働者性の判断指標となる労務提供 における指揮監督と同視することはできない。公演、稽古における場所的・時間的拘束性 も、同様に、オペラという舞台芸術の集団性から必然的に生じることがらであって、このことから直ちに指揮監督下の労務提供であることの根拠とすることはできない。
○【 職 種 】保険契約勧誘等の営業 【労働者性】肯定 【 争 点 】労働基準法上の労働者性(賃金未払等) 【 判 示 】
第3 当裁判所の判断
→・・・・@本件社員契約において、Xに対する報酬は完全歩合制となっており、所得税等の源泉徴 収や社会保険・雇用保険への加入もされていなかったこと、AXは、保険契約の勧誘業務 に必要な物品(自動車、パソコン、携帯電話、チラシ等)を自らの費用で準備し、その使 用に必要な費用も負担していたこと、BYは、本件解約後、Xが保険契約を勧誘した保険 契約者に係る保険代理店契約のうち、B生命との間の保険代理店契約をXの移籍先代理店に移管したことが認められ、上記各事実は、Xの使用従属性を弱める事情であるとはいえるものの、Xの使用従属性を直ちに否定するものとまではいえない。
○【 職 種 】バイシクルメッセンジャー 【労働者性】高裁:否定/地裁:否定 【 争 点 】労働契約法上の労働者性(解雇) 【 判 示 】
(第一審) 第三 当裁判所の判断
→・・・・以上によれば、本件業務委託契約書の規定内容は、被告の配送業務の請負に関する約定であると認められるところ、その使用従属性については、メッセンジャーが稼働日・稼働 時間を自ら決定することができ、配送依頼を拒否することも妨げられておらず、その自由度は比較的高いこと、被告がメッセンジャーに対し、一定の指示をしていることは認められるが、これらは受託業務の性質によるところが大きく、使用従属関係を肯認する事情として積極的に評価すべきものがあるとはいえないこと、拘束性の程度も強いものとはいえないことを指摘することができ、これをたやすく肯認することはできない。そして、メッセンジャーの報酬の労務対償性についても、労働契約関係に特有なほどにこれがあると認めることは困難である。もとより、メッセンジャーの事業者性が高いとまで評価することができないことは上記説示のとおりであるが、さりとてメッセンジャーの事業者性がないともいえず、また、専属性があるともいえず、むしろ、上記のとおり稼働時間を含めてメッセンジャーが比較的自由にこれを決定し、労働力を処分できたと評価し得ることに照らせば、少なくとも本件契約A締結後の原告らメッセンジャーについて、労基法上の労働者に該当すると評価することは相当ではないというべきである
○【 職 種 】英会話講師 【労働者性】高裁:肯定/地裁:肯定 【 争 点 】労働基準法上の労働者性(年休権・健康保険被保険者資格) 【 判 示 】
(控訴審) 第3 当裁判所の判断
→・・・・レッスンの時間、レッスンを行う校舎は、予め契約によって決められており、その意味で勤務場所・時間の拘束が認められる。この点については、Yが指摘するように、業務の性質によるものとも解され得るが、レッスンがなくなった場合でも、その時間、当該校舎の販促業務や清掃業務等に従事しなければならなかったことも加味すると、やはり指揮監督関係を肯定する方向に働く一事情とみるのが相当である。
○【 職 種 】大学の非常勤講師 【労働者性】否定 【 争 点 】労働契約法上の労働者性(更新拒否) 【 判 示 】
第3 当裁判所の判断
→・・・・以上によれば、上記アの事情をXに有利に考慮しても、Xが本件契約に基づき Y の指揮監督の下で労務を提供していたとまでは認め難いといわざるを得ないから、本件契約に関し、X が労契法2条1項所定の「労働者」に該当するとは認められず、 本件契約は労契法19条が適用される労働契約には該当しないものというべきである。


