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第4回今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会 [2023年03月31日(Fri)]
第4回今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会(令和5年3月16日)
≪議題≫(1)障害児等を育てる労働者の仕事と育児の両立(2)コロナ禍における仕事と育児の両立支援 (3)仕事と育児の両立等に関する実態把握のための調査について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32057.html
◎資料1 厚生労働省の取組について →社会・援護局障害保健福祉部 障害福祉課 障害児・発達障害者支援室。 子ども家庭局 保育課。 子ども家庭局 子育て支援課 健全育成推進室。 雇用環境・均等局 職業生活両立課。
1 障害児支援
○障害者総合支援法等における給付・事業
→市町村を都道府県が支援。
○障害福祉サービス等の体系(介護給付・訓練等給付)→給付のサービス内容・利用者数及び施設・事業所数は、令和4 年11月サービス提供分(国保連データ)⇒生活介護、就労継続支援(B型)が多い。  参照。
○障害福祉サービス等の体系(障害児支援、相談支援に係る給付)→放課後等デイサービス、児童発達支援の人数が多い。 参照。
○障害児支援の体系〜児童発達支援〜→主に未就学の障害児対象。
○障害児支援の体系〜放課後等デイサービス〜→学校通学中の障害児に対して、放課後や夏休み等の長期休暇中において、生活能力向上の ための訓練等を継続的に提供することにより学校教育と相まって障害児の自立を促進するとともに放課後等における支援を推進。
○日中一時支援の概要(地域生活支援事業・任意事業)
○医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律の全体像
→医療的ケア児とは 日常生活及び社会生活を営むために恒常的に医療的ケア(人工呼吸器による呼吸管理、喀痰吸引その他の医療行為) を受けることが不可欠である児童(18歳以上の高校生等を含む。)
・基本理念→ 1 医療的ケア児の日常生活・社会生活を社会全体で支援 2 個々の医療的ケア児の状況に応じ、切れ目なく行われる支援 医療的ケア児が医療的ケア児でない児童等と共に教育を受けられるよう に最大限に配慮しつつ適切に行われる教育に係る支援等 3 医療的ケア児でなくなった後にも配慮した支援 4 医療的ケア児と保護者の意思を最大限に尊重した施策 5 居住地域にかかわらず等しく適切な支援を受けられる施策
・支援措置→国・地方公共団体による措置。保育所の設置者、学校の設置者等による措置。
医療的ケア児支援センター(都道府県知事が社会福祉法人等を指定又は自ら行う)。
○医療的ケア児支援センターの設置による医療的ケア児やその家族への支援(イメージ)→医療的ケア児支援センター(都道府県)⇒個々の医療的ケア児の状況に応じ、切れ目なく行われる支援へ。
○障害福祉サービス等予算の推移→障害福祉サービス関係予算額は15年間で3倍以上に増加
○利用者数の推移(6ヶ月毎の利用者数推移)(障害福祉サービスと障害児サービス)→令和3年11月→令和4年11月の伸び率(年率)・・・・・ 5.6%に。

2 保育所・放課後児童クラブにおける障害児・医療的ケア児の受け入れ
○障害児保育の概要↓

1.財政支援→平成30年度における改善点⇒保育所等における障害児の受入及び保育士等の配置の実態を踏まえ、 400億円程度から880億円程度に拡充。算定方法を受入障害児数による算定に変更。(令和2年度以降、障害児保育のための加配職員数も反映)
2.現 状→1実施か所数及び受入児童数 2障害児保育担当職員数46,720人(R4.4.1)

○医療的ケア児保育支援事業
1.施策の目的
2.施策の内容→<管内保育所等>看護師等の配置や医療的ケア 児保育支援者の支援を受けながら、保育士の研修受講等を行い、 医療的ケア児を受入れ。⇒<自治体>からの体制整備等を行い<基幹施設>からの助言指導を受けながら。
3.実施主体等→【実施主体】都道府県、市区町村。【補助基準額】基本分単価・加算分単価あり。【補助割合】【事業実施】 参照。

○(拡充) 保育環境改善等事業→1.施策の目的 2.施策の内容⇒環境改善事業(設備整備等) @障害児受入促進事業(☆) 既存の保育所等において、障害児や医療的ケア児を受け入れるために必要な改修等を行う事業。 3.実施主体等

○放課後児童クラブにおける障害児の受入れ推進について
<障害児受入れクラブ数及び障害児数の現状及び推移>
→年々、着実に増加。※令和4年5月現在 15,801クラブ、53,813人。令和4年⇒それぞれの調査開始時と比較して、障害児受入れクラブ数が約3.9倍・障害児数が約5.8倍に増加。
<障害児の受け入れ推進のための国の補助>→【運営費】@〜Bあり。
【障害児受入れ推進に係る補助事業の沿革】もあり。  参照。

3 育児・介護休業法による両立支援制度
○育児・介護休業法の概要↓

・育児休業 ※賃金の支払義務なし。※育児休業給付金(賃金の67%又は50%)あり。→子が1歳(保育所に入所できないなど、一定の場合は、最長2歳)に達するまでの育児 休業の権利を保障(父母ともに育児休業を取得する場合は、子が1歳2か月に達する までの間の1年間)。【パパ・ママ育休プラス】→子が1歳に達するまでに分割して原則2回まで取得可能(令和4年10月1日施行)
・出生時育児休業(産後パパ育休)(令和4年10月1日施行) ※賃金の支払義務なし。※出生時育児休業給付金(賃金の67%)あり。→子の出生後8週間以内に4週間まで出生時育児休業(産後パパ育休)の権利を保障 ※2回に分割して取得可能、育児休業とは別に取得可能
・子の看護休暇 ※賃金の支払義務なし。→小学校就学前の子を養育する場合に年5日(2人以上であれば年10日)を限度として取得 できる(1日又は時間単位)
・所定外労働・時間外労働・深夜業の制限→3歳に達するまでの子を養育し、又は介護を行う労働者が請求した場合、所定外労働を制限。小学校就学前までの子を養育し、又は介護を行う労働者が請求した場合、月24時間、年150時間を超える時間外労働を制限。小学校就学前までの子を養育し、又は介護を行う労働者が請求した場合、深夜業(午後10時から午前5時まで)を制限。
・個別周知・意向確認、育児休業を取得しやすい雇用環境整備の措置(令和4年4月1日施行)→事業主に、本人又は配偶者の妊娠・出産等の申出をした労働者に対する育児休業制度等の個別の制度周知・休業取得意向確認の義務づけ。事業主に、育児休業及び出生時育児休業(産後パパ育休)の申出が円滑に行われるようにするため、研修や相談窓口の設置等の雇用環境整備措置を講じることを義務づけ。
・育児休業の取得状況の公表(令和5年4月1日施行)→常時雇用する労働者数が1,000人超の事業主に、毎年1回男性の育児休業等の取得状況を公表することを義務づけ
・不利益取扱いの禁止等→事業主が、育児休業等を取得したこと等を理由として解雇その他の不利益取扱いをすることを禁止。事業主に、上司・同僚等からの育児休業等に関するハラスメントの防止措置を講じることを義務づけ。
・実効性の確保→苦情処理・紛争解決援助、調停
・介護休業→ ※賃金の支払義務なし。※介護休業給付金(賃金の67%)あり。→対象家族1人につき、通算93日の範囲内で合計3回まで、介護休業の権利を保障。
・介護休暇 ※賃金の支払義務なし。→介護等をする場合に年5日(対象家族が2人以上であれば年10日)を限度として取得でき る(1日又は時間単位)
※育児・介護休業法の規定は最低基準であり、事業主が法を上回る措置をとることは可能

○妊娠・出産・育児期の両立支援制度→妊娠判明〜就学までの「労基法上の制度」「均等法上の制度」「育介法上の制度」「育介法上の努力義務」の該当年齢ながれを色別にした整理表になる。

○介護の両立支援制度→障害を持つ子の親は、育児と仕事の両立支援制度に加えて、子が要介護状態の要件を満たす場合、介護休暇等の制度も利用 可能。⇒常時介護を必要とする状態〜 介護終了まで。
○仕事と介護の両立支援制度の対象者について→対象家族の範囲は、配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)、 父母及び子(これらの者に準ずる者として、祖父母、兄弟姉妹及び孫を含む。)、配偶者の父母。
○要介護状態の定義→要介護状態とは、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態を指すもの。 「常時介護を必要とする状態」とは、以下の(1)または(2)のいずれかに該当する場合。⇒(1)介護保険制度の要介護状態区分において要介護2以上であること。 (2)状態@〜Kのうち、2が2つ以上または3が1つ以上該当し、かつ、その状態が継続すると認められること。→@〜K項目で「自分で可」「支えてもらえればできる」「できない」の該当箇所あり。

○子の看護休暇と介護休暇→1時間単位での取得も可能であり、勤務時間を短縮することも可能。 子の看護休暇と介護休暇は、各要件に当てはまる場合、毎年両方(合計10日(子が2人以上であれば20日))取得可能。介護休暇は、要介護状態が続く限り、毎年新たに付与されるため、年齢にかかわらず利用可能。⇒「子の看護休暇(育児・介護休業法第16条の2)」「介護休暇 (育児・介護休業法第16条の5)」の整理表あり。

○家族の介護を行う労働者に対する配慮規定→育児・介護休業法及びその指針において、事業主に対して、同法の措置に準じ、労働者の家族の状態等に配慮した必要な措 置を講ずるよう努力義務を課している。↓
1.育児・介護休業法上の配慮規定(育児・介護休業法 第 2 4 条第2項)→ 事業主は、その雇用する労働者のうち、その家族を介護する労働者に関して、介護休業若しくは介護休暇 に関する制度又は介護のための所定労働時間の短縮等の措置に準じて、その介護を必要とする期間、回数等 に配慮した必要な措置を講ずるように努めなければならない。
2.指針上の配慮内容に関する規定→子の養育又は家族の介護を行い、又は行うこととなる労働者の職業生活と家庭生活との両立が 図られるようにするために事業主が講ずべき措置等に関する指針 (抄)⇒第二 事業主が講ずべき措置等の適切かつ有効な実施を図るための指針となるべき事項→ 十三 法第二十四条第二項の規定により、介護休業の制度又は法第二十三条第三項に定める措置に準じて、その介護を必要と する期間、回数等に配慮した必要な措置を講ずるに当たっての事項 (一) 当該措置の適用を受けるかどうかは、労働者の選択に任せられるべきものであること。 (二) 次の事項に留意しつつ、企業の雇用管理等に伴う負担との調和を勘案し、必要な措置が講じられることが望ましいも のであることに配慮すること。 イ (略) ロ 当該労働者がした介護休業により法第十一条第二項第二号の介護休業日数が九十三日に達している対象家族についても、再び当該労働者による介護を必要とする状態となる場合があること。 ハ (略) ニ 要介護状態にない家族を介護する労働者であっても、その家族の介護のため就業が困難となる場合があること。 ホ (略)

次回も続き「資料2 障がい児及び医療的ケア児を育てる親の会様提出資料」からです。

「非正規雇用労働者の賃金引上げに向けた同一労働同一賃金の取組強化期間」(3/15〜5/31)を設定します [2023年03月30日(Thu)]
「非正規雇用労働者の賃金引上げに向けた同一労働同一賃金の取組強化期間」(3/15〜5/31)を設定します(令和5年3月15日)
−賃金引上げの流れを中小企業・小規模事業者の労働者及び非正規雇用労働者にも確実に波及させるための取組を集中的に行います−
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31941.html
◎本日開催された政労使意見交換会において、賃金引上げの流れを中小企業・小規模事業者の労働者及び非正規雇用労働者に波及させられるよう、厚生労働大臣から労使団体の皆様に対し、企業が賃金引上げに取り組む際の同一労働同一賃金の観点を踏まえた対応等について、傘下企業等への働きかけをお願いしたところです。こうしたことも踏まえ、厚生労働省では、本年3月15日から5月31日までを取組強化期間として設定し、同一労働同一賃金の遵守の徹底に向けた取組を集中的に行います。
本日付で、経済団体・各種業界団体・自治体等に、賃金引上げの流れを中小企業・小規模事業者の労働者及び非正規雇用労働者に波及させるための協力依頼の文書を発出します。
また、特に非正規雇用労働者が多い業界の団体等に対し、厚生労働省から直接働きかけを実施します。
さらに、同一労働同一賃金に関するパート・有期雇用労働法及び労働者派遣法の履行確保のための取組の強化を行うとともに、併せて中小企業等への各種支援の充実や広報活動を強化し、賃金引上げに取り組む中小企業等を支援してまいります。

各企業の皆様におかれましては、別添の資料を参考に、本取組の趣旨をご理解いただき、適切な対応にご協力くださいますよう、お願いします。

○【別添1】非正規雇用労働者の賃金引上げに向けた同一労働同一賃金の取組強化期間(3/15〜5/31)について↓
○非正規雇用労働者の賃金引上げに向けた同一労働同一賃金の取組強化期間(3/15〜5/31)
・春闘に合わせ、賃金引上げの流れを中小企業・小規模事業者の労働者及び非正規雇用労働者に波及させる ため、3月15日〜5月31日を強化期間として設定し、各種取組を集中的に実施→強化期間における取組↓
1.春闘の賃金引上げの流れを中小企業・小規模事業者の労働者及び非正規雇用労働者に波及させるため の企業への協力依頼
2.業界団体等に対する直接要請
3.同一労働同一賃金の遵守の徹底に向けた各種取組の強化

○【別添2】経済団体、各種業界団体あて協力依頼文書↓
・厚生労働 省・労働基準局長・職業安定局長・ 雇用環境・均等局長⇒業界団体の長 殿
→賃金引上げの際の同一労働同一賃金の観点を踏まえた対応等について(協力依頼)

○【別添3】リーフレット「パートタイム・有期雇用労働法で正社員と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差は禁止されています」「派遣労働者を受け入れる際に注意すべきポイント(同一労働同一賃金関係)」
・パートタイム・有期雇用労働法で 正社員と非正規雇用労働者の間の 不合理な待遇差は禁止されています
・働き方改革推進支援センター 利用してみませんか?

○【別添4】同一労働同一賃金に関する労働基準監督署と都道府県労働局の連携について
・同一労働同一賃金の徹底↓

@ 施策の目的 →非正規雇用労働者の待遇改善を図る。
A 施策の概要 →同一企業内における正規と非正規との不合理な待遇差を禁止する同一労働同一賃金の施行→労働局が新たに労働基 準監督署と連携し、同一労働同一賃金の遵守を徹底する、キャリアアップ助成金等を活用し、非正規雇用労働者の待遇 改善を支援。
B 施策の具体的内容→労働基準監督署による事実関係の確認必要。

○【別添5】リーフレット「賃金引き上げ特設ページを開設しました」
・賃金引上げ特設ページを開設
・賃金引上げに向けた事例紹介

○【別添6】パンフレット「最低賃金・賃金引上げに向けた中小企業・小規模事業者への支援施策」
・最低賃金・賃金引上げに向けた中小企業・小規模事業者 への支援施策↓
1.賃金引上げに関する支援→@〜➃まで。
2.生産性向上に関する支援→D〜Kまで。
3.下請取引の改善・新たな取引先の開拓に関する支援→L〜Oまで。
4.資金繰りに関する支援→P〜Qまで。
5.その他、雇用(人材育成)に関する支援→R〜㉒まで。
6.相談窓口・各種ガイドライン→㉓〜㉖まで。

次回は新たに「第4回今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会」からです。

第53回社会保障審議会児童部会 資料 [2023年03月29日(Wed)]
第53回社会保障審議会児童部会 資料(令和5年3月13日)
≪議事≫  最近の子ども家庭行政の動向について(報告)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31896.html
◎資料9 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律等の一部を改正 する法律(難病法、児童福祉法分)の概要
○障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための 法律等の一部を改正する法律の概要↓
4.難病患者及び小児慢性特定疾病児童等に対する適切な医療の充実及び療養生活支援の強化【難病法、児童福祉法】
→@ 難病患者及び小児慢性特定疾病児童等に対する医療費助成について、助成開始の時期を申請日から重症化したと診断された日に前倒しする。 A 各種療養生活支援の円滑な利用及びデータ登録の促進を図るため、「登録者証」の発行を行うほか、難病相談支援センターと福祉・就労に関する支援を行う者の 連携を推進するなど、難病患者の療養生活支援や小児慢性特定疾病児童等自立支援事業を強化する。
5.障害福祉サービス等、指定難病及び小児慢性特定疾病についてのデータベース(DB)
に関する規定の整備【障害者総合支援法、児童福祉法、難病法】
→障害DB、難病DB及び小慢DB⇒障害福祉サービス等や難病患者等の療養生活の質の向上に資するため、第三者提供の仕組み等の規定を整備する。(令和6年4月1日施行)
○4−@ 症状が重症化した場合に円滑に医療費支給を受けられる仕組みの整備
・見直し内容→医療費助成の開始時期を「重症度分類を満たしていることを診断した日」(重症化時点)とする。 ただし、申請日からの遡りの期間は原則1か月とし、入院その他緊急の治療が必要であった場合等は最長3か月。 ※軽症高額対象者については、軽症高額の基準を満たした日の翌日以降にかかった医療費を対象とする。
○4−A 難病患者等の療養生活支援の強化@
・見直し内容→福祉、就労等の各種支援を円滑に利用できるようにするため、都道府県等が患者のデータ登録時に指定難病に罹患していること 等を確認し、「登録者証」を発行する事業を創設。その際、障害福祉サービスの申請窓口である市町村等において、マイナンバー連携による照会を原則とする。 「登録者証」情報について、これによりデータベースへのデータ登録の促進にも資することが期待される。
○4ーA 難病患者等の療養生活支援の強化A
・見直し内容→難病相談支援センターの連携すべき主体として、福祉関係者や就労支援関係者を明記。 難病の協議会と同様に、小慢の地域協議会を法定化した上で、難病と小慢の地域協議会間の連携努力義務を新設。
○4−A 小児慢性特定疾病児童等に対する自立支援の強化
・見直し内容→地域の小慢児童等やその保護者の実態を把握し、課題の分析等を行い、任意事業の実施及び利用を促進する「実態把握事業」を努力義務として追加。 現行の任意事業の実施を努力義務化。
○5 デー タベースの充実と利活用→見直し内容↓
・難病・小慢データベースの法的根拠を新設。
・ 国による情報収集、都道府県等の国への情報提供義務、安全管理措置、第三者提供ルール等を規定 し、難病データベースと小慢データベースの連結解析や難病・小慢データベースと他の公的データベース との連結解析を可能とする。
・ 軽症者もデータ登録可能とする。


