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第4回雇用と福祉の分野横断的な基礎的知識・スキルを付与する研修の構築に関する作業部会(資料) [2021年12月21日(Tue)]
第4回雇用と福祉の分野横断的な基礎的知識・スキルを付与する研修の構築に関する作業部会(資料)(令和3年12月10日)
《議題》(1)雇用と福祉の分野横断的な基礎的知識・スキルを付与する研修の構築に関 する作業部会における議論等の整理(案)について (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22697.html
◎資料1 雇用と福祉の分野横断的な基礎的知識・スキルを付与する研修の構築 に関する
作業部会における議論等の整理(案)
○ 「障害者雇用・福祉施策の連携強化に関する検討会」においては、障害者本人のニーズを踏まえた上で雇用施策と福祉施 策とがシームレスに提供されることにより、地域において働くことを希望 る障害者が、その能力と適性に合わせて働くことに挑戦できる社会の実 現、ひいては障害の有無にかかわらず、共に働く社会の実現を目指すことが確認された。

○ その中で、検討会の下に開催された「障害者就労を支える人材の育成・ 確保に関するワーキンググループ」→目指すべき社会の実現に向けて、福祉と雇用の切れ目のない支援を可能とす るために、障害者本人と企業双方に対して必要な支援ができる専門人材の 育成・確保を目指し、検討が行われた。
○ その結果、障害者の就労支援に携わる人材に雇用・福祉の分野横断的な 基礎的な知識・スキルを付与する研修(「基礎的研修」)を確立することが必要であるとの方向性が示されたことから、本作業部会にお いては、その実現に向けてさらに必要な議論を行ったもの。

1.基礎的研修を修了した人材の仕上がり像について
○ 検討会及び WG において、障害者就労を支える人材は、 ・ 就労支援全体のプロセスに対する俯瞰的な理解の下、自らの担当する 支援の位置づけや自らの立ち位置、さらには他の機関との連携の在り方 等を認識した上で支援ができること、 ・ 就労支援における基本的な考え方※を理解し、雇用と福祉の両分野それ ぞれの立場を理解した上で、実際の支援においても障害者のニーズを踏 まえた上で、同じ方向を見ることができること、の重要性が指摘されている。

○ これに加え、本作業部会→企業で働くことを支援することに重点を置いて、必要なアセスメント、 求人とのマッチング、就職後のフォローアップなど職業リハビリテーシ ョンのプロセスを理解し、企業と必要なコミュニケーションを図り、企業と連携して支援していくことができること、 も重要であることが確認された。
○ これらも踏まえ、障害者就労を支える人材育成は必要な知識・スキルを 付与することを目指して行われるものであるが、本作業部会においては、 こうした人材の育成は基礎的研修のみで完結するものではなく、その後の 実践経験等と相まって、基礎的研修の上位に位置づけられている階層研修 も含めた育成により可能となるものであることが改めて確認。 したがって、基礎的研修は、そのゼロステップとして必要な雇用・福祉 両分野の横断的な知識等について一定レベルの修得を目指すこととし、当 該研修を修了した者の仕上がり像は、障害者本人及び企業に対して基本的 な支援を開始できるレベルの人材とすることが適当である。

2.カリキュラムに盛り込むべき内容について ↓
○ 基礎的研修のカリキュラム
→検討会及びWGでの議論におい て、現行の就業支援基礎研修のカリキュラムに次のような知識、スキルの 習得を可能とする内容を加えるべきという意見があった。 ・ 就労支援の目的や障害者雇用・福祉の理念や倫理等 ・ 一般就労への移行、雇用から福祉への移行、就職後の雇用管理・定着支 援に関する知識とスキル ・ 対企業支援の知識とスキル(企業における地域資源の活用促進や職務 の切り出しを支援する知識とスキル、合理的配慮の提供内容の検討や企 業との調整の仕方、企業担当者へのメンタルヘルスに係る配慮に関する 知識等) ・ ハローワークやその他の職業リハビリテーション実施機関との連携に 関する知識とスキル ・ ライフステージに応じた障害者の生活変化に対応した支援のために必 要な知識(青年心理学、キャリアコンサルティング等) ・ 企業内での障害者雇用への理解促進を支援できる知識とスキル ・ 障害者の就業に役立つICTのツールに係る知識。
○ その他、留意すべき点としては以下の指摘。⇒障害特性の理解等においては、障害者雇用促進法の障害の範囲に留まらず、障害福祉施策の対象となる障害の範囲を取り扱うべき。その上で、上位の階層研修においては、さらに高度な専門性を要するケースの内容を扱うべきである。 ・ 現行の就業支援基礎研修は主に福祉分野の人材を対象に雇用について 教える比重が大きいため、基礎的研修では企業で働く障害者の就業に伴 う生活面の支援をどう行っていくのか、雇用から福祉にどうつなげてい くのかといった観点も含めるべきである。 ・ 職場適応援助者養成研修及び障害者就業・生活支援センター就業支援 担当者研修(「就業支援担当者研修」)の内容との関係について、現行のこれらの研修の内容のうち、共通する基礎的な内容については新たに構築する基礎的研修に含めるものとし、職場適応援助者養成研 修及び就業支援担当者研修については、それぞれの機関の役割に応じた 内容及びより高度な内容とすべきである。 ・ 「福祉的就労と一般就労の違い」が何かを理解し、企業で実際に働く際 にどのようなことが求められるのかなどを学べるようにすることが必要。
○ 上記の指摘等を網羅的に踏まえたカリキュラムイメージ(1200 分)を検 討した結果、講義時間(1コマ)の短縮、複数講義の統合、上位の階層研 修への移行(演習・意見交換等)等、カリキュラムの削減に係る意見や、 一方でオンライン講義の復習時間を集合研修に追加するといった意見があった(詳細→別添1参照)。 また、実際に基礎的研修へ職員を送り出す事業所の立場からは、就労系障害福祉サービス事業所の最低人員配置(かつ常勤換算による人員配置のた め職員のうち非常勤の者の割合が高い)という特性から、研修日数が多い と現場の負担感が大きくなり、受講のハードルが高くなってしまうこと、 また内容によっては、一定の実践経験を積んでから学ぶことで習得効果が 向上することが期待できること等から、基礎的研修で盛り込むべき内容を 絞り込む方向で精査すべきという意見が多々あった。
○ こうした中で、本作業部会としては、研修期間は3日以内(概ね 900 分 以内)とすることが適当と結論づけ、カリキュラムイメージとしては別添 2のとおりである。

3.受講を必須とする者の要件について
○ 本作業部会としては、基礎的研修の受講を必須とすべき者は、⇒・ 就労移行支援事業所の就労支援員 ・ 就労定着支援事業の就労定着支援員 ・ 障害者就業・生活支援センターの就業支援担当者 ・ 障害者就業・生活支援センターの生活支援担当者

○ また、受講を必須とする者に係る受講までの猶予期間→3 年以内とすることが適当。
○ また、今後地域の基幹的役割を担うことが求められている障害者就業・ 生活支援センターの担当者については、本事業(就業支援部分)が国の委 託事業であることも鑑み、可能な限り就任した初年度に基礎的研修を受講できるように優先すべき。
○ さらに、検討会及び WG における議論同様、受講を必須とする者について は、上記の者を第1段階として、将来的には、就労系障害福祉サービス事 業所のうち、就労継続支援 A 型及び B 型事業所の支援員を含む全ての支援員についても受講を必須とする者として拡大していく必要があるとの意見があった。
○ 一方、受講を必須とする者に対する免除等、次のとおりとす べきであると考える。 ↓
(現行の就業支援基礎研修や基礎的研修の受講者)⇒・ 現行の就業支援基礎研修を受講した者については、基礎的研修が従来 の就業支援基礎研修の内容に留まらず、雇用・福祉両分野の横断的な知識 等の付与を目的としたものであることから、受講の免除はしないことが適当。・ なお、基礎的研修を受講した者が配置転換や転職により、再度、基礎的 研修の受講を必須とする者となった場合については、制度等の変更によ り、基礎的研修のカリキュラムに変更がない限りにおいて、同じ研修を再 度受講させるよりも、上位の階層研修の受講を促すべきとの意見があっ た。
(就労支援の経験のある者)⇒ ・ 就労支援の経験がある場合であっても、経験の質や支援対象の範囲は 様々であり、経験等について客観的な評価を行うことが困難であること から、就労支援の経験による免除は行うべきではない。
(資格保持者等) ・ PSW 等の資格保持者について、例えば、精神障害の障害特性に係る知識 等については既に修得済みであるものの、就労支援における必要なアプ ローチ方法を理解していることも必要であること、障害特性の理解に係 る一部の科目の受講を免除したとしても、研修全体のごく一部であり、事 務手続き等が煩雑になるだけであることから、資格保持者については受講の免除は行わず、全ての科目を受講すべき。 ・ 職場適応援助者養成研修(大学等の高等教育機関における職場適応援助者養成研修を含む)等、上位の階層研修修了者については、基礎的研修 の受講を免除することが適当である。
○ また、検討会及び WG において、職場適応援助者養成研修及び就業支援担当者研修の受講要件として、 ・ 基礎的研修の受講修了を要件とすること ・ 企業在籍型職場適応援助者養成研修の受講→基礎的研修 か障害者職業生活相談員資格認定講習のいずれかを受講していればよい とすること について意見があったところ、 本作業部会においては特段の異論はないが、基礎的研修が職場適応援助 者養成研修及び就業支援担当者研修の受講を制限することにならないよう 受講機会を確保することが重要であると考える。 また、企業在籍型職場適応援助者養成研修の受講に係る要件として、基礎 的研修の受講修了と同様に、障害者職業生活相談員資格認定講習の受講修 了を可とする場合には、基礎的研修において付与する内容等が、障害者職 業生活相談員資格認定講習に比べると広範囲に及ぶことから、当該講習に 不足する内容を補う必要があるのではないかとの意見があった。 一方で、現行の就業支援基礎研修よりも受講対象者の裾野が広がってい ることから、上述したような受講要件→一定期間の運用状況等を踏まえ改めて判断すべきであるといった意見があった。

4.研修実施の規模感について
○ 研修実施の規模感→就労支援員、就労定着支援員、障害者就 業・生活支援センターの就業支援担当者及び生活支援担当者を受講必須とし、さらには基礎的研修の受講を職場適応援助者養成研修の受講要件とした場合、現在の各人員数を基にした受講者は最大 11,800 人(推計)。 仮に、配置されてから3年以内の受講を義務付けた場合は年間 3,900 人に対する受講機会の確保が必要となる。

○ これに加え、将来的には、就労系障害福祉サービス事業所のうち、就労 継続支援 A 型及び B 型事業所の支援員を含む全ての支援員について受講を必須とすべきとの意見がある中で、受講者の規模感→受講対象の拡大にタイムリーに対応できるように、これらの者を含めて想定し、実 施の計画を立てるべきとの意見があった。 ○ さらには、検討会及び WG においては、上記3の者を受講必須とした上で 基礎的研修の実施状況を見つつ、将来的には、医療機関の者、教育関係者、 職業訓練分野における委託訓練を実施している民間事業者の担当者、その ほか行政機関の雇用や福祉担当部署の職員等にも対象を拡大することにつ いても意見があった。
○ また、検討会及び WG において、就労系障害福祉サービスに携わるサービ ス管理責任者や相談支援専門員について、就労支援に係る基本的な知識等 を持っていることの必要性を踏まえて、何らかの検討が必要であることが 指摘されたが、本作業部会においては、基幹相談支援センターの職員につ いても、同様の観点からの意見があった。

5.研修実施主体について
○ 基礎的研修の実施機関→検討会及び WG においては、高齢・障害・求職者雇用支援機構(「JEED」)がセーフティネットとし て実施していくことが望まれるとの意見があったが、実施主体は将来的な 受講対象の拡大を見越して、JEED のみでは体制としては不十分であること から、量的な観点から、JEED とともに民間機関を活用していくべき。

○ その際、民間機関の活用→質の担保の観点から、まずは厚生 労働大臣指定の職場適応援助者養成研修実施機関とすることが適当。 その上で、職場適応援助者養成研修実施機関が基礎的研修と職場適応援 助者養成研修をセットで実施することも可能とし、職場適応援助者養成研 修の受講を前提とする者に対して円滑な受講機会を確保するなど、実施機 関の柔軟な対応を可能とすべきである。
○ また、この場合において、職場適応援助者養成研修実施機関は JEED が行う基礎的研修の知識付与型等の科目を活用し、演習や意見交換等それ以外 の科目のみを職場適応援助者養成研修とセットで行うことができるなど、 実施方法を選択できるようにしてはどうかとの意見もあった。

6.研修実施手法について→原則、集合研修が適当という意見もあったが、 基礎的研修の質を確保し、受講の確認やなりすましを防止する仕組みを構 築することを前提とした上で、研修の一部にオンライン(オンデマンド方 式・ライブ配信)の活用も可能とし、基礎的研修実施機関が研修効果等に ついて十分に勘案した上で選択することが適当。
○ オンラインによる研修→オンデマンド方式とライブ配信とが あるが、オンデマンド方式については知識付与を中心とする科目において、 復習のために繰り返し視聴ができる一方、ライブ配信については、講師が 自身の実践や経験を踏まえて説明することによって効果が高まるといったメリットが双方にあることから、活用に当たっては科目ごとの研修内容等 を踏まえて実施機関がいずれの方法とするかを適切に判断することが適当。
○ オンライン(ライブ配信)により実施する場合、受講の確認を行う方法→ ・ 研修開始後 15 分以上の遅刻は欠席と見なす。 ・ 受講中はビデオをオンで受講させる。 ・ 休憩時間を除き、10 分以上の離席があった場合は注意する。 ・ 講師からの質問にリアルタイムで反応を求める。 ・ 受講者間で講義の内容を共有する小タイムを設ける。
○ 一部をオンラインにより実施する場合、習熟度の確認を行う方法は次の ものが考えられる。 ・ 受講終了後に小テストを実施する。 ・ 視聴の合間に理解度チェックを挟む。 ・ 受講後にレポートを提出させる。
○ オンラインでの履修効果が上がるように、オンラインにより行った内容 のフィードバックを集合形式により行う時間を設けてはどうかとの意見が あった。
○ オンライン(特にオンデマンド方式)を活用する場合であっても、各受講 者の自由時間に個人の裁量で受講するのではなく、業務の一環として各施設 等の管理の下で行われるようにする必要がある。その際に、基礎的研修実施 機関が受講決定通知書を各施設等に対して交付するなどの仕組みにより、各 施設等で研修受講を管理することが適当であるとの意見があった。 あわせて、基礎的研修については一定の者についてその受講を必須とする などの取り扱いとなることから、基礎的研修実施機関において受講修了証の 交付を確実に行うべきとの意見があった。                  (以上)

別添1 基礎的研修のカリキュラム案に対する意見整理 →No@〜Nまで意見あり。
別添2 基礎的研修カリキュラムイメージ(案)→合計時間の目安900分No@〜Mまで

次回も続き「参考資料1 「雇用と福祉の分野横断的な基礎的知識・スキルを付与する研修の 構築に関する作業部会」の開催」からです。

一時保護等の司法審査に関するワーキンググループ(第1回)資料 [2021年12月20日(Mon)]
一時保護等の司法審査に関するワーキンググループ(第1回)資料(令和3年5月27日)
《議題》 一時保護等の司法審査に関するワーキンググループで検討すべき事項につ いて
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22652.html
◎資料1−2 本ワーキンググループで検討すべき事項に関する資料
○一時保護の状況→
一時保護所への一時保護 、児童福祉施設等への一時保護委託⇒増大。
○一時保護開始後の各時点における一時保護件数と当該時点における親権者の同意の有無
→令和元年度の同意なしは22%となっている。
○児童虐待対応の基本的な流れ(イメージ)→児童虐待通告⇒一時保護⇒親権者等の意に反する場合とそうでない場合は色分けされている。
○引き続いての一時保護の承認の審判の審理手続の流れ(例)
○児童福祉法第28条第1項、第2項及び第33条第5項の規定による 家庭裁判所の審判の件数及び結果の内訳
○児福法第33条1項又は第2項に基づく一時保護決定及び児福法第28条第1項各号の規定 に基づく第27条第1項第3号の措置決定について、行政不服審査、取消訴訟、賠償請求訴 訟の件数及びその結果(実態把握調査より抜粋)
○親権者の意に反する2ヶ月を超える一時保護の延長の申立書類@A↓

・一時保護ガイドライン→(ウ)申立ての提出書類⇒家庭裁判所において適正かつ迅速な判断が可能となるように、必要かつ十分な情報を提供することが必要であり、このような観点から、申立書、証拠書類等を整理して提出することが求められる。→a 申立書。b 証拠書類((a)〜(c)参照。)。  c 添付書類(a)〜(d)参照。)。d 申立書等の提出に当たっての留意事項((a)〜(b)参照。)
○親権者の意に反する2ヶ月を超える一時保護の延長の申立書の例@
○親権者の意に反する2ヶ月を超える一時保護の延長の申立書の例A
○親権者の意に反する2ヶ月を超える一時保護の延長に係る報告書の例

○(参考)施設入所等の措置の承認の申立書類@→児童相談所運営指針↓
ウ 申立ての提出書類 →家庭裁判所において適正かつ迅速な判断が可能となるように、必要かつ十分な情報を提供することが必要であり、このような観点から、 申立書、証拠書類等を整理して提出することが求められる。
(ア) 申立書→
家事事件手続法第49 条及び家事事件手続規則(平成24 年最高裁判所規則第8号)第37条第1項に基づき、申立書に申立ての趣旨及び理由を記載するほか、事件の実情(事案の概要、当事者、事実経過、親権者等による子どもの福祉を侵害する行為の内容、親権者等の態度、保護者指導の経過、親子分離の相当性等)を記載。(中略) ただし、施設入所等の措置の必要性は認められるものの、当該申立てに係る施設類型等が不適当であることのみを理由に却下の審判がなされた場合は、(中略)施設類型等を変更した上で、再度申立てを行うことを検討すること。
(イ) 証拠書類→家事事件手続規則第37 条第2項に基づき、申立書とともに証拠書類を提出。証拠書類としては申立ての趣旨に応じて、次のものを添付するほか、申立て の理由及び事件の実情を明らかにするために必要なものを添付することが考えられる。 @ 虐待等の状況、子どもの状況(一時保護中の生活状況等を含む。)、保護者の監護態度等の問題点(暴力、飲酒、健康状態等)及び児童相談所との関わり について、児童記録票、行動観察記録等から必要部分を抜粋してまとめたもの A 虐待等の状況を明らかにする写真(撮影者、日時、場所を記載した写真撮影報告書)等の資料、子どもの身体的発育(低身長、低体重)、知能、情緒面につ いて児童記録票、行動観察記録等から必要部分を抜粋してまとめたもの B 虐待等や子どもの身体的発育等に関する医師の診断書(必要に応じてカルテ、レントゲン写真等)、意見書等 C 保育園、幼稚園、学校の担任の面接録取書、学校照会書等 D 援助指針(援助方針)のほか、措置期間の更新の場合には、自立支援計画などの書類(保護者指導の効果(これまでの保護者指導の経過や保護者の現状 等)などを明らかにする書類を含む。)
(ウ) 進行に関する参考事項、証拠の説明→@ 進行に関する参考事項 迅速かつ適切な審理に資するために、子どもの年齢、居所等、虐待の種類、緊急を要する事項等、保護者の認否、意向、出頭見込み等の参考事項を記載して家庭裁判所に提出することが有益である。具体的な記載事項等→各児童相談所と各家庭裁判所の協議等により定める。 A 証拠説明書 証拠の標目、作成者、作成日時、立証趣旨等を簡潔に記載した証拠説明書を作成して家庭裁判所に提出することが有益である。具体的な書式等→各児童相談所と各家庭裁判所の協議等により定める。
(エ) 添付書類→@ 子どもの戸籍謄本(戸籍全部事項証明書) A 親権者(子どもと別戸籍の場合)、後見人、現に監護する者の戸籍謄本(戸籍全部事項証明書) B 都道府県知事又は児童相談所長の在職証明書の写し C 上申書(審判前の勧告を求める場合) D 委任状(手続代理人がいる場合)

