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第9回 地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関する検討会 [2019年12月21日(Sat)]
第9回 地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関する検討会(令和元年12月10 日)
《議事》  ・最終とりまとめ案について
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000213332_00019.html
◎資料1-1 地域共生社会推進検討会 最終とりまとめ(案)
V 市町村における包括的な支援体制の整備の在り方
1 市町村における包括的な支援体制の構築に向けた事業の枠組み等
・ 市町村における地域住民の複合化・複雑化した支援ニーズに対応する包括 的な支援体制の構築を推進
→中間とりまとめにおいてその必要 性が確認された以下の3つの支援を内容、新たな事業の創設を行うべ き→。 @ 断らない相談支援…本人・世帯の属性にかかわらず受け止める相談支援、 A 参加支援…本人・世帯の状態に合わせ、地域資源を活かしながら、就労支援、居住支援などを提供することで社会とのつながりを回復する支援、 B 地域づくりに向けた支援…地域社会からの孤立を防ぐとともに、地域における多世代の交流や多様な活躍の機会と役割を生み出す支援 →この3つの支援を一体的に行うことによって、本人と支援者や地域住民と の継続的な関係性を築くことが可能となり、これらの関係性が一人ひとりの自律的な生を支えるセーフティネットとなる。
・ 一体的に支援を展開することで期待される具体的な効果→「地域づくりに向けた支援を通じて、地域で人と人とのつながりができることで、個人や世帯が抱える課題に対する住民の気づきが生まれ、断らない相 談支援へ早期につながりやすくなる」「断らない相談支援で浮かび上がったニーズについて、参加支援を通じて、 既存の地域資源を活用し、社会参加の機会や一時的な住まいの確保などオ ーダーメイドの支援が実現する」
・ この新たな事業を行う際は、下記の基本的な姿勢・理念に基づくべき→「アウトリーチを含む早期的な対応を行うこと」「本人・世帯を包括的に受け止め支えること」「本人を中心とし、本人の力を引き出す観点で行われること」「信頼関係を基盤として継続的に行われること」「地域住民のつながりや関係性づくりを行うこと」。
・ この新たな事業の意義の一つは、包括的な支援体制の具体的な構築方針について、地域住民や関係機関等と議論を行い、考え方等を共有するプロ セス自体にあることから、新たな事業は実施を希望する市町村の手上げに基づき段階的に実施すべき。
・ 新たな事業の支援対象者は、本人・世帯の属性を問わず、福祉、介護、保 健医療、住まい、就労及び教育に関する課題や地域社会からの孤立など様々な 課題を抱える全ての地域住民とする。また、市町村が新たな事業を実施するに当たっては、既存の取組や機関等を活かしながら進めていくが、地域ごとに住民のニーズや資源の状況等が異な ることから、圏域の設定や会議体の設置等は、市町村が裁量を発揮しやすい仕 組みとする必要がある。
・ 新たな事業に対する国の財政支援→市町村が柔軟に包括的な支援体制を構築することを可能とするために、一本の補助要綱に基づく申請などにより、制度別に設けられた財政支援の一体的な実施を促進する必要がある。 なお、近年の災害時における支援ニーズの高まりなどを踏まえると、断らな い相談支援を始めとする包括的な支援体制の構築については、地域から孤立 する傾向にある被災者の生活の再建にも資するものであり、それも想定した 体制を整備することが求められる。

2 断らない相談支援
(1) 相談支援の現状と今後の方向性
→「訪れた相談者の属性や課題にかかわらず、幅広く相談を受け止める」「本人・世帯の暮らし全体を捉え、本人に伴走し寄り添いながら、継続的に 関わる」「本人・世帯に支援を届け、本人・世帯とのつながりや信頼関係を築く」

(2)具体的なスキーム
(断らない相談支援のスキーム)→@ 属性にかかわらず、地域の様々な相談を受け止め、自ら対応する又は関係 機関につなぐ機能(以下「相談を受け止める機能」という。) A 世帯を取り巻く支援関係者全体を調整する機能(以下「多機関協働の中核 の機能」という。) B 継続的につながり続ける支援を中心的に担う機能(以下「継続的につながる機能」という。)

・ 相談支援の実践における状況を踏まえると、多機関協働の中核の機能を強化することが求められる。また、支援 に時間を要し、継続的な関わりが求められる事例や一人では相談支援機関の 窓口まで来ることができない事例に対応するため、アウトリーチから始まり 継続的につながる機能を強化していくことも求められる。
・ 市町村が断らない相談支援を実施する際の、域内全体で備えるべき体制の要件。→「既存の相談支援機能も活用しながら、域内全体で属性や課題が明確でない 相談も含め対応できる体制とすること」「上記の@からBまでの機能を有すること」「相談支援へのアクセスを住民にとって容易とするための措置(例えば、住 民の身近な生活圏において相談支援を行う場を明示するなど)を講じること」。
・ 断らない相談支援の大きな方向性→「多機関協働の中核の機能及び継続的につながる機能については、域内の支 援関係者を包括的に捉える必要があることから、市町村域を単位とした整備を中心とし、」「相談を受け止める機能については、住民に身近な圏域での整備を中心とし ていくことが考えられる。また、その際、介護、障害、子ども、生活困窮の各制度に おける圏域の考え方の違いにも留意し、設定する必要がある。
(人員配置、資格要件)→市町村において検討を行う。 その際、既存事業の人員配置基準・配置人員の資格要件等や各相談支援機関に 求められる機能を適切に確保すること等に留意し、これまで各機関が地域で 果たしてきた役割が継続的に担えるようにすることが必要。
・ 関連して本検討会→継続的につながる機能については、解決の道 筋が明らかでないケースを多く担うことを踏まえ、支援員を複数配置すると とともに、各支援員が課題を抱え込むことがないようなフォローアップ体制 の構築を検討すべき、との意見や、担い手不足が進行する小規模自治体の実態 を踏まえると、包括的な支援体制を構築する際の既存制度の人員配置基準・配置人員の資格要件の緩和について、具体的な検討を行っていくべき、との意見 があった。
(財政支援)→市町村内の支援体制として、上記体制の要件が具えられていることを前提 に、以下の機能の確保に必要な経費について一括して交付することを検討すべき→「属性毎の相談支援の機能」「多機関協働の中核の機能」「継続的につながる機能」
・ 既存制度として一括交付の対象となるものは、地域支援事業(介護)、地域生活支援事業(障害)、利用者支援事業(子ども)、自立相談支援事業(生活困窮)が想定される。

(3)多様な主体との連携
・ 断らない相談支援
→多機関協働の中核の機能を強化 することに加え、相談機関に関わる多職種や多機関が連携すること。 保健、医療、福祉、労働、教育、司法 等の各分野の関係者に加え、消費者相談や若年者支援、年金相談等の関係者が想定される。関係者が広く参加できる研修等を通じて、お互いの業務の理解を進め、日頃から情報交換等ができる関係性を作るなど、地域の中で幅広いネッ トワークを構築していくことが求められる。
・ 支援を届ける姿勢で積極的にアウトリーチし、支援を提供していくに当たっては、相談支援に関わる多職種だけでなく、地域住民や町内会・自治会等の地域住民組織、民生委員・児童委員を始め、地域の多様な関係 者との連携体制を構築していくことも求められる。 さらに、自殺対策、成年後見制度等の権利擁護、再犯防止・更生支援、居住 支援などの施策分野→多職種・多機関が連携し、ネットワークを構築して、支援を推進することとされている。このことから、新たな事業を実施 する市町村は、新たな縦割りが生じないように、こうした施策と連携して取組 を進め、会議体や共通ツールの活用、合同開催の研修による支援ノウハウの共有等を通じて、関係者の間での顔の見える関係性を構築していくことが必要である。

3 参加支援
(1)社会参加に向けた支援の現状と今後の方向性
・ 課題の複合化・複雑化の背景→
社会的孤立など関係性の貧困があり、それが本人の自己肯定感や自己有用感の低下につながっていることが多い。自己肯定感 や自己有用感を回復して生きる力を引き出すためには、本人・世帯が、他者や地域、社会と関わり自分に合った役割を見出すための多様な接点をどのよう に確保するかが重要。そのためには、相談支援と一体として機能し、多様な社会参加に向けた支援の機能を確保することが求められている。 この点、社会参加に向けた支援→介護、障害、子ども、生活困窮 など属性毎の制度においても、それぞれの属性の特徴に対応した支援を充実させている。断らない相談支援で浮かび上がったニーズへの対応は、既に社会参加に向けた支援を担っているこれらの既存制度による支援と十分連携しながら行う必要がある。
・新たな事業→既存制度の支援と緊密に連携しつつ、新たに参加支援 として、既存の地域資源と狭間のニーズを持つ者の間を取り持つ機能を創設すること等が求められる。

(2)具体的なスキーム
・ 既存の属性毎の制度の活用ではなかなか社会へつながることが難しい者については、本人・世帯の状態に合わせた支援が求められるが、地域毎の実態を 見ると、地域の担い手不足が懸念される地域もあり、新たに創設が求められる 参加支援の機能は、市町村がそれぞれの地域資源を最大限活用して、構築する ことができるような設計とすべき
である。
・ 既存の地域資源の活用方法を拡充して狭間のニーズを持つ者に対応するためには、既存の地域資源に働きかけるとともに、それらと対象者の間を取り持 ち、必要に応じて、アウトリーチなども行いながら、継続的に支援する機能を 市町村が有することが求められる。 同様の観点から、現在、生活困窮者自立支援制度において、支援対象者の就 労体験の受け入れを行う民間企業等に対し、受け入れのための環境整備を行 うための費用を補助するなどの取組が行われており、このような取組を拡張 するなどにより、既存の地域資源が参加支援に携わることのハードルを下げ る仕組みについても検討を行うべき。 また、参加支援を行う中で本人・世帯の状況が変化することも考えられることから、断らない相談支援の支援者と随時連携を取りながら支援を進める体制の構築が求められる。
(財政支援)→地域資源と支援対象者との 間を取り持つ機能に必要な経費に対し、国として財政支援を行うことを検討すべき。なお、既存の地域資源が活用方法を拡充することは、本人・世 帯の状態に寄り添い、社会とのつながりを回復することになるため、拡充に要 する費用負担についても、既存の制度での対応が困難な場合については、新たに参加支援として創設される機能の一部として補助を行うことができるよう にすべき。
・ 今回、既に参加支援としての役割を果たしている既存の属性毎の制度に基 づく社会参加に向けた支援は、新たな事業の中で補助金の一体的な交付は行わないが、支援としては一連のものとして密接に連携して行う必要がある。