◎資料 10 令和5年度予算案(こども家庭庁)・税制改正(子ども家庭局)について
≪令和5年度当初予算案のポイント (こども家庭庁)≫

○令和5年度 こども家庭庁関連予算の全体像→令和5年度のこども家庭庁当初予算案(一般会計・特別会計)は、4.8兆円。令和4年度第2次補正予算で 前倒しで実施するもの等を含めれば、5.2兆円規模。
○令和5年度 こども家庭庁関連予算のポイント
・こどもの視点に立った司令塔機能の発揮、こども基本法の着実な施行(2.7億円)
・全てのこどもに、健やかで安全・安心に成長できる環境を提供する
・結婚・妊娠・出産・子育てに夢や希望を感じられる社会の実現、少子化の克服→高等教育の無償化(5,311億円)
・成育環境にかかわらず誰一人取り残すことなく健やかな成長を保障する→ヤングケアラーなどの困難な状況にあるこども・家庭に対する支援もあり。
<参考>この外、こども政策に関連する主なもの→厚生労働省は出産育児一時金(医療保険制度)の増額(42万円→50万円)を実施。また、育児休業給付(0.8兆円)を確保。

≪令和5年度当初予算案の概要 (こども家庭庁)≫
○令和5年度当初予算案の概要↓

第1 こどもの視点に立った司令塔機能の発揮、こども基本法の着実な施行(R和5年度当初予算案(補正含む):4.4億円(うち補正予算0.5億円→1こども大綱の策定・推進 2こども基本法・児童の権利に関する条約の普及啓発 3こどもの意見聴取と政策への反映【新規】 4 こども政策に関するデータ・統計とEBPMの充実【新規】 参照
第2 結婚・妊娠・出産・子育てに夢や希望を感じられる社会の実現、少子化の克服(7,318億円(うち補正予算 1,464億円)→1 地域の実情や課題に応じた少子化対策 2 子育て世帯を優しく包み込む社会的機運の醸成のための情報発信 3 妊娠期から子育て期の包括的な切れ目のない支援 4 高等教育の無償化
第3 全てのこどもに、健やかで安全・安心に成長できる環境を提供する(3兆6,050億円(うち補正予算 1,920億円))→1 総合的な子育て支援 2 こどもの居場所づくり支援 3 こどもの安全・安心
第4 成育環境にかかわらず誰一人取り残すことなく健やかな成長を保障する(7,969億円(うち補正予算 87億円)→1 児童虐待防止対策・社会的養育の迅速かつ強力な推進 2 ひとり親家庭等の自立支援の推進 3 障害児支援体制の強化 4 地域におけるいじめ防止対策の体制構築の推進【新規】5 ヤングケアラーなどの困難な状況にあるこども・家庭に対する支援 6 潜在的に支援が必要なこどもをアウトリーチ支援につなげるためのこどもデータ連携の推進 参照のこと。
○令和4年度第二次補正予算 こども関連予算のポイント(3,772億円)
・潜在的に支援が必要なこどもをアウトリーチ支援につなげるための こどもデータ連携の推進(12億円)【内閣官房】※予算は、内閣府計上→潜在的に支援が必要なこどもをアウトリーチ支援につなげるための情報・ データ連携に係る実証事業

≪令和5年度 税制改正の概要(子ども家庭局 関係)≫
○母子父子寡婦福祉法に基づく高等職業訓練促進給付金に係る非課税措置等の延 長等(所得税、国税徴収法、個人住民税、徴収規定)→非課税措置
○認可外保育施設の利用料に係る消費税の非課税措置の拡充等 (消費税、地方消費税)→非課税措置となる。


◎資料 11 こども政策の強化に関する関係府省会議の開催について
○総理指示(令和5年1月6日)

・こども政策の強化→検討を加速するため、本年4月のこども家庭庁の発 足を待たず、小倉大臣の下で、一昨日の伊勢の会見で示した3つの基本的方向性 に沿って検討を進め、3月末を目途に、具体的なたたき台をとりまとめていただ きたい。
・検討に当たっては、小倉大臣の下に関係省庁と連携した体制を組むとともに、学 識経験者、子育て当事者、若者をはじめとする有識者から、広く意見を聞き、大 胆に検討を進めてもらいたい。節目節目で、自分も直接、話を聞く。よく相談し ていきたい。
・小倉大臣によるたたき台の内容を踏まえ、4月以降、自分(総理)の下で更に検 討を深めるとともに、こども家庭庁においてこども政策を体系的にとりまとめつ つ、6月の骨太方針までに将来的な子ども予算倍増に向けた大枠を提示する。

○こども政策の強化に関する関係府省会議の開催について@(令和5年1月19日)
1.趣旨→こども政策⇒こども家庭庁創設後、こども基本法(令和4年法律第 77 号)に基づくこども大綱を令和5年秋頃を目途に閣議決定し政府を挙げて総合的に推進する、 それに先立ち、令和5年度の「経済財政運営と改革の基本方針」において将来的なこども予算倍増に向けた大枠を示すこととしている。 このため、「全世代型社会保障の構築に向けた取組について」(令和4年 12 月 16 日全世代型社会保障構築本部決定)や「こども政策の推進に係る有識者会議」における議論も踏まえつつ、「未来への投資」であるこども政策の強化に向けて、目指す べき姿と当面加速化して進めるべき事項について集中的に検討するため、こども政策担当大臣の下、関係府省から成る、こども政策の強化に関する関係府省会議を開催する。

2.主な検討事項 (1)児童手当を中心とした経済的支援の強化 (2)幼児教育・保育サービスの強化及び全ての子育て家庭を対象としたサービスの拡充 ・学童保育や病児保育を含め、量・質両面からの強化 ・伴走型支援、産後ケア、一時預かりなどのサービスの拡充 等 (3)働き方改革の推進とそれを支える制度の充実 ・育児休業制度の強化 等

○こども政策の強化に関する関係府省会議の開催についてA
・こども政策の強化に関する関係府省会議↓
座長 こども政策担当大臣
座長代理 内閣官房こども家庭庁設立準備室長
構成員↓
内閣官房こども家庭庁設立準備室次長
内閣官房全世代型社会保障構築本部事務局長
内閣府政策統括官(経済社会システム担当)
内閣府政策統括官(政策調整担当)
内閣府男女共同参画局長 
内閣府子ども・子育て本部統括官(併任 内閣官房こども家庭庁設立準備室次長)
総務省大臣官房審議官(財政制度・財務担当)
財務省主計局次長
文部科学省総合教育政策局長
文部科学省初等中等教育局長(併任 内閣官房こども家庭庁設立準備室次長)
文部科学省高等教育局長
厚生労働省職業安定局長
厚生労働省雇用環境・均等局長
厚生労働省子ども家庭局長(併任 内閣官房こども家庭庁設立準備室次長)
厚生労働省政策統括官(総合政策担当)
国土交通省住宅局長

◎参考資料1 社会保障審議会児童部会名簿→13名。

次回は新たに「「非正規雇用労働者の賃金引上げに向けた同一労働同一賃金の取組強化期間」(3/15〜5/31)を設定します」からです。

第53回社会保障審議会児童部会 資料 [2023年03月28日(Tue)]
第53回社会保障審議会児童部会 資料(令和5年3月13日)
≪議事≫  最近の子ども家庭行政の動向について(報告)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31896.html
◎資料6−1 新たな児童虐待防止対策体制総合強化プランについて
○令和4年度における児童福祉司・児童心理司の配置状況について
・児童虐待防止対策体制総合強化プラン(平成30年12月18日児童虐待防止対策に関する関係府省庁連絡会議決定)
→4年間(2019年度から2022年度)で2,020人程度増員することを目標としその増員目標を1年前倒しで概ね達成、児童相談所における児童虐待相談対応件数が増加して いること等に鑑みて、令和4年度は更に505人の増員を目標。
・令和4年度の児童福祉司の配置状況→年度内に5,783人の体制目標を達成する見込み。
・令和5年度以降の児童相談所の体制→「児童虐待防止対策の更なる推進について」(令和4年9月2日児童虐待防止対策に関する関係閣僚 会議決定)に基づき、次期プランを年内に策定する予定。 ※児童心理司→同様の考え方により198人の増員を目標(約2,150人→約2,348人)としており、年度内に2,347人の体制となり、概ね達成する見込み。

○新たな児童虐待防止対策体制総合強化プランのポイント(令和4年12月15日児童虐待防止対策に関する関係府省庁連絡会議決定)→「児童虐待防止対策の更なる推進について」(令和4年9月2日児童虐待防止対策に関する関係閣僚会議決定)に基づき児童相談所や市町村の体制強化を計画的に進める、児童虐待防止対策を更に進めていくため「新たな児童虐待防止 対策体制総合強化プラン」を策定。対象期間:令和5年度から令和8年度まで。⇒<児童相談所>児童福祉司・児童心理司が増員に。

○児童福祉司等専門職採用活動支援事業→暮らす場所や年齢にかかわらず、全ての子どもが、地域でのつながりを持ち、虐待予防のための早期対応から発生 時の迅速な対応、虐待を受けた子どもの自立支援等に至るまで、切れ目ない支援を受けられる体制の構築を目指し、 児童虐待に対応する専門機関である児童相談所や市町村の体制と専門性強化について、「児童虐待防止対策体制総合 強化プラン」(新プラン)等のこれまでの取組に加え、令和4年改正児童福祉法で導入される一時保護開始時の司法 審査により、弁護士等の法的対応に係る人材を採用することが必要となることを踏まえ、児童福祉司等の専門職の採 用活動を強力に行うことを目的。
・事業内容→児童相談所等に児童福祉司等の専門職の採用活動を行う者を配置又は民間委託により、学生向けセミナー、イン ターンシップ、採用サイト、合同説明会ブースなどの企画や、採用予定者に対する研修などの専門職確保のための採 用活動等を行う。
・【実施主体】【補助基準額】【補助基準額】 参照。

○児童福祉司任用資格取得支援事業→児童相談所の体制強化を進めるため、児童福祉法第13条第3項第1号に規定する課程の修了により児童福祉司 の任用資格を取得することを支援し、更なる人材確保を推進⇒@通信課程を受講 A課程を修了 B児童福祉司に任用へ。


◎資料6−2 子ども家庭福祉の認定資格の取得に係る研修等に関する検討会の議論状況 について
○こども家庭福祉の認定資格(こども家庭ソーシャルワーカー) 検討概要(子ども家庭福祉の認定資格の取得に係る研修等に関する検討会及びワーキンググループ)
→こども家庭福祉の現場にソーシャルワークの専門性を十分に身につけた人材を早期に輩出するため、改正児童福祉法により、 まずは、一定の実務経験のある有資格者や現任者が、国の基準を満たす認定機関が認定した研修等を経て取得する認定資格を令和6年4月より導入。認定資格を取得するための研修課程等を検討するため、厚生労働省子ども家庭局長が有識者等の参集を求め、子ども家庭福 祉の認定資格の取得に係る研修等に関する検討会及びワーキンググループを開催した。
・スケジュール→令和4年7月〜令和5年3月 検討会及び令和4年7月〜令和5年3月 検討会及びワーキング グループ開催(計11回)。令和5年夏めど 関係省令等の整備。 令和5年秋めど 認定機関の発足。 令和6年4月 改正児童福祉法施行。
・ワーキングメンバー→12名。

○こども家庭福祉の認定資格 とりまとめ概要@
・こども家庭福祉の認定資格(こども家庭ソーシャルワーカー)までの流れあり。↓
1.資格取得に向けた研修等の対象者
<社会福祉士・精神保健福祉士の資格を有する者>
→一定程度のこども家庭福祉の相談援助業務の経験(2年以上)がある者のほか、相談援助業務(2年以上)を行っており、こども家庭福 祉の相談援助業務を業務量問わず行ったことがある者も対象。(1−@)後者には追加研修の受講を求める。
<こども家庭福祉の相談援助業務の実務経験者>→ 一定程度のこども家庭福祉の相談援助業務の経験(4年以上)がある者が対象。(1−A)
<保育所等で勤務する保育士>→ 地域連携推進員・保育所長・主任保育士・副主任保育士等のいずれかで、相談援助業務の経験がある者(4年以上)が対象。(1−B)
2.研修の内容→こども家庭福祉指定研修(一律100.5時間)(2−@)とソーシャルワークに係る研修(実務経験者:97.5時間、保育所等保育士:165時 間)(2−A)で構成。
3.試験のありかた→認定機関が毎年1回以上実施。内容は事例問題を含めた選択式とし、どのルートの受講者も同様。
4.研修体制の確保等→施設等に対して研修体制の確保や見学実習の受入を促すなど、資格取得者が研 修や試験を受けやすい仕組みの整備や財政的インセンティブが必要。現任者が勤務する施設等が研修等の支援を行う場合の支援は財政支援も含めて検討すべき。
5.資格の名称→こども家庭福祉の認定資格取得者に求められる、こども家庭福祉に関す
る相談 支援や多職種・多機関との協働といった専門性が伝わりやすいよう、「こども家庭ソーシャルワーカー」とすべき。

○こども家庭福祉の認定資格取得者に求められる専門性
(以下の視点で3つの柱を整理した上で、具体的検討を進めてきた)↓

・専門性の柱を検討する視点→こども家庭福祉に係る支援を行う幅広い現場で活用できるものであること。100時間程度のこ ども家庭福祉に係る研修及びソーシャルワークに係る研修等を経て取得する資格であること。相談援助業務を行う現場職員が初歩的に習得する内容と、 特に難しい判断を必要とする事例への対応や指導的役割を担う職員が習得する内容の中間程度(児童福祉司について言えば、児童福祉司任用後研修と児童福祉司スーパーバイザー研修の中間程度。)のものを想定すること。
・検討会で整理した新たな認定資格の専門性の柱→1.こども家庭福祉を担う ソーシャルワークの専門職としての姿勢を培い維持すること。 2.こどもの発達と養育環境等の こどもを取り巻く環境を理解 すること。 3.こどもや家庭への支援の方法を理解・実践できること。

○こども家庭福祉に係る研修カリキュラム(追加研修含む)→@すべての研修受講者が受講する100.5時間の指定研修と、A相談援助有 資格者のルートに含まれる一部対象者が追加的に受講する計24時間の研修(追加研修)の2種類。↓
・指定研修→こどもの権利擁護、役割等18科目。講義と演習あり。
・追加研修→こどもの権利擁護と倫理等9科目。講義と演習あり。

○ソーシャルワークに係る研修カリキュラム→こども家庭福祉の実務経験者ルートの受講者(計97.5時 間)及び保育所等保育士ルートの受講者(計165時間)が受講するもの。
⇒ソーシャル ワーク研修(科目名と時間配分あり)参照のこと。
○(参考)認定資格スキーム(イメージ)→@〜Eの流れイメージ。


◎資料6−3 民法等の一部を改正する法律について
○民法等改正に伴う児童福祉法等の改正について(概 要)
• 「民法等の一部を改正する法律案」が成立し、民法について、 ↓
@ 親権者による懲戒権の規定を削除するとともに(民法822条)、
A 親権者は、子の人格を尊重するとともに、子の年齢及び発達の程度に配慮しなければ
ならず、かつ、体罰等の、子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはならない ものとする(民法821条) との改正がなされた
。(令和4年12月公布・施行)
• 民法等の一部を改正する法律案の中で児童福祉法及び児童虐待の防止等に関する法律→民法の新たな規定ぶりに合わせる改正を行った。 (参考)改正前の児童福祉法及び児童虐待の防止等に関する法律では、 親権者と類似の措置を行う児童相談所長 等や親権者が、児童に対して @ 懲戒することができる旨及び、 A 体罰禁止 の規定を設けている。
○民法等改正に伴う児童福祉法等の改正→「改正後」「改正前」あり。改正後のみ。↓
・民法→(監護及び教育の権利義務)第八百二十条→ (略)(新設) (子の人格の尊重等) 第八百二十一条 親権を行う者は、前条の規定による監護及び教育をするに当たっては、子 の人格を尊重するとともに、その年齢及び発達の程度に配慮しなければならず、かつ、体罰 その他の子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはならない。
・児童福祉法→第三十三条の二→(略) A 児童相談所長の人格の尊重(監護及び教育)・・・。
・児童虐待の防止等に関する法律→(児童の人権の尊重等) 第十四条 児童の親権を行う者は、児童のしつけに際して、児童の人格を尊重するとともに、 その年齢及び発達の程度に配慮しなければならず、かつ、体罰その他の児童の心身の健全 な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはならない。


◎資料7 母子健康手帳の見直し、母子保健情報のデジタル化について
○母子健康手帳、母子保健情報等に関する検討会について
→母子健康手帳の様式は社会情勢の変化や保健医療福祉制度の変化等に伴い改正を行ってきた。 デジタル化が進む中で、平成30年度に「データヘルス時代の母子保健情報の利活用に関する検討会」を開催し、電子化すべき情報等について中間報告書がとりまとめられ、令和2年度からはマイナポータルを通じて本人が閲覧できる仕組みとした。一方で、母子保健情報は乳幼児健康診査の内容の標準化や、情報の連携や利活用の在り方等は引き続き検討が必要な事項。 このような社会的状況の変化等を踏まえ、今般、母子健康手帳、母子保健情報等に関して検討を行うことを目的とし、 学識経験者・関係団体代表者等の協力を得て、厚生労働省子ども家庭局長の下に、本検討会を開催⇒(主な論点)母子保健情報の電子化や自治体の電子的母子保健ツールの導入、任意様式の情報量等の現状を踏まえ、母子健康手帳の電子化、紙と電子の役割についてどう考えるか。 母子健康手帳の役割 についてどのように考えるか。 多胎児、低出生体重児、障害のある子ども、外国人家庭等 多様性に配慮した情報提供や父親の育児を推進する方策について、どのように考えるか。 母子健康手帳に反映すべき近年の制度改正等の動きやエビデンスはあるか。
・スケジュール→令和5年度以降、各市町村において新様式の母子健康手帳を交付