○(参考)施設入所等の措置の承認の申立書類A→児童相談所運営指針(児発133号平成2年3月5日付厚生省児童家庭局長通知)(抄) ↓
(オ) 申立書等の提出に当たっての留意事項
→ @ 申立書の記載 ⇒申立書の写しは、裁判所によって原則として保護者に送付される。したがって、児童相談所としては、常に開示が原則という認識で記録を作成し、裁判所提出 資料を準備する必要がある。 A 記録の閲覧謄写⇒家事事件手続法においては、家庭裁判所は当事者については原則として記録の閲覧謄写を許可しなければならず、利害関係を疎明した第三者については、 相当と認めるときに記録の閲覧謄写を許可することができる(家事事件手続法第47 条)。保護者等に利害関係参加が認められると、保護者が申立書、提出書類等の記録の閲覧謄写の許可の申立てをした場合、家庭裁判所は、家事事件手続法第47 条第4 項の不許可事由がない限り許可することになる。 このため、保護者等によって閲覧謄写がされる可能性があることを前提として、申立書をはじめ関係記録を整理する必要がある。具体的には、申立書等の記 述は客観的な事実の記述を中心とすることや、経過を報告する資料として既存の資料をそのまま提出するのではなく、審理に必要な情報のみを抽出した経過報告書を作成すること、閲覧謄写の対象とすべきではない部分をマスキングした上で資料を提出すること(この場合、マスキングした部分は審判の資料とならな い。)等により対応することが考えられる。 また、保護者の閲覧謄写の対象とすべきでないが裁判所の審理において考慮してほしいと考える資料については、提出する書面の全部又は一部の非開示を 希望するとして、「非開示の希望に関する申出書」を提出するとともに、非開示を希望する理由が家事事件手続法第47 条第4項のうちいずれに該当するのかを 記載することとなっている。非開示を希望した場合であっても、家庭裁判所が家事事件手続法の不許可事由に該当するかを判断し、閲覧対象となるかを決める ことになるため、なお閲覧謄写の可能性がある点に注意を要する。
○(参考)施設入所等の措置の承認の申立書@
○(参考)施設入所等の措置の承認の申立書A
○(参考)臨検捜索許可状請求書の添付書類
○(参考)臨検捜索許可状請求書
○(非公開)ページは8つあり。
○一時保護の延長の承認審判の申立書類(証拠書類等を除く)の作成に要する時間→一時保護の延長の承認審判の申立書類(証拠書類等を除く)の作成に要する時間は、作成者毎に見ると、弁護士(常 勤)が作成する場合が最も短いが、他方、弁護士(非常勤等)と担当児童福祉司の作成時間はあまり異ならない。
○一時保護の延長の承認審判の証拠書類の作成に要する時間→一時保護の延長の承認審判の証拠書類の作成に要する時間は、作成者毎に見ると、弁護士(常勤)が作成する場合 が最も短いが、他方、弁護士(非常勤等)と担当児童福祉司の作成時間はあまり異ならない。
○児童相談所における弁護士の活用状況等→令和2年4月1日現在における弁護士の活用状況 参照。
○諸外国における「一時保護」への司法の関与について(未定稿)→日本、アメリカ(CA州)、イギリス、ドイツ 、フランスの比較あり。
○28条事件に係る審理手続の流れ→家事手続案内・申立【注1】〜即時抗告 【注6】までの流れで、これについては「28条事件に係る審理手続の各手続@」「28条事件に係る審理手続の各手続A」で説明あり。

○参照条文 【児童福祉法】→【第10条】(市町村の業務) 【第11条】(面接指導(助言指導、継続指導等)) 【第27条】(訓戒・誓約、児童福祉司指導、入所措置等) 【第28条】(入所等措置、保護者指導勧告) 【第33条】(一時保護)
○参照条文 【児童虐待防止法】→【第8条の2】(出頭要求) 【第9条】(立入調査) 【第9条の2】(再出頭要求) 【第9条の3】(臨検、捜索) 【第11条】(児童虐待を行った保護者に対する指導等) 【第12条】(面会等の制限等) 第12条の4】(接近禁止命令)【第13条の4】(資料又は情報の提供)
○参照条文 【家事事件手続法@】→(当事者能力及び手続行為能力の原則等)第十七条、(裁判長による手続代理人の選任等)第二十三条、(手続の非公開)第三十三条、(審判事項)第三十九条、(当事者参加)第四十一条、(利害関係参加)第四十二条、
(記録の閲覧等) 第四十七条
○参照条文 【家事事件手続法A】→(申立ての方式等)第四十九条、(事件の関係人の呼出し)第五十一条、(事実の調査及び証拠調べ等)第五十六条、(家庭裁判所調査官による事実の調査)第五十八条、(調査の嘱託等)第六十二条、(事実の調査の通知)第六十三条、(審判)第七十三条、(審判の告知及び効力の発生等)第七十四条、(即時抗告をすることができる審判) 第八十五条
○参照条文 【家事事件手続法B】→(即時抗告期間)第八十六条、(手続行為能力)第百十八条、
第二十三節 児童福祉法に規定する審判事件↓
(管轄)第二百三十四条 別表第一(抄)、(手続行為能力)第二百三十五条、(陳述及び意見の聴取)第二百三十六条、

◎参考資料1 一時保護等の司法審査に関するワーキンググループの設置について
1.WG設置の趣旨
→「児童福祉法及び児童虐待の防止等に関する法律の一部を改正する法律」(平成 29 年法律第 69 号)及び「児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律」(令和元年法律第 46 号)の附則の検討規定に基づき、児童相談所における一時保護の手続等の在り方に関する検討等を行 うため、令和2年9月に、厚生労働省子ども家庭局長が、学識経験者及び実務 者等の参集を求めて「児童相談所における一時保護の手続等の在り方に関す る検討会」を設置・開催した。なお、同検討会には、関係者等として、法務省、 最高裁判所の担当者も出席した。 同検討会では計8回にわたり議論がされ、令和3年4月にとりまとめが行 われたが、その中には、 ・「独立性・中立性・公平性を有する司法機関が一時保護の開始の判断について審査する新たな制度を導入すべきである」こと、 ・「今後、厚生労働省、法務省及び最高裁判所といった関係省庁等において、(中略)実証的な検討を行うとともに、速やかにその体制整備を図るための具体的な方策等についても検討を行」うべきこと、 ・「面会通信制限や接近禁止命令に関する判断の適正性や手続の透明性を確 保するために」「関係省庁等において、司法審査や第三者の関与について 検討を行うべき」こと などの記載がある。 これを踏まえ、一時保護の開始の判断等についての司法審査の導入に向け た課題等について検討を行うため、本ワーキンググループを開催する。
2.WGの実施体制 ↓
(1)ワーキンググループの構成→共同座長 厚生労働省内閣官房内閣審議官(子ども家庭局併任) 法務省大臣官房審議官(民事局担当) 構成員 厚生労働省子ども家庭局家庭福祉課長 厚生労働省子ども家庭局家庭福祉課虐待防止対策推進室長 法務省民事局参事官 最高裁判所事務総局家庭局第二課長
(2)ワーキンググループは、共同座長が必要があると認めるときは、構成員の 意見を聴いた上、関係者等の参加を求めることができる。
(3)ワーキンググループの庶務は、法務省及び最高裁判所の協力を得て、厚生労働省において処理する。
(4)この要綱に定めるもののほか、本検討会の開催に必要な事項は、共同座長 において構成員の意見を聴いた上、定める。
3.主な検討事項→ (1)一時保護の開始の判断についての司法審査の導入に関する以下の事項 ・審査の趣旨・目的 ・審査の主体、審査の時期を含む手続の在り方 ・一時保護開始が認められるための要件 ・必要となる資料 ・審査の対象とすべき一時保護の範囲 ・既存の制度との関係の整理 ・条約等との関係 ・人員の確保 等 (2)面会通信制限・接近禁止命令に関する司法審査等の在り方 ※上記の検討に当たっては、司法と行政の役割の在り方や親権制限に関する議 論も併せて行うこととする。
4.その他 ワーキンググループは、非公開とする。
5.今後のスケジュール 本年5月 27 日に第1回WGを開催する。 その後、1月に2回のペースで議論を進め、本年夏には実現に向けた見通し (工程表)を示す

◆一時保護等の司法審査に関するワーキンググループ
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kodomo_554389_00025.html

次回は新たに「第4回雇用と福祉の分野横断的な基礎的知識・スキルを付与する研修の構築に関する作業部会(資料)」からです。

一時保護等の司法審査に関するワーキンググループ(第1回)資料 [2021年12月19日(Sun)]
一時保護等の司法審査に関するワーキンググループ(第1回)資料(令和3年5月27日)12/19
《議題》 一時保護等の司法審査に関するワーキンググループで検討すべき事項につ いて
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22652.html
◎資料1−1 一時保護等の司法審査に関するワーキンググループについて
○一時保護の司法関与に関する今後の検討の進め方
・一時保護の手続
→親権者等の意に反する場 合、延長に際し家裁の承 認が必要(家事審判) (H30.4施行) 参考:2ヶ月超の家裁審判件数524件(R1)、年間一時保護件数39,330件(※)、うち、保護者の同意のないもの8,577件(約22%)
・今後の検討の進め方→令和3年度より、厚生労働省子ども家庭局、法務省民事局、最高裁判所事務総局家庭局の三者でワーキンググ ループ(WG)を設置し、@関与の方法、Aそのために必要な業務量や体制( 必要書類の種類・量、常勤弁護士の配置を含む児相側 の事務処理体制、裁判所側の対応体制等)など、実務的な対応可能性について具体的に検討・議論を行うこととしたい。
○司法の関与等が課題となりうる手続の整理→「一時保護開始」「一時保護延長」「面会通信」「接近禁止」「保護者指導」「一時保護解除」まで、制約される権 利・利益、現行の制度、プランA〜Dの一覧表で整理。
○司法審査について考え得る主なパターン@A→(以下、基本的には“親権者等の意に反する(又は同意のない)一時保護”を対象とする)
@事前の義務的司法審査
・【@-A 許可状方式】
→事前に裁判官が発行する許可状による方法(例外的に事後の発行もあり得る) Ex) 逮捕令状、臨検捜索許可状
(利点)→3点あり。 手続が重くなりすぎず、児相・家裁の負担が大きくない(?)
(課題)→3点あり。親権者等に対する手続保障がないため、手続の透明性等の要請に応えられない。効力を受ける者に手続保障がない故、身柄を拘束できるのは短期間に限られる(逮捕は最大72時間)。また、逮捕令状の請求手続は、請求者側も強大な捜査権限及び24時間対応が可能な体制を必要とする(図表2)。
・【@-B 裁判所による命令方式】→命令の対象等に対する審尋を前提として、事前に裁判官が発する命令による方法。 Ex)DV法における保護命令の制度
(利点)→親権者等に対する手続き保障がある。既存手続との整理が容易(司法が命令を出すためその他の手続き保障は必要がない)。
(課題)→DV法のような議員立法による例はあるが、行政権の行使に対するチェックというこれまでの裁判所の在り方との整理は必要。 Aでも述べるとおり、現在の十数倍の手続件数となる可能性がある(図表3)。

A事後の義務的司法審査(承認審判方式)→一時保護開始の後、一定期間内に児童相談所が家裁(又は地裁)に承認を申立てる仕組み。 Ex)前例なし(開始の承認を得る意味では28条事件に類似)
(利点)→ 緊急保護が阻害されない。 申立て期限や承認期限の設定によっては手続件数が大きく膨らむことがない。
(課題)→家事審判と同様とすると手続きが重い。 原則として親権者等側に申立書類・証拠書類が開示されるため、文書作成の手間が大きい。 既存の救済手段(行政不服審査、行政訴訟)との整理が必要(結果の整合性の問題に加え、申立期間の設定によっては手続き 保障が後退する可能性がある。)。 審判が下りるまでは職権保護をしてよいこととなるため、期間の設定によっては権利制約との関係で正当化が難しい。

B事後の第三者への不服申立 →@及びAは義務的司法審査=権限行使の条件として司法審査を経なければならない仕組みであるが、現在の行政不服審査や取消訴訟と同様、親権者等や児童が一時保護に不満がある時に、司法に対し不服を申し立て、簡易迅速な判断を得る仕組みが考 えられる。 Ex)前例なし(開始の承認を得る意味では28条事件に類似) (利点)→手続件数が抑えられる。 現行の「意に反する」という要件の曖昧さを回避することができる。 (課題)→現在、家事事件手続では、33条5項事件は、行政権の行使を司法がチェックする(=紛争性がない)類型として整理されて いるが、新たな制度で親権者等に申立権を認める場合、33条5項事件の建付け自体見直さなくてはならない可能性もある。 児相としては、どの事例が申立てを受けるか予測がつきにくく、負担減に必ずしもつながらない可能性がある。 特に既存の手続(行政不服審査や取消訴訟)との関係を整理する必要がある。

《本ワーキンググループで 検討すべき事項》
1.一時保護の司法審査
○一時保護により制限される権利又は利益→
・児童について
一時保護により制約される権利又は利益はどのようなものがあるか。→身体的移動の自由。親権者、未成年後見人(親権者等)から養育を受ける権利。教育を受ける権利。家庭的な環境で養育を受ける利益。親権者等と面会通信する利益。権者等以外の第三者と関係を維持する利益。
・親権者等について制約される権利又は利益はどのようなものがあるか。→親権のうち監護権(特に居所指定権)。児童を養育する権利(?)。児童と面会交流する利益(?)。
○一時保護の司法審査の趣旨・目的
・一時保護の司法審査に関する趣旨・目的は、以下が考えられる。→一時保護に関する判断の適正性の担保。手続の透明性の確保。【 参考:児童相談所における一時保護の手続等の在り方に関する検討会とりまとめ】⇒一時保護は、一時的とはいえ、子どもを保護者から引き離すものであり、子どもの権利の制限 であるとともに、親権の行使等に対する制限でもあるため 、こうした点を踏まえると、児童相談所 による一時保護に関する判断の適正性の担保や手続の透明性の確保を図る必要がある。
○一時保護の司法審査の主体↓
・地方裁判所→ EX)民事事件一般、刑事事件一般、行政訴訟一般
・地方裁判所裁判官 →EX)逮捕令状の審査、臨検・捜索許可状の審査(虐防法§9の3) 等
・家庭裁判所→Ex) 家事事件(児童福祉法§33X事件、§28T・U事件を含む)、少年事件
・家庭裁判所裁判官→ EX) 臨検・捜索許可状の審査(虐防法§9の3) 等
・簡易裁判所→ Ex) 少額(140万円以下)の民事事件、一部の刑事事件
・簡易裁判所裁判官→EX)逮捕令状の審査、臨検・捜索許可状の審査(虐防法§9の3)等
○一時保護の司法審査の時期→例えば以下が 考えられる。
・一時保護の事前   ・一時保護の事後速やかに
・一時保護の事後一定の期間内に →@1週間以内 A2週間以内 B3週間以内 C1ヶ月以内
○一時保護開始が認められるための要件→以下の点を考慮する必要がある。
・現行の2ヶ月を超える親権者の意に反する一時保護の延長審判→「家庭裁判所は、一時保護が親権者等に与える不利益を考慮し、一時保護の目的に照らして、2ヶ月を超えて引き続き一時保護を行うことが適正かどうか審査するもの」とされている。すなわち、一時保護延長の承認審判→既に行われた処分(決定)が正しいことを前提に、継続の可否(事情変更等)のみをみている。
・ また、一時保護の開始の実体法の要件は、児童相談所長又は都道府県知事が「必要があると認めるとき」であり、行政の法適用の裁量が広く認められているものと考えられる。 (なお、「児童の安全を迅速に確保し適切な保護を図るため、又児童の心身の状況、その置かれている環境その他の状況 を把握するため」は「必要があると認めるとき」を限定するための規定でありこれ自体は要件ではない)
・ 他方、開始の事前で司法審査を導入することは、翻って行政の裁量を狭めることを意味し、一時保護開始 の実体法上の要件を精緻化する必要が生じる可能性もある。
・ また、開始の事前での司法審査の導入後は、延長の審判についても、行政の処分(決定)が正しいことを前 提とするのではなく、一時保護の開始に関する審査の判断が後続の審判を拘束するため、継続の可否(事 情変更等)のみ見ることになるのではないか。

○司法審査に必要となる資料
・【家事審判型】 (例:児童福祉法33条5項事件)