4 地域づくりに向けた支援
(1)地域づくりの意義、地域づくりに向けた支援の現状と今後の方向性
(地域づくりの意義)
→、本人や世帯の暮らしを中心とする包括的支援を機能させるためには、地域で誰もが望めば多様な経路でつながり、参加することのできる環境が整備されていることが必要。 地域づくりの取組→多様な参加の機会を生み出すことを通じて地域やコミュニティそのものを支えることにもつながるという好循環を生み出すことができる。
(地域づくりに向けた支援の現状と今後の方向性)→地域づくりを進める上では、地域住民同士の顔の見える関係がベースとなる。地域づくりの取組は、行政が計画的に進められるものではなく、地域住民の創意や主体性を源として地域に様々な活動が生まれるように環境を整備し ていくことが中心となる。地域づくりに向けた支援は、地域住民のやりたいという思いに寄り添い、その思いが実現できるようにするための幅広いものとなる。例えば、既存の事業を活用して活動への直接的な支援を行うことだけでなく、関係する事業等に 関する情報提供を行うことや、思いの実現を手助けできる人を紹介すること などの側面支援も含まれる。地域の住民同士が出会い学び合う機会を提供することによって、顔の見える関係性が広がるとともに、新たな活動が生まれるきっかけになることもある。また、生きづらさを抱える当事者同士の意見を聞 きながら、当事者同士が出会う場をつくり、支え合うグループづくりを進めていくことも考えられる。 このためには、まず、地域に多様な参加の場や居場所を確保するための支援 が必要。あわせて、地域住民同士による見守り活動など地域の既存の活 動や助け合いを把握しながら、それらを応援するとともに、新たな活動を生み 出すため、地域づくりを応援するコーディネート機能が必要である。
(2)具体的なスキーム
(支援のスキーム)
→@ 住民同士が出会い参加することのできる場や居場所の確保に向けた支援 (以下「場や居場所の確保支援」という。) A ケアし支え合う関係性を広げ、交流や参加の機会を生み出すコーディネート機能(以下「地域づくりのコーディネート機能」という。) 地域づくりのコーディネート機能は、「個別の活動や人のコーディネート」と「地域のプラットフォーム」の2つの機能を確保することが求められる。
(場や居場所の確保支援)→「世代や属性、国籍を超えた関わりを通じて、幼少期からの地域への意識と、 暮らしや文化、価値観の多様性を認め合う意識を育む」「 「支える」「支えられる」という関係性を超えて、多様な役割と参加の機会や地域での助け合いを生み出す」「住民と専門職が協働すること等を通じて、地域に開かれた福祉の実践を展 開することにより、包摂的な地域共生の文化を醸成する」
(地域づくりのコーディネート機能)→地域づくりに関心のある者が地域のプラットフォームに集まり、コーディネーターと連携することで、これまで結びつきのなかった人と人がつながり、新たな参加の場が生まれ地域の活動を高めることにつながる。コーディネートする役割は、福祉に関する専門的な知識等が必ずしも求め られるものではなく、地域のことをよく知っている住民やまちづくり関係の 活動を行っている NPO などがそれぞれの主体として強みを活かし、その機能 を分担し合うことも考えられる。あわせて、他省庁の人材関連施策との連携や 重層化といった視点も重要。住民がコーディネートする役割の一部を 担うのであれば、行政や専門職がそれを支えるといった視点も重要である。
・ 地域のプラットフォームは、地域に一つではなく多様に存在していることが重要、その多様性を確保するためには、既存の協議の場の活用も求められる。
(圏域) 地域づくりのコーディネート機能は、地域の個別の活動や人を把握しつな げていく機能であり、住民に身近な圏域での活動が必要と考えられる。 あわせて、個別の活動や人のつながりを広げるためには、住民に身近な圏域よりも大きな範囲(市町村等)で出会いの場を作り、交流を生み出す視点、さらには市町村等を超えて人を呼び込み交流人口を拡大していく視点も必要と考えられる。 介護保険の生活支援体制整備事業の生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)及び協議体は、圏域については市町村圏域(第1層)と日常生活 圏域(第2層)の双方を射程に入れ、重層的に取組を進める考え方となってお り、これらの既存の取組にも十分に留意する必要がある。
(人員配置、資格要件)→場や居場所の確保支援に関する人員配置→それぞれの機関が担う機能や現在の配置状況等を踏まえ、市町村において検討を行う。その際、既 存事業の人員配置基準・配置人員の資格要件等や各機関に求められる機能を適切に確保することに留意し、これまで各機関が地域で果たしてきた役割が 継続的に担えるようにすることが必要。
(財政支援)→上記を踏まえ、市町村内の支援体制として、場や居場所の確保支援及び地域 づくりのコーディネート機能の確保に必要な経費に対し一括して交付するこ とを検討すべき。 既存制度として一括交付の対象となるものは、生活支援体制整備事業(介護)、一般介護予防事業(介護)、(自立支援)協議会(障害)、地域活動支援センター(障害)、地域子育て支援拠点事業(子ども)、生活困窮者のための共助 の基盤づくり事業(生活困窮)などが想定される。

(3)多様な主体との連携
・ 地域の実践
→社会福祉法人の地域における公益的な取組による事業の 一環として、法人の運営する事業の資源の一部を活用して、地域の子どもの学 習面・生活面での支援や、相談支援から浮かび上がってきたニーズに対して、 シェルターの提供や緊急物資支援など様々な取組が行われている。医療法人がその資源の一部を活用して介護予防教室や出前講座を実 施している例がある。かかりつけ医については、「医療的機能」に加えて、地 域住民との信頼関係の構築や健康相談、健診など地域における様々な活動へ の積極的な参加、地域の保健・介護・福祉関係者との連携など「社会的機能」を発揮することが地域づくりにおいて期待されており、医療の分野においても、地域の住民との協働への意識が醸成されている。 このような多様な主体による地域づくりに向けた取組が面的に推進されるよう、新たな事業において、地域の多様な主体から成るプラットフォームの構築を促進するための方策を検討すべきである。 なお、地域づくりにおいては、福祉の領域を超えて、地域全体を俯瞰する視点が不可欠。地域社会の持続可能性についても意識し、都市と地方の交 流人口の拡大、広域における地域資源の相互利用の視点を踏まえ、まちづくり・地域産業など他の分野の可能性も広げる連携・協働を強化することも必要 である。 さらに、都市と地方の連携を進め、広域で地域資源を効果的に活用し、例え ば農福連携の取組を推進することなどを通じて、交流人口の拡大を図ってい く支援も求められる。

5 市町村における包括的な支援体制の構築の際のプロセスと留意すべき点
・ 市町村における包括的な支援体制の構築の検討に当たっては、まず、地域住 民や関係機関等と共に地域のニーズや人材、地域資源の状況等を把握し、見える化した上で分析を行うことが必要。 それらを前提としつつ、
地域住民や関係機関等と議論をし、域内における包括的な支援体制の整備について考え方等をまとめ、共通認識を持ちながら取組を進めるべき。その際、地域包括ケアシステムの構築に向けた取組状況 や生活困窮者自立支援制度、地域子ども・子育て支援事業の提供体制に基づく 包括的な支援の提供に向けた実践の状況等も踏まえ、新たな縦割りを生み出さないよう留意することも求められる。 特に、地域づくりに向けた支援→既存の地域のつながりや支え合う関係性を十分理解した上で、行政からのお仕着せにならないように、地域住 民の主体性を中心に置き、長期的な視点を持って活動を応援することを基本とする。
・ その際、庁内の組織体制についても、職員が既存の縦割りを超えて包括的な 支援に当たることができるよう、業務に当たる職員の声を聞きながら、柔軟で 相互の連携を図りやすい体制に変えていくことが求められる。このような組 織体制の構築により、職員の自主性の向上が期待されるとともに、個人の多機 能化が求められる 2040 年を見据えた組織体制にもつながる。さらに、人材不足等に対応する観点から、市町村間における連携も重要。 ○ また、事業実施後も、地域住民や関係機関等と振り返りや議論を繰り返し行 いつつ、事業の実施状況等を定期的に分析・評価し、改善していく必要がある。 評価に際しては、例えば、包括的な支援が円滑に提供されているか、一つの相 談機関等に過剰な負担が生じていないか、既存の事業の推進を妨げていないか、一体的になされた財政支援が適切に配分されているかなど、幅広い観点について確認し、地域住民や関係機関等とともに議論を行うべきである。その結果、例えば、一度整備した組織体制についても、必要に応じて柔軟に見直すなど、試行錯誤しながら改善していくことも求められる。
・ 市町村がこのようなプロセスを適切に経て、地域住民や関係機関等とともに考え方等を共有し、事業を推進するためには、幅広い関係者をメンバーとす る議論を行う場を市町村が設置する仕組みとすべき。
・ 新たな事業の実施主体は市町村であるが、本人や世帯の状態に合わせた支援を行うためには、日頃から支援に携わっている NPO、社会福祉法人、社会福 祉協議会などの民間団体とも協働して体制を組む必要があることから、それらの団体も事業を実施することができるよう事業の委託等のための仕組みを設けることが必要である。
・ なお、事業実施体制の構築を進める際には、市町村が直接担うべき範囲と委託により民間団体の強みを活かす範囲について、対象事業の性質に応じて検 討を行うべきであるとともに、価格での評価に加え、事業の内容や過去の支援 実績にも着目し、支援の質や事業の継続性などを総合的に評価していくことも重要。

