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雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会報告書を公表します [2024年09月30日(Mon)]
雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会報告書を公表します(令和6年8月8日)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42133.html
○ 厚生労働省の「雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会」(座長:佐藤博樹東京大学名誉教授)において、報告書が取りまとめられましたので、公表します。
 本検討会では、令和6年2月から11回にわたり、雇用の分野における女性活躍推進やハラスメントについて、現状の分析や論点整理を行い、今後の在り方を検討してきました。
 厚生労働省では、この報告書を踏まえ、今後、労働政策審議会雇用環境・均等分科会において、引き続き検討を行ってまいります。

(別添1)雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会 報告書 〜女性をはじめとする全ての労働者が安心して活躍できる就業環境の整備に向けて〜  令和6年8月8日
○はじめに
→女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成 27 年法律第 64 号。以下 「女性活躍推進法」)は、女性の活躍推進の取組を着実に前進させるべく、民 間事業者及び国・地方公共団体といった各主体が女性の活躍推進に向けて果たすべき 役割を定める新たな法的枠組みを構築するため、令和7年度末までの時限法として、 平成 27 年に制定された。 法施行3年後の見直しに伴う令和元年の女性活躍推進法等一部改正法1においては、 女性をはじめとする多様な労働者が活躍できる就業環境を整備するため、一般事業主行動計画の策定義務の対象拡大、情報公表の強化、パワーハラスメント防止のための 事業主の雇用管理上の措置義務等の新等がなされた。また、その後、令和4年7月 に、常時雇用する労働者の数が 301 人以上の企業について男女間賃金差異の情報公表 が義務化されるという新しい動きがあった。 しかし、女性の正規雇用比率がいわゆる「L字カーブ」となっており、正規雇用労 働者としての就業継続に課題があるほか、男女の賃金の差異は依然として大きく、女性管理職の割合も国際的に見るとその水準は低いといった課題がある。また、月経、 不妊治療、更年期等の健康課題が女性の働き方に与える影響やそれに対する取組への 関心が高まっている。さらに、ハラスメント関係の相談件数は高止まり傾向にあり、 カスタマーハラスメント(顧客、取引先等からの著しい迷惑行為等)や就活等セクシュアルハラスメントなどが社会的関心を集めている状況にある。 こうした状況を踏まえ、本検討会においては、令和6年2月より 11 回にわたって、 女性活躍推進の方向性や、ハラスメントの現状と対応の方向性に関する検討を行い、 今般、その結果を取りまとめた。 なお、本検討会においては、女性活躍推進の議論に当たって、現行の女性活躍推進法の評価だけでなく、女性活躍と月経、不妊治療、更年期等の健康課題との関係を含めて議論を行ったほか、ハラスメントに関しては、とりわけ、女性が多く働く業種に おいて相談件数の多いカスタマーハラスメントについて具体的な議論を行ったとこ ろである。こうした課題への対応は、女性が安心して働くことのできる職場環境の整備を通じて女性の活躍推進に資するのみならず、全ての労働者が活躍することのでき る職場づくりにもつながるもの。 また、本検討会で議論した各課題については、いずれも制度的な対応のほか、個々の職場におけるマネジメントの改善を併せて実施していくことで解決が図られるものであるという視点も重要である。 今後、本報告書を受けて、労使をはじめとする関係者において充実した議論がなさ れ、適切な対応が講じられることを願うものである。

第1 現行の女性活躍推進法を巡る現状と対応の方向性
1 女性活躍推進法を巡る現状と効果→M字型から台形型に移行。
2 男女間賃金差異などの情報公表を巡る状況→女性活躍推進法による公表は、法制定当初から、@行動計画の公表と、A女性の 職業選択に資する情報公表の2種類があり、それぞれ以下のような趣旨とされて いる。 参照。
3 えるぼし認定、プラチナえるぼし認定の状況
4 女性活躍推進法の施行に当たっての課題
5 今後の対応の方向性
(1)女性活躍推進法の延長 (法の延長の必要性)(延長期間の考え方)
(2)中小企業における取組促進 (中小企業における取組促進の方向性)
(3)女性活躍推進法に基づくえるぼし認定
(えるぼし認定の意義)(えるぼし認定の見直し)
(4)女性の活躍に関する情報公表
@ 男女間賃金差異の公表
(男女間賃金差異公表義務の対象拡大)(要因分析の重要性、説明欄の活用促進)
A 女性管理職の登用促進 (女性管理職比率の公表)(女性管理職の定義)
B 情報公表必須項目数
C 「女性活躍の見える化」の推進
(「女性活躍の見える化」の課題)(女性活躍データベースの活用強化)
(5)男女雇用機会均等法等の履行確保、性別役割分担意識の是正等に向けた取組の推進→多様な人々の活躍を阻害するといった弊害を除去し、女性活躍を推進するための取組を進めていくに当たって、企業及び労働者がアンコンシャス・バイアスに向き合い対応するため の啓発等を強化すべきである。その際、中小企業に対する啓発に加えて、キャリア 形成等の観点から労働者自身に対するものも実施すべき。
(6)女性活躍と両立支援の一体的な取組 (女性活躍と両立支援の一体的取組の重要性)

第2 女性活躍と月経、不妊治療、更年期等の課題
1 月経、不妊治療、更年期等に係る制度利用の現状等
2 女性の就業との関係
3 今後の対応の方向性
(1)男女の性差に応じた健康支援 (健康支援の意義)
(2)ヘルスリテラシー向上 (ヘルスリテラシーの重要性)(ヘルスリテラシー向上のた
めの取組)(女性の健康ナショナルセンターなどとの連携の必要性)
(3)月経、不妊治療、更年期等の健康課題への対応 (職場における女性の健康課題への対応の必要性)(生理休暇、不妊治療・更年期等の休暇)(健康課題と女性活躍推進法) (健康課題とえるぼし認定)→「職 場における女性特有の健康支援」を進めるインセンティブとなるように、えるぼし 認定制度の見直しをすることが適当である。

第3 ハラスメントの現状と対応の方向性
1 ハラスメントの現状↓

○現行法上、ハラスメントは、「セクシュアルハラスメント」、「妊娠・出産等に関す るハラスメント」、「育児休業等に関するハラスメント」、「パワーハラスメント」の 4種類について、防止等に係る事業主の措置義務等が法制化されている。
〇 立法趣旨はそれぞれのハラスメントによって異なるが、法律上、「@ 事業主に 雇用管理上の措置義務を課す」、「A 国、事業主、労働者に責務を課す」構成となっている。
〇 厚生労働省「職場のハラスメントに関する実態調査」(令和5年度)(以下「厚労 省令和5年度調査」という。)によると、調査対象企業のうち過去3年間に相談があった企業の割合は、パワーハラスメントが 64.2%、セクシュアルハラスメントが 39.5%、顧客等からの著しい迷惑行為が 27.9%となっている。また、ハラスメントの種類ごとに、相談があったもののうち、企業が「実際にハラスメントに該当する」と判断したものの割合は、顧客等からの著しい迷惑行為が 86.8%、セクシュアルハラスメントが 80.9%、パワーハラスメントが 73.0%となっている。
〇 しかし、厚労省令和5年度調査によると、ハラスメントの取組を進める上での課題を企業に尋ねたところ、「ハラスメントかどうかの判断が難しい」とする企業は、厚生労働省「職場のハラスメントに関する実態調査」(令和2年度)(以下「厚労省令和2年度調査」)の 65.5%から低下したものの、59.6%となっており、 企業実務においてハラスメントに該当するかどうかが大きな課題となっていることがうかがわれる。また、「管理職の意識が低い/理解不足」が 23.8%と2番目に高くなっている。
〇 厚労省令和5年度調査によると、ハラスメントの種類ごとに労働者が過去3年間 に受けた経験は、パワーハラスメントは 19.3%、顧客等からの著しい迷惑行為は 10.8%、セクシュアルハラスメントは 6.3%と、厚労省令和2年度調査から低下傾向にある。この背景には、パワーハラスメントの法制化や、カスタマーハラスメン ト(顧客、取引先等からの著しい迷惑行為)について企業対策マニュアルを策定す るなどの各種の取組の効果もあると考えられる。
〇 また、都道府県労働局におけるハラスメントの相談件数をみると、以下のような 状況がみられる。なお、この相談件数は、労働者からの相談のみならず、企業等からの制度に関する照会等も含むもの。 @ セクシュアルハラスメントは 7,000 件前後で推移。 A 平成 28 年に法制化した妊娠・出産等に関するハラスメントは施行当初は制度の問い合わせ等で増えたが、近年は減少傾向にあり、令和5年度は 1,756 件。 B 平成 28 年に法制化した育児休業等に関するハラスメントは施行当初は制度の問い合わせ等で増えたが、近年は減少傾向にあり、令和5年度は育児休業等に関 するハラスメントは 1,475 件、介護休業等に関するハラスメントは 623 件。 C 令和元年に法制化したパワーハラスメントは令和4年度に増加しているが、これは令和4年4月に中小企業においても施行したことを受けたものであること(令和3年度 23,366 件→令和4年度 50,840 件)。
〇 都道府県労働局への相談件数は増加しているが、是正指導件数は令和元年以前と 比較して、令和2年度以降は減少している。これは新型コロナ対応のため、報告徴 収件数が減少したことによるものと考えられる。
〇 都道府県労働局長への紛争解決援助申立件数、調停申請受理件数はパワーハラス メントが圧倒的に多く、増加傾向にあるが、セクシュアルハラスメント、妊娠・出 産等に関するハラスメント、育児休業等に関するハラスメントは同程度の件数で推 移している。
〇 また、ハラスメント周辺の事象についても社会的に関心を集めている。例えば、 いわゆる「自爆営業」(使用者が、労働者に対し、当該労働者の自由な意思に反して 当該使用者の商品・サービスを購入させること)への対応といったことも求めら れている。

2 先進国におけるハラスメント法制→G7国の中からイギリス、フランス、ドイツ、カナダにつ いて、情報収集や文献調査を行った。 参照のこと。

3 カスタマーハラスメント(顧客、取引先等からの著しい迷惑行為等)
〇 カスタマーハラスメント(顧客、取引先等からの著しい迷惑行為等)
→令和2年に、「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問 題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(令和2年厚生労働省告示 第5号。以下「パワハラ防止指針」)に事業主が取り組むことが望ましい事 項として明記された。令和3年に「顧客等からの著しい迷惑行為の防止対策の推進 に係る関係省庁連携会議」を開催し、令和4年に「カスタマーハラスメント対策企 業マニュアル」(以下、「対策企業マニュアル」)が作成された。この対策企 業マニュアルを参考にしつつ、現在、業界団体や事業者において対応マニュアルを 策定するなどの動きがみられる。
〇 厚労省令和5年度調査によると、過去3年間にカスタマーハラスメントを受けた 労働者は全労働者のうち10.8%となっており、パワーハラスメントよりは少ないが、セクシュアルハラスメントよりは多い状況にある。また、カスタマーハラスメ ントを受けた経験を接客頻度別にみると、ほとんど顧客等と接することがない者は 5.3%であるのに対
 して、勤務日はほぼ毎日顧客等に接している者は 17.4%という状況。接客頻度が高くなるとカスタマーハラスメントを経験する割合が高く なっている。
○ 厚労省令和5年度調査→カスタマーハラスメントの行為者は、「顧客等(患者またはその家族等を含む)」が 82.3%、「取引先等の他社の従業員・役員」が 22.6%。
〇 厚労省令和5年度調査によると、過去3年間に受けたカスタマーハラスメントの内容としては、「継続的な(繰り返される)、執拗な(しつこい)言動(頻繁なクレーム、同じ質問を繰り返す等)」が 57.3%、「威圧的な言動(大声で責める、反社会的な者とのつながりをほのめかす等)」が 50.2%等である。また、カスタマーハラスメントを受けた労働者の大半が、「怒りや不満、不安などを感じた」り、「仕事に対する意欲が減退し」ており、被害労働者の心身への影響がみられる。
〇 「顧客や取引先から無理な注文を受けた」、「顧客や取引先からのクレームを受けた」ことによる労災認定もある。この中には、被災労働者が自殺(未遂を含む。)した事案もある。また、令和5年9月に心理的負荷による精神障害の労災認定基準が改正され、業務による心理的負荷評価表の具体的出来事に「顧客や取引先、施設利用者等から著しい迷惑行為を受けた」が明記された。
〇 一方で、厚労省令和5年度調査によると、企業側の対応として、相談体制の整備、 被害労働者へのメンタルヘルス不調への対応等に取り組む企業は一定数みられるが、「特にない」としている企業は従業員規模 1000 人以上の企業においても 37.2%、 企業規模が小さくなるとその割合は高い状況(300〜999 人規模企業:48.9%、100 〜299 人規模企業:62.0%、99 人以下規模企業:73.8%)にある。
〇 厚労省令和5年度調査によると、カスタマーハラスメント対策に積極的に取り組んでいる企業は、取り組んでいない企業と比べると、カスタマーハラスメント被害 は少ない状況にある(「積極的に取り組んでいる企業」における過去3年間にカス タマーハラスメントを受けた経験は 12.8%であるのに対して、「あまり取り組んで いない企業」における過去3年間にカスタマーハラスメントを受けた経験は 23.1%)。

4 就活等セクシュアルハラスメント
〇 厚労省令和5年度調査によると、就活等セクシュアルハラスメントについて過去 3年間に相談があった企業は 0.7%に過ぎないが、2020〜2022 年度卒業でインター ンシップ中にセクシュアルハラスメントを経験した者は 30.1%、2020〜2022 年度 卒業で就職活動中にセクシュアルハラスメントを経験した者は 31.9%という状況。勤務先で労働者がセクシュアルハラスメントを受けた経験が 6.3%に対して、就職活動等においてセクシュアルハラスメントを受けたとする学生等 は多くいる。
〇 就活等セクシュアルハラスメントを受けた学生等には「就職活動に対する意欲が減退した」「眠れなくなった」「怒りや不満、不安などを感じた」といった心身の影響があり。
〇 また、厚労省令和5年度調査によると、企業側の対応として、就活生等からの相談への適切な対応等に取り組む企業は一定数みられるが、「特にない」としている企業は従業員規模 1000 人以上の企業においても 42.1%、企業規模が小さくなると その割合は高い状況(300〜999 人規模企業:48.0%、100〜299 人規模企業:55.7%、 99 人以下規模企業:65.6%)にある。

5 今後の対応の方向性
(1)総論 (国の施策としてのハラスメント対策)(国・事業主及び労働者の責務規定)
(ハラスメントに関する法律関係)(職場のハラスメント対策の意義)
(企業におけるハラスメント防止対策の推進)→「ハラスメントかどうかの判断が難しい」
とする企業割合は、低下しているもの の約6割存在
しており、また、都道府県労働局への相談件数は高止まりしている。 こうした状況を踏まえ、企業のハラスメント防止対策の取組に資するため、国が効 果的な支援策に取り組む必要がある。具体的には、ハラスメント防止対策の支援を 希望する企業に対して、伴走型でコンサルティングを実施することや、研修動画の 充実等が考えられる。
(2)カスタマーハラスメント
@ 対策強化の必要性 (防止対策の意義)(企業における取組の必要性)
A 対策強化の方向性 (労働者保護の観点からの法制化)(事業主の措置義務の在り方)
(消費者法制や各業法等との関係)
B カスタマーハラスメントの定義 (定義の考え方)(カスタマーハラスメントの定義)
【カスタマーハラスメントの3要素】T 顧客、取引先、施設利用者その他の利害関係者が行うこと U 社会通念上相当な範囲を超えた言動であること V 労働者の就業環境が害されること。 (カスタマーハラスメントの3要素の具体的な内容)T〜Vの内 容説明。
C 総合的な対策の必要性 (企業における総合的な対策の必要性)(業界団体等を通じた取組の強化と業所管官庁との連携)(関係省庁の連携強化)
(3)就活等セクシュアルハラスメント
@ 対策強化の必要性 (対策強化の必要性)(事業主の措置の在り方)
A セクシュアルハラスメント以外のハラスメントとの関係 (セクシュアルハラスメントを対象とする妥当性)
(4)ILO第 190 号条約 (批准検討の視点)(禁止規定)(禁止規定)
(今後の検討の方向性)→ 本検討会では限られた時間の中で検討を行ったが、本報告書で提示した職場のハラスメントは許されるものではないという趣旨を法律で明確にするなどの法整備についても、ILO第190号条約批准に向けた環境整備に資するものと考えられ る。 引き続き、条約全般について、さらなる検討を進めることが適切である。
(5)その他 (自爆営業)→いわゆる「自爆営業」についての法令上の定義はないが、一般的に「使用者が、労働者に対し、当該労働者の自由な意思に反して当該使用者の商品・サービスを購 入させること」とされており、職場におけるパワーハラスメントが「自爆営業」の背景として指摘されている。「自爆営業」そのものが直ちにパワーハラスメントに 該当するというものではなく、職場におけるパワーハラスメントの3要件を満たす場合にパワーハラスメントに該当するものであり、その場合には、都道府県労働局 で助言・指導等を行っている。「自爆営業」が社会的に関心を集めていることに鑑み、このような趣旨を、パワハラ防止指針に明記することが考えられる。

○雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会開催要綱
○(別紙) 雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会 参集者名簿


次回も続き「(別添2) 雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会 報告書 参考資料」からです。

第16回 成年後見制度利用促進専門家会議資料 [2024年09月28日(Sat)]
第16回 成年後見制度利用促進専門家会議資料(令和6年8月2日)
議事 中間検証に係る意見交換(成年後見制度等の見直しに向けた検討と総合的な権 利擁護支援策の充実、意思決定支援の浸透、不正防止の徹底と利用しやすさの調 和、任意後見制度の利用促進)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41364.html
◎参考資料 11 第二期成年後見制度利用促進基本計画に係る中間検証の進め方 ↓
○専門家会議は、第二期計画の中間年度である令和6年度に、中間検証として、各施策の進捗状況を踏まえ、個別の課題の整理・検討を行う。 @ 事務局において取組状況調査結果や各施策の進捗状況の事前整理を行った上で、第二期計画の工程表とKPIの枠組みに従い、個別課題 の整理・検討を行う。 A 各回の専門家会議では、上記事前整理やKPIの達成状況を踏まえ、委員から意見書を事前提出いただいた上で議論する。
⇒第16回 (R6.8.2) ※意思決定支援関連→制度等の見直しに向けた検討等、制度の運用改善等、優先して取り組む事項(任意後見制度の利用促進(周知・広報、適切な運用の確保に関する取組))


◎参考資料 12 成年後見関係事件の概況(最高裁判所提供資料)
―令和5年1月〜12月― 最高裁判所事務総局家庭局
1 申立件数について(資料1)過去5年における申立件数の推移 ↓

○ 成年後見関係事件(後見開始、保佐開始、補助開始及び任意後見監督人選任事件)の申立件数は合計で40,951件(前年は39,719件)であり、対前年比約3.1%の増加となっている。
○ 後見開始の審判の申立件数は28,358件(前年は27,988件)であり、対前年比約1.3%の増加となっている。
○ 保佐開始の審判の申立件数は8,952件(前年は8,200件)であり、対前年比約9.2%の増加となっている。
○ 補助開始の審判の申立件数は2,770件(前年は2,652件)であり、対前年比約4.4%の増加となっている。
○ 任意後見監督人選任の審判の申立件数は871件(前年は879件)であり、対前年比約0.9%の減少となっている。
2 終局区分について(資料2)終局区分別件数
○ 成年後見関係事件の終局事件合計40,665件のうち、認容で終局したものは約95.3%(前年は約95.4%)である。
3 審理期間について(資料3)審理期間別の割合
○ 成年後見関係事件の終局事件合計40,665件のうち、2か月以内に終局したものが全体の約71.8%(前年は約71.9%)、4か月以内に終局したものが全体の約93.7%(前年は約93.7%)である。
4 申立人と本人との関係について
(資料4申立人と本人との関係別件数・割合、5申立人と本人との関係別件数・割合)

○ 申立人については、市区町村長が最も多く全体の約23.6%を占め、次いで本人(約22.2%)、本人の子(約20.0%)の順となっている。
○ 市区町村長が申し立てたものは9,607件で、前年の9,231件(前年全体の約23.3%)に比べ、対前年比約4.1%の増加となっている。
5 本人の男女別・年齢別割合について(資料6)本人の男女別・年齢別割合
○ 本人の男女別割合は、男性が約43.8%、女性が約56.2%である。
○ 男性では、80歳以上が最も多く全体の約35.5%を占め、次いで70歳代の約27.6%となっている。
○ 女性では、80歳以上が最も多く全体の約63.7%を占め、次いで70歳代の約18.7%となっている。
○ 本人が65歳以上の者は、男性では男性全体の約71.7%を、女性では女性全体の約86.1%を占めている。
(参考資料) 開始原因別割合→○開始原因としては、認知症が最も多く全体の約62.6%を占め、次いで知的障害が約9.9%、統合失調症が約8.8%の順となっている。
6 申立ての動機について(資料7)主な申立ての動機別件数・割合→○主な申立ての動機としては、預貯金等の管理・解約が最も多く、次いで、身上保護となっている。
7 鑑定について(資料8鑑定期間別割合、資料9鑑定費用別割合)→○成年後見関係事件の終局事件のうち、鑑定を実施したものは、全体の約4.5%(前年は約4.9%)であった。 ○鑑定の期間については、1か月以内のものが最も多く全体の約53.5% (前年は約53.5%)を占めている。 ○鑑定の費用については、5万円以下のものが全体の約42.9%(前年は約45.4%)を占めており、全体の約85.3%の事件において鑑定費用が10万円以下であった(前年は約86.9%)。

8-1成年後見人等と本人との関係について
(資料10-1)成年後見人等と本人との関係別件数・割合

○ 成年後見人等(成年後見人、保佐人及び補助人)と本人との関係をみると、配偶者、親、子、兄弟姉妹及びその他親族が成年後見人等に選任されたものが全体の約18.1%(前年は約19.1%)となっている。
○ 親族以外が成年後見人等に選任されたものは、全体の約81.9%(前年は 約80.9%)であり、親族が成年後見人等に選任されたものを上回っている。
○ 成年後見人等と本人との関係別件数とその内訳の概略は次のとおりである。   
   関係別件数(合計) 40,729件(前年39,573件)      
     親  族     7,381件(前年 7,560件)       
親  族 以 外  33,348件(前年32,013件)      
        うち 弁 護 士    8,925件(前年 8,683件)       
         司 法 書 士  11,983件(前年11,768件)     
        社会福祉士 6,132件(前年 5,851件)          
市民後見人      344件(前年   271件)
8−2 成年後見監督人等が選任された事件数について
(資料10−2)成年後見監督人等が選任された件数、成年後見監督人等の内訳・割合

○ 認容で終局した後見開始、保佐開始及び補助開始事件(38,002件)のうち、成年後見監督人等(成年後見監督人、保佐監督人及び補助監督人)が選任されたものは1,287件であり、全体の約3.4%(前年は約3.4%)である。
○ 成年後見監督人等が選任された件数とその内訳は次のとおりである。
  件  数 (合  計) 1,287件(前年 1,256件)
   弁   護    士     632件(前年  613件)
  司 法 書 士    482件(前年  491件)
  社 会 福 祉 士     14件(前年    8件)
社 会 福 祉 協 議 会   120件(前年  100件)
税 理 士      1件(前年    0件)
その 他     38件(前年   44件)