○「母子健康手帳の見直し方針について※」の概要 ※ 母子健康手帳、母子保健情報等に関する検討会中間報告書(令和4年9月20日)
1.全体的な事項について
・現状:令和2年度以降、マイナポータルを通じて一部は閲覧可能
・今後の対応:母子保健分野に係る国民の利便性の向上、地方公共団体や医療機関の事務負担の軽減等を図るため、令和7年度を目標時期として地方公共団体の基幹業務等システムの統一・標準化が進められていることも踏まえ、 マイナンバーカードを活用した母子健康手帳のデジタル化に向け、環境整備を進めていく。令和5年度以降、保護者に対する育児等の情報(任意様式)を電子的に提供。
・名称について→「母子健康手帳」の名称は変更しない
2.個別の事項について
・母親→子育て世代包括支援センター等に相談するよう促す記載を追加。産後ケア事業に関する記録欄を追加し関係者間での実施状況等の共有を推進。妊婦健診の標準的な検査の内容や意義等⇒情報提供を充実、検査陽性の場合に精密検査等を促す趣旨の記載追加。
・父親や家族→父親や家族が記載する欄を増加。「保護者」という表現に改定。
・こども→成長発達の目安の記載項目⇒両親が不安にならないよう注釈を追加。あわせて、追加する項目の考え方を整理。任意様式に学童期以降の健康状態の記録欄を追加。
・その他→多様性に配慮した情報提供を充実。相談窓口の連絡先等をわかりやすく情報提供。災害時への対応、避難場所の連絡先や平時からの備えなどについて情報提供。

○改正後の母子健康手帳について@AB→【新設】あり。
○「母子保健情報のデジタル化について※」の概要 ※母子健康手帳、母子保健情報等に関する検討会報告書(案)(令和5年●月●日)
→1.マイナポータルを通じて閲覧できる母子保健情報の拡充  2.母子保健情報のデジタル化に関する現状と課題 参照。

○母子保健情報デジタル化実証事業→現状、妊婦健診、乳幼児健診の結果等⇒実施者が母子健康手帳に記入、自治体が医療機関から提供された健康 診査の結果等を、健康管理システムやマイナポータルの中間サーバーに登録しているが、自治体における登録までには数ヶ月かかっており、速やかな母子保健情報の電子化・閲覧ができていない状況。このため、モデル的に複数の自治体において健康管理システムの改修や民間アプリの活用等によるデータ連携等を行い、母子健康情報 のデジタル化の課題等を検証した上で、全国展開に向けた検討を行う検証事業を実施⇒2 事業の概要・スキーム・実施主体等  参照。


◎資料8 成育医療等の提供に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針の変更案 について
○「成育医療等の提供に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針」改定の方向性(案)
→(改定趣旨)令和3年2月の策定以降における、制度・施策等の改正・変更。 医療、保健、福祉、教育等の現場において新たに課題となっている事項への対応。 基本方針の更なる周知・広報のための施策 等を反映させるため、所要の改定を行う。
・改定の背景と方向性⇒令和5年度〜令和10年度における 成育医療等の施策の基本的方向等を策定。

○成育医療等の提供に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針 改定案反映後の概要
T 成育医療等の提供に関する施策に関する基本的方向→1成育医療等の現状と課題  2 成育医療等の提供に関する施策の推進に向けた 基本的な考え方 3 関係者の責務及び役割
U 成育医療等の提供に関する施策に関する基本的な事項→1 成育過程にある者及び妊産婦に対する医療((1)〜(3)) 2 成育過程にある者等に対する保健((1)〜(6)) 3 教育及び普及啓発 4 記録の収集等に関する体制等 5 調査研究 6 災害時等における支援体制の整備 7 成育医療等の提供に関する推進体制等
V その他の成育医療等の提供に関する施策の推進に関する重要事項
(今回の基本方針は、令和5〜10年度の6年程度を1つの目安として策定)

次回も続き「資料9 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律等の一部を改正 する法律(難病法、児童福祉法分)の概要」からです。

第53回社会保障審議会児童部会 資料 [2023年03月27日(Mon)]
第53回社会保障審議会児童部会 資料(令和5年3月13日)
≪議事≫  最近の子ども家庭行政の動向について(報告)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31896.html
◎資料5 社会保障審議会児童部会放課後対策に関する専門委員会の議論状況について
はじめに
・本専門委員会
→平成 29〜30 年にこどもの放課後生活の重要性や放課後児童対 策の方向性、特に放課後児童クラブの今後のあり方について議論し、平成 30 年7 月 27 日に「総合的な放課後児童対策に向けて」と題する中間とりまとめを公表。  中間とりまとめ⇒こどもの放課後生活における目指すべき姿として、以 下の3つの視点を提示。↓
@児童の権利に関する条約と改正児童福祉法の理念を踏まえたこどもの主体性を尊重した育成(「こどもの最善の利益」を保障→放課後児童対策に関わる者のあり方も問われる。 こどもの主体性や自己決定力の尊重や育成が、児童の権利に関する条約 の精神からみた育成観)。 Aこどもの「生きる力」の育成(こどもの自主性、社会性や自立を育む観点に立ち、放課後生活と学校教 育を通じてともに「生きる力」を育成することが必要)。 B地域共生社会を創出することのできるこどもの育成( 地域社会を構成する一員として、人と人がつながり合い、多様性を許容 できるこどもを育てていくことが求められる。そのために、こどもが地 域に関わりをもって育つことが保障されなければならない。

・これら3つの視点が、放課後児童対策におけるこどもの育成の理念として 貫かれることを求めた上で、こどもが育つ場が多様に用意される必要があり、総合 的な放課後児童対策の展開が求められる、とした。その後、平成 30 年9月 14 日付けで、「新・放課後子ども総合プラン」(文部科学 省生涯学習政策局長・初等中等教育局長・大臣官房文教施設企画部長、厚生労働省 子ども家庭局長通知。以下「新プラン」)が策定され、現在、これに基づ いた放課後児童対策が進められている。
・新プランでは、令和5年度末までの以下の4つの目標が掲げられている。 @放課後児童クラブの待機児童解消を目指した受け皿の整備(量の拡充) A放課後児童クラブと放課後子供教室を一体的に又は連携して実施し、一体型を推進 B両事業の実施⇒学校施設を徹底的に活用 C放課後児童クラブの役割の徹底。
・新プランの最終年を迎えるにあたり、幾つかの検討すべき喫緊の課題があること から、令和5年度に創設される「こども家庭庁」において継続的な議論が行えるよう、課題について議論し、現段階でできうる整理を行った。 また、放課後児童対策を議論⇒新型コロナウイルス感染症の感染拡大が、放課後児童クラブの運営に多大な影響を与えたことを考慮した議論 が求められ、また、児童館も重要な位置づけにある。放課後児 童クラブの議論と平行して、総合的に児童館のあり方を検討することとし、本専門 委員会にワーキンググループを設置して検討を行った。 なお、放課後児童対策について議論する際に、労働政策や教育政策についても視 野に含めることが必要であるが、本報告ではこども家庭福祉政策に絞ってとりまと めを行った。本報告における「放課後」とは、授業の終了後に加え、学校の 休業日(土曜日、日曜日、長期休業期間等)も含まれるものである

T.放課後児童クラブの課題と施策の方向性について→次の3つの喫緊課題の検討。↓
1. 放課後児童クラブの待機児童対策について↓
・「実施状況調査」⇒令和4年5月1日現在支援の単位数は 36,209 支援の単位、 登録児童数は 1,392,158 人となり、過去最高を更新。なお、放課後児童ク ラブ数は 26,683 か所。放課後児童クラブの実施場所のうち、過半数(実施状況調査→令和4年5月 1 日現在、学校の余裕教室が 7,465 か所(28.0%)、学校敷地内の専 用施設が 6,696 か所(25.1%)が学校敷地内や余裕教室。

・一方で、児童館など他の施設等を利用することで、放課後児童クラブを利用する のと同様に、放課後を安全・安心に過ごすことができるこどもも一定数いると考え られることから、放課後児童クラブだけでなく、自治体独自の事業や民間の預かり サービス等、多様な居場所を含めて総合的に検討することが必要である。

2. 放課後児童クラブと放課後子供教室の一体型の推進について
・全国の放課後児童クラブのうち、5,869 か所(41.4%)が一体型実施。
一体型の効果→所属の異なるこどもたちが交流できることや、放課後児 童クラブのこどもにとって、地域住民や学生、企業・団体、大学・研究機関等の参 加・協力による多様な魅力ある教育プログラムを体験できること等が挙げられる。 これは、両事業がこどもの最善の利益を保障し、地域全体でこどもを育んでいくと いう理念の共有の上に成り立っている。 しかし、一体型の考え方や目的が現場に浸透しているとは言えず、企画立案、実施場所の確保等の準備段階における放課後児童クラブと放課後子供教室の関 係者間の連携や、実際に支援に当たる人材の確保などの課題がある。また、待機児 童対策同様に学校の余裕教室活用や特別教室等のタイムシェア→教室 の利用調整や管理責任の明確化等の課題が指摘されている。
・ 特に、両事業に関わる人材の確保→課題が大きいことが指摘された。
・一体型の運営→放課後児童クラブに通うこどもの生活の場としての機 能を十分に担保し、育成支援の環境に配慮することが必要。なお、一体型を推進する際には、両事業の目的や趣旨を正しく理解することが重 要であり、放課後児童施策に期待されるところと重ね合わせて、検討することが求 められる。具体的には、目的・趣旨の違いを越え、こどもたちの放課後が豊かにな るよう、こどもの目線に立った検討が行われ、両事業に関わる人や団体の研修が合 同で行われる等、地域における連携や協働が実施されることを期待する

3.障害のあるこどものインクルージョンの推進について→受け入れクラブ 数、登録児童数ともに増加傾向。令和4年5月 1 日現在、受け入れクラブ数 15,801 か所(59.2%)、登録児童数は 53,813 人(3.9%)。今後も放課後児童クラブでの障害のあるこどもの受け入れは期待される。 令和3年成立「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」(令和3年法律第 81 号)が同年に施行、障害のあるこどもの保護者の就労を支援する観点からも、放課後児童クラブには 期待が寄せられるところであるが、職員体制等を理由に受入が困難であったり、障害特性に応じた対応ができずに退所を余儀なくされているケースがあることも報告された。放課後児童クラブにおける障害のあるこどもの受け入れについては、施設・設備、知識や技術をもつ職員の確保をはじめとした様々な課題があると言える。
・ 障害のあるこどもの受け入れにあたっては、各自治体においてさまざまな工夫が 見られる。保護者の就労支援や、インクルージョン(包容・参加)の観点から、多 様な障害特性や医療的ケアの内容への対応が求められるようになるのではないか。 そのため、職員の質の向上のための研修等も期待される。
・放課後児童クラブにおける障害のあるこどものインクルージョンの推進につい ては、医療的ケア児を含めてその実態を把握し、こどもの意見を中心とした上で保護者の意向はもちろんのこと、放課後児童支援員、市町村職員、関係機関・施設 等の意見も聴取しながら、引き続き議論されることを期待する。なお、児童館にお いても同様のことが考えられる。

4.その他の課題→放課後児童クラブにおける育成支援の質の向上に対する検討の必要性の指摘。また、多様な体験活動が創り出されるための人材等の中間支援 機能の参考事例や、デジタル技術等を活用することによって、課題を抱える等の 多様なニーズを有するこどもたちがつながる機会づくりも模索されている等の事 例も紹。特に遊びのプログラムの充実は、生活の質を高めることにつな がることから、引き続き検討を要する。

U.児童館について −児童館のあり方に関する検討ワーキンググループとりまとめ−
1. 検討の背景
→「児童の権利に関する条約」に掲げられた精神及び児童福祉法の理念に
のっとり、こどもの心身の健やかな成長、発達及びその自立が 図られることを地域社会の中で具現化する児童福祉施設。これまで各児童の創意工夫の下、こどもの年齢・発達に応じた育成、様々な悩みを抱えた保護者へ の相談支援を行うなど、地域の人々とともに、こどもや子育て家庭の居場所として、地域における児童福祉の向上の役割を果たしてきた。
児童館の機能・役割を見直していく中で、地域の児童館の中枢的機能 を有する大型児童館が果たすべき機能・役割や、こどもの健全育成に係る「遊び」 の位置づけなど、引き続き、検討を要する課題等は多岐に渡るが、令和5年度に 創設される「こども家庭庁」において取り組むこととされている「こどもの居場 所づくり指針(仮称)」の策定に向けて、継続的な議論が行えるよう、今後児童館 が果たすべき機能・役割等について整理を行った。

2.児童館の現状と課題→昭和 40〜50 年代の高度経済成長期に全国的に設置。その施設数は、平成 18(2006)年度の 4,718 か所をピークに減少傾向に転じ、ここ数 年は横ばいから減少傾向。令和2年 10 月1日現在、4,398 か所設置。民営が増加傾向にある。課題はありつつも、児童館の有用性はその位置づけや運営実態から理解できる。 特に、児童館は唯一こどもが自ら選んで行くことができる児童福祉施設、こどもが有する権利を保障する施設。遊びを通じた健全育成を 行うことで、こどもの福祉増進を目指すという目的そのものが希有であり、児童福 祉法に位置づけられたことの意義がある。

3.今後の児童館のあり方
(1)こどもの居場所としての児童館機能・役割の強化
(2)ソーシャルワークを含めた福祉的課題への対応強化
(3)大型児童館を中心とした、地域における児童館全体の機能強化
(4)児童館の制度について→以上(1)〜(3)の3つの視点が、総合的に展開されていくことが、児童館の今 後のあり方としてふさわしく、これらを実現するための制度が整備されていくこと が肝要である。

4.今後に向けて→改めて児童館の果たすべき役割を明確化し、その質を高める方 策を検討する必要があるだろう。すべての「こどもの居場所づくり」に対するこ ども家庭庁の今後の役割に大いに期待する。また、今後の児童館のあり方につい ては、この提言を踏まえて、議論を継続いただきたい。 議論においては、こどもの意見が重視されるべきである。こどもの意見反映の 機会は児童館運営のみならず、設置や改廃、運営者選定等のこどもに影響がある 場合が考えられる。こどもの意見の代表性に配慮しつつ、当事者であるこどもと 共に児童館のことを考える機会づくりが期待される。 なお、本ワーキンググループでは、今後求められる可能性のある論点についても 委員から意見があった。こども家庭庁がこども政策の司令塔機能を発揮する中で、 議論の機会があることを期待⇒児童厚生施設類型における、児童遊園のあり方について。社会教育施設等を含むこどもが利用する施設のあり方について 等。


おわりに
・ 本専門委員会は全 15 回に亘り
、我が国の放課後のこどもたちの育つ場について 議論してきた。この間に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、こども たちの育成環境には大きな影響があったことは間違いない。保護者の働く環境にも変化が見られ、放課後児童クラブの整備や利用に少なからず影響があった。 こども家庭庁設置が決まり、新・放課後子ども総合プランの最終年度を 迎える中、専門委員会を再開できたことは意義深い。
・児童館についてもワーキンググループを設け、議論を行うことができた。課題 を整理し、今後のあり方を検討する過程において、既存施設を有益な資源と捉え、 多様な提案を行うことができた。引き続き、児童厚生施設の法的位置づけや、地 域における児童館の活動領域等を含めた総合的な議論が展開されることを期待する。
・ 本専門委員会においては「こどもの権利」を基盤とした議論が行われた。こどもの権利保障の観点から、すべての関係者によって課題を解決していくという基本姿勢が求められる。「こども基本法」の理念を反映する制度等の改正の必要性についても検討が期待される。
・ 放課後児童施策を担う人材の確保や養成、資質の向上、労働条件、職名、専門 性等について、多くの課題が指摘された。特に、こどもや子育て家庭の抱える課 題が深刻化・多様化しているなかで、こども家庭福祉専門職等の検討状況に合わ せた整理が期待される。
・放課後児童施策→今回扱った論点以外にも多様な課題があることは認識している。例えば、社会的・文化的にハンディキャップをもったこどもたちのソー シャルインクルージョンについても検討していくことが求められる。 今後設置されるこども家庭庁において、放課後児童クラブや児童館は「こども の居場所づくり」の範疇で推進されると示されている。多くのこどもたちに関係 している放課後のあり方については、継続した議論が展開されることが望まれる。 その際、こどもを中心にしつつ、施設・事業・分野等の垣根を越えて、こどもの 放課後のあり方を検討する場を設けることを期待する。 特に、こどもの居場所として共通するところを大事にしつつ、放課後児童クラブや児童館がもつ固有の機能である「遊び及び生活の場における育成支援機能」を踏まえた議論が必要。また、今後政府で検討される「こどもの居場所づくり指針(仮称)」と放課後児童クラブ運営指針、児童館ガイドラインとの整合を 検討する場面も必要と考えられる。
・ また、こどもが放課後を過ごす場は多様である。社会教育施設等を含むこどもが利用する施設相互の連携や協働のあり方についての検討が望まれる。特に、こどもの放課後に必要不可欠な「遊び」や「学び」はもとより、これらを支える「生活」について、時代の変化に応じた更なる検討が期待される。
・ なお、議論においては、繰り返し「こどもが主体であること」や「こども参加」 に関する指摘があった。今後、地域のこどもに関わる施設等に参考となるような 「こども参加」の好事例集の横展開等の推進策が期待される。こども政策が目指 す「こどもまんなか社会」が放課後児童施策からも実現されるよう注視していき たい。
・ そのためにも、こども政策の司令塔機能を持つこども家庭庁が、総合的な放課後児童施策を進めるための役割を発揮することを期待する。