6 介護、障害、子ども、生活困窮等の各制度から拠出する際の基本的な考え方
・ 新たな事業において実施される支援のうち、市町村が行う断らない相談支援及び地域づくりに向けた支援
→地域住民のニーズや資源の状況に合わせ、属性を超えた支援の柔軟かつ円滑な提供が求められる。このため、 国等による財政支援は、介護、障害、子ども、生活困窮等の各制度における関 連事業に係る補助について、一体的な執行を行うことができる仕組みとすべきである。 ○ 介護、障害等の既存の各制度における基準額や補助率が異なることを踏ま え、事業費の積み上げ方や配分方法について検討を行う必要がある。その際、 既存の制度からの拠出については、拠出が特定の制度に偏らないよう合理的 なルールに基づく機械的な方法による按分とすることが必要であるといった 意見や、現在の取組を継続できるよう交付水準を保つべきであるといった意 見があったことを踏まえ、より詳細を検討すべきである。 さらに、現行の各経費の性格の維持など国による財政保障にも十分配慮する観点から、シーリング上、現在義務的経費とされているものについては、引き続き義務的経費として整理できるような仕組みとすべきである。

次回もこの資料の続き「W 市町村における包括的な支援体制の整備促進のための基盤」からです。
第9回 地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関する検討会 [2019年12月20日(Fri)]
第9回 地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関する検討会(令和元年12月10 日)
《議事》  ・最終とりまとめ案について
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000213332_00019.html
◎資料1-1 地域共生社会推進検討会 最終とりまとめ(案)
T 地域共生社会の理念と検討の経緯
1 地域共生社会の理念とその射程
・個人や世帯が抱える生きづらさやリスクが複雑化・多様化
→社会的孤立など関係性の貧困の社会課題化、ダブルケアや 8050 世帯1など複合的な課題や人生を通じて複雑化した課題の顕在化、就職氷河期 世代の就職困難など雇用を通じた生活保障の機能低下などの変化が見られ、従来の社会保障の仕組みの下では十分な対応が難しいと考えられ、その対応に苦慮している様子が見てとれる。人口減少が本格化し、担い手の確保に苦慮しているのが現状。 個人や世帯が抱える生きづらさやリスクの複雑化・多様化や共同体の機能の脆弱化は、様々な分野で顕在化しており、地域社会の持続への懸念が生まれている。
・ 地域共生社会→日本の社会保障の成り立ちや社会の変化を 踏まえて、平成 28 年6月に閣議決定された「ニッポン一億総活躍プラン」に おいて提案された理念。その理念→制度・分野の枠や、「支える側」 「支えられる側」という従来の関係を超えて、人と人、人と社会がつながり、 一人ひとりが生きがいや役割をもち、助け合いながら暮らしていくことので きる、包摂的なコミュニティ、地域や社会を創るという考え方である。
・ その射程は、福祉の政策領域だけでなく保健、医療など社会保障領域、さらに、成年後見制度等の権利擁護、再犯防止・更生支援、自殺対策など対人支援 領域全体にわたる。
・ 一人ひとりの多様な参加の機会の創出や地域社会の持続という観点に立てば、その射程は、地方創生、まちづくり、住宅、地域自治、環境保全、 教育など他の政策領域に広がり、地域共生社会という理念を掲げて政策展開を行っていくに当たっては、福祉の政策領域だけでなく、対人支援領域全体を捉えていくとともに、他の政策領域において、親和性の高い理念を掲げて進められている施策との 連携を図ることが重要となる。

2 「地域共生社会の実現」に向けた検討の経緯
・ 社会福祉の分野
→近年、高齢者から始まった地域包括ケアシステムや生 活困窮者自立支援制度など、一人ひとりの抱える様々なニーズに対し、必要な 支援を包括的に提供するための施策が推進されている。特に、生活困窮者自立支援制度では、属性別の制度では対応が難しいような、 世帯内の複合的なニーズや一人ひとりのライフステージの変化に対し、寄り 添いつつ柔軟に対応していくことを目指して、自立相談支援機関による個別 的かつ包括的な相談支援を軸とした実践が進められ、全国的に広がっている。
・厚生労働省→これまでの対人支援領域における包括的支援と地域支援を総合的に推進するという政策展開の流れを確か なものとする観点から、「地域共生社会の実現」を今後の福祉改革を貫く基本コンセプトとして掲げ、取組を進めてきた。 平成 30 年4月に施行された「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」(平成 29 年法律第 52 号。平成 29 年 6 月 2 日 公布。「改正法」)→地域福祉の推進の理念が明記されるとともに、市町村が包括的な支援体制づくりに努める旨が規定された。 改正法の附則では、公布後3年(令和2年)を目途として、包括的な支援体 制を全国的に整備するための方策について検討を加え、その結果に基づいて 所要の措置を講ずることとされている。
・これらを受けて、包括的な支援体制づくりを具体化するため、平成 28 年度 から「地域共生社会」の実現に向けた地域づくりの強化を図る取組の推進のた めのモデル事業が実施されている。令和元年度時点で、208 の自治体がモデル 事業を活用しながら、体制の構築について検討し実践を進めている。
・ また、平成 30 年 10 月に厚生労働省に設置された「2040 年を展望した社会 保障・働き方改革本部」においても、論点の一つの柱として地域共生・地域の支え合いの実現に向けた取組の検討が据えられ、令和元年5月 29 日に検討の 方向性が示されている。 さらに、令和元年6月 21 日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針 2019」(骨太の方針)→「全ての人々が地域、暮らし、生きが いを共に創り高め合う地域共生社会を実現する」として、「断らない相談支援 などの包括支援や多様な地域活動の普及・促進について、新たな制度の創設の 検討を含め、取組を強化する」との方向性が示された。
・ 本検討会は、このような政策の流れを踏まえて、包括的な支援体制を全国的 に整備するための方策について検討を行うとともに、より広い視点に立って、 今後社会保障において強化すべき機能や、多様な社会参加と多様な主体によ る協働を推進するための方策について検討するため、令和元年5月に設置され、令和元年7月の中間とりまとめの公表まで計5回、中間とりまとめを踏 まえて更なる議論を計○回行っており、ここに、その成果を最終とりまとめと して示すものである。

U 福祉政策の新たなアプローチ
1 対人支援において今後求められるアプローチ

・ 先に指摘したとおり、個人の人生は複雑かつ多様であるが、近年その複雑化・多様化が一層進んでおり、典型的なリスクを抽出し対応する従来の政策の 延長・拡充のみでは限界がある。このため、対人支援において、一人ひとりの 生が尊重され、複雑・多様な問題を抱えながらも、社会との多様な関わりを基 礎として自律的な生を継続していくことができるように支援する機能の強化 が求められている。
・ 専門職による対人支援は、一人ひとりの個別的なニーズや様々な生活上の 困難を受け止め、自律的な生の継続を支援できるよう、本人の意向や本人を取 り巻く状況に合わせて、次の2つのアプローチを支援の両輪として組み合わ せていくことが必要→「具体的な課題解決を目指すアプローチ」「つながり続けることを目指すアプローチ」
このうち、「具体的な課題解決を目指すアプローチ」→本人が有する特定の課題を解決に導くことを目指すもの。このアプローチを具体化する制度の多くは、それぞれの属性や課題に対応するための支援(現金・現物給付)を行う設計となっている。
・ これに対して、「つながり続けることを目指すアプローチ(以下「伴走型支援」)」→支援者と本人が継続的につながり関わり合いながら、本人と周 囲との関係を広げていくことを目指すもの。伴走型支援→特に、生き づらさの背景が明らかでない場合、自己肯定感や自己有用感が低下している 場合、8050 問題など課題が複合化した場合、ライフステージの変化に応じた 柔軟な支援が必要な場合などに有効である。 このアプローチを具体化する制度は、本人の暮らし全体を捉え、その人生の 時間軸も意識しながら、継続的な関わりを行うための相談支援(手続的給付2) を重視した設計となる。
・ 個人や世帯が抱える課題が一層複雑化、多様化していることを鑑みると、伴走型支援を具体化する取組を強化していく必要がある。  どちらのアプローチにおいても、本人を中心として寄り添う意識を持って支援に当たることを重視していくことが求められている。

2 専門職の伴走型支援と住民相互のつながりによるセーフティネットの強化
・ 伴走型支援の実践→「専門職が時間をかけてアセスメントを行い、 課題を解きほぐすとともに、本人と世帯の状態の変化に寄り添う継続的な支援」(専門職による伴走型支援)と「地域の居場所などにおける様々な活動等 を通じて日常の暮らしの中で行われる、地域住民同士の支え合いや緩やかな 見守り」といった双方の視点を重視する必要があり、それによりセーフティネットが強化され、重層的なものとなっていく。それを進めることで、対人支援におい て様々な局面で以下のような変化が起こることが期待される。→「個人が複雑・多様な問題に直面しながらも、生きていこうとする力を引き 出すことに力点を置いた支援を行うことができる」、「「支える」「支えられる」という一方向の関係性ではなく、支援者と本人 が人として出会い、そして支援の中で互いに成長することができる」「具体的な課題解決を目的とするアプローチとともに機能することによっ て、孤立した状態にある本人が、他者や社会に対する信頼を高め、周囲の多 様な社会関係にも目を向けていくきっかけとなり得る」。
・ 一方で、個人の自律的な生を支える、社会へ関わるための経路は、専門職に よる支援のみをきっかけとするのではなく、多様であることが望ましい。 地域の実践では、保健医療福祉の専門職が関わる中で、地域住民が出会い、 お互いを知る場や学び合う機会を設けることを通じて、新たなつながりができ、地域住民同士の気にかけ合う関係性が生まれている事例が見られる。従来 からの民生委員・児童委員の活動に加え、最近ではボランティア団体などによ る「子ども食堂」、「認知症カフェ」など、地域において多様な社会的課題への取組が広がっている。
・ 相互の学びから生じるつながりは、多様な参加の機会を生み、一人ひとりの 生の尊重や自律的な生の継続へとつながるとともに、地域の中での支え合い や緩やかな見守りを生み出していく。そして、こうしたつながりの広がりと専門職による伴走型支援が普及し、福祉の実践が地域に開かれていくことで、本 人と地域や社会とのつながりが回復し、包摂が実現されていく。