@申立書:申立ての趣旨及び理由を記入
A証拠書類 ・報告書:申立て事案の概要、一時保護に至った経緯、一時保護前の調査・支援の経過、子ども・保護者の状況・意向、一時保護の必要性等を 明らかにするためのもの (・虐待等の状況を明らかにする写真(撮影者、日時、場所を記載した写真撮影報告書)等の資料) (・虐待等や子どもの身体的発育等に関する医師の診断書(必要に応じてカルテ、レントゲン写真等)、意見書等) (・保育園、幼稚園、学校の担任の面接録取書、学校照会書等)
B添付書類:Aのほか、以下の書類を添付→ ・子どもの戸籍謄本(戸籍全部事項証明書) ・親権者(子どもと別戸籍の場合)、後見人、現に監護する者の戸籍謄本(戸籍全部事項証明書) ・都道府県知事又は児童相談所長の在職証明書の写し ・委任状(手続代理人がいる場合)
・【許可状型】 (例:臨検捜索) ↓
@ 児童虐待が行われている疑いがあると認められる資料→ ・聞き取り調書 ・市町村に
おける対応録の写し ・児童相談所における記録 など
A臨検させようとする住所又は居所に当該子どもが現在すると認められる資料 ・住民票の写し ・臨検しようとする住居の写真 など
B保護者が児童虐待防止法第9条第1項の立入調査を拒むなどしたことを証する資料 ・出頭要求や再出頭要求、立入調査の実施報告書の写し など
Cその他 ・事案の概要を記した総括報告書 ・児童相談所長が都道府県知事等から権限委任を受けて許可状を請求する場合にはその根拠となる法令など
※このほか、不服申立型の場合が考えられる(その場合、民事訴訟や行政不服審査の例を参照すべきか)。
○審査の対象とすべき一時保護の範囲→(・一時保護全件)
・親権者・未成年後見人(親権者等)又は児童の同意のない一時保護全件
・親権者等又は児童の意に反する一時保護全件
・親権者等の同意のない一時保護全件
親権者等の意に反する一時保護全件(現行の2ヶ月超えと同条件)
・親権者等及び児童の同意のない一時保護全件
・親権者等及び児童の意に反する一時保護全件
・親権者等又は児童が異議を申し立てた一時保護
・親権者等が異議を申し立てた一時保護
○既存の制度との関係の整理→新たな司法審査との関係の整理が必要な既存の制度としては以下が考えられる。→ ・親権者等の意に反する2ヶ月を超える一時保護の承認審判(児童福祉法§33X) ・一時保護開始の決定に関する行政不服審査 ・一時保護開始の決定に関する取消訴訟
○人員の確保→司法審査の導入に当たり、人員(体制)の確保について↓
・児童相談所側の体制整備→ @児童福祉司の増員 A弁護士への相談体制の整備 (B法務担当事務職員等その他の職員の増員)
・裁判所側の体制整備 @裁判官の増員 A調査官の増員 (B子どもの手続代理人の増員や体制整備)
・保護者や子ども側の手続関与の支援【P】
・児童の権利に関する条約等との関係→児童の権利に関する条約には以下のような規定があり、司法審査の導入の検討にあたっては、 同規定との関係を整理する必要がある。
第9条 ↓
1 締約国
は、児童がその父母の意思に反してその父母から分離されないことを確保。ただし、権限のある当局が司法の 審査に従うことを条件として適用のある法律及び手続に従いその分離が児童の最善の利益のために必要であると決定する場合は、この限りでない。このような決定は、父母が児童を虐待し若しくは放置する場合又は父母が別居しており児童の居住 地を決定しなければならない場合のような特定の場合、必要となることがある。
2 すべての関係当事者は、1の規定に基づくいかなる手続においても、その手続に参加しかつ自己の意見を述べる機会を有する。
3 締約国は、児童の最善の利益に反する場合を除くほか、父母の一方又は双方から分離されている児童が定期的に父母の いずれとも人的な関係及び直接の接触を維持する権利を尊重する。
4 (略)
・また、児童の権利委員会による日本の第4回・第5回政府報告に関する総括所見には以下のような記載もある
→ 28. 委員会は,家庭を基盤とする養育の原則を導入した2016年の児童福祉法改正,また,6歳未満の児童は施設に措置され るべきではないとする「新しい社会的養育ビジョン」(2017年)の承認に留意する。しかしながら,委員会は以下を深刻に懸念。⇒ (a) 家族から分離される児童が多数にのぼるとの報告がなされていること,また,児童が裁判所の命令なくして家族から分離される場合があり,かつ最長で2か月間児童相談所に措置され得ること。
→29. 児童の代替的監護に関する指針に対する締約国の注意を喚起しつつ,委員会は,締約国に対し以下を要請。⇒ (a) 児童を家族から分離するべきか否かの決定に関して義務的司法審査を導入すること,児童の分離に関する明確な基準 を定めること及び親からの子の分離が最後の手段としてのみ,それが児童の保護のために必要かつ子どもの最善の利 益に合致する場合に,子及びその親の意見を聴取した後に行なわれるよう確保すること。 ※ ただし、総括所見には、法的拘束力はないものとされる。

2.面会通信制限・接近禁止命令 の司法審査
○面会通信に関する実態把握

・家庭福祉課が毎年行っている「児童相談所等の体制整 備状況等調べ」の項目の一つとして調査することを検討。 →スケジュール:5月中旬発出、7月上旬〆
・調査項目→「年度」又は 「数ヶ月」など期 間を区切って調査↓
@ 接近禁止命令(虐防法§12の4)を行った件数
A 面会通信制限(虐防法§12T)(面会制限/通信制限/全部制限別)を行った件数
B 一時保護や入所等措置の場所の秘匿を行った件数
C 児童福祉司指導(児童福祉法§27TA)として面会通信制限を行った件数
D 一般的な行政指導(行政手続法§2E)として行われる面会通信制限を行った件数 (児童福祉法§JTA二に基づく措置によらない指導としての面会通信制限等を含む)

・調査項目→児相毎に考え 方を調査↓
E 一時保護/委託一時保護における、親子の面会制限の根拠や使い分けは?
F 一時保護/委託一時保護における、親子の通信制限の根拠や使い分けは?
G 親子の面会時のルールはあるか?
H 親子の通信時のルールはあるか?
※@〜Dは入所等措置/一時保護の別を計上。加えて、C〜Dは虐待事例/それ以外の別を計上する。

次回も続き「資料1−2 本ワーキンググループで検討すべき事項に関する資料」からです。

令和3年第16回経済財政諮問会議 [2021年12月18日(Sat)]
令和3年第16回経済財政諮問会議(令和3年12月3日)
《議事》(1)経済・財政一体改革における重点課題〜イノベーション、デジタル化を梃子に〜 (文教・科学技術、社会資本整備、地方行財政)(2)令和4年度予算編成の基本方針
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2021/1203/agenda.html
◎資料5 危機への対応、デジタル田園都市国家構想の実現と持続可能な地方行財政 基盤の確立〜「地方の繁栄なくして国の繁栄なし」〜(金子議員提出資料)
○危機への対応力強化、デジタル田園都市国家構想の実現に向けた総務省の取組
→地方は、新型コロナウイルス感染症への対応に加え、人口減少や少子・高齢化、雇用や生活への不安、激甚化する自然災害などの課題に直面。とりわけ、新型コロナウイルス感染症、自然災害、デジタル変革への対応については、喫緊の課題として総務省の総力を挙げて取り組みを推進⇒「感染症への対応」「自然災害への対応」「デジタル田園都市国家構想の実現」の参照。
○持続可能な地方行財政基盤の確立→「一般財源総額の確保」「直面する課題への対応」
○地方行財政改革の推進→@デジタルを利用した自治体業務の効率化 A 自治体間の広域連携 B 地方団体の財政マネジメントの強化
○(参考資料)民間議員からの提言に関する考え方



◎資料6 デジタル社会の実現に向けたデジタル庁の取組(牧島臨時議員提出資料)
○デジタル社会の実現に向けたデジタル庁の取組

・デジタル臨時行政調査会→デジタル原則等を確立
・デジタル田園都市国家構想実現会議→デジタル田園都市を創るためのデジタル基盤構築
・デジタル臨時行政調査会・デジタル田園都市国家構想実現会議を通じて→デジタル改革、規制改革、行政改革に係る横断的課題を一体的に検討し実行。デジタル基盤を活用したサービスの実装を、政策を総動員して支援。
⇒ 国民や地域に寄り添うとともに、個人や事業者がその能力を最大限発揮
⇒ 地方の魅力をそのままに、都市に負けない利便性と可能性を実現

○(参考1)デジタル臨時行政調査会の目的↓
・「国民や地域に寄り添う」とともに「個人や事業者がその能力を最大限発揮」できる社会 をデジタルの力で実現。 全ての改革(デジタル改革、規制改革、行政改革)に通底する「デジタル原則」を共通の 指針として策定。 デジタル原則の下、法律、行政組織、デジタル基盤等の経済社会制度を構成する重要な要 素を早急に作り直す(=「新しい資本主義」を実現するための構造改革)。⇒デジタル原則
○(参考2)デジタル田園都市国家構想を支える デジタル基盤整備↓
・地域の「暮らしや社会」、「教育や研究開発」、「産業や経済」をデジタル基盤の力により変革し、「大都市の利便性」と「地域の豊かさ」を融合した「デジタル田園都市」を構築。
・「心ゆたかな暮らし」(Well-being)と「持続可能な環境・社会・経済」(Sustainability)を実現。⇒都市と地方、双方の魅力を最大限引き出す


◎資料7 内閣総理大臣からの諮問第 46 号について
○諮問第46号 「令和4年度予算編成の基本方針」いかん。

◎資料8 令和4年度予算編成の基本方針
1. 基本的考え方 ↓
@ 我が国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が 徐々に緩和されつつあるものの、引き続き持ち直しの動きに弱さがみられる。
先行き→経済社会活動が正常化に向かう中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気が持ち直していく ことが期待される。ただし、供給面での制約や原材料価格の動向による下振れリスクに十分注意する必要がある。また、足元では新たな変異株の出現による感染拡大への懸念が生じていることから、新 型コロナウイルス感染症による内外経済への影響や金融資本市場の 変動等の影響を注視する必要がある。
A このように先行き不透明な中、岸田内閣では、最悪の事態を想定しつつ水際対策を行うなど、喫緊かつ最優先の課題である新型コロ ナウイルス感染症対応に万全を期し、感染症により大きな影響を受 ける方々の支援等を速やかに行うべく必要な対策を講ずるとともに、 「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」をコンセプトとした新しい資本主義を実現すべく精力的に取り組んでいる ところである。
B まず、新型コロナウイルス感染症対応→これまでも、 感染状況や、企業や暮らしに与える影響に十分に目配りを行い、予 備費なども活用して必要な対策を柔軟に行ってきているが、今般、新型コロナウイルス感染症の拡大防止、「ウィズコロナ」下での社会 経済活動の再開と次なる危機への備え、未来社会を切り拓く「新しい資本主義」の起動、防災・減災、国土強靱化の推進など安全・安心の確保を柱とする「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」(令和3年 11 月 19 日閣議決定)を策定したところであり、これを速やかに実行に移していく。
C 経済財政運営に当たっては、最大の目標であるデフレからの脱却を成し遂げる。危機に対する必要な財政支出は躊躇なく行い、万全 を期する。経済あっての財政であり、順番を間違えてはならない。 まずは、経済をしっかり立て直す。そして、財政健全化に向けて取 り組んでいく。
D その上で、岸田内閣が目指すのは、「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」をコンセプトとする新しい資本主義の 実現である。 成長を目指すことは極めて重要であり、その実現に全力で取り組 む。しかし、分配なくして次の成長なし。成長の果実をしっかりと 分配することで、初めて次の成長が実現する。 具体的には、科学技術立国の実現、地方を活性化し、世界とつな がる「デジタル田園都市国家構想」、経済安全保障の推進を3つの柱 とした大胆な投資により、ポストコロナ社会を見据えた成長戦略を 国主導で推進し、経済成長を図る。また、賃上げの促進等による働く人への分配機能の強化、看護・介護・保育等に係る公的価格の在り方の抜本的な見直し、少子化対策等を含む全ての世代が支え合う持続可能な全世代型社会保障制度の構築を柱とした分配戦略を推進 する。
E 加えて、東日本大震災からの復興・創生、高付加価値化と輸出力 強化を含む農林水産業の振興、老朽化対策を含む防災・減災、国土 強靱化や交通、物流インフラの整備等の推進、観光や文化・芸術への支援など、地方活性化に向けた基盤づくりに積極的に投資する。 年代・目的に応じた、デジタル時代にふさわしい効果的な人材育成、 質の高い教育の実現を図る。2050 年カーボンニュートラルを目指し、 グリーン社会の実現に取り組む。 これまでにない速度で厳しさを増す国際情勢の中で、国民を守り 抜き、地球規模の課題解決に向けて国際社会を主導するため、外交 力や防衛力を強化する等、安全保障の強化に取り組む。 これまでの政府・与党の決定を踏まえた取組を着実に進めるとともに、財政の単年度主義の弊害を是正し、科学技術の振興、経済安全保障、重要インフラの整備などの国家課題に計画的に取り組む。

2. 予算編成についての考え方
@ 令和4年度予算編成に当たっては、新型コロナウイルス感染症へ の対応に万全を期すとともに、成長と分配の好循環による新しい資 本主義の実現に向けて、上記1.基本的考え方を踏まえる。
A 具体的には、新型コロナウイルス感染症の克服に向け、国民を守 る医療提供体制や検査体制の確保、変異株を含む新たなリスクに対 する万全の備えのためのワクチン・治療薬等の研究開発、雇用・事 業・生活に対する支援等を推進する。
B また、「コロナ後の新しい社会」を見据え、成長と分配の好循環を 実現するため1.Dに掲げる成長戦略、分配戦略などに基づき予算を 重点配分する。また、1.Eのとおり、東日本大震災を始め各地の災 害からの復興・創生や防災・減災、国土強靱化等に対応するととも に、現下の国際情勢に的確に対応し、国家の安全保障をしっかりと 確保する。
C あわせて、「経済財政運営と改革の基本方針 2021」(令和3年6月 18 日閣議決定)における令和4年度予算編成に向けた考え方に基づ いて、新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえつつ、メリハリの効いた予算とする。また、いわゆる「16 か月予算」の考え方で、令 和3年度補正予算と、令和4年度当初予算を一体として編成する。 その中で、単年度主義の弊害是正のため必要に応じ新たに基金を創 設する等の措置を講じていく。加えて、EBPMの仕組み等を活用 し、適切かつ効果的な支出を推進する


◎資料9 「令和4年度予算の編成等に関する建議」(財政制度等審議会)のポイント (鈴木議員提出資料)
○令和4年度予算の編成等に関する建議(概要)
《総論》↓

・「戦後最⼤の例外」からの脱却
〜新型コロナに対する当初の緊急的対応から「正常化」へ〜
・我が国財政をめぐる環境変化と対応余⼒の必要性
・責任ある財政運営に向けて
・令和4年度予算編成の課題

○(参考)主要分野において取り組むべき事項
1.社会保障
→8つの取り組み。医療福祉分野→現場で働く⽅々に正しい分配がなされているか精査が必要。介護や保育については、処遇改善の取組が職 員の実際の賃⾦引上げにつながる実効的な仕組みを構築すべき。看護については、⾼い⾃然増に基づく処遇改善に充てる原資の存 在や診療報酬の医科・⻭科・調剤の硬直的な改定率の在り⽅も含めた分配の⽅法⾒直しが必要。
2.地⽅財政→4つの取り組み。
3.⽂教・科学技術→4つの取り組み。
4.社会資本整備→3つの取り組み。「量」から「質」への転換の更なる進展に向けては、インフラ整備の各分野において、これまで以上にソフト対策とハード対策を⼀体のもの として効果を最⼤化させるため、地⽅公共団体・住⺠・⺠間事業者等、あらゆる関係者の⾏動変容を促すことが重要。
5.農林⽔産→3つあり。農業⼈⼝の減少が進む中、農地の⽣産性を⾼めるために、農地バンクの抱える諸課題を踏まえ、農地の集積・集約を更に⾼めるべき。
6.グリーン(エネルギー・環境)→2つあり。2050年カーボンニュートラルや2030年度削減⽬標の達成
7.中⼩企業→3つあり。新型コロナによる影響は事業者によって様々である中で、事業者の置かれた状況に応じて、⽀援を重点化すべき。
8.外交関係→4つあり。
9.デジタル→2つあり。
10.防衛→2つあり。

◆令和3年会議情報一覧↓
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2021/index.html

次回は新たに「一時保護等の司法審査に関するワーキンググループ(第1回)資料」からです。

令和3年第16回経済財政諮問会議 [2021年12月17日(Fri)]
令和3年第16回経済財政諮問会議(令和3年12月3日)
《議事》(1)経済・財政一体改革における重点課題〜イノベーション、デジタル化を梃子に〜 (文教・科学技術、社会資本整備、地方行財政)(2)令和4年度予算編成の基本方針
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2021/1203/agenda.html
◎資料1−1 経済・財政一体改革における重点課題〜イノベーション、デジタル化を梃子に〜 (有識者議員提出資料)
「成長と分配の好循環」の実現に向け、「財政を有効活用し民間主導の持続的な経済成 長を高め、財政も改善していく」との考え方の下、経済・財政一体改革を着実に推進すべき。 令和4年度予算→科学技術立国、デジタル田園都市、経済安全保障、人的資 本の強化といった重点課題への対応に向けてメリハリのきいた予算とするとともに、その成 果をしっかりとデータで把握し、EBPM を徹底することが重要である。その際、縦割り構造を できるだけ排し、必要な横ぐしをさして取り組むべき
である。
1.人が育つ環境の整備→初等中等教育においては、才能や個性を育む個別最適な学びや協働的な学び、学習 環境の格差防止を実現するため、全国の小中学校で一人一台端末がフル活用されるよう、 教員の ICT リテラシーの向上と業務負担の軽減といったボトルネックを速やかに解消すべき。
2.デジタル化を通じた業務の見直し
3.技術革新を活用した地域活性化→デジタル化を活用し関係人口を拡大することが地域活性化のカギ。兼業・副業の取組を 推進している企業と地方自治体との連携を通じた、人材や経営リソースのマッチング等も強 化すべき。また、ビッグデータ等を活用し、自治体を巡る関係人口を捕捉し、政策に生かし ていくべき。


◎資料1−2 経済・財政一体改革における重点課題〜イノベーション、デジタル化を梃子に〜 (参考資料)(有識者議員提出資料)
1.文教・科学技術@(科学技術立国の実現)