9 成年後見制度の利用者数について(資料11)成年後見制度の利用者数の推移
○ 令和5年12月末日時点における、成年後見制度(成年後見・保佐・補助・任意後見)の利用者数は合計で249,484人(前年は245,087人)であり、対前年比約1.8%の増加となっている。
○ 成年後見の利用者数は178,759人(前年は178,316人)であり、対前年比約0.2%の増加となっている。
○ 保佐の利用者数は52,089人(前年は49,134人)であり、対前年比約6.0%の増加となっている。
○ 補助の利用者数は15,863人(前年は14,898人)であり、対前年比約6.5%の増加となっている。
○ 任意後見の利用者数は2,773人(前年は2,739人)であり、対前年比約1.2%の増加となっている。


◎参考資料 13 後見人等による不正事例(最高裁判所提供資料)
○後見人等による不正事例 (最高裁判所事務総局家庭局実情調査)
→平成23年から令和5年まで「件数」「被害額」⇒平成26年以降ともに減じている。
○(参考)専門職の内数→令和5年⇒29件(全体184件)で被害額は、約2億7千万円(全被害総額7億円)。


◎参考資料 14 各委員提出資料
○第16回成年後見制度利用促進専門家会議意見書 北海道社会福祉協議会 中村健治
【成年後見制度等の見直しに向けた検討と総合的な権利擁護支援策の充実】
@ 日常生活自立支援事業

・社協における権利擁護支援の取り組みは、平成 11 年の日常生活自立支援事業から 始まり、法人後見や身寄りのない高齢者等に対する入院・入所時支援、死後事務を実施する事業など、本人に寄り添い、意思決定を支援し、地域の実情に即した取り組みを進めてきており、第 1 期計画の見直しにおいても一定の評価を得たところです。
・一方で、日常生活自立支援事業については、第二期計画において、「地域によって同事業の待機者が生じていること、利用者数にばらつきがあること」などを踏まえて、「地域を問わず一定の水準で利用できる体制を目指す」として、同事業の実施体制の強化を行うことが示されています。
・第二期基本計画の策定時にも、同事業の実施体制の脆弱性や体制強化の必要性につ いて複数の委員から指摘がなされ、国庫補助の算定基準を下回っている県が 47 都 道府県のうち 19 か所(40%)にのぼっており、市町村社協が自主財源を持ち出して専門員の人件費などを賄っている状況が続いています。
・高齢者に限らず身寄りが無かったり家族の支援が得られない人が増加するほか、障がい者の地域生活意向が推進されるなかで、本事業は生活を支えるうえで非常に重要な事業であり、更なる需要の増加に対して持続可能な事業にしていく必要があります。
・また、成年後見制度の見直しにおいては、必要性がなくなれば終了する仕組みが検討されており、本事業の役割や他制度との関係等を改めて検討し、財源確保も含めた抜本的な体制強化が必要です。
・併せて、事業の効率的な実施に向けた環境整備も重要です。第二期計画策定以降、 令和 2・4・5 年度に、関連諸制度との役割分担の推進や契約締結までの時間短縮、 専門員の業務の効率化に向けた調査研究が行われています。その結果を踏まえた運用改善について、現場の意見を十分に聴き、効率化とともに利用者への支援の向上につながるように進めていただきたいと考えます。キャッシュレスに対応した支援の在り方の検討や業務システムの導入も必要です。
・生活保護受給者が契約者の約 4 割にのぼるなかで、ケースワーカーとの連携や役割分担が重要ですが、なかには、本事業を利用することを生活保護受給の条件としたり、過度な支出管理(抑制)を本事業に求めるなどの問題があります。各社協においても福祉事務所等と協議を進めていますが、理解が進まない場合もあることから、本事業の適切な利用やケースワーカーとの連携について、国から通知を出すなどして後押しをしていただきたいと考えます。
A 総合的な権利擁護支援策
・権利擁護支援を必要とする方が増える中で、既存の制度・サービスだけでは対応が難しかったり、つながりづらい人もいるのが現状であることから、総合的な権利擁護支援策の充実は不可欠で、今回の、持続可能な権利擁護モデル事業の取り組みは、 人・モノ・金と意思決定支援をポイントとして、地域の実情に合わせた多様なモデル事業が展開されており、今後の、制度・仕組みとして展開されることを期待します。
・しかし、成年後見制度、日常生活自立支援事業、新たな支援策の 3 つが人・モノ・ 金をつぶし合わない仕組み、どのまちにおいても、安定した事業運営が実施できるように、財源の確保と都道府県のサポート体制をお願いしたい。
・また、多様な担い手については、民間参入促進だけではリスクがあり、チェック機能の整備も併せて行っていく必要があります。新たな担い手として社会福祉法人、 NPO、民間というように段階的な拡大をする中でチェック機能の強化を併せて整備していくことが必要だと考えます。
・なお、もう一つの考え方としては、権利擁護と日常生活支援を担っている日常生活自立支援事業を行っている社協として、福祉の支援と法律の支援を一体的にした福祉後見として、住民に身近で地域福祉の推進を住民とともに進めている社会福祉法人の公益的な役割として、法人後見を積極的に取組む必要があると考えますが、安定的な法人後見の体制を整備する上からも、財政的な基盤整備について検討いただ きたいと思います。
(参考)↓
・令和5年度 日常生活自立支援事業の新規契約者に占める生活保護受給者の割合
・令和 2 年度日常生活自立支援事業等関連制度と成年後見制度との連携の在り方等につ いての調査研究事業(日本社会福祉士会)基幹的社会福祉協議会向けアンケート


○金融機関における実務の改善について司法書士 西川浩之
第2回総合的な権利擁護支援策の検討ワーキング・グループ(令和5年6月27日)及び第3回総合的な権利擁護支援策の検討ワーキング・グループ(令和6年2月1日)における「持続可能な権利擁護支援モデル事業」の進捗についての 報告において、重点支援自治体から、「金融機関から第三者による預金引き出しについて理解・協力が得られない。」との声が聞かれた。これを承けて各ワーキング・グループでは、複数の委員から、金融機関への協力要請の必要性が、そして主査からも、金融機関の実務における課題を明らかにし、それを解消する作業をしなければならないことが指摘されていた。このような指摘がされていたに もかかわらず、厚生労働省又は金融庁から、金融機関又はその団体に対して、特段のヒアリング、要請等の活動が行われていないように思われることは、非常に 残念である。 また、第二期成年後見制度利用促進基本計画においては、「U 成年後見制度の 利用促進に向けて総合的かつ計画的に講ずべき施策」「2 尊厳のある本人らし い生活を継続するための成年後見制度の運用改善等」「(4)各種手続における後 見事務の円滑化等」において、金融機関等における実務の運用改善に関して次のような記述がある。 ↓

【第二期成年後見制度利用促進基本計画の抜粋】→U 成年後見制度の利用促進に向けて総合的かつ計画的に講ずべき施策 2 尊厳のある本人らしい生活を継続するための成年後見制度の運用改善等 (4)各種手続における後見事務の円滑化等  参照。

このうち、市町村の窓口の対応は、第一期・第二期成年後見制度利用促進基本計画の計画期間中(過去7年間)に、十分とはいえないまでも、徐々に改善されてきている。 これに対し、金融機関の対応の改善は、遅々として進んでいないと言わざるを得ない。 私自身、過去の成年後見制度利用促進専門家会議において、下記のとおり金融 機関の成年後見制度への対応の改善を求める意見を提出しているが、少なくとも第二期成年後見制度利用促進基本計画の下でのこの2年間に、厚生労働省若 しくは金融庁又は金融機関若しくはその団体が、これらの意見中において指摘 された諸点を改善するための具体的な対応をしたとの報告は受けていないし、実務上の実感としても、改善に向けた具体的な動きは感じられない。

【第8回成年後見制度利用促進専門家会議(令和3年6月28日)に提出した意見(抜粋)】1 金融機関の成年後見制度への対応の改善について(1)対応の視点が利害関係者とのトラブルや利害関係者からの苦情の回避という観点に偏り、預金者本人の権利の擁護という観点がおろそかにな っていないか。 (2)法的な観点からの有効・無効の判断、本人の権利の擁護の観点が棚上げ されていないか。  参照。
【第11回成年後見制度利用促進専門家会議(令和3年10月25日)提出した意見(抜粋)】 2 成年後見制度の運用改善等について (1)運用改善について (ア)成年後見制度の趣旨や理念を踏まえた事業活動を促すような具体的な施策が求められる  (イ)現場で求められている新たな金融サービス  (ウ)金融関係団体・各金融機関によるフォローアップ会議における検討に ついて  参照。

年後見制度の運用改善のみならず、総合的な権利擁護支援策の充実にとっても重要な役割を果たすことが期待されている金融機関の実務対応が、第二期 成年後見制度利用促進基本計画の策定後も旧態依然としていることは、遺憾と言わざるを得ない。閣議決定された成年後見制度利用促進基本計画の推進のために、関係省庁が役割を分担する等して、金融機関の現在の実務における課題を明確にし、それを解消する作業に取組むことを期待する。


○第16回 成年後見制度利用促進専門家会議への意見
公益社団法人 日本社会福祉士会 理事 星野美子
1.日常生活自立支援事業の実態把握と分析の必要性
→日常生活自立支援事業の利用者の状況や運用についての地域差がこれまでも指摘されています。利用に至らない待機者や制度利用の希望者を市区町村では把握をしていると理解していますが、待機者という概念の整理(単に利用を希望している状況なのか、利用の必要性が高いにも関わらず、利用できずに適切な他の支援が受けられないのか、あるいは他の支援者が支援の範囲を超えて対応せざるを得ない状況なのか)を行うとともに、待機者の実態 把握と分析を行う必要があると考えます。その結果を踏まえて総合的な権利擁護支援事業のあり方を第二期基本計画のなかで検討することが肝要ではないでしょうか。 さらに、令和2年度に本会が受託した『日常生活自立支援事業等関連諸制度と成年後見制度との連携の在り方等についての調査研究事業』からも、日常生活自立支援事業から成年後見制度への移行だけではなく、逆パターン(成年後見制度から日常生活自立支援事業への移行)も検討される必要性がすでに指摘されています。法制審議会の民法改正の議論からもこ ういったニーズに応える社会福祉体制のあり方が問われていると認識します。
2.持続可能な権利擁護支援の全国での実施へ向けて→令和4年度・5年度に実施されたモデル事業の分析及び、これらを全国的に展開していくために求められることや課題について、この間、取組を主体的に実施した府県、市町、 また、関わった各関係機関等に対してだけではなく、国が都道府県や市町村や事業者に対 して提示している「PDCA サイクル」による実施、評価、次のアクションへの実践へつなげ、さらなる分析を進め、その方向性も含めて都道府県及び市区町村への発出が必要であ ると強く希望します。本年度もモデル事業が実施されますが、1に記したような、「後見制度から日常生活自立支援事業への移行」を含めた、既存の仕組みにはない事業についてもモデル事業のなかで実施されることが求められていたことも改めて付言します。 1と2は個々別々のことではなく、総合的な権利擁護支援体制の構築に取り組む中核機関(自治体)の地域の特性に応じてモデル事業の汎用が可能となるような具体的な実践方法をよりわかりやすく伝えることを希望します。その際に、中核機関の役割・機能の整理及び地域の関係機関、専門職団体、家庭裁判所との更なる連携強化のイメージ、既存の会議体の 活用など、自治体や委託を受けた機関だけがすべてを担うのではないこともわかりやすく 強調して伝えていただきたいと考えます。
 本会においては、こういった地域の体制整備に積極的に関与する必要性を第二期基本計画スタート前から伝達しており、各種会議体への委員派遣という表面的な関与だけではな く、福祉の視点からの助言を行うことや、中核機関の会議運営等へのアドバイザー機能を果 たすこと、また、地域連携ネットワーク協議会等における他機関連携へ向けた働きかけなど が実現している自治体においては、中核機関の機能強化や中核機関が果たす事が求められ る役割や地域の体制整備に向けての取り組みに一定程度寄与していると認識しているとこ ろです。持続可能な権利擁護支援のあり方とは、事業の運営だけではなく地域アセスメント やファシリテート機能、マネジメント機能が重要であり、中核機関を支える仕組みを地域の なかで構築していくこと、その後方支援に都道府県が関与する体制が今後ますます求めら れてくると考えます。
3.地域共生社会の在り方検討会議との情報共有の必要性→標記の検討会議においては、地域共生社会の実現へ向けて多面的複合的総合的視点から さまざまな論点で協議されると承知していますが、これまで専門家会議で検討されてきた「成年後見制度の見直しに向けた司法と福祉との連携強化等の総合的な権利擁護支援策の充実について」も重要な議論の視点として提示されています。専門家会議でこれまで議論さ れてきた意思決定支援の在り方や、中核機関に求められる役割や位置づけも、法制審議会に おける議論を踏まえて検討されるとのことで、大いに期待をしています。 しかし、上述のとおり、権利擁護支援については、多くの議論の前提となる考え方である とはいえ、そのことに特化した議論は、専門家会議との融合がなければ難しいのではないか と懸念します。専門家会議で指摘された課題は何か、また、それらの課題に対してどのよう に対応していくのかを、中間検証を通して改めて明確にする必要があります。そういったこ とからも専門家会議、法制審議会での議論も踏まえ、それぞれの会議体がばらばらにならな いような構造的かつ重層的な仕組みを構築していただきたいと強く希望します。      以上

次回は新たに「雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会報告書を公表します」からです。

第16回 成年後見制度利用促進専門家会議資料 [2024年09月27日(Fri)]
第16回 成年後見制度利用促進専門家会議資料(令和6年8月2日)
議事 中間検証に係る意見交換(成年後見制度等の見直しに向けた検討と総合的な権 利擁護支援策の充実、意思決定支援の浸透、不正防止の徹底と利用しやすさの調 和、任意後見制度の利用促進)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41364.html
◎参考資料4 第二期成年後見制度利用促進基本計画(本文・概要)
はじめに

1 成年後見制度利用促進基本計画の位置付け→政府が講ずる基本的な計画
2 新たな基本計画の必要性→「第二期計画」
3 第二期計画の対象期間→令和4年度から令和8年度までの5年間
T 成年後見制度の利用促進に当たっての基本的な考え方及び目標
1 成年後見制度の利用促進に当たっての基本的な考え方
(1)地域共生社会の実現に向けた権利擁護支援の推進
(2)尊厳のある本人らしい生活を継続できるようにするための成年後見制度の運用改
善等
(3)司法による権利擁護支援などを身近なものにするしくみづくり
2 今後の施策の目標等
(1)目標→地域連携ネットワークづくりに積極的に取り組む。
(2)工程管理
U 成年後見制度の利用促進に向けて総合的かつ計画的に講ずべき施策
1 成年後見制度等の見直しに向けた検討と総合的な権利擁護支援策の充実
(1)成年後見制度等の見直しに向けた検討→(必要性・ 補充性の考慮)、三類型を一元化すべき、終身ではなく有期(更新)制度として見直しの機会を付与すべき、本人が必要とする身上保護や意思決定支援の内容やその変化に応じ後見人等を円滑に交代できるようにすべき。
(2)総合的な権利擁護支援策の充実→意思決定支援等本人を支える各種方策や司法による権利擁護支援を身近なものとする各種方策、福祉制度や事業の必要な見直し検討。→@ 成年後見制度と日常生活自立支援事業等との連携の推進及び同事業の実施体制の強化 A 新たな連携・協力体制の構築による生活支援・意思決定支援の検討
B 都道府県単位での新たな取組の検討(ア寄付等の活用による多様な主体の参画
の検討 イ公的な関与による後見の実施の検討)
2 尊厳のある本人らしい生活を継続するための成年後見制度の運用改善等
(1)本人の特性に応じた意思決定支援とその浸透→@ 成年後見制度の利用促進におけ
る意思決定支援の浸透 A 様々な分野における意思決定支援の浸透
(2)適切な後見人等の選任・交代の推進等→@ 家庭裁判所による適切な後見人等の選
任・交代の推進 A 後見人等に関する苦情等への適切な対応(ア基本方針、イ具体的な取組)、B 適切な報酬の算定に向けた検討及び報酬助成の推進等(ア適切な報酬の算定に向けた検討、イ成年後見制度利用支援事業の推進等 ウ成年後見制度の見直しに向けた検討に併せた検討等)  C 適切な後見人等の選任・交代の推進等に関するその他の取組(ア本人情報シートの活用の推進 イ後見申立等に関するその他の取組)
(3)不正防止の徹底と利用しやすさの調和等→@後見制度支援信託及び後見制度支援預貯金の普及等 A家庭裁判所の適切な監督に向けた取組 B専門職団体や市民後見人を支援する団体の取組 C地域連携ネットワークによる不正行為の防止効果 D成年後見制度を安心して利用できるようにするための更なる検討
(4)各種手続における後見事務の円滑化等
3 権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり
(1) 権利擁護支援の地域連携ネットワークの基本的な考え方 −尊厳のある本人らしい生活の継続と地域社会への参加− →@ 地域連携ネットワークの必要性と趣旨(ア地域連携ネットワークの必要性 イ地域連携ネットワークづくりの方向性(包括的・多層的なネットワー クづくり) ウ地域連携ネットワークづくりの進め方 ) A地域連携ネットワークのしくみ(ア権利擁護支援チーム イ協議会 ウ中核機関) B権利擁護支援を行う3つの場面(ア権利擁護支援の検討に関する場面(成年後見制度の利用前)イ成年後見制度の利用の開始までの場面(申立ての準備から後見人等の 選任まで)ウ成年後見制度の利用開始後に関する場面(後見人等の選任後)) C 市町村・都道府県・国と関係機関の主な役割(ア〜カ 参考)
(2)権利擁護支援の地域連携ネットワークの機能 −個別支援と制度の運用・監督−→@ 地域連携ネットワークの機能の考え方 A権利擁護支援を行う3つの場面における「支援」機能と「運用・監督」 機能(ア〜ウ参考)
(3)権利擁護支援の地域連携ネットワークの機能を強化するための取組 −中核機関のコーディネート機能の強化等を通じた連携・協力による 地域づくり−→ @ 地域連携ネットワークの機能を強化するための取組の考え方(ア〜ウの視点参考) A地域連携ネットワークの機能を強化するための取組(地域の体制づくり)(ア〜ウの視点参考) B 中核機関のコーディネート機能の強化と協議会の運営を通じた連携・協 力関係の推進(ア〜イ参考)
(4)包括的・多層的な支援体制の構築→ @基本方針 A市町村による「包括的」な支援体制の構築 B都道府県による「多層的」な支援体制の構築 C国による「包括的」「多層的」な支援体制づくりの支援
4 優先して取り組む事項
(1)任意後見制度の利用促進→ @基本方針 A周知・広報等に関する取組 B任意後見制度の趣旨に沿った適切な運用の確保に関する取組
(2)担い手の確保・育成47等の推進→ @ 基本方針(ア・イ) A 市民後見人の育成・活躍支援(ア〜エ) B 法人後見の担い手の育成(ア〜エ) C 専門職後見人の確保・育成 D 親族後見人への支援
(3)市町村長申立ての適切な実施と成年後見制度利用支援事業の推進→@ 基本方針 A 市町村長申立ての適切な実施 B成年後見制度利用支援事業の推進
(4)地方公共団体による行政計画等の策定→@基本方針 A市町村による行政計画の策定(ア〜ウ) B 都道府県による取組方針の策定 (ア〜ウ)
(5)都道府県の機能強化による権利擁護支援の地域連携ネットワークづくりの推進→ @基本方針 A 都道府県の機能強化 B市町村への具体的な支援内容(ア〜エ) C 都道府県自らの取組の実施


○別紙 第二期計画の工程表とKPI@→優先して取り組む事項(5項目あり)  参照。
○   第二期計画の工程表とKPIA→制度等の見直しに向けた検討等、制度の運用改善等、地域連携ネットワークづくり  参照。

◎第二期成年後見制度利用促進基本計画 の策定について↓
○成年後見制度の概要と利用促進の取組経緯
1.制度の概要
→・民法の改正等により平成12年に誕生した制度、認知症や知的障害・精神障害により財産管理 や日常生活に支障がある人の法律行為を支える制度。「法定後見制度」と「任意後見制度」があり、・「法定後見制度」は、判断能力が低下した際、裁判所により後見人等を選任する仕組み。「任意後見制度」は、判断能力 があるうちに、本人が任意後見人をあらかじめ選任しておく仕組みである。
2.成年後見制度利用促進の取組経緯→・平成28年4月に成年後見制度利用促進法(議員立法)が成立。 平成29年3月、同法に基づく成年後見制度利用促進基本計画(期間はH29〜R3年度の5年間)を閣議決定。 ※ 認知症高齢者は令和2年には約600万人(推計)に、令和7年には約700万人になる見込み。一方、利用者数は令和2年末時点で約23万人。 ・基本計画では、成年後見制度の広報や相談等を各地域で担う体制の整備などの成年後見制度の利用促進に関する施 策を定め、最高裁や法務省等の関係省庁と連携の下、計画的に取組を推進。
3.基本計画の見直しについて→・令和3年度は基本計画の最終年度であることから、令和3年3月から「成年後見制度利用促進専門家会議」で第二期基本 計画の検討を開始。・ 専門家会議6回(3つのWGで合計13回)の検討を経て、令和3年12月15日に「最終とりまとめ」を実施(12月22日公表)。 令和4年1月21日から2月18日までにパブリックコメントを実施。令和4年3月25日に第二期基本計画を閣議決定。
○【参考】成年後見制度利用促進専門家会議のスケジュール等について  参照。
○第一期計画の課題と第二期計画における対応について→「第一期計画における課題 (平成29年度〜令和3年度)」、「第二期計画における対応 (令和4年度〜8年度)」 参照。
○第二期計画の工程表とKPI@  参照。
○第二期計画の工程表とKPIA  参照。



◎参考資料5 重要業績評価指標(KPI)の進捗状況について
○KPI 進捗状況(R5.4時点)
→任意後見制度の周知・広報 1,127/1,741市町村。 50/50法務局・地方法務局(R6.2時点)。 286/286公証役場(R6.2時点)。
 ・その他のKPI 進捗状況あり。  参照。

◎参考資料6 成年後見制度利用促進施策に係る取組状況調査結果(概要版)
○市町村調査、都道府県調査あり。  参照。

◎参考資料7 第二期計画中間検証の準備に関するワーキング・グループの開催実績
○【第二期計画における工程管理の考え方】
→・各施策について、工程表に基づき推進するとともに、施策の性質に応じて設定したKPIの達成に向けて取り組む。 ・専門家会議は、進捗が特に重要な施策について、ワーキング・グループを設置し、定期的に検討状況を検証する。 ・専門家会議は、第二期計画の中間年度である令和6年度に、中間検証として、各施策の進捗状況を踏まえ、個別の課題の整理・検討を行う。

◎参考資料8 総合的な権利擁護支援策の検討ワーキング・グループ結果概要
○主査 山野目章夫 「総合的な権利擁護支援策の検討に関すること」(持続可能な権利擁護支援モデル事業)
1 テーマ@「地域連携ネットワークにおいて、民間企業等が権利擁護支援の一部に参画する取組」
(1) モデル事業参加自治体による報告→【静岡県福祉長寿局地域福祉課】【静岡県社会福祉協議会】【京都府健康福祉部障害者支援課】【京都府社会福祉協議会】
(2) 委員の主な意見→・社会福祉法人には社会貢献事業ということも含めて積極的に地域の窓口資源になってほしい。 ・社会福祉法人の法人後見に焦点が当たっているが、民間企業までは無理なのか。 ・法人後見の推進に当たり、財源確保の課題を積み残している。報酬助成の在り方も検証してほ しい。