3 重層的なセーフティネットの構築に向けた各主体の役割分担の在り方
・ 一人ひとりの自律的な生の継続を支える福祉政策のアプローチの下では、 公・共・私の役割分担についても、「自助・互助・共助・公助」の組み合わせ という従来の考え方も継承しつつ、→「行政により確保される機能を通じた保障(現金・現物給付、伴走型支援を 含む手続的給付など)」、「市場の機能を通じた保障(福祉サービス、就労機会の提供など)」「共同体・コミュニティ(人と人との関係性)の機能を通じた保障(地域における支え合いなど)」のそれぞれが連携しながら、バランスの取れた形で役割を果たし、個人の自律 を支えるセーフティネットを充実させていくという考え方を重視していく必要がある。
・ このような考え方に基づき、具体的な政策を進めるに当たっては、一人ひと りの個別的なニーズや様々な生活上の困難を受け止められるよう、以下の環 境整備を進めることが必要。→「社会とのつながりが希薄な個人をつなぎ戻し包摂を実現するという、専門職による伴走型支援を普及するための環境整備」「地域の様々な民間主体や住民が一人ひとりの多様な社会参加を実現する 資源を提供しやすくするための環境整備」「地域やコミュニティにおける多様なつながりが生まれやすくするための 環境整備」

次回も、この続き「V 市町村における包括的な支援体制の整備の在り方」からです。
第3回 今後の若年者雇用に関する研究会資料 [2019年12月19日(Thu)]
第3回 今後の若年者雇用に関する研究会資料(令和元年12月9日)
《議題》 関係者からのヒアリング
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08040.html
◎資料3−1:立教大学キャリアセンター 提出資料
立教大学の就職支援
◯教育理念 P H I L O S O P H Y
→建学の精神 キリスト教に 基づく教育、 モデルは西洋の伝統的なリベラルアーツカレッジ、 一人ひとりを尊重する「自由の学府」
◯本学のキャリア支援方針(四年時、進路・将来に向かって 具体的に準備し⾏動する時期)→ 1.学生が社会的・職業的に自立した個人として 自分らしい人生を追求できるよう支援する>
2.学生が一生を通じて自らの資質を向上させ教養をもって社会貢献できるよう支援する
◯4年間を通じたキャリア⽀援→1年次 2年次 3年次 4年次の間で。
・キャリアセンター・学部による支援→目標を立てる→行動する→振り返り、記録する→改善点や自分の成長を確認。→サイクルモデル
・学部による支援の一例
◯学生の動き→3年生と4年生で本番を迎える。
◯キャリアセンター 就職支援プログラムマップ→相手を知ってつないで伝える。自分を知ってつないで深める。それぞれの交点がステップ1から3まであり。→ステップ3が面接実践。
◯社会は変化している→社会の変化により、「保護者世代」とは異なる働き⽅、⽣き⽅になる。 ⾃分の将来、進路を考える際に「これからの社会」を知ることが⼤切。
◯社会を知る講座
◯19.3卒就職状況→就職状況は良化傾向が継続
◯学生を取り巻く現状1→⾼度経済成⻑の経験がない、急速に進む少子高齢化、技術の急激な進歩⇒将来に関して悲観的、企業への帰属意識の低下
◯学生を取り巻く現状2⇒ 就職活動に際し、福利厚⽣、ワークライフバランスの重視。
一方
・「安定志向が強い」と言われているが… 就職関連情報会社の調査によれば 社内の雰囲気、将来性、給与は高い割合を示すが、 安定性、知名度は割合が減少し、チャレンジ、社会貢献 度の割合が上昇。安定志向が多様化している。
・「チャレンジしない」と言われているが… 就職後に「活躍できる」「活躍が評価される」ことを 半数近くの学生が求めている。


◎資料3−2:東京都市大学学生支援部 提出資料
◯武蔵工業大学から「東京都市大学」へ
→2009年 (平成21年) 武蔵工業大学と東横学園女子短期 大学を統合して 東京都市大学に改称。(都市大グループ:高等学校3校、中学校2校、小学校1校、幼稚園1園)
◯学部・研究科 構成 (6学部18学科・2研究科)→工学部、知識工学部、環境学部、メディア情報学部、都市生活学部、人間科学部、工学研究科、環境情報学研究科⇒学生数 7,486名、大学 6,886名、大学院 600名(2019年5月1日現在)
◯「キャリア開発のフレーム」→@自分を知る 客観的・主観的側面、A社会を知る 仕事研究・環境理解、B自分を磨く 学生生活を充実
◯就職力を高めるための式→就職力 ≒(専門力+基礎力) × 職業的態度 × 就職活動力
・基礎力→対人能力 ・対自己能力 ・対課題能力 ・基礎学力 etc.
・職業的態度→・自己信頼 ・変化志向 好奇心 ・当事者意識 ・達成欲求
・就職活動力→・面接対応力・筆記試験対応力・応募書類作成力・仕事発見力・マッチング力
◯競争的な補助事業に採択
◯平成28年度採択本学AP事業 テーマX(卒業時における質保証の取組の強化) ※AP事業とは大学教育再生加速プログラム (Acceleration Program for University Education Rebuilding)→学生のキャリア形成と、社会で必要とされる能力の獲得
◯東京都市大学のキャリア支援体制→「キャリア委員会」と「キャリア支援センター」に加えて「キャリア授業科目 担当教員 ・クラス担任教員」からの体制。
◯正課教育とそれを補う支援スケジュール→1年次から4年次までの「ガイダ ンス」「授業・ セミナー」「企業 研究会」「その他」に整理。
◯キャリア支援の主な取り組み↓
・就職をテーマに全学教職員討議でディスカッション(全専任教職員で討議)
・キャリアポートフォリオの導入 (体験的に学んだことを記録し、振返りを習慣化)
・キャリアアセスメントの実施 (大学1、2、3、4年で実施)
・キャリア教育科目の導入 (必須、選択、基礎科目の数コマ)
・インターンシップの推進 (国内、海外、東急グループ)
・英会話講座開催 (毎日ネイティブと英会話、オンライン英会話)
・Uターン就職ガイダンス (Uターン協定を締結)
・多数の就職ガイダンス・セミナー (年間100回以上)
・独自企業の求人開拓 (独自の求人票 学校推薦も多数)
・学内での企業研究会 (のべ400社を招いての学内企業研究会)
・キャリア関連スタッフの強化 (キャリアカウンセラー資格取得や研修会実施)

◎参考資料 :参集者名簿→【委員】(7名)。【ヒアリング対象者】(5名)。

次回は、「第9回 地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関する検討会」からです。
第3回 今後の若年者雇用に関する研究会資料 [2019年12月18日(Wed)]
第3回 今後の若年者雇用に関する研究会資料(令和元年12月9日)
《議題》 関係者からのヒアリング
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08040.html
◎資料1 :日本商工会議所 提出資料
◯人手不足等の状況について:中小企業の最大の経営課題である人手不足は年々深刻化(2015年:50.3%→2016年:55.6%→2017年60.6% →2018年:65.0%→2019年:66.4%)。今後、人手不足感が増すと回答した企業も過半数を超えている。 出典:日本商工会議所「人手不足等への対応に関する調査」(調査期間:2019年3月〜4月)
→(1)人員の過不足状況(内側2015年度〜外側2019年度)(2)数年後(3年程度)の人員充足状況に関する見通し
◯業種別・従業員規模別人手不足の状況:「介護・看護」が、68.0%(2018年度)→79.2%(2019年度)と、人手不足感が急激に高まっている。また、「宿泊・飲食業」および「運輸業」における人手不足企業の割合が8割程度で 高止まりしており、深刻な状況。 ・従業員規模別でみると、従業員規模が大きいほど、人員が「不足している」と回答した企業の割合が高く なっている。
◯全国ブロック別人手不足の状況→2年連続で北海道の人手不足企業の割合が最も高い(2018年:73.2%→2 019年:74.4%)。
◯大企業と中小企業の転職、入職数の動向→転職(大企業→中小企業、中小企業→大企業)、入職数の状況を見ると、中小企業の人手不足は構造 的な問題と言える。
◯中小企業が求める人材と人員が充足できない理由↓
・「人手不足」と回答した中小企業が求める人材は、「一定の経験を有した若手社員」「高校卒業新卒社 員」、「大学卒業新卒社員(院卒含む)」など、若手人材に対するニーズが高い。
・人員が充足できない理由は、「立地地域に求めている人材がいない(そもそも人がいない)」の他「産業・職種に魅力がない」「ミスマッチを感じて退職してしまう」など多岐にわたる。
◯入社した会社を選んだ理由→東京商工会議所会員の新入社員ビジネス基礎講座を受講した中堅・中小企業の新入社員を対象に「入 社した会社を選んだ理由」を尋ねたところ、「待遇(給与・福利厚生等)が良い」よりも、「仕事の内容がお もしろそう」、「職場の雰囲気が良かった」、「自分の能力・個性が活かせる」との回答が多かった。
◯採用選考活動に関するルールについて→採用選考活動に関するルールの策定は、「就職・採用活動日 程に関する関係省庁連絡会議(以下、関係省庁連絡会議)」で 検討することが望ましい。
◯新卒・若者雇用に向けた商工会議所の取組事例


◎資料2 :日本労働組合総連合会 提出資料
若年者雇用に対する連合の問題意識について
◯若者雇用促進法に関する連合の政策提言 (要求と提言より抜粋)→若者雇用促進法について、青少年雇用情報の提供項目を増やす見直しを行う。 • インターンシップについて、トラブルの未然防止に向けたガイドラインを整備する。 • 若者雇用促進法にもとづく認定に際しては、認定基準の適合確認の徹底と厳格化をは かり、認定後に適合しなくなった場合は速やかに認定の取消を行う。
◯若者雇用促進法に関する連合の取り組み方針1(改正当時に策定)→1.職場情報の提供、2.若者の職場定着に向けた環境整備、3.ユースエール認定企業制度の活用、4.求人情報の適切な明示→1〜4の解説あり。
◯若者雇用促進法に関する連合の取り組み方針2(具体的対応)→連合加盟の構成組織・単組の取り組みの推進(好事例の収集と共有化をはかる)、法律の周知に向けた情報発信(大学のキャリアセンター関係者や若者を対象にしたセミナー等の開催 及びウェブサイトでの情報発信等により、法律の周知)。
◯若者雇用促進法に関する連合の取り組み方針3(春季生活闘争での対応)→【青少年雇用情報の提供関係】【若者の職場定着】
◯無料通信アプリ「LINE」による労働相談
◯労働相談からみえる若者が直面している労働問題
◯労働諸法の周知・広報の促進
◯スキルやキャリアの向上のための支援強化 (要求と提言より抜粋)→「の職業訓練の拡充を通じて非正規で働く若者の正規雇用化」「適切な職業能力開発機会を提供」「在職者の自己啓発・職業能力開発を促進するため、労働時間短縮などの配慮や有休の教 育訓練休暇を与える事業主への支援を行うとともに、個人が負担した自己啓発費用につ いて一定額までの税額控除を認める「自己啓発税額控除制度」を創設」
◯職場定着率の向上(早期退職者の低減)→ワークルール遵守の徹底、ワーク・ ライフ・バランスの実現など。『働くみんなにスターターBOOK』(働く上で最低限知っておくべきワークルールや困ったときに 相談できる窓口などを掲載)。