次回も続き「資料6−1 新たな児童虐待防止対策体制総合強化プランについて」からです。

第53回社会保障審議会児童部会 資料 [2023年03月26日(Sun)]
第53回社会保障審議会児童部会 資料(令和5年3月13日)
≪議事≫ 1.開会 2.最近の子ども家庭行政の動向について(報告) 3.閉会
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31896.html
◎資料4−1 こどものバス送迎・安全徹底プランについて ↓
○静岡県牧之原市の認定こども園における事案概要
→発生日:令和4年9月5日(月)。発生園:学校法人榛原学園 川崎幼稚園(静岡県牧之原市 ※幼保連携型認定こども園)。
・事故状況→ ・朝8時48分、送迎用バスにて登園するも、バス内に約5時間取り残されたとみられ、同日14時10分頃、 バス内にて心肺停止状態で発見され、緊急搬送されたが、その後病院で死亡が確認された。
<経過>→ ・8:00 18人乗りの中型バスに運転手、乗務員が乗車し園を出発。運転手は普段の職員ではなかった(当日の運転は園長が行った)。 ・8:48 本児を含め6名の園児を乗せたバスが園に到着。乗務員は荷物を持ちながら、小さい子から降ろした。他の子には自分で降りてくるように声をかけながら門を開け園内に入った。その際、本児が降りたのか確認していなかった。 ・運転手は、園児が全員降りたかどうか確認しなかった。 ・クラス担当者は、欠席等の連絡なく登園していない園児の所在確認をしなかった。 ・14:10頃 降園のため、バスを開錠すると、運転手と乗務員(登園時とは別の職員)が倒れている本児 を発見。警察に連絡、救急車を要請 ・14:30頃 救急車到着。肺蘇生法等を実施し病院へ搬送。
○緊急対策の概要(こどものバス送迎・安全徹底プラン〜バス送迎に当たっての安全管理の徹底に関する緊急対策〜 (令和4年10月12日 内閣官房・内閣府・文部科学省・厚生労働省・国土交通省・警察庁)↓
@ 所在確認や安全装置の装備の義務付け
A 安全装置の仕様に関するガイドラインの作成
B 安全管理マニュアルの作成
C 早期のこどもの安全対策促進に向けた「こどもの安心・安全対策支援 パッケージ」→ (1)送迎用バスへの安全装置導入支援 (2)登園管理システムの導入支援 (3)こどもの見守りタグ(GPS)の導入支援 (4)安全管理マニュアルの動画配信や研修の実施等

○緊急対策の進捗状況の概要↓
@ 所在確認や安全装置の装備の義務付け →令和4年12月28日に関係府省令等を公布。令和5年4月1日より、幼 児等の所在確認と安全装置の装備を義務付ける。
A 安全装置の仕様に関するガイドラインの作成 →令和4年12月20日に国土交通省で「送迎用バスの置き去り 防止を支援する安全装置の関するガイドライン」を策定・公表
B 安全管理マニュアルの作成→令和4年10月12日緊急対策の公表と合わせて作成・公表。 C 早期のこどもの安全対策促進に向けた「こどもの安心・安全対策支援 パッケージ」→令和4年度第2次補正予算に関連予算を計上して推進。

○所在確認や安全装置の装備の義務づけ→@ 乗降車の際に点呼等の方法により園児等 の所在を確認 A 送迎用バスへの安全装置の装備 及び 当該装置を用いて、 降車時の@の所在確認。※1「園児等」には、保育所・幼稚園・認定こども園等の幼児のほか、小学校・中学校・義務教育学校・高 等学校・中等教育学校・特別支援学校・大学・高等専門学校・専修学校の児童生徒・学生を含む。 ※2 国土交通省のガイドライン(令和4年12月20日公表)に適合していることが求められる。⇒(施行期日)安全装置の装備が困難な場合は、代替措置で可、 令和5年4月1日まで。令和6年4月1日完全実施。

○安全装置の装備に向けた補助に関する主な共通的事項
1.対象となる安全装置: 保育所等について装備が求められる安全装置と一致 →「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドラインに適 合するもの →適合する装置を一覧化したリストを作成・公表。当該リストを参考に 選定することが可能
2.対象となる自動車の種類:保育所等について義務付けられる自動車の種類と一致 →通園・通学等の送迎用のものが対象 →直営か委託かは、問わない(装備する者は対象施設の設置者であるこ とが原則) ※リースの場合は、装置導入に伴うリース料増額分を定額の範囲内を上限に 補助
3.補助額 1台ごとに定額→ ・ 装備が義務付けられる施設(保育所等):1台当たり17.5万円。 ・ 装備が義務付けられない施設(小・中学校等):1台当たり8.8万円。 ※複数台を運行する場合は、各台について補助。

○送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドラインの対象となる装置(国土交通省)→送迎用バスへのこどもの置き去り事故の防止に役立つ安全装置として、最低限の要件を定めた。  降車時確認式、自動検知式の2種類の装置を対象とした。

○ガイドラインにおいて規定された主な要件(国土交通省)→@運転者等が車内の確認を怠った場合には、 速やかに車内への警報を行うとともに、 15分以内に車外への警報を発すること。Aこども等がいたずらできない位置に警報 を停止する装置を設置すること。B十分な耐久性を有すること 例)−30〜65℃への耐温性、耐震性、 防水・防塵性等。C装置が故障・電源喪失した場合には、 運転者等に対してアラーム等で故障を 通知すること。

○緊急対策B 安全管理マニュアル(こどものバス送迎・安全徹底プラン〜バス送迎に当たっての安全管理の徹底に関する緊急対策〜(令和4年10月12日 内閣官房・内閣府・文部科学省・厚生労働省・国土交通省・警察庁)→車側の対策である安全装置の装備との両輪として、送迎用バス運行に当たって園の現場に役に立ち、分かりやすく、簡潔な、安全管理の徹底に関するマニュア ルを策定⇒安全管理マニュアルのポイント(4つあり)の参照。

○緊急対策C 「こどもの安心・安全対策支援パッケージ」の推進
【事業概要】↓
(1)送迎用バスへの安全装置の導入支援(文部科学省・厚生労働省計上)
→ブザーやセンサーなど、車内の幼児等の所在の見落としを防止する装置の装備等のための改修に必要な経費を支援(定額補助(装備が義務付けられる施設(保育所等):17.5万円、義務付けられない施設(小・中学校等):8.8万円))。※令和4年9月5日以降の送迎用バスへの安全装置(安全装置の仕様に関するガイドラインに適合するものに限る。) の装備を対象。
(2)登園管理システムの導入支援(文部科学省・厚生労働省計上)→幼児の登降園の状況について、保護者からの連絡を容易にするとともに、職員間での確認・共有を支援するための登降 園管理システムの導入に必要な経費を支援 (事業者負担:1/5)
(3)こどもの見守りタグ(GPS等)の導入支援(文部科学省・厚生労働省計上)→安全対策に資するGPS等を活用したこどもの見守りサービスなどの安全対策に資する機器等の導入に必要な経費を支援 (事業者負担:1/5)
(4)安全管理マニュアルの研修支援等(内閣府計上)→保育所、幼稚園、認定こども園等の職員に対する安全管理の研修の実施に必要な経費を支援するとともに、送迎用バス に装備する安全装置の推奨リストを作成(自治体負担:1/2)
【対象施設】→保育所、認定こども園、地域型保育事業所、認可外保育施設、放課後児童クラブ、障害児通所支援事業所 幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校、特別支援学校


◎資料4−2 保育所等における虐待等の不適切な保育への対応等に関する実態調査につ いて
1.各地における不適切な保育に関する事案の発生
→静岡県裾野市の保育所において不適切な保育が行われていたという事案が発生したほか、富山県富山市の認定 こども園など全国で同様の事案が相次いでいる。
2.国における対応→令和4年12月上旬に、以下の内容について周知・徹底を通知。 @保育所等における虐待等の発生防止を改めて徹底すること A虐待等が疑われる事案が発生した場合の行政への速やかな情報提供・相談等 B行政における迅速な事実確認の実施 C保育士の資格等の取消についても十分な事実確認の上で適切に対応すること ※ @〜Bは、令和3年3月にも、「不適切な保育の未然防止や発生時の対応に関する手引き」を作成し、周知・徹底を依頼。また、今後の対応に活かすため、保育施設における虐待等の不適切な保育の実態や、通報等があった場合の市 町村等における対応や体制についての全国的な実態調査を令和4年12月27日から開始。⇒(1)自治体等調査(国立大学法人/都道府県/市町村)、(2)園調査。→調査開始令和4年12月27日〜令和5年2月3日 回答締め切り


◎資料4−3 保育士による児童生徒性暴力等の防止等に関する基本的な指針(案)につい て →令和4年6月に公布された「児童福祉法等の一部を改正する法律」(令和4年法律第66号)により、児童生徒性暴力等を 行った保育士について、登録取消しや再登録の制限などの資格管理の厳格化に関する規定を整備。 ※ 資格管理の厳格化に関する改正法の規定は令和5年4月1日施行。データベースに係る規定は公布の日(令和4年6月15日)から起算 して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行。
• 改正法を踏まえ、都道府県において資格管理の厳格化に関する運用が適切に実施されるよう基本的な考え方等を示すと ともに、保育士による児童生徒性暴力等の防止及び早期発見並びに児童生徒性暴力等への対処に関する施策を総合的か つ効果的に推進するために基本指針を策定する。(令和4年度内に局長通知として発出予定)
○(参考)わいせつ行為を行った保育士に対する資格管理の厳格化 見直し内容→「改正事項」「保育士(児童福祉法)(現行)」「教員(教育職員免許法等)」「保育士(児童福祉法)(見直し内容)」⇒最後項目児童福祉法で直されています。

○保育士による児童生徒性暴力等の防止等に関する基本的な指針(案)の概要
第 1 保育士による児童生徒性暴力等の防止等に関する基本的な方針
1 本指針の目的等
→「児童福祉法等の一部を改正する法律」(令和4年法律第66号。以下「改正法」)により、児童福祉法を改正し、児童生徒性暴力等を行った保育士について、登録取消しや再登録の制限などの資格管理の厳格化に関 する規定が整備されることとなったことを踏まえ、都道府県において資格管理の厳格化に関する運用が適切に実施されるよう基本的な考え 方等を示すとともに、保育士による児童生徒性暴力等の防止及び早期発見並びに児童生徒性暴力等への対処(以下「児童生徒性暴力等の防止等」という。)に関する施策を総合的かつ効果的に推進するために本指針を策定する。
2 児童生徒性暴力等の定義→児童生徒性暴力等は、教育職員性暴力等防止法第2条第3項に規定する児童生徒性暴力等をいう(法第18条の19第1項第3号)。
3 国、都道府県、市町村、任命権者等、保育所等の役割
(国の役割)
→厚生労働省においては、改正法の趣旨を踏まえ、保育士による児童生徒性暴力等の防止等に関する施策を総合的に策定し、実施する。
(都道府県の役割)→都道府県は、改正法の趣旨を踏まえ、保育士による児童生徒性暴力等の防止等に関する施策について、国と協力しつつ、その地域の状況に応じた 施策を策定し、実施する。また、保育士の資格管理の実施主体として、児童生徒性暴力等を行ったと認められる保育士について必要な措置を講ずる。
(市町村の役割)→市町村は、改正法の趣旨を踏まえ、都道府県や保育所等の関係者との連携を図りつつ、保育の実施主体として、保育士による児童生徒性暴 力等の防止等のために必要な措置を講ずる。
(任命権者等の役割)→ 保育士を任命し、又は雇用する者(以下「任命権者等」という。)は、保育士を任命し、又は雇用しようとするときは、データベースを活 用するとともに、任命又は雇用する保育士について、当該保育士が児童生徒性暴力等を行ったと思料するときは、速やかにその旨を都道府県 知事に報告する。
(保育所等の役割)→保育所等は、改正法の趣旨を踏まえ、関係者との連携を図りつつ、保育所等における保育士による児童生徒性暴力等の防止等に取り組むと ともに、当該保育所等に在籍する児童が保育士による児童生徒性暴力等を受けたと思われるときは、適切かつ迅速にこれに対処する。

第 2 保育士による児童生徒性暴力等の防止等に関する施策の内容に関する事項
1 児童生徒性暴力等の防止に関する施策
(1)保育士に対する啓発
→厚生労働省⇒全ての保育士が法の内容を理解し、児童生徒性暴力等の防止等に向けて適切に対応することができるよう、児童生徒性暴 力等の特徴や法及び基本指針により求められる措置等について周知を図るとともに、都道府県、児童生徒性暴力等の防止等に係る専門家と連携し、 保育士に対し、児童の人権、特性等に関する理解及び児童生徒性暴力等の防止等に関する理解を深めるための研修及び啓発の充実を図る。  都道府県、市町村⇒保育士による児童生徒性暴力等の防止等のための対策が専門的知識に基づき適切に行われるよう、保育士の研修及 び啓発の充実を図る。   保育所等⇒全ての保育士の共通理解を図るため、外部専門家を活用したり、ロールプレイ形式・ディベート形式を導入したりするなど の効果的な研修の工夫を図りつつ、保育士による児童生徒性暴力等の問題に関する園内研修や保育の振り返りなど様々な機会を捉えて実施するなど 取組の充実を図る。
(2)保育士養成課程を履修する学生への理解促進→保育現場において児童に対する児童生徒性暴力等を未然に防止していくため、指定保育士養成施設は、保育士養成課程を履修する学生に対して例えば以下の科目等を通じた指導や、保育実習の事前指導等の授業において、児童生徒性暴力等の防止等に関する理解を深 めるための取組を行うこととする。  
(3)児童及び保護者に対する啓発→ 厚生労働省、都道府県、市町村、保育所等においては、児童の尊厳を保持するため、児童及び保護者に対して、何人からも児童生徒性暴 力等により自己の身体を侵害されることはあってはならないことについて周知啓発に努める。また、児童に対して、職員等による児童生徒 性暴力等により自己の身体を侵害されることがあってはならないこと並びに被害を受けた児童に対して保護及び支援が行われること等につ いて周知啓発に努める。

2 保育士による児童生徒性暴力等の早期発見及び児童生徒性暴力等への対処に関する施策
(1) 早期発見のための措置及び相談体制の整備
(早期発見のための措置)
→保育士による児童生徒性暴力等の早期発見のため、市町村及び保育所等⇒保護者や保育士に対する定期的なアンケート調査や相談の実施等により被害を把握するための体制を整えるとともに、地域、家庭と連携して児童を見守ることが必要。
(相談体制の整備)→都道府県は、保育士による児童生徒性暴力等に関する通報及び相談を受け付けるための体制の整備等に必要な措置を講ずる。
(2) 保育士による児童生徒性暴力等の事実があると思われるときの措置
(基本的な考え方)
→都道府県は、児童や保護者からの相談などにより、保育士による児童生徒性暴力等の事実があると思われるときは、被害児童の負担に十 分に留意しつつ、関係機関との間で情報共有を図り、迅速に事案に対処するとともに、被害児童やその保護者に対して、必要な保護・支援 を行う必要がある。
(任命権者等による都道府県への報告)→任命権者等は、その任命又は雇用する保育士による児童生徒性暴力等の事実があると思料するときは、速やかにその旨を都道府県知事に 報告しなければならない。この報告は虚偽又は過失によるものを除き、守秘義務の規定に抵触するものと解してはならない(法第18条の 20の3)。
(都道府県による事実確認のための調査)→都道府県は、任命権者等からの報告等により、保育士による児童生徒性暴力等の事実があると思われるときは、任命権者等や市町村等と 連携し、被害児童の人権及び特性に配慮するとともに、その名誉及び尊厳を害しないよう注意しつつ、また、被害児童やその保護者の負担 に配慮しながら、当該事実の有無の確認を行うための調査(質問や報告徴求等)を行うことが求められる。
(事実確認等の実施)→事実関係の明確化に当たっては、被害児童や保護者等から聴き取りを行うことが考えられる。都道府県が調査を行うに当たり、特に自ら 被害を訴えることが困難な児童本人への聴取にあたっては、適切な支援と配慮を行う必要がある。
(都道府県間の連携)→任命権者等から、法第18条の20の3に基づき報告を受けた都道府県知事は、当該報告に係る保育士の登録先が他の都道府県である場合、 登録先の都道府県知事にその旨を通知するものとする。
(その他の事実確認等に関する留意事項)→ 保育士による児童生徒性暴力等に関する事実確認は、個々の事案の具体的な内容に基づいて行われるものであり、抽象的、一般的な基準に 従って判断されるべきものではないが、例えば、以下のような点を踏まえて事実確認・事実関係の明確化を行うことが考えられる。⇒ ・児童生徒性暴力等により懲戒免職・懲戒解雇されたこと(懲戒処分の判断を行う原因となった事実の確認)。 ・本人への聴取の結果、児童生徒性暴力等を行ったことを認めたこと。 ・医療、心理、福祉及び法律に関する専門的な知識を有する者など第三者の意見の聴取。 ・裁判所の判決記録(刑事又は民事の裁判記録)の活用
(児童と保育士の接触回避等)→ 任命権者等は、法第18条の20の3に規定する都道府県への報告の前においても、保育士による児童生徒性暴力等を受けたと思われる児童と 当該保育士との接触を避ける等当該児童の保護に必要な措置を講ずる必要がある。例えば、各保育所等において、当該保育士を担任から外し たり、児童と接触しない事務作業に従事させるなど、児童への影響が生じないようにすることが考えられる。
(保育所等に在籍する児童の保護及び支援等)→ 都道府県、市町村及び保育所等は、医療、心理、福祉及び法律に関する専門的な知識を有する者の協力を得つつ、被害児童の保護やその保 護者への支援を継続的に行うとともに、被害児童と同じ保育所等に在籍する児童やその保護者に対する必要な心理的支援等を行う必要がある。
(保育所等において児童と接する業務に従事する者による児童生徒性暴力等の防止等)→保育士以外の保育所等において児童と接する業務(当該施設等の管理下におけるものに限る。)に従事する者による児童生徒性暴力等(当 該施設等の児童に対するものに限る。)についても、早期発見のためのアンケートの対象にすることや、児童生徒性暴力等を受けたと思われ る児童との接触を回避するなど、保育士に準じた取扱いとする。
(3) 保育士登録の取消し
(改正法による規定)
→ 改正法により、児童生徒性暴力等を行ったと認められる場合について、保育士登録を取り消さなければならない事由に追加する改正を行っている。 保育士による児童生徒性暴力等は決して許されないことであり、改正法の趣旨を踏まえ、こうした非違行為があった場合には、保育士登録の取消 しについて、適正かつ厳格な実施を図る必要がある。
(留意事項)→ 保育士登録の取消しは不利益処分に該当することから、行政手続法(平成5年法律第88号)第13条に基づく聴聞が必要となる。

