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第56回労働政策審議会雇用環境・均等分科会 [2023年02月28日(Tue)]
第56回労働政策審議会雇用環境・均等分科会(令和5年2月17日)
<議題> 男女雇用機会均等対策基本方針について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31260.html
◎参考資料3 男女雇用機会均等対策基本方針に関係する法令の制定・改正経緯
○雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和 47 年 法律第 113 号)関係 ↓

・令和元年 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する 法律による男女雇用機会均等法の改正(別添1)
(セクシュアルハラスメント等に関する国の責務の明確化、事業主に相談等をした労働者に対する不利益取扱いの禁止、自社の労働者等が他社の労働者にセクシュアルハラスメントを行った場合の協力対応の努力義務化 等)

○労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(昭和 41 年法律第 132 号)関係
・令和元年 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する 法律による労働施策総合推進法の改正(別添1)
(職場におけるパワーハラスメントの防止措置の事業主への義務付け 等)→令和4年4月1日 女性の職業生活における活躍の推進等に関する法律等 の一部を改正する法律の全面施行(パワーハラスメント 防止措置義務の中小企業への適用等)

○女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成 27 年法律第 64 号)関係
・令和元年 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する 法律による女性活躍推進法の改正(別添1)
(一般事業主行動計画の策定・情報公表義務の対象拡大、プラチナえるぼし認定 の創設 等)
・令和4年 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく一般事業主 行動計画等に関する省令等の改正(別添2)
(常用労働者数 301 人以上の事業主に対する男女の賃金の差異の公表義務付け)

○育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第 76 号)関係
・令和元年 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する 法律による育児・介護休業法の改正(別添1)
(育児休業等に関するハラスメント等に関する国、事業主及び労働者の責務の明 確化、事業主に相談等をした労働者に対する不利益取扱いの禁止 等)
・令和3年 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律による育児・介護休業法の改正(別添3) (産後パパ育休の創設、常用労働者数 1,001 人以上の事業主に対する男性育休取得率の公表義務付け 等)→令和5年4月1日 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の 福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法 4 律を全面施行予定(育休取得率の公表義務付け等)

○次世代育成支援対策推進法(平成 15 年法律第 120 号)関係
・令和3年 次世代育成支援対策推進法施行規則の一部を改正する省令による改正(別添4,5) (くるみん認定基準の引き上げ、トライくるみん認定・くるみんプラス認定の創設 等)
○短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律(平成5年法律 第 76 号)関係
・平成 30 年 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律による短 時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律等の改正(別添6) (パートタイム労働法の対象に有期雇用労働者を加え、通常の労働者との不合理 な待遇差の禁止、待遇に関する説明義務の強化、裁判外紛争解決手続等の整備 等)

○(参考資料3-別添1) 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等 の一部を改正する法律(令和元年6月5日公布)の概要→改正の趣旨参照。
・改正の概要→1.女性活躍の推進【女性活躍推進法】(1)〜(3)まで。 2.ハラスメント対策の強化(1)〜(3)まで。

○(参考資料3-別添2)見直し後 女性活躍推進法に基づく男女の賃金の差異の公表↓
・情報公表項目への追加(見直し後参照)→情報公表の項目に、「男女の賃金の差異」を追加⇒「常用労働者数が301人以上規模の企業は、必須項目」、「常用労働者数が101〜300人規模の企業は、選択項目」、「常用労働者数が1〜100人規模の企業は、努力義務」、とする。

○(参考資料3-別添3)育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律の概要(令和3年法律第58号、令和3年6月9日公布)→改正の趣旨参照。
・改正の概要→1〜6まで。

○(参考資料3-別添4) くるみん認定・プラチナくるみん認定の改正及び新たな認定制度の創設について (R4.4.1〜)
・主な認定基準(くるみん・プラチナくるみん・トライくるみん共通)→女性の育児休業取得率 75%以上。労働時間数⇒ フルタイム労働者の月平均時間外・休日労働 45時間未満、 全労働者の月平均時間外労働 60時間未満。
・くるみん→男性の育児休業等取得率 →10%以上。
・ プラチナくるみん→男性の育児休業等取得率 → 30%以上。女性の子の1歳時点在職 者割合→ 70%以上
・トライくるみん(創設)→男性の児休業7%以上 又は育児休業+育児目的休暇 15%以上

○(参考資料3-別添5)くるみん「プラス」認定の創設(不妊治療と仕事との両立に係る基準の追加)→認定基準に不妊治療と仕事と の両立」に関する基準を追加⇒認定基準の参照。

○(参考資料3-別添6) パートタイム・有期雇用労働法の概要(平成5年法律第76号)→パートタイム労働者・有期雇用労働者がその有する能力を一層有効に発揮することができる雇用環境を整備するため、正社員との均等・均 衡待遇の確保、正社員への転換の推進等を図る。⇒1〜5参照のこと。


◎参考資料4 第3次男女雇用機会均等対策基本方針(平成 29 年度から概ね5年間)
○目次
はじめに
第1 男性労働者及び女性労働者のそれぞれの職業生活の動向
1 男女労働者を取り巻く経済社会の動向
2 男女労働者の職業生活の動向
⑴ 雇用の動向
→ ア 労働力の量的変化 イ 労働力の質的変化 ウ 失業の状況 エ 労働力需給の見通し オ 労働条件
⑵ 企業の雇用管理→ ア 均等法等の施行状況等 イ 女性活躍推進法の施行状況等 ウ 育児・介護休業法の施行状況等 エ 次世代育成支援対策推進法の施行状況等 オ パートタイム労働者の雇用管理改善等の状況 カ 企業の雇用管理の変化 
⑶ 男女労働者の意識の変化と就業パターン→男女ともに「子どもができても、 ずっと職業を続けるほうがよい」とする割合が最も高い。第1子の 出産を機に離職する女性の割合は減少しているものの、いまだに女性の約2人に1 人が離職。
3 まとめ→均等法が昭和 61 年に施行されてから 30 年が経過。平成9年、平成 18 年の2度 の改正を経て、努力義務規定から禁止規定への強化、男女双方に対する差別の禁止など、 均等法制定当時に指摘されていた法制上の課題⇒一定程度解決した。また、それらの課題に加え、平成 25 年の均等法施行規則等の改正等による、間接差別となり得る措置の範囲の拡大、性別による差別事例の追加、セクシュアルハラスメントの防止・ 事後対応の徹底、コース等別雇用管理についての指針の制定や、平成 28 年改正による妊娠、出産、育児休業等に関するハラスメントの防止措置の義務付けなど法制度上は男女の均等な機会及び待遇の確保は大きな進展を見た。  この間企業の雇用管理の男女均等な取扱いは改善されつつあるが、依然として、男性と比べて女性の勤続年数は短く、管理職に占める女性割合も国際的に見ると低水準。また、これまでの間に改善は見られるものの、今なお、第1子の出産を機 に約半数の女性が退職しており、その中には就業継続を希望していながら離職を余儀なくされた女性も一定程度存在しているなど、未だ実質的な機会均等が確保された状況とはなっていない。 一方、男性労働者の約3割が育児休業の取得を望んでいるものの、職場が育児休業 制度を取得しにくい雰囲気であることや、業務が繁忙であること等から育児休業の取得 が進んでおらず、女性と比較し非常に低い水準に留まっている。
このように雇用の場において、男女労働者の間に事実上の格差が生じたままとなっ ている。 このような状況への対応として、ポジティブ・アクションの推進や仕事と生活の両 立支援に向けた取組など官民をあげて多くの取組みが行われてきていることで、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)等の言葉の定着をはじめ、女性の継続就業支 援、男性の育児等への意識は改善してきているほか、雇用の場における女性の活躍推進 は、広く社会的関心事項となってきている。

第2 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等について講じようとする施 策の基本となるべき事項
1 施策についての基本的考え方
→「労働者が性別により差別されることなく、女性労働者にあっては母性を尊重されつつ、 充実した職業生活を営むことができるようにする」という均等法の基本的理念にのっとって推進されるべきもの。第1で見たように、均等法施行後 30 年を経てもなお実態面での男女 の格差は残っている状況。 こうした実態面での男女格差が解消されないことの背景には、就業継続を希望しな がらも、保育サービス等の整備が十分ではない場合等もあり仕事と育児の両立の難しさ 等から、離職を余儀なくされる場合を含め、妊娠、出産等により離職する女性が依然と して多く、女性の継続的な職業キャリア形成が困難となっていること、長時間労働を前 提とした働き方が見られること、こうした中で、労働者が家庭生活を営みながら就業を 継続するに際して具体的な見通しを持ちにくくなっていることなどがあるものと考えられる。 一方、今後の少子化の進展に伴う労働力人口の減少が見込まれる中、女性の就業率 の向上や労働者が安心して働き続けることのできる環境整備は喫緊の課題。仕事と生活の関係の有様やこれらに対する考え方が多様化している中、男女労働者が共 に性別にかかわらず主体的に働き方やキャリアを選択することができることが求めら れている。特に男性労働者⇒より一層育児・家事を行えるよう職場環境を見 直していくことが重要。
以上を踏まえると、まず、均等法に定められた性差別の禁止を始めとする規定の確実な履行確保を前提 とした上で、妊娠、出産、育児等を経ても、職業人生における明確な展望を描きつつ働 き続けることをより容易にすること、すなわち、働き続けることを希望する者が就業意 欲を失うことなくその能力を伸長・発揮できる環境を整備することが必要である。 また、同時に、仕事上の責任を果たしつつ人生の各段階に応じた多様な希望を実現 できること、すなわち、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)を図るための条件整備を一層進めることが重要。これらの実現を図って行くには、法の履行確保のみならず、各企業におけ る雇用管理制度及びその運用の見直しが不可欠。こうした企業の取組は、男女間 の事実上の格差の解消につながるものであり、女性活躍推進法のスキームを用いた各企業の取組の推進をはじめ、各企業の主体的なポジティブ・アクションの取組みを一層促 進していくことが重要であり、長時間労働を前提とした働き方の是正とともに、男性労 働者が積極的に育児・家事を行うことができるよう社会全体で促していくことが求められる。
他方、妊娠、出産等で2人に1人の女性が離職しているという現状は、一 旦就業を中断した者がそれまでの就業経験を生かしつつ再就職・再就業できることが可 能となる環境を整えることも重要。 上記を推進するに当たっては、企業規模別等の実態に応じたきめ細かな対応 を行っていくこと、近年、正規の職員・従業員以外の労働者が男女ともに増加し ていることから、これらの労働者に対しても均等法が適用されるものであることを十分 に踏まえつつ対応することが必要。 こうした考え方に立って、本方針においては、男女雇用機会均等確保対策を中心と しつつ、仕事と育児・介護の両立支援、就業形態の多様化等への対策等を定め、国はこ れらの対策の総合的な推進を図ることとする。

2 具体的施策
⑴ 就業意欲を失うことなくその能力を伸長・発揮できるための環境整備
ア 公正な処遇の確保
→ (ア) 均等法等の履行確保 (イ) 男女間賃金格差の縮小 男女間の平均賃金格差は縮 (ウ) ポジティブ・アクションの推進 (エ) コース別雇用管理の適正な運用の促進 (オ) 妊娠、出産、育児休業等を理由とする不利益取扱い行為の防止対策の推進 (カ) 母性健康管理対策の推進
イ ハラスメント対策の推進→ (ア) 妊娠、出産、育児休業等に関するハラスメントの防止対策の推進 (イ) セクシュアルハラスメント防止対策の推進 (ウ) 総合的なハラスメント対策の推進 
ウ 女性活躍推進法の着実な施行→ (ア) 一般事業主行動計画策定の促進 (イ) 女性の活躍状況に関する情報の公表の促進 (ウ) えるぼし認定取得の支援 
エ ライフステージに応じた能力向上のための支援→ (ア) 学生に対する支援 (イ) 女性労働者等のキャリア形成に対する支援 

⑵ 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現に向けた取組↓
ア 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現に向けた取組
イ 仕事と育児の両立を図るための制度の着実な実施
ウ 仕事と介護の両立を図るための制度の着実な実施
エ 長時間労働の是正
オ 両立しやすい職場環境づくりの促進
カ 地域等における支援サービスの充実→ (ア) 子育て支援の充実 (イ) 介護サービスの充実
⑶ 多様な就業形態に対する支援→ア パートタイム労働対策 イ テレワーク・在宅就業対策 ウ 再就職支援 
⑷ 関係者・関係機関との連携
⑸ 行政推進体制の充実、強化


次回は新たに「第125回労働政策審議会障害者雇用分科会(資料)」からです。

第56回労働政策審議会雇用環境・均等分科会 [2023年02月27日(Mon)]
第56回労働政策審議会雇用環境・均等分科会(令和5年2月17日)
<議題> 男女雇用機会均等対策基本方針について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31260.html
◎参考資料2 男女労働者をめぐる政府の動向
○少子化社会対策大綱(令和2年5月2 9日閣議決定)(抄)
別添1施策の具体的内容
T重点課題 ↓

1結婚・子育て世代が将来にわたる展望を描ける環境をつくる
(1)若い世代が将来に展望を持てる雇用環境等の整備↓
(経済的基盤の安定)→非正規雇用対策の推進
(3)男女共に仕事と子育てを両立できる環境の整備↓
(育児休業や育児短時間勤務などの両立支援制度の定着促進・充実)→育児休業や短時間勤務等の両立支援制度の定着。育児休業からの円滑な復帰の支援。育児休業の取得等を理由とする不利益取扱いの防止。非正規雇用労働者に対する支援。正規雇用・非正規雇用にかかわらず妊娠・出産前後の継続就業の支援。
(5)男性の家事・育児参画の促進→育児休業など男性の育児参画の促進。
(6)働き方改革と暮らし方改革 ↓(⾧時間労働の是正)→⾧時間労働の是正及び年次有給休暇の取得促進
(多様で柔軟な働き方の実現に向けた取組)→多様な正社員制度の導入。普及テレワークの推進。転勤等に関する仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の推進の更なる取組。時間単位の年次有給休暇制度の企業への導入促進。
(雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保に向けた取組)→雇用によらない働き方の
者に対する支援。
U−1(2)若い世代のライフイベントを応援する環境の整備
(経営者・管理職の意識行動改革)→企業経営者等の意識変革。イクボスや子育てを尊重するような企業文化の醸成
(企業の両立支援の取組の「見える化」)→一般事業主行動計画(次世代育成支援対策推進法)の策定・公表の促進等。
3妊娠・出産↓
U−3(1)妊娠前からの支援
(不妊治療等への支援)→不妊治療と仕事の両立のための職場環境の整備
U−3(3)安全かつ安心して妊娠・出産できる環境の整備
(マタニティハラスメントの防止等)→マタニティハラスメント等の防止。女性労働者の妊娠中及び出産後の母性健康管理の推進。
U−4(4)男女共に仕事と子育てを両立できる環境の整備、女性活躍の推進
(女性の活躍の推進)→女性の職業生活における活躍の推進

○成⾧戦略フォローアップ(令和3年6月 18日閣議決定)(抄)→4.「人」への投資の強化 (1)フリーランス保護制度の在り方→問題行為を明確化した一覧性のあるガイドラインの
  周知等。

○過労死等の防止のための対策に関する大綱(令和3年7月3 0日閣議決定)(抄)
第3国が取り組む重点対策 ↓

1 労働行政機関等における対策
(3)メンタルヘルス対策・ハラスメント防止対策→過労死等に結びつきかねない職場におけるハラスメントに関する対策について、事業主に対し義務付け。
3 啓発
(5)勤務間インターバル制度の導入促進→導入している企業の好事例や導入・運用のマニュアル、努力義務となっている旨の周知を行う。(EU加盟国では11時間)
(6)働き方の見直しに向けた企業への働きかけの実施及び年次有給休暇の取得促進
(8)職場のハラスメントの防止・解決のための周知・啓発の実施
(9)ウィズコロナ・ポストコロナの時代におけるテレワーク等の新しい働き方への対応
(10)商慣行・勤務環境等を踏まえた取組の推進→特に、大企業の働き方改革に伴う下請等中小企業への「しわ寄せ」防止に向けて、令和元年6月に取りまとめた「大企業・親事業者の働き 方改革に伴う下請等中小事業者への『しわ寄せ』防止のための総合対策」に基づく取組の推進を行う
4相談体制の整備等
(1) 労働条件や健康管理等に関する相談窓口の設置