次回は、「資料3-1、資料3-2」からです。
令和元年第13回経済財政諮問会議 [2019年12月17日(Tue)]
令和元年第13回経済財政諮問会議(令和元年12月5日)
《議事》(1)経済再生・財政健全化の一体的な推進強化D(社会保障A)
(2)令和2年度予算編成の基本方針
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2019r/1205/agenda.html
◎資料4 内閣総理大臣からの諮問第 42 号について
◯「令和2年度予算編成の基本方針」
→経済財政諮問会議議長へ

◎資料5 令和2年度予算編成の基本方針
1.基本的考え方→@〜E参照。
2.予算編成についての考え方→@〜D参照。

◎資料6 安心と成長の未来を拓く総合経済対策→目次のみ。
目 次
第1章 経済の現状認識と経済対策の考え方
T.経済の現状認識
U.経済対策の基本的考え方

第2章 取り組む施策
T.災害からの復旧・復興と安全・安心の確保

1.自然災害からの復旧・復興の加速
2.防災・減災、国土強靱化の強力な推進
(1)3か年緊急対策の着実な実行
(2)水害対策を中心とした防災・減災、国土強靱化の更なる強 力な推進
3.国民の安全・安心の確保
U.経済の下振れリスクを乗り越えようとする者への重点支援
1.中小企業・小規模事業者の生産性向上のための環境整備
(1)設備投資導入促進、IT・デジタル技術の実装支援
(2)中小企業・小規模事業者で働く人たちへの支援
(3)取引構造適正化の更なる推進
(4)経営者保証の解除など事業承継・事業再構築の加速化
2.海外展開企業の事業の円滑化
3.農林水産業の成長産業化と輸出力強化の加速
(1)生産基盤の継承・強化、国際競争力の強化等
(2)戦略的な海外需要の開拓と輸出の更なる拡大
4.地方創生の推進強化
(1)地域経済の活性化策の一層の充実
(2)地方で活躍する人材等の強化
5.就職氷河期世代への支援

V.未来への投資と東京オリンピック・パラリンピック後も見据えた経済活力の維持・向上
1.Society 5.0 やSDGsの実現に向けたイノベーションと社会 実装の促進等
(1)Society 5.0 の加速と社会実装
(2)SDGs実現に向けた社会変革
2.Society5.0時代を担う人材投資、子育てしやすい生活環境の整備
3.外国人観光客 6,000 万人時代を見据えた基盤整備
4.生産性向上を支えるインフラの整備
5.切れ目のない個人消費の下支え
6.コーポレート・ガバナンス改革の推進等

第3章 本経済対策の規模と効果→本経済対策の規模は別紙のとおりであり、令和元年度補正予算、令 和2年度の臨時・特別の措置等による予算措置に加え、現下の低金利 状況を活かし、財政投融資の手法を積極的に活用することにより、成 長への投資を活性化させることで、当面の需要喚起にとどまらず、民 需主導の持続的な経済成長を実現していくものである。 実質GDP(需要)押上げ効果を現時点で試算すれば、概ね 1.4% 程度と見込まれる。また、これに含まれない成長の基盤となるインフ ラの構築等により促進される国内投資額は、現在の名目GDP比で、 概ね 0.7%程度と見込まれる。 さらに、本経済対策に盛り込まれた各施策が具体化・実行されるこ とにより、生産性向上を通じた成長力の強化、民間投資の喚起や更な る雇用・所得環境の改善、これに伴う消費の拡大といった持続的な経 済成長が期待される。 (注)なお、上記の経済効果は、補助率等を踏まえ算出された事業規 模に基づいて概算したもの。
◯別紙
本対策の規模 (財政支出)↓ (事業規模)↓
T.災害からの復旧・復興と安全・安心の確保   5.8兆円 程度 7.0兆円 程度
U.経済の下振れリスクを乗り越えようとする者への重点支援
3.1兆円 程度 7.3兆円 程度
V.未来への投資と東京オリンピック・パラリ ンピック後も見据えた経済活力の維持・向上                       4.3兆円 程度 11.7兆円 程度
合計 13.2兆円 程度 26.0兆円 程度

◆令和元年会議情報一覧
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2019r/index.html

次回は、「第3回 今後の若年者雇用に関する研究会資料」からです。
令和元年第13回経済財政諮問会議 [2019年12月16日(Mon)]
令和元年第13回経済財政諮問会議(令和元年12月5日)
《議事》(1)経済再生・財政健全化の一体的な推進強化D(社会保障A)
(2)令和2年度予算編成の基本方針
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2019r/1205/agenda.html
◎資料1−1 経済再生・財政健全化の一体的な推進強化に向けて〜社会保障制度改革〜 (有識者議員提出資料)
10 月 28 日の経済財政諮問会議提案の社会保障制度改革→団塊世代が 75 歳に入り始める 2022 年までにいずれもスピード感をもって進めるべき取組であり、令和2年度予算や年末に改定する改革工程表に反映し、着実に推進していくべき。 特に、今後着実な実行が求められる地域医療構想→民間病床の再編や7対1 や療養病床の転換促進をしっかり進める必要がある。 令和2年度予算編成や改革工程表の改定に当たり、10 月 28 日の提案等に加え、以 下の事項について、更なる具体化を求める。

1.短時間労働者の就業調整の回避→被用者保険の適用に伴う保険料負担の増加を理由に短時間労働者が就業調整を行うことは、本人の働きたいとの希望が実現されないことに加え、将来の年金給付増等 のセーフティネットも提供されないという意味で、個人にとっても、経済にとっても大きな マイナスとなる。以下の取組を通じ、就業調整の回避に全力を挙げるべきである。
・ 被用者保険の適用拡大に伴い、将来の年金受取額の増加、傷病手当金、出産手 当金といった医療保険の給付の充実など、短時間労働者が得られるメリットについての分かりやすい広報を徹底して行うべき 。
・ 2019 年度から拡充されたキャリアアップ助成金→就業調整が行われる 傾向がある年末に向けて、改めて周知を図るべき 。また、利用実績を四半期ごとに把握し、利活用促進に向けた課題解決のための対応を取るべき。
・ 依然として5割以上の従業員家庭→就労調整のインセンティブとなる配偶 者手当の収入上限の壁が残っている。収入上限や他の手当への見直し等を引き 続き推進すべき 。

2.介護サービスの生産性向上・グローバル成長産業化 介護現場の人手不足が続く一方、団塊世代が後期高齢者に入り始めることで介護サ ービス需要は今後、さらに高まる。介護サービス提供者と利用者双方の QOL の向上に 向けて、介護サービスの生産性を高めていく必要がある。また、結果として介護システ ムが成長産業化していくことは、今後アジア諸国等で急速に進む高齢化に対する新たなインフラ輸出にも資する。以下の取組を通じて、介護サービスの生産性向上、グロー バル成長産業化に向けて、取り組むべき。
・ 厚労省の専門委員会で介護分野の文書に係る負担軽減に向けた今後3年以内 の取組がまとめられた。3年以内のウェブ入力・電子申請、データの共有化・文書 保管の電子化の確実な実現に向けて、保険者インセンティブの活用等を通じ、自 治体における取組を着実に推進すべき 。
・ 厚労省主導で 2019 年度にケアプランの標準仕様が定められ、あわせて導入支援 事業が開始されたものの、進捗状況が明らかでない。今後、現場での実装において、標準仕様に基づくシステムの導入・事業所間の介護ソフトの互換性の確保が着実に進むよう、KPI を掲げて着実に推進すべき 。
・ 現場と先端技術のマッチングを加速する プラットフォームの形成、社会福祉法人 等介護事業者と IT 関連ベンチャーとの連携を促すべき 。そうした技術の横展開を 促進するため、エビデンスを蓄積し、報酬体系にも反映すべき 。

3.見える化の徹底→保険者、自治体等の行動変容を促すとともに、取組の効果的な検証につなげていくため、内閣府の協力を得つつ、厚労省は見える化に徹底して取り組むべき。
・ 国保に加え、後期高齢者医療制度、健保組合、協会けんぽといった医療保険者のインセンティブ、介護保険者のインセンティブについても、保険者別の評価指標を見える化するとともに、その検証を行い、評価指標や取組の見直しにつなげていくべき 。また類似団体間の比較など保険者等にとって活用しやすい形で見える化を 行うべき。
・ 市町村別のがん種別のがん検診の実施率の状況を見える化 するとともに、エビ デンスのある検診への重点化 を促すべき。


◎資料1−2 経済再生・財政健全化の一体的な推進強化に向けて〜社会保障制度改革〜 (参考資料)(有識者議員提出資料) →資料1-1の元となる資料。
◯短時間労働者の就業調整の回避@→短時間労働者の就業調整は、本人の働きたいとの希望が実現されないことに加え、就業調整の結果、被用者保険に加入し ない場合、将来の年金給付増等のセーフティネットも提供されないという意味で、個人にとっても経済にとっても大きなマイナ ス。就業調整の回避に全力を挙げるべき。  ・就業調整の回避に向けて、配偶者手当の収入上限や他の手当への見直し等を引き続き推進すべき。→図1〜3参照。
◯短時間労働者の就業調整の回避A→被用者保険の適用拡大に伴い、将来の年金受取額の増加、傷病手当金、出産手当金といった医療保険の給付の充実など、短時間労働者が得られるメリットについての分かりやすい広報を徹底して行うべき。→図4〜6参照。
◯介護サービスの生産性向上・グローバル成長産業化→介護システムの産業化は、今後アジア諸国等で急速に進む高齢化に対する新たなインフラ輸出にも資する。介護 サービスの生産性向上、グローバル成長産業化に向けて、取り組むべき。  ・現場と先端技術のマッチング を加速するプラットフォームの形成、社会福祉法人等介護事業者とIT関連ベンチャーと の連携を促すべき。そうした技術の横展開を促進するため、エビデンスを蓄積し、報酬体系にも反映すべき。