3 保育士の任命又は雇用に関する施策
(1)データベースの整備等
→ 国は、児童生徒性暴力等を行ったことにより保育士登録を取り消された者及びこれら以外の者のうち保育士登録を受けた日以後に児童生徒性暴力 等を行っていたことが判明した者(以下「特定登録取消者」という。)の氏名及び特定登録取消者の登録の取消しの事由等に関する情報に係るデー タベースを、施行期日(公布の日(令和4年6月15日)から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日)までに整備する(法第18条の 20の4、附則第1条)。   任命権者等が、保育士を任命し、又は雇用しようとするときに、個人情報の取扱いやセキュリティの確保を含め、データベースが適切かつ有効に 管理及び活用されるよう、国は、都道府県の協力も得ながら、具体的な運用マニュアルの作成及び周知徹底等の必要な措置を講ずる。 都道府県は、当該都道府県において登録を行った者が特定登録取消者に該当するに至ったときは、法第18条の20の4第1 項で規定する特定登録取 消者に関する情報をデータベースに迅速に記録するものとする(法第18条の20の4第2項)。
(2)保育士を任命又は雇用しようとするときの取組 →保育士を任命又は雇用しようとする者は、保育士を任命し、又は雇用しようとするときは、国のデータベースを活用するものとする(法第18条 の20の4第3項)。  データベースの活用は保育士を任命し、又は雇用しようとする全ての任命権者等に義務付けられているものであり、任命又は雇用を希望する者が 特定登録取消者に該当することがデータベースの活用等により判明した場合、その情報を端緒として、採用面接等を通じて本人に経歴等より詳細な 確認を行ったり、本人の同意を得た上で過去の勤務先に事実関係の確認を行うなど、法の趣旨にのっとり、十分に慎重に、適切な任命又は雇用の判 断を行う必要がある。

4 特定登録取消者に対する保育士の再登録に関する施策
(1) 特定登録取消者に対する保育士の再登録
(改正法による規定)→ 改正法により、刑事裁判で所定の罪の罰金又は禁錮以上の刑に処せられた保育士の登録に係る欠格期間は、同じく児童と接する教員の場 合と同様、
以下のように規定。⇒ ・禁錮以上の刑に処せられた場合は無期限 ・法の規定その他児童の福祉に関する法律の規定であって政令で定めるものにより罰金の刑に処せられた場合や登録取消し等による場合は3年。  特定登録取消者⇒その者の行った児童生徒性暴力等の内容等を踏まえ、当該特定登録取消者の改善更生の状況その他その後の事情により 再び保育士の登録を行うのが適当であると認められる場合に限り、再び保育士の登録を行うことができることとする(法第18条の20の2第1項)。
(再登録審査の基本的な考え方)→ 再登録審査の基本的な趣旨は、児童生徒性暴力等を行ったことにより登録取消し等となった保育士が、保育の現場に戻ってくるという事態はあっ てはならないということであり、再登録の審査に当たって、都道府県は、都道府県児童福祉審議会の意見を踏まえ、加害行為の重大性、本 人の更生度合い、被害児童及びその関係者の心情等に照らして、総合的に判断することが求められる。
(再登録が不適当と考えられる例)→上記の再登録審査の基本的な考え方を踏まえると、例えば、以下のような者に対し再登録することは、基本的に不適当であると考えられる。⇒過去に行った児童生徒性暴力等に高い悪質性が認められる者。加害行為の再犯防止のために一定の条件を要する者(例えば、医師による治療・服薬指導等を継続する場合に限り加害行為の再犯が見込まれない等)→保育士登録の取消期間中を含め、長期間に渡り児童と接しない職業等において加害行為を犯さなかったとしても、保育士として復職することにより 児童と接することが契機(トリガー)となって、再び児童生徒性暴力等を行う可能性が排除できない者。過去、特定登録取消者となった後に再登録を拒否され、その時から審査内容に関して大きな状況変化がない者 ・自己申告内容の重要な部分に明らかな虚偽が認められる者 等 。
(留意事項)→ 申請者や都道府県が被害児童及びその関係者に接し、当時の事案を想起させてしまうことで、被害児童等が再び心情を害するなどの二次的被害に つながることがないよう、再登録申請・審査に関する過程において、申請者や都道府県による被害児童等への接触は原則として行わないよう配慮す ることが望ましい。
(2)都道府県児童福祉審議会の意見聴取→ 都道府県による特定登録取消者に対する保育士資格の再登録を行うに当たって、あらかじめ都道府県児童福祉審議会に意見を聴かなければならな い(法第18条の20の2第2項)。


◎資料4−4 保育所等における使用済みおむつの処分について →調査の結果、多くの自治体がここ数年の間に使用済みおむつの処分を保育所で行うよう方針を示し ていることを踏まえ、以下の周知を行い、自治体の取組を後押しする。(令和5年1月23日事務連絡) @ 保育士や保護者の負担軽減にもつながることから、保育所等において使用済みおむつの処分を 行うことを推奨 A 保育所等における保管スペースの確保や衛生面の管理が課題となる場合等には、保育環境改 善等事業(感染症対策のための改修整備等事業)でおむつの保管用のゴミ箱の購入等が可能で あること B 使用済みおむつの処分の方針にかかわらず、保育所等においては、引き続き便の状態や回数等 を保護者へ伝える等、こどもの健康状態等の共有に配慮をお願いしたいこと

次回も続き「資料5 社会保障審議会児童部会放課後対策に関する専門委員会の議論状況について」からです。

第53回社会保障審議会児童部会 資料 [2023年03月25日(Sat)]
第53回社会保障審議会児童部会 資料(令和5年3月13日)
≪議事≫ 1.開会 2.最近の子ども家庭行政の動向について(報告) 3.閉会
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31896.html
◎資料1−1 こども家庭庁の組織体制の概要
1.概 要
→1官房2局体制発足。内部部局が350名、施設等機関が80名、合計430名。
2.主な組織構成→長官官房(企画立案・総合調整部門)、こども成育局、こども支援局。
○こども家庭庁組織図概要→長官をトップに長官官房、こども成育局、こども支援局の1官房2局体制として、審議官2、課長級ポスト14、室長級ポスト 11を設置(併任を除く)。
・ 定員→組織全体で430人(内部部局350人、施設等機関80人)。 組織図参照。

◎資料1−2 社会保障審議会児童部会の廃止及び小児慢性特定疾病対策部会の設置につ いて →現行の社会保障審議会から児童部会が(廃止)され、小児慢性特定疾病対策に関する施策は社会保障審議会児童部会として厚労省に残る。


◎資料2 出産・子育て応援交付金について
○出産・子育て応援交付金
(令和4年度第2次補正予算:1,267億円、令和5年度予算案:370億円)
1.事業の目的 →核家族化が進み、地域のつながりも希薄となる中で、孤立感や不安感を抱く妊婦・子育て家庭も少なくない。全ての妊婦・子育て家庭が安心して出産・子育てができる環境整備が喫緊の課題である。こうした中で、地方自治体の創意工夫により、妊娠期から出産・子育てまで一貫して身近で相談に応じ、様々なニーズに即した必要な支援につなぐ伴走型の相談支 援を充実し、経済的支援を一体として実施する事業を支援する交付金を創設す
る。
2.事業の内容→市町村が創意工夫を凝らしながら、妊娠届出時より妊婦や特に0歳から2歳の低年齢期の子育て家庭に寄り添い、出産・育児等の見通しを立てるための面談や 継続的な情報発信等を行うことを通じて必要な支援につなぐ伴走型相談支援の充実を図るとともに、妊娠届出や出生届出を行った妊婦等に対し、出産育児関連用品の購入費助成や子育て支援サービスの利用負担軽減を図る経済的支援(計10万円相当)を一体として実施する事業を支援する⇒妊娠時から出産・子育てまで一貫した伴走型相談支援と経済的支援のイメージ参照。
3.実施主体 →市区町村(民間等への委託も可)
4.補助率→令和4年度第2次補正予算 国2/3、都道府県1/6、市区町村1/6 ※システム構築等導入経費は国10/10。  令和5年度当初予算(案)→ ・伴走型相談支援:国1/2、都道府県1/4、市区町村1/4。  ・経済的支援:国2/3、都道府県1/6、市区町村1/6 ※クーポン発行等に係る委託経費は国10/10。
※ 本事業を継続的に実施するために必要な安定財源の確保については、12月16日に決定された与党税制改正大綱において、「出産・子育て応援交付金」の事業費 が満年度化する令和6年度以降において継続実施するための安定財源について早急に検討を行い、結論を得る」こととされていることを踏まえ、引き続き検討。

○「出産・子育て応援交付金」に関するこれまでの動き等→「10/28 「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」 閣議決定」から「2/13 自治体職員向けQ&A(第4版)発出」まで参照。

○伴走型相談支援と経済的支援の一体的実施のイメージと期待される効果について→全ての妊産婦・子育て家庭が安心して出産・子育てができるよう、妊娠時から出産・子育てまで、身近な伴走型の相談支援(※)と経済的 支援を合わせたパッケージとして充実し、継続的に実施。経済的支援を伴走型の相談支援と組み合わせた形で実施することにより、 相談実施機関へのアクセスがしやすくなり、結果的に必要なサービスに確実に結びつき、事業の実効性がより高まる。 (※)実施主体は子育て世代包括支援センター(市町村)(NPO等の民間法人が実施する地域子育て支援拠点、保育園等への委託も可能)。 SNS・アプリを活用したオンライン面談・相談も可。産後の育児期にも、子育て関連イベント等のプッシュ型の情報発信、随時相談対応の継続実施。

○「出産・子育て応援交付金」事業のポイント(全体像)→地方自治体におけるこれまでの取組を活かしながら、地域の実情に応じて本事業に取り組むことができるよう、地方自治体の創意工夫 に基づく柔軟な仕組みとする。  「伴走型相談支援」と「出産・子育て応援ギフト」を組み合わせた形で、全ての妊婦・子育て家庭のニーズに即した効果的な支援となる よう工夫し、この支援を早期に対象者に届けることを目指す。⇒伴走型相談支援・出産・子育て応援ギフトは一体で実施される。

○検討状況の ア ン ケ ー ト結果(都道府県 ・市区町村) ※ 1 月 6 日 時 点
・本事業の実施に向けた地方議会での予算案の提案・議決時期→(都道府県)回答数:47自治体。(市区町村)回答数:1741自治体
・事業の開始時期(目処・予定)→(市区町村)回答数:1741自治体。 参照のこと。

○出産・子育て応援交付金事業を開始している自治体の取組事例→令和5年1月以降に事業を開始した市町村の中には、これまでの市独自の取組を活かしながら、国から提示した 出産・子育て応援交付金のナショナルミニマムな事業内容と組み合わせた様々な創意工夫の取組が始まっている。今後の事業の効果的・効率的な運営の参考に資するよう、 令和5年3月3日に、出産・子育て応援交付金事業の事例集(第1版)を公表。 事例集で紹介している特徴的な取組事例の概要は⇒「@栃木県さくら市」から「F福岡県北九州市」まで。


◎資料3 児童福祉法施行令の一部を改正する政令案及び児童福祉法施行規則の一部を改 正する省令案について↓
○児童福祉施設に対する実地検査に係る政令等の改正について
1.現行制度(児童福祉法施行令第3 8 条)
→都道府県知事は、当該職員をして、一年に一回以上、国以外の者の設置する児童福祉施設が法第四十五条第一項の規定 に基づき定められた基準を遵守しているかどうかを実地につき検査させなければならない。
2.分権提案及びその対応→【提案内容】⇒ (略)昨今の新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点より、現地への立入を控えている。(略)今後もしばら く実地での監査の未実施が続く可能性が高い。そのため、今般のコロナ禍のような状況下においても法定の指導監査が 実施できるよう、現地を伴わずリモート等による実施について検討をお願いしたい。
・【令和4年の地方からの提案等に関する対応方針(令和4年12月20日閣議決定)抄 】 児童福祉施設に対する一般指導監査については、新型コロナウイルス感染症等の感染拡大防止等の観点から、保育 等の質の確保と実効的な指導監査等の両立に留意しつつ、令和4年度中に政令を改正し、実地によらない方法での 実施を可能とする。

○児童福祉施設に対する実地検査に係る政令改正
3.今後の予定→報告書の内容に沿った以下の内容で政令等の改正を実施予定。
・政令等改正案→引き続き実地検査を原則。例外的に、以下のいずれかの場合には実地によらずとも検査を実施できることとする。⇒天災その他やむを得ない事由により当該年度内に実地検査を行うことが著しく困難又は不適当と認められる場合→以下の@〜Bのすべてを勘案して実地検査が必ずしも必要でないと認められる場合→ @前年度の実地の検査の結果 A当該児童福祉施設が所在する都道府県における前年度の実地の検査の実施状況 (※)管内の児童福祉施設に対する前年度の実地検査の実施状況が5割以上の都道府県(令和5年度は、管内の児童福祉施設等の5割以 上に実地による検査を行う計画を立てている都道府県) B当該児童福祉施設を設置してからの年数。 (※)目安として児童福祉施設を設置してから三年を経過していること。
・合わせて、保育等の質の確保と実効的な指導監査を両立させるため、以下の取組をあわせて行う予定(4項目あり)→検査の実施率向上のための取組(実地の検査を前提とした体制整備の確保、検査の実施状況の公表、検査実施率が低い等 一定の都道府県等における検査実施率向上に向けた目標値等の設定 等)。  実地によらない検査を行う際の留意点の提示(書面確認のみではなく、テレビ会議、電話を組み合わせて実施、実地によ らない検査で疑念が生じた場合等には、速やかに実地の検査に切り替え 等)。  特別指導監査の適切な運用(不適切な保育が疑われる事案の情報提供・相談等を受けた場合に特別指導監査(実地)で事 実関係を確認、必要に応じ事案の公表、改善勧告、改善命令又は事業停止命令)。  一般指導監査で、より優先的かつ重点的に確認すべき施設や事項の提示(令和5年度はこどもの安全管理や適切な保育・ 支援の実施に関する項目を検討)。