第5過労死等防止対策の数値目標→第1から第4までに掲げられた過労死等の防止のための対策等の趣旨を踏まえ、過労死をゼロとすることを目指し、労働時間、勤務間イン ターバル制度、年次有給休暇及びメンタルヘルス対策について、数値目標を設定。↓
1 労働時間→週労働時間40時間以上の雇用者のうち、週労働時間60時間以上の雇用者の割合を5%以下とする(令和7年まで)。
2 勤務間インターバル制度→労働者数30人以上の企業のうち、(1)勤務間インターバル制度を知らなかった企業割合を5%未満とする(令和7年まで)。 (2)勤務間インターバル制度(終業時刻から次の始業時刻までの間に一定時間以上の休息時間を設けることについて就業規則又は労使協定 等で定めているものに限る。)を導入している企業割合を15%以上とする(令和7年まで)。 特に、勤務間インターバル制度の導入率が低い中小企業への導入に向けた取組を推進する。
3 年次有給休暇の取得率を70%以上とする(令和7年まで)。
4 メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上(令和4年まで)。
5 仕事上の不安、悩み又はストレス→職場に事業場外資源を含めた相談先がある労働者の割合を90%以上とする(令和4年まで)。
6 ストレスチェック結果を集団分析し、その結果を活用した事業場の割合を60%以上とする(令和4年まで)。


○経済財政運営と改革の基本方針2 0 2 2 新しい資本主義へ 〜課題解決を成⾧のエンジンに変え、持続可能な経済を実現〜 (令和4年6月7日閣議決定)(抄)↓
第2章 新しい資本主義に向けた改革
 
1.新しい資本主義に向けた重点投資分野
(1)人への投資と分配→(人的資本投資)(多様な働き方の推進)
2.社会課題の解決に向けた取組
(2)包摂社会の実現→(少子化対策・こども政策)(女性活躍)(共生社会づくり)
2. 持続可能な社会保障制度の構築
(全世代型社会保障の構築)→男女が希望どおりに働ける社会を構築するため、男性や非正規雇用労働者の育児休業取得促進や子育て支援に取り組む。そして、子育て・若者世代が出産・育児によって収入や生活に不安を抱くことなく、仕事と子育てを両立できる環境を整備するために必要となる更なる 対応策について、国民的な議論を進める。
これらの取組について、今後、生産年齢人口が急速に減少していく中、高齢者人口がピークを迎えて減少に転ずる 2040 年頃を視野に入 れつつ、コロナ禍で顕在化した課題を含め、2023 年、2024 年を見据えた短期的課題及び中⾧期的な各種の課題を全世代型社会保障構築 会議において整理し、中⾧期的な改革事項を工程化した上で、政府全体として取組を進める。

○新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 〜人・技術・スタートアップへの投資の実現〜 (令和4年6月7日閣議決定)(抄)↓
V.新しい資本主義に向けた計画的な重点投資

1.人への投資と分配
(2)スキルアップを通じた労働移動の円滑化 →@自分の意思で仕事を選択することが可能な環境(学びなおし、兼業推進、再就職支援)
(4)子供・現役世代・高齢者まで幅広い世代の活躍を応援→ 安定的な財源を確保しつつ、以下の取組を進める。⇒ E認知症対策充実、介護予防の充実・介護休業の促進等
(5)多様性の尊重と選択の柔軟性 多様性を尊重し、性別にかかわらず仕事ができる環境を整備、選択の柔軟性を確保していく。⇒ @多様性の尊重 A男女間の賃金差異の開示義務化 D勤務間インターバル・育休促進・転職なき移住等の働き方改革の推進。

○女性活躍・男女共同参画の重点方針2 0 2 2(女性版骨太の方針2 0 2 2)(令和4年6月3日すべての女性が輝く社会づくり本部・男女共同参画推進本部決定)(抄)↓
T 女性の経済的自立
(1) 男女間賃金格差への対応→社内格差(垂直分離)⇒@男女間賃金格差に係る情報の開示 ➁非正規雇用労働者の賃金の引上げ(同一労働同一賃金の徹底) Bリカレント教育の推進 Iハラスメント防止対策の推進
V 男性の家庭・地域社会における活躍
(1)男性の育児休業取得の推進及び働き方の改革→ @男性の育児休業取得の推進 Cコロナ下で広まったテレワーク等多様な働き方の定着
(2)男性の育児参画を阻む壁の解消→C仕事と子育て等の両立を阻害する慣行等への対応⇒父親の育児参画を阻む固定的な性別役割分担意識や身近な慣行等の解消に取り組む。
(3)男性の孤独・孤立対策→(3)経済分野⇒ Cコース別雇用管理の柔軟な運用等

○デジタル社会の実現に向けた重点計画(令和4年6月7日閣議決定)(抄)↓
・「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」の周知
・利用者 の利便性を第一として、施策を再設計していくことが必要であり、まずは総務省と厚生労働省がそれぞれ実施している無料の個別相談 事業について、窓口等を一本化し、併せて各事業のウェブサイトを整理・統合し、一元的な情報発信を行う。

○全世代型社会保障構築会議報告書(令和4年1 2月1 6日全世代型社会保障構築本部決定)(抄)↓
・不妊治療等に関する支援→不妊治療に対する経済的な支援(本年4月から保険適用)や仕事との両立支援、プレコンセプションケア(性や妊娠に関する相談支援)の推進。
・子育て期の⾧時間労働の是正、柔軟な働き方の促進→ 正規雇用労働者を中心として、労働時間の⾧さが育児時間の短さにつながり、男女双方の子育てや働き方にも影響を与えていることから、 子育て期において、⾧時間労働の是正(残業免除等)や、労働者のニーズや個々の職場の状況等に応じて、時短勤務、テレワークなどを組み 合わせた柔軟な働き方を可能とする仕組みについて検討すべきである。
・非正規雇用労働者の処遇改善と短時間労働者への更なる支援
・非正規雇用労働者を取り巻く課題の解決
・労働移動の円滑化
・(労働市場や雇用の在り方の見直し)→@速やかに検討・実施すべき事項⇒5点あり。

次回も続き「参考資料3、参考資料4」で資料の取り上げが終了です。

第56回労働政策審議会雇用環境・均等分科会 [2023年02月26日(Sun)]
第56回労働政策審議会雇用環境・均等分科会(令和5年2月17日)
<議題> 男女雇用機会均等対策基本方針について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31260.html
◎参考資料1 男性労働者及び女性労働者のそれぞれの職業生活の動向
1 男女労働者を取り巻く経済社会の動向

○景気の動向→実質GDPの推移⇒2022年99.1%
○現在の雇用情勢について→求人の回復に遅れがみられる産業もあるなど、一部に厳しさがみられるものの、緩やかに持ち直している。新型コロナウイル ス感染症や物価上昇が雇用に与える影響に留意する必要がある。
○日本の人口の推移→近年減少局面を迎えている。2065年には総人口が9,000万人を割り込み、高齢化率は 38%台の水準になると推計されている。
○労働力人口、労働力の推移→女性の労働力率は、長期的に見ると上昇傾向。
○女性の労働力人口と年齢階級別労働力率(実際の労働力率と就業希望との差)→令和4年の女性の労働力人口は3,096万人。総労働力人口に占める女性の割合は44. 9%。M字カーブを描いていたが、全体が台形に近付きつつある。 労働力率と潜在的労働力率の差は大きく、就業を希望する女性の数は171万人にのぼる。
○女性の労働力率の変化(全体と配偶関係別)→10年前と比べると全ての年齢階級で労働力率は上昇。有配偶者の「20〜24歳」、「25〜29歳」、「30〜34歳」、「35〜39歳」、「40〜44歳」の上昇幅 が大きい。
○女性雇用者数の推移→雇用者総数に占める女性の割合は45.8%。

○平均勤続年数の推移→男性が横ばいで女性が緩やかに伸びたため、男女差は徐々に縮小。
○正規雇用と非正規雇用労働者の推移→正規が7年連続の増加(+31万人)。
○雇用者(役員を除く)の男女の内訳(2021年平均)→非正規雇用労働者の割合は、男性が21.8%、女性が53.6%
○雇用形態別雇用者数の推移(男性)→「正規の職員・従業員」が約8割でほぼ横ばい。
○雇用形態別雇用者数の推移(女性)→「正規の職員・従業員」が増加傾向、約5割に。
○男性の年齢階級別就業率(雇用形態別)
○女性の年齢階級別就業率(雇用形態別)→「正規の職員・従業員」は25〜29歳がピーク。
○職業別雇用者数の推移(男性)→「専門的・技術的従事者」が一番多く、様々な職業に。
○職業別雇用者数の推移(女性)→「事務従事者」多く、偏りがみられる。
○産業別雇用者数の推移(男性)→「製造業」が一番多い。平成29年と比較すると「情報通信業」と「医療、福祉」の増加が大きい。
○産業別雇用者数の推移(女性)→「医療、福祉」が一番多い。
○完全失業者数及び完全失業率の推移
○労働力需給推計の活用による政策のシミュレーション@→2040年まで
○労働力需給推計の活用による政策のシミュレーションA→参照のこと。
○男女間賃金格差の推移と要因分析→男女間賃金格差は長期的には縮小傾向。

○男女間賃金格差の推移と国際比較→依然その開きは大きい。
○日英独仏の男女間賃金格差(O E C D)
○労働者1人当たりの平均月間総実労働時間の推移→概ね160時間台で高止まり。
○長時間労働者の割合(国際比較)→日本の長時間労働者の割合は国際的に見て高い。

2 男女労働者の職業生活の動向
(1)均等法等の施行状況等
○管理職に占める女性割合
→長期的には上昇傾向、国際的に見ると依然その水準は低い。
○セクシュアルハラスメント防止のための取組の有無別企業割合→R3は規模計78.5%あり。
○妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント防止のための 取組の有無別企業割合→R3は69.1%の取り組み。30.1%は「取り組んでいない、不明」となっている。
○パワーハラスメント防止のための取組の有無別企業割合→75.3%あり。

○令和3年度労働局雇用環境・均等部(室)への 相談件数・相談内容(均等法関係)→均等法に係る相談は24,215件。 労働者・事業主等からの相談内容は、「母性健康管理措置」が29.7%、次いで「セクシュアルハラス メント」が29.2%、「婚姻、妊娠・出産等を理由とする不利益取扱い」と続いている。
○令和3年度労働局長による紛争解決の援助(男女雇用機会均等法第17条)→婚姻、妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いに関する事案が最も多く(93件)、次いで、セクシュアルハラスメント 措置義務に関する事案(63件)が多い。令和3年度中に援助を終了した181件(前年度受理した案件を含む。)のうち、約7割の118件について労働局長が助言・指導・勧告を行った結果、解決をみている。
○令和3年度機会均等調停会議による調停(男女雇用機会均等法第1 8条)→機会均等調停会議による調停申請受理件数は59件。 調停案の受諾勧告を行ったものは19件で、そのうち9件が調停案を双方が受諾し解決。

(2)女性活躍推進法の施行状況等
○女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の企業規模別届出数及び届出率→令和4年4月から届出義務が課せられた101〜300人企業の届出率は、令和4年12月末時点で96.4%(30,637/31,789社)。
○女性活躍推進法に基づく認定(えるぼし認定)を受けた企業規模別企業数→令和4年 12月末⇒プラチナえるぼし34社。

(3)育児・介護休業法の施行状況等
○育児休業制度の規定率
→育児休業の規定あり事業所割合は、令和3年度は30人以上で95.0%になるなど、制度の定着が進んでいる。
○育児休業取得率の推移→女性は8割台で推移、一方男性は上昇傾向にあるものの女性に 比べ低い水準となっている(令和3年度:13.97%)。
○育児休業の取得状況と取得希望(男性・正社員)→出産・育児のためになんらかの休暇・休業の取得を希望していた者のうち、 育児休業制度の利用を希望して利用した割合は19.9%。一方、育児休業制度の利用を希望していたが、利用しなかった割合は7.5%と。
○介護休業制度の規定率→介護休業の規定率は30人以上で約9割となっている。
○介護休業等制度の利用の現状→介護休業の利用者は1.2 %。


(4)次世代育成支援対策推進法の施行状況等
○次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画策定届出件数の推移→101人以上企業の届出率は98.0%となっている。
○次世代育成支援対策推進法に基づく『くるみん・プラチナくるみん』 認定企業数の推移→くるみん認定企業数は年々増加し、令和4年6月末時点で3,861社。プラチナくるみん認定企業数は、令和4年6月末時点で491社となっている。
○不妊治療と仕事との両立に係る実態→不妊治療を受ける夫婦は約4.4組に1組(第16回出生動向基本調査)。一方、不妊治療経験者のうち16%(女性では23%)が仕事と両立できずに離職するなど、不妊治療と仕事との両立支援は重要な課題。 両立が難しいと感じる理由は、通院回数の多さ、精神面での負担、通院と仕事の日程調整の難しさ。

5)パートタイム・有期雇用労働法の施行状況等
○正規雇用と非正規雇用労働者の推移
→正規雇用労働者は3,587万人(2021年平均。以下同じ)。 対前年比で7年連続の増加(+31万人)。 非正規雇用労働者は2,075万人。 2010年以降対前年比で増加が続いてきたが、2020年以降は減少(−25万人)。 役員を除く雇用者に占める非正規雇用労働者の割合は36.7% 。前年に比べ0.5ポイントの低下。
○雇用者(役員を除く)の男女の内訳(2021年平均)→非正規雇用労働者の男女別の内訳⇒男性が31.5%、女性が68.5%。 男女別の役員を除く雇用者のうち、非正規雇用労働者の割合は、男性が21.8%、女性が53.6%となっている。
○同一労働同一賃金の対応状況→同一労働同一賃金など、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保の実現に向けて「取り組んでいる又は取り組んだ」事業所 の割合は調査対象計で63%、「待遇の見直しは必要ないと判断した」「異なる雇用形態が存在しない」事業所を含めると91%。

(6)企業の雇用管理の変化
○多様な正社員制度の導入割合
→導入状況は20.1%(令和2年度28.6%)、事業所規模が大きいほど導入割合は高い。制度ごとでは、短時間正社員制度が9.7%(同16.3%)、勤務地限定正社員制度が15.0%(同17.0%)、職種・職務限定正社員制 度が8.7%。
○テレワークの実施状況@AB→新型コロナウイルスの新規感染者数の状況に関わらず一定程度定着。2020年12月には低下したものの、地域によらずテレワーク実施率は一定程度定着。東京都23区に比べると地方圏のテレワーク実施率は低い。業種別に見ると、情報通信業は高く、保育関係や医療・福祉は低い傾向にある。

(7)男女労働者の意識の変化と就業パターン
○「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方に対する意識
→若者を中心に、固定的な性別役割分担意識の解消が徐々に進展。
○女性が職業をもつことに対する意識→男女ともに「子供ができても、ずっと職業を続けるほうがよい」とする割合が高い。
○仕事と生活の両立をめぐる現状→約7割の女性が第1子出産後も就業継続(政府目標: 第1子出産前後の女性の継続就業率 70%(令和7年))。妊娠・出産を機に退職した理由を見ると、「両立の難しさ で辞めた」(41.5%)、「転勤等で就業継続が困難」(26.2%)(※対象:末子妊娠判明当時の仕事を辞めた、現在は就業中の女性正社員)。
○女性の継続就業・出産と男性の家事・育児時間の関係→日本の夫(6歳未満の子どもを持つ場合)の家事・育児関連時間は、2時間程度と国際的にみて低水準。夫の家事・育児時間が長いほど、妻の継続就業割合が高く、また第2子以降の出生割合も高い傾向にある。
○育児休業の取得状況と取得希望(男性・正社員)→育児休業制度の利用を希望して利用した割合は19.9%となっている。一方、育児休業制度の利用を希望していたが、利用しなかった割合は37.5%となっている。
○家事・育児時間の変化(1 8歳未満の子を持つ親)→感染症の拡大後、男女ともに家事・育児時間が増加している者が増えている。

次回も続き「参考資料2 男女労働者をめぐる政府の動向」からです。

第56回労働政策審議会雇用環境・均等分科会 [2023年02月25日(Sat)]
第56回労働政策審議会雇用環境・均等分科会(令和5年2月17日)2/25
<議題> 男女雇用機会均等対策基本方針について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31260.html
◎資料1 男女雇用機会均等対策基本方針の改定について
1.基本方針の概要
→男女雇用機会均等対策基本方針⇒男女雇用機会均 等法第4条に基づき、男性労働者及び女性労働者を取り 巻く環境の変化や、関連する施策の進捗状況等を踏まえつつ、@男女労働者 のそれぞれの職業生活の動向に関する事項を明らかにするとともに、A雇用 の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等について講じようとする施策の基本となるべき事項を示すもの。
(参照条文)雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和 47 年法律第 113 号)(抄) ↓
(男女雇用機会均等対策基本方針)↓
第四条 厚生労働大臣は、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する施策の基本となるべき方針(「男女雇用機会均等対策基本方針」)を定めるものとする。
2 男女雇用機会均等対策基本方針に定める事項は、次のとおりと する。
一 男性労働者及び女性労働者のそれぞれの職業生活の動向に関する事項
二 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等について講じようとする施
策の基本となるべき事項
3 男女雇用機会均等対策基本方針は、男性労働者及び女性労働者 のそれぞれの労働条件、意識及び就業の実態等を考慮して定められ なければならない。
4 厚生労働大臣は、男女雇用機会均等対策基本方針を定めるに当 たつては、あらかじめ、労働政策審議会の意見を聴くほか、都道府 県知事の意見を求めるものとする。
5 厚生労働大臣は、男女雇用機会均等対策基本方針を定めたときは、遅滞なく、その概要を公表するものとする。
6 前二項の規定は、男女雇用機会均等対策基本方針の変更につい て準用する。