◎資料2 経済・財政一体改革(社会保障改革)の取組状況(加藤臨時議員提出資料)
◯令和2年度診療報酬改定
→診療報酬改定の基本方針案(4つの柱)、医療機関の経営状況等、損益率の状況、一般病院(医療法人)の収支状況、従業者の賃金・物価の推移。
◯介護の生産性向
・介護ロボット・ICT導入補助の拡充(令和2年度)→「ICT導入(ケア記録ソフト等)補助額の引上げ」「見守りセンサーの導入に伴う通信環境整備(Wi-Fi工事、インカム)の補助」
・全国版プラットフォームの構築、介護ロボット活用のタイムスタディ調査の実施⇒介護ロボット活用 による介護報酬・ 人員基準上の評価へ。
・「介護分野の文書に係る負担軽減に関する専門委員会」の開催⇒@簡素化:様式、添付書類や手続の見直し A標準化:自治体毎のローカルルールの解消 BICT等の活用:ウェブ入力・電子申請→各取組につき 今後3年以内の 実施時期を明記。
◯適用拡大の労働者への影響について
・被用者保険の適用拡大の影響分析→実際に適用を受けた短時間労働者の収入は増加傾向。
・分析を踏まえた今後の対応→企業の現場における短時間労働者への丁寧な説明(労働者本人への周知・企業から従業員への説明支援のための取組を行う)。適用拡大と処遇改善を行った事業主への支援(キャリアアップ助成金を拡充。一層の周知を図るとともに、PDCAを行いながら効果的な実施に取り組む。)

【参考資料】↓↓
◯介護ロボットの開発支援の重点6分野
→「移乗支援(装着)」「移動支援(外出)」「 見守り・ コミュニケーション(施設)」「 排泄支援(排泄物処理)」「入浴支援」「介護業務支援(情報蓄積)」
◯前回の介護報酬改定(平成30年度)における介護ロボット活用関係の見直し→通常の夜勤職員配置加算の要件、見守り機器を導入した場合の夜勤職員配置加算の要件 参照の事。
◯介護サービス事業者が作成する文書の種類と負担軽減→行政が求める文書(3種類、参照)、サービス提供に伴う文書(ケア記録等、事業所で保管)
◯短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大の概要→働きたい人が働きやすい環境を整えるとともに、短時間労働者について、年金等の保障を厚くする観点から、被用者保険(年金・ 医療)の適用拡大を進めていくことが重要。@〜B進行中。<被用者保険の適用拡大のイメージ>参照。
◯すべての国民が安心できる質の高い医療提供体制の構築 →三位一体の取組(地域医療構想・医師の働き方改革・医師偏在対策)P9参照の事。
◯今後のデータヘルス改革の進め方について(計画) 〜新たなデータヘルス改革が目指す未来〜→閣議決定や与党提言等を踏まえて、2021年度以降に実現を目指す未来と2025年度までの計画・工程表を策定。  ・ データヘルス改革で実現を目指す未来に向け、「国民、患者、利用者」目線に立って取組を加速化。  ・ 個人情報保護やセキュリティ対策の徹底、費用対効果の視点も踏まえる。→ゲノム医療・AI活用の推進、自身のデータを日常生活改善等につなげるPHR の推進、医療・介護現場の情報利活用の推進、データベースの効果的な利活用の推進
◯データヘルス改革の今後の主な工程表@A→上記の工程表
◯データヘルス改革推進本部の実施体制について→「今後のデータヘルス改革の進め方について」に沿ってデータヘルス改革の取組を加速し、患者・国民や医療・介 護の現場等がメリットを実感できる健康・医療・介護分野のICTインフラ環境を整備するため、プロジェクトチーム の再編を行って、各プロジェクトを進めているところ。


◎資料3−1 経済再生・財政健全化の一体的な推進強化に向けて〜社会保障制度改革〜 (令和元年第9回有識者議員提出資料) →(令和元年10月28 日)割愛します。
◎資料3−2 社会保障制度改革〜経済再生・財政健全化の一体的な推進強化に向けて〜 (参考資料)(令和元年第9回有識者議員提出資料) →(令和元年10月28 日)割愛します。

◆令和元年会議情報一覧
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2019r/index.html

次回は、第13回同資料「資料4〜6」からです。
第91回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会(資料) [2019年12月15日(Sun)]
第91回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会(資料)(令和元年11月29日)
《議題》(1)高齢者の雇用・就業機会の確保について (2)その他 配布資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08140.html
◎参考資料1 高年齢者雇用対策の取組について
◯65歳超雇用推進助成金
→趣旨・目的: 将来的に継続雇用年齢や定年年齢の引上げを進めていくため、66歳以上の継続雇用延長・65歳以上の年齢までの定年引上げを行う企業に対して支援を実施すること により、65歳以降も希望者全員が安心して働ける雇用基盤を整備するとともに「生涯現役社会」の構築を図る。
1 65歳超継続雇用促進コース→@定年引上げ又は定年の定めの廃止、A希望者全員を66歳以上の年齢までの継続雇用制度の導入
2 高年齢者雇用環境整備支援コース(経過措置)
3 高年齢者無期雇用転換コース
4 高年齢者評価制度等雇用管理改善コース
◯定年引上げ・継続雇用延長に係る企業への働きかけの強化→「現状と課題」「相談・援助体制の強化」「機運醸成、事例の周知広報の強化→@ 定年引上げ・継続雇用延長に特化したシンポジウムを全国6ブロックで開催 A 事例の収集を強化するほか、事例提供システムを拡充」
◯高年齢労働者の労働安全衛生対策→「年齢別死傷災害発生状況(休業4日以上)」「転倒災害被災者の性別・年齢別比較(2018年)」「人生100年時代に向けた高年齢労働者の安全と健康に 関する有識者会議(有識者検討会)」
◯生涯現役支援窓口事業の概要→「働き方改革実行計画」の行程表において、「生涯現役支援窓口を2020年までに300箇所とする。」とさ れていることから、令和2年度は、60箇所を増設(240→300箇所)
◯高年齢退職予定者キャリア人材バンク事業について→(公財)産業雇用安定センターにおいて、高年齢退職予定者のキャ リア等の情報を登録し、その能力の活用を希望する事業者に対してこれを紹介することにより、高年 齢者の就業促進を図る。
◯キャリアサポートセンター(仮称)の整備→自らキャリア形成を行いたいと考える労働者対象に。労働者等及び企業に対しキャリアコンサルティングを中心とした総合的な支援を実施。労働者等に対する支援と企業に対する支援を実施。
◯65歳超の継続雇用支援のための能力開発支援の推進等→65歳超の高齢者の継続雇用支援のための在職者向け訓練の推進。事業のイメージ(在職者向け訓練)あり。
◯生涯現役促進地域連携事業の概要→令和2年度は、「働き方改革実行計画」及び「ニッポン一億総活躍プラン」に基づき、地域の実情に応じた高年齢者の多様な就業機会を確保 するための協議会の設置を促進し、当該事業の実施箇所を拡充(令和2年度開始分:連携推進コース38箇所、地域協働コース20箇所)する。事業内容・事業実施スキーム参照。
1 生涯現役促進地域連携事業の実施地域→62地域(25道府県、37市町)で事業を実施 ※令和元年10月時点
2 生涯現役促進地域連携事業の実施団体@A
◯シルバー人材センター事業 (概要)→団体数1,299団体、会員数71万人(男性47万人・女性24万人)、平均年齢73.0歳 就業実人員数59万人、月平均就業日数9.8日、月平均収入3.8万円、就業延人員数<就業人数×就業日数>6,977万人日 契約件数343万件、契約金額3,185億円→臨時的・短期的または軽易な就業 を希望する概ね60歳以上の高年齢者 (シルバー人材センター会員
・高齢者活用・現役世代雇用サポート事業→令和2年度においては、引き続き、人手不足分野等での高齢者の就業を促進し、特に、就業時間が緩和された地域における高齢者の就業促進を図っていく。サービス業等の人手不足分野、育児・介護等の現 役世代を支える分 野など。
・高齢者活躍人材確保育成事業→スーパーマーケット、食品加工企業、ホテル・旅館、レストラン・飲食店、保育施設、介護施設などでの活躍。


◎参考資料2 令和元年「高年齢者の雇用状況」集計結果の概要
◯令和元年「高年齢者の雇用状況」集計結果の概要
1 65歳までの「高年齢者雇用確保措置」のある企業の状況
(1)高年齢者雇用確保措置の実施状況→雇用確保措置の実施企業 99.8%
(2)65歳定年企業の状況→65歳定年企業は、17.2%(1.1ポイント増加)
2 66歳以上働ける制度のある企業の状況→66歳以上働ける制度のある企業は30.8%(3.2ポイント増加) 大企業25.3%(3.5ポイント増加)、中小企業31.4%(3.2ポイント増加)
3 70歳以上働ける制度のある企業の状況→ 70歳以上働ける制度のある企業は 28.9%(3.1ポイント増加)。

次回は、「令和元年第13回経済財政諮問会議」からです。
第91回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会(資料) [2019年12月14日(Sat)]
第91回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会(資料)(令和元年11月29日)
《議題》(1)高齢者の雇用・就業機会の確保について (2)その他 配布資料
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08140.html
◎資料1 第 88 回・第 89 回・第 90 回雇用対策基本問題部会における高齢者の雇用・就業機会の確保に係る主な意見→第90回における意見が中心に。
1.65 歳までの雇用機会の確保について→2020 年 4 月から施行される同一労働・同一賃金に関する法改正への対応を確 実に実行することが大事。通常の労働者と継続雇用労働者をはじめとする 60 歳 以降のパート、有期で働く労働者との間での不合理な待遇差は確実に是正されるべき。