・図表1-1 研究開発投資の国際比較 〜日本は諸外国に比べ伸びが緩やか、官民挙げて強化すべき〜
・図表1-2 研究費の推移(目的別) 〜各国がデジタル関連など成長分野の研究開発を競う中、 日本は伸び悩んでおり、強化が必要〜
・図表1-3 大学等の民間企業との共同研究 〜共同研究は増加しているが1件当たりの規模拡大が課題〜
1. 文教・科学技術A(大学改革)
・図表1-4 大学本務教員に占める女性教員の割合 〜大学人材への女性の登用が遅れており、登用を推進すべき〜
・図表1-5 大学本務教員に占める40歳未満教員の割合 〜若手研究者を登用し研究費を重点的に配分すべき〜
・図表1-6 理系学部の女性入学者数・割合 〜理系女子の枠の拡大を推進すべき〜
・図表1-7 国立大学運営費交付金の推移 〜教育と研究の質の向上に重点を置いて配分し、 メリハリ付けを強化すべき〜
2. 社会資本整備@(公共事業、建設業)
・図表2-1 公共事業関係費の推移 〜交通・物流インフラなど優先的な基盤づくりに 計画的・効果的に取り組むことが重要〜
・図表2-2 建設業の労働生産性 〜建設業は賃上げ原資となる付加価値の上昇は緩やか、 生産性も相対的に低水準であり向上が課題〜
3. 社会資本整備A(インフラ老朽化対策等)
・図表2-3 社会資本ストック 〜都市のコンパクト化、集約・再編、予防保全型の維持管理など 社会資本の付加価値を高めるストック整備が必要〜
・図表2-4 インフラ維持管理・更新費の見通し 〜維持管理・更新費は大幅に増加、 予防保全等の取組を促進すべき〜
・図表2-5 電力の設備投資額 〜再エネ拡大に必要なエネルギー供給網や電源への投資を、 規制改革等の取組とあわせて、積極的に引き上げていくべき〜
2.社会資本整備B(官民連携)
・図表2-6 PPP/PFIの事業規模 〜野心的な目標、重点分野別の取組方針とKPI等を具体的に掲げ、 地銀等を巻き込みながら、デジタル技術を活用し、大胆に推進すべき〜
・図表2-7 5G普及の特定基地局の設備投資額(携帯会社4社) 〜民間で巨額な重複投資(基地局)が行われている分野に PPP/PFI導入の可能性を検討すべき〜
3.地方行財政改革@(平時モードの地方財政の姿)
・図表3-1 都道府県、市町村決算(令和元、2年度)〜一般行政経費、国庫支出金が 令和2年度はコロナ対応で急増〜
・図表3-2 地方財政計画の推移 〜計画ベースでの一般財源水準は実質横ばい〜
3.地方行財政改革A(地方自治体のデジタル化)
・図表3-4 地方公共団体の手続きにおけるオンライン利用率(オンライン利用促進対象手続きにおけるオンライン利用件数の割合) 〜伸びが頭打ちであり、利用者ニーズの把握や 住民の利便性向上が重要〜
・図表3-5 公務員のテレワーク実施〜地方公務員の実施率は低い〜
・図表3-6 クラウド導入市区町村数の推移と目標 〜目標を達成するには、一層の推進が必要〜
・図表3-7 地方でのAI/RPA化に伴う業務軽減例〜質・量両面で業務改善の効果〜


◎資料2 科学技術立国の実現と人材の育成について(末松臨時議員提出資料)
1.科学技術立国の実現
→◆我が国の研究力の低下が指摘される中、科学技術・イノベーションを活性化するための最大の鍵は人材。◆科学技術・イノベーションを担う優秀で多様な人材を育成・確保し、魅力ある研究環境を整備していくことが重要。
・我が国の研究力の現状→近年、世界と比べて相対的に低下状況。博士後期課程学生の経済的な不安やキャリアパスの不透明さ、若手研究者の雇用の不安定さ、新たな研究分野への挑戦の不足等が課題となっている
・科学技術・イノベーションを担う若手・女性研究者の支援と研究環境整備→◆世界と伍する研究大学の実現に向けた大学ファンドの創設 ◆地域中核・特色ある研究大学の総合支援 ◆博士後期課程学生の処遇向上と研究環境確保 ◆若手・女性研究者の活躍促進 ◆スタートアップ・エコシステム形成の推進(スタートアップ・エコシステム拠点都市において自治体・産業界と連携)
2.高等教育における人材育成機能の強化→◆学部や修士・博士課程の再編、拡充など科学技術分野の人材育成等の促進をはかる ◆大学の教育研究機能の強化に向けて、基盤的経費のメリハリある配分を実施する ◆人的資本強化に向けた、社会に出た後の学び直しや高専による我が国の強みであるものづくり人材等の育成を強化
・基盤的経費のメリハリある配分による大学の教育研究機能の強化
・成長分野を中心としたリカレント教育の一層の推進
・高等専門学校の機能強化
3.GIGAスクール構想の推進と教育の質向上のための体制整備→ICT活用と指導体制の更なる充実を両輪で進め、ハード・ソフト・人材一体となって、GIGAスクール構想を着実に進める。これにより、多様な子供たちを誰一人取り残さず、その個性を最大限に生かす「個別最適な学び」と「協働的な学び」 を一体的に充実し、質の高い教育を実現する。
・これまで、これから 参照。→GIGAスクール構想の実現の加速化⇒初等中等教育段階における質の高い教育の実現

《参考資料》↓
○世界と伍する研究大学の実現に向けた大学ファンドの創設
・背景・課題→大学を中核としたイノベーション・エコシステムを構築するため、これまでにない⼿法により世界レベルの研究基盤の構築のための⼤胆な投資を実⾏⇒欧米主要大学の基金規模 参照。
・事業内容→世界最高水準の研究大学を形成するため、10兆円規模の大学ファンドを創設 し、研究基盤への長期的・安定的な支援を行うことにより、我が国の研究大学に おける研究力を抜本的に強化する。
○我が国の博士後期課程学生支援の概況と目標
1. 概況(R3年度)→博士後期課程在学者数 75,306人(令和3年度速報値)
2. 目標→第5期科学技術基本計画 博士後期課程在籍者の2割 程度(=約15,000人)が生活費相当額程度を 受給できることを目指す。第6期科学技術・イノベーション基本計画
2025年度までに、生活費相当額を受給する博士後期課程学生 を従来(※約1割)の3倍(=約22,500人)に増加。
○我が国の産学連携の進展の状況と課題→我が国の大学等における産学官連携活動の規模は、全体としては着実に拡大している。 民間資金導入額を比較すると、英国やアジアの理工系大学とは同程度、米国の大学とは格段の差を示している。
○国立大学法人運営費交付金における客観・共通指標による配分配分
(対象経費 令和3年度 1,000億円(令和2年度 850億円))↓
文部科学省において、 成果や実績を相対的に評価するための配分指標、 配分対象経費、指標毎の配分率を決定⇒⇒⇒文部科学省において、 各大学の基幹経費における配分対象経費(基礎額)※に 指標毎に配分率を乗じ、配分額を決定
○私立大学等経常費補助金のメリハリある配分について→従来より 1.教育条件・2.財政状況・3.情報公開・4.教育の質 に係る項目に基づき、一般補助のメリハリある配分を実施するとともに、その評価項目及び増減率についても 見直しを実施。今後も引き続き、必要な見直しを検討。
○リカレント教育等社会人の学び直しの総合的な充実→人生100年時代や技術革新の進展、コロナ禍における社会情勢等を踏まえ、社会のニーズに対応したリカレント教育の基盤整備や産学連携による実践的なプログラムの 拡充等による出口一体型リカレント教育を厚生労働省・経済産業省と連携しながら推進することにより、誰もがいくつになっても新たなチャレンジができる社会を構築する
○国立高等専門学校の高度化・国際化→高等専門学校は、中学卒業後の15歳の学生を受け入れ、実験実習を中心とした5年一貫の実践的技術者教育を行う高等教育機関。 中堅技術者の養成を目的として昭和37年に制度が創設され、令和4年度は60周年にあたる。 • 近年では、研究・開発に従事する技術者としての活躍も期待されている。⇒高専60周年を迎えるにあたり、我が国のものづくりを支える高専の高度化・国際化を強力に推進
○GIGAスクール構想の推進→1人1台端末、通信ネットワーク等の学校ICT環境を整備・活用することで、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実など教育の質を向上する構想。
○新時代の学びを実現する学校施設の計画的・効率的な整備→GIGAスクール構想によるICT活用と少人数学級を両輪とした新時代の学びを実現するための施設環境の整備が必要。昭和40年代後半から50年代に集中的に建設された施設を中心に、安全面・機能面において老朽化による問題が深刻化。 学校施設は、災害時には避難所にもなる重要な地域コミュニティの拠点。
○東京大会のスポーツレガシーの継承・発展を支える スポーツDXの推進とスポーツ界を牽引する人材の育成(スポーツ庁)→@〜A 参照。
○文化芸術の新たな政策パッケージ(文化庁)→【1】〜【4】が新たな 価値創造⇒ジャパンアート、日本の文化財等が、世界からの憧れ、 関連活動への投資、訪日等を生み出す。


◎資料3 成長戦略の柱 科学技術立国の実現に向けて(小林臨時議員提出資料)
目指す社会像 = Society 5.0の実現 (第6期科学技術・イノベーション基本計画)
○科学技術立国の実現に向けた3つの戦略↓

1 知の基盤強化と人材育成強化 ⇒科学技術・イノベーションの源泉創出
・米中の大学が事業規模を拡大する中、我が国大学は低迷。博士課程への進学者数も減少。
・成長と分配の好循環の起爆剤として、デジタルトランスフォーメーションやグリーン分野の 成長を含めた科学技術立国を推進し、イノベーション力を抜本的に強化する必要。
・イノベーション創出に向けては、それらを生み出す大学を中心とした知の基盤の強化、そし て、イノベーションの担い手となる人材育成の強化を両輪で取り組んでいくことが重要。
2 先端科学技術の戦略的な推進⇒「勝ち筋」となる技術を育てる
・人工知能や量子など革新的な技術が出現し、イノベーションをめぐる国際的な競争が激化。我が国が世界でリードしていくた めには、人工知能、量子、バイオ、マテリアル、グリーンなどの国家戦略において、我が国の「勝ち筋」を描き、未来社会 のゲームチェンジャーとなる新興技術を育てていくことが重要。
3 イノベーション・エコシステムの形成⇒ 科学技術・イノベーションの恩恵を 国民や地域に届ける↓
・科学技術を支えるデジタル研究インフラ ⇒国際頭脳循環の強化⇒スタートアップ支援サイクルを回す。
・スタートアップは、科学技術の恩恵を社会に届けるイノベーションのキープレイヤー。
・2019年6月に策定したスタートアップ・エコシステム拠点形成戦略に基づき、2020年7月にエコシステムの中核 となる拠点都市を選定。
・文部科学省、経済産業省をはじめとした関係省庁と連携して「イノベーション・エコシステム形成パッケージ」を 2021年度中にとりまとめ、起業家育成やスタートアップ企業の海外展開等、自治体、大学、民間等による取組を 一気通貫で推進。


◎資料4 社会資本整備の推進(斉藤臨時議員提出資料)
○社会資本整備の推進↓

・ 激甚化・頻発化する自然災害や加速度的に進行するインフラ老朽化から国民の命と暮らしを 守るため、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」を着実に推進しつつ「より抜 本的かつ総合的な防災・減災対策」と「計画的なインフラの維持管理・更新」に取り組む。 また、コロナ禍からの社会経済活動の確実な回復と経済の好循環を実現するため、道路・新 幹線・港湾等のストック効果の高いインフラ整備や、2050年カーボンニュートラルの実現に向けたインフラ分野の脱炭素化を進める。 さらに、「デジタル田園都市国家構想」の実現をはじめとした地方活性化に取り組み、インフラ 分野のDXや、ポストコロナ時代に即した豊かで活力ある地方創り、東京一極集中型から脱した分散型の国づくりを進める。
・ これらの取組は未来を切り拓く「新しい資本主義」の起動に資するものであり、戦略的・計画的に取組を進めるためには、安定的・持続的な公共投資が必要不可欠である。
○【参考】国民の安全・安心の確保→「防災・減災、国土強靱化」「持続可能なインフラメンテナンスの実現」「通学路等における交通安全対策」 参照。
○【参考】コロナ禍からの社会経済活動の確実な回復と経済の好循環の実現→「経済の好循環を支える基盤整備」「2050年カーボンニュートラルの実現」
○【参考】「デジタル田園都市国家構想」の実現をはじめとした地方活性化@A↓
・「デジタル田園都市国家構想」の実現に資するインフラ分野のDXの推進→まちづくり、物流、建設、防災・減災分野等へのデジタル実装を加速し、地方活性化を進める。⇒<スマートシティの推進><物流DXの推進><建設分野のDXの推進>
・過疎地域等の物流網維持と物流脱炭素化による社会変革→【過疎地域等におけるドローンを活用した物流実用化】
・豊かで活力ある地方創りと分散型の国づくり→ポストコロナにおける住まい方や働き方を見据え、豊かで活力ある地方創りを行い、これまでの東京一極集中から脱した分散型の国づくりを推進。⇒<デジタルを前提とした国土の再構築> <二地域居住等の推進><コンパクト・プラス・ネットワークの更なる推進><ゆとりがあり居心地が良く歩きたくなるまちづくりの推進><バリアフリー施策の推進>【心のバリアフリーの推進】

次回も続き「資料5 危機への対応、デジタル田園都市国家構想の実現と持続可能な地方行財政 基盤の確立〜「地方の繁栄なくして国の繁栄なし」〜」からです。

第1回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」 [2021年12月16日(Thu)]
第1回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」(令和3年12月6日)
《議題》(1)精神障害の労災認定の基準について (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22601.html
◎【資料 10】精神障害の労災認定の現状・課題と論点(案)について
○ 現状 ↓

・ 現行認定基準の策定から約 10 年が経過する中、労災請求件数は大幅に増加し、年に 2,000 件を超える状況。平均処理期間はいったん短縮がみられたが、近年の請求件数の増加を反映して再び長期化傾向にあり、令和2年度の平均処理期間は 8.5 か月となっている(調査・決定の流れは別紙のとおり。)。
・ この間、働き方の多様化が進み、労働者を取り巻く環境も変化している。 また、新たな医学的知見としてのストレス評価に関する調査研究等も行われ、裁判例、支給決定事例等の蓄積も進んでいる。
○ 課題 ↓
・ 今後も請求件数が増加することが考えられ、審査のより一層の迅速化、効 率化を図る必要がある。現下の労働環境の変化等に対応するため、最新の医学的知見、裁判例、支給決定事例等を踏まえ、認定基準の全般にわたって検証を行い、より迅速かつ適切な業務による心理的負荷の評価等が行えるものとする必要がある。
○ 論点(案)→以上を踏まえ、次のような事項の検討が必要ではないか。 ↓
@ 精神障害の成因、認定要件とその考え方について A 対象疾病について B 業務による心理的負荷の評価について(具体的出来事の追加・修正・統合、出来事ごとの心理的負荷の強度、出来事が複数ある場合の評価、労働時間の評価、評価期間等) C 業務以外の心理的負荷及び個体側要因の評価について D 発病の有無、発病時期、悪化等の判断、自殺の取扱いについて E 療養及び治ゆについて F 認定基準の運用について



◎【資料 11】精神障害の労災認定の考え方について
1 精神障害の成因
→現行認定基準は、精神障害の成因について、下記のとおり「ストレス−脆弱 性理論」に依拠している。 この考え方は、現在の医学的知見等に照らしても、適当と考えてよいか。 ↓
認定基準 第3 認定要件に関する基本的考え方(一部抜粋)) ↓
対象疾病の発病に至る原因の考え方は、環境由来の心理的負荷(ストレス)と、個体側の反応性、脆弱性との関係で精神的破綻が生じるかどうかが決まり、心理的負荷 が非常に強ければ、個体側の脆弱性が小さくても精神的破綻が起こるし、逆に脆弱性 が大きければ、心理的負荷が小さくても破綻が生ずるとする「ストレス−脆弱性理論」 に依拠している。

(精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会報告書(平成 23 年 11 月)↓
 2 検討に当たっての基本的考え方
(3)成因に関する考え方(ストレス−脆弱性理論に基づく評価)→精神障害の成因(発病に至る原因の考え方)として、判断指針及び11年報告書 が依拠している「ストレス−脆弱性理論」は、平成11年以後の精神医学上の知見 を考慮しても最も有力な考え方といえ、また、裁判例においても是認されている。 したがって、本検討会においても、精神障害の成因としては、「ストレス−脆弱性 理論」に依拠することが適当と考える。 (注)「ストレス−脆弱性理論」は、環境由来のストレスと個体側の反応性、脆弱 性との関係で精神的破綻が生じるかどうかが決まるという考え方であり、スト レスが非常に強ければ、個体側の脆弱性が小さくても精神障害が起こるし、逆 に脆弱性が大きければ、ストレスが小さくても破綻が生ずるとする考え方。 この場合のストレス強度は、環境由来のストレスを、多くの人々が一般的に どう受け止めるかという客観的な評価に基づくものによる。
⇒心理的負荷の強度と反応性・脆弱性の関係(概念図) 参照。
2 認定要件の考え方 「ストレス−脆弱性」理論に基づくとした場合に、現行認定基準の
認定要件の基本的な考え方(※)は、現在の医学的知見等に照らしても、適当と考えてよいか。 ※ 精神障害を発病し、業務による強い心理的負荷が認められ、業務以外の 心理的負荷及び個体側要因により発病したとは認められない場合に、業務 上の疾病として取り扱うこととしている。 ※ 対象疾病の範囲や評価期間等の詳細については、次回以降検討。
(認定要件) 1 対象疾病を発病していること。 2 対象疾病の発病前おおむね6か月の
間に、業務による強い心理的負荷が認められること。 3 業務以外の心理的負荷及び個体側要因により対象疾病を発病したとは認められな いこと。
3 判断の基準となる労働者
→「ストレス−脆弱性」理論に基づくとした場合に、心理的負荷の強度を客観的に評価するに当たり、どのような労働者にとっての過重性を考慮することが 適当か。↓
(認定基準 第3 認定要件に関する基本的考え方(一部抜粋))
この場合の強い心理的負荷とは、精神障害を発病した労働者がその出来事及び出来事後の状況が持続する程度を主観的にどう受け止めたかではなく、同種の労働者が一般的にどう受け止めるかという観点から評価されるものであり、「同種の労働者」とは職種、職場における立場や職責、年齢、経験等が類似する者をいう。


◎【資料 12】ICD‐10 準拠「疾病、傷害及び死因の統計分類」第 V 章精神及び行動の障害 →以下のような統計分類で処理。↓(11の分類障害)
F00-F09 症状性を含む器質性精神障害
F10-F19 精神作用物質使用による精神及び行動の障害
F20-F29 統合失調症,統合失調症型障害及び妄想性障害
F30-F39 気分[感情]障害
F40-F48 神経症性障害,ストレス関連障害及び身体表現性障害
F50-F59 生理的障害及び身体的要因に関連した行動症候群
F60-F69 成人の人格及び行動の障害
F70-F79 知的障害〈精神遅滞〉
F80-F89 心理的発達の障害
F90-F98 小児期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害
F99 詳細不明の精神障害


◎【資料 13】精神障害の労災認定の考え方に関する最近の裁判例
1 令和3年9月 16 日名古屋高裁判決(国敗訴
)→(概要) 被災者(死亡時40 歳、男)は、自動車製造会社において、生産準備業務等に従事し ており、製造ラインの立ち上げを担当した後、9月から海外工場の設備改善等に関す る業務を担当していた。被災者は10 月下旬ごろから早朝覚醒等を訴えるようになり、 12 月にメンタルクリニックを受診してうつ病と診断され、翌年1月に縊死した。

2 令和3年5月 13 日東京高裁判決(国勝訴)→(概要) 被災者(死亡時 34 歳、男)は、6月からホテルに雇用され宴会部門の調理師 として業務に従事していたが、同年 10 月にマンションから飛び降り、死亡して いるところを発見された。

3 令和3年4月 28 日東京高裁判決(国勝訴)(令和3年 10 月 26 日最高裁上告不受理)→ (概要) 被災者(発病時 30 歳、女)は、1月末にコンサルタント会社にパートタイム 職員として採用され、経理関係を含む一般事務職として業務に従事していたが、 同年6月に事業場より解雇を通告され、同月頃気分変調症を発症した。