2.これまでの策定経過↓
昭和 62 年 第1次女子労働者福祉対策基本方針 (運営期間:昭和 62 年度〜平成3年度) 平成4年 第2次女子労働者福祉対策基本方針 (運営期間:平成4年度〜平成8年度)
平成12年第1次男女雇用機会均等対策基本方針(運営期間:平成 12 年度〜平成 16 年度)
平成19年第2次男女雇用機会均等対策基本方針(運営期間:平成 19 年度〜平成 23 年度) 平成29年第3次男女雇用機会均等対策基本方針(運営期間:平成29年度〜概ね5年間)

3.改定の基本的な方向性(案)
(1)構成及び内容→構成や内容⇒第3次基本方針を土台に、現状を踏まえて改定を行う。 (2)運営期間→今回の改定から、 @運営期間の終期を定めないこととした上で、 ➁毎
 年、労働政策審議会雇用環境・均等分科会に対して、男女労働者の職業生活と施策の動向に関する報告を行う。
・これまでは運営期間を5年と定めていたが、今後は、基本方針の 骨格に大きな変更を与える事情が生じた場合に改定を検討する。
・上記の報告は、毎年の「雇用均等基本調査」(注1)と「働く女 性の実情」(注2)の報告によって行う。 (注1)男女の雇用均等問題に関する雇用管理の実態を把握し、 雇用均等行政の成果測定や方向性の検討を行う上での基 礎資料を得ることを目的として、統計法に基づく一般統 計調査として、毎年実施しているもの。 (注2)昭和 28 年以来、働く女性に関する動きを取りまとめ、毎年、紹介してきたもの。内容は、毎年の「働く女性の状 況」と「働く女性に関する対策の概況」から成る。


◎資料2 第4次男女雇用機会均等対策基本方針(骨子案)
第1 男性労働者及び女性労働者のそれぞれの職業生活の動向
1 男女労働者を取り巻く経済社会の動向
→景気の動向はコロナの影響により大幅に落ち込むが、緩やかに回復。 合計特殊出生率は低下。少子化が進展。
2 男女労働者の職業生活の動向
⑴ 雇用の動向
ア 労働力の量的変化
→労働力人口は、男性はやや減少傾向、女性は増加傾向。全体としては 横ばい。 M字型カーブは、全体が上方にシフトし、台形型に近づきつつある。 近年は、有配偶者の労働力率の上昇が影響。 雇用者は、女性は増加傾向、男性は、おおむね横ばい。雇用者総数に 占める女性割合は上昇傾向。
イ 労働力の質的変化 →男性の勤続年数はほぼ横ばい、女性は上昇傾向。 雇用形態別雇用者数は、正規の職員・従業員数は、男性はほぼ横ばい、女性は増加傾向。非正規の職員・従業員数は、男女とも増加傾向にあったが、令和2年及び令和3年の2年間はコロナの影 響もあり減少。 男性の約8割が正規の職員・従業員。女性の正規の職員・従業員の割 合は約5割。年齢階級別の女性の正規雇用比率は 20〜29 歳をピ ークに低下し、グラフが L 字型。 職業別の雇用者数は、男性は「専門的・技術的職業従事者」が最も多く、女性では「事務従事者」が最も多い。 産業別の雇用者数は、男性は「情報通信業」及び「医療、福祉」が増加。女性は「医療、福祉」及び「教育、学習支援業」が増加。
ウ 失業の状況→ 失業率は景気の回復を背景に改善傾向。雇用情勢は、コロナの影響 により悪化していたが、緩やかに持ち直している。
エ 労働力需給の見通し→令和元年推計⇒今後の就業者数は、経済成長と労働参 加が適切に進まなかった場合、令和 22 年(2040 年)には 5,245 万人に 減少すると見込まれている一方、経済成長と労働参加が適切に進んだ場 合には、令和 22 年(2040 年)に 6,024 万人と、減少幅が縮小する見込み。
オ 労働条件→男女間賃金格差は、徐々に縮小傾向にあるが、欧米諸国と比較すると 依然として大きい。役職や勤続年数の差が主因。 総実労働時間は男女ともに減少傾向にあるが、パートタイム労働者以外の一般労働者の総実労働時間は高止まり。依然、欧米諸国と比べると 長時間労働者割合は高い。
⑵ 企業の雇用管理
ア 均等法等の施行状況等
→管理職に占める女性割合は上昇傾向にあるが、国際的に見ると依然水 準は低い。 セクシュアルハラスメントや妊娠・出産・育児休業等ハラスメント、 パワーハラスメント対策は、企業規模が小さくなるにつれて実 施割合が低下。
イ 女性活躍推進法の施行状況等→一般事業主行動計画の策定・届出率は、行動計画の策定・届出が義務 となっている一般事業主のうち、常時雇用する労働者が 300 人を超えるものは令和4年 12 月末時点では 98.0%、常時雇用する労働者が 101 人 以上 300 人以下の事業主は同時点で 96.4%、制度が浸透・定着。また、行動計画の策定・届出が義務となっていない常時 雇用する労働者が 100 人以下の事業主は、同時点で 6,793 社と なっており、一定の取組はみられるものの、今後、一層の進展を期待。  えるぼし認定取得企業は令和4年 12 月末時点で 2,030 社であり、順 調に増加。プラチナえるぼし認定取得企業は同時点で 34 社。 令和4年 12 月末時点で、女性の活躍推進企業データベースにおいて 23,876 社が女性活躍推進法に基づく自社の情報を公表。
ウ 育児・介護休業法の施行状況等→育児休業制度の規定のある事業所割合は、令和3年度では事業所規模 30 人以上で 95.0%と制度が浸透・定着。 育児休業取得率は、女性ではおおむね横ばいで推移し、令和3年度では 85.1%。男性は近年上昇傾向にあるものの 13.97%と依然として低い。 こうした状況も踏まえ、令和3年に育児・介護休業法を改正し、出生時 育児休業制度の創設等を行い、段階的に施行。 ○ 介護休業制度の規定のある事業所割合は、育児休業制度に比べるとやや低く、令和元年度では事業所規模 30 人以上で 89.0%。 介護休業取得者の男女別内訳は、女性は 59.7%、男性は 40.3%。
エ 次世代法の施行状況等→ 次世代法の行動計画策定・届出を行っている企業の割合は年々上昇し、 令和4年3月末時点では事業所規模 101 人以上で 98.0%となるなど、制 度の定着が進んでいる。 くるみん認定取得企業は令和4年6月末時点で 3,861 社であり、順調 に増加。プラチナくるみん認定取得企業は同時点で 491 社。令和4年4 月からはトライくるみん認定を創設。 不妊治療経験者のうち 16%(女性は 23%)が不妊治療と仕事との両 立ができずに離職している状況を踏まえ、企業の取組促進のため、令和4年4月よりくるみんプラス認定を創設。
オ パートタイム・有期雇用労働法の施行状況等→働き方改革関連法によってパートタイム労働法をパートタイム・有期 雇用労働法に改正。同一企業内の正規雇用労働者・非正規雇用労働者間の不合理な待遇差を解消し、多様で柔軟な働き方を選択できるように目指す。 令和4年時点で、同一労働同一賃金に取り組んでいる又は取り組んだ 事業所の割合は約 63%。検討の結果、待遇の見直しは必要ないと判断し た事業所及び異なる雇用形態が存在しない事業所を含めると約 91%と なり、着実に進展。
カ 企業の雇用管理の変化→多様な働き方として、労働時間や職務・勤務地を限定した限定正社員 の採用等を行う企業も。 コロナの拡大によってテレワークや在宅勤務等が浸透。

⑶ 男女労働者の意識の変化と就業パターン→若者を中心に固定的な性別役割分担意識の解消が徐々に進展。 女性が職業を持つことについての意識は、男女ともに「子どもができて も、ずっと職業を続けるほうがよい」とする割合が最も高い。 第一子出産後も就業継続している女性の割合は約7割と近年上昇傾向にあるが、就業継続を希望していながら離職を余儀なくされた女性も一定程度存在。 一方、男性労働者の3割以上が育児休業の取得を望んでいるものの、職 場が育児休業制度を取得しにくい雰囲気であること等の理由から取得が進 んでおらず、女性と比較して低水準。 夫の平日の家事・育児時間が長いほど妻の継続就業割合が高く、夫の休日の家事・育児時間が長いほど、第二子以降の出生割合が高いが、夫の家事・育児関連時間は依然として国際的に見ると低水準。
3 まとめ→均等法が昭和 61 年に施行されてから 35 年余り。数次の改正により、均 等法制度上の男女の均等な機会及び待遇の確保は進展。加えて、女性活躍推 進法の成立・改正で、女性活躍に向けての法整備も進展。 また、ポジティブ・アクションの推進、改正育児・介護休業法による雇用 環境整備等の措置、仕事と生活の両立支援に向けた取組など官民をあげて 多くの取組が行われ、女性の継続就業支援、男性の育児参加等への意識は改善してきている。 一方で、依然として、男性と比べて女性の勤続年数は短く、管理職に占め る女性割合も国際的に見ると低水準。 他方、男性労働者は希望しているほど、育児休業の取得が進んでおらず、 女性と比較して低水準。 男女労働者ともに、希望する働き方の実現とキャリア形成、仕事と家庭の 両立ができていない者が多い。

第2 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等について講じようとする施策の基本となるべき事項
1 施策についての基本的考え方
→「労働者が性別により差別されることなく、また、女性労働者にあっては母 性を尊重されつつ、充実した職業生活を営むことができるようにする」とい う均等法の基本的理念の推進。第1で見たように、均等法施行後 35 年を経てもなお実態面での 男女の格差は残っている状況。 背景には⇒就業継続を希望しながらも、仕事と育児の両立の難しさ等から出産、育 児等により離職する女性が依然として一定程度存在していること、長時間労働を前提とした働き方など多様な事情を抱える労働者が活躍 できる環境が整っていない場合が見られること、仕事と家庭の両立への不寛容な職場風土などが男女労働者の両立支援 制度の利用の障壁になっていること、固定的な性別役割分担意識の存在やロールモデルの不在、こうした中で、女性の継続的なキャリア形成が困難となるなど、労働者 が職業人生における明確な展望を描きつつ働き続け、その能力を伸長・発 揮することについて、具体的な見通しを持ちにくいこと など。
一方、今後の少子化の進展に伴う労働力人口の減少が見込まれる中、女性 の就業率の向上や個々人の職業生活期間の長期化は喫緊の課題。 また、仕事と生活の関係の有様やこれらに対する考え方が多様化してい る中、男女労働者が共に性別にかかわらず主体的に働き方やキャリアを選 択することができることが必要。 さらに、コロナの拡大によってテレワークや在宅勤務等が浸透したこと で、働き方が多様化し、男女ともに仕事と家庭の両立がしやすくなったと感 じる人が増加。こうした新たな働き方の広がりについても考慮が必要。 以上を踏まえると、当面の間に採るべき施策の基本的考え方としては、法 制上の機会均等の確保の上に、今後は実質上の機会均等の確保を目指すと いう観点から、以下のように整理。  まず、均等法に定められた性差別の禁止を始めとする規定の確実な履行 確保を前提とした上で、男女ともに、様々なライフイベントがある中で、職業人生における明確な展望を描きつつ働き続け、その能力を伸長・発揮する 環境を整備することが必要。 また、同時に、ワーク・ライフ・バランスを図るための環境整備を一層進 めることが重要。 さらに、各企業における雇用管理制度及びその運用の見直しが不可欠。各 企業の主体的なポジティブ・アクションの取組を一層促進していくことが 重要。 他方、まずは、妊娠、出産等を経ても継続して就業できる環境を整えるこ とが必要だが、妊娠、出産等で離職する女性が一定程度存在するという現状 においては、一旦就業を中断した者がそれまでの就業経験を生かして再就 職・再就業できることが可能となる環境を整えることも重要。
なお、上記を推進するに当たっては、企業規模別等の実態に応じたきめ細 かな対応を行っていくこと、また、正規の職員・従業員以外の労働者に対し ても均等法等が適用されるものであることを十分に踏まえつつ対応することが必要。 こうした考え方に立って、本方針においては、男女雇用機会均等確保対策 を中心としつつ、仕事と育児・介護の両立支援、就業形態の多様化等への対 策等を定め、国はこれらの対策を総合的に推進。

2 具体的施策
⑴ 就業を継続しその能力を伸長・発揮できるための環境整備
ア 公正な処遇の確保

(ア) 均等法等の履行確保→厳正・的確・迅速な行政指導の実施。相談体制の整備。紛争解決援助、調停制度の利用促進。 効果的な周知の実施。 パート・有期労働者、派遣労働者等への対応。 間接差別となる措置の見直し検討 。
(イ) ポジティブ・アクションの推進→ 企業において男女労働者の間に事実上生じている格差の解消を目 指して企業が積極的かつ自主的に雇用管理の改善に取り組むことが 望ましい。令和4年4月からは、常時雇用する労働者数が 101 人を超 える一般事業主は、女性活躍に関する行動計画の策定等が義務化。 男女双方に対する雇用管理全般の見直しもポジティブ・アクション の手法の一つであるという認識の周知啓発も含め、女性活躍推進法を 踏まえたポジティブ・アクションの取組を一層促進。
(ウ) コース等別雇用管理の適正な運用の促進→均等法で禁止される間接差別及び「コース等で区分した雇用管理を 行うに当たって事業主が留意すべき事項に関する指針」の周 知徹底。
(エ) 妊娠、出産、育児休業等を理由とする不利益取扱い行為の防止対策 の推進→不利益取扱いの禁止について周知徹底 ・ 迅速な行政指導の実施 。
(オ) 母性健康管理対策の推進→母性健康管理措置の規定整備の促進 ・ 迅速な行政指導 ・ 相談から紛争解決までの迅速な処理。

イ ハラスメント対策の推進
(ア) セクシュアルハラスメント防止対策の推進→改正法(責務、協力応諾の努力義務等)の周知徹底、履行確保 ・ 就活セクハラ対策の推進
(イ) 妊娠、出産、育児休業等に関するハラスメントの防止対策の推進→改正法(責務等)の周知徹底、履行確保
(ウ) パワーハラスメント防止対策の推進→パワーハラスメント防止措置が新たに義務付けられたことについ て、中小事業主を中心に周知徹底、履行確保
(エ) 総合的なハラスメント対策の推進→各種ハラスメントへの一元的な相談体制整備の指導。 雇用環境・均等部(室)での相談対応、関係法令の履行確保。 カスタマーハラスメント対策や性的志向・性自認に関するハラスメ ント対策の推進。 フリーランスに対する相談支援等。
ウ 女性活躍推進法の着実な施行
(ア) 一般事業主行動計画策定の促進→ 行動計画策定の手順や方法、好事例についてパンフレット等を通じ た制度の周知、行動計画策定支援ツールの提供等。 行政指導等による履行確保、行動計画に基づく取組に関する助言等。
(イ) 女性の活躍状況に関する情報の公表の促進→ パンフレット等を通じた情報公表方法等の周知。 女性の活躍推進企業データベースや「しょくばらぼ」の活用の促進。
(ウ) 男女間賃金格差の縮小→令和4年7月からの男女の賃金の差異の公表義務付けを契機とし て、男女の賃金の差異の要因分析や課題解決に向けた取組を支援。 求職者に対する周知啓発 。
(エ) えるぼし認定、プラチナえるぼし認定取得の支援→ 認定取得に向けた企業の取組促進。 学生等に対するえるぼしマーク・プラチナえるぼしマークや女性の 活躍推進企業データベースの周知
エ ライフステージに応じた能力向上のための支援
(ア) 学生に対する支援→ 就職・就業に関する様々な情報提供等の支援。 女性の活躍推進企業データベースの周知。 労働に関する基本的知識の普及啓発。
(イ) 女性労働者等のキャリア形成に対する支援 → 妊娠、出産等を経ても就業できる環境整備 。 女性のキャリア形成支援。