2.70 歳までの就業機会の確保について
(1)事業主の努力義務とする措置の在り方について
@基本的な考え方について
→「労使合意を得ること」「60 歳時点において事業主間の契約締結の際に、65 歳以降の取り扱いについ ても予め確認しておくべき」「個人の 健康状態なども十分配慮しながら、柔軟な工夫が出来るような制度設計」「具体案、例を示しながら議論していければよい。」「中小企業では人手不足や技能の継承などのために高齢者を雇っている現状、60 歳以上の方も雇っているという現状を考えれば、規模によって不均衡を認めることはあってはならないと考える。全ての企業に同じように措置を講じるべき。」
A措置として事業主が実施する内容について
「フリーランス契約・起業→継続的な委託があるということを念頭に置いた制度と捉えているが、年間の中で委託をどのようにしていくのか不明確。単発 であると、継続的と言えるか心配があるため、より具現化、働く高齢者の事例を示して欲しい。」「個人のキャリアを広げるため、労働者の新たな選択肢を広げるものとして、 国はアピールすることが必要ではないか。また、社会貢献活動についてイメージ を狭めず、広げるようなイメージの枠組みを提示していけたらよいと考える。」

(2)事業主の履行確保を図るための仕組みについて→計画作成の部分の必要があると認める場合や、計画が著しく不適当であると認めるときというのは、捉え方によっては企業側が努力義務としてやろうとしている中でなかなか厳しいと受け止められかねない。その発動要 件についてはしっかり議論して、努力義務という意味合いを十分に踏まえた内容にして欲しい。

(3)事業主による措置の導入に伴って生じる対応→現行の措置の対象者 拡大と理解しているが、それぞれ再就職援助措置は努力義務、多数離職の届 出は義務という規定は変わらないという認識でよいか。

(4)新たな制度の円滑な施行を図るために必要な準備期間→努力義務とは言っても、かなり労使で話し合いをしていく部分が出てくる。事前の 周知は相当丁寧にやらなければならないため、十分な期間を設けて欲しい。

(4)高齢者の活躍を促進のために必要な支援→セミナーが必要であるほか、働く7つの選択→事例を知らせてもらうことや助 成制度などもあってもよいのではないか。

(5)その他→高齢者の雇用確保と中途採用の促進の2つの政策の整合性が見えにくい。労働者としては、高齢者の雇用確保が進められるのであれば、転職する必要はな いと考える人も出てくるのではないか。企業と労働者の双方にとって、整合性が 見えないと混乱を招くので、行政の 1 つのビジョンとして整合性の分かりやすさ が必要ではないか。


◎資料2 高齢者の雇用・就業機会の確保に関する主な検討課題と対応イメージ
1.65 歳までの雇用機会の確保について
→事業主の義務である 65 歳までの希望者全員の雇用確保措置(令和 6 年度末 に労使協定による継続雇用制度の対象者基準を適用できる経過措置は終了)。

2.70 歳までの就業機会の確保について
・70 歳までの就業確保措置(成長戦略実行計画(令和元年6月 21 日閣議決定)より抜粋) (a)定年廃止 (b)70 歳までの定年延長 (c)継続雇用制度導入(現行65歳までの制度と同様、子会社・関連会社で の継続雇用を含む)(d)他の企業(子会社・関連会社以外の企業)への再就職の実現 (e)個人とのフリーランス契約への資金提供 (f)個人の起業支援 (g)個人の社会貢献活動参加への資金提供→7つの選択肢
1)事業主の努力義務とする措置の在り方ついて
@ 基本的な考え方について
→<各措置の均衡><法律上の努力義務を負う事業主><労使での話し合いの趣旨>の項目参照。
A 措置として事業主が実施する内容について→上記@を踏まえた上で、事業主が 70 歳までの就業機会の確保に当たり 具体的に実施する措置について、例えば、「定年廃止」、「定年延長」、「継続雇用制度の導入」について。・「他の企業への再就職の実現」について。「個人とのフリーランス契約への資金提供」及び「個人の起業支援」 について。「個人の社会貢献活動参加への資金提供」については

(2)事業主の履行確保を図るための仕組みについて→努力義務@〜Cまで。
(3)事業主による措置の導入に伴って生じる対応について
→<現行の再就職援助措置・多数離職届出での対象者><今般の改正(イメージ)>(具体的には省令で規定)、(参考) <65 歳までの雇用確保措置が努力義務の段階の再就職援助措置・多数離 職届出の対象者>
(4)新たな制度の円滑な施行を図るために必要な準備期間について→65 歳までとは異なる新たな措置が選択肢として盛り込まれることに伴う、措置の導入に向けた個別の労使による話し合いや事前の周知のほか、 留意点は?
(5)高齢者の活躍を促進するために必要な支援について→<企業による雇用・就業確保に関する支援><再就職・キャリア形成に関する支援><地域における多様な雇用・就業機会の確保に関する支援>の参照。

次回は、同資料の「参考資料1と2」からです。
令和元年第12回経済財政諮問会議 [2019年12月13日(Fri)]
令和元年第12回経済財政諮問会議(令和元年 11月27日)12/13
《議事》(1)令和2年度予算編成の基本方針(案) (2)就職氷河期世代支援プログラムの実行に向けて (3)次世代型行政サービスの推進強化
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2019r/1127/agenda.html
◎資料3−1 就職氷河期支援プログラムの実行に向けて(有識者議員提出資料)
就職氷河期世代が直面する課題→能力を有しているにもかかわらず不本意ながら不安定な仕事に就いている、無業の状態にあるなど多様であり、課題に対応した支援を講じる必要がある。不本意に非正規雇用で働く者→相談から就業後の定着支援まで切れ目のない支援を行い、正規雇用者 30 万人増につなげていく必 要がある。一方、長期無業者など社会参加に向けてより丁寧な支援を必要とする者→息の長い継続的な支援が可能となるよう、まずは必要な人に支援が届く 体制を構築していくべき。
これからは、それぞれの能力が適切に評価され、また教育や訓練により、どの世代 であってもスキルを高める機会が十分にある社会を実現する必要がある。令和元年度補正予算及び令和2年度当初予算において必要な措置を講じ、就職氷河期支援プログラムの具体化・加速化を図るとともに、それが、他の年齢層、未来世代も含め た他の世代にも役立つ仕組みとなるよう、取組を展開していくべきである。

1.労働市場の変化を踏まえた対応→「5 歳以上の正規雇用増に特化したきめ細やか かつ十分な対策を講じるべき。」「民間のノウハウを最大限活用するとともに、経験を通じたスキルの獲得や向上が促されるよう、就業後の一定期間の定着支援を含めマンツーマンで支援 を行うべき。」「個々 人の状況に合わせた包括支援 を行いつつ、インターンシップやデュアルシステム など、教育訓練と並行して行う職場での一定期間以上の実践の機会を充実し、 就業につなげていくべき。」

2.支援プログラムの実行に向けて →「新たに設置される都道府県プラットフォー ム を活用し、両制度の十分な連携とワンストップでの対応を確保すべき」「就職氷河期の就労に 向けた地域独自の取組に地方創生推進交付金の活用など新たな工夫を講じるべき。」「就職氷河期支援プログラムに取 り組む期間において、民間の職業紹介事業者を通じて、就職氷河期世代に重点 を置いた求人を行うことができるようにすべき」「就職氷河期世代を雇用する企業 のインセンティブを強化すべき」「その能 力を活かす観点から、別途、明確な目標 を掲げて取り組むべき。」

3.他の世代にも役立つ仕組みの構築に向けて→「就労支援分野は、海外における SIB(Social Impact Bond、成果連動型民間委託 契約の一形態)の主要領域」「就業支援分野全体で成果連動型民間委託を活用 していくべき。」「民間資格(JOB パス 等)や職業訓練資格等の取得を促す、 企業がそれぞれの実情を踏まえ、中途採用拡大の方針を掲げて多様な人材採 用を進めるよう、経済界挙げての取組を後押しすべき。」


◎資料3−2 就職氷河期支援プログラムの実行に向けて(参考資料)(有識者議員提出資料) →上記「資料3−1」のもとになる資料です。
◯労働市場の変化を踏まえた対応→表1〜表3、図4の参照。
◯支援プログラムの実行に向けて→「日本版デュアルシステムの概要、その実績、入所者年齢」「就職氷河期世代支援のためのプラットフォーム(イメージ)」の参照。
◯中途採用の推進→「図5 国家公務員数・地方公務員数」「図7 一般労働者の入職者数の推移 〜中途採用は男性を中心に緩やかに増加〜」「表6 自治体等における就職氷河期世代を対象とした中途採用及び今後の予定(例)」参照の事。


◎資料4-1 次世代型行政サービスの早期実現のための工程化に向けて(有識者議員提出資料)
国・地方一体での次世代型行政サービスの実現は、効率的で標準化された共通の情報 インフラへの転換を可能にする、それを通じて、各自治体は運用コスト・労力を軽減できる だけでなく、住民サービスの質の向上、ベストプラクティスの横展開に資源を振り向けること ができ、全国規模での国民の QOL 向上に資する。政府全体、国と地方、官と民のそれぞれ の段階での取組を加速・強化していくため、国が財源面・人材面も含め主導的な役割を果 たすべきである。
1.政府全体のデジタル・ガバメントの推進
2.国・地方一体での業務プロセス・情報システムの標準化・共有化
3.地方自治体のデジタル化・クラウド化の展開→自治体行政のデジタル化・クラウド化や AI・ICT の活用を進めていく必要。
4.行政と民間の連携によるプラットフォーム型ビジネスの育成→分野や組織の垣根を超えた、デジタル化による多様かつ新しいつながりやデータ収 集・解析をもとにプラットフォーム型ビジネスを育成することは、わが国のグローバルな競 争力確保と地域経済の活性化に大きく寄与するものであり、その環境整備が重要。
(別掲) 各分野の標準化について所管省庁で取り組むべき事項→(1)住民記録(総務省))
(2)地方税(総務省)(3)社会保障(厚労省)(4)教育(文科省)