◎資料No.2-4 裁判例を事例単位で分析した資料(抜粋)
○横浜南労基署長(旭紙業)事件(最判平8.11.28)
→事案の概要 自己の所有するトラックを持ち込んで特定の会社の製品の運送業務に従事していた運転手(傭車運転手)である原告が、 作業中に傷害を負う事故を起こしたため、労働基準監督署に療養補償給付等の支給を請求したところ、労災保険法上の労 働者には該当しないとして不支給処分を受けたため、その処分の取消しを求めた事案。
<最高裁(最判平8.11.28)労働者性否定> (要素の重みづけに関連する部分)→「専属的にYの製品の運送業務に携わっており、Yの運送係の指示を拒否する自由はなかったこと」、「毎日の始業時 刻及び就業時刻は、右運送係の指示内容のいかんによって事実上決定されることになること」、「右運賃表に定められた 運賃は、トラック協会が定める運賃表による運送料よりも一割五分低い額とされていた」ことなどの事情にかかわらず、 労働者性を否定している。   (「業務の性質」を業種、職種単位で評価している部分)参照。
<控訴審(東京高判平6.11.24)労働者性否定> (判断枠組みに関連する部分)(要素の重みづけに関連する部分)→「Yから一定の指示を受け」ていたこと、「場所的時間的にもある程度拘束」があったこと、「報酬も、業務の履行に 対し払われ、毎月さほど大きな差のない額が支払われていたこと」などから、労働者としての側面を有するといえるとしながらも、「場所的時間的拘束も一般の従業員よりは弱」いこと、「報酬も出来高払いであ」ること、「業務用器材を所 有して業務の遂行につき危険を負担し」ていること等を理由に労働者性を否定している
<第一審(横浜地判平5.6.17)労働者性肯定> (判断枠組みに関連する部分)(要素の重みづけに関連する部分)→「YのXに対する業務遂行に関する指示や時間的場所的拘束は、請負契約に基づく発注者の請負人に対する指図やその 契約の性質から生ずる拘束の範疇を超えるものであって」あったこと、「Y以外の事業所と運送契約をしたり、第三者に 運送業務を代替させることは不可能であった」こと、「報酬額が一般の運転手の賃金と比較して、労働者性を否定するほ どに特に高額であると」いえないこと、「報酬は労務の対価の要素を多分に含むものである」ことを理由に労働者性を肯定している

○関西医科大学研修医(未払賃金)事件(最判平17.6.3)
→事案の概要 大学付属病院の臨床研修医であった者が、労務の対価として最低賃金法所定の最低賃金額を下回る金額(の「奨学金」 等)しか支払を受けなかったとして、その両親である原告らが、最低賃金額と実際に受給した金額の差額及びこれに対する遅延損害金の支払を請求した事案。
<最高裁(最判平17.6.3)労働者性肯定> (判断枠組みに関連する部分)(要素の重みづけに関連する部分)→「Yが定めた時間及び場所において、指導医の指示に従って、Yが本件病院の患者に対して提供する医療行為等に従事 していた」という事情、「Yは、Xに対して奨学金等として金員を支払い、これらの金員につき給与等に当たるものとして 4 源泉徴収まで行っていた」という事情を理由に労働者性を肯定している
<第一審(大阪地堺支判平13.8.29)労働者性肯定>(判断枠組みに関連する部分) 参照。

○藤沢労基署長(大工負傷)事件(最判平19.6.28)→事案の概要 工事業者と請負契約を締結して内装工事に従事していた大工である原告が、マンションの内装工事に従事中負傷したため、 労働基準監督署に療養補償等の支給を請求したところ、労災保険法上の労働者には該当しないとして不支給処分を受けた ため,その処分の取消しを求めた事案。
<最高裁(最判平19.6.28)労働者性否定>(「業務の性質」を業種、職種単位で評価している部分)(要素の重みづけに関連する部分)→「Xが職長の業務を行い、職長手当の支払を別途受けることとされていたこと」については、労働者性の判断を左右しないと判断している  参照。
<第一審(横浜地判平16.3.31)労働者性否定> (判断枠組みに関連する部分)(要素の重みづけに関連する部分)→使用従属性が認められないことから、労働者性が否定されるとした上で、事業者性の有無、専属性の程度等判断を覆す 事情は認められないと判断している