⑵ 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現に向けた取組
ア 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現に向けた取組→ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた企業の取組支援、社会的気運 の醸成。
イ 仕事と育児の両立を図るための制度の着実な実施→ 育児休業や短時間勤務制度等の普及・定着。 令和3年改正育介法の周知・定着、履行確保。 次世代法に基づく行動計画の策定促進。 くるみん認定、プラチナくるみん認定、トライくるみん認定の取得促。
ウ 仕事と介護の両立を図るための制度の着実な実施等→介護休業制度等の仕事と介護の両立支援制度の周知・定着。 令和3年改正育介法の周知、定着、履行確保。
エ 長時間労働の是正→ 長時間労働是正に向けた取組強化、企業風土の改善。
オ 両立しやすい職場環境づくりの促進→各種助成措置の効果的な活用 。 出生時育児休業制度の周知等も含めた男性の育児休業取得等の促進。 企業における具体的取組方法を示したモデルの構築・普及、コンサル ティング。
カ 不妊治療と仕事との両立支援 →企業や労働者向けマニュアル等の活用促進。 企業への助成措置。 くるみんプラス認定の取得促進。

⑶ 多様な就業形態に対する支援
ア パート・有期雇用労働対策
→ パートタイム・有期雇用労働法の周知徹底、着実な履行確保、働き方改革推進支援センター等を活用した周知、個別相談等。 パート・有期雇用労働者と通常の労働者の職務の内容等の比較を可能 にする職務分析・職務評価の周知、個別企業への導入支援。 無期転換ルールの適切な活用に向けた周知。 短時間正社員制度の一層の普及・定着。
イ テレワーク・在宅就業対策→ 育児期・介護期の雇用型テレワーク、自営型テレワークについて、ガイドラインの周知啓発
ウ 再就職支援→ 情報提供、相談支援等の充実。母子家庭の母等に対する就業支援の推進。

⑷ 関係者・関係機関との連携→労使団体との緊密な連携による雇用管理制度及びその運用の見直しの促 進。 地方公共団体が行う関係施策との連携。
⑸ 行政推進体制の充実、強化→ 雇用環境・均等部(室)等における労働相談の対応の一体的実施や個別 の労働紛争の未然防止と解決の一体的実施、業務実施体制の整備・強化・ 効率化。 関係法令等の周知、実施等の際の情報技術の積極的活用。

次回も続き「参考資料1」からです。

第188回労働政策審議会労働条件分科会(資料) [2023年02月24日(Fri)]
第188回労働政策審議会労働条件分科会(資料)(令和5年2月14日)
議題 (1)「労働基準法施行規則及び労働時間等の設定の改善に関する特別措置法施行規 則の一部を改正する省令案要綱」等(諮問)(2)研究者等に対する無期転換ルール(3)担保法制の見直し(事業(成長)担保制度の導入等)(報告事項)(4)2021 年度評価
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31101.html
◎参考資料No.1 今後の労働契約法制及び労働時間法制の在り方について(報告)
T 労働契約法制
1 無期転換ルールについて
(1)無期転換ルール
→ 制度の活用状況を踏まえると、無期転換ルールの導入目的で
ある有期契約労働者の雇用の安定に一定の効果が見られるものの、制度が適切に活用されるよう必要な取り組みを更 に進めることが適当である。
(2)無期転換を希望する労働者の転換申込機会の確保→無期転換ルールに関する労使の認知状況を踏まえ、無期転換ルールの趣旨や内容、活用 事例について、一層の周知徹底に取り組むことが適当。 無期転換申込権が発生する契約更新時に、無期転換申込機会と無期転換後の労働条件に ついて、労働基準法の労働条件明示の明示事項に追加すること。 この場合において、労働基準法の労働条件明示において書面で明示することとされてい るものは、無期転換後の労働条件明示にあたっても書面事項とすることが適当。
(3)無期転換前の雇止め等→無期転換前の雇止めや無期転換申込みを行ったこと等を理由とする不利益取扱い等⇒法令や裁判例に基づく考え方を整理し、周知するとともに、個別紛争解決制度に よる助言・指導にも活用していくこと。 紛争の未然防止や解決促進のため、更新上限の有無及びその内容について、労働基準法 の労働条件明示事項に追加するとともに、労働基準法第 14 条に基づく告示において、最 初の契約締結より後に、更新上限を新たに設ける場合又は更新上限を短縮する場合には、その理由を労働者に事前説明するものとすることが適当である。
(4)クーリング期間→法の趣旨に照らして望ましいとは言えない事例等について、一層の周知徹底に取り組むことが適当である。
(5)無期転換後の労働条件→有期労働契約時と異なる定めを行う場合を含め、法令 や裁判例に基づく考え方、留意点等を整理し、周知に取り組むこと。労働契約法第3条第2項を踏まえた均衡考慮が求めら れる旨を周知するとともに、無期転換申込権が発生する契約更新時の無期転換後の労働条 件等の明示の際に、当該労働条件を決定するにあたって、労働契約法第3条第2項の趣旨 を踏まえて均衡を考慮した事項について、使用者が労働者に対して説明に努めることとする。 正社員への転換をはじめとするキャリアアップの支援に一層取り組むことが適当である。
(6)有期雇用特別措置法の活用状況→特例の存在が十分に認知されていない現状がある ため、一層の周知徹底に取り組むことが適当である。

2 労働契約関係の明確化について→多様な正社員に限らず労働者全般について、労働基準法の労働条件明示事項に就業場 所・業務の変更の範囲を追加すること。 労働契約法第4条の趣旨を踏まえて、 多様な正社員に限らず労働者全般について、労 働契約の内容の変更のタイミングで、労働契約締結時に書面で明示することとされている事項⇒変更の内容をできる限り書面等により明示するよう促していくこと。 労働基準法の労働条件明示のタイミングに、労働条件の変更時を追加することを引き続 き検討すること。 紛争の未然防止のため、多様な正社員等の労働契約関係の明確化に関する裁判例等を幅 広く整理して明らかにし、周知徹底に取り組むこと。 就業規則を備え付けている場所等を労働者に示すこと等、就業規則を必要なときに容易 に確認できるようにする必要があることを明らかにすること。また、就業規則の更なる周知の在り方について、引き続き検討することが適当。 短時間正社員⇒処遇について、正社員としての実態を伴っていない場合には、 パート・有期労働法の適用があり、均衡・均等待遇が求められることや、同法が適用され ないそれ以外の多様な正社員においても、労働契約法第3条第2項による配慮が求められ ることを周知することが適当である。

3 労使コミュニケーションについて→労使コミュニケーションに当たっての留意点や、適切に労使コミュニケーションを図りながら、無期転換や多様な正社員等について制度の設計や運用を行った各企業の取組事例 を把握して周知すること。 過半数代表者の適正な運用の確保や多様な労働者全体の意見を反映した労使コミュニ ケーションの更なる促進を図る方策について引き続き検討を行うことが適当である。

U 労働時間法制↓
1 裁量労働制について↓
(1)対象業務
→企画業務型裁量労働制や専門業務型裁量労働制の現行の対象業務の明確化を行うこと。 銀行又は証券会社において、顧客に対し、合併、買収等に関する考案及び助言をする業 務について専門型の対象とすることが適当である。
(2)労働者が理解・納得した上での制度の適用と裁量の確保
(対象労働者の要件)
→専門型について、対象労働者の属性について、労使で十分協議・決定することが望まし いことを明らかにすること。 対象労働者を定めるに当たっての適切な協議を促すため、使用者が当該事業場における 労働者の賃金水準を労使協議の当事者に提示することが望ましいことを示すこと。 対象労働者に適用される賃金・評価制度を変更しようとする場合に、使用者が労使委員 会に変更内容について説明を行うこととする。
(本人同意・同意の撤回)→専門型について本人同意を得ることや同意をしなかった場合に不利益取扱いをしないこととすること。本人同意を得る際に、使用者が労働者に対し制度概要等について説明することが適当で あること等を示すこと。 同意の撤回の手続を定めることとすること。同意を撤回した場合に 不利益取扱いをしてはならないことを示すことや、撤回後の配置や処遇等についてあらか じめ定めることが望ましいことを示すこと。 (業務量のコントロール等を通じた裁量の確保)→裁量労働制は、始業・終業時刻その他の時間配分の決定を労働者に委ねる制度であるこ とを示すこと。 労働者から時間配分の決定等に関する裁量が失われた場合には、労働時間のみなしの効 果は生じないものであることに留意することを示すこと。
(3)労働者の健康と処遇の確保
(健康・福祉確保措置)
→健康・福祉確保措置の追加(勤務間インターバルの確保、深夜業の回数制限、労働時間 の上限措置(一定の労働時間を超えた場合の適用解除)、医師の面接指導)等を行うこと が適当。 健康・福祉確保措置の内容を「事業場における制度的な措置」と「個々の対象労働者に 対する措置」に分類した上で、それぞれから1つずつ以上を実施することが望ましいこと を示すこと。 「労働時間の状況」の概念及びその把握方法が労働安全衛生法と同一のものであること を示すこと。
(みなし労働時間の設定と処遇の確保)→みなし労働時間の設定に当たっては対象業務の内容、賃金・評価制度を考慮して適切な 水準とする必要があることや対象労働者に適用される賃金・評価制度において相応の処遇 を確保する必要があることを示すこと等が適当。

(4)労使コミュニケーションの促進等を通じた適正な制度運用の確保 ↓
(労使委員会の導入促進と労使協議の実効性向上
)→決議に先立って、使用者が労使委員会に対象労働者に適用される賃金・評価制度の内容 について説明することとすること。 労使委員会が制度の実施状況の把握及び運用の改善等を行うこととすること等が適当。 労使委員会の委員が制度の実施状況に関する情報を十分に把握するため、賃金・評価制 度の運用状況の開示を行うことが望ましいことを示すこと。 労使委員会の開催頻度を6か月以内ごとに1回とするとともに、労働者側委員の選出手 続の適正化を図ることとすること等が適当。 専門型についても労使委員会を活用することが望ましいことを明らかにすること。 (苦情処理措置)本人同意の事前説明時に苦情の申出方法等を対象労働者に伝えることが望ましいことを示すこと。 労使委員会が苦情の内容を確実に把握できるようにすることや、苦情に至らないような 運用上の問題点についても幅広く相談できる体制を整備することが望ましいことを示す ことが適当である。
(行政の関与・記録の保存等)→6か月以内ごとに行うこととされている企画型の定期報告の頻度を初回は6か月以内に1回及びその後1年以内ごとに1回とすること。 健康・福祉確保措置の実施状況等に関する書類を労働者ごとに作成し、保存することと すること。 労使協定及び労使委員会決議の本社一括届出を可能とすること。

2 年次有給休暇について→令和7年までに「年次有給休暇の取得率を 70%以上とする」という政府の目標を踏ま え、年次有給休暇の取得率の向上に向け、好事例の収集・普及等の一層の取組を検討する こと。また、年5日以内とされている年次有給休暇の時間単位での取得につ いて、年5日を超えて取得したいという労働者のニーズに応えるような各企業独自の取組 を促すこと。

3 今後の労働時間制度についての検討→働き方改革関連法で導入又は改正された、時間外労働の上限規制、フレックスタイム制、 高度プロフェッショナル制度、年次有給休暇制度等は、同法の施行5年後に、施行状況等 を踏まえて検討を加え、必要があると認めるときは、所要の措置を講ずることとされてい ることを踏まえ、今後、施行状況等を把握した上で、検討を加えることが適当。その際には、働く方の健康確保という原初的使命を念頭に置きながら、経済社会の変化 や働き方の多様化等を踏まえ、働き方やキャリアに関する労働者のニーズを把握した上で労働時間制度の在り方の検証・検討を行うことが適当である


◎参考資料No.2 「研究者・教員等の雇用状況等に関する調査」(令和4年度)調査結果(主要項目)について→令和5年2月7日
○「研究者・教員等の雇用状況等に関する調査」(令和4年度) の調査結果(主要項目)について公表します
1. 調査内容
(1)調査期日:令和4年9月1日現在 (一部の項目→令和5年1月時点の状況を再調査)。
(2)調査対象: <機関調査> 国立大学、公立大学、私立大学、大学共同利用機関法人、研究 開発法人 全 846 機関中 681 機関回答。<研究者・教員等調査> 条件(1)(2)(3)のいずれかを満たし、無期転換申込権の発生ま での期間を 10 年とする特例が適用されている方。
2. 調査結果の概要
@機関からの回答
→研究者、教員等に対する労働契約法の 特例対象者のうち、2022 年度末で通算契約期間 10 年を迎える者 (12,137 人)について、2023 年度以降も有期労働契約を継続する もしくは継続の可能性がある者(継続の場合、労働者に無期転換 申込権が発生)が 5,424 人(44.7%)、未定の者が 4,997 人 (41.2%)等であった。
A調査に回答のあった機関中、労働契約締結時に労働者に対し特例 対象者となるか否か必ず伝えている機関が 218 機関(44.7%)、特 例対象者に対し制度の概要や無期転換申込手順を必ず伝えている機 関が 193 機関(39.5%)であった。 これを受け、伝えていない場合がある機関に対し令和5年1月に 追加調査を行ったところ、各事項について「既に伝えている」もしくは「今後早期に伝えるよう対応を予定」と回答した機関があり、 これらをあわせると、特例対象者に対し特例の対象となる旨を伝え ている機関は、今後早期に伝える予定としている機関も含め 432 機 関(88.5%)、特例対象者に対し制度の概要や無期転換申込手順を 伝えている機関は、今後早期に伝える予定としている機関も含め 416 機関(85.2%)となった。
B研究者、教員等への調査の結果⇒回答が任意であるた め約 6,900 人からの回答となったが、その範囲において、無期転 換を希望する者が 3,814 人であった。

3. 今後の対応→調査結果を今後の政策検討を行うための基礎資料として活用する とともに、関係機関等に周知し、改めて各機関等における適切な対 応を依頼。⇒【関係機関等への依頼のポイント】参照。  令和5年4月以降の各機関の対応状況を把握するため、フォローア ップ調査を実施する予定。


◎参考資料No.3 2021 年度 年度評価 参考資料集
○年次有給休暇の取得率等の推移
→令和3年の年次有給休暇の取得率は58.3%と、前年より1.7ポイント上昇し、昭和59年以降過去最高となった。
○年次有給休暇の取得率→医療,福祉⇒ 60.3%(2021)へ年々アップしている。
○規模別年次有給休暇取得率→年次有給休暇取得率:調査計(2021) 58.3%。
○週労働時間40時間以上の雇用者のうち、週労働時間60時間以上の雇用者の割合↓
・2016年 実績: 12.6%→→2021年 実績: 8.8%へ減。
・医療、福祉: 5.3%→→ 5.2%へ。
○週労働時間40 時間以上の雇用者のうち、週労働時間60時間以上の雇用者の割合等の推移→週労働時間40 時間以上の雇用者のうち、週労働時間60時間以上の雇用者の割合について、令和3年は8.8%と、前年より0.2%減少し、 8年連続の減少となった。

次回は新たに「第56回労働政策審議会雇用環境・均等分科会」からです。

第188回労働政策審議会労働条件分科会(資料) [2023年02月23日(Thu)]
第188回労働政策審議会労働条件分科会(資料)(令和5年2月14日)
議題 (1)「労働基準法施行規則及び労働時間等の設定の改善に関する特別措置法施行規 則の一部を改正する省令案要綱」等(諮問)(2)研究者等に対する無期転換ルール(3)担保法制の見直し(事業(成長)担保制度の導入等)(報告事項)(4)2021 年度評価
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31101.html
◎資料No.4 研究者等に対する無期転換ルールについて
○無期転換ルールの概要
→有期労働契約が繰り返し更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約 (無期労働契約)に転換できるルール。(労働契約法第18条:平成25年4月1日施行)
○科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律による無期転換ルールの特例→労働契約法上、有期労働契約が更新により通算5年を超えた場合には、労働者の申込みにより、無期転換できるが (無期転換ルール、労働契約法第 18 条)、大学等、研究開発法人等の研究者等については、「科学技術・イノベー ション創出の活性化に関する法律」において、無期転換の申込みができるまでの期間を、通算10年とする特例が定め られている。
⇒【通常の企業等の場合】【科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律 特例対象の場合】   【特例の対象者】@〜➃の参照。

○研究者等のキャリアパス支援や雇用の安定化に関する取組↓
<研究者が安心して研究に専念できる環境を整備するための取組>→2項目あり。
<大学等及び研究開発法人の研究者、教員等に対する労働契約法の特例に関する対応>
→貴法人における無期転換ルールの円滑な運用について(依頼)(令和4年11月7日付4文科科第556号)⇒「特例の適用にあたって留意すべき事項」「研究者、教員等の雇用状況の改善に向けた取組例等(抜粋)」 参照。