2 テーマA「簡易な金銭管理等を通じ、地域生活における意思決定を支援する取組」
(1) モデル事業参加自治体による報告 【黒潮町健康福祉課】【長野市保健福祉部地域包括ケア推進課】
(2) 金融庁による報告→・全国銀行協会(全銀協)が令和3年2月に公表⇒本人が認知判断能力を喪失していることを確認する方法として、本人との面談、診断書の提出、担当医からのヒ アリング等に加え、診断書がない場合、複数行員による本人面談実施や医療介護費の内容等のエ ビデンスを確認することが考えられることや、医療費等の支払いを代理する行為など、本人の利 益に適合することが明らかである場合に限り、依頼に応じることが考えられることなどが挙げられている。 ・全銀協が令和4年5月に公表した「不測の事態における預金の払出しに関する考え方」⇒預金者に突然の病気や事故等の不測の事態が生じた場合の無権代理人による預金の払出しに 係る判断のポイントとして、本人の状態について診断書の写しなどにより客観的に確認・把握して必要性や緊急性を判断すること、払い出された預金が実際にその使途のために充てられるかを 担保するため預金口座から費用請求者への直接払いを基本とすることなどが整理されている。
(3) 委員の主な意見
<モデル事業法制化関連>
→9意見あり。・モデル事業は新たな社会福祉モデルをつくるように感じるが、専門家会議の職責なのか。国・ 地方公共団体は、人々が地域の社会福祉サービスの提供を受けることができる体制を整備「しなければならない」とすることが社会福祉の最終的な施策目標。厚労省全体で考えてほしい。
<日常的金銭管理(金融機関の対応を含む)関連>→5意見あり。・金融機関が安心して代理取引に応じられるようなバックアップする仕組みをつくっていくこと が重要。金融庁は、他府省と連携を図って、新しい政策上のメニューの導入も含め、積極的に勘 案してほしい。
<日常生活自立支援事業関連>→3意見あり。・日常生活自立支援事業との連携の推進や実施体制の強化が不可欠で、そこをベースとしてモデ ル事業の全国展開を進めてほしい。
<中核機関関連>→4意見あり。・中核機関をつくって、そこを拠点に成年後見制度の普及を図ることが当初の最大の目的であり 原点であったが、その意欲が専門家会議で失われている危惧感がある。
<身元保証事業関連>→7意見あり。・「幸齢社会」実現会議の意思決定支援の捉え方は、「代行決定」の仕組みや権限を明確にしてほ しいと読める。第二期計画や意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドラインとは違う意味で 「意思決定支援」という言葉を使用している。各省庁が共通認識を持って連携しながら進めてほ しい。

3 テーマB「都道府県・指定都市の機能を強化する取組(寄付等の活用)」
委員の主な意見→・適正な資金の地域循環を担う取組として検討していくことは重要。

4 テーマB「都道府県・指定都市の機能を強化する取組(虐待案件等を受任する法人後見)」 委員の主な意見→・認知症高齢者の数の増大に市町村は向かい合わなければならず、特別の対処を要する事案への 対応を都道府県単位でどう整備していくかは重要。


◎参考資料9 持続可能な権利擁護支援モデル事業取組・検討状況調査回答結果
○持続可能な権利擁護支援モデル事業取組・検討状況調査(併:意思決定支援確保策に関する調査) 回答結果(一覧表)【テーマA実施自治体】テーマ共通
→9市町あり。
○意思決定支援確保策に関する調査 回答結果【テーマA実施自治体】→4市町あり。
○持続可能な権利擁護支援モデル事業取組・検討状況調査(併:意思決定支援確保策に関する調査) 回答結果(一覧表)【テーマ@実施自治体】→1府2県あり。


◎参考資料 10 日常生活自立支援事業実施状況(令和5年度累計) →日常生活自立支援事業実施状況(令和5年度累計)

次回も続き「参考資料 11 第二期成年後見制度利用促進基本計画に係る中間検証の進め方」からです。

第16回 成年後見制度利用促進専門家会議資料 [2024年09月26日(Thu)]
第16回 成年後見制度利用促進専門家会議資料(令和6年8月2日)
議事 中間検証に係る意見交換(成年後見制度等の見直しに向けた検討と総合的な権 利擁護支援策の充実、意思決定支援の浸透、不正防止の徹底と利用しやすさの調 和、任意後見制度の利用促進)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41364.html
◎資料1-2成年後見制度利用促進に係る取組状況等について(法務省民事局)
1.成年後見制度の見直しに向けた検討状況
令和4年6月 成年後見制度の在り方に関する研究会で論点の整理等に関する議論を開始
令和6年2月 成年後見制度の在り方に関する研究会(第22回会議)において議論の結果をまとめた 研究会報告書の取りまとめ
同月 法務大臣から法制審議会に対して成年後見制度の見直しについて諮問
右矢印1法制審議会民法(成年後見等関係)部会設置
4月〜 法制審議会民法(成年後見等関係)部会において調査審議が行われている


2.後見制度支援信託・支援預貯金の普及等→・令和5年1月、「成年後見における預貯金管理に関する勉強会フォローアップ会議」において、保佐・補助類型を中心とした後見制度支援預貯金の導入状況等について 情報共有を行った。 事務負担やシステム面での負担、費用対効果といった導入 に向けた課題が挙げられたが、導入に向けて検討している 金融機関が存在することが確認できた。 ・今後、金融機関において、関係省庁等と連携しながら、 具体的な運用の仕組みについて検討するなどして対応。

3.成年後見制度の利用促進 *周知・広報@〜B
○ 任意後見制度に関するリーフレット・ポスターの作成
→任意後見制度に関するリーフレット及びポスターを作成し、法務局、 各種専門職団体、市区町村、社会福祉協議会、公証役場等に配布した。⇒・リーフレット(R4年度:658,500部、R5年度:767,200部)
【参考1】 ・ポスター(R4年度:7,750部)
○ 成年後見制度・成年後見登記制度に関するパンフレット・ ポスターの作成→成年後見制度・成年後見登記制度に関するパンフレット及びポスター を作成し、法務局、各種専門職団体、市区町村、社会福祉協議会、中核 機関、公証役場等に配布した。⇒・パンフレット(R4年度:658,500部、R5年度:770,500部)【参考2】 ・ポスター(R5年度:7,820部)【参考2】
○ 成年後見制度に関する周知用動画の作成(R4年度)→成年後見制度に関する周知用動画を作成し、YouTube法務省チャンネル において公開
○ 任意後見制度に関する周知用動画の作成(R5年度)→任意後見制度に関する周知用動画を作成し、YouTube法務省チャンネル において公開【参考3】
○ 成年後見制度に関するインターネット広告の実施→以下のそれぞれの期間において、インターネット広告を実施 ⇒・R4年度:令和4年11月から令和5年2月まで ※ 検索内容に応じて、検索結果の上位に法務省ホームページの関係部分を表示 させるもの。・R5年度:令和6年1月から2月まで ※ WEBサイトの広告枠に画像広告を表示させるもの及び検索内容に応じて検索結果の上位に法務省ホームページの関係部分を表示させるもの。
(令和6年度の実施予定について) ↓
○ 任意後見制度に関するリーフレットの作成・配布 ○ 成年後見制度・成年後見登記制度に関するパンフレットの 作成・配布

○ 法務省所管の他制度と連携した周知広報 遺言書保管制度と連携し、以下の各種関連団体に対して、成年後見制度 の利用促進のための周知広報への協力依頼を実施。 今後、引き続き、様々な関連団体等に対して協力依頼を試みる予定。 @ 日本FP協会 A 全日本葬祭業協同組合連合会。
参考1 任意後見制度知っていますか?
参考2 成年後見制度 成年後見登記制度
参考3 任意後見制度→成年後見制度のうち、特に任意後見制度について、制度の概要や手続などを、架空事例を用いて説明

3.成年後見制度の利用促進 *適切な運用の確保に関する取組@↓
○ 概要 任意後見監督人が選任されていない任意後見契約の委任者(本人)及び 受任者約25万人のうち、契約締結後約3年半以上経過(※)している 委任者(本人)及び受任者計約18万人に対して、令和3年度、令和4 年度の2か年で実施 ※ 令和3年度調査時点での経過年数(以下同じ)
○ 令和3年度は約8万人(契約締結から約10年以上経過)を、令和4年度は10万人(契約締結から約3年半から約10年まで)を 対象に実施


(1)任意後見監督人の選任の申立てを促す文書の送付↓
○ 任意後見監督人の選任の申立てを促す文書を、任意後見監督人が選任されていない任意後 見契約の委任者(本人)及び受任者に送付(令和3年12月に約8万人に、令和4年12月 に10万人に送付)
→任意後見監督人の選任について 任意後見契約は、御本人の判断能力が低下した際に、家庭裁判所で任意後 見監督人が選任されることにより、初めて契約の効力が生じるものです。 「契約の効力が生じる」とは、任意後見監督人の監督の下で任意後見人 (=任意後見契約の受任者)が任意後見契約で定められた特定の法律行為を 御本人に代わって行うことが可能となることを指します。 そのため、任意後見制度を安心して御利用いただくためには、御本人の判 断能力が低下した際に、御本人、受任者又は御家族から家庭裁判所に任意後 見監督人の選任の申立てをしていただくことが重要となります。 御本人の判断能力が低下し、任意後見監督人の選任を検討される場合には、 各家庭裁判所で行っている手続の説明・案内(「家事手続案内」)を御利用 願います。

(2)利用状況に関する意識調査(調査全体の概要)↓
○ 調査対象者
→任意後見監督人が選任されていない任意後見契約の委任者(本人)及び受任者 合計約18万人(令和3年度約8万人(契約締結から約10年以上が経過した方)、 令和4年度10万人(契約締結から約3年半から約10年までの方))を対象に実施
○ 調査票回収数→ 全体:2万5,669人(回収率:14.3%) ※令和3年度:1万1,079人(回収率:13.9%) 令和4年度:1万4,590人(回収率:14.6%)
⇒⇒・ 制度に関する理解の不十分さが原因と思われる回答があるため、引き続き、公証役場で任 意後見契約の内容や本人の判断能力が低下した場合に速やかに任意後見監督人選任の申立て をする必要があることの丁寧な説明、関係機関と連携したリーフレット・ポスターなどによ る継続的な制度の周知が必要 ・ 任意後見制度の見直しの検討にも活用。


◎資料1−3 成年後見制度利用促進に係る取組状況等について(金融庁)
1.後見制度支援信託・支援預貯金の普及
○後見制度支援信託・支援預貯金の導入状況
→・全預金取扱金融機関(1,142先)※を対象に、支援預貯金及び支援信託に係る導入状況の調査を実施。 ・令和5年3月末時点における、支援預貯金又は支援信託の導入割合は約70%と、導入済の金融機関 は引き続き、増加している。【図表1】⇒【図表1】支援預貯金・支援信託の導入状況  参照。
○導入予定時期及び導入予定なしの理由→・支援預貯金又は支援信託の導入を予定する金融機関のうち、8つの金融機関が令和5 年度内に導入予定としているが、多くは令和6年度以降の導入を予定している。 【図表3】 ・支援預貯金及び支援信託の導入予定なしと回答した理由として、「営業店や担当者の事 務負担が大きい、業務体制の構築が困難」や「顧客のニーズがないと考えている」を挙げ ている金融機関が多い。【図表4】
○今後の対応方針等→・令和5年3月末時点において、「全預金取扱金融機関の個人預貯金残高に占める支 援預貯金又は支援信託を導入済とする金融機関の個人預貯金残高の割合」は約 70%と、引き続き、増加している。 ・他方、導入予定なしと回答した金融機関の多くは、業務体制の構築や内部規程等の 整備が困難であるといった課題や、そもそも顧客ニーズがないと考えている状況。 ・上記については、業界団体等において、留意点や事務フローの整備、裁判所との調 整など、加盟金融機関へのサポートの役割が期待されるところであり、金融庁としても、 引き続き対応を促していく。 ・ 今後とも、関係省庁等と連携し、成年後見制度を利用者にとって安心かつ安全な制度 とするため、各金融機関の支援預貯金・支援信託の導入を促していく。

2.任意後見制度の趣旨に沿った適切な運用の確保 に関する金融機関の取組
○任意後見制度の趣旨に沿った適切な運用の確保に関する金融機関の取組↓

・全国銀行協会は『銀行と地方公共団体・社会福祉関係機関等との連携強化に関する考え方』を取りまとめ。(2021年2月)⇒地域社会においては、それぞれの地域の特性を踏まえ、地方公共団体、社会福祉関係機関等が高齢者支援の仕組みを構築しており、銀行が社会福祉関係機関等と連携する際の参考となるよう、具体的な対応例等について整理。 上記「考え方」を踏まえた、銀行における社会福祉関係機関等との連携の枠組みへの参加による高齢者等の権利擁護に関する取組において、 任意後見制度の趣旨に沿った対応を行っている事例が存在。
・金融機関における取組として、意思表示が難しくなった顧客に関して任意後見受任者に任意後見監督人の選任の申立てを促して いる事例や、公益社団法人との業務提携により任意後見制度を紹介している事例が見られる。
・ 引き続き、地方公共団体・社会福祉関係機関等との連携を進めるとともに、任意後見制度の適切な運用確保に取り組んでいく。

◎参考資料1 成年後見制度利用促進専門家会議委員名簿 →21名。

◎参考資料2 成年後見制度の利用の促進に関する法律(イメージ図・本文)
◎成年後見制度の利用の促進に関する法律イメージ図   ※平成 28 年4月8日成立、同年5月 13 日施行、 本法附則の規定により平成 30 年4月1日改正、 同日施行↓

○基本理念・基本方針↓
・成年後見制度の理念の尊重→ @ノーマライゼーション A自己決定権の尊重 B身上の保護の重視 ⇒(基本方針)1 保佐及び補助の制度の利用を促進する方策の検討 2 成年被後見人等の権利制限に係る制度の見直し 3 成年被後見人等の医療等に係る意思決定が困難な者への支援等の検討 4 成年被後見人等の死亡後 における成年後見人等の事務の範囲の見直し 5 任意後見制度の積極的な活用 6 国民に対する周知等
・地域の需要に対応した成年後見制度の利用の促進 ⇒(基本方針) 1 地域住民の需要に 応じた利用の促進 2 地域において成年後見人等となる人材の確保 3 成年後見等実施機 関の活動に対する 支援
・成年後見制度の利用 に関する体制の整備⇒(基本方針) 1 関係機関等における体制の充実強化 2 関係機関等の相互の緊密な連携の確保
・国等の責務→1 国の責務 2 地方公共団体の責務 3 関係者の努力 4 国民の努力 5 関係機関等の相互の連携
・法制上の措置等→基本方針に基づく施策を 実施するため必要な法制上・財政上の措置
⇒施策の実施状況の公表(毎年)
○基本計画→成年後見制度の利用の促進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、「成年後見制度利用促進基本計画」を策定⇒市町村の措置(国の基本計画を踏まえた計画の策定等)
○体 制→・成年後見制度利用促進会議(法務大臣、厚生労働大臣、 総務大臣で構成、関係行政機関相互の調整を行う)。 ・成年後見制度利用促進専門家会議(有識者で組織、基本計画における施策の進捗状況を把握・評価し、成年後見制度の利用の促進に関する施策の総合的かつ計画的な推進のため、必要な対応を検討)⇒合議制の機関の設置で都道府県の援助(人材の育成、 必要な助言)。
・法改正に伴い、H30.4.1に発足。両会議の庶務は厚生労働省に置かれている。(改正前までは内閣総理大臣を会長とする成年後見制度利用促進会議と有識者 で組織する成年後見制度利用促進委員会が置かれていた。)
○その他→この法律は、公布の日から起算して1月を超えない範囲内において政令で定める日(H28.5.13)から施行するものとする。

◎成年後見制度の利用の促進に関する法律(平成二十八年法律第二十九号)
○目次↓

第一章 総則(第一条―第十条)
第二章 基本方針(第十一条)
第三章 成年後見制度利用促進基本計画(第十二条)
第四章 成年後見制度利用促進会議(第十三条)
第五章 地方公共団体の講ずる措置(第十四条・第十五条)
附則

◎参考資料3 成年後見制度利用促進専門家会議運営規則 ↓
平成 30 年7月2日  成年後見制度利用促進専門家会議決定
成年後見制度利用促進専門家会議の設置について(平成 30 年 6 月 21 日関係省庁申合せ) 「6.雑則」の規定に基づき、この規則を定める。↓


(総則) 第一条 成年後見制度利用促進専門家会議の議事の手続そ の他専門家会議の運営に関し必要な事項は、成年後見制度の利用の促進に関する法律(平 成 28 年法律第 29 号)及び成年後見制度利用促進専門家会議の設置について(平成 30 年 6 月 21 日関係省庁申合せ)に定めるもののほか、この規定の定めるところによる。
・以下、第二条〜第九条まで。  参照。

次回も続き「参考資料4 第二期成年後見制度利用促進基本計画(本文・概要)」からです。

第16回 成年後見制度利用促進専門家会議資料 [2024年09月25日(Wed)]
第16回 成年後見制度利用促進専門家会議資料(令和6年8月2日)9/25
議事 中間検証に係る意見交換(成年後見制度等の見直しに向けた検討と総合的な権 利擁護支援策の充実、意思決定支援の浸透、不正防止の徹底と利用しやすさの調 和、任意後見制度の利用促進)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41364.html
◎資料1−1 成年後見制度利用促進に係る取組状況等について(厚生労働省)
令和6年8月2日   厚生労働省 社会・援護局 地域福祉課成年後見制度利用促進室
○第二期成年後見制度利用促進基本計画の概要 〜 尊厳のある本人らしい生活の継続と地域社会への参加を図る権利擁護支援の推進 〜 (⇒ 成年後見制度利用促進法に基づき、令和4年3月に「第二期成年後見制度利用促進基本計画」(計画期間は令和4〜8年度の5年間)を閣議決定)


T 成年後見制度の利用促進に当たっての基本的な考え方↓
◆ 地域共生社会の実現に向けた権利擁護支援の推進
→・ 地域共生社会の実現という目的に向け、本人を中心とした支援・活動における共通基盤となる考 え方として「権利擁護支援」を位置付けた上で、地域連携ネットワークにおける権利擁護支援策の 一層の充実などの成年後見制度利用促進の取組をさらに進めていく。
◆ 尊厳のある本人らしい生活を継続できるようにするための成年後見制度の運用改善等→・ 以下を基本として成年後見制度の運用改善等に取り組む。⇒@ 本人の自己決定権を尊重し、意思決定支援・身上保護も重視した制度の運用とすること A 成年後見制度以外の権利擁護支援による対応の可能性についても考慮された上で、適切に成年後見制度が利用されるよう、連携体制を整備すること B 成年後見制度以外の権利擁護支援策を総合的に充実すること C 任意後見制度や補助・保佐類型が利用されるための取組を進めること D 不正防止等の方策を推進すること
◆ 司法による権利擁護支援などを身近なものにするしくみづくり→・ 地域連携ネットワークを通じた福祉と司法の連携強化により、必要な人が必要な時に司法による 権利擁護支援などを適切に受けられるようにしていく。

U 成年後見制度の利用促進に向けて総合的かつ計画的に講ずべき施策
1 成年後見制度等の見直しに向けた検討と総合的な権利擁護支援策の充実
→(1)成年後見制度等の見直しに向けた検討⇒・ スポット利用の可否/三類型の在り方/成年後見人の柔軟な交代/成年後見人の報酬の在り方/任意後見制度の在り方。(2)総合的な権利擁護支援策の充実⇒・ 日常生活自立支援事業等との連携・体制強化/新たな連携による生活支援・ 意思決定支援の検討/都道府県単位での新たな取組の検討。
2 尊厳のある本人らしい生活を継続するための成年後見制度の運用改善等(1)本人の特性に応じた意思決定支援とその浸透 (2)適切な後見人等の選任・交代の推進等 (3)不正防止の徹底と利用しやすさの調和等 (4)各種手続における後見業務の円滑化等
3 権利擁護支援の地域連携ネットワークづくり→(1)権利擁護支援の地域連携ネットワークの基本的な考え方 −尊厳のある本人らしい生活の継続と地域社会への参加− (2)地域連携ネットワークの機能 −個別支援と制度の運用・監督− (3)地域連携ネットワークの機能を強化するための取組 −中核機関のコーディネート機能の強化等を通じた連携・協力による地域づくり− (4)包括的・多層的な支援体制の構築
4 優先して取り組む事項→(1)任意後見制度の利用促進 (2)担い手の確保・育成等の推進 (3)市町村長申立ての適切な実施と成年後見制度利用支援事業の推進 (4)地方公共団体による行政計画等の策定 (5)都道府県の機能強化による地域連携ネットワークづくりの推進

1. 総合的な権利擁護支援策の充実に関する取組について↓
@成年後見制度と日常生活自立支援事業等との 連携の推進及び同事業の実施体制の強化
○日常生活自立支援事業の概要
→認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等のうち判断能力が不十分な者に対して、福祉サービスの利用に関する援助等を行うことによ り、地域において自立した生活が送れるよう支援する事業。 第二期計画では、「専門員が作成した支援計画の下で、地域住民が生活支援員として本人に寄り添い、見守り、意思決定支援を行いながら適切 な金銭管理等を支援することで、尊厳のある本人らしい生活の安定を図る互助のしくみであり、これにより地域福祉が推進されている」と評価。⇒1.実施主体 2.利用対象者 3.援助の内容(3サービス)  4.実利用者数の推移  参照のこと。

○日常生活自立支援事業に関する第二期成年後見制度利用促進基本計画の記載→令和4年3月に閣議決定された「第二期成年後見制度利用促進基本計画」では、「総合的な権利擁護支援策の充実」の一翼として、日常生活自立支援 事業と成年後見制度等との連携の推進と実施体制の強化が盛り込まれている。
・課題への対応→・ 国は、地域の関係者が個別事案において本人の尊厳保持のために適切な支援の組合せを検討することができるよう、日常生活 自立支援事業等関連諸制度における役割分担の検討方法 について各地域に周知する。 ・ また、国は、成年後見制度の利用を必要とする人が適切に日常生活自立支援事業等から成年後見制度へ移行できるよう、市町村の関係部署や関係機関・関係団体との間で個別事案における対応方針の検討等を行う取組を進めるなど、同事業の実施体制の強化を行う。 ・ さらに、上記の指摘を踏まえ、生活困窮者自立支援制度等との連携も考慮しつつ、日常生活自立支援事業の効果的な実施方策について検討し、その結果を幅広く周知するなど、地域を問わず一定の水準で同事業を利用できる体制を目指す。

○日常生活自立支援事業 「日常生活自立支援事業等 関連諸制度における役割分担の検討方法に関する周知」→国は、地域の関係者が個別事案において本人の尊厳保持のために適切な支援の組合せを検討することができるよう、日常生活自立支援事 業等関連諸制度における役割分担の検討方法 について各地域に周知する。⇒令和2年度社会福祉推進事業で策定した役割分担チェックシート及びその活用の留意点等を周知。→日常生活自立支援事業関連諸制度との役割分担チェックシートについて(「目詰まり」が起きている場合や、どこにもつなぎ先がない事案がある場合について、「どのような社会資源が必要なのか」を話し合っていくことで、新たな社会資源のあり方を話し合っていく)