○新宿労基署長(映画撮影技師)事件(東京高判平14.7.11)→事案の概要 映画撮影技師(カメラマン)であった者が、映画撮影に従事中、宿泊していた旅館で脳梗塞を発症して死亡したことについて、その子である原告が、労働基準監督署に遺族補償給付等の支給を請求したところ、労災保険法上の労働者には該当しないとして不支給処分を受けたため,その処分の取消しを求めた事案。
<控訴審(東京高判平14.7.11)労働者性肯定>(判断枠組みに関連する部分)(業務の性質や特殊性を重視せずに判断している部分)(要素の重みづけに関連する部分)→「Xへの専属性は低」いこと、「Yの就業規則等の服務規律が適用されていないこと」、「Xの本件報酬が所得申告上事業所 得として申告され、Yも事業報酬である芸能人報酬として源泉徴収を行っていること」などの事情があるものの、「撮影 技師は監督の指示に従う義務があること」、「報酬も労務提供期間を基準にして算定して支払われていること」、「個々 の仕事についての諾否の自由が制約されていること」、「時間的・場所的拘束性が高いこと」、「労務提供の代替性がないこと」、「撮影機材はほとんどがYのものであること」、「YがXの本件報酬を労災保険料の算定基礎としていること」等を理由に労働者性を肯定している
<第一審(東京地判平13.1.25)労働者性否定> (判断枠組みに関連する部分)(「業務の性質」や特殊性を重視して判断している部分)(要素の重みづけに関連する部分)→「個々の仕事についての諾否の自由が制約されていること」、「時間的・場所的拘束性が高いこと」については業務の性 質上当然の制約として指揮監督とは認めがたいとしたうえで、「撮影機材はYのものであること」、「YがXの本件酬を労災 保険料の算定基礎としていること」などの事情にかかわらず、労働者性を否定している

○アサヒ急配(運送委託契約解除)事件(大阪地判平18.10.12)→事案の概要 運送委託契約により、車両での荷物の運送・集配、引越業務等に従事していた原告らが、解雇されたとして、労働契約 上の地位確認と契約終了通告以降の賃金の支払等を請求した事案。
<労働者性肯定> (「業務の性質」を業種、職種単位で評価している部分)(報酬の一方的決定を「事業者性の有無」で評価している部分)(判断枠組みに関連する部分) 参照。

○新国立劇場運営財団事件(東京高判平19.5.16)→事案の概要 被告との間で期間を1年とする出演基本契約を締結・更新し、合唱団のメンバーとして被告の主宰するオペラ公演等に出演していた原告が、次シーズンの出演基本契約を締結しないとの通知を受けたため、出演基本契約は労働契約であり、その更新拒絶は労働基準法18条の2(現労働契約法第16条)、労働組合法7条1号に違反し無効であると主張して、労働契約上の地位確認と契約期間満了後の賃金の支払を請求した事案。
<第一審(東京地判平18.3.30)労働者性否定>(判断枠組みに関連する部分)(「業務の性質」を業種、職種単位で評価している部分)(「代替性の有無」の判断において、「業務の性質」の考えを用いている部分)(要素の重みづけに関連する部分)  参照。

○株式会社MID事件(大阪地判25.10.25)→事案の概要 保険代理業等を営む株式会社である被告との間で業務委託契約を締結し、保険契約勧誘の営業に従事していた原告が、 当該契約の解約の意思表示を受けたところ、当該契約は労働契約に該当するため、無効な解雇であるとして、当該契約 に基づき、未払の基本給等の支払を請求した事案。
<労働者性肯定> (要素の重みづけに関連する部分)→「本件社員契約において、Xに対する報酬は完全歩合制となっており、所得税等の源泉徴収や社会保険・雇用保険へ の加入もされていなかったこと」、「Xは、保険契約の勧誘業務に必要な物品(自動車、パソコン、携帯電話、チラシ 等)を自らの費用で準備し、その使用に必要な費用も負担していたこと」、「Yは、本件解約後、Xが保険契約を勧誘 した保険契約者に係る保険代理店契約のうち、B生命との間の保険代理店契約をXの移籍先代理店に移管したこと」という事情は使用従属性を弱める事情であるとしつつも、@XがYからの指示を拒絶することはできなかったこと、A業 務の遂行についてYの指揮監督を受けていたこと、B勤務時間及び勤務場所について管理されていたこと等を理由に労働者性を肯定している