○文部科学省 「研究者 ・教員等の雇用状況等に関する調査 」(令和4年度) 結果(概要)につい て→大学等及び研究開発法人の研究者、教員等について無期転換申込権発生までの期間(原則)5年を10年とする労働契約 法の特例の対象者に関して、令和5年4月1日以降、本格的な無期転換申込権の発生が見込まれることを踏まえ、当該特 例等に関する実態把握のための調査を実施。
・主な調査結果→3点に集約。研究者、教員等への調査の結果⇒回答が任意であるため約6,900人からの回答となったが、その範囲で無期転換を希望する者が3,814人であった。

○新型コロナウイルス感染症に関するこれまでの取組を踏まえた次の感染症危機に備えるための対応の具体策(2022年9月2日新型コロナウイルス感染症対策本部決定)(抄)→次の感染症危機に対応する政府の司令塔機能の強化の一環として、内閣感染症危機管理統括庁や厚生労働省感染症対策部の設置とともに、 国立感染症研究所と国立研究開発法人国立国際医療研究センターを統合し、新たな専門家組織を創設することとされた↓
・3.次の感染症危機に対応する政府の司令塔機能の強化→内閣感染症危機管理統括庁。
・4.感染症対応能力を強化するための厚生労働省の組織の見直し→(1)〜(4)。 上記(1)〜(3)については、次期通常国会に必要な法律案を提出し、(1)(3)については令和6年度の施行、(2)につい ては令和7年度以降の設置を目指す(感染症等に関する科学的知見の基盤整備は、感染症法等の改正も反映させつつ早期に取り組む。

○「国立健康危機管理研究機構(仮称)」への特例適用について→新たな専門家組織である「国立健康危機管理研究機構(仮称)」は、科学技術・イノベーション創出の活性化に関す る法律上の試験研究機関等である「国立感染症研究所」と研究開発法人である「国立国際医療研究センター」を統合するもの。 新たな専門家組織についても、科学技術・イノベーション創出の活性化に関する法律上の研究開発法人とする方向で あり、これまでと同様の労働契約法の特例が適用されることになる。


◎資料No.5-1 担保法制の見直し(事業(成長)担保制度の導入等)について
○担保制度の見直し(事業(成長)担保制度の導入等)にかかる政府における 議論の状況

・法務省法制審議会 担保法制部会→(状況)令和4年12月6日に取りまとめがされた中間試案について、令和5年1月20日付けでパブリックコメントに付され(期間:令和5 年1月20日〜同年3月20日)、その結果も踏まえた調査審議が行われる予定。
・金融庁金融審議会 事業性に着目した融資実務を支える制度のあり方等に関する W G→状況⇒ 令和5年2月10日付で報告書が公表された。

○事業(成長)担保制度のイメージ↓
・資金の借入 (成長・承継局面等) 事業担保権の設定⇒⇒成長、経営改善等(法人の総財産)→金銭消費貸借契約 に基づく債権や商 取引契約等に基づく一般債権が被担保債権となりうる。
・資金の借入 (成長・承継局面等) 事業担保権の設定⇒⇒債務不履行になった場合の事業担保権の実行(法人の総財産)⇒譲渡または「裁判所」選任の管財人。


◎資料No.5-2 金融審議会 事業性に着目した融資実務を支える制度のあり方等に関するワーキング・グループ 報告
はじめに
→スタートアップや事業の成長・承継・再生等の局面にある事業者の場合には、不動 産等の有形資産担保や経営者保証等がなければ、資金を調達することが難しい、とい った課題が今もなお指摘されている。こうした事業者が資金調達に課題を抱えること は、日本の企業・経済の持続的成長を目指す上で大きな障害となる。このような課題に対応すべく、本ワーキング・グループでは、事業性に着目した融 資実務のあり方も視野に入れつつ、事業者が事業全体を担保に金融機関から成長資金 等を調達できる制度の早期実現に向けた議論を行った。

1.検討の背景 →(1)これまでの取組 (2)足下の情勢と金融機関への期待
(3)本WGの議論の位置づけ⇒事業全体に対する担保制度を早期に実現する 観点から、現行制度とのバランスや整合性に留意し、かつ、これまでの法制審議会担 保法制部会における議論の蓄積等を踏まえつつ、特に、事業性に着目した融資実務を 動機付けるような担保制度の設計とその導入に伴い求められる金融実務について、集中的に議論を行った。 以下は、こうした議論の内容をまとめたもの。
2.期待される融資実務のあり方 (1)現在の融資実務
(2)新しい融資実務への期待
→@ 有形資産を持たない成長企業等でも、事業の成長可能性があれば、融資が可能、 A 融資後についても、金融機関として絶えず変動する事業の実態を継続的に把握し、伴走支援に十 分なリソースを投入することが経済合理的になり、特に業況の悪化局面にお いて、これを早期に察知し、経営改善に向けた支援を行うことが可能となる、 事業再生局面においても、金融機関は、継続的な実態把握を通じた事業への 深い理解に基づき事業者を支援し、複数の貸し手が存在する場合にもその利 害調整を主導することができるほか、経営者においても経営者保証が付いて いる場合と比べて経営改革の着手がされやすい、 といった改善が期待できると考えられる。
3.事業成長担保権について
(1)事業成長担保権の設定に係る論点について
 @ 担保目的財産
→事業成長担保権⇒現行制度上も担保権の目 的となる「総財産」を一体としてその目的とすることが適切と考えられる。ただし、 事業成長担保権が、のれん等も対象に含むためには、総財産とするのみでは足りず、 事業活動から生まれる将来キャッシュフローも担保の目的とするものであること(将 来設定者に属する財産を含むこと)を明確化する必要があると考えられる。
A 設定者(債務者)
B 担保権者(被担保債権、極度額)→(イ)担保権者 (ロ)極度額 (ハ)その他
C 対抗要件(優先関係)  D 経営者保証等の制限
(2)実行前における事業成長担保権の効力に係る論点について→E 設定者の権限(取引の相手方の保護) F 他の債権者による強制執行等との関係
(3)事業成長担保権の実行手続に係る論点について→ G 実行手続の基本的な性格((i)実行手続開始の申立て(ii)実行手続開始決定の効果 (iii)裁判所により選任される管財人の権限・総財産の換価 (iv)換価代金の配当 (v) 簡易な実行手続 ) H 実行手続における優先関係((i)実行手続開始後の原因により生じた債権(共益の費用)(ii)実行手続開始前の原因により生じた債権(類型的に共益の費用と位置づける もの)(iii)実行手続開始前の原因により生じた債権(裁判所の許可により共益の費用と 位置づけるもの)(iv)(i)〜(iii)以外のもの) I 倒産処理手続との関係((i)破産手続との関係) (ii)民事再生手続との関係 (iii)会社更生手続との関係 (iv)倒産手続開始後の事業成長担保権の効力等

(4)労働者保護に係る論点について↓
(イ)総論的な視点
→事業成長担保権の制度設計に当たっては、労働者保護の観点も重要。事業価値を高めていくためには労働者からの労務提供が必要不可欠、また、価値ある 事業を継続及び成長させていくことは労働者の雇用の安定の観点などから極めて重要。⇒伴走型支援による事業の継続及び成長を実現⇒労働者の協力は不可欠であること。 事業成長担保権の設定自体は、設定者と労働者の間の労働契約の締結・変更等 について追加的な制約を加えるものではないこと。実行手続⇒個別資産への担保権の実行手続のように個別資産の売却に よって事業を解体させるものではなく、事業そのものを承継させるものとする ことで、事業価値を維持するのみならず、労働者の雇用の継続にもつながるも のとなること。後述のとおり、実行手続における管財人は、労働組合法上の使用者に該当する と解されることから、その権限に関し労働組合からの団体交渉に応じるなど 同法上の義務を遵守する必要があること。実行手続における労働契約の承継においても、労働契約の承継に係る労働法制 上のルール等が適用されること。具体的な制度設計に当た っては、労働者の理解と協力を得て、事業価値を維持・向上させられるよう、類似制 度や基本法令との整合性に留意しつつ、法令・ガイドラインその他の実効的な手当て を広く検討する必要があると考えられる。
(ロ)具体的な制度設計→(i)事業成長担保権の範囲・効力について (ii)実行時の未払賃金債権等の優先性について (iii)実行時の労働契約の承継のあり方について (iv)実行時の情報提供・周知徹底について 

(v)設定・活用に係る情報提供・周知徹底について→事業成長担保権に関する正しい理解を促す観点から、制度の全体的な情報 提供等のあり方について、以下のように整理することが考えられる。
@ 事業成長担保権を巡る労使間の紛争を予防するためには、事業成長担保権の制 度について
、関係者に正確に理解してもらうことが必要と考えられる。そのため、「事業成長担保権の目的に労働契約上の使用者の地位が含まれるとしても、事 業成長担保権者は労働条件等について決定する等の権限を有するものでは ないことや」、「事業成長担保権設定の目的は事業成長担保権者が労働条件等に影響を及ぼ すことではないこと」、「労働者の理解と協力を得て、紛争を防止する観点から、設定の際における労 働組合等への説明を行うことが望ましいこと」、 について、政府において積極的に周知・広報を図る(本制度を利用しない方も含 め、幅広く事前に情報提供する)こととする。具体的には、事業者、労働組合、 金融機関等向けの説明会を地域別に開催することで、新しい融資実務に係る理解 を促すこととする。
A 労働組合法上の使用者性の論点→通常、担保権を設定すること又は与信を提供することのみをもって、労働組 合法上の使用者に該当するとはいえないものの、担保権者や与信者が「基本 的な労働条件等について、雇用主と部分的とはいえ同視できる程度に現実的かつ具体的に支配、決定することができる地位にある」場合には、労働 組合法上の使用者性を有する可能性がある旨を、金融機関等に対して周知す ることが考えられる。

4.その他の課題 →(1)新たな融資実務の発展ための制度の設計及び周知・浸透
(2)実務負担軽減のための取組  (3)活用事例の共有

おわりに↓
以上が、本ワーキング・グループにおける審議の結果である。事業性に着目した融資実務の発展に向けて取り組むこと⇒成長企業等が抱える資金調達の課題に対応し、 日本の企業・経済の持続的成長を目指す上で重要な意義を有する。事業成長担保権は、労働者や商取引先を適切に保護し、金融機関による事業の継続及び成長のための支援を円滑にすることを目指すものであり、事業性に着目した融資実務に適合する新たな選択肢となる。
今後、関係者において、本報告に示された方向性を踏まえ、適切な制度整備に向け た対応や理解の醸成・周知、融資実務の発展が図られることを期待する。また、新た な制度の下で、事業者、労働者、商取引先、金融機関、当局等の多様な関係者が連携・ 協働し、実効性ある対応に向けて、金融制度を不断に見直していくことが重要である。 当局及び関係者に対しては、このような観点を念頭に置きながら、今後とも、継続 的に将来を見据えた対応を図っていくことを望みたい。


◎資料No.6  2021 年度 年度評価 評価シート
○安心して働くことのできる環境整備

・関連する 2025 年までの目標 ↓
1 年次有給休暇取得率 70% (2021 年度 実績: 58.3%)
2 週労働時間 40 時間以上の雇用者のうち、週労働時間 60 時間以上の雇用者の割合 5%(2021 年度 実績:8.8%)
・施策実施状況(2021 年度に実施している主な取組)→「働き方改革関連法の周知」「働き方改革に関する相談・支援(1)〜(4)」「長時間労働の是正に向けた監督指導」「年次有給休暇の取得促進に向けた取組」
・2021 年度施策実施状況に係る分析→@ 年次有給休暇取得率 A 週労働時間 40 時間以上の雇用者のうち、週労働時間 60 時間以上の雇用者 の割合


・施策の達成状況を踏まえた評価及び今後の方針↓
@ 年次有給休暇取得率
→2022 年 12 月 27 日付け労働政策審議会労働条件分科会報告「今後の 労働契約法制及び労働時間法制の在り方について(報告)」で、「令和7 年までに『年次有給休暇の取得率を 70%以上とする』という政府の目標を踏まえ、年次有給休暇の取得率の向上に向け、好事例の収集・普及等の一層の取 組を検討することが適当である。」(同報告「U−2 年次有給休暇について」 から抜粋。)とされており、これも踏まえ、必要な取組について検討すること としている。
A週労働時間 40 時間以上の雇用者のうち、週労働時間 60 時間以上の雇用者の 割合→特に、自動車の運転の業務、中でもトラック運転手に関しては、長時間労働 の是正等を推進していく必要がある一方、従来からの取引慣行等、個々の事業 主の努力だけでは見直しが困難な事情も認められる。 医業に従事する医師、建設の事業等に係る上限規制適用も含め、 引き続き、関係省庁等と連携し、積極的な制度周知等を推進。 なお、適用猶予事業・業務に関しては、働き方改革推進支援助成金において、 労働時間の短縮等に向けた環境整備に取り組む適用猶予事業・業務に係る中小 企業を支援するためのコースを来年度新設する予定。 また、月 60 時間を超える時間外労働の割増賃金率が、中小企業においても 本年4月から 50%に引き上げられることについての周知等も重要であること から、引き続き適切に実施していく。

次回も続き「参考資料No.1」からです。

第188回労働政策審議会労働条件分科会(資料) [2023年02月22日(Wed)]
第188回労働政策審議会労働条件分科会(資料)(令和5年2月14日)
議題 (1)「労働基準法施行規則及び労働時間等の設定の改善に関する特別措置法施行規 則の一部を改正する省令案要綱」等(諮問)(2)研究者等に対する無期転換ルール(3)担保法制の見直し(事業(成長)担保制度の導入等)(報告事項)(4)2021 年度評価
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31101.html
◎資料No.1-1 労働基準法施行規則及び労働時間等の設定の改善に関する特別措置法施行規則の一部を改正す る省令案要綱 ↓
○労働基準法施行規則及び労働時間等の設定の改善に関する特別措置法施行規則の一部を改正する省令 案要綱 ↓
第一労働基準法施行規則の一部改正
第二労働時間等の設定の改善に関する特別措置法施行規則の一部改正
第三施行期日等
一この省令は、令和六年四月一日から施行
すること。
二この省令の施行に関し必要な経過措置を定めること

◎資料No.1-2 労働基準法施行規則及び労働時間等の設定の改善に関する特別措置法施行規則の一部を改正す る省令案 (概要)
1.改正の概要 労働基準法施行規則(昭和 22 年厚生省令第 23 号)に追加↓
(1)無期転換ルール及び労働契約関係の明確化について
→(3点あり) 労働基準法(昭和 22 年法律第 49 号)第 15 条第1項前段に基づく労働条件明示事項に、通算契約期間又は有期労働契約の更新回数の上限並びに就業場所・業務の変更の範囲を追加。 無期転換申込権が発生する契約更新時における法第 15 条第1項前段に基づく労働条件明示事項に、無期転換申込機会と無期転換後の労働条件を追加。 無期転換後の労働条件を明示する際には、労働契約の締結時に書面の交付等の方法により明示することとされている事項は、書面の交付等の 方法により明示することとする。
(2)裁量労働制について
(対象労働者の要件)
→企画業務型裁量労働制(「企画型」)⇒対象労働者に 適用される評価制度及びこれに対応する賃金制度を変更する場合に、使用者 が労使委員会に変更内容について説明を行うことを決議事項に追加すること。
(本人同意・同意の撤回)→専門業務型裁量労働制(「専門型」)⇒本人同意を得ることや、同意をしなかった場合に不利益取扱いをしないことを協定事項に追加するこ。 専門型及び企画型⇒同意の撤回の手続を協定事項及び決議事項に 追加することとする。
(労使委員会の実効性向上)→企画型⇒使用者が労使委員会に対象労働者に適用される評価制度 及びこれに対応する賃金制度の内容について説明することに関する事項を労 使委員会の運営規程に追加。 労使委員会が制度の実施状況の把握及び運用の改善等を行うことに関する事項を労使委員会の運営規程に追加すること。 労使委員会の開催頻度を6か月以内ごとに1回とすることを労使委員会の 運営規程に定めることとするとともに、労使委員会の労働者代表委員の選出 手続の適正化を図ること。 労使委員会の労働者代表委員が労使委員会の決議等に関する事務を円滑に 遂行することができるよう、使用者は必要な配慮を行わなければならない。(労働時間等の設定の改善に関する特別措置法施行規則(平成4年 労働省令第 26 号)における労働時間等設定改善委員会においても同様の改正 を行うこととする。)
(行政の関与・記録の保存等)→6か月以内ごとに行うこととされている企画型の定期報告の頻度を初回は 6か月以内に1回及びその後1年以内ごとに1回とする。 専門型・企画型ともに、健康・福祉確保措置の実施状況等に関する労働者ごとの記録を作成し、保存することとする。 ○ その他所要の改正を行う。
2.施行期日 施行期日:令和6年4月1日(予定)