4 令和3年4月 28 日名古屋高裁判決(国敗訴)→(概要) 被災者(受傷時 47 歳、男)は、自動車部品の製造会社において、成形機等の オペレーター業務に従事していたが、○年 10 月に工場内の取出機のチャック板 と成型機の間に左顔面を挟まれ、左眼球破裂等の負傷をした。 請求人は当該負傷により○+2年5月までは休業が必要な、また、同年6月以 降は通院日について休業が必要な状態と判断された。なお、当該負傷については、 ○+4年2月に左眼失明の状態で症状固定となった。 請求人は当該負傷前からアルコール依存症及びうつ病について継続的に精神 科を受診していたが、○+2年 11 月に、当該負傷による左眼失明に基づく心因 反応(神経症性うつ病)との診断を受けた。

5 令和3年2月4日高松高裁判決(国勝訴)→(概要) 被災者(発病時 44 歳、女)は、A協会において手話通訳者として勤務してい たが、○年4月よりB社会福祉法人に採用され生活支援員兼コーディネーター として勤務していたところ、翌年4月頃から疲れやすく、気持ちが不安定になる などしたため、同年5月に医療機関を受診しうつ病と診断された
(判旨)
労災保険法に基づく保険給付は、業務災害、すなわち労働者の業務上の疾病等 について行われ、労働者の疾病等を業務上のものと認めるためには、業務と当該 疾病等との間に相当因果関係が認められることが必要(最高裁昭和 51 年 11 月 12 日第二小法廷判決参照)。そして、労働者災害補償保険制度が、労働基本法上の使用者の災害補償責任を担保する制度であり、同制度が使用者の過失 の有無を問わず被災者の損失を店舗する危険責任の法理に基づくものであるこ とに鑑みれば、上記の相当因果関係を認めるためには、当該疾病等の結果が、当該業務に内在する危険が現実化したものであると評価し得ることが必要である (最高裁平成 8 年 1 月 23 日第三小法廷判決、最高裁平成 8 年3月 5 日第三小法 廷判決参照)。 ところで、精神障害の病因に関する今日の精神医学的・心理学的知見としては、 精神障害が生じるか否かが環境由来の心理的負荷(ストレス)と個体側の反応性・脆弱性との関係で決まり、ストレスが非常に強ければ個体側の脆弱性が小さ くても精神障害が起きるし、逆に脆弱性が大きければストレスが小さくても精 神障害が生じるという「ストレス−脆弱性」理論が広く受け入れられていること が認められる。そして、当該業務が危険であるかどうかは、当該業務の内容や性 質に基づいて客観的に判断されるべき事柄であり、本人の脆弱性は、判断の対象 である業務に内包されない業務外の要因であることや、ストレスの受け止め方 は個々人によって異なるが、「ストレス−脆弱性」理論においては、ストレスの 大きさを客観的に観察し、比較的小さなストレスに過大に反応することは当該 特定人の個体側の脆弱性の問題として理解するものとされることによれば、業務が精神障害との関係で危険であるかどうかは、飽くまで平均的な労働者、すなわち、当該労働者と職種、職場における立場、経験等の点で類似する者であって、 通常業務を支障なく遂行できる労働者を基準とすべきである。このような意味 での平均的な労働者を基準として、業務による心理的負荷が、他の原因と比較して相対的に有力な原因となって当該精神障害を発症させる程度に強度であると いえる場合は、業務に内在する危険が現実化したものとして、業務と当該精神障 害発症との相当因果関係を認めるのが相当である。 前提事実及び証拠によれば、平成 23 年 11 月に取りまとめられた「精神障害 の労災認定の基準に関する専門検討会報告書」は、専門家によって構成された専 門検討会が、医学的知見、それまでの労災認定事例、裁判例等の状況等を踏まえて、判断指針が依拠する「ストレス−脆弱性」理論を相当であるとして、これに 引き続き依拠し、従来の考え方を維持しつつ、業務による心理的負荷の評価基準 の改善と審査方法等の改善を提言したものである。そして、厚生労働省は、上記報告書を踏まえて、平成 23 年 12 月 26 日に、精神障害の業務起因性判断の基準 として認定基準を定めて判断指針を廃止し、新たに「業務による心理的負荷評価 表」を定め、「出来事」と「出来事後の状況」を一括して心理的負荷を判断する こととして具体例を示したほか、「出来事の類型」を見直し、対象疾病の発病に 関与する業務による出来事が複数ある場合の心理的負荷の程度は全体的に評価 することなどを示した。認定基準は、行政処分の迅速かつ画一的な処理を目的と して定められたものであって、その法的性質からすれば、裁判所による行政処分 の違法性判断を直接拘束するものではないが、その作成経緯や内容等に照らせば、相応の合理性を有しており、労働者災害補償保険制度が根拠とする危険責任 の法理にかなうものである。したがって、精神障害に係る業務起因性の有無を判 断するにあたっては、認定基準を参考にしつつ、個別具体的な事情を総合的に考 慮して行うのが相当である。

次回は新たに「令和3年第16回経済財政諮問会議」からです。

第1回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」 [2021年12月15日(Wed)]
第1回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」(令和3年12月6日)
《議題》(1)精神障害の労災認定の基準について (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22601.html
◎【資料9-1】令和2年度ストレス評価に関する調査研究 報告書
○ストレスに関する調査検討委員会委員→32名。
A研究目的→令和2年6月のパワーハラスメント防止対策の法制化を踏まえ、新たに心理的負荷を生じさせる業務上の出来事を整理し、それらの強度について評価・検討を行うことが目的。
B調査研究の概要
C方法→インターネット調査会社登録モニター、20業種、18歳以上有業者、3万人。
図 1 対象者の居住地域 参照。
ライフイベント法とは→インターネット調査では「あなたがこの半年間に、提示された出来事が「ある」か「ない」かを選んでもらい」「ある」にチェックの場合、そのことによってストレス程度0〜10を選んでもらい、そのストレス程度を測定していくこと。

・以下、関連する表のみピックアップ。↓
表 17 現行 37 項目に対する回答頻度
表 24 非正規雇用労働者に関する項目に対する回答頻度(項目 41-44)
表 25 パワーハラスメントの内容に関する項目に対する回答頻度(項目 51-59)
表 33 現行 37 項目のストレス強度(質問項目順)→27番目多い。
表 41 全 78 項目のストレス強度(質問項目順)→8、16が多い。

D結果→1データの概要⇒表1〜表7参照。図 1 対象者の居住地域(全国)
5.1.1全 78 項目に対対する段階反応モデルの解析結果↓
図 10 ストレス強度のスクリープロット→ストレスは一次性の傾向あり。
表 5 境界カテゴリにおける困難度を基準とした項目強度案→54、2、55、57などの順。
E考察→限界点などの記入。

○以上の、「理解力の記述」しかできませんのであしからず。


◎【資料9-2】令和2年度業務上疾病に関する医学的知見の収集に係る調査研究(精神障害)報告書
1. 調査の背景と目的
・業務による心理的負荷を原因とする精神障害
→平成 23 年 12 月 26 日付け基発 (最終改正:令和 2 年 8 月 21 日)「心理的負荷による精神障害の認定基準について」に基づき
労災認定が行われている。 当該認定基準→精神障害の業務起因性を判断する要件として、
対象疾病の発病 に加え、当該対象疾病の発病前おおむね 6 か月の間に業務による強い心
理的負荷が認められること等が掲げられている。
・認定基準→長時間労働が心理的負荷の目安の 1 つ となっており、また長時間労働は睡
眠不足とも関連がある。 認定基準については、策定から約 10 年が経過し、認定基準→検
証を行う必要があ ることから、本調査では、厚生労働省の委託を受け精神障害の発病と睡
眠時間又は労働時間 等との関係について、最新の医学文献を収集
し、業務上疾病の認定に
資する医学情報を整理 。あわせて、認定基準においては、精神障害の悪化および治ゆ(寛
解)の取り扱いについて も示されているところ、これらについても最新の医学文献を収集
し、業務上疾病の認定に資 する医学情報を整理した。

1.1 認定基準について
1.1.1 現在定められている認定基準について→@〜B
1.1.2 認定基準の対象となる精神障害→表 1.1-1 ICD-10 第X章「精神および行動の障害」分類 参照。
1.1.3 認定基準における労働時間について→@「特別な出来事」としての「極度の長時間労働」 A「出来事」としての長時間労働 B 他の出来事と関連した長時間労働
1.1.4 精神障害の「発病後の悪化」および「治ゆ(症状固定)」について→「特別な出来事」に該当する出来事があり、その後おおむね 6 か月以内に精神障 害が自然経過を超えて著しく悪化したと医学的に認められる場合に限り、その「特別な出来事」による心理的負荷が悪化の原因と推認し、原則として、悪化した部分については労災補償の対象として取り扱うこととしている。 「自殺」→業務による心理的負荷によって精神障害を発病したとされた人が自 殺を図った場合、精神障害によって、正常な認識や行為選択能力等が著しく阻害されている状態に陥ったものと推定され、原則としてその死亡は労災認定される。 また、労災保険における「治ゆ」とは、健康時の状態に完全に回復した状態のみをいうも のではなく、傷病の症状が安定し、医学上一般に認められた医療を行っても、その医療効果 が期待できなくなった状態(傷病の症状の回復・改善が期待できなくなった状態)をいう。 精神障害→通常の就労が可能な状態で「寛解」の診断がなされている場合は、 通常は治ゆの状態と考えられ、療養(補償)等給付や休業(補償)等給付の支給対象となら ない。

2. 調査方法
2.1 調査の概要→ 精神障害の発病と睡眠時間又は労働時間等との関係について、最新の医学文献を収集し、 業務上疾病の認定に資する医学情報を整理。あわせて、精神障害の悪化および治ゆ(寛 解)の取り扱いについても最新の医学文献を収集し、業務上の認定に資する医学情報を整理 した。調査研究フローは図 2.1-1 に示すとおりである。
2.2 医学文献検討委員会の設置・運営
 2.3 医学文献の収集および選定等
2.4 レビューサマリーの作成

3. 調査結果→選定した文献 66 件(@精神障害の発病と睡眠時間又は労働時間との関連について 40 件、A精神障害の発病後の悪化について 4 件、B精神障害の治ゆ、寛解、 再発について 15 件、Cその他参考資料となる文献 8 件)についてサマリーを作成。
3.1 精神障害の発病と睡眠時間又は労働時間との関連について、ポジティブな結果を示
す文献
→精神障害の発病と短い睡眠時間又は長時間労働とポジティブな結果を示した文献は 20 件であった。詳細は以下のとおり。⇒No.1〜No.20。 7 横断研究(睡眠時 間に関す る研究)→・対象者の 24.1%がストレスを感じていた(男性 の 23.0%、女性の 25.1%)。 4.1%が希死念慮を持っていた(男性 の 2.8%、女性の 5.4%)。 ・睡眠時間は、・睡眠時間は5 時間未満の睡眠でそれぞれ最も頻度 が高かった。この研究の限界は、睡眠時間が自己申告による ものであること、睡眠障害又は睡眠関連障害 のための薬物療法による影響を除外する必要 があることである。
3.2 精神障害の発病と睡眠時間又は労働時間との関連について、ネガティブな結果を示す文献⇒No.21〜No.23
3.3 精神障害の発病と睡眠時間又は労働時間との関連について、ポジティブな結果を示す参考文献⇒No.24〜No.35
3.4 精神障害の発病と睡眠時間又は労働時間との関連について、ネガティブな結果を示す参考文献→精神障害の患者を対象としているが精神障害と睡眠時間の関連を調査している文献、精神障害と労働時間との間に有意な関連を示さなかったが参考となり得る 文献は 3 件であった。詳細は以下のとおり。⇒No.36〜No.38
3.5 精神障害の発病と睡眠時間又は労働時間との関連について(報告書等)→ 国内の労災補償の状況等を調査した報告書等であり、本調査において参考となる情報として 2 件を整理した。詳細は以下のとおり。⇒No.39〜No.40
3.6 精神障害の発病後の悪化について→ 精神障害の発病後の悪化に関する文献は 4 件であった。詳細は以下のとおり。⇒No.1〜No.4
3.7 精神障害の治ゆ、寛解、再発について→精神障害の治ゆ、寛解、再発に関する文献は 7 件であった。詳細は以下のとおり。⇒No.1〜No.7。 1 ※ A2 再掲 コホート 研究→2 年間の追跡で、患者の 40%がうつ病の慢性的な経過を示した。 ・ベースラインでの短時間睡眠(7 時間未満の睡 眠:オッズ比 1.97、95%CI:1.41-2.77)はうつ病 の慢性化と有意に関連していた(モデル 3 にて)。短時間睡眠は慢性化を予測することが明らかになった。その他に慢性化を予測する要因として、年齢、重 症度、4 年前の不安症状、4 年前の回避症状の長さ、依存疾患、IL-6、喫煙などと有意な相関が見られた。 この研究の限界は、観察研究のため、精神医学的 治療の影響を確実に考慮できなかったことであ る
3.8 精神障害の治ゆ、寛解、再発について(参考文献)→精神障害に対する治療や経過に関する調査研究のうち、治ゆ、寛解、再発の判断基準や判断の指標等として参考となる文献は 8 件であった。なお、これらの文 献で使用されている評価尺度等は以下のとおりである。⇒ハミルトンうつ病評価尺度など17の尺度。次にNo.8〜No.15 あり。
3.9 その他参考となる文献について その他、長時間労働以外の就労に関連する要因や睡眠時間以外の睡眠障害等と精神障害との関連を調査した文献のうち、参考となり得る文献 8 件を整理した。 詳細は以下のとおり。⇒No.1〜No.8

4. 参考資料
4.1 諸外国の労災補償(保険)制度について→イギリス、フランス、ドイツ、アメリカ
4.2 検索式と検索結果
4.2.1 PubMed による検索⇒No.1〜No.38
4.2.2 医中誌 Web による検索No.1〜No.6

次回も続き「【資料 10】精神障害の労災認定の現状・課題と論点(案)について」からです。
第1回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」 [2021年12月14日(Tue)]
第1回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」(令和3年12月6日)
《議題》(1)精神障害の労災認定の基準について (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22601.html
◎【資料8-1】精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会報告書(平成 23 年11月8日)
○精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会 参集者名簿→9名で10回開催。
○目次のみ。(再掲のため)
1 はじめに

(1)検討会開催の背景等  (2)検討状況
2 検討に当たっての基本的考え方
(1)検討の視点(2)対象となる精神障害(3)成因に関する考え方(ストレス−脆弱性理論に基づく評価)
(4)業務起因性の考え方→ア 業務起因性の基本 イ 業務起因性の評価の範囲 ウ 既に発病している疾病の悪化の業務起因性
3 業務による心理的負荷の評価
(1)業務による心理的負荷評価表 (2)新評価表の出来事等の見直し
(3)新評価表の考え方→ ア 特別な出来事の評価 イ 特別な出来事以外の評価 ウ 出来事ごとの総合評価の具体例
(4)長時間労働の心理的負荷の考え方→ ア 極度の長時間労働 イ 長時間労働それ自体の「出来事」としての評価 ウ 恒常的長時間労働による総合評価
(5)出来事が複数ある場合の考え方 (6)セクシュアルハラスメント
4 業務以外の心理的負荷及び個体側要因の評価
(1) 業務以外の心理的負荷がある場合の評価(2)個体側要因がある場合の評価
5 発病の有無の判断及び発病時期の特定
6 療養及び治ゆ
7 専門家の意見の聴取

(1)専門医の合議制(専門部会)を継続する事案(2)主治医の意見に基づき判断する事案(3)専門医の意見に基づき判断する事案(4)法律専門家の意見の聴取

8 まとめ→本検討会としては、今回の報告に基づく運用の改正により、認定の公正を確 保した上で、審査が迅速化され、現在の約8.6か月という審査期間が、他の 疾病と同様に6か月以内に短縮されることを期待するもの。あわせて、 どのような場合に労災認定がなされるかが分かりやすくなることを通じて、業 務により精神障害を発病した労働者から労災請求が行われ、認定の促進が図ら れることを期待する。 これに加え、行政に対しては、新たな基準の内容の関係者に対する周知、相談・問い合わせに対する懇切・丁寧な説明の徹底に努めるとともに、セクシュ アルハラスメント事案に関する聴取担当者等の必要な人員の確保と育成にも 最大限の努力を願うものである。 最後に、今回の検討は、精神医療の分野には未解明の部分も多数ある中で、 現時点で得られる医学的知見と臨床上の経験を前提に検討したものであるが、 この分野の研究も日々進んでおり、また、社会・経済状況の変化が著しい昨今 においては、労災認定の基準等に関して今後も適宜検討していくことが重要で あると考える。

参考文献
別添1 セクシュアルハラスメント事案に係る分科会報告書
別添2 業務による心理的負荷評価表
別添3 業務以外の心理的負荷評価表
参考1 ICD−10第V章「精神および行動の障害」
参考2 ストレス評価に関する調査研究(平成23年3月)(抄)
参考3 業務による具体的出来事等の新旧対照表
参考4 専門家の意見の聴取・判断の流れ