○日常生活自立支援事業「日常生活自立支援事業の効果的な実施方策の検討及びその結果に関する周知」→生活困窮者自立支援制度等との連携も考慮しつつ、日常生活自立支援事業の効果的な実施方策について検討し、その結果を幅広く周知するなど、地域を問わず一定の水準で同事業を利用できる体制を目指す。⇒令和4年度社会福祉推進事業『権利擁護支援の充実のための日常生活自立支援事業の在り方に関する調査研究事業』 @ 他法他施策との関連での日常生活自立支援事業に関する役割の整理及び地域連携ネットワークにおける必要な体制強化、A 日常生活自立支援事業の効 果的・効率的な実施方策の検討に関する調査研究を実施。その成果物(手引きや記録様式等)について、都道府県社協や市町村社協等へ周知する予定。
○日常生活自立支援事業「日常生活自立支援事業の適正かつ効果的な利用方策の検討及びその結果に関する周知」→令和5年度社会福祉推進事業『日常生活自立支援事業の適正かつ効果的な利用に関する調査研究事業』は日常生活自立支援事業の利用の必要性を判断する評価ス ケールを開発し、権利擁護支援を必要としている人がその残存能力・置かれた状況等に応じた適切な支援を受けられるようにすることを目的。⇒検討委員会における議論を踏まえ、まずは精度の高いスケール開発のための下準備として、支援対象者像を明確にするため の調査を実施し、令和4年度社会福祉推進事業の成果物であるアセスメントシート、支援記録、モニタリングシート等の様式に 新たに項目を追記した。

A持続可能な権利擁護支援モデル事業の実施 (新たな連携・協力体制の構築による生活支援・意思決定 支援の検討/都道府県単位での新たな取組の検討)↓
○持続可能な権利擁護支援モデル事業 モデル事業の概要等及びこれまでの実施実績(令和4・5年度)→事業の概要・スキーム、実施主体等⇒@地域連携ネットワークにおいて、民間企業等が権利擁 護支援の一部に参画する取組(【R4実施自治体】静岡県、取手市【R5実施自治体】 静岡県、京都府、宮崎県)、A簡易な金銭管理等を通じ、地域生活における意思決定 を支援する取組(【R4実施自治体】長野市、豊田市、八尾市、藤沢市、黒潮町、古賀市、京極町R5実施自治体】長野市、豊田市、八尾市、藤沢市、黒潮町、古賀市、京極町、 山口市、大川市)、 B [1]寄付等の活用や、[2]虐待案件等を受任する法人後 見など、都道府県・指定都市の機能を強化する取組(【R4実施自治体】[1]長野県)。
○持続可能な権利擁護支援モデル事業 「 持続可能な権利擁護支援モデル事業研修」の実施(令和5年度)→モデル事業を実施する自治体が検討事項や留意点の整理を通じて、事業の実効性を高めることなどを目的として以下の内容を実施。 1.モデル事業実施自治体をはじめ各テーマの事業参画主体を対象とする研修カリキュラム・資料の作成 (1)モデル事業を実施する市町村・都道府県職員等を対象とした研修カリキュラム・資料 (2)モデル事業の事業者等*を対象とする研修カリキュラム・資料 *日常的金銭管理サービス事業者、意思決定サポーター、監督・支援団体。 2.「1」で作成した研修カリキュラム・資料を用いた研修の実施⇒「持続可能な権利擁護支援モデル事業研修」実施概要 参照のこと。 日程、申込者数も参照のこと。
持続可能な権利擁護支援モデル事業 「 成年後見制度利用促進・権利擁護支援方策等調査事業」(令和5年度)の概要→総合的な権利擁護支援策の構築に向けた検討に資するため、モデル事業実施自治体等連絡会の開催やアンケート調査を通じて、 モデル事業実施自治体等における実践事例の把握(意思決定支援の確保策の把握を含む)、当該取組の拡大に向けて解消すべき課 題の整理や効果的方策の検討を行うことを目的として実施。⇒重点支援自治体から聞き取った主な課題  参照。
○(参考)持続可能な権利擁護支援モデル事業 二期計画中間検証の準備に関するWGの開催状況(令和4・5年度)→@ 総合的な権利擁護支援策の検討 WG A 成年後見制度の運用改善等 に関するWG B 地域連携ネットワークWG⇒論点と実績の参照。

B今後の対応↓
○地域共生社会の在り方検討会議→@設置の趣旨A主な検討事項B構成員C今後のスケジュール(予定) 令和6年度末:中間的な論点整理 令和7年夏目途:取りまとめ(令和7年夏以降:関係審議会で議論)
○本検討会議での議論の視点(案)@A→本検討会議では、以下の課題について議論し、各課題について論点及び対応案の整理を行うこととしては如何か。↓
@地域共生社会の実現に向けた取組について↓

大丸2 包括的支援体制の整備の現状と今後の在り方について→• 包括的支援体制整備と重層事業の関係性 • 包括的支援体制整備における都道府県の役割
大丸2 重層的支援体制整備事業の現状と今後の在り方について→ • 重層事業のこれまでの取組状況等の実態把握・効果検証やその方策、 財源の在り方を含む持続可能な制度設計。
 • 生活困窮者自立支援制度と重層事業との関係
大丸2 分野横断的な支援体制づくり・地域づくりの促進等について→• 福祉分野内、福祉分野外の類似施策や関係施策との連携 、• 災害時の被災者支援との連携。
A地域共生社会における、身寄りのない高齢者等が 抱える課題等への対応について ↓
大丸2 身寄りのない高齢者等が抱える生活上の課題への支援の在り方について→ • 生活上の課題(身元保証、日常生活支援、死後事務の処理等)につい て、既存の各施策も踏まえた、必要な支援の在り方(相談対応、資力 がない者への対応など)
大丸2 身寄りのない高齢者等を地域で支える体制の在り方について→ • 地域におけるネットワーク構築の推進の方策等  • 他制度における地域ネットワーク体制との連携・協働の在り方
B成年後見制度の見直しに向けた司法と福祉との連携 強化等の総合的な権利擁護支援策の充実について ↓
大丸2 法制審議会における議論等(法定後見制度の開始・終了等に 関するルールの在り方等の見直し)も見据えた、総合的な権利擁護支援策の充実の方向性等について→ • 新たな連携・協力体制の構築による生活支援や意思決定支援の在り方  • 「中核機関」(※)に求められる役割及びその位置付け ※権利擁護支援の地域連携ネットワークのコーディネートを担う中核的な機関・体制
Cその他の論点について↓
大丸2 その他→ • 社会福祉法人・社会福祉連携推進法人の地域共生社会の担い手として の役割や経営の協働化・大規模化等

○第1回検討会議における主な構成員意見(総合的な権利擁護支援策関係)→6意見あり。
・ 民法改正と歩調を合わせて網羅的な権利擁護の仕組を整備する必要がある。支援の穴を開けないがキーワード。日常的金銭管理等に民間事 業者の参入を認める場合には、利用者の経済的搾取を防ぐため、悪質な事業者を排除する体制を整えることが肝要。高齢者等終身サポート 事業を含めて単なるガイドライン規制にとどめず、より強力な規制行政の側面を充実させていくべき。
・ 社会福祉法は、元々、社会福祉事業法としてスタートしており、基本的に特定の福祉事業を行うものに対する事業法の立て付けとなってい て、一定の活動を行う広く民間全体を含めた事業者に対する規制法の立て付けとはなっていない。このため、例えば、悪質な民間業者に対 する規制など、社会福祉法の中だけで行うのは困難を伴う面がある。日常的な金銭管理や本人の意思決定支援を通じて、どのように福祉の 分野で本人をサポートしていくかを検討していくことになる。

2. 意思決定支援の浸透について
○意思決定支援の浸透 各種ガイドラインに共通する基本的な意思決定支援の考え方の整理(令和4年度)
→各種ガイドラインに共通する基本的な意思決定支援の考え方について整理した資料「LIFE〜意思決定支援の基本的考え方〜」を作成した。⇒出典:令和4年度成年後見制度利用促進・権利擁護支援方策調査等事業において作成した成果物から一部抜粋(A〜Eのガイドラインあり)
○(参考)意思決定支援に関する各種ガイドラインの概要について→ 出典:令和4年度成年後見制度利用促進・権利擁護支援方策調査等事業において作成した成果物から一部抜粋(A〜Eのガイドラインあり)
○意思決定支援の浸透 「後見人等への意思決定支援研修」等の実施(令和4・5年度)↓
@基礎研修・応用研修
→ 基礎研修にて「意思決定支援の基本」を学び、その後の応用研修において、事例等を活用しつつ、意思決定支援の考 え方等を演習形式で学ぶことができる構成としている。
A都道府県担当職員・アドバイザー向け研修→ 意思決定支援に関する各種ガイドライン(※)を学ぶとともに、意思決定支援に関わる相談事例への対応方法につい て学ぶことができる構成としている。 ※「障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン」「認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン」、「身寄りがない人の入院及び医療に係る意思決定が困難な人への支援に関するガイドライン」、「人生の最終段階おける医療・ケアの決定プロセ スに関するガイドライン」、「意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン」
B後見人等への意思決定支援研修→意思決定支援の基本的な考え方を中心に講義・演習を実施。都道府県においても同研修が実施できるように構成。
○意思決定支援の浸透 「全国セミナー」「都道府県交流会」の開催(令和4・5年度)↓
CK−ねっと全国セミナーの開催→ 意思決定支援に関するプログラムを組み込み、広く福祉関係者等の参加者に周知した。
D都道府県交流会の開催→ 都道府県、都道府県社会福祉協議会、専門アドバイザー等を対象とする都道府県交流会において、自治体に意思決定支 援に関する好事例を報告してもらい、参加者が意思決定支援について理解を深める場を提供している。
○意思決定支援の浸透 「各種周知・広報活動」「情報発信」の実施(令和4・5年度)↓
E成年後見制度利用促進ポータルサイト「成年後見はやわかり」の運営
→成年後見制度の利用促進と権利擁護支援の取組拡大のサポートをすることを目的としたポータルサイトの運営を通じ、意思決定支援に関する特集ページの開設、各種資料・動画の掲載を行い、浸透に努めている。
F成年後見制度利用促進ニュースレターによる情報発信→成年後見制度利用促進に関する最新の動向や各自治体における取組、FAQ等について掲載しているニュースレター 形式を通じ、意思決定支援についても、情報発信を行っている。
G各種周知広報活動の実施→ 成年後見制度利用促進に関するパンフレット・小冊子の作成、インターネットバナー広告の実施等を通じ、意思決定 支援に関する浸透に努めている。

≪参考資料≫↓
○@令和6年度予算の概要(総合的な権利擁護支援策・意思決定支援関係)令和6年度当初予算 11.4億円(8.1億円)→第二期成年後見制度利用促進基本計画では、成年後見制度(民法)の見直しの検討に対応して、同制度以外の権利擁護支援策の検討を進 め、必要な福祉の制度や事業の見直しを行う方向性が示されている。 この動きも踏まえ、地域共生社会の実現に向けて、引き続き、市町村・都道府県による「権利擁護支援の地域連携ネットワーク(※)づくり」を後押しするとともに、身寄りのない単身高齢者等の生活上の課題に対応するための試行的な取組も含めた「新たな権利擁護支援策の 構築」に向けた検討を進める。
○地域連携ネットワーク関係者の権利擁護支援の機能強化(生活困窮者就労準備支援事業費等補助金:「互助・福祉・司法における権利擁護支援の機能強化事業」)令和6年度当初予算0.8億円(1.1億円)→1 事業の目的 2 事業の概要・スキーム、実施主体等 参照。
○新たな権利擁護支援策構築に向けた「持続可能な権利擁護支援モデル事業」の実施 (生活困窮者就労準備支援事業費等補助金:「持続可能な権利擁護支援モデル事業」)令和6年度当初予算 1.0億円(98百万円)→1 事業の目的 2 事業の概要・スキーム、実施主体等 参照。
○身寄りのない高齢者等が抱える生活上の課題に対応するためのモデル事業の実施(生活困窮者就労準備支援事業費等補助金:「持続可能な権利擁護支援モデル事業」)令和6年度当初予算 1.0億円の内数(98百万円)→1 事業の目的 2 事業の概要・スキーム、実施主体等 参照。 誰もが安心して歳を重ねることができる「幸齢社会」づくりの実現へ。

○A第二期成年後見制度利用促進基本計画(抄)(総合的な権利擁護支援策・意思決定支援関係)↓
U 成年後見制度の利用促進に向けて総合的かつ計画的に講ずべき施策
1 成年後見制度等の見直しに向けた検討と総合的な権利擁護支援策の充実
(2) 総合的な権利擁護支援策の充実
→(1)の成年後見制度の見直しの検討をより深めていくためには、成年後 見制度以外の権利擁護支援策を総合的に充実させていく必要がある。その ため、新たに意思決定支援 等によって本人を支える各種方策や司法による 権利擁護支援を身近なものとする各種方策の検討を進め、これらの検討や 成年後見制度の見直しの検討に対応して、福祉の制度や事業の必要な見直 しを検討する 。
@ 成年後見制度と日常生活自立支援事業等との連携の推進及び同事業の実 施体制の強化
・日常生活自立支援事業は、専門員が作成した支援計画の下で、地域住民が生活支援員として本人に寄り添い、見守り、意思決定支援を行いながら適切 な金銭管理等を支援することで尊厳のある本人らしい生活の安定を図る互助のしくみ、これにより地域福祉が推進されている。一方地域によって同事業の待機者が生じていること、利用者数にばらつきがあることや同事業からの成年後見制度への移行に課題があることも指摘されている。
・ 国は、地域の関係者が個別事案において本人の尊厳保持のために適切な支 援の組合せを検討することができるよう、日常生活自立支援事業等関連諸制度における役割分担の検討方法 について各地域に周知する。また、国は、成年後見制度の利用を必要とする人が適切に日常生活自立支援事業等から 成年後見制度へ移行できるよう市町村の関係部署や関係機関・関係団体間で個別事案における対応方針の検討等を行う取組を進めるなど、同事 業の実施体制の強化を行う。さらに、上記の指摘を踏まえ、生活困窮者自立 支援制度等との連携も考慮しつつ、日常生活自立支援事業の効果的な実施 方策について検討し、その結果を幅広く周知するなど、地域を問わず一定の 水準で同事業を利用できる体制を目指す。
・ 家庭裁判所においても、日常生活自立支援事業を含む権利擁護支援に対する理解が進むことが期待される。そのため、最高裁判所においては、家庭裁 判所の職員に権利擁護支援の理念が浸透するよう、研修を実施するなど、必 要な対応を図ることが期待される。
A 新たな連携・協力体制の構築による生活支援・意思決定支援の検討→7つの検討。・身寄りのない人等であっても、地域において安心して暮らすことができるよ う、国及び地方公共団体は、身元保証人・身元引受人等がいないことを前提とした医療機関の対応方法や、施設入所時や公営住宅入居時に身元保証人や 連帯保証人を求める必要はないことなどについて、事業者等に理解を促す 取組などを更に進めていく。
B 都道府県単位での新たな取組の検討
ア 寄付等の活用による多様な主体の参画の検討
イ 公的な関与による後見の実施の検討

2 尊厳のある本人らしい生活を継続するための成年後見制度の運用改善等
(1)本人の特性に応じた意思決定支援とその浸透
→意思決定支援は権利擁護支援の重要な要素であるため、意思決定支援の 理念が地域に浸透することにより、成年後見制度を含む必要な支援に、適時・適切につなぐことができるようになるほか、尊厳のある本人らしい生活を継続することができる社会の実現にも適うことになる。 後見人等は、民法(明治29年法律第89号)第858条等の趣旨に基づき、 障害特性や本人の状況等を十分に踏まえた上で、本人の意思の尊重を図りつつ、身上に配慮した後見事務を行う必要。これに加えて、後見人等が本人を代理して法律行為をする場合、本人の意思決定支援の観点からも、 本人の自己決定権を尊重し、法律行為の内容に本人の意思及び選好(本人による意思決定の土台となる本人の生活上の好き嫌いをいう。以下同じ。)や 価値観を適切に反映させる必要がある。 後見人等が意思決定支援を踏まえた後見事務を行うに当たっては、日常的に本人への支援を行う様々な関係者が、チームとなって意思決定支援の 考え方を理解し、実践することが重要。また、家庭裁判所職員におけ る意思決定支援についての理解と、意思決定支援を踏まえた対応も重要。 そのため、以下の取組を行う必要がある。↓
@ 成年後見制度の利用促進における意思決定支援の浸透→4支援あり。
A 様々な分野における意思決定支援の浸透→5支援あり。

次回も続き「資料1−2 成年後見制度利用促進に係る取組状況等について(法務省)」からです。

第70回労働政策審議会雇用環境・均等分科会 [2024年09月24日(Tue)]
第70回労働政策審議会雇用環境・均等分科会(令和6年7月31日)
<議題>(1)育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代 育成支援対策推進法の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令案要綱について(諮問) (2)育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則及び雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱について(諮問) (3)子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置等に関する指針等の一部を 改正する告示案要綱について(諮問)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41954.html
◎資料1 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び 次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める 政令案要綱
○(別紙) 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推 進法の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令案要綱

育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法 の一部を改正する法律(令和六年法律第四十二号)附則第一条第二号に掲げる規定の施行期日は、令和七年 十月一日とすること。

◎資料2−1 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施
行規則及び雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱(令和7年4月 1 日 施行分) 
○(別紙) 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則及び雇用保険法施 行規則の一部を改正する省令案要綱

第一 子の看護休暇制度の見直し
第二 対象家族の介護に直面した旨の申出をした労働者等に対する個別の周知等の措置及び雇用環境の整備 に関する措置
第三 その他
一 この省令は、令和七年四月一日から施行すること。
二 法第二十一条第一項の、労働者が事業主に対し、当該労働者又はその配偶者が妊娠し、又は出産した こと等を申し出たときに、当該事業主が当該労働者に対し知らせなければならない事項について、育児 休業給付である育児休業給付金及び出生時育児休業給付金に関することに加え、出生後休業支援給付に 関することも含まれるものとすること。

◎資料2−2 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則及び雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案要綱(令和7年10 月1日施行予定分)
○(別紙) 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則及び雇用保険法施 行規則の一部を改正する省令案要綱

第一 妊娠又は出産等の申出時及び子が三歳に達する前の時期における仕事と育児の両立に関する労働者の 意向の確認及び配慮
第二 育児期の柔軟な働き方を実現するための措置
第三 その他
一 この省令は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育 成支援対策推進法の一部を改正する法律附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日(令和七年十月一 日)から施行すること。
二 この省令の施行に関し必要な経過措置を定めること。
三 その他所要の改正を行うこと。

◎資料3−1 子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置等に関する指針及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則第八条第二号及び第八十七条の規定に基づき厚生労働大臣が定める日数の一部を改正する告示案要綱(令和7年4月1日施行分)
○(別紙) 子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置等に関する指針及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則第八条第二号及び第八十七条の規定に基づき厚生労働大臣が定める日数の一部を改正する告示案要綱
第一 事業主が講ずべき措置等の適切かつ有効な実施を図るための指針となるべき事項の 
一部改正
一 対象家族の介護に直面した旨の申出をした労働者等に対する個別の周知等の措置及び雇用環境の整備 に関する措置
第二 その他
一この告示は、令和七年四月一日から適用すること。
二その他所要の改正を行うこと。

◎資料3−2 子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭 生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置等に関する 指針及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する 法律施行規則第八条第二号、第八十六条及び第百三条の規定に基づき厚生労働 大臣が定める日数の一部を改正する告示案要綱(令和7年 10 月1日施行予定分)
○(別紙) 子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られ るようにするために事業主が講ずべき措置等に関する指針及び育児休業、介護休業等育児又は家族介 護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則第八条第二号、第八十六条及び第百三条の規定に基づき 厚生労働大臣が定める日数の一部を改正する告示案要綱

第一 事業主が講ずべき措置等の適切かつ有効な実施を図るための指針となるべき事項の一部改正
第二 その他
一 この告示は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代 育成支援対策推進法の一部を改正する法律附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日(令和七年十月 一日)から適用すること。  
二その他所要の改正を行うこと。


◎参考資料 各省令案、告示案に関する意見募集(パブリックコメント)に寄せられた御意見について(令和6年6月 27 日から令和6年7月 26 日まで実施)↓
■「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 施行規則及び雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案」(令和7年4月1 日施行)について↓
○意見数 8件
〇主な意見↓
(子の看護休暇制度の見直しについて)
→・子の看護等休暇の取得事由について、平日の授業参観や運動会等、全ての小学校の行事を取得事由の対象に加えるべきではないか。 ・子の看護等休暇の取得事由について、年1回程度の運動会、お遊戯会、発表会、学期で1回程度の参観会などは含まれるか。 ・子の看護等休暇について、事前に日程が分かっている事由での取得の場合、 就業規則上で一定の期日前の申請とするような制限を加えることは可能か。 ・子の看護休暇の取得事由の拡大に伴い、周囲への配慮も行うべき。
(家族の介護に直面した労働者に対する個別の周知等について)→・両立支援に関する労働者への個別周知と意向確認の方法について、具体的な対応イメージをお示しいただきたい。
(育児休業取得状況の公表義務の拡大について)→・育児休業取得状況の公表義務の拡大に当たり、男性労働者の育児休業等取得割合の算出方法について当該年度に対象者がいない場合の措置を検討してほしい。また、出生時育児休業について、年度末付近で子が生まれ休業開始が翌年度にずれこむ場合、子が生まれた年度の育児休業取得者に参入すること 等の措置を検討してほしい。
(全体について)→・法改正に連動して就業規則等の改訂が必要となるが、法律どおりの規定・運用としている場合に就業規則等の改訂の必要があるのか。法律を上回る制度がある場合のみ、就業規則等に明記すれば事足りるのではないか。 ・特に中小企業の場合、周囲の負担増に対する工夫が必要ではないか。

■「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則及び雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案」(令和7年 10 月 1日施行予定)について → ○意見数 4件
○主な意見 →(柔軟な働き方を実現するための措置について)

・子どもの年齢で措置内容を区切る合理的理由がない場合、3歳から小学校就学前の子を持つ従業員への措置を、出生から3歳までの子をもつ従業員にも とらないと労働契約法(均等均衡待遇)に抵触するか。
・始業時刻変更等の措置を設ける場合、→ −繰り下げ繰り上げの範囲の制限(前後1時間程度など)は可能か。 −深夜業等で始業時刻変更等の措置の適用が困難な勤務形態を、労使協定等 で除外することは可能か。 −申請のタイミングや申請の単位を事業主が定めることは可能か。
・在宅勤務等の措置について、利用日数や時間単位取得の制限を設けていない場合は要件を満たしていると考えてよいか。
・育児のための所定労働時間の短縮措置を含む2つの措置を選択した場合、従前から所定労働時間が6時間以下の労働者に対しては、代わりにその他の措置を講ずる必要があるのか。
・労働者が就業しつつ当該子を養育することを容易にするための休暇を与える ための措置を設ける場合、 −具体的にどのような休暇を想定しているのか。 −事業主に時季変更権は認められるのか。 −無給であっても差し支えないか。 −費消した休暇日数、休暇時間数の清算は年度毎という認識でよいか。
・保育施設の設置運営その他これに準ずる便宜の供与の具体的な内容をお示しいただきたい。
・子が3歳になるまでの適切な時期の面談等について、労働者の意向確認のた めの面談シート等の雛形を提示してほしい。