◎資料No.2-1 有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準の一部を改正する件案要綱
○有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準の一部を改正する件案要綱

第一 更新上限を定める場合等の理由の説明
第二 無期転換後の労働条件に関する説明
第三 その他  題名の改正その他所要の規定の整理を行うこと。
第四 適用期日 この告示は、令和六年四月一日から適用するものとすること


◎資料No.2-2 有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準の一部を改正する件案(概要)
1.改正の概要 ↓
@ 使用者は
、有期労働契約の締結後、当該有期労働契約の変更又は更新に際して、通算契 約期間又は有期労働契約の更新回数について、上限を定め、又はこれを引き下げようとす るときは、あらかじめ、その理由を労働者に説明しなければならないこととする。
A 使用者は、労働基準法(昭和 22 年法律第 49 号)第 15 条第1項の規定により、労働者 に対して無期転換後の労働条件を明示する場合においては、当該労働条件に関する定めをするに当たって労働契約法(平成 19 年法律第 128 号)第3条第2項の規定の趣旨を踏まえて就業の実態に応じて均衡を考慮した事項について、当該労働者に説明するよう努めな ければならないこととする。
B その他、上記の改正に伴う題名の変更及び所要の規定の整理を行う。
2.適用期日 適用期日:令和6年4月1日(予定)


◎資料No.3-1 労働基準法第三十八条の四第一項の規定により同項第一号の業務に従事する労働者の適正な労 働条件の確保を図るための指針及び労働基準法施行規則第二十四条の二の二第二項第六号の規 定に基づき厚生労働大臣の指定する業務の一部を改正する告示案要綱 ↓
第一 労働基準法第三十八条の四第一項の規定により同項第一号の業務に従事する労働者の適正な労働条件 の確保を図るための指針の一部改正
一 対象労働者の要件
二 本人同意・同意の撤回
・・・・・・・・・(略)・・・・・・・・・・・・・
第二 労働基準法施行規則第二十四条の二の二第二項第六号の規定に基づき厚生労働大臣の指定する業務の 一部改正
第三 適用期日  この告示は、令和六年四月一日から適用すること


◎資料No.3-2 労働基準法第三十八条の四第一項の規定により同項第一号の業務に従事する労働者の適正な労 働条件の確保を図るための指針及び労働基準法施行規則第二十四条の二の二第二項第六号の規 定に基づき厚生労働大臣の指定する業務の一部を改正する告示案(概要)
1. 改正の概要
(1)労働基準法第 38 条の4第1項の規定により同項第1号の業務に従事する労働 者の適正な労働条件の確保を図るための指針に係る以下の改正を行う。 ↓

(対象労働者の要件)→ 対象労働者を定めるに当たっての適切な協議を促すため、使用者が当該事業場に おける労働者の賃金水準を労使協議の当事者に示すことが望ましいことに留意す ることが必要であることを示すこと。適用される評価制度及びこれに対応する賃金制度を変更しようとする場合に、使用者が労使委員会に対し、事前に変更内容について説明を行うことが適当であることに留意することが必要であることを示すこととする。
(本人同意・同意の撤回)→本人同意を得る際に、使用者が労働者に対し制度概要等について明示した上で説 明することが適当であること等に留意することが必要であることを示すこと。 同意の撤回の手続を決議するに際しては、申出先の部署等を明らかにする必要があること及び同意の撤回を理由として不利益取扱いをしてはならないことを示すとともに、撤回後の配置や処遇等についてあらかじめ決議で定めることが望ましい ことに留意することが必要であることを示すこととする。
(裁量の確保)→裁量労働制は、始業・終業時刻その他の時間配分の決定を労働者に委ねる制度で あることを示すこと。 労働者から時間配分の決定等に関する裁量が失われたと認められる場合には、労 働時間のみなしの効果は生じないものであることに留意することが必要であるこ とを示すこととする。
(健康・福祉確保措置)→「労働時間の状況」の概念及びその把握方法が労働安全衛生法(昭和 47 年法律 第 57 号)と同一のものであることを示すこと。 健康・福祉確保措置の内容に、勤務間インターバルの確保、深夜業の回数制限、 労働時間の上限措置(一定の労働時間を超えた場合の制度の適用解除)、一定の労 働時間を超える対象労働者への医師の面接指導を追加し、決議することを示すこと。 健康・福祉確保措置の内容を「事業場における制度的な措置」と「個々の対象労働者に対する措置」に分類した上で、それぞれから1つずつ以上を実施することが 望ましいことに留意することが必要であることを示すこと。 健康・福祉確保措置として、対象労働者の勤務状況及びその健康状態を踏まえ、 労働時間の上限措置(一定の労働時間を超えた場合の制度の適用解除)を決議する ことが望ましいことに留意することが必要であることを示すこと。 その結果を踏まえ、特定の対象労働者に制度を適用しないこと とする場合における、配置及び処遇又はその決定方法について、あらかじめ決議で 定めておくことが望ましいことに留意することが必要であることを示すこととす る。
(みなし労働時間の設定と処遇の確保)→決議するに当たっては、対象業務の内容、対象労働者に 適用される評価制度及びこれに対応する賃金制度を考慮して適切な水準とし、相応 の処遇を確保する必要があることを示すこととする。
(労使委員会の実効性向上)→委員の半数以上からの申出があった場合に限らず、制度の実施状況等について定 期的に調査審議するために必要がある場合には、労使委員会を開催することに留意することが必要であることを示すこと。 労使委員会に求められる役割として、労使委員会においては、決議の内容が指針 の内容に適合するようにするとともに、決議の有効期間中も、定期的に制度の実施 状況に関する情報を把握し、対象労働者の働き方や処遇が制度の趣旨に沿ったもの となっているかを調査審議し、必要に応じて、運用の改善を図ることや決議の内容 について見直しを行うことが求められることを示すこととする。また、委員は労使委員会がこうした役割を担うことに留意することが必要であることを示すこと。 使用者は、過半数代表者が必要な手続を円滑に実施できるよう十分に話し合い、 必要な配慮を行うことが適当であることを示すこと。 過半数代表者が適正に選出されていない場合等には、労使委員会による決議は無 効になること及び労使を代表する委員それぞれ1名計2名で構成される委員会は 労使委員会として認められないことを示すこと。 使用者及び委員は、対象労働者に適用される評価制度及びこれに対応する賃金制 度の内容の使用者からの説明に関する事項を運営規程に定めるに当たっては、使用 者からの説明は、決議に先立って行う必要があることに留意することが必要である ことを示すこと。 制度の趣旨に沿った適正な運用の確保に関する事項を運営規程に定めるに当た っては、対象労働者の働き方や処遇が制度の趣旨に沿ったものとなっているかを労 使委員会で調査審議し、運用の改善を図ることや決議の内容について必要な見直し を行うことが必要であること等を踏まえ、使用者及び委員は、制度の実施状況の把 握の頻度や方法を運営規程に定める必要があることに留意することが必要である ことを示すこととする。 労使委員会の委員が制度の実施状況に関する情報を十分に把握するため、使用者 は、対象労働者に適用される評価制度及びこれに対応する賃金制度の運用状況を開 示することが適当であることに留意することが必要であることを示すこととする。
(苦情処理措置)→労使委員会が苦情の内容を確実に把握できるようにすることや、苦情に至らない ような運用上の問題点についても幅広く相談できる体制を整備することが望まし いことに留意することが必要であることを示すこととする。 苦情処理措置に関して、使用者は、労働者から制度の適用に関する同意を得るに 当たって、苦情の申出先や苦情の申出方法等を書面で明示する等、具体的内容を説 明することが適当であることに留意することが必要であることを示すこととする こと。  その他所要の改正を行う。
(2)労働基準法施行規則第 24 条の2の2第2項第6号の規定に基づき厚生労働大 臣の指定する業務(平成9年労働省告示第7号)について、以下の改正を行う。→ 銀行又は証券会社における顧客の合併及び買収に関する調査又は分析及びこれに基づく合併及び買収に関する考案及び助言をする業務について専門業務型裁量労働制の対象とすること。
2.適用期日 適用期日:令和6年4月1日(予定)


次回も続き「資料No.4 研究者等に対する無期転換ルールについて」からです。

第2回今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会 [2023年02月21日(Tue)]
第2回今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会(令和5年2月13日)
≪議題≫ (1)ヒアリング ・『日経 xwoman』副編集長 小田舞子委員 ・株式会社高島屋 人事部ダイバーシティ推進室長 三田理恵様 (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31102.html
◎資料1 第1回研究会の議論について
1 仕事と介護の両立を実現するための制度の在り方
(1)介護休業
→取得しなくても他の仕組みを使って仕事と両立ができればよいので、取得率自体の向上のみを目指すことのないように注意が必要。
(2)介護期の働き方(介護休暇や短時間勤務等の選択的措置義務、テレワークの在り等) →仕事と介護の両立支援制度は、法制度としては一通り整備されている。今後は、多様化していく介護に関する実情に対して、当事者がニーズに合わせて制 度を組み合わせられるようにしていくことが重要ではないか。
(3)介護に関する両立支援制度の周知の在り方→介護の課題は突然直面することになるため両立支援制度の情報提供は工夫が必要。例えば介護保険の被保険者になる 40 歳のタイミングでの周知や、ケアマネージャーからの情報提供などの手段も活用してはどうか。

2 仕事と育児の両立を実現するための制度の在り方
(1)育児休業
→育児休業を取得しやすくするためには、代替要員の活用に関するノウハウの 情報提供が重要。代替要員の雇用や派遣社員の受け入れのために事前に企業内部の予算を用意することや、経験年数の長い社員の業務は代替要員が直接 代替することが難しいため、現場管理者による業務の組み替えることなどが必要。両立支援制度が十分に手厚い中で多子世帯で育児とキャリアの継続を両立することを考えると、育児休業や短時間勤務を長期間利用し続けるより育児 休業から早めに復職した後、局面で柔軟に休めるような制度の方が良いのでは ないか。 有期雇用労働者の育児休業の取得を促進するに当たって産前・産後休業が 取得できるにもかかわらず実際に取得できていない現状があれば育児休業も 取得できていない可能性があるので、あわせて状況を確認していくことが必要。
(2)子の看護休暇
(3)子育て期の長時間労働の是正、柔軟な働き方(所定外労働の免除の在り方、短 時間勤務・テレワークなどを組み合わせた柔軟な働き方の在り方等)
→ 育児期にかかわらず、全ての人の労働時間が短くなれば、育児休業などの両立支援制度を過度に活用しなくても両立が可能となる。職場全体の労働時間の見直しが必要ではないか。 フランスでは、育児期にかかわらず労働時間が短いため、夫婦共働きでも産 休明けにすぐにフルタイムに復職することも可能であることも参考にしてはどうか。例えばサービス業等、所定の労働時間が育児の時間に重なっているという問 題が生じている。育児期における労働時間の問題⇒既に育児・介護 休業法において所定外労働の免除等が課せられている時間の長さの問題と、時間帯の問題とは分けて議論すべきではないか。 テレワーク⇒育児期の働き方として積極的に位置づけてはどうか。その際、 生産性の高い働き方、生活時間の多様性、テレワークのできない職種等での対 応などの観点からの検討も重要。
(4)その他→少子化対策の関連のみで両立支援策について議論していくと、方向を見誤るので留意が必要。両立支援の本質は、男女が望むキャリアの支援や子どもが健やか に育つ環境の整備であり、その基礎にジェンダー平等があるということを議論の 前提としていくべき。 職場の中で分断が起こらないよう、育児休業を取得する労働者や育児休業中 の人をカバーする周りの労働者についての公平で透明性の高い人事制度、誰でも休める環境により、全ての人が自分のニーズを満たせる働き方を整備するこ とが必要。法制度で対応できない部分もあるが、将来の課題として何ができるかを検討すべき。 育児・介護休業法ですぐに対応できないかもしれないが、障害児を育てる親 等の現状についても把握することが必要。

3 次世代育成支援対策の在り方→「くるみん」のような認定制度が、企業の生産性、エンゲージメント・働きがいなどにどのような効果を与えたか、検証していくことが必要。
4 その他→育児や介護に関するサービスの変化や、職場の中での働き方、働く人自身の 多様化を踏まえた上で、これからの両立支援の在り方を検討すべき。 少子化の問題は、働き方、労働法制、教育制度、税制など、国の制度全般に 関わる問題であるということは、背景にある課題として認識を持って検討すべき。広い課題も視野に入れながら、すぐにできること、将来に向けて課題として共有すること、その間で、将来につなげて何かできるかという工夫を考えて いくことが必要。次世代法、女性活躍法、労働施策推進法などの在り方が参考 になるのではないか。 現在の働き方を前提に育児や介護のパターンが決まっていると、その働き方 が継続できなくなる。育児や介護に合わせた働き方を選べるようにするという 観点も必要ではないか。 妊娠や家族に関する情報を打ち明けたくないと感じる方もいるので、プライバシーへの配慮や個人情報の管理という視点も重要。 育児や介護を行う労働者本人の健康の問題という点にも配慮が必要であり、 休暇制度の見直しや活用促進なども考えられるのではないか


◎資料2 小田委員提出資料
仕事と育児の両立のニーズ 両立支援制度の課題
日経xwoman編集部 副編集長 小田 舞子
○資料として↓

「第1子出産前後の妻の継続就業率・育児休業」利用状況「末子妊娠判明当時の仕事を辞めた理由」「離職者が仕事を続けるために重要と考える支援やサービス」「子がいる男女の仕事のある日(平日)の帰宅時間」「女性の継続就業・出産と男性の家事・育児時間の関係」

≪日経xwoman (1カ月のサイト訪問者数:約240万人 登録会員数:約31万人)≫
○「仕事と育児の両立支援」に 唯一の正解はな
い→現在、日経xwomanが実施中のアンケート「『異次元の少子化対策』、働く皆さんのご意見をお聞かせください!」より⇒子どもを希望するカップルが望み通り産める社会にするために、どんな対策が効 果的だと思いますか。以下の選択肢について、少子化対策に「効果があると思 う」「効果はないと思う」「どちらともいえない」の3つから当てはまるものを 選んでください。(21個の選択肢) ※締切予定:2月26日、2月6日現在、2253人回答(女性1941人、男性279人、そ の他14人、非回答19人。本質問への有効回答数:2164人)
・産休・育休から復帰しやすい職場環境づくり 「効果があると思う」→86.0%
・望んだときにいつでも入れる、質の高い保育所の整備→ 85.5%
・子どもを大切にする社会の雰囲気の醸成→ 82.9%
・「母親が家事・育児を担うべき」という古いジェンダー観の撤廃→ 82.0%
・賃上げなどで個人の経済力を向上させること→ 81.2%
・残業削減、フレックスタイム導入などの働き方改革→ 81.2%

≪事例より≫↓
○A社(金融)…職場復帰支援プログラ
ム→「両立コミュニケーション面談」 10年越しで「男女の区別なく能力を発揮できる職場」 につくり変えた (A社 人事部)
○B社(IT)…時短でも減給なし→「制度だけ整えるのでは不足。 制度、受け入れ側の意識・体制、 育児中社員自身のモチベーション。 この3つがうまくかみ合ってこそ、 育児中社員の能力を生かすことができる」 (B社・人事部)
○C社(教育)…会社が男性社員の家事・育児参加を促す→「先輩男性達が当たり前のように 家事・育児を担っていることから、 我が家も自然にそういう価値観になった」 (C社・一般社員)
○D社(IT)…ママ・パパ社員の事例共有→「『ママ・パパが自分らしく働ける企業』と口で言うだけではダメ なんです。とにかく社内のロールモデルをできるだけ多く見せるこ とが必須。だから私達はイントラネットなどを通して、ママ・パパ 社員の事例の共有に力を入れています」 (D社・人事本部長)
○E社(業務支援サービス)…残業時「恥ずかしいマント」→「毎月第3水曜日、必ず定時で業務を終了。 万一、この日に残業しなければならない場合、 社員に義務付けられているのは “恥ずかしいマント”の着用」 (E社・人事部)
○F社(飲料)…フレックスタイム、リモートワーク 「キッズサポート休暇」→「皆、仕事熱心なので、なるべく穴を空けないように自分で頑張ろうとしてしまうんです。『午前中は入学式に出席しますが、午後は 出社します!』なんて申請してくる。そんなときは『せっかくだか ら1日休め』と言います。節目節目の大切な場面では、仕事よりも家 庭を優先させるべき。家庭が良好・安心な状態でなければ仕事に身 が入りませんからね」 (F社・課長)
○G社(ヘルスケア)…グループマネジャー同士が支え合う→「一方が『申し訳ない』と心苦しく思っていても相手は実はまった く気にしていなかったり、その逆もあります。それは単なる小さな 行き違いなので、そうした立場にある人同士はもっと対話して、自 分が感じていることを素直に伝えるべきだと思います。それと、 『ありがとう』を言葉でちゃんと伝えるということですね」 (G社・グループマネジャー)
○H社(IT)…「スマートワークチャレンジ」、一律残業代支給→「お客様のところに行くときは、いつも改善提案を出しまくれ、とも伝えています。改善提案を出せるということは自分が常に前もって仕事を準備できているということ。それで空き時間が生まれたら、 自分の勉強に使ったらいい」 (H社・社長)