○ソクハイ(契約更新拒絶)事件(東京高判平26.5.21)→事案の概要 バイシクルメッセンジャーとして稼働していた原告らが、業務委託契約を終了する旨の告知を受けたところ、被告との契 約が労働契約に該当するため、上記契約を終了する旨の告知は無効な解雇であるとして、労働契約上の地位確認と契約終 了告知以降の賃金の支払等を請求した事案。
<第一審(東京地判平25.9.26)労働者性否定>(判断枠組みに関連する部分)(「業務の性質」を業種、職種単位または個々の事業の契約(サービス)内容によって評価している部分)(「代替性の有無」の判断において、「業務の性質」の考えを用いている部分)(「事業者性の有無」の判断において、「業務の性質」の考えを用いている部分)(報酬の一方的決定を「事業者性の有無」で評価している部分)(要素の重みづけに関連する部分)→使用従属性について、諾否の自由度が比較的高いこと、一定の指示はあるものの受託業務によるところが大きく、使用 従属関係を肯認する事情として積極的に評価すべきものがあるとはいえないこと、拘束性の程度も強いとはいえないこと から肯定することができないとした上で、報酬の労務対償性、事業者性、専属性等も考慮して、労働者性を否定している

○NOVA事件(名古屋高判令2.10.23)→事案の概要 語学スクールにおいて英会話講師として稼働していた原告らが、業務委託契約が実質上労働契約であり、年次有給休暇請 求権の行使を違法に妨げた上、健康保険加入義務を懈怠したとして、不法行為責任に基づく損害賠償の支払等を請求した 事案。
<控訴審(名古屋高判令2.10.23)労働者性肯定> (業務の性質上具体的な指揮命令になじまない業務について、指揮監督の有無を判断した部分)→業務の性質上具体的な指揮命令になじまない業務であっても、指揮監督を受けていると判断している。
(「業務の性質」を業種、職種単位で評価している部分)(「業務の性質」を業種、職種単位で評価している部分)  参照。

○国立大学法人東京芸術大学事件(東京地判令4.3.28)→事案の概要 大学の非常勤講師を務めていた原告が、被告との間で締結していた期間を1年間とする有期の委嘱契約が更新されなかったことにつき、労働契約法19条により従前と同一の労働条件で労働契約が更新されたとみなされるとして、労働契約上 の地位確認と更新拒否後の賃金の支払を請求した事案。
<労働者性否定>(判断枠組みに関連する部分)(「業務の性質」を業種、職種単位で評価している部分)(「組織への組み入れ」「組織への組み込み」等の記載またはこれらの記載と類似すると考えられる事実に関して言及がなされている部分)
(要素の重みづけに関連する部分)→各講義の共通テーマはYによって決定されて授業計画書にも記載され、予定された講義日程に従い、指定された内容の 授業を行うことを指示されていたこと、講義の運営を主導していたD1講師の業務の補佐を指示されており、その一環と して、他の外部講師が担当していた授業にもオブザーバーとして出席していたこと、という事情があるものの、「Y大学 における講義の実施という業務の性質上当然に確定されることになる授業日程及び場所、講義内容の大綱を指示する以外 に本件契約に係る委嘱業務の遂行に関し特段の指揮命令を行っていたとはいい難」いこと、「Xに対する時間的・場所的 な拘束の程度もY大学の他の専任講師等に比べ相当に緩やかなものであった」こと等を理由に労働者性を否定している

次回も続き「参考資料No.1 労働基準法上の労働者に関する主要な裁判例集」からです。