◎【資料8-2】精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会報告書(令和2年5月 15 日)
1 はじめに
2 検討の視点
(1)パワーハラスメント防止対策の法制化等を踏まえた検討
(2)今後の検討
3 業務による心理的負荷評価表に係る具体的出来事等への追加
(1)具体的出来事等へのパワーハラスメントの追加
※パワーハラスメントの定義 ↓
労働施策総合推進法及び同法に基づく指針により、職場におけるパワーハラスメ ントとは、職場において行われる以下の3つの要素をすべて満たす言動とされている。
@ 優越的な関係を背景とした言動であって
A 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
B 就業環境が害されるもの 根
・根拠規定(労働施策総合推進法第 30 条の2第1項) ↓
事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であつて、業 務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が 害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために 必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。
(2) 平均的な心理的負荷の強度
(3)心理的負荷の強度を判断する具体例
〇心理的負荷が「強」である具体例
・ 上司等から、治療を要する程度の暴行等の身体的攻撃を受けた場合
・ 上司等から、暴行等の身体的攻撃を執拗に受けた場合
・ 上司等による次のような精神的攻撃が執拗に行われた場合
⇒人格や人間性を否定するような、業務上明らかに必要性がない又 は業務の目的を大きく逸脱した精神的攻撃
⇒必要以上に長時間にわたる厳しい叱責、他の労働者の面前におけ る大声での威圧的な叱責など、態様や手段が社会通念に照らして許 容される範囲を超える精神的攻撃
・ 心理的負荷としては「中」程度の身体的攻撃、精神的攻撃等を受けた 場合であって、
会社に相談しても適切な対応がなく、改善されなかった 場合
〇心理的負荷が「中」になる具体例(修正するものの例)
・ 上司等による次のような身体的攻撃・精神的攻撃が行われ、行為が 反復・継続していない場合
⇒治療を要さない程度の暴行による身体的攻撃
⇒人格や人間性を否定するような、業務上明らかに必要性がない又 は業務の目的を
逸脱した精神的攻撃
⇒必要以上に長時間にわたる叱責、他の労働者の面前における威圧 的な叱責など、
態様や手段が社会通念に照らして許容される範囲を 超える精神的攻撃
〇心理的負荷が「弱」になる具体例(修正するものの例)
・ 上司等による「中」に至らない程度の身体的攻撃、精神的攻撃等が行 われた場合
(4)心理的負荷の総合評価の視点
・当該出来事の評価対象とならない対人関係のトラブルは、出来事の類 型「対人関係」の各出来事で評価する。
4 業務による心理的負荷評価表に係る具体的出来事等の修正
(1)「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」
ア 具体的出来事の修正   イ 平均的な心理的負荷の強度 
ウ 心理的負荷の強度を判断する具体例↓
○ 心理的負荷が「強」である具体例
・ 同僚等から、治療を要する程度の暴行等を受けた場合
・ 同僚等から、暴行等を執拗に受けた場合
・ 同僚等から、人格や人間性を否定するような言動を執拗に受けた場合
・ 心理的負荷としては「中」程度の暴行又はいじめ・嫌がらせを受けた場 合であって、
会社に相談しても適切な対応がなく、改善されなかった場合
○ 心理的負荷が「中」になる具体例(修正するものの例)
・ 同僚等から、治療を要さない程度の暴行を受け、行為が反復・継続して いない場合
・ 同僚等から、人格や人間性を否定するような言動を受け、行為が反復・ 継続していな
い場合

○ 心理的負荷が「弱」になる具体例(修正するものの例)
・ 同僚等から、「中」に至らない程度の言動を受けた場合

エ 心理的負荷の総合評価の視点
(2)その他の対人関係の出来事
5 業務による心理的負荷評価表の修正

6 業務起因性の評価の範囲→業務起因性の評価の範囲に関し、現行の認定基準においては、「いじめやセ クシュアルハラスメントのように出来事が繰り返されるものについては、発 病の6か月よりも前にそれが開始されている場合でも、発病前6か月以内の 期間にも継続しているときは、開始時からのすべての行為を評価の対象とす ること」とされている。パワーハラスメントについても、当該行為が反復・継 続しつつ長期間にわたって行われるという事情があり、過去の支給決定事例 においても、発病の6か月より前に開始され、発病前6か月以内の期間まで 継続しているものが多くみられることから、この考え方を踏襲するのが適当 である。

7 まとめ→ 本検討会では、職場におけるパワーハラスメントの定義が法律上規定されたことを踏まえ、パワーハラスメントに係る出来事について心理的負荷評価 表へ追記し、これに伴い、従前、パワーハラスメントを評価対象としていた出 来事である「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」について修正 を行うことにより、心理的負荷評価表の整理を行ったものである。 これにより、心理的負荷評価表に係る出来事の一部の見直しであっても、 比較的請求が多いと思われる出来事に係る基準の具体化、明確化が図られる ことにより、請求の容易化や審査の迅速化が図られることを期待する。 これに加え、行政に対しては、新たな基準の内容の関係者に対する周知、相 談・問い合わせに対する懇切・丁寧な説明の徹底に努めるとともに、パワーハ ラスメント事案に関する聴取担当者等の必要な人員の確保と育成にも最大限 の努力を願うものである。 最後に、今回の検討は、パワーハラスメントに係る出来事に関して、現行の 認定基準を前提として、心理的負荷評価表の出来事の追加・修正等を検討し たものであるが、精神医療の分野の研究も日々進んでおり、また、社会・経済 状況の変化が著しい昨今においては、労災認定の基準等に関して今後も適宜 検討していくことが重要であると考える

○別紙1 業務による心理的負荷評価表における具体的出来事等(新旧対照)
○別紙2 業務による心理的負荷評価表(抜粋)

次回も続き「【資料9-1】令和2年度ストレス評価に関する調査研究 報告書」からです。

第1回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」 [2021年12月13日(Mon)]
第1回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」(令和3年12月6日)
《議題》(1)精神障害の労災認定の基準について (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22601.html
◎【資料1】専門検討会開催要綱
1 趣旨・目的
→ 業務による心理的負荷を原因とする精神障害については、平成 23 年 12 月に策定した「心理的負荷による精神障害の認定基準について」に基 づき労災認定を行っているところであるが、精神障害に係る労災請求件数は、平成 30 年度には 1,820 件にのぼり、6年連続で過去最多を更新しており、今後も増加が見込まれる状況にある。 また、認定基準の策定以降、働き方の多様化が進み、労働者を取り巻く職場環境が変 化する中、令和元年6月にはパワーハラスメント対策が法制化されるなど、新たな社会 情勢の変化も生じている。 このような状況を踏まえ、大臣官房審議官(労災、建設・自動車運送分野担当)が、 臨床精神医学者や労働者災害補償保険法等に精通した専門家に参集を求め、最新の医学 的知見に基づき、専門的見地から認定基準について検討を行うこととする。
2 検討事項→(1) パワーハラスメント対策の法制化を踏まえた認定基準の検討 (2) 精神障害に関する最新の医学的知見等を踏まえた認定基準の検討

○「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」参集者名簿→11名。

◎【資料2】精神障害の労災補償状況等
1.精神障害の労災補償状況→平成11 年度〜 令和2 年度⇒請求件数・自殺は増加。
2.業種別支給決定件数 →医療・福祉分野が多く、次は製造業と続く。
3.職種別支給決定件数 →専門的・技術的職業従事者が多い。
4.年齢別支給決定件数 →30 〜 39 歳が多く、次に20 〜29 歳へ。
5.1か月平均の時間外労働時間数別支給決定件数 →その他(46%)⇒注 その他の件数は、出来事による心理的負荷が強度であると認められる事案等、労働時間を調査するまでもなく明らかに業務上と判断した事案の件数である。
6.就業形態別支給決定件数 →正規職員・従業員 87%(うち自殺14% )
7.出来事別決定及び支給決定件数 →「上司とのトラブルがあった」「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワーハラスメントを受けた」の順の件数。
8.精神障害等事案の平均処理期間及び中央値→平成19年度〜令和2年度グラフ 参照。

◎【資料3】精神障害事案に関する審査請求・訴訟の状況 →<審査請求><訴訟> 参照。

◎【資料4】精神障害の現状(患者数、自殺者数)
・「精神及び行動の障害」に係る推計患者数→平成29年(512.9千人)まで。
・自殺者数の推移→令和2年21,081人。男性が多い。
・自殺の原因・動機別の推移→減少しているものの、健康問題が多い。


◎【資料5】精神障害の労災認定に関する関係法令
○労働基準法(昭和 22 年法律第 49 号)(抄)
(療養補償)
第 75 条 労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかつた場合においては、使用者 は、その費用で必要な療養を行い、又は必要な療養の費用を負担しなければな らない。 A 前項に規定する業務上の疾病及び療養の範囲は、厚生労働省令で定める。

○労働者災害補償保険法(昭和 22 年法律第 50 号)(抄)
(業務災害に関する保険給付の種類)
第 12 条の8 (第1項 略)
A 前項の保険給付(傷病補償年金及び介護補償給付を除く。)は、労働基準法 第 75 条から第 77 条まで、第 79 条及び第 80 条に規定する災害補償の事由又 は船員法(昭和 22 年法律第 100 号)第 89 条第1項、第 91 条第1項、第 92 条 本文、第 93 条及び第 94 条に規定する災害補償の事由(同法第 91 条第1項に あつては、労働基準法第 76 条第1項に規定する災害補償の事由に相当する部 分に限る。)が生じた場合に、補償を受けるべき労働者若しくは遺族又は葬祭 を行う者に対し、その請求に基づいて行う。 (第3項 略)
○労働基準法施行規則(昭和 22 年厚生省令第 23 号)(抄)
(業務上の疾病
) 第 35 条 法第 75 条第2項の規定による業務上の疾病は、別表第1の2に掲げ る疾病とする。 別表第1の 2(第 35 条関係) 九 人の生命にかかわる事故への遭遇その他心理的に過度の負担を与える事象 を伴う業務による精神及び行動の障害又はこれに付随する疾病

◎【資料6】精神障害の認定の基準の改正の経過
○ 昭和 59 年  設計技術者に生じた反応性うつ病を業務上と認定
○ 平成 11 年9月(策定) 「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針について」 「精神障害による自殺の取扱いについて
」→精神障害の労災請求が増加したことを背景に、事案を迅速・適正に処理 するため、一定の基準を明確化する必要が生じたことから、判断指針を策定。判断要件を示し、「職場における心理的負荷評価表」に基づき、心理的 負荷の強度を評価。業務上の精神障害を発病した者の自殺について業務起因性を推定。
○ 平成 21 年4月(改正)→「職場における心理的負荷評価表」の見直し(「ひどい嫌がらせ、いじ め、又は暴行を受けた」の追加等)
○ 平成 23 年 12 月(策定)「心理的負荷による精神障害の認定基準について」→精神障害の労災請求が大幅に増加したことから、審査のさらなる迅速化 及び効率化を図るため認定基準を策定し、基準を具体化・明確化。 「業務による心理的負荷評価表」において、「強」「中」「弱」の心理的 負荷の具体例を明示。 極度の長時間労働や「強」の心理的負荷となる時間外労働時間数を明示。 発病後に特に強い心理的負荷により悪化した場合は、業務上の疾病と して取り扱う。「セクシュアルハラスメント」を独立した分類とし、評価に当たっての 留意事項を明示。
○ 令和2年5月(改正)→ 「パワーハラスメント」を「業務による心理的負荷評価表」に明示し、 具体的出来事を明確化
○ 令和2年8月(改正)→ 複数業務要因災害に対応


◎【資料7】精神障害の労災認定に関する関係通達
◎平成 23 年 12 月 26 日付け基発 1226 第1号「心理的負荷による精神障害の 認定基準について」(最終改正令和2年8月 21 日)
○心理的負荷による精神障害の認定基準
第1 対象疾病
第2 認定要件
→1 対象疾病を発病していること。 2 対象疾病の発病前おおむね6か月の間に、業務による強い心理的負荷が認 められること。 3 業務以外の心理的負荷及び個体側要因により対象疾病を発病したとは認め られないこと。
第3 認定要件に関する基本的な考え方→対象疾病の発病の有無、発病の時期及び疾患名について明確な医学的判断がある ことに加え、当該対象疾病の発病の前おおむね6か月の間に業務による強い心理的負荷が認められることを掲げている。
この場合の強い心理的負荷とは、精神障害を発病した労働者がその出来事及 び出来事後の状況が持続する程度を主観的にどう受け止めたかではなく、同種 の労働者が一般的にどう受け止めるかという観点から評価されるものであり、 「同種の労働者」とは職種、職場における立場や職責、年齢、経験等が類似す る者をいう。 さらに、これらの要件が認められた場合であっても、明らかに業務以外の心理 的負荷や個体側要因によって発病したと認められる場合には、業務起因性が否定 されるため、認定要件を上記第2のとおり定めた。

第4 認定要件の具体的判断
1 発病の有無等の判断
→ 対象疾病の発病の有無、発病時期及び疾患名は、「ICD−10 精神および 行動の障害 臨床記述と診断ガイドライン」(「診断ガイドライン」) に基づき、主治医の意見書や診療録等の関係資料、請求人や関係者からの聴取内容、その他の情報から得られた認定事実により、医学的に判断される。特に発病 時期については特定が難しい場合があるが、そのような場合にもできる限り時期 の範囲を絞り込んだ医学意見を求め判断する。 なお、強い心理的負荷と認められる出来事の前と後の両方に発病の兆候と理 解し得る言動があるものの、どの段階で診断基準を満たしたのかの特定が困難 な場合には、出来事の後に発病したものと取り扱う。 精神障害の治療歴のない事案→主治医意見や診療録等が得られず発 病の有無の判断も困難となるが、この場合にはうつ病エピソードのように症状に 周囲が気づきにくい精神障害もあることに留意しつつ関係者からの聴取内容等 を医学的に慎重に検討し、診断ガイドラインに示されている診断基準を満たす事 実が認められる場合又は種々の状況から診断基準を満たすと医学的に推定され る場合には、当該疾患名の精神障害が発病したものとして取り扱う。


2 業務による心理的負荷の強度の判断
(1)「特別な出来事」に該当する出来事がある場合
発病前おおむね6か月の間に、別表1の「特別な出来事」に該当する業務 による出来事が認められた場合には、心理的負荷の総合評価を「強」と判断する。
(2)「特別な出来事」に該当する出来事がない場合
ア 「具体的出来事」への当てはめ 発病前おおむね6か月の間に認められた業務による出来事が、別表1の 「具体的出来事」のどれに該当するかを判断。ただし、実際の出来事が 別表1の「具体的出来事」に合致しない場合には、どの「具体的出来事」に 近いかを類推して評価。 なお、別表1では、「具体的出来事」ごとにその平均的な心理的負荷の強 度を、強い方から「V」、「U」、「T」として示している。
イ 出来事ごとの心理的負荷の総合評価 →(ア)該当する「具体的出来事」に示された具体例の内容に、認定した「出 来事」や「出来事後の状況」についての事実関係が合致する場合には、 その強度で評価する。 (イ)事実関係が具体例に合致しない場合には、「具体的出来事」ごとに示 している「心理的負荷の総合評価の視点」及び「総合評価における共通 事項」に基づき、具体例も参考としつつ個々の事案ごとに評価する。 なお、「心理的負荷の総合評価の視点」及び具体例は、次の考え方に 基づいて示しており、この考え方は個々の事案の判断においても適用す べきものである。また、具体例はあくまでも例示であるので、具体例の 「強」の欄で示したもの以外は「強」と判断しないというものではない。  ⇒a 類型@「事故や災害の体験」は、出来事自体の心理的負荷の強弱を 特に重視した評価としている。 b 類型@以外の出来事については、「出来事」と「出来事後の状況」 の両者を軽重の別なく評価しており、総合評価を「強」と判断するのは次のような場合である。⇒(a)出来事自体の心理的負荷が強く、その後に当該出来事に関する本人 の対応を伴っている場合 (b)出来事自体の心理的負荷としては「中」程度であっても、その後に 当該出来事に関する本人の特に困難な対応を伴っている場合 c 上記bのほか、いじめやセクシュアルハラスメントのように出来事 が繰り返されるものについては、繰り返される出来事を一体のものと して評価し、また、「その継続する状況」は、心理的負荷が強まるも のとしている。
(3)出来事が複数ある場合の全体評価
ア 上記(1)及び(2)によりそれぞれの出来事について総合評価を行い、 いずれかの出来事が「強」の評価となる場合は、業務による心理的負荷を 「強」と判断する。
イ いずれの出来事でも単独では「強」の評価とならない場合には、それら の複数の出来事について、関連して生じているのか、関連なく生じている のかを判断した上で、⇒ @ 出来事が関連して生じている場合には、その全体を一つの出来事とし て評価することとし、原則として最初の出来事を「具体的出来事」として 別表1に当てはめ、関連して生じた各出来事は出来事後の状況とみなす 方法により、その全体評価を行う。 具体的には、「中」である出来事があり、それに関連する別の出来事(そ れ単独では「中」の評価)が生じた場合には、後発の出来事は先発の出来 事の出来事後の状況とみなし、当該後発の出来事の内容、程度により「強」 又は「中」として全体を評価する。 A 一つの出来事のほかに、それとは関連しない他の出来事が生じている 場合には、主としてそれらの出来事の数、各出来事の内容(心理的負荷の 強弱)、各出来事の時間的な近接の程度を元に、その全体的な心理的負荷 を評価する。 具体的には、単独の出来事の心理的負荷が「中」である出来事が複数生 じている場合には、全体評価は「中」又は「強」となる。また、「中」の 出来事が一つあるほかには「弱」の出来事しかない場合には原則として全 体評価も「中」であり、「弱」の出来事が複数生じている場合には原則と して全体評価も「弱」となる。
(4)時間外労働時間数の評価
ア 極度の長時間労働による評価→ 極度の長時間労働は、心身の極度の疲弊、消耗を来し、うつ病等の原因 となることから、発病日から起算した直前の1か月間におおむね160時 間を超える時間外労働を行った場合等には、当該極度の長時間労働に従事 したことのみで心理的負荷の総合評価を「強」とする。
イ 長時間労働の「出来事」としての評価 →長時間労働以外に特段の出来事が存在しない場合には、長時間労働それ 自体を「出来事」とし、新たに設けた「1か月に80時間以上の時間外労 働を行った(項目16)」という「具体的出来事」に当てはめて心理的負荷 を評価する。 項目16の平均的な心理的負荷の強度は「U」であるが、発病日から起 算した直前の2か月間に1月当たりおおむね120時間以上の時間外労働 を行い、その業務内容が通常その程度の労働時間を要するものであった場 合等には、心理的負荷の総合評価を「強」とする。項目16では、「仕事内 容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった(項目15)」と 異なり、労働時間数がそれ以前と比べて増加していることは必要な条件で はない。 なお、他の出来事がある場合には、時間外労働の状況は下記ウによる総 合評価において評価されることから、原則として項目16では評価しない。 ただし、項目16で「強」と判断できる場合には、他に出来事が存在して も、この項目でも評価し、全体評価を「強」とする。
ウ 恒常的長時間労働が認められる場合の総合評価 出来事に対処するために生じた長時間労働は、心身の疲労を増加させ、 ストレス対応能力を低下させる要因となることや、長時間労働が続く中で 発生した出来事の心理的負荷はより強くなることから、出来事自体の心理 的負荷と恒常的な長時間労働(月100時間程度となる時間外労働)を関 連させて総合評価を行う。 具体的には、「中」程度と判断される出来事の後に恒常的な長時間労働 が認められる場合等には、心理的負荷の総合評価を「強」とする。 なお、出来事の前の恒常的な長時間労働の評価期間は、発病前おおむね 6か月の間とする。

(5)出来事の評価の留意事項
@ 業務上の傷病により6か月を超えて療養中の者が、その傷病によって生じ た強い苦痛や社会復帰が困難な状況を原因として対象疾病を発病したと判 断される場合には、当該苦痛等の原因となった傷病が生じた時期は発病の6 か月よりも前であったとしても、発病前おおむね6か月の間に生じた苦痛等 が、ときに強い心理的負荷となることにかんがみ、特に当該苦痛等を出来事 (「(重度の)病気やケガをした(項目1)」)とみなすこと。
A いじめやセクシュアルハラスメントのように、出来事が繰り返されるもの については、発病の6か月よりも前にそれが開始されている場合でも、発病 前6か月以内の期間にも継続しているときは、開始時からのすべての行為を 評価の対象とすること。
B 生死にかかわる業務上のケガをした、強姦に遭った等の特に強い心理的 負荷となる出来事を体験した者は、その直後に無感覚等の心的まひや解離 等の心理的反応が生じる場合があり、このため、医療機関への受診時期が 当該出来事から6か月よりも後になることもある。その場合には、当該解 離性の反応が生じた時期が発病時期となるため、当該発病時期の前おおむ ね6か月の間の出来事を評価すること。
C 本人が主張する出来事の発生時期は発病の6か月より前である場合であ っても、発病前おおむね6か月の間における出来事の有無等についても調査 し、例えば当該期間における業務内容の変化や新たな業務指示等が認められ るときは、これを出来事として発病前おおむね6か月の間の心理的負荷を評 価すること。