次回も続き「資料4−1 こどものバス送迎・安全徹底プランについて」からです。

第7回「強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会(オンライン開催)」資料 [2023年03月24日(Fri)]
第7回「強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会(オンライン開催)」資料(令和5年3月13日)
≪議事≫・強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会報告書(案)について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31703.html
3. 強度行動障害を有する者の地域における支援体制の在り方 ↓
(3)日常的な支援体制の整備と支援や受入の拡充方策
【在宅での暮らしを支える支援】
→強度行動障害を有する者の在宅生活を支えるためには、通所系サービス、短期入所、訪問系サービスが地域で安定的に提供されるよう体制の整備を進めていくことが重要。強度行動障害を有する者の通所先として主な受け皿となる生活介護⇒強度行動障害を有する者以外にも幅広い支援が必要な障害者が利用しており、その中で強度行動障害を有する者の受入れを進めるための取組を進めていくことが必要。短期入所⇒強度行動障害を有する者を受け入れる体制が十分でなく利用 したくても利用できないという実情もある。短期入所での受入れを進めるための方策を講じていくことが必要。 行動援護⇒本人の特性を理解して、適切な関わりをしながら、本人の楽しみと なる外出を支援する、暮らしを支える上で欠かせないサービスであるが、ヘルパー 不足が非常に深刻なことや、利用ニーズが平日の通所サービス終了後の数時間と土日祝日に集中すること等もあり、支援の提供が限られている地域も多い。市町村 において支援ニーズを適切に把握し、そのサービス確保に努め、必要な人が行動 援護を利用できるための取組を進めていくことが必要である。 行動援護や重度訪問介護は、他のサービスと組み合わせて支援を組み立てることが有効であるが、一部の自治体において、行動援護や重度訪問介護を使うと他 のサービスが使えないという判断を示されている実態がある。市町村の支給決定 において、在宅の強度行動障害を有する者とその家族を支えることを十分に配慮し、適切なサービス提供が図られるように周知していくことが必要。 重度障害者等包括支援⇒強度行動障害で状態が安定しない場合に本人の状 態に応じて柔軟に個別支援が可能なサービスであり、有効な活用事例も見られる が、全国的に利用が少ない現状があることを踏まえ、事業に取り組みやすくするた めの方策を講じていくことが必要。強度行動障害の状態によって、通所系サービスに通えない状況となった場合には、必要な期間において、行動援護や重度訪問介護、重度障害者包括支援による 個別支援の活用が有効と考えられる。また、これらの支援を活用しながら、通所サービス等の利用につなげていくなど、具体的なサービス利用や支援方法について 周知していくことが必要である。
【グループホーム(共同生活援助)】→少人数の生活であることから、生活環境や支援内容を個別化しやすく、一人一人の特性に合わせやすいという利点、通所系サービスや行動援護を利用して個別の外出ができるなど、一人一人に合った生活を組み 立てやすいという利点もある。強度行動障害を有する者の居住の場として、受入れ の体制整備を進めて行く必要がある。 一方で、共同生活援助は少ないスタッフで支援するため行動障害の状態が悪化した場合に応援体制が取りにくいこと、心理面も含めたスタッフの負担が大きい課題がある。強度行動障害を有する者を支援する上では、専門的知識を持った中核的人材を含めたチームで支援にあたることが重要であることも踏まえ、共同生活援助で安定的に強度行動障害を有する者を支えるための取組を進めていくことが必要である。
【障害者支援施設】→強度行動障害を有する者への支援⇒環境調整が非常に重要であるが、障害者支援施設は、それぞれの障害特性に見合った環境を提供することが難 しい場合がある。現状、障害者支援施設で多くの強度行動障害を有する者が生活する中で、これらの者の地域移行に向けた取組を進めつつ、障害者支援施設における強度行動障害を有する者への障害特性のアセスメントと環境の調整等の標準 的な支援を進め、支援スキルを一層向上すること。 障害者支援施設⇒地域の支援体制の中で、行動障害の状態が悪化した者を 集中的に支援する必要がある場合の受入れ(3(4)参照)や、緊急の短期入所など、重要な役割・機能を果たすことが期待される。 受入れた者の生活の支援を行うとともに、移行先の確保を含めた移行 支援を行うことも重要である。
【地域生活支援拠点等による緊急対応】→地域で暮らす障害者の緊急時の支援や、障害者支援施設や病院からの地域生活への移行支援を行うことが求められており、強度行動 障害を有する者とその家族が地域で安心して生活する上で重要な役割・機能を担 っている。各市町村において地域生活支援拠点等の整備を進めるとともに、その 機能の充実に取り組んでいくことが必要。 地域生活支援拠点等において強度行動障害を有する者の緊急時の対応を行う 上では、予め支援の対象となる者とその特性や支援ニーズを把握しておくことが重 要。強度行動障害を有する者の中には、様々な理由によりサービス提供に つながっていない者もいることから、自治体や関係機関と連携してその把握を進めることが重要。 強度行動障害を有する者は、地域生活支援拠点等の緊急短期入所の登録をしている場合であっても、実際には支援が難しいということで緊急時に受け入れられ ないという場合もある。強度行動障害を有する者が利用できる短期入所の整備を 含め、実効性のある支援体制の整備を進めていく必要がある。 在宅で家族と同居しており、サービスは生活介護だけというケースも考えられるが、日中の支援を行う生活介護事業所には、慣れた支援者がおり、本人への支援 環境も整えられているという状況もあり、地域生活支援拠点等の整備や緊急時等 の支援にあたっては、入所施設や居住系の事業所だけではなく、そういった事業所 や職員の活用も進めていくことが重要である。
【強度行動障害が特に強い状態にある者の評価の在り方と支援や受入の拡充方策】→サービスの支給内容(行動援護や 重度訪問介護)や報酬上の評価(加算)を決定する仕組みとして、客観的な指標、 基準を用いて点数化し、それを基に決定する現行の仕組みは、手続きの透明性・ 公平性を図る観点から重要である。 行動関連項目の評価は、行動上の障害が生じないように行っている支援や配慮、投薬等の頻度を含め判断することとされており、「行動上の障害が現れた場合」と「行動上の障害が現れないように支援している場合」は同等の評価となるが、 この取扱いについて、市町村の認定調査員の理解が不足しているケースも見受けられるため、改めて周知徹底を図ることが必要。 認定調査員のスキルとして、行動関連項目から現状の支援につなげられる調査員はいない。調査対象に強度行動障害を有する者がいることを想定し、行動障害 について一定の専門性を持った調査員を育成していくことも重要。 強度行動障害の状態が現れる状況は、多面的に評価する必要がある。例えば、 あるところで抑制的な対応をしていると、そこでは行動障害が出ないが、それ以外 のところで非常に強く出てしまうということがあることを踏まえ、家庭と日中活動場面等の複数の場面での状況について聞き取りを行う等の対応を進めることが重要。 現在の行動関連項目は、制度化の経緯として行動援護の判定基準として設定さ れたという背景があるが、現在は制度が変遷して、暮らしの場面での評価にも利用 されている。また、支援の頻度が重視されているが、頻度が少なくても、重大な自傷他害行為等の影響は大きいため、行為の内容や強度の評価も重要と考えられ る。評価方法の変更は現在の支援対象者への支援に影響することにも十分留意しつつ、このような点も継続的に検討していく必要がある。 ○ 現状は行動関連項目の合計点が 10 点以上で重度障害者加算の対象、10 点の者と点数の非常に高い者(最大で 24 点)では、必要な支援の度合い が大きく変わってくる。このような支援が困難な状態像の者がサービスの受入れに つながっていない状況も踏まえ、受入拡大や支援の充実の観点から、10 点という 区切りだけではなく、より高い段階を設定して、報酬面に反映していくことが必要。 点数の非常に高い者を支援するには、十分な人員体制とともに、専門性のある 職員の配置や職員育成のための研修費、外部からのコンサルテーションの費用や 施設設備の改修費等、様々なコストが必要になることを踏まえ、報酬の在り方を検 討すること。 報酬は、単に点数の非常に高い者を受け入れていることや研修を受け ている人材を配置していることを評価するのではなく、状態の改善に有効な支援の 要素を設定し、それを実施しているかどうかを要件とするような仕組みを検討する こと。 また、強度行動障害を有する者は虐待の被害や身体拘束等を受けることが多い ことを踏まえ、支援体制が十分でない中で安易に受け入れることによる権利侵害を 防止するための方策についても検討する必要がある。 強度行動障害が特に強い状態にある者への支援は、小集団での支援も難しく、訪問系サービスを活用した個別対応のさらなる活用の検討が必要である。

(4)状態が悪化した者に対する「集中的支援」の在り方
【基本的な考え方】→状態が悪化することでサービスにつながらない、在宅で家族と一緒に暮らさざるを得ない事例がある。グループホームなど障害福祉サービスを利用していても非常に行動が激しくなり、生活が難しくなった者、支援現場でも強度行動障害を有する者の状態が悪化し課題となる行動 が頻発するような状態になった場合に、目の前の対応に追われて支援を振り返る 余裕がなくなり、職員が疲弊し支援力が落ちていくという状況もある。
状態が悪化する前から中核的な人 材を中心とするチームによる支援が適切に行われることが重要であるが、状態が 悪化した場合には、担当する支援者に任せるのではなく、地域全体で本人や家族、 事業所を支え、状態の安定につなげていくことが重要。 強度行動障害を有する者が状態の悪化により在宅やグループホームにおいて生活が難しくなった場合⇒障害特性や行動の要因分析等の適切なアセスメントを 行い有効な支援方法を整理した上で環境調整を集中的に実施し、状態の安定を図 ることが有効、障害者の権利擁護の観点からも、こうした集中的支援の取組を進める必要がある。 集中的支援⇒強度行動障害支援者養成研修で示された標準的な支援 の手法に基づくアセスメントや環境調整を実施することが重要であり、アセスメント によって整理した関わり方を基に今後の支援や障害福祉サービスの利用調整を行うことが重要である。
【広域的支援人材(仮称)のコンサルテーションによる集中的支援】→集中的支援の具体的な方策⇒まず、広域的支援人材が事業所等を集中的 に訪問等してコンサルテーションを実施し、適切なアセスメントと有効な支援方法の 整理を共に行い環境調整を進めていく方策が考えられる。 広域的支援人材のコンサルテーションによる集中的支援⇒広域的支援人材の派遣に対してインセンティブ等を設定し人材を派遣することに積極的に協 力してもらうための工夫が必要になる。
【居住支援等を活用した集中的支援】→在宅の場合や、グループホーム等に入居したまま対応することが困難な場合、グループホーム、施設入所や短期入所を活用して、一時的に環境を変えた上で、適切なアセスメントを行い、有効な支援方法を整理した上で元の住まいや新たな住ま いに移行する方策も考えられる。 集中的支援を行う居住支援や短期入所⇒中核的人材が中心となりチームで支援を行うとともに、アセスメントと支援方法の整理を進めることが求められる。地域の広域的支援人材が、集中的支援を行う事業所を支援するととも に、送り出した事業所に対して人材育成や環境調整を行うなど、集中的支援後の 受入体制を整備することが求められる。その際、集中的支援における標準的な支 援に基づく支援方法を受入先でも着実に引継ぎ、一貫した支援を継続すること。 また、相談支援事業所等が、集中的支援のニーズ把握や、集中的支援後に利用する障害福祉サービスの調整や関係機関との連携の調整を行うなど、集中的支援の前後をフォローできる体制を構築すること。 居住支援等を活用した集中的支援⇒集中的支援後の移行先の確保 が課題であり、地域の中で受入先を確保する仕組みを構築しておくことが必要。例えば、送り出した事業所が地域の広域的支援人材による集中的支援後の受 入体制整備のためのコンサルテーションを受けることを、集中的支援を受けるため の条件として設定する工夫も考えられる。 【集中的支援の推進に向けて】→集中的支援の実施のためには、適切なアセスメントを行い有効な支援方法を整 理した上で、環境調整を集中的に実施できる広域的支援人材や、現場の中核的人 材を確保する必要があり、国はその育成を進めることが重要である。集中的支援⇒支援ニーズや専門性のある人材の実情を踏まえれば、 各都道府県・指定都市や圏域単位といった広域で実施体制を整備していくことを基 本とすることが考えられる。この場合であっても、各市町村における地域の強度行 動障害を有する者への支援体制と連動させて、全ての地域を漏れなく支援できるよう、体制を構築することが必要。 一旦状態が改善しても、本人の状況や家族など周囲の環境の変化の中で再度 状態が悪化することもあるため、地域の中で市町村が中心となって継続的に フォローする体制を整備することが必要。 集中的支援の実施⇒(自立支援)協議会等において実践報告を行うなど、取組の共有や PDCA サイクルを回しながら改善を図っていくことが重要。 地域に強度行動障害に対応できる事業所数が十分ではなく、かつ、対応できる 事業所においても、人員など支援体制に余裕がない中で、職員、事業所共に疲弊 してしまうという現状がある。状態が悪化した場合の集中的支援と合わせて、平時から、強度行動障害者を有する者への支援に係る知識や技術を地域の事業所に 広げ、そのスキルを向上するための取組を進めることが必要である。

(5)こども期からの予防的支援・教育との連携→幼児期からの個々のこどもの特性と家族の状況に応じた適切な関わりが、将来の強度行動障害の状態の予防につながると考えられる。幼児期からこどもの強度 行動障害のリスクを把握し、家族を含めてライフステージを通して地域生活を支え ていく体制づくりが必要。 3歳までに強度行動障害の状態となる高リスクのこどもを把握し対応していくこと 。強度行動障害を有する児者の保護者へのインタビュー調査の結果⇒3歳児健診までに睡眠の問題、多動性、こだわりが非常に強かった児が一 定数おり、小学校時代(10 歳以降)に強度行動障害の諸症状が悪化し、思春期で かなり顕著になっていくというパターンがみられた。 強度行動障害の状態を予防するためには、3歳児健診等で、重度の知的障害を 伴う自閉症のあるこどもの中で特に睡眠の問題があり、こだわりが強く衝動性があ るこどもを把握して、早期にこどもと家族への支援を開始することが重要。 幼児期・学童期・思春期の支援⇒知的障害と自閉スペクトラム症を はじめとする発達障害の特性に応じた一貫した支援を福祉と教育が連携して行 い、障害特性のアセスメントや環境の調整に取り組むなどの、行動上の課題を誘 発させない支援を提供していくことが必要である。 強度行動障害が重篤化する前にアプローチすることが重要であり、特別支援学校 と児童発達支援センターや放課後等デイサービス等が連携して支援にあたる体制 づくりを進めることが必要。 強度行動障害の状態を予防する観点から、児童発達支援や放課後デイサービス の支援の専門性を上げることが重要。地域の児童発達支援の中核となる児 童発達支援センターの機能強化を進め、強度行動障害の状態を予防する観点も 含めて、児童発達支援事業所や放課後等デイサービス等に対してスーパーバイ ズ・コンサルテーションを行う取組を進めることが必要。 中学生・高校生年代の強度行動障害を有する児の実態把握を進めるとともに、 学校を卒業した後の成人期における地域での生活も見据えて、強度行動障害の状 態を予防するという観点から支援を進めること。 在宅の強度行動障害を有する児を支援するため、専門性を有する人材が、家庭 や事業所、医療機関等を訪問して調整を行ったり、複数の事業者の定期的な連携会議に参加して情報共有する等、ライフステージや関係機関の支援を隙間のないような形でつないでいく取組を進めることも重要。 強度行動障害の状態となるリスクの高いこどもへの対応を行う上では、母子保健施策や子育て支援施策と連携しながら、家族を孤立させずに支えるための方策を 講じていくことも必要。例えば、家族がこどもの障害特性を理解して障害特性に応じて子育てができるようにする支援や、育児の困り感に対する心理的な支 援、他の家族とのつながりをつくる支援、必要に応じて障害児通所を含む障害福祉サービスの利用等を個々の家族の状況に応じて組みたてることなどが考えられる。 市町村⇒基幹相談支援センターや障害児相談支援事業所、児童発達 支援センター等と連携し、また、地域の(自立支援)協議会(こども部会)や、要保護 児童対策地域協議会等も活用しながら、地域の強度行動障害を有する児を把握し、その支援ニーズを踏まえた地域の支援体制づくりを進めていくことが必要。 関係機関が連携して支援にあたることが重要であり、行政、福祉、教育、医療等の関係機関によるネットワークづくりを進めていくことも重要。 こども期にどういう支援が行われ、どのような環境において本人が落ち着けるの かといった情報も含め、こどもと家族の情報を整理・蓄積し、18 歳前後の移行期において、大人の支援体制に引き継いでいくことが重要である

(6)医療との連携体制の構築
【地域の支援ネットワークの中での精神科医療】
→ 医療で強度行動障害を有する者を完全に治すことは難しく(医学モデルでの治療は難しく)、対応の仕方や環境によって状態が良くなったり悪化したりすることを前提に、環境との相互作用であることを認識して、医療の充実と併せて、福祉や教育 と連携した支援を進めていくことが必要。 強度行動障害を有する者への精神科医療⇒薬物による鎮静だけでは なく、医療・福祉で相互に乗り入れて支援を行っていくことが重要。入院⇒移行先を見据えた介入を行い、退院後に自宅やグループホーム等 で生活できるように、入院中から福祉との連携を行うことが重要。さらに、入院の長期化を防止する観点からも、標準的支援の実践を進めていくこと。 精神科医療が障害福祉サービスと連携して、地域の中で必要な支援の一部を担っていくこと。 強度行動障害を有する者の状態が悪化している等により、グループホーム等の 障害福祉サービスで支えきれない場合に、必要な精神科医療を受けられるよう連携を推進していくことも重要。 強度行動障害を有する者に対する精神科医療の技術・知識を高めるとともに、福祉等との連携を推進することが重要であり、精神科の救急病棟、一般病棟、国立 病院機構の専門病棟、公立病院の専門病棟等、それぞれの状況を踏まえた福祉 等との連携のあり方を整理していく必要がある。 患者数や専門性の高さ等により、多くの一般精神科では知的障害・発達障害の入院患者に対して、標準的支援を導入することが困難な状況がある。 強度行動障害を有する者を地域で支える中で、各精神科医療機関がその機能を果たしていく ためには、一般精神科での知的障害・発達障害者への支援の専門性を担保していくことが重要であり、一般精神科の医療従事者が強度行動障害を有する者の障害 特性や支援手法の理解を深める取組を進めていくことが重要である。 強度行動障害を有する者への医療面での支援⇒日常生活の場で必 要な支援が提供され、家族支援にもつながることから、主治医と相談し、訪問看護 を活用していくことも考えられるが、より重度な対象者に個別的な質の高い支援を 提供するためには、訪問看護事業所の看護師等へ強度行動障害を有する者の障 害特性や支援手法の理解を深める取組を進めていくことが重要である。
【身体疾患の治療】→身体疾患の治療は、「急性期治療」「治療後の管理」「検診」「予防接種」等多岐に わたっているが、強度行動障害を有する者に対応できる体制を有する地域は限られている。強度行動障害を有する者が身体疾患の治療を受けられる体制づくりを 進めていくことが必要であり、治療に係る負担も踏まえた報酬上の評価について検討を進めることが必要。 また、福祉側から日頃の標準的支援の情報を医療側に提供したり、医療側からも福祉側の情報を求めていくなど相互の連携を強化していくことが重要。内科的、外科的な入院治療を受ける必要があるときに、重度訪問介護を利用することで、入院時の意思疎通の支援やその他の必要な支援を受けることができる。 必要な場合にサービスを利用できるよう、重度訪問介護の事業所の拡大等を進め ていくこと。 強度行動障害を有する者は、過去の嫌悪体験、未経験のことへの抵抗、新規場 面への負荷等から、身体疾患への治療等の際に病院を受診・通院することが難しい 場合がある。こうした場合に診療が可能となるよう、強度行動障害を有する者 に対応できる訪問診療の体制を強化していくことが必要。医療的なケアが必要な強度行動障害を有する児者⇒医療型短期入所を利用することが可能であるが、その受入れを一層進める観点からも、同サービスの従事者等が標準的支援を行うための知識や技術を習得するための取組を進めることが重要である。