○インクルージョン&ダイバーシティ(I&D)先進企業が 実施している主な対策↓
1.「トップからのメッセージ」 「社員によるボトムアップの働きかけ」の両輪を回す
2.社員の横のネットワークを構築し、活発な活動を促す
3.社内イベントを継続的に開催し、啓蒙する

4.I&Dとカルチャー醸成を同時に
5.地道なメッセージを諦めず繰り返し伝える
6.身近な人からパーソナルなストーリーを語ってもらい、 心を動かしてもらう
7.さまざまな種類の「球」を用意し、投げ続ける
8.ジェンダー課題を自分事にしないタイプの人には ダイバーシティの視点から伝える
⇒「このまま国や企業が何もせずに いれば、テレワークを実施する企 業や、テレワークを実施する社員 の割合は下がっていくだろう」 テレワークマネジメント代表 田澤由利さん 日経xwoman記事 「私たちの仕事生活を左右するテ レワーク 実施率どうなる」より

○【個人的な経験】 ↓
・第1子、第2子は4月生まれで、近所にある認可園0歳児クラスに0歳児4 月時点で入園できた。第3子は1月生まれで、6カ月で職場復帰を希望す るも認可園は全落ち。隣区の認可外に何とか入園。翌4月には、居住区・ 認可園の1歳児クラスに転園。
・第1子育休復帰後〜第2子育休復帰後、民間の家事・育児支援サービス を大活用。保育士資格があり、子どもとの相性のよい方に巡り合えた。 社内の福利厚生でベビーシッター割引もあり、病児保育を利用する際は、 互助会からの支援も受けられた(家事代行利用時の支援もあるとありが たかった)。
・フルタイム勤務(時短勤務はしたことがない)。残業はできるだけしな い。「時間当たりの生産性」を追求している。
・育休中に「仕事の方針」を検討。第2子、復帰直前にふと「やりたい仕事 をしよう」と吹っ切れた。2009年に復帰し、13年にDUALへ異動。「仕事 と育児・家事の両立」自体が取材のテーマに。
・「国内のジェンダー格差解消」というライフワークとの出合い。
・コロナ禍→テレワークへ。移動時間、労力の削減。時間・体力・気力を 仕事に集中。
・会社や部署の枠を越えて、書籍や事業をゼロからつくっていくプロジェ クト立ち上げ、実践(大勢と協力し、知恵を出し合う働き方)。
・家事・育児・教育に掛ける時間・体力・気力もアップ。車の運転も。
・アソシエ時代に培った仕事術(特に手帳術、効率アップ術など)を実践。
・現在の部署は育児中社員が多数派。心理的安全性がある。
・現在は、高2の姉が6歳の妹の送迎を担当してくれることも。

○仕事と育児の両立支援に必要なこと↓
・働きやすく、働きがいのある職場 (制度・社風)
・明るいキャリア展望(給与) ・両立に理解があり、 支援する経営、人事、上司、同僚
・両立を支援する社会の雰囲気 (世論、メディア)
・お互い支援し合う家族(家庭内教育)
・学校における教育



◎資料3 三田様提出資
株式会社 島屋   仕事と育児の両立支援について
2023年2月 株式会社島屋 人事部
○働きやすい環境整備(育児との両立支援)

<育児休職> 満3歳まで(無給)2回分割可 連続14日以内の場合は1回目のみ有給とし勤続年数に加算
<出生時育休> 出生後から8週までのうち、希望する期間 ※最大4週間(28日) 2回分割可 連続14日迄有給とし勤続年数に加算
<育児勤務> 勤務時間数・休日数などが異なる9パターンの勤務方法から選択可 短時間勤務のほか、早番固定勤務、希望日のみフルタイム勤務など 原則、子が小学校4年生に達するまで取得可 うち1パターンは子が中学校1年生に達するまで取得可 ※基本は早番勤務で一定日数のみ遅番勤務
<リザーブ休暇(育児)> 失効年次有給休暇を、育児を事由として年間40日まで取得可(有給)
<リザーブ休暇(介護・看護)> 失効年次有給休暇を、介護・看護を事由として年間40日まで取得可(有給)
<スクールイベント休暇> 「子」または「孫」の幼稚園・保育園・小学校での行事に参加するための休暇(有給)
<介護休暇・看護休暇>
・対象者→ 正社員、契約社員、パート社員(有期・無期雇用)
・概 要→ 年間15日まで(無給) 時間単位での取得も可
<在宅勤務制度>
・目 的→生産性の向上 。ワークライフバランスの向上 。
・対象者→正社員、契約社員、パート社員のうちバイヤー、企画職などスタッフ系職務従事者 (モバイルPC貸与者)
・概 要→1か月最大8日間迄(コロナ禍により上限回数撤廃中)。部門/職場/業務特性により、テレワークメインの働き方の選択可 。店勤務者を対象とした公募制度あり
<再雇用制度>
・対 象 者→正社員、契約社員、パート社員(無期雇用)
・概 要→ 勤続満3年以上で、結婚、出産、育児、傷病、配偶者の転勤で円満退職した者。  離職期間が満10年以内で年齢満45歳未満(介護は満50歳未満)。 本人の希望を受け、退職時に人事部による面談の上、資格認定
<経済的支援> ベビーシッター・託児所利用料補助、育児用品代補助 など

○育児休職/育児短時間勤務制度の変遷
・1991年の女性平均勤続年数 約6.2年 ⇒ 現在 25.9年
○育児勤務(短時間勤務)のパターン→A〜E・Exまであり。
○育児勤務者へのキャリア支援→「育児勤務者メンター制度」あり。概 要参照。
○人事評価の考え方→人事評価の枠組み⇒ @業績・成果目標(評定) A行動目標(評定)B総合評定   参考: 行動目標項目あり。
○ニーズ・声を拾う仕組み→会社⇒「育児勤務者アンケート」「人事アセスメント(自己申告面談/セルフサーベイ)」「社長ミーティング」「提案運動」。
労使⇒「総合福祉研究会(定例会議)」「SAY活動」「全組合員アンケート」。

◆今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kintou_449523_00001.html

次回は新たに「第188回労働政策審議会労働条件分科会(資料)」からです。

第8回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料 [2023年02月20日(Mon)]
第8回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料(令和5年2月8日)
<議事次第> 1 目安制度の在り方について 2 その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30953.html
◎資料 No.1 議論すべきものとして御意見を頂いた事項(再整理)
(1)中央最低賃金審議会における目安審議の在り方
・あるべき水準 ・政府方針への配意の在り方 ・議事の公開
(2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項
・目安の位置付け ・ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む) ・発効日
(3)中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料
・現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認 ・新規のデータ取得が不可となった参考資料の見直し ・賃金改定状況調査について



◎資料 No.2 第1回〜第7回全員協議会で頂いた御意見の整理
1.中央最低賃金審議会における目安審議の在り方

○ あるべき水準→11意見。全国加重平均 1,000 円という政府が掲げてきた目標へ近づきつつある状況を踏まえ、 あるべき水準についても労使で議論を深めていく必要
○ 政府方針への配意の在り方→9意見政府方針を決定する際には、公労使がそろった会議体で、現状のデータや先行きの見 通しを示すデータ等を踏まえて、時間をかけて議論いただくことが望ましい。。
○ 議事の公開→7意見。議事の公開が議論になるのは、外から見て、目安審議における議論のプロセスに不透 明感があるということかと思う。

2.地方最低賃金審議会における審議に関する事項
○ 目安の位置付け
→4意見。・目安は、地方最低賃金審議会の審議において参考にするものであり、審議決定を拘束 するものではないということを改めて確認
○ ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む)→17意見。・現在の4ランク制度・振り分け方が、実態以上に地域間格差を広げる方向に働いてき たのであれば、是正する必要があるが、ランク数や振り分け方について、過剰に政策 的な方向性を持ち込むべきではないのではないか。
○ 発効日→7意見。最低賃金法第1条の趣旨も踏まえ、春闘における賃上げ結果をいち早く未組織労働者 に波及させるという趣旨も重要

3.中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料
○ 現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認
→8意見。・「決定初任給(高校卒)の推移」、「パートタイム労働者の1求人票あたりの募集賃金平 均額」、「パートタイム労働者の1求人票あたりの募集賃金下限額」、「地域別最低賃金 額の最高額と最低額及びその格差の推移」の各資料、「春季賃上げ妥結状況」の資料の 更新版については、議論の効率化の観点から、小委員会の資料として定番化してもよ いのではないか。
○ 賃金改定状況調査について→6意見。・法で定める3要素を総合的に示している賃金改定状況調査を重視した協議を基本とす るべき。


◎資料 No.3 (2)地方最低賃金審議会における審議に関する事項 ランク制度の在り方(ランク区分の見直しを含む) 関連資料
○平成14年〜令和4年の最低賃金引上げ額・率の要因分析
・令和4年度東京と沖縄の最賃の差は219円、平成14・26・令和4年度に東京も沖縄もアップしている。
・最高額に対する最低額の比率の変化→平成14・26・令和4年度に東京も沖縄⇒比率 85.3%・ 76.2%・ 79.6%となり貧富の差が約79.6%。
・(補足)平成26年度:全ての都道府県で生活保護との乖離が解消された年度となる。

○ランクごとの目安額(公益委員見解)の推移→→A・B地域ランク⇒31円。C・D地域ランク⇒30円(R4のみ)。
○各都道府県に適用される目安のランクの推移→H29年度〜⇒A:東京外5県。B:11県。C:14県。D:16県。
○ランクの振り分けについて(案)↓
・【4ランクの場合】⇒案1−1から案5−2参照。「各振り分け案の比較→適用労働者数、案1-1〜案4⇒A〜Dの指標振り分け。諸指標による都道府県の総合指数(4ランク)。
・【3ランクの場合】→案6〜案10 参照。(参考)ランクの振り分けに当たって考慮した事項。諸指標による都道府県の総合指数(3ランク)。
○都道府県一覧(最低賃金額順)→令和4年度⇒A→6県。B→10県。C→13県。D→16県。


◎資料 No.4 (3)中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料 ・現在の主要統計資料の過不足やデータ取得時点の確認 ・新規のデータ取得が不可となった参考資料の見直し 関連資料
○平成 29 年全員協議会報告(抜粋)→4 参考資料の在り方について
(1)賃金改定状況調査について
(2)その他参考資料の在り方について→経済社会状況の変化等も踏まえ、各種統計資料の取捨選択を行うとともに、下記(3)の最低賃金引上げの影響に係る資料を充実するな ど、引き続き見直しについて検討することが必要。
(3)最低賃金引上げが及ぼす影響の検討について→中央最低 賃金審議会として、例えば都道府県別の影響率や雇用者数の動向に関する資料な ど広く様々な統計資料等を注視しながら、当該影響について継続的に検討してい くことが必要。

○主要統計資料→資料標題 ↓
T 全国統計資料編→1〜11まで参照。
U 都道府県統計資料編→1〜6まで参照。
V 業務統計資料→1〜2まで参照。

○参考資料に関して論点となり得ると考えられる事項

1 参考資料の過不足について→【追加資料として考えられる例】⇒〈労働者の生計費に関する資料〉〈通常の事業の賃金支払い能力に関する資料〉
2 新規のデータ取得が不可となった参考資料の見直しについて→「年齢別完全失業率の推移(10 歳刻み)」を参考資料に加えてはどうか。
3 賃金改定状況調査について→「第4表B 一般労働者及びパートタイム労働者の賃金上昇率(令和 3年6月と令和4年6月の両方に在籍していた労働者のみを対象とした集計)」を毎年提出することとしてはどうか。
4 上記のほか見直しが考えられる参考資料
(1)ランク別・都道府県別有効求人倍率 ランク別有効求人倍率(主要統計資料→就業地別の数値を掲載することにしてはどうか。 また、ランク別有効求人倍率の算出に当たっては、現行は各都道府県の有効求人倍率の単純平均としているところ、有効求職者による加重平均としてはどうか。
(2)消費者物価地域差指数→現行では各都道府県の都 道県庁所在都市の数値を掲載しているが、ランク分けの指標にも用いられている 都道府県下全域を対象とした数値も追加で掲載することとしてはどうか。
(3)法人企業統計による企業収益→誤解を招かないよう四半期データの「規模計」については、「資本金規 模 1,000 万円以上」として掲載し、年度データについてもこれに対応する数値を 追加してはどうか。併せて、年度データについては、資本金規模 1,000 万円未満 の企業の数値も掲載してはどうか。また、年度データと四半期データは別頁とし、 趨勢的な動向が観察できるよう、それぞれ掲載する期間を拡大してはどうか。
(4)毎月勤労統計調査を用いたデータ→毎月勤労統計調査のデータを用いているいくつかの資料について、事業所規模30 人以上の数値を用いているが、より 一般的に利用されている事業所規模5人以上の数値を用いることとしてはどうか。
(5)主要指標の推移→季節調整値及び季節調整値の前期比(差)につい ては、斜字で記載することとしてはどうか。

○参考資料に関して論点となり得ると考えられる事項別紙→(別紙1)〜(別紙9−2)。


◎資料 No.5 (3)中央最低賃金審議会における目安審議に用いる参考資料 賃金改定状況調査 関連資料
○賃金改定状況調査結果(抜粋)→令和4年賃金改定状況調査結果 <調査の概要>

第1表 賃金改定実施状況別事業所割合
第2表 事業所の平均賃金改定率
第3表 事業所の賃金引上げ率の分布の特性値
第4表@ 一般労働者及びパートタイム労働者の賃金上昇率(男女別内訳)
第4表A 一般労働者及びパートタイム労働者の賃金上昇率(一般・パート別内訳)
第4表B 一般労働者及びパートタイム労働者の賃金上昇率(令和3年6月と令和4年6月の両方に在籍していた労働者のみを対象とした集計)
(資料注)第4表@、Aの集計労働者30,533人のうち、本表の集計対象となる令和3年6月と令和4年6月の両方に在籍していた労働者は25,609人(83.9%)。

参考1 賃金引上げの実施時期別事業所数割合
参考2 事由別賃金改定未実施事業所割合
付表 労働者構成比率及び年間所定労働日数

○賃金改定状況調査について(概要、調査票)→賃金の改定状況の実態を把握することを主な 目的
○賃金改定状況調査のこれまでの検討状況→1 賃金改定状況調査について 2 昭和57年から昭和58年にかけての全員協議会における議論 3 平成元年全員協議会における議論 4 平成7年全員協議会における議論 5 平成12年全員協議会における議論 6 平成15年1月の中央最低賃金審議会での了承事項 7 平成16年全員協議会における議論 8 平成21年2月の中央最低賃金審議会での了承事項 9 平成23年2月の中央最低賃金審議会での了承事項 10 平成29年3月の中央最低賃金審議会での了承事項

○平成 12 年全員協議会中間とりまとめ(抜粋)→(2) 目安の審議に当たっての賃金改定状況調査の位置づけと基本的な考え方⇒当該調査結果を重要な参考資料としつつも、これまで以上に、 その時々の状況を的確に把握の上、総合的に勘案して目安を審議し、決定していくこ とが求められる。
○平成 27 年全員協議会中間整理(抜粋)→2.議論の経過 (5)目安審議における参考資料について⇒目安の審議に当たっては、賃金改定状況調査、なかんずく同調査による賃 金上昇率(第 4 表)を重要な参考資料としてきた。平成 12 年 3 月の全員協 議会報告においては、今後とも、同調査を重要な参考資料とする取扱いを基 本とすべきとしつつ、経済のグローバル化による競争の激化、右肩上がりの 経済から低成長経済への移行など構造的な変化の影響があらわれていること から、これまで以上に、その時々の状況を的確に把握の上、総合的に勘案し て目安を審議し、決定していくことが求められるとしている。

◆中央最低賃金審議会(目安制度の在り方に関する全員協議会)↓
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-tingin_127940.html