3 業務以外の心理的負荷及び個体側要因の判断
@ 業務以外の心理的負荷及び個体側要因が認められない場合
A 業務以外の心理的負荷又は個体側要因は認められるものの、業務以外の心 理的負荷又は個体側要因によって発病したことが医学的に明らかであると 判断できない場合
(1) 業務以外の心理的負荷の判断
ア 業務以外の心理的負荷の強度→対象疾病の発病前おおむね6 か月の間に、対象疾病の発病に関与したと考えられる業務以外の出来事の 有無を確認し、出来事が一つ以上確認できた場合は、それらの出来事の心 理的負荷の強度について、別表2「業務以外の心理的負荷評価表」を指標と して、心理的負荷の強度を「V」、「U」又は「T」に区分する。
イ 出来事が確認できなかった場合には、上記@に該当するものと取り扱う。
ウ 強度が「U」又は「T」の出来事しか認められない場合は、原則として上 記Aに該当するものと取り扱う。
エ 「V」に該当する業務以外の出来事のうち心理的負荷が特に強いものが ある場合や、「V」に該当する業務以外の出来事が複数ある場合等について は、それらの内容等を詳細に調査の上、それが発病の原因であると判断す ることの医学的な妥当性を慎重に検討して、上記Aに該当するか否かを判 断する。
(2) 個体側要因の評価 本人の個体側要因については、その有無とその内容について確認
し、個体 側要因の存在が確認できた場合には、それが発病の原因であると判断するこ との医学的な妥当性を慎重に検討して、上記Aに該当するか否かを判断する。 業務による強い心理的負荷が認められる事案であって個体側要因によって発 病したことが医学的に見て明らかな場合としては、例えば、就業年齢前の若 年期から精神障害の発病と寛解を繰り返しており、請求に係る精神障害がそ の一連の病態である場合や、重度のアルコール依存状況がある場合等がある。

第5 精神障害の悪化の業務起因性 →業務以外の原因や業務による弱い(「強」と評価できない)心理的負荷によ り発病して治療が必要な状態にある精神障害が悪化した場合、悪化の前に強い 心理的負荷となる業務による出来事が認められることをもって直ちにそれが 当該悪化の原因であるとまで判断することはできず、原則としてその悪化につ いて業務起因性は認められない。 ただし、別表1の「特別な出来事」に該当する出来事があり、その後おおむ ね6か月以内に対象疾病が自然経過を超えて著しく悪化したと医学的に認め られる場合については、その「特別な出来事」による心理的負荷が悪化の原因 であると推認し、悪化した部分について、労働基準法施行規則別表第1の2第 9号に該当する業務上の疾病として取り扱う。 上記の「治療が必要な状態」とは、実際に治療が行われているものに限らず、 医学的にその状態にあると判断されるものを含む。

第6 専門家意見と認定要件の判断 認定要件を満たすか否かを判断するに当たっては、医師の意見と認定した事 実に基づき次のとおり行う。
1 主治医意見による判断→ すべての事案(対象疾病の治療歴がない自殺に係る事案を除く。)について、 主治医から、疾患名、発病時期、主治医の考える発病原因及びそれらの判断の根拠についての意見を求める。 その結果、労働基準監督署長(以下「署長」という。)が認定した事実と主 治医の診断の前提となっている事実が対象疾病の発病時期やその原因に関して 矛盾なく合致し、その事実を別表1に当てはめた場合に「強」に該当すること が明らかで、下記2又は3に該当しない場合には、認定要件を満たすものと判 断する。
2 専門医意見による判断
@ 主治医が発病時期やその原因を特定できない又はその根拠等があいまいな 事案等、主治医の医学的判断の補足が必要な事案
A 疾患名が、ICD−10のF3(気分(感情)障害)及びF4(神経症性 障害、ストレス関連障害および身体表現性障害)以外に該当する事案
B 署長が認定した事実関係を別表1に当てはめた場合に、「強」に該当しな い(「中」又は「弱」である)ことが明らかな事案 C 署長が認定した事実関係を別表1に当てはめた場合に、明確に「強」に該 当するが、業務以外の心理的負荷又は個体側要因が認められる事案(下記3 Bに該当する事案を除く。)
3 専門部会意見による判断
@ 自殺に係る事案
A 署長が認定した事実関係を別表1に当てはめた場合に、「強」に該当する かどうかも含め判断しがたい事案
B 署長が認定した事実関係を別表1に当てはめた場合に、明確に「強」に該 当するが、顕著な業務以外の心理的負荷又は個体側要因が認められる事案
C その他、専門医又は署長が、発病の有無、疾患名、発病時期、心理的負荷 の強度の判断について高度な医学的検討が必要と判断した事案
4 法律専門家の助言→ 関係者が相反する主張をする場合の事実認定の方法や関係する法律の内容 等について、法律専門家の助言が必要な場合には、医学専門家の意見とは別 に、法務専門員等の法律専門家の意見を求める。

第7 療養及び治ゆ 心理的負荷による精神障害は、その原因を取り除き、適切な療養を行えば全治し、再度の就労が可能となる場合が多いが、就労が可能な状態でなくとも治 ゆ(症状固定)の状態にある場合もある。 例えば、医学的なリハビリテーション療法が実施された場合には、それが行 われている間は療養期間となるが、それが終了した時点が通常は治ゆ(症状固 定)となる。また、通常の就労が可能な状態で、精神障害の症状が現れなくな った又は安定した状態を示す「寛解」との診断がなされている場合には、投薬 等を継続している場合であっても、通常は治ゆ(症状固定)の状態にあると考 えられる。 療養期間の目安を一概に示すことは困難であるが、例えば薬物が奏功するう つ病について、9割近くが治療開始から6か月以内にリハビリ勤務を含めた職 場復帰が可能となり、また、8割近くが治療開始から1年以内、9割以上が治 療開始から2年以内に治ゆ(症状固定)となるとする報告がある。 なお、対象疾病がいったん治ゆ(症状固定)した後において再びその治療が 必要な状態が生じた場合は、新たな発病と取り扱い、改めて上記第2の認定要 件に基づき業務上外を判断する。 治ゆ後、症状の動揺防止のため長期間にわたり投薬等が必要とされる場合に はアフターケア(平成19年4月23日付け基発第0423002号)を、一 定の障害を残した場合には障害補償給付(労働者災害補償保険法第15条)を、 それぞれ適切に実施する。

第8 その他
1 自殺について
→業務によりICD−10のF0からF4に分類される精神障害を発病したと 認められる者が自殺を図った場合には、精神障害によって正常の認識、行為選 択能力が著しく阻害され、あるいは自殺行為を思いとどまる精神的抑制力が著 しく阻害されている状態に陥ったものと推定し、業務起因性を認める。 その他、精神障害による自殺の取扱いについては、従前の例(平成11年9 月14日付け基発第545号)による。
2 セクシュアルハラスメント事案の留意事項→@セクシュアルハラスメントを受けた者は、勤 務を継続したいとか、セクシュアルハラスメントを行った者からのセクシュアルハラスメントの被害をできるだけ軽くしたいと の心理などから、やむを得ず行為者に迎合するようなメール等を送ることや、 行為者の誘いを受け入れることがあるが、これらの事実がセクシュアルハラス メントを受けたことを単純に否定する理由にはならないこと。 A 被害者→被害を受けてからすぐに相談行動をとらないことがあるが、この事実が心理的負荷が弱いと単純に判断する理由にはならないこと。 B 被害者→医療機関でもセクシュアルハラスメントを受けたということを すぐに話せないこともあるが、初診時にセクシュアルハラスメントの事実を申 し立てていないことが心理的負荷が弱いと単純に判断する理由にはならない こと。 C 行為者が上司であり被害者が部下である場合、行為者が正規職員であり被 害者が非正規労働者である場合等、行為者が雇用関係上被害者に対して優越的 な立場にある事実は心理的負荷を強める要素となり得ること。
3 本省協議 →ICD−10のF5からF9に分類される対象疾病に係る事案及び本認定基 準により判断することが適当ではない事案については、本省に協議すること。

第9 複数業務要因災害 労働者災害補償保険法第7条第1項第2号に定める複数業務要因災害による 精神障害に関しては、本認定基準を下記1のとおり読み替えるほか、本認定基準 における心理的負荷の評価に係る「業務」を「二以上の事業の業務」と、また、 「業務起因性」を「二以上の事業の業務起因性」と解した上で、本認定基準に基 づき、認定要件を満たすか否かを判断する。 その上で、上記第4の2及び第6に関し下記2及び3に規定した部分につい ては、これにより判断すること。 ↓
1 認定基準の読み替え
(1)上記第2及び第5の「労働基準法施行規則別表第1の2第9号に該当する業 務上の疾病」を「労働者災害補償保険法施行規則第18条の3の6に規定する労 働基準法施行規則別表第1の2第9号に掲げる疾病」と読み替える。
(2)上記第7の「業務上外」を「複数業務要因災害と認められるか否か」と読み替える。 2 二以上の事業の業務による心理的負荷の強度の判断
(1)二以上の事業において業務による出来事が事業ごとにある場合→上記第 4の2(2)により異なる事業における出来事をそれぞれ別表1の具体的出来 事に当てはめ心理的負荷を評価した上で、上記第4の2(3)により心理的負 荷の強度を全体的に評価する。ただし、異なる事業における出来事が関連して 生じることはまれであることから、上記第4の2(3)イについては、原則と して、Aにより判断することとなる。
(2)心理的負荷を評価する際、異なる事業における労働時間、労働日数はそれぞれ通算。 (3)上記(1)及び(2)に基づく判断に当たっては、それぞれの事業における職場の支援等の心理的負荷の緩和要因をはじめ、二以上の事業で労働するこ とによる個別の状況を十分勘案して、心理的負荷の強度を全体的に評価する。
3 専門家意見と認定要件の判断→ 複数業務要因災害に関しては、上記第6の1において主治医意見により判断 する事案に該当するものについても、主治医の意見に加え、地方労災医員等の専 門医に対して意見を求め、その意見に基づき認定要件を満たすか否かを判断する。
○別表1業務による心理的負荷評価表
・特別な出来事→心理的負荷が極度のもの、極度の長時間労働⇒心理的負荷の総合評価を「強」とするもの
・特別な出来事以外→(総合評価における共通事項)
(具体的出来事)→心理的負荷の強度を「弱」「中」「強」と判断する具体例⇒37まで。
○別表2 業務以外の心理的負荷評価表→心理的負荷の強度T U Vの具体的出来事@〜E

◎平成 23 年 12 月 26 日付け基労補発 1226 第1号「心理的負荷による精神障 害の認定基準の運用等について」
→1から4まで
・(別添) 認定基準と判断指針の主な相違点→1から9まで。
・参考1 業務による具体的出来事等の新旧対照表
・参考2 具体的出来事の統合関係一覧
・参考3 専門家の意見の聴取・判断の流れ

◎令和2年5月 29 日付け基補発 1226 第1号「心理的負荷による精神障害の 認定基準の改正に係る運用上の留意点について」 ↓
第1 検討の経緯及び改正の趣旨
第2 主な改正点 →1 具体的出来事等へのパワーハラスメントの追加  2 具体的出来事「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」の修正  
第3 運用上の留意点 →1 具体的出来事等におけるパワーハラスメントについて 2 「具体的出来事」の見直しに伴う適切な評価について 3 繰り返されるパワーハラスメントの取扱い
第4 改正認定基準の周知等→ 職員研修等の実施など。

◎平成 11 年9月 14 日付け基発第 545 号「精神障害による自殺の取扱いにつ いて」
→業務上の精神障害によって、正常の認識、行為選択能力が著しく阻害され、又は 自殺行為を思いとどまる精神的な抑制力が著しく阻害されている状態で自殺が行われたと認められる場合には、結果の発生を意図した故意には該当しない。

次回も続き「【資料8-1】精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会報告書」からです。

第112回労働政策審議会障害者雇用分科会 [2021年12月12日(Sun)]
第112回労働政策審議会障害者雇用分科会(資料)(令和3年11月30日)
《議題》(1)今後の障害者雇用対策の検討のスケジュールについて (2)障害者雇用と福祉の連携の促進について (3)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_22492.html
◎参考資料3 障害者雇用分科会(第 103 回〜第 106 回)における主な意見
1.雇用率制度の在り方について
@ 法定雇用率の引き上げに関する検討について
→法定雇用率制度は、雇用管理の改善を評価するなど、雇用の量から雇用の質を評価する制度へと展開する段階にきている。 引上げの率・時期を検討する際には、複数の指標を総合的に勘案して決定していく仕組みとするべき。
A 雇用率制度における就労継続支援A型事業所の利用者の評価について→就労継続支援A型事業所の利用者の数は、算定式から除外し、併せて、調整金、報奨金、納付金の対象から外すことを検 討するべき。雇用率制度からA型を外して、企業の障害者雇用の実態を改めて見た上で、今後の対策を考えていくことが必要。 A型の位置付けを検討する必要。一般就労の場面で法定雇用率を議論するときに、一般企業とA型を同列で議論するのは適切ではない。中小企業がA型に代替されているのではないか。A型が中小企業に与える影響も見ていくことが必要。 A型は雇用への移行を促進していない面もあるのではないか。A型の増加は、中小企業の障害者雇用が進まない一因ではないか。
B 精神障害者に関する雇用率のカウントについて
(短時間労働者に関するカウントの特例について)→週20時間以上30時間未満の場合が精神障害者の職場定着率が一番高いため、令和5年4月以降も特例措置を維持するべき。 精神障害に限らず、他の障害についても特例措置を検討するべき。 本人の意向に沿って勤務時間を増減出来るシステムが必要。一方で、短時間勤務はフルタイムより企業の負担が少ないということでもないので、短時間 就労者の雇用について、3年に限らないなどの措置や、企業の真摯な取組みを雇用率制度等において評価することが重要。
(重度の取扱いについて)→現在、身体障害や知的障害には重度があるので、格差をなくすことが重要であり、精神障害にも重度を作るべき。
(その他)→ノウハウがないため精神障害者の採用を躊躇する企業が多い。精神障害と企業を支援する施策や、好事例の情報共有をするべき。
C 対象障害者の範囲について
◇ 手帳を所持しない者の取扱いについて

(総論)→働きづらさを感じる労働者が、障害者手帳の有無によらず働き続けられる職場環境が重要。 法定雇用率の対象者は、手帳所持者に限定するべき。 手帳所持者だったが、医師の判断で更新されず不所持者となった者についても引き続き実雇用率に算定するべき。 手帳が取得できない者は、個別の就労困難性を判断が重要。その上で、実雇用率算定の対象とするような取り扱いが必要ではないか。
(精神障害者について)→自立支援医療受給者証は生活能力等に関する記載欄はないため、受給者証のみでは障害の有無は不明であり、雇用 率制度に活用すると目的外使用になるというのが原則。一方、受給者証の「重度かつ継続」の対象者に対しては継続した支援が必要ということになるの で、雇用する職場の負担を勘案し、雇用率のカウントに入れても良いのではないか。 精神障害者の就労促進の観点から、手帳不所持者も雇用率の対象に含めるべきだが、中小企業を取り巻く厳しい状況を踏まえ、法定雇用率は引き 上げるべきでない。 精神障害者は、手帳所持者のみを雇用率の対象者とすることで良い。受給者証を持っていること(精神疾患がある、通院していること)がイコール精神障害ではない。手帳を保有していなくても、受給者証、就労パスポート、ジョブカード等の書類を確認することにより、雇用率のカウントに入れても良い。
(難病患者について)→難病患者について、手帳の対象にならないケースに対応していくための評価スケールの開発を検討するべき。
◇ 短時間勤務者の取扱いについて
(短時間勤務者の就労の在り方について)→短時間就労は、障害者の働きやすさのためのものであり、病状の安定や本人の意欲等によって、フルタイムや正規雇用へ転換できる仕組みが必要。 週20時間未満の就労であっても、合理的配慮を提供等するインセンティブを企業に付与することで、障害者の就職を支援し、労働時間を引き上げてい く取組みが必要。 恒常的な短時間勤務は、企業としては検討すべき課題が多い。障害者の労働時間については、雇用率算定のカウントに短時間勤務者を入れるかどうかという議論のみではなく、障害者がフレキシビリティに労働時間を 決定できるということが重要。
(雇用率へのカウントについて)→短時間労働者について、対象障害者の範囲に含めるべき。短時間勤務を本人希望により選択している場合には、複数人合わせてカウントできるような 制度設計が考えられる。 これまで雇用率にカウントされていた障害者が、体調の変化により一時的に短時間勤務となった場合には、実雇用率に算定できるようするべき。 • 精神障害者は、一回体調を崩すと復帰に時間がかかり、退職もあり得る。週20時間未満で働く者も、雇用率にカウントできるような制度を考えるべき。
D 中高年齢層等、長期継続雇用の評価について
(雇用率へのカウントについて)→長期継続雇用のための企業の努力について、一定の勤続年数を超えた場合に1.5カウントにするなど、雇用率制度の中で評価する方法を検討すべき。 身体、知的障害者と同様に、週所定30時間以上かつ一定期間の勤続年数を超えて働く方を雇用している企業については、雇用率のインセンティブ付 与を検討するべき。 (長期継続雇用の在り方について)→同じ業種であっても、職場の環境によって障害者の負担が異なり、加齢現象の出かたに差があるのではないか。 加齢や状態変化等に伴って働き方を見直す必要性が生じた場合、本人の了解のもと、A型や就労継続支援B型事業所へ円滑に移動ができる仕組 みが検討できないか。
E 除外率制度について→ 平成22年から10年近く全く廃止に向けた動きがないのは重大な問題。廃止に向けてピッチを上げるべき。実態を踏まえた上で目標や今後のタイムテーブ ルを設定するべき。 除外率の引下げを行うに当たっては3〜5年の準備期間や支援策が必要。また、企業の特性を踏まえて特別に考慮する業種がないか検討する必要。 設定されている除外率が雇用しづらさの実態を正確に反映しているのか、制度を見直すことも含め改めて検討する必要。 廃止が決定している制度なので、制度の見直しではなく、除外率を引き下げたときに企業にどんなサポートをしていくべきか議論するべき。 除外率設定業種で障害者が働き続けられる環境整備の実態を把握した上で、対策が不十分な業種について、環境整備に対する支援、好事例の紹 介等が必要。除外率は設定しつつ納付金の支払いは求めることも考えられる。