(7)まとめ〜強度行動障害を有する者の地域における支援体制の構築に向けて〜
【基本的な方向性】
→強度行動障害を有する者に対しては、障害特性を踏まえて機能的なアセスメントを行い、強度行動障害を引き起こしている環境要因を調整することを標準に、行動上の課題を引き起こさないための予防的な観点も含めて標準的な支援を行うこと。また、家庭の状況等を含めてアセスメントを行い、家族も含めて支 援を進めていくこと。 強度行動障害を有する者の支援⇒特定の事業所、特定の支援者だけで支えるには限界があり、地域の中で複数の事業所、関係機関が連携して支援を行う体制を構築していくこと。 現場の事業所⇒チーム支援の要となり、適切な支援の実施をマネジメ ントする中核的人材を中心に、強度行動障害支援者養成研修(基礎・実践)の修了者を含めたチームによる支援を進めていくことが必要。 また、各地域において、高い専門性を有する広域的支援人材等が事業所へのコンサルテーション等による指導・助言等を行い、事業所の支援力の向上や集中的支援による困難事案への対応が行われる体制を整備していくことが必要。 地域の中では、相談支援事業所や基幹相談支援センターのコーディネート・マネジメントの下、強度行動障害を有する者の暮らしに応じて、各障害福祉サービス事業所がそれぞれの役割を果たしながら連携して支援にあたる体制を整備していくこと。地域生活支援拠点等による緊急時の対応体制についても 整備を進めていくことが必要であり、障害福祉分野のみならず、教育、母子保健・子育て支援、医療等の分野 の関係機関が連携した支援体制を整備していくことが必要。 強度行動障害の状態は一時的なものでなく、こども期から高齢期に至るまで、不適切な関わりによって、どの時期にでも引き起こされる。関係機関が連携し本人 や家族の情報を適切に引き継ぎながら、ライフステージごとに切れ目なく支援が提供される体制を整備していくことが必要。 全国どの地域でも、強度行動障害を有する者とその家族が適切な支援を受けて 安心して暮らすことができるよう、市町村・都道府県・国は、それぞれの役割を果たしながら、地域の支援体制づくりや人材育成を進めていくことが必要。
【市町村・都道府県・国の役割】市町村⇒地域の実情に応じて近隣市町村と連携・協働して(この場合は圏域で)、地域の強度行動障害を有する者とその支援ニーズを把握し、それを踏まえて 地域における支援体制の整備を計画的に進めていくことが求められる。 基幹相談支援センターや地域生活支援拠点等の整備、相談支援事業所や障害福祉サービス事業所の確保を進め、それぞれが連携して支援にあたる体制の整備を進めていくこと。教育や母子保健・子育て支援分野の関係 機関との連携体制を構築していくことが必要である。 (自立支援)協議会や要保護児童対策地域協議会等を活用しつつ、また、障害福祉計画や事業者指定(指定更新)に関する意見・条件の仕組みを活用した地域の事業者の参画に向けた取組等により、地域の支援体制の整備を進めるとともに、その改善や充実を図っていくことも重要。 都道府県⇒専門的・広域的な見地からの支援体制の整備や市町村支援を計 画的に進めることが求められる。 特に、都道府県が設置する発達障害者支援センター等も活用しながら、高い専門 性を有する広域的支援人材等を配置し、事業所の支援力の向上や集中的支援による困難事案への対応が行われる体制の整備を進めていくこと。また、医療分野の関係機関との連携体制を構築していくことが必要。 強度行動障害支援者養成研修(基礎・実践)を実施し、人材育成を進めるととも に、管内市町村の支援体制整備を財政面・ノウハウ面から支援していくことも求められる。 (自立支援)協議会や発達障害者支援地域協議会を活用して、支援体制の整備 を進めるとともに、その改善や充実を図っていくことも重要。 国⇒中核的人材・広域的支援人材の育成を進める、市町村や都道府 県による地域の支援体制整備を財政面・ノウハウ面から支援していくことが求めら れる。
【支援体制の構築を進めるために】→人材や地域資源の不足等により、市町村において支援のために必要な機能の全部又は一部が確保できない場合には、近隣の市町村、もしくは都道府県と連携・協働し、その機能を確保して必要な支援が提供されるようにすることが重要であり、 広域で階層的な調整機能が働くように、地域の支援体制の整備を進めていくこと。 自治体において、強度行動障害を有する者の地域の支援体制の整備が着実に 進められるよう、支援ニーズを適切に把握し、障害福祉計画や障害児福祉計画で 道筋を定めて取組を進めていくようにすることが重要。 強度行動障害の状態を起こさなくても良い支援を日常的に行うことが重要であり、支援者や家族、教育等の生活に関わる関係者が、標準的な支援の知識を共有し、そうした共通した支援の考え方を地域の中に拡げていくこと。 強度行動障害を有する者とその家族の支援にあたる関係者が、地域単位、さらには全国単位のネットワークを構築し、連携・協働して支援にあたるとともに、知見や好事例の共有等により支援力の向上や支援体制の充実を図っていくことが重要。 強度行動障害を有する者への支援に関して、支援者がどの程度アセスメントを行 い、それに基づいて標準的な支援を行っているか、また支援の専門性向上のため の研修を受講している等の観点を含め、支援実施に関する評価を行い、取組を改善していく仕組み⇒検討することも考えられる。

4.おわりに →本報告書⇒強度行動障害を有する者と支援の現状を整理するとともに、支援人材、支援ニーズの把握と相談・調整機能、日常的な支援体制、状態が悪化した 場合の集中的支援、こども期からの予防的支援、医療との連携体制といった各論 についての整理を前提に、地域における支援体制の在り方の全体像を示し、その 構築に向けた今後の道筋を示した。 強度行動障害を有する者とその家族への支援の体制づくり⇒支援人材の育成や報酬上の評価などは講じられてきたものの、各地域、各支援者の個別の取組に委ねられていた部分が大きかったともいえる。本報告書を踏まえて、全国 の自治体において、地域の実情に応じて、行政、様々な事業者、関係機関、支援 者が同じ方向感をもって個別の支援や地域の支援体制の構築を進め、困難を抱える当事者やその家族に適切な支援が確実に届くようになることを期待する。 強度行動障害を有する者の地域支援⇒各地域における支援体制の構 築の状況や現場における支援の状況等を注視し、支援体制や支援の取組の更な る充実に向けて、今後も引き続き検討を行っていくことが重要である。 なお、今回の検討会では、これまで行政や現場で用いられてきた「強度 行動障害」という用語を使用して議論を行い、本報告書においても使用しているが、複数の委員から、障害ではなく状態を表すものであり不正確な理解につながること、悪 い印象を与えるおそれがあることなどから、用語の変更を検討すべきとの意見があった、教育や医療など関係分野において共通の概念となるように留意しつ つ、検討していくことが求められる。 令和6年4月からは新たな障害福祉計画・障害児福祉計画期間がスタート。 それに向けて、各自治体において計画の策定が進められるとともに、国において は、障害福祉サービス等報酬改定の検討が進められることとなる。国及び自治体⇒本報告書を踏まえて、これらの対応を進めることを期待する。 強度行動障害を有する者への支援は高い支援スキルが求められるが、状態の 改善が順調に進むとは限らないという意味でも難しい支援である。 一方、全国には、支援者、法人、地域の関係者の適切な支援により、不安定な 状態から改善し、穏やかな表情を取り戻して暮らしている当事者もいる。 全国各地域で支援体制の構築が進み、強度行動障害を有する者とその家族が、安心して暮らすことができる社会が実現することを強く望む。


◎参考資料1 強度行動障害を有する者の地域支援体制イメージ(案)
・強度行動障害を有する者(家族)中心に、国、国立のぞみの園、都道府県/政令市、市町村が「状態像」の変化を目指して、地域支援体制イメージを描けるような俯瞰図になっています。

◆体制整備が、令和6年度からになっていますが、一刻も早く政府主導で着手してもらいたいと願っています。アタッチメントをどのように実践するのかが課題になりますね。

次回は新たに「第53回社会保障審議会児童部会 資料」からです。

第7回「強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会(オンライン開催)」資料 [2023年03月23日(Thu)]
第7回「強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会(オンライン開催)」資料(令和5年3月13日)
≪議事≫・強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会報告書(案)について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31703.html
◎資料1 強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会報告書(案)
1. はじめに(検討の背景)↓
○ 自閉症や知的障害の方で強度行動障害を有する者は、その特性に適した環境調整や支援が行われない場合には、本人の困り事が著しく大きくなって行動上の 課題が引き起こされるため、個々の特性に応じた関わり方や環境の整備など適切 な支援の継続的な提供が必要
。 しかし、現状では、障害福祉サービス事業所で受入体制が整わず、サービスが 十分に提供されないことで、同居する家族にとって重い負担となることや、受入れた事業所においても適切な支援を提供することができず、意欲のある支援者が苦悩・疲弊する中で本人の状態がさらに悪化するなどの実情もある。
○ 今後の制度見直しについて議論された社会保障審議会障害者部会の報告書(令和4年6月)では、強度行動障害を有する者への支援について以下の指摘がなされた。↓
・ 強度行動障害や高次脳機能障害を有する者、医療的ケアを必要とする者等の 重度障害者の支援体制の整備が課題。 その支援に際しては、強度行動障害は、生来的な障害ではなく、周囲の環境や関わりによって現れる「状態」であり、児童期からの適 切な支援や、本人の特性に合った環境調整等によって、状態が大きく改善され 得るものである点に十分留意して検討が進められる。 継続的に適切な支援を行うためには、グループホームや障害者支援施設など複数の事業所で支えていく仕組みが必要。グループホームや在宅で状態が悪化した強度行動障害を有する者に対し、環境 を一時的に変えて、適切なアセスメントや環境調整を行った上で、本人の特性に 合うよう環境調整した元の住まいや新たな住まいに移行するための集中的支援をグループホーム、障害者支援施設等で当該支援を行うための具体的方策を検討すべき。
・地域での受入が困難な強度行動障害を有する者への支援は、研修の修了者に加え、適切な指導・助言ができる中核的人 材の養成や外部機関による専門的助言の活用等、より専門性の高い人員体制を確保するための方策が検討。 強度行動障害の点数が特に高い者や高次脳機能障害を有する者など特に支援 が必要な者を評価するための基準を検討した上で、報酬上の評価や支援体制 の在り方について検討すべきである。
○ こうした状況を踏まえ、強度行動障害を有する者やその家族が地域で安心して暮 らしていけるようにするための支援体制を検討するため、「強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会」を開催。本検討会では、強度行動 障害を有する者の地域における支援体制の在り方や、適切な支援を提供できる支 援人材の育成・配置、行動障害が強い者の評価の在り方などを中心に議論を行った。また、全国で先駆的な実践に取り組む自治体や事業者、医療機関からの実践 報告や、強度行動障害を有する者と生活している家族からの報告なども踏まえな がら議論を進めた。
本報告書は、こうした全8回にわたる検討会の議論をとりまと めたもの。

2.強度行動障害を有する者と支援の現状
(1)強度行動障害の状態像と支援 ↓
○ 強度行動障害→自傷、他傷、こだわり、もの壊し、睡眠の乱れ、異食、多動など本人や周囲の人の暮らしに影響を及ぼす行動が、著しく高い頻度で起こるため、 特別に配慮された支援が必要
になっている「状態」。強い自傷や他害、破壊 などの激しい行動を示すのは重度・最重度の知的障害を伴う自閉スペクトラム症 の方が多く、自閉スペクトラム症と強度行動障害は関連性が高いと言われている。 自閉スペクトラム症は発達早期に存在する脳機能の違いであり、社会性の特 性、コミュニケーションの特性、想像力の特性、感覚の特性等の特徴が見られる。 こうした脳機能の違いに由来する特性に合わせた関わりや環境がないことで、 日々の生活に強いストレスを感じることや、見通しが持てずに強い不安を感じる状 態が続くことが要因となり、強度行動障害の状態になりやすい。
○ WHO によって平成 13 年に採択された ICF(国際機能分類)では「障害」の背景因子について、個人因子と環境因子という観点から説明。ICF における環境因子とは「物的環境や社会的環境、人々の社会的な態度による環境の特徴が 持つ促進的あるいは阻害的な影響力」とされ、強度行動障害を有する者への支援 にあたっても、知的障害や自閉スペクトラム症の特性など個人因子と、どのような 環境のもとで強度行動障害が引き起こされているのか環境因子もあわせて分析していくことが重要となる。こうした個々の障害特性をアセスメントし、強度行動障害 を引き起こしている環境要因を調整していくことが強度行動障害を有する者への支 援において標準的な支援である。一方、それぞれの支援者が独自の方法で関わることにより、支援の方法に統一性がなくなり、強度行動障害を有する者の混乱を招くことがある。そのため、事業 所内で標準的な支援を一貫して提供するために「支援手順書」を活用し、関わり方 や支援を統一して提供すること。同一の利用者に対する関 わり方や支援は事業所間でも統一するよう連携する必要がある。
○ 障害福祉サービスによる支援、強度行動障害⇒サービスを受ける際に行う障害支援区分の調査で把握する「行動関連項目」を用いて判定し、24 点中 10 点以上となる者に対して、支援の対象としたり、一定の体制や対応を求め た上で報酬上で特別の加算が設定されるなど、手厚い支援の提供が進められている。 なお、障害児への支援(児童発達支援及び障害児入所施設)にあたっては、「強 度行動障害判定基準表」を用いて判定し、55 点中 20 点以上となる児に対して、同 様の加算が設定されている。
(2)強度行動障害を有する者の状況 ↓
○ 障害福祉サービス・障害児支援
→強度行動障害関連の支援や加算の対象の人数令和3年 10 月時点でのべ 68,906 人。 令和3年度実施の調査研究⇒各自治体が公表している強度行動障害を 有する者の人数に関する調査を参考に障害支援区分認定調査結果データを活用して強度行動障害を有する者の人数の推計を行ったところ、1年間に障害支援区 分認定調査を受けた 267,569 件分のデータのうち、行動関連項目の合計点が 10 点以上は約 15%であり、20 点以上の人は約 1.2%であった。 また、全国の市区町村への調査を基に推計すると、障害福祉サービス等に繋が っていない強度行動障害を有する者は1自治体当たり 0.50 人、障害福祉サービ ス等に繋がっているがニーズを満たされていない強度行動障害を有する者は1自治体当たり 2.98 人と算出された。 さらに、家族が感じている困難さや負担が大きい状況についての家族ヒアリング 調査⇒障害福祉サービス等の利用を中断した事例が複数あり、事業所側 の対応に不信感がある等により家族側から中断した事例や、本人の行動を理由として事業所側から中断された事例があった。また、家族としては、事業所の行動障害への知識・理解や、本人や家族のニーズを理解してくれるかどうか、通いやすい かどうかといった点を重視するという意見が挙げられた。行政に対しては、必要な 障害福祉サービス等の提供が不十分であるという意見のほか、地域全体で考えて いくことや多機関連携の必要性についても指摘があった。そのほか、家族の心情と して、家族の気持ちを知ってもらうことの大切さや、多くの支援者に支えられている 実感、また親が行動障害について学ぶことの必要性についても意見が挙げられた。
○ 支援者が感じている支援の困難さや負担が大きい状況についての事業所ヒアリ ング調査⇒@人員体制が不十分、A精神的負担、B事業所の専門性が不 十分、C環境設定の難しさ、D事務作業の負担、E連携の難しさ、F経費の負担、といった課題が示された。

(3)強度行動障害を有する者への支援施策 ↓
○ 障害福祉サービスによる支援、強度行動障害→サービスを受 ける際に行う障害支援区分の調査で把握する「行動関連項目」を用いて判定し、24 点中 10 点以上となる者に対して、支援の対象としたり、一定の体制や対応を求め た上で報酬上で特別の加算が設定されるなど、手厚い支援の提供が進められている。(再掲) 具体的には、行動援護、重度訪問介護、重度包括支援の対象とされるとともに、 施設入所支援、共同生活援助、生活介護、短期入所において重度障害者支援加 算が設定。また、福祉型障害児入所施設、児童発達支援、放課後等デ イサービスにおいて、強度行動障害児(特別)支援加算が設定。
○ 強度行動障害を有する者へ標準的な支援を適切に提供できる支援者の育成を 目的とした体系的な研修→「強度行動障害支援者養成研修」が実施。 平成25年より、障害特性の理解、支援手順書に基づく支援、日々の記録等につ いて新任者等が基本的な事項を学ぶ「基礎研修」、平成26年より、基礎研修の内 容を踏まえて、行動観察・情報収集、行動の分析理解を行い、本人に合わせた支 援手順をまとめた支援手順書の作成について学ぶ「実践研修」が実施。 それぞれの研修は講義と実践合わせて12時間のプログラムで構成されており、障害特性のアセスメントから環境調整まで、支援手順書を活用した統一的な支援の 実施につなげている。 このような研修は、各都道府県において実施されており、また、独立行政法人国 立重度知的障害者総合施設のぞみの園においては「指導者養成研修」が実施され ている。 これまでの受講者数は基礎研修 87,423 人、実践研修 46,087 人(令和2年まで の実績)となっている。
○ 各市町村で整備が進められている、基幹相談支援センター→支援が難しい 事案への対応や地域の相談支援事業者への後方支援が、また、地域生活支援拠 点等には、緊急時の対応や施設や医療機関から地域への生活の移行を支援する ことが求められている。さらに、都道府県・指定都市に設置の発達障害者支援センターにも、支援が難しい事案をはじめ、地域の事業所への後方支援が求められている。強度行動障害を有する者への支援にあたっても、これらの機関がその機能を発揮し役割を果たしていくことが期待されている。
○ 上記の施策も活用しながら、各地域において、有期限入所の取り組みや重度障 害者に対する体制整備
など、地域の実情に応じた様々な支援の取組が行われており、こうした実践も踏まえ取組の展開や、その課題を踏まえた制度の充実を 図っていくことが必要である。