■「子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と 家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置等に関 する指針及び平成二十三年厚生労働省告示第五十八号の一部を改正する告示 案」(令和7年4月1日施行)について →○意見 3件
○主な意見
→・障害児の介護などの場合、事業主はいつどのような働きかけを行えばよいのか。要介護基準の判断基準についても何らかの改訂を行う予定はあるのか。 ・育児のための所定労働時間の短縮措置について、完全週休2日制の職場で1 日の所定労働時間が6時間の場合、週の所定労働時間は 30 時間となるところ、これを 1 日の所定労働時間は 7.5 時間ではあるが週4日勤務とし、週所 定労働時間 30 時間とする制度として事業場で措置した場合、「1日の所定労 働時間を原則として6時間とする措置を含むもの」の部分を満たしたと解釈できるか。 ・所定労働時間の短縮措置や在宅勤務等の措置など多様な働き方への対応を企 業に求める措置は、育児や介護をする労働者の雇用維持という点では効果が あると思うが、今後このような方針を突き詰めていくのはあまりにも企業の 負担が大きいのではないか。まずは行政が育児や介護の補助、育児・介護後 の再就職の支援、育児介護中に労働時間が短い職場に転職できるような環境 を作るなどの環境整備を行うべきなのではないか。

■「子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために事業主が講ずべき措置等に関する指針及び平成二十三年厚生労働省告示第五十八号の一部を改正する告示 案」(令和7年 10 月1日施行予定)について →○意見数 3件
○主な意見 ↓
(仕事と育児の両立に関する個別の意向の聴取と配慮について)
→・働き手の個別ニーズの聞き取りと配慮の義務化に関する改正点や、障がい児や医療的ケア児を育てる親の短時間勤務や在宅ワークなどについて、子の年齢の制限を超えて対応することが望ましいとする指針が盛り込まれたことはありがたい。 ・「労働者の子に障害がある場合等の望ましい配慮として「短時間勤務の制度や 子の看護等休暇等の利用が可能な期間を延長すること」とあるが、ここに「育児休業の延長」を加えていただきたい。 ・労働者の子に障害がある場合等の意向の配慮について、どの程度の対応を行えば義務を満たしたことになるか目安等があればお示しいただきたい。必ずしも、完全に労働者の希望に沿った対応の必要はないとの理解でよいか。 ・個別の意向の聴取と配慮をする上で、労務の方たち向けの理解を深める好事例の紹介や当事者の事例紹介など、セミナー等も行っていただきたい。
(柔軟な働き方を実現するための措置について)→・育児のための所定労働時間の短縮措置について、1日の勤務時間を短縮する短 時間勤務だけでなく、週又は月の所定労働時間や日数を短縮する制度についても広義の短時間勤務として対象に加えていただきたい。 ・保育施設の設置運営その他これに準ずる便宜の供与の内容として、ベビーシッターの手配及び費用負担等とあるが、詳細要件を早期に示していただきたい。 ・休暇を与えるための措置について、「始業の時刻から連続せず、かつ、終業の時刻まで連続しない時間単位での休暇の取得を認める措置となるように配慮すること」とあるが、具体的にどういった対応が求められるのかお示しいた だきたい。 ・事業所ごとに、講じる措置の組合せは変えずに、同措置の運用内容を異なるも のとすることは認められるか。

次回は新たに「第16回 成年後見制度利用促進専門家会議資料」からです。

労働基準関係法制研究会 第10回資料 [2024年09月21日(Sat)]
労働基準関係法制研究会 第10回資料(令和6年7月31日)
議題  労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41937.html
◎資料1 労働時間、休憩、休日及び年次有給休
○これまでの議論を踏まえた労働時間制度等に関する課題
【視点】
大丸1 働き方改革で導入した時間外・休日労働時間の上限規制は、全体の労働時間の縮減に一定の効果を示していると評価できる。長期的には、「時間外労働の上限規制等に関する労使合意」(平成29年3月)にあるように、時間外労働の上限を36協定の原則である月45時間、年360時間に近づける視点や取組が重要と考えられる。 大丸1 労働時間規制には、過労死防止・健康確保、ワークライフバランスの確保、労働者のキャリアアップなど重層的な意義があると考えられる。また、仕事に対する価値観や生活スタイルが個別・多様化する中で、働く人の心身の健康を確保することを大前提とした上で、働く人の求める多様な希望に応えることのできる制度を整備することが重要と考えられる。 大丸1 労働基準法における労働時間制度については、@最長労働時間規制、A労働からの解放の規制(労働解放時間)、 B割増賃金規制に大別できるところ、上記の観点を踏まえながら、それぞれ何をすべきか検討すべき。
【課題】→1.最長労働時間規制については、 労働時間の更なる短縮を図るため、ソフトローや労働からの解放の視点も含め、上限規制の在り方を検討するとともに、労働時間規制の適用除外(管理監督者等)や特別規制(みなし労働時間制等)との関係、健康・福祉 確保措置の在り方についても整理、検討することが必要ではないか。また、労働環境の変化を踏まえ、テレワーク等の柔軟な働き方について、より適切な労働時間制度を検討することが必要ではないか。 2.労働からの解放の規制については、 最長労働時間規制と相まって、労働者の健康確保、心身の疲労回復や気分転換、仕事と生活の両立を図るため、 年・月単位(年次有給休暇)・週単位(休日制度)、日単位(インターバル制度)で、労働者が適切な労働から の解放時間を確保できるよう制度を整備する必要があるのではないか。 3.割増賃金規制については、 労働者への補償と長時間労働の抑制の趣旨を踏まえ、その在り方を検討する必要があるのではないか。

1.最長労働時間規制について→@ 法定労働時間(1日8時間・週40時間)、時間外労働時間の原則的上限(月45時間・年360時間)、時間外・休日労働 時間の上限(年720時間・月100時間未満・複数月平均80時間)について、過労死防止・健康確保、ワークライフバラン スの確保、労働者のキャリアアップなど重層的な意義があると考えられる中で、時間外・休日労働の上限規制の導入後の 状況等を踏まえ、上限規制の在り方についてどのように考えるか。また、法定労働時間週44時間の特例措置について、特例対象業種の実態も踏まえどのように考えるか。 A 時間外・休日労働の上限規制以外の手法として、時間外・休日労働時間等の企業外部への情報開示など市場誘導的な手法 により短縮を図ることや、企業内部への情報開示により自主的な短縮を促すことなど、ソフトローでその短縮等を図るこ とについてどのように考えるか。 B 管理監督者等の規制の適用除外や、みなし労働時間制、裁量労働制、高度プロフェッショナル制度といった特別規制につ いて、相互の関係を含め、その在り方についてどのように考えるか。各制度の健康・福祉確保措置等について見直しを行 う必要があるか。特に、管理監督者について、適用要件をより明確化することや、裁量労働制、高度プロフェッショナル 制度のような健康・福祉確保措置を導入する必要性について、どのように考えるか。 C テレワークの普及により、相当程度自宅で働いたり、日によって事業場で働いたり自宅で働いたりといった働き方も広く みられるようになってきた中で、こうした働き方によりふさわしい労働時間制度としてどのようなものが考えられるか。 フレックスタイム制度やみなし労働時間制など緩やかな時間管理の下でテレワークを行えるようにすることについて、ど のように考えるか。

2.労働からの解放の規制について→@ 法定休日制度について、現行の変形週休制においては相当長期間にわたって勤務させることが可能であることや、36協定 の休日労働について日数の上限規制が設けられていないことについて、どのように考えるか。 A 休日の特定について、現行法令上定めはないが、時間外労働の上限(月45時間・年360時間・年720時間)には休日労働 時間が含まれないこと、時間外労働と休日労働とでは割増賃金率が異なること、週休2日制が普及していること等を踏ま え、どのように考えるか。 B 勤務間インターバル制度について、現在は努力義務であり、導入企業割合も6%(※)に留まっている中で、制度の導入 促進のためにどのような手法が考えられるか。諸外国のインターバル制度はどのような形になっているか。また、つなが らない権利の在り方等について、どのように考えるか。(※)導入割合等についてはp.32〜34を参照。 C 年次有給休暇制度について、取得促進のための取組や、時季指定義務、時間単位取得の在り方、法定労働時間との関係等 についてどのように考えるか。 D 休憩について、8時間を大幅に超えて長時間労働をする場合であっても労働基準法上の休憩は1時間であることや、一斉 付与の原則の在り方について、どのように考えるか。
3.割増賃金規制について →@ 割増賃金規制の在り方について、労働者への補償と長時間労働の抑制の趣旨を踏まえ、どのように考えるか。 A 副業・兼業の場合の割増賃金について、企業側の負担や労働者への補償、諸外国の状況などを踏まえ、通算管理の在り方 をどのように考えるか。
○⇒⇒これらの論点に関して、 1 法制的・政策的な検討・対応の必要性が高い事項として何があるか。 2 そのうち、特に早期に取り組むべき事項として何があるか。 あるいは、検討課題が多岐にわたり、中長期的な議論を要するものとして何があるか。 中長期的な議論を要するとしても、現時点において、現状を一歩でもよくする観点から、 段階的に取り組むべき事項として何があるか。 具体的な制度改正のアイデアも含めて、御議論をいただきたい。

1. 最長労働時間規制
• @時間外・休日労働時間の上限規制等  • Aテレワーク等の柔軟な働き方

○1−@ 時間外・休日労働時間の上限規制等について
大丸1 平成30年の働き方改革関連法による労働基準法改正において導入された時間外・休日労働の上限規制について、 導入後の労働時間の状況等を踏まえて、どのように考えるか。⇒委細は論点 参照。
○働き方改革の主な進捗について(労働基準法関係)→R6. 4 適用猶予業種への時間外・休日労働時間の上限規制の施行⇒・建設業 ・自動車運転の業務 ・医師 など。
○諸外国の状況(法定労働時間、時間外労働、割増賃金等)→イギリス、フランス、ドイツ、アメリカ(連邦法)、 カナダ(オンタリオ州)、 アイルランド、 EU指令、韓国の比較。
○法定労働時間週4 4時間の特例措置について大丸1 労働基準法別表第1第8号(商業)、第10号(映画・演劇業(映画の製作の事業を除く。))、第13号(保健衛生業)及 び第14号(接客娯楽業)のうち、常時10人未満の労働者を使用するものについては、1週の法定労働時間が44時間とされて いる(労働基準法施行規則第25条の2)。この特例は、保健衛生業についてはその公衆の不便を避けるために必要なもので あること、商業、映画・演劇業及び接客娯楽業については労働の実態として手待ち時間が多い等の特殊性が考慮したものと考えられる。 大丸1 令和5年に実施した「労働時間制度等に関するアンケート調査」(特例措置対象事業場調査)によると、1週当たりの所 定労働時間が40時間以下の事業所の割合が87.2%、週40時間超の労働時間について割増賃金を支払っている事業所の割合が 82.9%となっており、また、法定労働時間を週40時間とすることに「支障がない」と答えた事業場の割合は83.5%であり、 週44時間の特例措置は概ねその役割を終えているものと解される。一方、理美容業など、業種によって「支障がない」と回答する割合に差が見られる点にも留意が必要である。 大丸1 法定労働時間週44時間の特例措置について、理美容業など業種による状況の違いも考慮しつつ、当該特例措置を廃止し、 一般則である法定労働時間週40時間とすることについて、どのように考えるか。
下記参照のこと。↓
・働き方改革関連法に対する附帯決議(2018年6月28日参議院厚生労働委員会)(抄)
・今後の労働時間法制の在り方について(建議)(2015年2月13日 労働政策審議会)(抄)

○企業外部への情報開示について大丸1 女性活躍推進法や次世代育成支援対策推進法など、各法律の目的に応じて様々な情報が開示されている中で、制度のシン プル化の観点も踏まえ、既存の開示に加えて更に開示を義務づけることは妥当と考えられるか。どのような目的で、誰に対して何を開示することが必要か。 大丸1 全ての規模の事業主に一律に公表を義務づけることによる事務負担をどのように考えるか。
・労働時間関係の現行の開示の仕組み 参照のこと。
○企業内部での情報開示について大丸1 企業内部での情報開示について、女性活躍推進法や次世代育成支援対策推進法の一般事業主行動計画において時 間外労働の状況を踏まえること等とされている中(次世代法は令和7年4月から)で、残業時間の自主的な短縮を 促すため、更に情報開示を義務づけることは妥当か。どのような目的で、誰に対して何を開示することが必要か。
・例@ 各労働者への開示、 例A 管理職への開示、 例B 衛生委員会等の労使の会議体への開示  参照のこと。

○一般事業主行動計画の策定・届出・公表及び情報公表について(女性活躍推進法)→1 一般事業主行動計画の策定・届出・公表⇒・労働者の各月ごとの平均残業時間数等の労働時間の状況。2 女性の活躍に関する情報公表⇒雇用管理区分ごとの労働者の一月当たりの 平均残業時間(区) (派)

○育児休業の取得状況の公表義務の拡大や次世代育成支援対策の推進・強化↓
・改正の趣旨
→現在の少子化の進行等の状況や「男女とも仕事と子育てを両立できる職場」を目指す観点から、次世代育成支援対策推進法を延長すると ともにその実効性をより高め、男性の育児休業取得等をはじめとした仕事と育児の両立支援に関する事業主の取組を一層促す必要がある。
・改正の見直し→次世代育成支援対策推進法 令和7年3月末までの時限立法(平成17年4月から10年間の時限立法。その後10年間延長。) 令和17年3月末まで10年間延長

○裁量労働制・高度プロフェッショナル制度・管理監督者等の適用要件→実労働時間規制のほか、特別規制(みなし労働時間制)として裁量労働制や高度プロフェッショナル制度、適用除外とし て管理監督者等の規定が設けられ、それぞれ適用要件が定められているが、相互の関係を含め、その在り方についてどのよ うに考えるか。また、管理監督者の要件をより明確化することについて、どのように考えるか。
○労働者の種別に応じた健康・福祉確保措置等→現行の健康・福祉確保措置等について見直しを行う必要があるか。特に、管理監督者について、健康・福祉確保措置を導入 する必要があるか。導入する場合、どのような措置が適切か。

○1−A テレワーク等の柔軟な働き方について大丸1 テレワークに現行の労働時間管理を適用する場合、事業場における労働と比較すると、 @事業場外での労働となるため、使用者が、労働者の労働時間を現認することが容易ではないこと A自宅等での労働の場合は、労働の時間と家事・育児・介護等の労働以外の時間が近接しているため、 ・厳密に労働時間を把握することが困難であったり、プライバシー保護等の観点で不適当であったりする可能性があること ・中抜け時間が細切れに発生する可能性があること B労働の密度が薄まり生産性が低下する可能性があること といった課題が考えられるのではないか。 大丸1 こうした課題は、テレワークによる働き方によって異なることが想定されるため、検討に当たっては、働き方を具体的に想定する必 要があるのではないか。例えば、コールセンターの業務をテレワークで行う場合には、中抜け時間は発生しづらく、事業場での労働と 同様の労働時間管理が適当であることが想定され、また、裁量労働制が適用されている労働者がテレワークを行う場合には、テレワー クのみを理由とした労働時間管理の課題は想定されないのではないか。検討に当たっては、業務遂行の方法や時間配分について使用者 の指示を受けた上で働き、かつ、事業場における労働とテレワークが混在している働き方も想定することが必要ではないか。 大丸1 また、現行の事業場外みなし労働時間制度については、「労働時間を算定し難いとき」の該当性の問題や、テクノロジーの進歩も踏 まえ、制度を維持する必要があるかどうかも含め、その在り方について抜本的に見直すことが必要ではないか。 テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン (抄)

2 テレワークの形態→ テレワークの形態は、業務を行う場所に応じて、労働者の自宅で行う在宅勤務、労働者の属するメインのオフィス以外に設けられたオフィスを利用するサテライト オフィス勤務、ノートパソコンや携帯電話等を活用して臨機応変に選択した場所で行うモバイル勤務に分類される。テレワークの形態ごとの特徴として以下の点が 挙げられる。 @ 在宅勤務 通勤を要しないことから、事業場での勤務の場合に通勤に要する時間を柔軟に活用できる。また、例えば育児休業明けの労働者が短時間勤務等と組み合わせ て勤務することが可能となること、保育所の近くで働くことが可能となること等から、仕事と家庭生活との両立に資する働き方である。 A サテライトオフィス勤務 自宅の近くや通勤途中の場所等に設けられたサテライトオフィス(シェアオフィス、コワーキングスペースを含む。)での勤務は、通勤時間を短縮しつつ、在宅勤 務やモバイル勤務以上に作業環境の整った場所で就労可能な働き方である。 B モバイル勤務 労働者が自由に働く場所を選択できる、外勤における移動時間を利用できる等、働く場所を柔軟にすることで業務の効率化を図ることが可能な働き方である。 このほか、テレワーク等を活用し、普段のオフィスとは異なる場所で余暇を楽しみつつ仕事を行う、いわゆる「ワーケーション」についても、情報通信技術を利 用して仕事を行う場合には、モバイル勤務、サテライトオフィス勤務の一形態として分類することができる。

○テレワークにおける労働時間制度(例)→業務遂行の方法や時間配分について使用者の指示を受けた上で働き、かつ、事業場における労働とテレワークが混在してい る働き方について、労働者が希望に応じて柔軟な働き方を選択できるよう、例えば、フレックスタイム制の柔軟化(例@・例 A)や、テレワークに対応したみなし労働時間制度の見直し(例B・例C)について、どのように考えるか。 ※ フレックスタイム制の柔軟化と、みなし労働時間制度の見直しを組み合わせることも考えられる。 一覧表の参照のこと。
○テレワーク日と通常勤務日が混在する場合の勤務イメージ→<テレワーク日と通常勤務日が混在する場合の勤務イメージの例> 参照。
○労働時間を算定しがたい場合【労働時間制度等に関するアンケート調査/ 企業調査、裁判例より】→営業等外勤や出張労働者について、労働時間を算定しがたい場合について、「該当するときはない(PC、スマートフォン等で労働時 間を確認できる)」が35.0%と最も多く、次いで「労働の状況を自己申告させているが、その真偽を確認することができないとき」が 29.9%、「始業・終業が自由であり、外回り等で労働の状況を確認できないとき」15.1%等となっている。⇒営業等外勤や出張時の労働者について労働時間を算定しがたい場合 参照のこと。

2. 労働からの解放の規制
• @法定休日制度 • A勤務間インターバル制度 • B年次有給休暇制度 • C休憩
○諸外国の状況(休憩・休息・休暇制度)


○2−@ 法定休日制度について
○主な週休制の形態について
→イギリス フランス ドイツ アメリカ、カナダ(オンタリオ州)、 アイルランド EU指令 韓国⇒8か国の比較。
○2−@ 法定休日制度について大丸1 現行法では、使用者は、労働者に毎週少なくとも1回の休日を付与することを原則としつつ(労働基準法第35条第1項)、 4週を通じ4日以上の休日を与えれば足りることとされており(同条第2項)、休日を付与するタイミングによっては、連 続48日間にわたって勤務させることが可能な制度となっている。また、36協定による時間外・休日労働については、平成30 年の働き方改革関連法において時間外労働の上限規制が導入されたが、休日労働の日数に係る上限規制は設けられていない ことから、制度上はすべての法定休日において休日労働させることも可能となっている。 大丸1 この点、「2週間以上にわたって連続勤務を行った」ことは、精神障害の労災認定における心理的負荷の判断要素とされており、また、令和2年度に実施されたストレス評価に関する調査においては、「2週間以上にわたって連続勤務を行っ た」場合のストレス強度は、「1か月に120時間以上の時間外労働を行った」場合のストレス強度よりも高いとされている。 大丸1 こうしたことを踏まえ、労働からの解放時間を確保し、労働者の健康を確保する観点から、 T 労働基準法第35条において、変形週休制(4週4休)の規定を改正し、休日規制を厳格化することや、 U 36協定(特別条項)を締結し、休日に労働させる場合であっても、休日労働の日数等に上限規制を設けること についてどのように考えるか。
○主な週休制の形態について→主な週休制について、最も多いのは「何らかの週休2日制」を採用している企業(85.4%)であった。 一方、最も少ないのは「週休1日制又は週休1日半制」を採用している企業(6.9%)であった。
○4週4日の休日制度/連続勤務の心理的負荷について大丸1 労働基準法において、労働者に毎週少なくとも1回の休日を付与しなければならないことが原則であるが、4週間を通じ4 日以上の休日を与える場合には適用しないことが例外として定められている。 大丸1 「2週間以上にわたって連続勤務を行った」については、平成23年に精神障害の労災認定における心理的負荷の判断要素の 項目に追加された。直近(令和2年度)のストレス評価に関する調査によると、精神障害の労災認定基準において、「2週 間以上にわたって連続勤務を行った」ことによるストレス強度は、調査当時の認定基準における項目のうち18位となってい る(図1)。また、令和3年度の労災の精神障害支給決定件数のうち、「2週間以上にわたって休日のない連続勤務を行っ た」ことを主たる出来事として心理的負荷が「強」と判断された事案は39件(図2)。
○変形週休制における連続勤務の最長日数→●4週4休の場合⇒制度上は48日連続勤務が可能。●2週2休の場合⇒制度上は24日連続勤務が可能。●1週1休の場合⇒制度上は12日連続勤務が可能。
○1 3日を超える連続勤務を規制した場合のイメージ→〔労働基準法第35条において、13日を超える連続勤務を規制した場合〕⇒法定休日を一定の時期に集中させる場合であっても、少なくとも2週間に1度は法定休日が確保されるため、連続勤務日数の観点で は、1週1休(最大12日間の連続勤務が可能)と同程度の規制となる。〔労働基準法第36条において、13日を超える連続勤務を規制した場合〕⇒ 36協定を締結して休日労働させる場合であっても、少なくとも2週間に1日の休日が確保される。
○法定休日の特定について大丸1 労働基準法第35条においては、法定休日の特定について定めがなく、通達において「具体的に一定の日を休日と定める方 法を規定するよう指導」する旨示しているところ。 大丸1 この点について、時間外労働の上限(月45時間・年360時間・年720時間)には時間外労働のみが含まれ休日労働の時間 が含まれていないこと、時間外労働と休日労働とでは割増賃金率が異なること、週休2日制が普及していること等を踏まえ、 法定休日の特定について、どのように考えるか。

○休日の特定について(現行法令・解釈)→7規定あり。↓
大丸1 労働基準法(昭和22年法律第49号)(抄) (休日) 第三十五条。(作成及び届出の義務) 第八十九条 。
大丸1 休日の特定について(昭和23年5月5日基発682号、昭和63年3月14日基発150号(抄))大丸1 休日の振替と代休(昭和23年4月19日基収1397号、昭63年3月14日基発150号(抄))大丸1 休日の振替の手続(昭和23年7月5日基発968号、昭和63年3月14日基発150号(抄))大丸1 休日の振替と時間外労働(昭和22年11月27日基発401号、昭和63年3月14日基発
 150号(抄))
大丸1 労基法コンメンタール 494ページ(抄)
大丸1 モデル就業規則(抄)※完全週休2日制の規程例 (休日) 第20条 休日は、次のとおりとする。 @ 土曜日及び日曜日 A 国民の祝日(日曜日と重なったときは翌日) B 年末年始(12月 日〜1月 日) C 夏季休日( 月 日〜 月 日) D その他会社が指定する日 2 業務の都合により会社が必要と認める場合は、あらかじめ前項の休日を他の日と振り替えることがある。
○休日の特定について(裁判例)→<法定休日の特定を肯定>⇒大丸1 レガシィほか1社事件・東京高判平成26年2月27日労判1086号5頁。<法定休日の特定を否定>⇒大丸1 東京地裁平成30年7月18日(雑誌未搭載)、大丸1 フェニメディック事件・東京地判平成25年7月23日労判1080号5頁、大丸1 日本マクドナルド事件・東京地判平成20年1月28日労判953号10頁 それそれの文面参照のこと。
○休日の特定について(学説)大丸1 菅野和夫・山川隆一『労働法第十三版』有斐閣(2024年)443頁(抜粋)、大丸1 東京大学労働法研究会『注釈労働時間法』有斐閣(1990年)369-370頁(抜粋)、大丸1 東京大学労働法研究会『注釈労働時間法』有斐閣(1990年)369-370頁(抜粋)→休日が特定されていた場合における本条違反は、適法な休日振替がされない限り、当該特定された休日について成立 する。また、休日労働に対する割増賃金も、やはり適法な休日振替がなされない限り、特定された休日における労働に対して支払わなければなら ない。なお、完全週休2日制の下で、就業規則等で特定されている2つの休日が全く同じ法的性格を付与されている場合(特に割増率が同じであ る場合)には、いずれか一方が法定休日として特定されているとの解釈が採用できなければ、いずれも法定休日たりうる(注釈・時間397頁)。 したがってどちらか一方につき出勤させても、他方が休みであれば本条違反とはならないし、2日とも出勤させても、3割5分以上の割増率で1日 分の割増賃金率が支払われていれば、37条違反にもならない(平6.1.4基発1号、平成11.3.11基発168号)。