次回は新たに「第2回今後の仕事と育児・介護の両立支援に関する研究会」からです。
第9回「障害児通所支援に関する検討会(オンライン開催)」資料 [2023年02月19日(Sun)]
第9回「障害児通所支援に関する検討会(オンライン開催)」資料(令和5年2月6日)
≪議事≫(1)報告書(素案)について (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30871.html
◎資料1 報告書(素案)令和5年●月●日
5.インクルージョンの推進について
(1) 基本的な考え方 ↓
○ 共生社会の実現に向けては、社会の様々な場面で、障害児の状態や特性に応じた合理的 配慮の提供を進めるとともに、子育て支援施策全体の中で障害児への支援を進め、インク ルージョン(地域社会への参加・包摂)を推進していくことが重要。 インクルージョンを推進していく上では、こどもや保護者の希望を踏まえながら
、保育所や放課 後児童クラブ等との併行通園や移行を推進していくこと。 障害児支援を、専門的な知識・経験に基づき、子育て支援施策側をバックアップする後方支援 として位置づけ、巡回支援専門員整備事業や保育所等訪問支援等を積極的に活用しながら、こ どもや保護者、保育所等の個々のニーズに応じた丁寧な支援を行うことで、保育所等における障 害児の育ちの支援に協力等するとともに、保育所等の障害児への支援力の向上を図り、子育て支援と障害児支援が緊密に連携した支援の取組が行われる体制づくりを進めていくことが重要。

(2) 地域のインクルージョン推進の体制と取組について
〇 児童発達支援センター→地域のインクルージョン推進の中核としての機能を果たすことが期待。専門的な知識・経験に基づき、保育所等訪問支援やスーパーバイズ・コンサルテーションにより、保育所や放課後児童クラブ等における障害児の育ち の支援に協力等するとともに、保育所等の障害児への支援力の向上を図り、併行通園や保育 所等への移行を推進していくこと。
地域のインクルージョン推進の中核としての機能を果たす観点からも、児童発達支援センターは、保育所等訪問支援事業の指定を併せて有することを基本とするべきである。 各市町村→巡回支援専門員整備事業、都道府県等が実施する障害児等療育支 援事業等を活用し、児童発達支援センターが、保育所や放課後児童クラブ等へスーパーバイズ・コンサルテーションを行うための体制整備を進めることが必要。国や都道府県 は、各地域の体制整備が進むよう、財政面・ノウハウ面での支援を行うことが必要である。
○ 児童発達支援センターにおいて、 地域全体の子ども・子育て支援施策等を適時に効果的に 後方支援できるよう、十分かつ柔軟な人員の配置について検討すべき。 地域のインクルージョンの推進に向けては、児童発達支援センター等による支援のもとで、 保育所や放課後児童クラブ等における障害児保育等の取組を充実していく必要がある。また、 保育所等の職員研修等においてインクルージョンの推進や障害児支援に関する事項の充実 や、環境面でのユニバーサルデザインを進めることも重要。
○ 学校や社会的養護における障害児支援に関する後方支援を進めることも重要。こうし た場に対する保育所等訪問支援、スーパーバイズ・コンサルテーション、研修等の取組を進め ることが必要である。 インクルージョンの推進にあたっては、幅広い地域の関係機関それぞれが理解を深め、連携・協働し、障害児支援の対応力を強化して取り組んでいく。市町村→障害児支援担当部門と子育て支援担当部門が連携し、地域に設置されている児童発達支援センターの機能や地域資源の状況等を踏まえながら、必要な連携体制を構築し、取組を進め ていくこと。 地域におけるインクルージョン推進の基本的な考え方や重要性を、地域の住民や関係機関 等に共有していくことが重要であり、市町村は、児童発達支援センター等と連携・協働し、広報 や会議、研修等の機会を活用しながら、インクルージョン推進の重要性や取組について発信・ 周知啓発を進めていく。 改正障害者差別解消法により、事業者による社会的障壁の除去の実施に係る必要かつ合理 的な配慮の提供が義務化されており、地域の習い事等の様々なサービスにおいても合理的配 慮の提供の下で障害児を受け入れていく環境を整備していくことが重要である。こうした事業者 も含めて、障害児支援の後方支援を進め、インクルージョンを推進していくことが重要である。

(3) 保育所等訪問支援について
○ 保育所等訪問支援⇒インクルージョンを推進していく上
で重要なサービスであるこ とも踏まえ、より効果的に活用されるよう、人員配置や報酬上の評価、運用について必要な見 直しを行う方向で検討すべき。 訪問支援員⇒保育所や放課後児童クラブ等が大事にしている理念や手法を尊重しながら、こどもや保育士等の困り感に寄り添いアセスメントを行い必要な手立てを考える力や、様々 なこどもに対応できる力等の専門性が求められる。一定程度の障害児支援の経験年数(例えば5年)を訪問支援員の専門性を評価する目安とすることも含めて、人員配置や報酬上の評価 について検討を進める。
○ 保育所や放課後児童クラブ等に訪問して集団生活の中での配慮された支援を行う上では、 障害特性を踏まえることはもとより、訪問先での子どもの状態や保育所等の環境等も踏まえて アセスメントを行い、必要な手立て等の専門的助言をする技術が必要、通所で発達支援 を行うこととは異なる専門性が求められる。障害特性や子どもの状態等に応じた適切な支援を 行う観点や、人材育成の観点からも、チーム(複数名)でアセスメントや一定の支援を行うこと も考慮して、報酬上の評価を検討。 訪問による支援とあわせて、保育所や放課後児童クラブ等の支援者のサポートにあたっての 情報共有・伝達の手段の一つとして ICT を活用するなど、効果的な支援としつつ現場の負担 軽減につなげる方策についても、検討を進める。
○ 保育所等訪問支援は、保育所や放課後児童クラブ等に訪問して直接支援(行動観察や環境 把握・環境調整を含む)や間接支援(カンファレンスを含む)を行う等、様々な支援が含まれて おり、時間の長短も含め、支援内容を踏まえた評価を行うことを検討する必要がある。その際には、調整業務や報告書の作成、保護者への報告等、訪問先での支援時間以外の業務の実 態も踏まえながら、検討を進める。
○ 支援が必要な期間⇒子どもの状態等によって様々であり、一律に標準的な期間 を設けることは困難であるが、一定期間支援を行った以降は、アセスメントやモニタリングを行 い、改めて支援の必要性を判断することが重要。その際、支援対象となるこどもの関係 者等が、支援の必要性等について地域の中で話し合う場を設定することが必要である。 児童発達支援センター等が保育所等訪問支援等を活用して地域を支えていくため、保育 所等訪問支援と児童発達支援センター等における職員配置について、支援の質の確保に必 要な体制は担保しつつ、柔軟に対応できるよう配置の仕方(兼務等)について検討を進める必要がある。
(4) 児童発達支援や放課後等デイサービスにおけるインクルージョンの推進について
○ インクルージョンを推進する上では、障害特性やこどもや家族の状態を踏まえつつ、通所する個々のこどもや保護者等の意向を尊重しながら取り組んでいくこと。
児童発達支援事業所や放課後等デイサービスにおける、併行通園や保育所等への移行の 取組を進めるため、児童発達支援センターがスーパーバイズ・コンサルテーションの機会も活 用しながら、インクルージョン推進の重要性やノウハウについて伝えていく取組を進めることが 重要。 ○ 国は、併行通園を基本とする場合(保育所等が生活の主軸となる場合、あるいは障害児通所 支援が生活の主軸となる場合)、子ども子育て一般施策への完全な移行を目指す場合等の、 具体的な支援のプロセスや考え方を整理したガイドラインを作成し、取組の推進を図ることが 必要。その際、アセスメントや障害児支援利用計画、個別支援計画の作成、事業所での 支援において、インクルージョンの推進が考慮されるとともに、PDCA の仕組みを盛り込むこと。 現在、障害児通所支援事業所を退所して、保育所等へ完全に移行した際には、保育・教育 等移行支援加算の算定を可能としているが、一定期間にわたり継続的に行われる移行支援の プロセスについては評価の対象としていない。インクルージョン推進における移行支援のプロ セスについても報酬上適切に評価していく方向で検討を進めることが必要である。

6.障害児通所支援の給付決定等について
(1)基本的な考え方
→ 障害児通所支援の給付決定は、5領域 11 項目による調査を含め、9つの勘案事項及 び障害児支援利用計画案を勘案して行うこととされており、市町村がこどもや保護者の 状態等を踏まえながら、発達支援の必要性や支給量等を適切に判断していくこと。また、給付決定後は、こども本人やその家族のニーズ等に応じた適切な支援が提供さ れていくことが重要、給付決定の際に把握した情報を関係機関に共有し、その後 の支援に活用していくことが効果的と考えられる。こうした観点からも、市町村が給付決定において、こども本人や家族の状況等をより丁寧に把握することを推進していくことが必要である。
(2)調査指標の見直しについて
○ 令和3年度障害者総合福祉推進事業「児童発達支援・放課後等デイサービスの指標の 在り方に関する研究」において整理された、6領域 20 項目(思春期は7領域 23 項目) の調査項目については、こどもの発達状況や困り感も含めて把握できる内容となってお り、これを参考にしながら、現行の5領域 11 項目に代わる、新たな調査指標について 検討を進めていくべき
。その際には、こどもの発達状況に加え、例えば思春期以 降についてメンタルヘルスの課題等、それぞれの年代特有の課題に係る視点等を加えて いくことも検討。 ○ 新たな調査指標の調査内容や調査項目数等によっては、市町村の職員の負担が大きく なることが想定される。例えば各種加算の判定との連動など、調査で得た情報の活用や ICT の活用などにより、業務負担の軽減を図ることも検討するべきである。 同研究において、こどもの全体像を把握する内容として整理された 10 領域 90 項目に ついても、その後の支援に活用する方策を検討していくことが考えられる。
(3)給付決定プロセスについて
○ こどもの状態は、保護者の状態や養育環境を含めた環境による影響も大きく、支援の 必要性について判断をする上で、保護者の心身の状態、子育てで抱えている精神的な負 担、それらに対する支援の状況、家庭と地域のコミュニティや社会資源とのつながり 等、家庭の状況も丁寧に把握すること。
現行の給付決定においても、保護 者の状況等を勘案事項として把握することとされているが、より丁寧に把握することを推進していくことが必要。 ○ 気付きの段階からサポートに入ることが重要であり、母子保健施策や子育て支援施策 との連携は重要である。また、令和6年4月に創設され、支援を必要とするこども等に サポートプランを作成する、こども家庭センターとの連携も重要。発達支援につ ながる入口ともなる、これら関係機関が有するこどもや家族の情報を、給付決定におい ても活用していくことについて検討を進めていく必要がある。
○ 成長・発達が著しく、ニーズの変化が大きいこどもの時期においては、こども等の状 況を適時にきめ細かく把握し、それに応じた適切な支援が提供されるよう調整していく ことが重要。そのためには、市町村の給付決定において、相談支援事業所による モニタリング期間を一律の標準期間に沿って設定するのではなく、個々の状況等に応じて丁寧に設定する等の運用の徹底を進める。国においては、モニタリング頻 度を高める必要があると考えられる状態像等をより丁寧に示していくことが必要である。 ○ インクルージョンを推進していく上で、発達支援の入口ともなる給付決定において、 子育て支援担当部門とも連携の上、地域における保育所や放課後児童クラブ等の一般施 策の受け入れ体制等についても、保護者に対して適切に情報提供を行ない、一般施策で の対応も考慮して給付決定していくことを推進すべきである。
○ 給付決定を更新する際には、それまでの支援内容とその成果や、こどもと家族の状況 を把握し、その時点における支援の必要性や支援ニーズを踏まえて決定することが必要。
○ 給付決定⇒新たな調査指標の運用、見直すべき勘案事項や留意事項等も踏 まえながら、市町村によって判断のバラツキが生じにくくなるよう、給付決定事務等に 関する事務要領を見直す。国においては、個々の自治体の給付決定の状況 や、地域の障害児相談支援の実施状況や体制、各地域の資源の状況や取組等について把 握し、好事例を示していくことや必要に応じた助言等を行なうことで、地域の実情に応 じつつ、適切な給付決定に基づく質の高い支援の提供を進めること、自治体の負担軽減や判断のバラツキが生じにくくなるよう、共通ツールの開発や ICT の活用の検討を進めていく必要がある。

(4)支援全体のコーディネートについて→ 給付決定後は、こども本人やその家族のニーズ等に応じた支援を適切に提供するた め、支援全体のコーディネートが行われていくことが重要、支援にあたって相談 支援事業所による障害児支援利用計画の策定及びモニタリングが行われるよう取組を進める。特に、一月あたりの利用必要日数が多い場合や複数の事業所を併用する場合等には、こどもの状況等に応じたコーディネートが行われる必要があり、相談支 援事業所による対応を進めること。 その上では、障害児相談支援について、支援の質と量を確保する観点から、計画的な 整備と人材育成を進めていくことが必要で、これらの資源が不足している地 域においても、適切にコーディネートが行われる方策を検討し、対応を進めていく必要 がある。

7.障害児通所支援の質の向上について
○ 地域の障害児通所支援事業所全体の質の底上げが図られていくよう
、都道府県、市町村 や児童発達支援センター、事業者、障害児関係団体等が地域で連携して研修や支援困難 事例の共有・検討を進めていくことが必要である。 地域の障害児支援の質の向上を図るための研修等の取組は、市町村が企画し児童発達支 援センターや基幹相談支援センター等の地域の中核機関と連携して進めていくこと。郡部や町村部においては広域での連携が必要、都道府県が広域調整 や全域での企画を行うなどその役割を果たすことが重要である。
○ 市町村⇒(自立支援)協議会の下に子ども部会を設置し、個別事案の検討等を 通じて地域の課題を把握・分析しながら、支援体制の充実と地域の障害児支援の質の向 上に取り組んでいくこと。児童発達支援センターは、子ども部会等に参画 して支援困難事例や地域課題の共有等を行うとともに、そうした場での関係機関による 議論や検討を踏まえながら、地域の障害児支援の質の向上を図るための取組を進める。 児童発達支援センターは、地域の障害児支援の中核的役割を担う機関として、地域の事 業所へのスーパーバイズ・コンサルテーションを積極的に進めていくことが必要、事業所側を動かすことも重要であり、児童発達支援及び放課後等デイサービスの各 ガイドラインで定めた自己評価票の項目に、コンサルテーション実績等を確認する項目を設ける 等、児童発達支援センターとの連携状況を公表する仕組みを設けることを検討すべきである。(再掲)
○ 障害児支援の質の底上げに向けて、児童発達支援センターが中心となり、地域の事業所 の自己評価・保護者評価の結果を集約し、各事業所とともに、それぞれの事業所の強み・ 弱みを分析し、地域の事業所がお互いの効果的な取り組みを学び合う取組を推進することが必要。国においては、効果的な実施方法等を含めた自己評価・保護者評価の活用 に関する手引きを作成し、全国各地域での取組を進めることが必要である。
○ 児童発達支援及び放課後等デイサービスの各ガイドラインで定めた自己評価票・保護者 評価票⇒第三者による外部評価に関する研究の報告等も参考にしつつ、各ガイドラインの見直しとあわせて改善を図るとともに、運営基準等において実施方法を明確 化し、運用の標準化と徹底を図ることが必要である。
○ 障害児通所支援の質の確保・向上につなげる観点から、自己評価票・保護者評価票につ いて、集約・分析し、その結果を公表するなど、効果的な活用方策や公表の仕方について 検討を進める必要がある。 第三者による外部評価については、評価とあわせて改善のためのコンサルテーションが行わ れることが、質の確保・向上につなげていく上で有効とも考えられる。各自治体における社会福 祉法に基づく福祉サービス第三者評価等の取組を進めるとともに、児童発達支援センター等に よるスーパーバイズ・コンサルテーションの取組を推進していくことが重要。 児童福祉法に基づく障害福祉サービス等情報公表制度等も活用しながら、事業所の支援の方 針やサービスの内容・特色、支援体制等の情報の把握と公表を進め、各事業所の支援の見える 化を進めることが重要である。 ○ 障害児支援にあたる人材の育成を充実させることが急務である。障害児支援と子育て支援の 双方のスキルを身につけるための基礎から専門までの研修体系の構築や、人材確保の観点か らも、キャリアアップの仕組みの構築を進めることが必要である。研修の具体化にあたっては、 ICT や動画コンテンツの活用を進めることも重要である。
○ 上記研修との関連も含め、児童発達支援管理責任者、相談支援専門員の研修体系についても障害児支援を行うために必要な専門性をより向上させるよう、研修内容の充実に向けて検討 を進めること。 障害児通所支援の質の確保・向上に向けては、アセスメントの手法や個別支援計画等の標準 化を進めていくこと、手引きやガイドラインの充実やフォーマットの統一化について 対応を進めていくことが必要。 障害児通所支援の質の確保・向上に向けては、現場の業務負担を軽減していくことも重要であり、ICT の活用や文書量削減、会議の合理化等の取組を進めることも検討していく必要がある。

8.おわりに

次回は新たに「第8回目安制度の在り方に関する全員協議会 資料」からです。

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