2.納付金制度の在り方について
@ 中小企業に対する障害者雇用調整金及び障害者納付金制度の適用範囲の拡大について
→雇用率の中小企業の伸びの鈍化に対して、納付金制度を軸に工夫・議論が必要。企業の実態に合わせた工夫、技術的な議論を行うべき。 企業の意識を高めるため、納付金制度の対象範囲は拡大するべき。同時に、未達成企業への支援を行う必要。 納付金制度の対象範囲拡大には反対。障害者雇用促進のためには、法的拘束力で進めるのではなく、ノウハウやマンパワー等の支援をするべき。 実態からかけ離れている雇用率により未達成企業が長く存在することになりかねないかという懸念。中小企業に対する必要なサポートは重要。 大企業と中小企業や、雇用障害者数で負担感が違う。納付金の金額を一律に考えられるのかは慎重に検討する必要。
A 大企業及び就労継続支援A型事業所に対する障害者雇用調整金の在り方→障害者雇用調整金に関して、持続可能性と運用面の改善を図る観点から、支給期間と支給対象者数の上限を設定することも考えられる。A型は、一般企業でも十分に働くことができる障害を持った高齢者が働く場としても有効に作用すると考える。
B 障害者雇用納付金財政の調整機能について→障害者雇用調整金に関して、持続可能性と運用面の改善を図る観点から、支給期間と支給対象者数の上限を設定することも考えられる(再掲)。 納付金財政の安定化のため、雇用率達成に近づいていれば納付金を減額する、又はゼロ雇用が3年連続で続くと増額するなどの措置も考えられる。 納付金助成金について支出超過になりやすい財政構造を改善し、助成金の予算の確保・充実を図るべき。また、雇用保険二事業との整理をするべき。 納付金制度は、雇用率未達成の企業による納付金を前提とした制度でよいのか考えるべき。財源が枯渇するのであれば、支給額の調整や、緊急的な 公的資金の投入も検討する必要。

3.その他
@ 雇用の質の向上について
→働き方改革や、テレワークや在宅勤務によって知的障害者のサポート体制が薄くなった。特に知的障害者はジョブコーチ等の支援が必要。 精神障害がある程度落ち着いた24歳以降で落ち着いて就職できるようなシステム構築を検討するべき。
A 自宅や就労施設等での障害者の就業機会の確保について→一般就労への移行につながることが重要。テレワークによる在宅就業が進む中で、制度の実態によっては本来一般就労すべき人や一般就労したい人が 請負の在宅就業になってしまうことを懸念。 在宅就業支援団体に対する支援策がない。制度のメリットを広げる方策を考えるべき。 就業場所が自宅や在宅就業支援団体の事業所である場合を強調すると、一般就労への移行が進まなくなるのではないか。他方で、施設外就労を伴 う発注については、制度として有効。 福祉施設等に仕事を発注した場合に、一定割合を納付金の支払いに充当可能とする措置も考えられる。
B 障害者の就労支援全体の在るべき(目指すべき)姿、地域の就労支援機関の連携の強化について→一般就労で能力を発揮できる人がA型から一般就労へ移行できない実態を解消する必要がある。どのようなシステムをつくればA型から一般就労に結 びつくのか議論するべき。 加齢や状態変化等に伴って働き方を見直す必要が生じた場合、本人の了解のもと、A型やB型へ円滑に移動できる仕組みができないか。(再掲)
C 教育との連携、雇用・年金・福祉等の諸制度間の連携について→障害を踏まえて就職活動に臨めるよう、大学に働きかけていく取組みを継続して欲しい。 フリースクールでは職業教育が一切ないため、職業準備性が整っていない。大学だけでなく、職業訓練等の対応が必要。 障害者総合支援法の職場定着支援に企業支援を明確にしていけないか。 医療の場で就労についての情報をアナウンスできるよう、医療機関の精神保健福祉士に対する情報提供や、(精神保健福祉士の)養成段階で就労 のことを入れるなど医療との結び付きを考えるべき。
D 通勤支援、職場における支援の検討について→働き方改革や、テレワークや在宅勤務によって知的障害者のサポート体制が薄くなった。特に知的障害者はジョブコーチ等の支援が必要。(再掲)
E 中小企業における障害者雇用の促進について→優先調達法の調達の対象となる障害者就労施設等の中に事業協同組合等算定特定やもにすの認定を受けている事業者を追加することを検討する べき。 もにす認定について、民間同士の発注元にもインセンティブを盛り込んではどうか。また、地方自治体での取組みの推進や地方自治体ごとの特徴的な取 組みを国として評価し広げていく支援をするべき。 もにす認定について、JEEDや自治体などが作成した好事例集に掲載されている中小企業に申請を働きかけるなど能動的な活動を期待。インセンティブ の拡充も有効。 • 優先調達法や入札の制度における優遇等のインセンティブがあれば、事業協同組合算定特例制度の利用が進んでいくのではないか。
F 多様な就労ニーズへの対応について →テレワークによる在宅就業が進む中で、制度の実態によっては本来一般就労すべき人や一般就労したい人が請負の在宅就業になってしまわないかが懸念。一般就労への移行につながる制度が重要(再掲)。 難病患者就職サポーター、発達障害者雇用トータルサポーターによる専門的支援の実施は、数の拡充が必須であり、今後より充実させるべき。 視覚障害者→職種も重要。ヘルスキーパーの雇用は民間では進んでいるが、公務部門では少ないため、職種別の促進も検討すべき。
H 短時間勤務制度の措置の検討について
(短時間勤務者の就労の在り方について)→短時間就労は、障害者の働きやすさのためのもの。病状の安定や本人の意欲等によって、フルタイムや正規雇用へ転換できる仕組みが必要(再掲)。 週20時間未満の就労であっても、合理的配慮を提供等するインセンティブを企業に付与することで、障害者の就職を支援し、労働時間を引き上げてい く取組みが必要(再掲)。 • 恒常的な短時間勤務は、企業としては検討すべき課題が多い。障害者の労働時間については、雇用率算定のカウントに短時間勤務者を入れるかどうかという議論のみではなく、障害者がフレキシビリティに労働時間を 決定できるということが重要。
(雇用率へのカウントについて)→短時間労働者について、対象障害者の範囲に含めるべき。短時間勤務を本人希望により選択している場合には、複数人合わせてカウントできるような 制度設計が考えられる。これまで雇用率にカウントされていた障害者が、体調の変化により一時的に短時間勤務となった場合は、実雇用率に算定できるようするべき。 精神障害者は、一回体調を崩すと復帰に時間がかかり、退職もあり得る。週20時間未満で働く者も、雇用率にカウントできる制度を考えるべき。 (再掲)
I 公務部門における障害者雇用の促進について→自治体がどのように合理的配慮、差別禁止に対応しているかを確認するべき。把握した問題点を自治体にフィードバックし、差別禁止・合理的配慮の提 供義務に関する対応が不十分な自治体について、今後どうしていくかを議論できる場を設ける必要。 退職した職員の事例に、大きな課題があるのではないかと考えており、これまでに働いたことがある者を対象に調査することも有意義。


◎参考資料4 障害者部会(第 112 回、第 113 回及び第 118 回)における主な 意見
○短時間勤務者の取扱いについて(「今後の検討に向けた論点整理」1C)
→企業における短時間就労者の受入れの動機づけとなる取組をし、多様なニーズに対応できるようにすべき。また、精神障害者の就労を進めるためには、 短時間就労を積極的に進める必要。週20時間未満の短時間勤務に関しては、安易な短時間勤務の誘導にならないよう慎重に進めるべき。
○大企業及び就労継続支援A型事業所に対する障害者雇用調整金の在り方(「今後の検討に向けた論点整理」2A)→就労継続支援A型事業所の利用者は労働者性が引き続き認められ、障害者雇用率にもカウントされるべき。 A型利用者の実雇用率の算定の在り方については、既存の組織がA型を運営する際にはグループ算定を行わないといったグループ適用の再整理等、 見直しをするタイミングに来ている。 一般就労者とA型利用者の層は違うため、A型による障害者雇用の促進の阻害はない。 A型利用者に通常の事業所で就労可能な障害者がいることはアセスメントの問題であり、まずはアセスメントの議論を進めるべき。 A型利用者の法定雇用率の計算式上の扱い及び報奨金、調整金の在り方と、A型の在り方に係る検討事項は全てつながるため、労働施策の場で 議論すべき。
○障害者の就労支援全体の在るべき(目指すべき)姿、地域の就労支援機関の連携の強化について(「今後の検討に向けた論点整理」3B)
◇ 就労能力や適性を客観的に評価し、可視化していく手法についてどのように考えるか。 (アセスメントの対象者)→誰にターゲットを当てるかについても議論が必要。 就労系サービスの全対象者にアセスメントを行うことを前提に制度設計し、段階的に拡大していくことが現実的。
(アセスメント結果の活用)→アセスメントが、単純な能力判定的に使われることを懸念。そうならないための取組が必要。 本人と支援者が、客観的に本人の強みを理解し、選択できる働き方や働くために必要な環境について共通理解を持てることを期待。
(アセスメントの実施方法や運用面での留意点)→アセスメントの項目や指標においては障害特性を十分に考慮するべき。 アセスメントの評価軸は、障害当事者とともに構築、検討がなされる必要。 現状の能力把握等だけでなく、就労という環境変化等による可能性を感じられるようなエンパワーメントの視点が大事。本人の意向を踏まえた継続的なアセスメントを企業等内でルーチン化していくことも方策。また、就労先となる企業側等についてのアセスメントという目線 や枠組みも同時並行で検討すべき。 精神障害の方は、症状に対するアセスメントに加え、医療との連携という視点も必要。 医療機関との連携が必要な方へのアセスメント及び定着支援においては、医療機関と伴走した状態で就労が続くことが関係者の共通認識となることが 重要。
(アセスメントの実施主体や質の担保)→アセスメントの対象となる事業の範囲、統一した尺度で客観的にアセスメントを行う事業者、人材養成等の早期検討が必要。 アセスメントの質の向上のためには、就労面だけでなく生活上の問題も併せて行うことが必要。また、就労能力だけを捉えることにならないように人材育成 も必須。
(その他) →就労アセスメントは、労働施策でも法令で位置づけるべき。
◇ 企業等で雇用されている間における就労継続支援の利用
(目的)→並行利用は一般就労に軸足を置き、安易に福祉に流すことにならないように留意すべき。 雇用と福祉支援の適切な実施を、第三者機関が確認できる仕組みを検討すべき。また、障害特性を踏まえた上で、併用が効果的なのかを含めた個別 の検討が必要。 一般就労中の就労系障害福祉サービスは、トライアル雇用や就労移行支援事業、就労定着支援事業と重複するため再整理すべき。 企業側の障害者雇用や障害特性の理解を推進する必要。 簡易な手続で管理ができるよう工夫すべき。 障害当事者のニーズを把握した上で併用について再度検討する必要がある。
(移行時の留意点について)→福祉から雇用への移行時は併用期間の定めを設け、雇用から福祉への移行時は期限を設ける必要はないのではないか。 福祉から雇用への移行については、必ずしも働く時間を増やすことを前提とせず、個々の状況に合わせた対応ができる体制であるべき。
(加齢等状況の変化に伴う対応について)→加齢等により福祉に移行した場合、企業等に戻る選択肢を残す必要。 • 加齢等により一般就労が困難になる方は、並行利用により福祉サービスへのソフトランディングが円滑に進む。
◇ 定着支援の充実 →就職後間もない期間に、就労定着支援事業と職場適応支援事業の並行利用ができる仕組みを整えてほしい。 就職後の支援では、障害者就業・生活支援センターと就労移行支援事業所及び就労定着支援事業所の連携が大切であり、周知すべき。定着支援の穴が生じないようにするため、障害者就業・生活支援センターに就労定着支援事業の指定ができる必要。 • 医療機関との連携が必要な方へのアセスメント及び定着支援においては、医療機関と伴走した状態で就労が続くことが関係者の共通認識となることが 重要。
◇ 地域の支援機関の連携強化 →就労支援の充実に当たっては、各機関に期待される機能や役割を踏まえた人員の配置・育成が必要。障害者就業・生活支援センターは事業内容に見合う予算・人員が必要。また、基幹型にするに当たって、配置される人材の選定、人材育成の仕組み の構築が重要。
◇ 人材育成の推進→基礎的研修の構築に関する作業部会の委員に、障害当事者、就労経験のある当事者も入れていただきたい。 ジョブコーチについては、雇用と福祉に精通した専門職として、障害種別に特化した支援を広範囲で行う必要もあることから、福祉事業所とのつながりも 念頭に置く必要があるのではないか。
○その他就労全般→企業側も福祉側も、働ける人を雇用するという視点ではなく、どうすれば障害のある人が働くことができるのかといった視点が重要。 訓練場所が都会に集中しているため、地方にいる障害者の就労後のスキルアップや研修の場を確保するシステムを考えるべき。体験就労の機会充実、自己理解や自己確知、エンパワーメントを重視した支援の観点が必要。就労を含む生活全般をコーディネートするワンストップ相談体制の構築が必要。 重度又は高齢障害者に対する就労支援には、産業医の支援、連携などが必要。
(雇用施策について)→企業側において聴覚障害者の特性理解が困難であり、企業が一緒に合理的配慮を考える必要がある。 手話協力員制度をもっと充実させる必要がある。難病患者も他の障害者同様の就労支援を提供し、法定雇用率の対象にすべき。難病患者就職サポーターの正規職員化とハローワーク内での応援体制の構築が必要。 就職と就労継続のいずれでも、難病等の患者のニーズに合った施策が不十分で、職場での理解、偏見等の是正が課題。難病や障害認定の基準となっ ていない障害の認識が不十分であり、企業や行政、ハローワーク等の機関に対する難病に関する研修を行うべき。


◎参考資料5 障害者雇用分科会(第 109 回及び第 110 回)における関係団体からのヒアリング提出資 
○障害者雇用分科会におけるヒアリングにかかる意見書   (一財)全日本ろうあ連盟
 
1.就労上の各種施策サービスへのアクセスの保障
@就労支援機関におけるコミュニケーション上の障壁によるアクセスの制約解
A手話言語のできるジョブコーチの養成
B大阪府独自の制度による「聴覚障がい者等ワークライフ支援事業」を全国の制度に
2.就労の質的向上としてのキャリアアップ支援
@手話通訳・要約筆記等担当者の委嘱助成金の更なる拡充
A個人事業主・被用者である障害者の業務遂行上の必要な支援に対する経済的あるいは人的な支援制度(障害者 業務遂行支援制度)の新設
3.その他
・貴省の労働政策審議会 (障害者雇用分科会)の委員にきこえない者を加えること

○難病患者等の就労について、主に障害者法定雇用率に関係する事例や意見について、下記の ように JPA に届いていますのでご参考ください。
一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会

<法定雇用率に直接関係する事例や意見>
(支援機関や企業の状況)
(病名告知と就職)
(治療や症状との関係、医療費受給者証との関係)
(法定雇用率以外の就労支援などに関連する事例や意見)



○労働政策審議会・障害者雇用分科会 様
一般社団法人 日本発達障害ネットワーク 理事長 市川 宏伸

1. 障害者の雇用施策について
〈障害者の「働く」定義の再考〉
〈手帳制度について〉
〈支援プロセスにおいて〉
〈支援者の専門性について〉
2.福祉及び教育との連携について
〈雇用と福祉の連携強化 −専門的技術支援者の企業配置の必要性−〉
〈教育と福祉と連携強化 −就労前(準備)支援の必要性−〉
3.その他
〈雇用における合理的配慮について〉
〈雇用施策の質の向上にむけて〉
〈コロナ過への対応〉

○「在宅就業障害者支援制度」の見直しについて
(労働政策審議会障害者雇用分科会ヒアリング資料)
株式会社 研 進(在宅就業支援団体) 代表取締役 出縄貴史

1.制度の名称変更
2.特例調整金・特例報奨金の増額
3.業務契約の形態を拡大 〜 売買契約も対象とする 〜
4.A型(雇用型)への発注への対応 〜 調整金・報奨金との選択制 〜
5.在宅就業支援団体の事務ロード支援策
6.「みなし雇用制度」の導入

○障害者雇用分科会にかかる意見書
特定非営利活動法人全国就業支援ネットワーク 代表理事 酒井 京子

・法定雇用率の引き上げに関する検討について
・雇用率制度における就労継続支援 A 型事業所の利用者の評価について
・精神障害者に関する雇用率のカウントについて
・短時間勤務について
・対象障害者の範囲について
・中高年齢層、長期継続雇用の評価について
・除外率制度について
・雇用の質の向上について
・中小企業における障害者雇用の促進について
・就労定着支援について
・アフターコロナにおけるテレワークへの対応について
・公務部門における障害者雇用の促進について

○労働政策審議会・障害者雇用分科会 団体ヒアリングに対する意見
社会福祉法人 全国社会福祉協議会 全国社会就労センター協議会 会 長 阿由葉 寛

1.障害者雇用に対する本会の基本的姿勢
2.論点に対する意見
1.雇用率制度の在り方について
・雇用率制度における就労継続支援A型事業所の利用者の評価について
・対象障害者の範囲について
・中高年齢層等、長期継続雇用の評価について
2.納付金制度の在り方について
・ 大企業及び就労継続支援A型事業所に対する障害者雇用調整金の在り方

○障害者雇用施策に係る関係団体ヒアリング資料(意見書)
全国就労移行支援事業所連絡協議会 会長 酒井大介

1. 障害者雇用の理念について
2.多様な働き方や中小企業への対応について
3.就労継続支援 A 型事業所について
4.除外率制度の縮小廃止について
5.職場適用援助者(ジョブコーチ)制度の運用と就労支援に関わる人材育成について
6.新たな就労アセスメントについて

○労働政策審議会障害者雇用分科会ヒアリング
NPO 法人就労継続支援 A 型事業所全国協議会 (全 A ネット) 久保寺一男

≪A 型事業の成果≫
≪A 型事業の課題≫〜課題を克服できることが良き A 型であると考えています。
A 型の最大の成果は、障害特性上、短時間や週当たりの日数が少なくとも、就労という形で、精神障害 者が社会に参加できたことと考えています。
・今回の検討会での A 型の在り方の課題について
【A 型利用の障害者の許容されるケース】→ @特に精神面で、本人が緩やかな労働環境のもとで働くことを望み、客観的にも妥当と判断され場合 A職業能力が一般就労のレベルまでなく、引き続き訓練を必要とする場合 B職業能力はあるものの、生活面の自立ができてなく、支援を受けながら生活面・精神面の自立をは かる必要がある場合
・雇用率制度の在り方について
・納付金制度の在り方について
・民間企業からの発注促進策についての提案について→法の中に、民間企業か らの発注促進策についても位置づけていただきたい。

次回は新たに「第1回「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」」からです。