○2−A 勤務間インターバル制度について大丸1労働時間等の設定の改善に関する特別措置法(平成4年法律第90号)第2条で、「健康及び福祉を確保するために必要な終業から始業までの時間の設定」として努力義務が課されており、また労働時 間等設定改善指針(平成20年厚生労働省告示第108号)においても一定の記述があるが、概念的な内容にとどまり、時間数 や対象者など、導入に当たっての留意事項等は示されていない。 大丸1 令和5年1月時点の導入企業割合は6.0%(※)となっており、導入促進に取り組む必要がある。他方、既にインターバルを導入している企業の制度設計や、諸外国の勤務間インターバル制度についても様々な適用除外が設けられた上で制度が運 用されている点に留意する必要がある。また、インターバル時間確保のために始業時刻が後ろ倒しされることによる生活サイクルへの影響や、突発的業務への対応や帰宅後のメールチェック等への影響など、画一的に義務化した場合の実務上の影 響についても留意する必要がある。 (※)導入割合等についてはp.32〜34を参照  ⇒考えられる論点 参照のこと。
・(参考)勤務間インターバルの導入状況等について→労働時間等の設定の改善に関する特別措置法(平成4年法律第90号)(抄)⇒(事業主等の責務) 第二条 事業主は、その雇用する労働者の労働時間等の設定の改善を図るため、業務の繁閑に応じた労働者の始業及び終業の時刻の設定、健康及び福祉を 確保するために必要な終業から始業までの時間の設定、年次有給休暇を取得しやすい環境の整備その他の必要な措置を講ずるように努めなければならない。 2〜4 (略)
・勤務間インターバルの導入状況等について【労働時間制度等に関するアンケート調査(労働者調査)@】→大丸1 勤務間インターバル制度について、「すでに導入されている」が10.8%、「これから導入してほしい」が22.3%である一 方、「導入の希望はない」が66.9%となっている。 大丸1 勤務間インターバル制度の導入を希望しない労働者の希望しない理由については、多い順に、「休息時間は時間単位年休の 取得で確保できているため」が20.3%、「前日の終業時刻に合わせて翌日の始業時刻を変更することが難しいから」が 19.5%、「繁忙期には休息時間を確保しづらいから」が18.8%等。⇒ 勤務間インターバルの導入希望 参照。
・(クロス集計)勤務間インターバルの導入状況等について【労働時間制度等に関するアンケート調査(労働者調査)A】→勤務間インターバルの「導入希望はない」と 回答した者の残業時間は「少ない」と感じている場合が相対的に多くなっている。 大丸1 勤務間インターバル制度の導入希望別に1月の平均残業時間をクロス集計すると、勤務間インターバルの「導入希望はない」と回答した者の残業時間が「0時間」である割合が38.2%となっており、その他と比較して高い。
・勤務間インターバル制度に関する現行規定@→労働時間等設定改善指針(平成20年厚生労働省告示第108号)(抄)⇒労 働者の生活時間や睡眠時間を確保し、労働者の健康の保持や仕事と生活の調和を図るために有効であることから、その導入に努めること。なお、当 該一定時間を設定するに際しては、労働者の通勤時間、交替制勤務等の勤務形態や勤務実態等を十分に考慮し、仕事と生活の両立が可能な実効性あ る休息が確保されるよう配慮すること。
・勤務間インターバル制度に関する現行規定A→一般則、医師、自動車運転者に対する時間外労働規制の比較  表の参照。
・勤務間インターバル制度の導入事例 【令和5年就労条件総合調査/企業の取組事例より 】→勤務間インターバル時間について、勤務間インターバル制度の設計について  参照。
○諸外国におけるインターバル制度→諸外国における、勤務間インターバル制度(休息期間)の制度⇒日本、アメリカ(規制なし)。EU、イギリス フランス ドイツ 韓国(11時間)。
・勤務間インターバル(フランス)→原則・例外、適用除外、代償措置、罰則  参照。
・勤務間インターバル(ドイツ)→原則・例外、適用除外、代償措置、罰則  参照。
・勤務間インターバル(イギリス@)→原則、例外、罰則  参照。
・勤務間インターバル(イギリスA)→適用除外@〜➃まで 参照。
○つながらない権利→時間や場所にとらわれない働き方の拡大を踏まえ、労働者の心身の健康への影響を防ぐ観点から、勤務時間外や休日など における業務上の連絡等の在り方について、どのように考えるか。

○2−B 年次有給休暇制度について大丸1 年次有給休暇について、平成30年の働き方改革関連法において、使用者は年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者 に対し、5日について毎年時季を指定して与えなければならないこととされた(時季指定義務)。令和4年の年次有給休暇 の取得率は62.1%と、前年より3.8ポイント上昇し、昭和59年以降過去最高となったものの、依然として、政府目標である 70%とは乖離がある。大丸1 年次有給休暇の取得を更に促進するため、どのような手法が考えられるか。⇒考えられる論点 参照。
・年次有給休暇制度の導入経緯等について→年次有給休暇制度、出勤率について 参照。
・年次有給休暇中の賃金について→年次有給休暇中の賃金について、年次有給休暇の1日あたりの賃金イメージ  参照。

○2−C 休憩について大丸1 労働基準法第34条第1項において、使用者は、労働時間が6時間を超える場合には45分以上、8時間を超える場合には1 時間の休憩を労働時間の途中に与えなければならないこととされている。また、同条第2項において、過半数労働組合又は過 半数代表者との労使協定がある場合を除き、休憩は一斉に与えなければならないこととされている。 大丸1 適切な休憩時間を確保する観点から、長時間労働の場合の休憩の在り方についてどのように考えるか。また、休憩の一斉付 与の原則を維持する必要性及び適用除外とする場合の労使協定の必要性についてどのように考えるか。考えられる論点参照。
○8時間を大幅に超えて長時間労働する場合の追加的な休憩付与のイメージ→ 現行の休憩時間に加え、労働時間が12時間を超える場合に更に30分の休憩を与えなければならないとした場合のイメージ (※1日の所定労働時間を8時間と設定した場合)  参照。


3. 割増賃金規制
○3 割増賃金規制について
大丸1 時間外労働・休日労働の割増賃金の目的は、@通常の勤務時間とは異なる時間外・休日・深夜労働をした場合の労働者へ の補償と、A使用者に対して経済的負担を課すことによる、これらの労働の抑制にあると考えられる。 大丸1 こうした趣旨目的を踏まえ、割増賃金の在り方や、副業・兼業の場合の割増賃金の通算について、どのように考えるか。⇒考えられる論点 参照。
○労働時間の通算に関する現行の規定・解釈→労働基準法(昭和22年法律第49号)(抄) ⇒(時間計算) 第三十八条 労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。
○時間外労働、休日労働、深夜労働の割増賃金について大丸1 時間外労働・休日労働の割増賃金の支払いの目的は、@通常の勤務時間とは違うこれら特別の労働に対する労働者への補償、A使用者に 対し、経済的負担を課すことによってこれらの労働を抑制することが目的となっている。 大丸1 時間外・休日労働の割増賃金率は、どちらも2割5分以上となっていたが、平成5年の労基法改正において、週休二日制普及の流れの中 で週一日の法定休日確保の重要性に鑑み、休日労働の割増賃金率が3割5分以上に引き上げられた。⇒休日労働の割増賃金率の引き上げについて  参照。
○時間外労働、休日労働、深夜労働の割増賃金について大丸1 時間外労働の割増賃金率は、平成20年の労基法改正において、割増賃金による使用者の経済的負担を加重することによって特に長い時間外労働を抑 制することを目的として、1か月60時間超の時間外労働については、5割以上に引き上げられた。 大丸1 深夜労働の割増賃金は、労基法制定時から2割5分以上となっている。深夜労働に割増賃金を設ける趣旨は、労働時間の位置が深夜という時刻にあ ることに基づき、その労働の強度等に対する労働者への補償である。⇒1か月60時間超の時間外労働の割増賃金率の引き上げ、深夜労働の割増賃金について 参照。
○割増賃金の種別ごとの割増率・強行法規としての法的位置づけについて→DAY1 DAY2 DAY3 DAY4 DAY5 DAY6(所定休) DAY7(法定休) 休憩 時間外・深夜・休日の割増賃金は、労基法第37条に規定するものであるが、その支払いが行われない場合の違法性は、労基法第 24条の賃金支払い義務や労基法第37条の割増賃金支払い義務に立脚している。
○所定労働時間・法定労働時間と時間外労働時間の整理について→モデルとして 所定労働時間 1日7時間、週5日勤務/月間労働日数20日間⇒整理の参照。
○副業・兼業の場合の労働時間通算と割増賃金支払いについて→労働時間通算の原則的 方 法、管理モデル 参照。

次回は新たに「第70回労働政策審議会雇用環境・均等分科会」からです。

若者が主体となって活動する団体に関する調査研究 有識者会議(第1回) [2024年09月20日(Fri)]
若者が主体となって活動する団体に関する調査研究 有識者会議(第1回)(令和6年7月30日)
議事 調査の概要説明 国内事例調査 海外事例調査 自由討議
https://www.cfa.go.jp/councils/youthgroups-research/bf207518
◎資料1 若者が主体となって活動する団体に関する調査研究 有識者会議 委員名簿→5名。
◎資料2若者が主体となって活動する団体に関する調査研究 有識者会議第1回 調査方針進捗報告 2024年7月30日
≪調査概要≫↓
○調査の基本方針↓
・本事業の位置づけ
→「こども大綱」では、こども・若者を権利の主体として捉えており、こどもまんなか社会に向けて、こども施策を推進する ための必要な事項として年齢及び発達の程度に応じて、自分に直接関係する全ての事項についてのこども・若者 の意見反映と社会参画を車の両輪として進める方針が示されている。⇒本事業(令和6年度)→6.若者が主体となって活動する団体等活動を促進する環境整備。
・課題認識と調査目的→・これまでの調査研究において、声を聴くだけでなく、若者による主体的な活動を支援することや社会参画の環境整備の必要性、若者特有のニーズや政策課題に着目する必要性が有識者から指摘されていた。 本事業では、若者が主体的に活動し、その声が施策に反映され、社会的な影響力を高められる環境整備に向 けて、社会課題の解決や若者の社会参画等に若者が主体的に取り組む団体(以下、若者団体)などの実態 把握と活動を促進する環境整備の在り方を検討することを目的として調査を行う。⇒1. 若者団体の活動実態把握 2.若者団体の活動を促進する環境整備の在り方検討
・本事業の進め方→若者政策や若者の社会参画に長年取り組んできた欧州(欧州評議会、欧州連合など)の「ユースワーク」の 先行研究を参考にしつつ、文献調査とヒアリングを通じて若者団体の活動実態を把握し、若者の社会参画を進め、活動を促進する環境の在り方を検討。⇒ 若者団体の活動促進環境イメージ 参照。
・各調査の位置づけと想定するアウトプット→国内外の文献調査及びヒアリング調査の位置づけを明確にし、こども家庭庁や委員と協議の上で調査を進める。⇒各調査の位置づけはステップとして「文献調査 国内」→「文献調査 海外」→「ヒアリング国内(若者団体・自治体)」→「ヒアリング海外(若者団体・連携先)」となる。各ステップごとに
「位置づけ」「調査数」「アウト プット」の想定。
・スケジュール→実施内容⇒6月から翌年3月まで。報告書は3月後半。  参照。

≪国内事例調査≫↓
○ご相談事項
→1〜4までの「事務局案に対してご意見を頂戴したい」ということ。
○国内事例調査↓
・本事業の対象
→若者の社会参画や意見反映の場は、主に行政主導のフォーマルな場と主に民間や若者自身によるインフォーマ ルな場がある。本事業ではインフォーマルな場で、若者が中心となり社会課題や身近な課題に対して自ら解決を 目指すことや、行政による意見聴取の場への参画・行政などに対する意見表明を行っている団体を主な対象とする。⇒国内事例調査 主な若者の社会参画・意見反映の場  参照。
・文献調査とスクリーニング→・本事業では組織的に活動をしている若者団体を抽出するため、「とりまとめ団体」、「NPOデータベース」、「助成 団体」から調査対象団体を選定した。 ・営利企業、直近の活動がホームページ等で確認できない団体、活動の中心が若者ではない団体を除外し、重複を除いた結果、48団体が抽出された。これにこども家庭庁・委員から情報提供された団体を加えて文献調査 の対象とする⇒「とりまとめ団体」など。
・若者団体カテゴリ→現時点での文献調査から、若者団体は活動目的別に主に4つのカテゴリで分類することを想定している。 ※活動目的は重複・多岐にわたることが多いため主な活動目的として分類することを想定しており、特定のカテ ゴリに活動が閉じていることを意味するものではない。⇒カテゴリ@〜カテゴリ➃  参照。
・活動実態を把握する方法:ヒアリングと簡易アンケート→・文献調査対象の団体から、ヒアリング調査対象を10〜12団体程度選定する。カテゴリ@Aは重複が多いため 合わせて3〜4団体程度、カテゴリB、Cからはそれぞれ3〜4団体程度選定する予定。 ・ヒアリング調査対象は、構成員数、活動期間、活動地域、および、活動内容の多様性を考慮して選定する。ま た、多くの若者団体の事情を把握していると考えられるとりまとめ団体・中間支援団体を含めること、ヒアリング調 査の際に若者団体と連携している自治体からも5自治体程度ヒアリングするため、文献調査から自治体と連携 している可能性がある団体を考慮する。 ・ヒアリング対象外とした団体に対しては簡易アンケートを送付して活動概要を把握する。⇒調査ステップとスケジュール  参照。
・調査項目→若者団体の実態などを把握するために想定している調査項目を示す。文献調査(デスクトップリサーチ)で把 握できない項目については、Webアンケート形式でアンケート(ヒアリングシート、簡易アンケート)やヒアリングを 実施。⇒調査項目(案)※赤字は簡易アンケートの対象項目  参照。

≪海外事例調査≫↓
○ご相談事項
→1〜3までの「把握すべき事項・ご推薦団体等・事務局案に対してご意見を頂戴したい」ということ。
○海外事例調査
・調査対象
→・若者政策や若者の社会参画に長年取り組んできた欧州において、汎欧州・国レベルで理念や実践経験が豊 富なスウェーデン、自治体レベルで実践・支援基盤が強固なベルギー・フランドル地方を調査対象とする。 ・あわせて、欧州では欧州評議会(COE)と欧州連合(EU)が若者政策の中心的役割を果たしており、各 国の若者政策に影響を与えているため、その制度的枠組みも整理する。 ・ また、欧州以外の地域は、若者失業、ニートなどの若者問題への関心の高まりから若者政策が展開され、社会 的状況に類似点がある韓国を対象とする。⇒ 海外事例調査 地域・国 候補 選定理由  参照。

○1.欧州全体の政策 @欧州評議会(CoE)→欧州評議会は、汎欧州の国際機関で、人権や民主主義といった理念を踏まえ若者政策を推進。加盟国には、実施する若者 施策が民主主義実現のための参画につながる施策であることを求めている。Youth sector strategy2030を通じガイドラインや資金等リソースを提供している。⇒欧州評議会概要、Youth sector strategy 2030  参照。
○1.欧州全体の政策 A欧州連合(EU)→2001年より本格的に若者政策に着手し始めた欧州連合でも、若者政策の意義を「若者の積極的市民性を自然に育成し、 民主主義の発展のために若者の貢献を強固にする」としており、加盟国に対し資金提供等により施策が実施されるよう推進して いる。⇒欧州連合概要、 主要な若者政策The EU Youth Strategy 2019-2027  参照。
○1.欧州全体の政策 BEU・CoEユースパートナーシップ→欧州評議会と欧州連合が連携し、若者政策の共同事業を実施するための組織として設立。2010年以降5年に1回、欧州 ユースワーク大会を開催し、欧州のユースワークの基盤となっている。⇒EU・CoEユースパートナーシップ概要、 主要な活動名称 欧州ユースワーク大会  参照。

○2.各国調査 @スウェーデン 若者団体と関係主体の概要→スウェーデンでは、若者政策はスウェーデン若者市民・社会庁が担当する。全国若者団体協議会(LSU)は若者団体の傘組 織として若者からの声を集め、審議会等に参加することで、若者政策に対して若者の影響力を高めている。⇒《主な制度的枠組み》 参照。
○2.各国調査 @スウェーデン 概要
→スウェーデンでは、若者に対して「公」が投資をする価値観が浸透しており、若者団体への助成金を中心とした支援が充実している。若者政策は、若者の社会への影響力を高めることを目標としており、若者団体や若者の意見を聞く体制が整備されている⇒若者政策概要、ユースワークに関する考え方、若者政策の背景 参照。
○2.各国調査 @スウェーデン 主な施策・プログラム→MUCFでは、若者団体への助成事業を実施しており、2023年は約40億円が、会員の人数構成や支部等の条件を満たした 110の子ども若者団体へ拠出された。大規模な団体への助成を中心とした設計の背景については継続調査中⇒施策・プログラム概要  参照。
○2.各国調査 @スウェーデン 調査対象団体の例→スウェーデンの若者団体の傘組織、加盟団体からの意見を国会(政治)に向けて反映させる役割や、加盟団体同士の交流、人材育成等の役割を持つ。スウェーデン若者市民・社会庁が主催する「若者政策審議会」の常任団体でもある⇒団体概要 団体名全国若者団体協議会(LSU)ストックホルム 参照。
○2.各国調査 @スウェーデン 調査対象団体の例→各地域で活動する若者協議会を取りまとめる全国組織であり、政府からの助成金、および加盟する団体からの会費で運営をす る。⇒団体名 全国若者協議会(SUR)ストックホルム 参照。

○2.各国調査 Aベルギー・フランドル地方 若者団体と関係主体の概要→フランドル地方では、フランドル地方政府文化・若者・メディア部が若者政策の所管組織である。関連法令を根拠に、政府や地 方議会に対し、傘団体や学生組合等を通じて意見反映がされる仕組みとなっている⇒《主な制度的枠組み》 参照。
○2.各国調査 Aベルギー・フランドル地方 概要→数多くのボランティアによって支えられたユースワーク実践が根付いており、地域の多様性という特徴を反映したローカルレベルの ユースワークが充実している⇒若者政策概要、ユースワークに関する考え方、若者政策の背景  参照。
○2.各国調査 Aベルギー・フランドル地方 主な施策・プログラム→若者団体を青少年政策の実施における重要な役割を果たす役割と位置づけ、助成金を提供。各団体を通じて、すべての若 者・子どものための様々な機会提供に取り組んでいる。助成金提供に関する各団体の基準は継続調査中。⇒名称 フランドル青少年と児童の権利政策計画2020- 2024(JKP2020-2024)
○2.各国調査 Aベルギー・フランドル地方 調査対象団体の例→フランドル地方の全地域を包括する傘団体のDE AMBRASSADEでは、関係機関と連携し、ユースワークの支援や政策調査、 提言等の活動も中心的にになっている。⇒団体名 DE AMBRASSADE(ブリュッセル)

○2.各国調査 B韓国 若者団体と関係主体の概要→韓国では、青年基本法(2020)に基づき、若者参画の具体的制度として「青年政策調整委員会」を国務総理の下に設置 し、若者の代表である民間委員が一定の比率で参加する仕組みを定めている⇒《主な制度的枠組み》→ • 青少年基本法(1991)中長期的な視点から青少年事業を策定。(青年基本法との関係性は調査中) • 青年基本法(2020)若者政策への参画を定める。 「若者」は19歳以上34歳以下。
○2.各国調査 B韓国 概要→韓国の若者政策は、若者団体を中心にボトムアップで策定された。青年基本法(2020)では、「青年政策調整委員会」の設 置と若者の代表である民間委員が一定の比率で参加することを定める等、若者が政策に参加する仕組みを整備している⇒若者政策概要、ユースワークに関する考え方、若者政策の背景(若者団体が政策に関わった背景には、韓国 の市民団体は、政策を提案し、世論を動かして制度化につながった事例が多く、団体が政策決定過程に参加する社会 基盤があったことが考えられる) 参照。
○2.各国調査 B韓国 主な施策・プログラム→青少年基本法第53条では、青少年育成基金を定めており、青少年団体を含めた、青少年の活動や指導者育成等に支援を している。
○2.各国調査 B韓国 調査対象団体の例→1965年に設立された韓国の青少年団体協議会で、韓国の青年基本法の策定に関わった主要な若者団体のうちのひとつ。64の若者団体が加盟しており、グローバルユースサミットの実施やユースセンターの運営等、多様な活動を行う⇒韓国青少年団体協議会(ソウル) 64の若者団体が加盟(総会員数300万人以上) その他も参照。
○2.各国調査 B韓国 調査対象団体の例→韓国の青年基本法の策定に関わった主要な若者団体のうちのひとつであり、若者に対する公益プログラムを実施⇒韓国青年財団(Korea Youth Foundation, KYF)、ソウル。 青年財団の4大事業も参照。
○2.各国調査 B韓国 調査対象団体の例→国務総理の下に設置された国の研究機関で、若者に関する政策に関して広く研究・評価等を行う。関係省庁・研究機関とも連携し、若者・若者政策のあるべき方向性について示す指導的役割を果たしている⇒団体概要 参照。

○2.各国調査 調査対象団体の検討方針→今後、調査を進める対象団体は、欧州の2か国・地域では所管、傘団体に加え、調査を通じて紹介される若者団体を対象とする。韓国については、主要な若者団体へのヒアリング調査を先行し、関連調査先の検討を進める方針である。⇒ステップ、そのほかの参照。

○海外事例調査 調査項目→若者団体の実態把握するための調査項目は国内調査と同様である。加えて若者団体の活動を促進している 若者政策と主要施策について調査する。文献調査(机上調査)で把握できない項目については、アンケート 形式で団体や連携・支援している国・地方公共団体に回答を依頼した後にヒアリングする予定⇒調査項目(案)参照。