3. 強度行動障害を有する者の地域における支援体制の在り方 ↓
(1)支援人材のさらなる専門性の向上
【基本的考え方】→障害特性を正しく理解し、機能的 なアセスメントを行う等の根拠のある標準的な支援を行うことを基本として、行動上の課題を引き起こさないための予防的な観点も含めて人材育成を進めていくこと
。 適切な支援を継続的に行っていく上では、特定の職 員のみに依存するのではなく、事業所の職員全体の支援スキルを上げていく、チームで支援にあたることが重要。また、外部の専門人材による助言・ 指導等を受けて、支援が難しい事案への対応や事業所の人材育成を進めていくこと。現在行われている強度行動障害支援者養成研修(基礎・実践)⇒それまで自閉症支援に携わったことのない支援者も受講しやすいような内容構成となっており、障害特性や支援の手順等の基本的な知識は獲得できるが、それだけでは 実際の現場での支援を支援者が自信をもってしっかり実践することが難しい。 支援現場からは、「学んだことを支援現場で取り組むことが難しい」などの意見も あり、研修修了者に対する更なる専門性の向上のための研修や、支援現場での実践を通じた人材育成を進めることが必要。 研修で学んだ標準的な支援の内容を実際の支援に活かしていくための一つの課 題として、アセスメントが挙げられる。個々に違った特性や環境要因を的確にアセスメントすることは一定の経験や技量が求められるため、研修のみによるのではな く、外部の専門人材によるコンサルテーション等も活用し、支援現場での実践を通 じてアセスメントのスキルの向上を図るなど、適切なアセスメントを実施できる人材 を各事業所・法人全体で育成していくことが重要。統一した支援を一貫して 行うことが重要であるが、それを支えるのはアセスメントであり、客観的なアセスメ ントを行い、それに基づいて支援計画を立て、支援を実行し、そして支援を評価し て次につなげること。支援は行動の意味(機能)を理解せ ずに介入することで、抑圧的な対応となってしまうおそれがあり、問題となっている 行動がどのような意味(機能)をもって起きているのかを調べる機能的アセスメント を進めることが重要である。
○ 強度行動障害を有する者の家族→家庭での対応等で心身ともに疲弊していることが多い。家族支援を進めることも必要、家庭環境のアセスメントも行い、家族も含めて、困り感やニーズの把握を行い、支援にあたること。家族への支援に関する専門性の要素を人材の養成に盛り込むことが重要。 障害者の地域移行が求められる中、強度行動障害を有する者の地域移行が進みにくい背景⇒地域に移行先となる法人や事業所がない状況。地域で 強度行動障害を有する者を受け止めて標準的な支援を実施できる法人や事業所を広げていくためにも専門性のある人材の育成を量的・質的にも進めていくことが必要。
【現場の支援において中心となる中核的人材(仮称)の育成】→強度行動障害を有する者の支援人材の専門性の向上と現場での実践が求められる中、強度動障害支援者養成研修(基礎・実践)により育成される人材に加えて、同研修で学ぶ標準的な支援を踏まえて現場において適切な支援を実施し、組 織の中で適切な指導・助言ができる人材が必要、その人材を「中核的人材」 として位置づけて養成していくことが必要。 中核的人材⇒各事業所において強度行動障害を有する者に対してチームで 支援を行う上で、適切な支援の実施をマネジメントする中心的な役割を果たすとともに、外部の専門人材によるコンサルテーションを受ける場合に、その助言内容や 方針について事業所のチームと外部の専門人材とのつなぎ役としての役割も求められる。中核的人材は、チーム支援の要となる人材であるため、各事業所に配置さ れる想定で育成を進めていく必要がある。 強度行動障害支援者養成研修(基礎・実践)で学ぶ標準的な 支援を軸として、自閉症の特性・学習スタイルを説明できる、構造化の意味を説明 できる、機能的アセスメントが実施できる、アセスメントから特性を見極められる、特 性を生かした支援を提案できる、等のスキルが求められる。 〇 中核的人材は、強度行動障害支援者養成研修(実践)の修了者を対象に、その 養成研修を行うことが考えられ、座学のみではなく、外部の専門人材に よる指導・助言等も踏まえた実践も交えた研修とすることが重要。また、チーム支援の要となる人材であり、チーム職員のメンタルヘルスへのケアも行えるよう、研修に盛り込むこと。 中核的人材⇒国は早急に研修体系を整備しその実施を進めるとともに、 現場である各事業所において中核的人材を中心としたチーム支援が進むよう、報 酬上の評価について検討を進めることが必要。 中核的人材を中心としたチーム支援⇒強度行動障害を有する者への支援 を組織において継続的に行っていく上で、法人や事業所全体がその人材の役割や 必要性について理解を得て、支援者が孤立し、疲弊することのないようスキル向上 や休暇取得等の労働環境の整備を進めること、国や自治体は意識 醸成や支援の取組を進めることが重要である。
【高度な専門性により地域を支援する広域的支援人材(仮称)の育成】→著しい行動障害が生じているなどの対応が難しい事案⇒現場で支援に あたる中核的人材等に対してコンサルテーション等による指導助言が可能な高い 専門性を有する人材が必要、その人材を「広域的支援人材」と位置づけて養成する。 広域的支援人材⇒強度行動障害を有する者への支援を行っている事業所に 対して、個別事案を含めた支援に関する指導助言等を行うなど、地域の事業所を 支え、その対応力を強化するとともに、地域の支援体制づくりを牽引する、地域の 強度行動障害を有する者への支援における中心的な役割を果たすことが求められる。地域の強度行動障害を有する者の人数等の地域実態を踏まえて、都道府県等 の広域で必要数を想定し、育成を進めていく必要がある。 広域的支援人材⇒中核的人材としてのスキルに加えて、支援プログラムの 組み立てや記録、支援の実行・評価等の支援マネジメントのスキル、現場の支援 チームの人的環境や事業所の物理的環境を含めた組織アセスメント・組織マネジ メントのスキル、中核的人材を含めた支援チーム職員への心理的支援のスキル等 のスキルが求められる。 広域的支援人材⇒中核的人材の養成研修の修了者を対象に、さらなるスキル 向上に向けた研修を行うことが考えられるが、中核的人材の養成が開始されてい ない中では、まずは強度行動障害を有する者への支援に関して、既に事業所等へ の指導・助言を行い、地域の支援において中心的な役割を担っている者を対象 に、研修等を実施することが考えられる。 広域的支援人材⇒国は早急に研修体系を整備しその実施を進めるとと もに、現場で広域的支援人材による事業所への指導・助言等の取組や、地域の支 援体制づくりが進むよう、財政面・ノウハウ面での支援について検討を進めること。 広域的支援人材の養成⇒地域におけるより効率的・機能的な配置や活動につながるよう、研修後のフォローアップ体制も含め、地域の大学等の研究機 関と連携して進めることも考えられる。
○ 発達障害者支援センター等に配置されている発達障害者地域支援マネジャー⇒対応が難しい事案等について事業所等に指導・助言を行う役割が求められて おり、地域で広域的支援人材としての役割を果たすことも期待される。発達障害地 域支援マネジャーの養成について、広域的支援人材の育成の観点を盛り込んで進 めて行くことも検討。広域的支援人材⇒求められる専門性の高さから、地域での確保・配置が 難しい場合も想定される。ICT を活用して地域外から指導・助言等を行うなど、広域 で対応する体制についても検討することが必要。 広域的支援人材が地域の事業所等に対して指導・助言等を進めていく上で、広 域的支援人材の所属法人がその役割や必要性を理解し外部へ支援が展 開できる環境を整えることが重要、国や自治体は意識醸成や支援の取組を 進めることが重要である。
【地域における人材のネットワークの構築】→地域において強度行動障害を有する者への支援に携わる支援者が、互いに支え合い連携して支援を行うことや、支援者同士での率直な意見交換や情報共有等の 取組を進めるため、ICT 等も活用しつつ、人材のネットワークの構築を進めること。 中核的人材・広域的支援人材は、それぞれの専門性をもって支援を実践すること。また、ネットワークを活用して、相互に学び合って個別ケースも含め た支援力の向上につなげていくこと。 地域で人材のネットワークを機能化させ、ネットワークからその次の広域的支援 人材の候補を選出し育成する等、地域の人材育成と支援体制の持続可能性を高 める取組を進めることが重要。 地域における人材のネットワークを構築する上では、地域で支援につながってい ない強度行動障害を有する者とその家族の情報を得るためにも、親の会等の当事 者団体にも参画してもらうことも重要である。

2)支援ニーズの把握と相談支援やサービス等に係る調整機能の在り方
【自治体による支援ニーズの把握】
→地域の強度行動障害を有する者を確認し、本人とその家族の支援ニーズを適切 に把握して支援につないでいくこと、また、そうした支援ニーズを踏まえて地域の支 援体制の整備を進めていくことが重要であり、各市町村は、広域的支援人材や中 核的人材からの助言を得つつ、地域の実態把握の取組を進めることが必要。 併せて、地域において支援につながれていない、又は支援から切り離されてしま った強度行動障害を有する者とその家族を把握・フォローしていくことが重要であ り、各市町村は、障害・高齢者・生活困窮等の福祉、教育、子ども子育て支援、医 療等の各分野の担当部署が連携し、複合的な課題を抱えた家庭等におけるその 発見の端緒となる情報を逃さず、対象者を把握して支援につなげていく取組を進め ること。 地域の支援ニーズの把握とそれを踏まえた支援体制の整備⇒自治体、基幹相談支援センター、地域の支援機関、当事者団体等が参画する(自立支 援)協議会の場を活用することが重要。
【相談支援と調整機能】→相談支援事業所、基幹相談支 援センター、発達障害者支援センター等の相談支援機関が、それぞれの役割や強みを活かしながら、相談支援やサービス等に係る調整を行っていくこと。 相談支援事業所が支援のコーディネート・マネジメントを行い、基幹相談支援セン ターは地域の相談支援事業所への後方支援を行うことを基本としつつ、対応が難 しい事案⇒基幹相談支援センターが直接対応することが考えられる。ま た、発達障害者支援センターは、基幹相談支援センターや相談支援事業所に対し て個別事案への対応も含めて助言等により支援していくことが考えられる。 地域において強度行動障害を有する者とその家族への支援を展開するために も、各市町村において基幹相談支援センターの設置を進めるとともに、その機能の 充実に取り組んでいくことが必要。基幹相談支援センターや相談支援事業所の専門性を向上していくことが重要であり、人材育成や体制の充実に取り組んでいくことが必要である。

長いので後半は、3.強度行動障害を有する者の地域における支援体制の在り方「(3)日常的な支援体制の整備と支援や受入の拡充方策」からです。

第127回労働政策審議会障害者雇用分科会(資料) [2023年03月22日(Wed)]
第127回労働政策審議会障害者雇用分科会(資料)(令和5年3月13日)
議題 (1)障害者雇用対策基本方針の改正について(諮問) (2)障害者活躍推進計画作成指針の改正について(諮問) (3)障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則等の一部を改正する省令案 要綱について(諮問) (4)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31766.html
◎資料3−1 障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則等の一部を改 正する省令案要綱(諮問文)
○加藤功労大臣→清家労働審議会会長へ 令和5年3月13日→意見を求める↓
○別紙・障害者雇用対策基本方針(案)↓

障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則及び厚生労働省関係国家戦略特別区域法施行規則の一部 を改正する省令案要綱 ↓
第一 障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則の一部改正
一障害者雇用率の算定特例の対象となる事業協同組合等の追加
1事業協同組合等(障害者雇用率の算定に当たり、その組合員たる事業主が雇用する労働者を当該事 業共同組合等のみが雇用する労働者とみなす等の特例の対象となる組合をいう。)に、障害者の雇用 の促進等に関する法律第四十五条の三第二項に規定する特定有限責任事業組 合(以下この一において「特定有限責任事業組合」という。)を追加すること。
2特定有限責任事業組合が満たすべき要件は、次のとおりとすること。
( 一 )中小企業者又は小規模の事業者のみがその組合員となっていること。
( 二 )その組合員たる事業主が雇用する労働者の数が常時法第四十三条第七項の厚生労働省令で定める 数 以上であること。
( 三 ) 組合契約書に、その存続期間の満了の日までに更新しない旨の総組合員による決定がない限り当 該存続期間が更新される旨が記載又は記録されていること。
( 四)組合契約書に、組合員は、総組合員の同意によらなければ、その持分を譲り渡すことができない 旨が記載又は記録されていること。
( 五 ))組合契約書に、業務執行の決定が、総組合員の同意又は総組合員の過半数若しくはこれを上回る 割合以上の多数決により行われる旨が記載又は記録されていること。
( 六 )事業を行うために必要な経営的基礎を欠く等その目的を達成することが著しく困難であると認め られるものでないこと。

3特定有限責任事業組合は、次の解散の事由が生じた場合の措置のうち、当該特定有限責任事業組合 が講ずることとするものを実施計画に記載するものとすること。
( 一 )特定有限責任事業組合が自ら雇用する障害者である労働者(( 二)において「特定障害者」という。)を、当該特定有限責任事業組合の組合員たる事業主(( 二 )において「特定事業主」という。)が雇用すること。
( 二 )特定事業主が協力して、障害者を雇用する意思がある事業主(特定事業主を除く。)に対し、定障害者の雇入れを求めることその他の特定障害者の新たな雇用の機会の提供を行うこと。

二 在宅就業支援団体の登録等に関する事項の見直し
1法第七十四条の三第二項の在宅就業支援団体の登録の申請をしようとする法人(以下「申請法人」 という。)が厚生労働大臣に提出しなければならない書類について、次に掲げる事項の記載を不要と すること。
( 一 )申請法人の役員の略歴
( 二 )申請法人との間で締結した在宅就業契約に基づき在宅就業障害者が実施する物品製造等業務の種 類
( 三 )在宅就業障害者が在宅就業を行う場所
( 四 )在宅就業障害者に係る業務以外の業務を行っているときは、その業務の種類及び概要
2法第七十四条の三第四項第三号において、管理者の専任の要件が削除されたことに伴い、所要の規 定の整備を行うこと。

三精神障害者である短時間勤務職員又は短時間労働者についての雇用義務等に関する規定の適用に当 たっては、雇入れの日等からの期間にかかわらず、当分の間、一人をもって一人とみなすこと。
四その他所要の改正を行うこと。

第二厚生労働省関係国家戦略特別区域法施行規則の一部改正 第一の一の改正に伴い、関係規定を削除すること。
第三施行期日 この省令は、令和五年四月一日から施行すること


◎資料3−2 法改正に伴う令和5年度施行分の省令・告示改正について等
○法改正に伴う令和5年度施行分の省令・告示改正について
1.特定有限責任事業組合の算定特例に関する省令・告示改正について
→事業協同組合等算定特例の対象に、省令上においても、特定有限責任事業組合を追加。 現行の厚生労働省関係国家戦略特別区域法施行規則で定められている要件と同様に、特定有限責任事業組合の要件として、中小企業者のみがその組合員となっていること等を定めるとともに、特定有限責任事業組 合の解散の事由が生じた場合の措置(解散時において、特定有限責任事業組合が雇用する障害者である労働 者を組合員たる事業主が雇用すること等)を定める。 上記に伴い、厚生労働省関係国家戦略特別区域法施行規則の関係規定の削除や、必要な様式(告示)の改正を行う。

2.在宅就業団体の登録要件の緩和に関する省令・告示改正について→登録申請に必要な提出書類を一部簡素化するため、これまで求めてきた、役員の略歴、在宅就業障害者が 実施する物品製造等業務の種類等の書面の添付を不要とする。また、法律上の登録要件の緩和(管理者の専任要件の削除)に伴い、登録申請時に求める添付書類としての書面等に関する規定において、管理者に関し、「専任の」を削る。 上記に伴い、必要な様式(告示)の改正を行う。

○精神障害者の算定特例の延長について
1.算定特例の延長について→令和5年4月1日から、対象障害者である労働者や職員の数の算定に当たっては、当分の間、精神障害者である短時間労働者や短時間勤務職員については、一人とカウントする。 ※ 今回の改正により、雇入れ等からの期間に関わらず、当分の間一人とカウントすることとなる。
2.算定特例の期間について→当分の間、継続。 今後、令和6年度末までに調査研究(「精神障害者の等級・疾患と就業状況との関連に関する調査 研究」)をとりまとめ、この結果等も参考に、精神障害者の「重度」という取扱いについての一定の 整理をし、この特例の取扱いについて、あわせて検討する。


◎参考資料1 労働政策審議会障害者雇用分科会委員名簿 ↓
・(公益代表)6名。(労働者代表)(労働者代表)各5名。(障害者代表)4名。計20名。

◎参考資料2 今後の検討項目とスケジュールについて(案)等
○今後の検討項目とスケジュールについて(案)
→「分科会日程等」「基本方針等」「精神障害算定特例」「令和5年度施行分」「令和6年度施行分」
○障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための 法律等の一部を改正する法律の概要→1〜6まで。施行期日: 令和6年4月1日↓
2.障害者の多様な就労ニーズに対する支援及び障害者雇用の質の向上の推進【障害者総合支援法、障害者雇用促進法】 @ 就労アセスメント(就労系サービスの利用意向がある障害者との協同による、就労ニーズの把握や能力・適性の評価及び就労開始後の配慮事項等の整理)の手法 を活用した「就労選択支援」を創設するとともに、ハローワークはこの支援を受けた者に対して、そのアセスメント結果を参考に職業指導等を実施する。 A 雇用義務の対象外である週所定労働時間10時間以上20時間未満の重度身体障害者、重度知的障害者及び精神障害者に対し、就労機会の拡大のため、実雇用率において算定できるようにする。 B 障害者の雇用者数で評価する障害者雇用調整金等における支給方法を見直し、企業が実施する職場定着等の取組に対する助成措置を強化する。

○就労アセスメントの手法を活用した支援の制度化等 見直し内容↓
・就労選択支援の創設
→障害者本人が就労先・働き方についてより良い選択ができるよう、就労アセスメントの手法を活用して、本人の希望、就労能力 や適性等に合った選択を支援する新たなサービス(就労選択支援)を創設(障害者総合支援法)。 ハローワークはこの支援を受けた者に対して、アセスメント結果を参考に職業指導等を実施するものとする(障害者雇用促進法)。
・就労中の就労系障害福祉サービスの一時利用→企業等での働き始めに勤務時間を段階的
に増やしていく場合や、休職から復職を目指す場合(※)に、その障害者が一般就労中であっても、就労系障害福祉サービスを一時的に利用できることを法令上位置づける(障害者総合支援法)。 (※)省令で規定
・雇用と福祉の連携強化→一般就労への移行・定着支援をより一層推進するため、市町村や障害福祉サービス事業者等の連携先として、障害者就業・生活 支援センターを明示的に規定する(障害者総合支援法)。

○短時間労働者(週所定労働時間10時間以上20時間未満)に対する実雇用率算定→見直し内容⇒週所定労働時間が特に短い(大臣告示で10時間以上20時間未満と規定予定)精神障害者、重度身体障害者及び重度知的障害者に ついて、特例的な取扱いとして、事業主が雇用した場合に、雇用率において算定できるようにする。 あわせて、これにより、週所定労働時間20時間以上の雇用が困難な者に対する就労機会の拡大を直接図ることが可能となるため、 特例給付金(※)は廃止する。 見直 し内容 ※週所定労働時間10時間以上20時間未満の障害者を雇用する事業主に対し、雇用障害者数に応じ、月7千円/人(100人以下の場合は、月5千円/人)を支給するもの。

○障害者雇用調整金等の見直しと助成措置の強化→事業主が一定数を超えて障害者を雇用する場合、当該超過人数分の調整金や報奨金の支給額の調整。 事業主の取組支援のため、助成金を新設(雇入れや雇用継続を図るために必要な一連の雇用管理に関する相談援助の支援、加齢に伴 い職場への適応が困難となった障害者への雇用継続の支援)
○(参考)障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律等の一 部を改正する法律案に対する附帯決議(令和4年11月18日衆議院厚生労働委員会・障害者の雇用の促進等に関する法律関係部分)
○(参考)障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律等の一 部を改正する法律案に対する附帯決議(令和4年12月8日参議院厚生労働委員会・障害者の雇用の促進等に関する法律関係部分)


次回は新たに「第7回「強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会(オンライン開催)」資料」からです。


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