○海外調査 出所リスト→17出所あり。

次回は新たに「労働基準関係法制研究会 第10回資料」からです。

第17回社会保障審議会年金部会 [2024年09月19日(Thu)]
第17回社会保障審議会年金部会(令和6年7月30日)
議事 (1)次期年金制度改正の方向性について (2)障害年金制度について (3)遺族年金制度等について
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/nenkin_20240730.html
◎資料4 遺族年金制度等の見直しについて
○2 0代から5 0代に死別した子のない配偶者の遺族厚生年金の見直し
→【見直しの方向性】⇒・20代から50代に死別した子のない配偶者に対する遺族厚生年金を、配偶者の死亡といった生活状況の激変に際し、生活を再建すること を目的とする5年間の有期給付と位置付け、年齢要件に係る男女差を解消することを検討。 ・現在、妻が30歳未満に死別した場合に有期給付となっている遺族年金について、適切な配慮措置を講じた上で、30歳以上へと対象年齢 の引上げを徐々に行うことにより、20代から50代に死別した子のない妻に対する遺族厚生年金の見直しを行う。引上げの施行に当たって は、現に存在する男女の就労環境の違いを考慮するとともに、現行制度を前提に生活設計している者に配慮する観点から、相当程度の時 間をかけて段階的に施行することとする。男性については、こうした女性の対象見直しと合わせて、給付対象となる年齢を拡大する。 ※年齢別遺族厚生年金の新規受発者(30歳以上の子のない女性・令和5年度) 参照。
○2 0代から5 0代に死別した子のない配偶者の遺族厚生年金の見直し(イメージ)
○遺族厚生年金について女性をとりまく環境の変化@
→【社会経済状況の変化に対する認識】⇒4変化あり。・年金制度の創設期から長期間が経過し、20代から50代の女性の就業率が増加していることから、男性が主たる 生計維持者であることを前提とした社会経済状況から変化していると考えられる。
○遺族厚生年金について女性をとりまく環境の変化A→男女の賃金格差の推移 参照。

○20代ら50代に死別した子のない配偶者の遺族厚生年金における男女差解消と有期給付化拡大→【見直しの方向性】⇒次期改正において、20代から50代に死別した子のない妻に対する有期給付の対象年齢を現行制度における30歳未満から段階的に引き上 げるとともに新たに60歳未満の夫を有期給付の支給対象とすることを検討。なお、養育する子がいる世帯、高齢期の夫婦及び既に 受給権が発生している者への遺族厚生年金については、現行制度の仕組みを維持する。 ・20代から50代に死別した子のない妻に対する有期給付の対象年齢の引上げの施行に当たっては、現に存在する男女の就労環境の違いを考慮するとともに、現行制度を前提に生活設計している者に配慮する観点から、相当程度の時間をかけて段階的に施行することとする。

○有期給付の拡大に伴う配慮措置→【見直しの方向性】⇒@ 現行制度の離婚分割を参考に、死亡者との婚姻期間中の厚年期間に係る標準報酬等を分割する死亡時分割(仮称)の創設を検討。これにより、分割を受けた者の将来の老齢厚生年金額が増加する。 A 現行制度における生計維持要件のうち収入要件の廃止を検討。これにより、有期給付の遺族厚生年金の受給対象者が拡大する。 B 現行制度の遺族厚生年金額(死亡した被保険者の老齢厚生年金の4分の3に相当する額)よりも金額を充実させるための有期給付加算(仮称)の創設を検討。これにより、配偶者と死別直後の生活再建を支援する。
これらの配慮措置を講ずることにより、配偶者と死別直後の生活再建を支援するとともに、高齢期における生活保障への対応を行う。

○男女差の解消に伴う中高齢寡婦加算及び寡婦年金の段階的廃止→【見直しの方向性】⇒・中高齢寡婦加算及び国民年金の寡婦年金は、主たる家計の担い手が夫であり、夫と死別した妻がその後就労することが困難である社会 経済状況を背景に設計されたもので、女性の就業の進展等を踏まえ、かつ、年金制度上の男女差を解消すべきという観点からも、将来 に向かって段階的に廃止することを検討する。なお、廃止にあたっては、激変緩和の観点から十分な経過措置を設けることとする。 ・ 葬祭費用を勘案して金額を設定していた国民年金の死亡一時金について、足下の葬祭費用の状況を踏まえて見直しを検討する。

○子に対する遺族基礎年金の支給停止規定の見直し↓
【現行制度】
→遺族基礎年金は子を抱える配偶者や自ら生計を維持することができない子に対し、生活の安定を図ることを目的とする給付であるが、 現行制度において子に対する遺族基礎年金は、遺族基礎年金の生計維持要件等に該当せず受給権を有さない父又は母と生計を同じくする ときは支給停止されている。これは、生計を同じくする父又は母があるならば、子は当該父又は母によって養育され、遺族基礎年金の支給の必要がないと考えられているからである。(子の遺族基礎年金が支給停止されるケースの例は下図を参照)
【見直しの意義】→離婚の増加等の子を取り巻く家庭環境の変化を踏まえ、配偶者に遺族基礎年金の受給権が発生しない場合において子の生活の安定を図 る遺族基礎年金の目的を達するため、子が置かれている状況によって遺族基礎年金の支給が停止される不均衡の解消を図る。
【見直しの方向性】→自らの選択によらない事情で子が置かれている状況によって遺族基礎年金が支給停止されることのないように、下記のケースのような 生計を同じくする父又は母があることによる支給停止規定の見直しを検討する。なお、子に対する遺族厚生年金には、生計を同じくす る父又は母があることによる支給停止規定は存在しない。
⇒遺族基礎年金の受給権を有さない父又は母と生計を同じくすることによる子の遺族基礎年金の支給停止の例 参照。

○20代ら50代に死別した子のない配偶者の遺族厚生年金の見直しの全体像(1/2・2/2)→【見直しの方向性】→施行日から、新たに60歳未満の夫を有期給付の遺族厚生年金の対象に加えることを検討する。また、子のない妻の有期給付の対象年齢 を施行日から40歳に引き上げ、その後、相当期間をかけて段階的に対象年齢を引き上げることを検討。・施行日から、有期給付の遺族厚生年金を対象とする有期給付加算(仮称)を加算することを検討する。 ・ 中高齢寡婦加算は施行日以降、年度ごとに加算額を段階的に逓減し、最終的に廃止することを検討する。その上で施行日以降に新規発 生する中高齢寡婦加算は、新規発生する年度に応じた加算額とし、受け取り始めた時点の加算額は、受け取り終了まで変わらない。  ⇒有期給付化の具体的な施行イメージ 参照。

≪参考資料≫↓
○遺族年金制度の概要 @遺族基礎年金
→1.支給要件 2.支給対象者 3.年金額(令和6年度) ※昭和31年4月2日以後生まれの方の場合 ⇒816,000円(老齢基礎年金の満額と同額)+子の加算額 子の加算額:第1子・第2子・・・各234,800円 第3子以降・・・各78,300円。
○遺族年金制度の概要 A遺族厚生年金→1.支給要件 2.支給対象者→@ 子のある妻、または子(遺族基礎年金を受給できる遺族) A 子のない妻 ※ 夫の死亡時に30歳未満で子のない妻は、5年間の有期給付 B 孫 C 死亡当時55歳以上の夫、父母、祖父母(支給開始は60歳から) ※ 遺族基礎年金の支給対象となっている夫の遺族厚生年金は、55歳から支給される。 3.年金額(令和6年度)→死亡した者の報酬比例の年金額×3/4。

○中高齢寡婦加算の概要→1.制度趣旨 2.支給要件等 3.加算額(令和6年度)→612,000円/年 (遺族基礎年金額 × 3/4)。
○遺族に対するその他の給付の概要 (※いずれも、国民年金制度の独自給付)→寡婦年金(1〜5まで)。  死亡一時金(葬祭費として支給。(1〜5まで参照。))
○遺族年金の男女の要件の違いについて→・遺族基礎年金については、父子家庭も給付対象としたことで、男女差は解消済み。 ・ 遺族厚生年金には、残された配偶者の受給要件における男女の違いがあるが、 ・ 養育する子がいる場合には、子に遺族厚生年金が支給されるため、事実上、男女差はない。 ・ 養育する子がいない場合には、支給対象となる年齢や給付内容に差が存在。
○(参考)子のない配偶者に対する現行の遺族厚生年金の支給イメージ→受給権発生時の年齢による有期・無期の区分 参照。
○遺族年金の生計維持要件について→≪生計維持要件の基準≫⇒平成6年改正において、厚生年金の報酬月額の上位約10%に当たる者の変動に合わせて収入額を600万円から 850万円に改定した。  ≪生計維持の認定事務≫⇒ 裁定請求時に850万円未満の収入額を証明するものとして次のものを添付してもらうことによって認定を行う。 ・ 前年又は前々年の源泉徴収票、課税証明書、確定申告書等収入額及び所得額を証明することができる書類など ・ 被用者保険の保険証(被扶養者のみ)、国民年金の第3号被保険者認定通知書、国民年金免除該当通知書など。 ・ 前年の収入では850万円以上だが、近い将来(おおむね5年以内)において定年等の事情により収入が下がることが確実と認められる者については、その事情の証明書類(定年が明記された就業規則など)によって認定する。 ※ 5年以内に定年退職を迎える者のほか、収入が毎年変動する者や収入が死亡者に強く依存していた者(例えば、弁護士・医師等の有資格者 の元で働いている場合等)などについては収入が下がると認められる。 ※ 死亡時に生計維持要件を満たしているかの判断を行うため、認定後5年以内に収入が850万円以上となったとしても、遺族年金の支給停止 は行われない。
○標準報酬月額の分布(男女別)→・遺族年金制度における「生計を維持されていた遺族」とは、@死亡した被保険者と生計を同じくし、A恒常的 な収入が将来にわたって年収850万円以上にならないと認められること、という要件を満たす遺族をいう。 ・「年収850万円」は、厚生年金の標準報酬月額の上位約10%に当たる者である。 ・男女別の標準報酬月額の分布を見ると、年収850万円を超える者のほとんどは男性であることが分かる。
○遺族年金の支給状況→<遺族基礎年金> <遺族厚生年金> ※厚生年金総額:約5.6兆円(1号厚年のみ) 参照。
○遺族年金受給者 (6 5 歳未満)の就業状況 @→60歳未満の遺族年金受給者については、概ね8割の者が就業。仕事の内容別に見ると、「パート(常勤)」の形態が多く(55.2%)、また、年間収入も6割程度の者が200万円未満となっている。
○遺族年金受給者( 6 5 歳未満)の就業状況A→遺族年金受給者のうち働いていない者の理由については、「働く場がない」・「育児・病気等により働くこと ができない」といった非自発的な理由が7割程度を占めている。 理由別に見ると20〜30代は「育児」、40代以降は「病気・その他」の割合が多い。
○遺族年金受給者(65歳未満)の就業状況B(遺族厚生年金のみ・妻)→・多数が引き続き就労している。 ・45歳を超えると、無職のままとなっている者が、就職した者の割合を上回る。 ・被保険者の死亡に伴う就業状況の変化をみると、60歳未満の7割から8割が就業している。
○女性の労働力率の変化(全体と配偶関係別)→・女性の年齢階級別の労働力率はM字型を描いていたが、台形型に近づきつつある。 ・10年前と比べると全ての年齢階級で労働力率は上昇、有配偶者の「20〜24歳」、「25〜29歳」、「30〜34歳」、「35〜39歳」、「40〜44歳」 の上昇幅が大きい。
○昭和60(1985)年と令和3(2021)年の比較(雇用者の共働き世帯数(妻が64歳以下の世帯))→共働き世帯数の増加の大部分は、妻がパートの共働き世帯数の増加によるもの。妻がフルタイムの共働き世帯数は横ばい。
○女性の年齢階級別正規雇用比率(L字カーブ)(令和3(2021)年)→30歳以降の年齢層において正規雇用比率が減少している(L字カーブ)。
○既婚女性の就業状況→既婚女性のうち非労働力人口が3割弱、雇用者の5割強は非正規。
○年次別離婚件数→昭和の時代に比べて「子どもあり」世帯の離婚が増えている。 2020年の離婚件数19.3万件のうち、「子どもあり」は11.1万件、「子どもなし」は8.2万件。
○(参考)離婚時の年金分割制度→・離婚時の年金分割は、婚姻期間に係る厚生年金の計算の元となる保険料納付記録(標準報酬)を分割する制度。 年金分割が行われた場合、分割後の標準報酬で算定した厚生年金を受給開始年齢から受け取ることとなる。 ・離婚時の年金分割の請求には、原則離婚から2年の請求期限が設けられている。 ・分割は厚生年金(報酬比例部分)の額のみに影響し、基礎年金の額には影響しない。

○先進諸国における遺族年金制度について→「アメリカ」「英国」「ドイツ」「フランス」「スウェーデン」「 日本」の一覧表あり。
○先進諸国の遺族年金の給付の性格に応じた整理→@から➃までの整理。※我が国の遺族年金は、遺族基礎年金がA、遺族厚生年金がAとB(一部@)の性格を併せ持ったものとなっている。
○先進諸国におけるこれまでの遺族年金の見直し→参照のこと。
○欧米諸国において遺族給付の支給要件における男女差が解消された年→参照のこと。


○これまでの年金部会における主なご意見(遺族年金)@〜➅↓
【遺族年金の基本的な在り方】
→5意見あり。・ 現在の遺族年金受給者の家計収入に占める年金収入の割合などを可能な限り調査し、実態を踏まえて議論すべき。
【経過措置の必要性】→2意見あり。・ 現行制度で生活をしている方への配慮が必要。遺族年金については、20年ぐらいかければ、現在の受給者に影響を与 えることなく、将来の受給者に最適な制度に移行することができるため、時間軸の視点をもって改革を実現してほしい。
【遺族基礎年金の支給停止・子の加算】→6意見あり。・ 年金制度は、少しでも家族形成が容易になるよう設計する必要がある。具体的には、遺族基礎年金の受給権を有する 18歳未満の子のある親とその子について、再婚による親の失権で子が支給停止とならないようにすべき。
【遺族厚生年金の有期化】→8意見あり。・ 配偶者への遺族年金を有期化し、現行の支給停止・失権規定を全部なくし、所得制限もなくすべき。有期化すれば、家 族形成に中立な制度に簡単に変えることができる。
【遺族厚生年金の男女差】→18意見あり。・ 子がいる配偶者に対する遺族厚生年金の支給対象者について、現行制度では、遺族が妻であれば、妻に遺族厚生年金 が支給される一方で、遺族が55歳未満の夫であれば、夫ではなく、子に遺族厚生年金が支給される。事実上、世帯単位 で見れば、現行制度でも男女差はなくなっているが、子がいない配偶者に対する遺族厚生年金を見直すのであれば、こ のような場合も、子ではなく夫に遺族厚生年金が支給されるようにすべき。  ・ 女性の低年金への対応は、死亡時年金分割ではなく、年金受給開始時に夫婦で年金を分割するという二分二乗が良い。すぐに変えられるわけではないが、20〜30年の時間軸で議論したい。
【生計維持要件】→6意見あり。・ 遺族厚生年金における収入要件の見直しについては、今後の賃金上昇を見定めつつ考える必要があるが、社会保障と いう役割上、より低所得な方への対応を優先すべきではないか。
【遺族年金の支給対象者】→2意見あり。・ 現在の民法では認められていない同性のパートナーを年金制度上配偶者として扱うことも検討課題ではないか。
【寡婦年金】→3意見あり。・ 寡婦年金は、被保険者期間の上限60歳と年金の支給開始年齢65歳をつなぐ年金である。しかし、被保険者期間を65歳 まで延長する場合、60代前半も国民年金の被保険者期間になるため、寡婦年金の位置づけが不明瞭になる。
【中高齢寡婦加算】→2意見あり。・ 中高齢寡婦加算の制度趣旨について、夫によって生計が維持されていた中高齢の妻は夫が死亡した後に就労して十分 な所得を得ることが困難であるから、とされているが、今後、遺族厚生年金だけで生活を営む女性は非常に少数派にな ると考えられ、これは制度としていかがなものか。
【その他】→2意見あり。 ・ 配偶者の死亡で遺族厚生年金の受給権者になった場合、本人が請求手続を行わなかったとしても、本人の老齢厚生年 金の繰下げ受給ができないという指摘があるが、どう考えるか。


◎資料5 令和6年度の年金広報・年金教育の取組について
1.年金広報、年金教育の取組について
○年金広報、年金教育の取組
→・生涯を通じた年金教育(若年者向け参加型教育、教育資材の開発と活用) ・年金の見える化  ・制度見直しなどに関する広報

○中高生向け年金教育の推進(新たな教育教材の公開)→令和5年度にQuizKnockと全面タイアップして中高生向けの教育教材を制作。令和6年度から全国の中学校、高等学校の授業において利 活用できるよう、厚生労働省ホームページで公開を開始した。
URL: https://www.mhlw.go.jp/korosho_kyozai/

・新たな年金教育教材について(ワークシート)→ 働き方・暮らし方の変化に伴う将来の受取り年金額をシミュレーションしながら、 年金制度に関する基礎的な内容をわかりやすく解説することを目的としたワーク シートを中学校や高校に提供。
・新たな年金教育教材について(年金教育特設サイト)→全国の中学校や高校の教育現場で活用できるようにするため、厚生 労働省ホームページの特設サイトとして、年金教育特設サイトを新たに 公開する予定。ワークシートをはじめとする各種年金教育教材のダウン ロードや各教材の内容と関連したQuizKnockによる解説動画など、ICT 教育とも関連付けて活用できるようにしている。

○中高生向け年金教育教材の特徴(年金教育動画の利活用)→厚生省がQuizKnockと年金の授業を作成しました!  ⇒都内の高校で授業を実施(今までのコラボ動画  参照。)

○被用者保険適用拡大の広報(好事例を踏まえた新たな広報コンテンツ)→令和5年度に実施した企業へのヒアリングの結果などを踏まえ、複数の企業で共通して実施している取組などを参考にした新たな広報コンテンツを作成し、令和6年4月にリニューアルした「適用拡大特設サイト」に掲載、関係団体などと協力した周知も実施⇒人事労務管理者向け手引き、 従業員向けチラシね 従業員向けショート動画。

○年金財政に関するインフォグラフィックを活用した広報(動画@)→学生を含めた幅広い世代の方に年金財政に対する理解が進むよう、年金財政の枠組みやマクロ経済スライドが視覚的に理解できる ようインフォグラフィクスを活用した分かりやすい1分間のショート動画やパワーポイント資料を用いた広報を進める。⇒ <公的年金制度の財政の枠組みの説明用動画>  参照。
○年金財政に関するインフォグラフィックを活用した広報(動画A)→学生を含めた幅広い世代の方に年金財政に対する理解が進むよう、年金財政の枠組みやマクロ経済スライドが視覚的に理解できる ようインフォグラフィクスを活用した分かりやすい1分間のショート動画やパワーポイント資料を用いた広報を進める。⇒<マクロ経済スライドの説明用動画>
○年金財政に関するインフォグラフィックを活用した広報資料@A→公的年金制度の財政の枠組みなど。その他あり。

2.年金対話集会における意見聴取について↓
○こども・若者からの意見聴取に関する令和6年度の取組について↓
1. 大学生向け年金対話集会の機能強化
⇒令和元年度から取組を行っている年金対話集会を活用した意見交換を継続実施。 さらに、令和6年度は年金制度改正と関連した意見聴取を行う。
•年金制度改正と関連したテーマや内容を含む講義資料を追加し、学生との意見交換を実施(拡充)
•年金制度に対する提案や要望などを募集するアンケート項目を追加(新規) ※大学側と事前調整の上、年金部会委員や企業年金・個人年金部会委員の年金対話集会への参加も検討する。
•中高生が興味を持ち、楽しく学ぶことができる新たな年金教育教材を活用(新規)
•講義の後に意見交換を実施し、中高生の年金制度に対する意見を聴取(新規)

2. 新たな年金教育教材を活用した中高生向け年金対話集会の実施 ⇒より幅広い年齢層から意見を聴くため、中高生向けの年金対話集会を実施。
•中高生が興味を持ち、楽しく学ぶことができる新たな年金教育教材を活用(新規)
•講義の後に意見交換を実施し、中高生の年金制度に対する意見を聴取(新規)


○年金対話集会の概要
■ 趣旨・概要
→・ 学生と厚生労働省(年金局)職員が年金をテーマに語り合うことを通じて、学生が年金について考えるきっかけにするとともに、学生から の意見や指摘を今後の年金行政に活かす。 ・ 学校のご協力の下、授業の時間をお借りし、学生の理解度やニーズに合わせて学校ごとにテーマを調整し実施。
■ 進行・テーマ選定↓
第 1 部 導入講義

・年金制度改正と関連したテーマで講義を実施 年金制度の仕組みや意義、年金財政などに加えて、学生の問題意識や関心 がある論点を事前に把握した上で、年金制度改正と関連したテーマや内容 を含む資料を用いて年金局の職員が講義を行った。
・ 講義で扱ったテーマ 各大学で、適用拡大、第3号被保険者、遺族年金、私的年金、基礎年金拠出 期間45年化等の中から1〜2のテーマを選択 (高校では中高生向けの新たな教育資材を使用)
第 2 部 意見交換
・年金局職員と学生との対話による意見交換・相互理解の促進 扱ったテーマに関する意見交換や質疑応答を行う、年金制度に対 する素朴な疑問や将来に対する不安についても、年金局において年金制度を実際に企画立案、事業運営を担う職員の視点から回答した。
・ アンケートを通じた意見収集 講義後、学生へのアンケートを実施し、扱ったテーマに対する意見や、講義 の感想など収集した。(具体的な内容は次頁以降)
■ 令和6年度開催実績 令和6年度は31回(大学・大学院13回、高校18回)開催した。
【大学】 帝京大学(2回) 関西学院大学 相模女子大学 お茶の水女子大学 慶應義塾大学
  名古屋大学 北海道大学・大学院 愛知学院大学 九州大学 南山大学 流通経済大学
【高校】 横浜女学院高等学校 都立農業高等学校 都立東久留米総合高等学校 都立目黒高等学校(12回) 帝京長岡高等学校 都立世田谷泉高等学校 都立蒲田高等学校
※令和6年7月時点。開催日程順。

(参考)年金対話集会におけるアンケート結果について↓
○大学生向け年金対話集会について(アンケート結果@〜➄)
【年金制度全般について】
→8意見。 ・年金制度はなくし、ある一定以上の年齢から最低限の生活費を全員に支給 し、それ以上欲しい人は民間の年金を利用すればいいと考える。年金を取り やめてその分税率を上げるのであれば納得できる人も増えるのではないだろ うか。また年金を受け取る要件を満たしていないため、国民年金に任意加入 をし、納付しなければならない人が出てくる。現在、国民年金保険料が免除 になっており、これからも納付する余裕がなくなり、任意加入でも所得基準 を満たしていれば免除になるよう制度を改正していくべきである。 ・なぜ社会保障費や国民負担を減らす方向には議論がいかないのか。高齢者 にばかり資金配分が偏り、若者や企業は見捨てられている感覚がある。国は 小さくなるのに、なぜ社会保障は守り抜こうとするのか。
【適用拡大について】→7意見。・今年20歳になりますが、約月1.7万の年金は学生のうちは払うこ とが厳しいと思うので、今日教えてもらった学生納付特例を申請し て、未納にならないようにしたいと思いました。
【3号制度について】→8意見。・第3号が問題になっていることや遺族年金の問題は、昔の考え 方に合うもので今の考えには合わないから問題なのだと思います。 現在は、まだ私の両親の世代などは昔の考え方に合った働き方を していますが、今後は夫婦共働きが当たり前になり、今ある問題 が自然に消滅するのではないかと考えています。
【遺族年金について】→7意見。・今の遺族年金制度は男女によって差があります。なので、男性側が 遺族年金を受け取る際に配偶者が亡くなった際に55歳などと決まりを つけるのではなく年金を受け取る本人が普段の生活に戻れるまで年金 が受け取れるような制度を男女平等に制定するべきだと私は考えまし た。
【基礎年金拠出期間45年化について】→・45年制度?には私は賛成だなと思いました。 ・まだ働いておらず、仕事のしんどさはわからないので、45年制 度になっても良いかと思います。
【在職老齢年金について】→65歳〜75歳へと勤務年齢が長くなる中で、(在職老齢年金廃止な どで)長期で働くことが社会全体にとって本当に得があることなの か疑問に思う
【私的年金等について】→5意見。・iDeCOの手続きの簡易化と金融機関の営業担当や専門家が相談に 乗ってくれる体制づくりをお願いします。
【年金財政全般について】→5意見。・今後若者が減っても保険料納付額には上限があって、それに合わ せて年金の給付額が決まるとなっていたので、今後、自分たちの払 う額が上がらないことは分かりました。ただ、物価が上がり切った 状態や、社会的に厳しい状況になった場合など、相対的に見るとや はり生活費に対しての年金は減り、損をしてしまうのではないか? と感じました。表などを見たところ積立金も徐々に減っているよう に思いましたし、そこは国庫負担だけで賄っていけるのだろうか、 という疑問を抱きました。

○高校生向け年金対話集会について(アンケート結果)→令和6年度上半期では、これまで実施してきた大学生向けの年金対話集会に加え、高校生向けの年金対話集会を実施 (7校、約600名受講)。授業では、高校生が年金制度に興味を持ち、楽しく学ぶことができる新たな年金教育教材を 活用し、年金制度に対する意見を聴取した。
【公的年金の意義】
→5意見。・年金はシンプルだけど奥深いような仕組みは知れば知るほどワク ワクしました。年金は面白いことを知れて良かった。
【働き方・暮らし方と公的年金】→3意見。・公的年金シミュレーターが面白かった。(多数)
公的年金の財政方式】→4意見。・公的年金シミュレーターが面白かった。(多数)
【年金不安】→・私たちは重い負担を負うだけで将来年金がもらえないなどと間違った情報で不安に思うことがあったので、正しい情報を知れて良かった。 ・年金について不安を煽るような記事が多いけど制度を改善していけば安心できる。

次回は新たに「若者が主体となって活動する団体に関する調査研究 有識者会議(第1回)」からです。

第17回社会保障審議会年金部会 [2024年09月18日(Wed)]
第17回社会保障審議会年金部会(令和6年7月30日)
議事 (1)次期年金制度改正の方向性について (2)障害年金制度について (3)遺族年金制度等について
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/nenkin_20240730.html
◎資料1 令和6(2024)年財政検証結果を踏まえた今後の年金制度改正の議論について
○社会経済の変化
→・平均寿命・健康寿命の延伸、 ・家族構成やライフスタイルの多様化(単身世帯・共働き世帯の増加等)、・女性・高齢者の就業の拡大(人手不足の中での労働力確保の要請)、・最低賃金の上昇・持続的な賃上げ。
○令和6(2024)年財政検証結果→5年前の前回財政検証と比べて将来の給付水準が上昇。 1人当たり成長率をゼロと見込んだケースを除き、将来にわたって 所得代替率50%を確保できることが確認された。 ※所得代替率:61.2%(令和6(2024)年度)⇒57.6%(成長型経済移行・継続ケース) 50.4%(過去30年投影ケース) ※数値は最終代替率。 ・一方で、基礎年金の調整期間は長期化し、将来的な基礎年金の給付水準が低下する見通し。 ・ 一定の制度改正を仮定した試算(オプション試算)では、 ・ 被用者保険の更なる適用拡大 ・ マクロ経済スライドの調整期間の一致 を行った場合には、いずれも基礎年金の給付水準を確保する上でプラスの 効果があることが確認された。 ・ 今回初めて実施した各世代の65歳時点の老齢年金の分布推計では、若年世代ほど労働参加の進展や被用者保険の適用拡大により厚生年金被保険 者期間が延伸し、年金額の増加へ寄与することが確認された。↓

【上記を踏まえた次期年金制度改正の方向性】↓
○見直しの基本的な考え方
→働き方に中立的な制度を目指すとともに、ライフスタイル等の多様化を年金制度に反映しつつ、 高齢期の経済基盤の安定や所得保障・再分配機能の強化を図る。
○対応の方向性→・働き方に中立的な制度の構築  論点:被用者保険の適用拡大、いわゆる「年収の壁」と第3号被保険者制度、在職老齢年金制度等。 ・ライフスタイル等の多様化への対応  論点:高齢期より前の遺族年金、加給年金等。 ・平均寿命の延伸や基礎年金の調整期間の長期化を踏まえた、高齢期の経済基盤の安定、所得保障・再分配機能の強化 論点:マクロ経済スライドの調整期間の一致、標準報酬月額の上限等。 ・ 業務運営改善関係・その他所要の事項への対応。


◎資料2 障害年金制度の見直しについて
○障害年金制度についての検討の経緯と本日お願いする議論
→・年金部会では、障害年金制度を検討課題の一つとして取り上げ、第5回年金部会(令和5年6月2 6日)では有識者からヒアリングを行い、時間軸の観点から「現時点で議論が求められる課題」と 「中長期的な課題」に整理した。 ・これを踏まえ、第15回年金部会(令和6年5月13日)では、「現時点で議論が求められる課 題」について議論を行ったところ、委員からは、「見直しに伴う実務上の課題があり、慎重な検討が 求められることも事実であり、社会保険労務士、障害年金認定医、年金機構職員など、障害年金の実 務に関わる専門家の意見を聞くことが重要」であり、合わせて、事務局で実務に係わる専門家の意見 を聴取し、課題を整理してご提示いただきたいというお求めがあった。 ・委員のご指摘を受けて、事務局では、実務を担う専門家として、障害年金に詳しい社会保険労務士、 医師(様々な専門の医師。障害認定医を含む。)、社会保障学者等の有識者や日本年金機構から以下の事項についてヒアリングを行い、実務上・制度上の課題と今後の方向性について整理したところ、 委員のご議論をお願いしたい。 【現時点で議論が求められる課題】 1.初診日要件 2.事後重症の場合の支給開始時期 3.直近1年要件 4.障害年金受給者の国民年金保険料免除の取扱い 5.障害年金と就労収入の調整

○障害年金制度に関連する検討課題について (初診日要件)↓
【初診日に係る論点】
→障害厚生年金において、保険事故の発生時点を初診日とすることを維持しつつ、延長保護や長期要件(注)を認めるべきか どうか。
(注)延長保護とは、被保険者資格喪失後の一定期間内に初診日があれば、被保険者資格喪失後の保険事故発生も給付対象にする考え方。長期要件とは、厚生年金保険料の納付済期間が一定以上あれば、被保険者資格喪失後に保険事故が発生した場合であっても厚生年金の給付対象にする考え方。⇒<厚生年金加入期間外に初診日がある場合>
【現行制度】→社会保険制度では、保険加入中に発生した保険事故に対して給付を行うことが原則であり、現行は、保険事故の発生時点において厚生年金保険の被保険者でなければ障害厚生年金は支給されない。
【見直しを行った場合に想定される影響】→初診日の僅かな違いによって障害厚生年金が受給できなかったケースや、過去に厚生年金保険料を長期に渡って納付していたが保険事 故発生時点で厚生年金被保険者ではなかったために受給できなかったケース等について、障害厚生年金が支給される。
【制度及び実務上の課題(ヒアリング結果)】→延長保護、長期要件に共通した留意点↓
・ 老齢年金の支給要件は、保険事故発生前に一定の保険料を拠出することが求められるが、障害年金、遺族年金の支給要件は、それに加えて、保険事故発生時に被保険者であること(被保険者要件)が求められる。障害厚生年金において、延長保護、長期要件を認めることが、被保険者要件を不要にすることを意味するのであれば、老齢年金と同様に保険料拠出要件のみで足りることになり、障害基礎年金や遺族年金も同様の取扱いとすべきかも検討する必要がある。制度改正に当たっては、老齢年金、障害年金、遺族年金の保険原理を考慮して検討する必要がある。
・ 障害等級2級に該当することは予想されなかったために請求をしなかった国民年金被保険者が、過去の厚生年金の加入期間があれば 障害厚生年金3級には該当しうると判断し、請求を行うケースが増えることが見込まれるため、それに対応した事務処理体制が必要となる。
(延長保護)→延長保護を認める場合の留意点↓
・ 短時間労働者に対する厚生年金の適用拡大が進む中で、短期間での離職等により国民年金と厚生年金を頻繁に異動する 被保険者に対する厚生年金の延長保護について、厚生年金の保険料負担と給付のバランスを考慮する必要がある。 ・ どのように延長期間を定めたとしても、境目は必ず生じることになり、初診日の違いによって受給できる障害年金に差 が生じることには変わりない。 ・ 資格喪失後からの期間が長くなればなるほど、資格喪失後の事故や発病の事例も増えることから、一定期間を長く設定 することは難しく、期間についての合理的な理由の説明が必要。また、延長保護期間に初診日を求めることにより、初診日の特定が難しい事例が増える。 ・ 今まで以上に正確な初診日の設定が重要となるが、そのためには「社会的治癒」の考え方も併せて整理する必要がある。 ※ 社会的治癒とは、医療を行う必要がなくなって、社会復帰している状態を言い、その後に発症した傷病は、過去の傷病とは別のものとして 扱われる。
(長期要件)→長期要件を認める場合の留意点↓
・ 保険事故発生時に被保険者であること(被保険者要件)を求める障害年金の原則に基づけば、延長保護よりも長期要件の方が、原則に反するとも考えられる。 ・ 長期要件の定め方については、加入者資格や加入期間についても検討が必要。 ・ 精神障害等、発症から実際の受診が遅れることが多い障害について、厚生年金保険料を長期にわたって納付した者に障害厚生年金の受給可能性を広げることは、障害者の所得保障の充実に資する。
○障害年金制度に関連する検討課題について (事後重症)↓
【事後重症の場合の支給開始時期に係る論点】
→事後重症の場合でも、障害等級に該当するに至った日が診断書で確定できるのであれば、その翌月まで遡って障害年金を支給することを認めるべきかどうか
※事後重症の遡及化を検討するに当たっては、(事後重症と同様に)請求月の翌月から障害年金が支給される国民年金法30条の3、厚生年金保険法47 条の3の「基準傷病」についても合わせて検討をする必要がある。
【見直しを行った場合に想定される影響】→障害の状態に該当した時点から申請手続きが遅くなってしまったケース等について、障害年金が遡及して支給される。
○障害年金制度に関連する検討課題について (直近1年要件)↓
【直近1年要件に係る論点】
→直近1年要件について、令和8年3月31日が当該措置の期限となっているが、次期制度改正に向けて、これまで同様に10年 間の延長をすべきかどうか
【見直しを行った場合に想定される影響】→現行どおり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料未納期間がなければ、納付要件を満たしたものとして扱われる ことで年金受給につながる。

○障害年金制度に関連する検討課題について(障害年金受給者の国民年金保険料免除の取扱い)→【障害年金受給者の国民年金保険料免除の取扱いに係る論点】→障害年金受給者の法定免除期間について保険料納付済期間と同じ扱いにするべきかどうか。 ※ 障害等級が2級以上の受給者の場合、国民年金保険料については法定免除となり納付することを要しないが、障害の状態が65歳前 に軽減し、障害基礎年金の支給が停止された場合、65歳以降は、法定免除期間について保険料納付済期間に算入されずに減額された老 齢基礎年金を受給することになる。
【見直しを行った場合に想定される影響】→障害の状態が軽減し、障害年金の支給が停止された場合でも、65歳以降に支給される老齢基礎年金については、障害年金受 給中の期間を保険料納付済期間に算入した上で計算することで、現行よりも増額した老齢基礎年金の受給が可能となる。

○障害年金制度に関連する検討課題について (障害年金と就労収入の調整)↓
【障害年金と就労収入の調整(国民年金法30条の4以外の場合)に係る論点】
→障害年金と就労収入の関係をどのように考えるか。両者の間で一定の調整を行うべきか。 ※ 障害年金では、原則として、就労をして収入を得たとしても、直ちに障害年金が支給停止になったり、減額されることはない(国民年金法30条の4に 基づく障害基礎年金を除く。)。他方、障害の種別によっては、更新時の就労状況によっては障害等級の変更が行われ、その結果として、年金額の減額 や年金支給の打ち切りが行われることがある。

○障害年金制度に関する検討の方向性について↓
【検討の方向性】
→・障害年金については、近時の制度改正では議論されておらず、久しぶりに議題として取り上げた今回の年金 部会では、現時点で議論が必要な事項から中長期的な課題に至るまで様々な論点が問題提起された。部会では、まずは次期制度改正を見据えて、「現時点で議論が求められる課題」を優先して議論したところ、制度上あるいは実務上の観点から制度の見直しの検討に当たっては、以下の点について引き続き整理が必要との指摘があった。⇒1.拠出制年金における社会保険の原理との関係の整理 2.様々な障害がある中で、障害の認定判断に客観性を担保しその認定判断を画一的で公平なものとする必要性 3.障害年金の目的や障害の認定基準のあり方と他の障害者施策との関連の整理 。・ また、障害年金の見直しに当たっては、今回議論した5つの「現時点で議論が求められる課題」の他に、中 長期的な課題も提起が行われており、障害年金の検討については、ヒアリングで指摘があった制度上、実務上の課題の整理に加えて、社会経済状況や医療技術の進歩等を踏まえながら、引き続き様々な課題について検討することとしてはどうか。 ・ 検討課題のうち、令和8年3月31日が期限となっている直近1年要件については、この特例によって障害年金の受給につながるケースが存在していること、複数回の延長を経て長い期間運用されている要件であり、 本制度を前提として考えている被保険者も少なからず想定されること、今後の取扱いを検討するに当たっては 丁寧に実態を把握する必要があること等を踏まえ、引き続き10年間延長してはどうか。また、その他の検討 課題についても、次期改正までに整理が付くものについては対応してはどうか。

○これまでの年金部会における主なご意見(障害年金)1/3〜3/3 ↓
【初診日要件等】↓
(初診日要件の現状とその在り方)
→7意見あり。・ 現行制度で保険事故の発生時点を初診日に置くことには一定の合理性があるが、初診日が20歳前にある方の場合、20歳 時点では障害要件に該当せず、厚生年金の加入期間に症状が悪化し、障害の状態に至ったとしても、事後重症請求で受 給できるのは所得制限付の障害基礎年金だけになる。この場合について、保険事故の発生時点を初診日以外で捉えるこ とはできないか、実務上の課題は非常に大きいものの、検討すべきである。
(任意で厚生年金に加入する仕組み)→・ 転職の増加・働き方の多様化も踏まえ、初診日が求職・失業中にあったとしても障害厚生年金を受給できる仕組みと して、厚生年金保険への任意継続加入制度の創設も検討すべき。例えば、一時的に被用者から離れる期間の保護を与え る制度として、健保の任意継続被保険者の申込みと同時に厚生年金の継続被保険者として申し込んで、月数百円の保険 料を払い、遺族と障害の保障を引き続き持ったまま次の転職に備えることとしてはどうか。 ・ 厚生年金保険に任意継続加入制度を創設する場合、任意加入しない人が出てくる可能性がある。一方、延長保護は、 諸外国で実際に行われている制度であり、退職後の一定期間は自動的に被保険者状態が継続される。任意継続しなかっ た人が、例えば、発病は厚生年金被保険者期間中であるけれども、実際の初診日が退職後になってしまった場合、障害 厚生年金の対象にならなくなるため、延長保護のほうが望ましい。
【事後重症】→社会保険では、客観的に受給要件を満たした時点で受給権が発生する仕組みが多いが、事後重症は請求日の翌月から 支給される。制度創設当時と比べ、デジタル技術の進展によってカルテの保存状況等に変化があるため、技術的な障壁 を精査し、事後重症の場合の支給開始時期を再検討する必要。
【直近1年要件】→・ 直近1年要件について、過去、10年間の延長が繰り返されてきたが、役割を終えているのではないか。 ・ その一方で、現在も、この特例措置によって障害年金の受給につながっているケースがあることに留意する必要があ。 ・ この特例は、保険料を過去に長期間滞納していたとしても、直近1年間さえ納付していれば年金を支給する仕組みで あるため、保険料を欠かさず納付している方からは不公平だと受け取られる可能性もある。しかし、この特例によって 受給につながるケースは今も存在しており、これまで延長が繰り返され、見直しの議論もほとんどなかったことを踏ま えると、少なくとも、次期改正ではこの特例を10年間延長すべき。
【障害年金と就労の関わり】→・ 働きながらの障害年金の受給について、20歳前障害基礎年金だと無拠出のため全額支給停止となる場合がある。障害 基礎年金も国庫負担が半分入っていることを踏まえ、障害基礎年金でも、給付停止・在職障害年金といったものは考えられるのか。 ・ 身体障害で永久認定を受けている場合は、年収が2000万でも障害年金は支給される。一方で、有期認定の精神障害の場合は、就労し、ある程度の所得が獲得できるようになった際、次の更新で等級変更により年金が支給停止になることがある。現行制度は両極端で、緩やかに調整する方向性はありうるが、拠出制の年金に所得制限を入れることは理論的な観点からも難しく、実務的にも毎年度の所得調査が可能かどうか疑問。 ・ 障害のある者が働いて収入を得て、自立に近づいていくことが、その人に生きる力を与える。社会参加を促してみんなで支えていく世の中をつくる観点から、就労支援との連携を図ることが重要。
【障害年金の基本的な在り方】→6意見あり。・ 障害給付の目的に照らせば、同じ公的年金の枠組みの中で、障害給付の等級に差を設けることに必ずしも合理性や妥 当性があるとは言えず、かつ、基礎年金の等級を厚生年金に揃えると初診日に係わる課題が解決出来ることから、基礎 年金の等級を厚生年金保険と同様に3級からとすることを検討すべきである。等級をそろえることで想定し得る課題が あるのであれば、資料として整理してほしい。
【その他】→・ 障害がある人や、世帯の生計を支えている人を亡くした人も保障を受けられるという年金制度の仕組みを知っている のは約半数にとどまるという調査結果もある。受給すべき人が確実に受給できるよう、例えば、精神障害を有する方へ の対応も含め、引き続き年金機構と連携した周知活動の強化をすべき。 ・ 学生納付特例の手続をせず、保険料を納めていなかった場合、障害年金は受給できないが、それを知らない学生が、 その手続をしていないことで受給できなくなることについては、見直しを検討すべき。 ・ 手続きや初診日によって障害年金を受給できないということは被保険者としては不安であるため、一人でも多くの人が 障害年金を受給出来るよう、障害年金の支給要件を緩和していくべきである。 ・ 近年、精神障害のように、加入している保険や働いている場所と、障害の発生とがどのようにつながっているのか不明確な事例が増加しており、障害年金はこのような事例も包摂するような制度として考えていかなければならない。

○障害年金の目的→被保険者期間中の傷病によって日常生活能力や労働能力などが制限されるような障害の状態になった場合に、その生活の安定を図るための給付。 • 通常は加齢に伴って起こる稼得能力の喪失が、現役期に障害状態となることで早期に到来することに対応するものとして、その保険事故の発生に対し、一定の所得保障を行うことを目的。
⇒参考@〜参考B 参照。
○障害年金の給付額と受給権者数→(国民年金及び厚生年金の合計) 約255万人
○障害年金制度の概要 @障害基礎年金→1.支給要件 2.20歳前に初診日がある場合
3.年金額 (令和6年度) ※昭和31年4月2日以後生まれの方の場合→〈1級障害の場合〉1,020,000円(老齢基礎年金の満額の1.25倍)+ 子の加算額。 〈2級障害の場合〉 816,000円(老齢基礎年金の満額と同額)+ 子の加算額。 子の加算額:第1子・第2子・・・各234,800円 第3子以降 ・・・各78,300円。 (注) 子とは、18歳到達年度の末日までにある子または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子
○障害年金制度の概要 A障害厚生年金→1.支給要件 2.年金額  (参考)障害等級の考え方(1〜3等級 参照。)
○障害年金制度の概要 B障害年金の受給権の発生時期等→1.障害認定日による請求(原則) 2.事後重症による請求 3.初めて2級による請求  それぞれ参照。

○障害認定と障害等級表@→・障害年金が支給される「障害の状態」とは、身体又は精神に、障害等級に該当する程度の障害の状態があり、かつ、その状 態が長期にわたって存在する場合をいい、障害の程度の認定は、「障害等級表」に基づくとともに、その具体的な取扱いは 「障害認定基準」において定められている。 ・ 障害基礎年金は、全国民を対象として支給されるものであることから、日常生活能力の制約に着目して1級、2級の給付を 行うものであるのに対し、障害厚生年金は被用者を対象に、基礎年金の上乗せ給付として、労働能力の喪失という観点に着 目して1級から3級までの給付を行う。
○障害認定と障害等級表A→障害等級1〜2級、障害等級3級(厚生年金のみ)

○障害年金生活者支援給付金の概要→障害年金生活者支援給付金は、障害基礎年金の受給権者の生活を支援するため、年金に上乗せして支給している。 【令和6年度給付基準額 年63,720円(月額5,310円)】(障害等級2級の者の場合)
【その他】↓
・ 施行日・・・令和元年10月1日
・ 手続 ・・・本人の認定請求により受給権発生。日本年金機構が支払事務を実施。年金と同様に2か月毎に支給。
・ 費用 ・・・全額国庫負担
・ 件数 ・・・204.8万件(令和3年度末現在)
・ その他・・・給付金は非課税。


◎資料3 委員からお求めのあった資料
○障害年金の税制上の考え方について↓

・ 年金給付として支給を受けた金銭(拠出制の老齢基礎年金を除く)を標準として、租税その他の公課を課することはできないこととされている。これも本制度の年金給付が国の社会保障制度の一環として実施されている以上、いわば当然に認められた非課税措置。
(出典)小山進次郎「国民年金法の解説」(昭和35年(昭和34年初版))
・ 本法の給付は、真に受給権者の生活安定の資にされなければならず、支給を受けた金銭が租税などの課税対象となると、給付の意義の一半を失うことになる。 そこで、本条は、原則としてこれを非課税としている。 (略)ただし書きで、老齢年金(老齢福祉年金を除く)および通算老齢年金は非課税対象から除外され、課税の対象となる。 (略)一種の貯蓄的性格が強いことと、本法の規定により被保険者として納付した保険料は、所得税法七四条の規定により、社会保険料控除として、所得税の算出の基礎となる総所得金額から控除され、すでに課税上の恩典を受けていることによるものであると説明されている(略) (出典)有泉亨・中野徹雄「国民年金法[全訂社会保障関係法2]」(昭和58年(昭和28年初版))
・ 租税その他の公課(公租公課)は、給付として支給を受けた金銭を標準として、課すことができない。ただし、老齢年金には 公租公課を課すことができる。(略)公的年金に公租公課を課さないとした理由について、国年法の企画立案作業の責任者であった小山進次郎は、次のように述べている。「年金給付が国の社会保障制度の一環として実施されている以上、いわば当然に 認められた非課税措置である。」なぜ当然なのかは説明されていないが、確かに我が国の社会保障給付のほぼすべては公租公課が禁止されている。おそらくは、社会保障給付に公租公課を課すと、給付を行った意味が減殺されるからであろう。
(出典)堀勝洋「年金保険法(第5版)」(令和4年)

○2 0歳前障害基礎年金受給権者の所得分布(令和5年度所得)→• 令和5年8月末時点における20歳前障害基礎年金受給権者(約114.5万人)のうち、約88.8万人(約8割)は課税所得がない。 • 課税所得が上がるにつれて、20歳前障害基礎年金受給権者は逓減している。⇒棒グラフ参照。

次回も続き「資料4 遺族年金制度等の見直しについて」からです。

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