◎資料4−2 次世代型行政サービスの早期実現のための工程化に向けて(参考資料) (有識者議員提出資料)→上記「資料4−1」のもとになる資料です。
◯国・地方一体での業務プロセス・情報システムの標準化・共有化→「図1 自治体における基幹系業務(22業務)におけるシステム整備の課題」参照。
◯地方自治体のデジタル化・クラウド化の展開→「図2 自治体における外部専門人材の確保」「 図3 総務省によるAI開発実証の取組」の参照。
◯行政と民間の連携によるプラットフォーム型ビジネスの育成→「図4 スマートシティにおけるデータ連携の環境整備」「図5 個人情報保護の取扱基準における課題」

◆令和元年会議情報一覧
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2019r/index.html

次回は、「第91回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会(資料)」からです。
令和元年第12回経済財政諮問会議 [2019年12月12日(Thu)]
令和元年第12回経済財政諮問会議(令和元年 11月27日)
《議事》(1)令和2年度予算編成の基本方針(案) (2)就職氷河期世代支援プログラムの実行に向けて (3)次世代型行政サービスの推進強化
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2019r/1127/agenda.html
◎資料1 令和2年度予算編成の基本方針(案)
1.基本的考え方
@ アベノミクスの推進
→経済は、長期にわたる回復を持続させており、GDPは名目・ 実質ともに過去最大規模。雇用・所得環境も改善し、2000 年代半ばと比べて景況感の地域間のばらつきも小さいなど、地方における経済の好循環の前向きな動きが生まれ始めている。
A 経済の先行き→緩やかな回復が続くことが期待されるものの、消費税率引上げ後の経済動向を注視するとともに、台風等 の被害からの復旧・復興の取組を更に加速し、あわせて米中貿易摩 擦など海外発の下方リスクによる悪影響に備える必要がある。
B 我が国財政→国・地方の債務残高がGDPの2倍程度に膨らみ、国債費が毎年度の一般会計歳出総額の2割以上を占めるなど、厳しい状況にある。
C 政府→「経済再生なくして財政健全化なし」、経済再生と財政健全化に一体的に取り組み、2020 年頃の名目GDP 600 兆円経済と 2025 年度の財政健全化目標の達成を目指す。
D 地球環境と両立した持続的かつ包摂的な経済成長の実現と財政健 全化の達成に向けて、「経済財政運営と改革の基本方針 2019」(令和 元年6月 21 日閣議決定。骨太方針 2019」)に基づき、以下の視点から取組を推進。 潜在成長率の引上げによる成長力の強化を目指し、Society5.0 時 代に向けた人的・物的投資を企業の現預金も活用して喚起し、生産性 の飛躍的向上に取り組む。 また、成長と分配の好循環の拡大に向け、企業収益を拡大しつつ、 賃金・雇用者所得の増加を通じて消費の継続的な拡大を図るとともに、海外の活力の取り込みを進める。 さらに、少子高齢化に真正面から立ち向かい、若者も高齢者も女性 も障害や難病のある方も皆が生きがいを持ち活躍できる一億総活躍 社会の実現に取り組む。このため、希望出生率 1.8、介護離職ゼロ、「人づくり革命」及び「働き方改革」のための対策を推進しつつ、就職氷河期世代の人々の社会への参画機会を拡大していく。全世代型 社会保障の構築に向け、社会保障全般にわたる持続可能な改革を進める。 加えて、自然災害からの復興や国土強靱化、観光・農林水産業をは じめとした地方創生、地球温暖化などSDGsへの対応を含むグローバル経済社会との連携など重要課題への取組を行うとともに、昨今の国際情勢を踏まえ、我が国として、外交・安全保障の強化に取り組む。
E 財政健全化に向けて→新経済・財政再生計画に沿って着実に取 組を進め、2025 年度の国・地方を合わせた基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を目指す。同時に債務残高対GDP比の 安定的な引下げを目指す。

2.予算編成についての考え方
@ 令和2年度予算編成
→引き続き、構造改革はもとより、 金融政策に成長指向の財政政策をうまく組み合わせることに留意する必要がある。 財政健全化への着実な取組を進める一方、上記の基本的考え方に沿って、可処分所得の増加と消費拡大の好循環、外需の取り込み、設備投資の拡大を含めた需要拡大に向けた取組や、Society5.0 時代に 向けた人材・技術などへの投資やイノベーションの促進、次世代型行 政サービス等の抜本強化といった生産性の向上に向けた取組など、 重要な政策課題への対応に必要な予算措置を講ずるなど、メリハリの効いた予算編成を目指す。 あわせて、「15 か月予算」の考え方で、災害からの復旧・復興と安全・安心の確保、経済の下振れリスクを乗り越えようとする者への重点支援、未来への投資と東京オリンピック・パラリンピック後も見据 えた経済活力の維持・向上を柱とし策定された「〇〇〇対策」(令和 元年 12 月●日閣議決定)(P)に基づき、令和元年度補正予算を新たに編成するとともに、予備費を含めた令和元年度予算、令和2年度 の臨時・特別の措置を適切に組み合わせることにより、機動的かつ万全の対策とする。こうした取組により、当面の需要喚起にとどまら ず、民需主導の持続的な経済成長の実現につなげていく。
A 東日本大震災、熊本地震をはじめ、各地の災害からの復興や防災 対応の強化を現場との連携を密に着実に進める。 令和元年度予備費により台風等の被災者の生活・生業を再建、令和元年度補正予算により切れ目のない対策を講じ、復旧・復興を加速。3年間集中の防災・減災、国土強靱 化の緊急対策を着実に実行、台風被害を踏まえた課題 を検証し、水害対策を中心に防災・減災、国土強靱化を更に強力に進め、国民の安全・安心を確保。
B 令和2年度予算→「経済財政運営と改革の基本方針 2018」(平成 30 年6月 15 日閣議決定)及び骨太方針 2019 に基づき、経済・財政一体改革を着実に推進、引き続き、2025 年度の財政健 全化目標の達成を目指し、新経済・財政再生計画で定める目安に沿 った予算編成を行う。改革工程表を十分に踏まえて歳出改革を着実 に推進するとの基本的考え方に立ち、その取組を的確に予算に反映する。 また、予算編成→我が国財政の厳しい状況を踏まえ、 引き続き、歳出全般にわたり、聖域なき徹底した見直しを推進する。 地方においても、国の取組と基調を合わせ徹底した見直しを進める。
C 次世代型行政サービスの実現→国が主導して国及び地方 自治体等の情報システムやデータの標準化を推進する等デジタル・ガバメントの早期実現を図るとともに、行政手続の簡素化・効率化 を推進し、2020 年3月までに行政手続コストを2割以上削減する。 また、各府省は行政事業レビューを徹底的に実施するとともにEBPM(Evidence-based Policymaking)を推進し、予算の質の向上と 効果検証に取り組む。
D 新経済・財政再生計画の改革工程表を改定し、継続して取り組むべき歳出改革等を盛り込むほか、骨太方針 2019 に盛り込まれた主要分野ごとの重要課題への対応について改革工程を具体化する。また、 見える化、先進・優良事例の全国展開、インセンティブ改革、公的サービスの産業化などの広く国民各層の意識改革や行動変容に働きかける取組を引き続き加速・拡大。さらに、政策効果の高い歳 出に転換するワイズスペンディングの仕組みを強化し、民需主導の 持続的な経済成長の実現につながる施策を喚起する。


◎資料2 令和2年度予算の編成等に関する建議のポイント(麻生議員提出資料)
◯令和2年度予算の編成等に関する建議(概要)

・総論→「厳しい財政規律を土台とした質の高い予算作り」「プライマリー バランスの黒字化は財政健全化目標として堅持すべき」「消費税率の10%への引上げは、財政と社会保障制度の持続可能性の確保に向けた長い道のりの一里塚」「財政健全化 に向けて歳出と歳入の両面の改革が求められることについて国民の理解を得ることが重要」「2025年度のプライマリーバランス黒字化という目標の達成につなげていくべき。」

1.社会保障→。団塊の世代が後期高齢者となっていく2022年度以降を見据え、これまでも幾度となく議論されてきた改革を、速やかに実行していくべき
・ 改革の方向@ 給付・サービス範囲の見直し→「受診時定額負担の導入や、薬剤自己負担の引上げ」「介護のケアマネジメントの利用者負担の導入等、」
・ 改革の方向A 給付・サービスの効率的な提供→「病 院と診療所との間で改定率に差を設けるなど配分の大枠を示すべき。」「地域医療構想の実現」「都道府県内の国保の保険料水準の統一や、保険者における適正化のインセンティブ強化」
・ 改革の方向B 時代に即した公平な給付と負担→「新たに75歳を迎える後期高齢者の窓口負担について2割」

2.地 方 財 政→各地方公共団体において共通性の高い事務・事業について、業務・システムの標準化・共同化を進めることにより、行政コストの縮減 を図る必要。
3.文教・科学技術→若手研究者の活力向上、研究者の事務負担の軽減、官民の適切な役割 分担・連携を通じて、研究開発の生産性を改善。国立大学については、新たに導入した「相対評価」の仕組の充実・強化
4.社会資本整備→建設業の労働生産性の改善、維持・整備コスト縮減のため、イノベーション活用をして、省力化・スマート化すべき。
5.農 林 水 産→交付金についても、飼料用米の生産支援から野菜・果樹など高収益作物への転換支援にシフトしていくべき。また、水産予算→厳格な水産資源の管理に資するよう、漁船・漁港等への支援の在り方や既存の収入安定対策の仕組みを見直すべき。
6.エネルギー・環境→エネルギー→環境関係の研究開発は中間評価の結果を踏まえた予算配分のメリハリ付けの徹底、事業化の可能性を高めるための 取組みの強化等を行うべき。
7.中 小 企 業→中小企業予算は、経営者の高齢化や人手不足、働き方改革など中小企業を巡る環境の変化を踏まえつつ、事業承継・再編・創業等による新陳代謝の促進や、成長投資を通じた生産性向上に意欲的な企業へ支援を重点 化すべき。特に、中小企業向け補助金について、適切なKPIの設定やフォローアップの着実な実施を通じて、こうした企業への支援に重 点化していく必要。
8.外交関係→無償資金協力については、後年度負担も含めた適切な予算管理を行うとともに、予算編成過程からのメリハリ付けの議論や、執行 実績との比較検証による効率化を行うべき。在外公館については、単純な「量」の拡充ありきではなく、今後、新設の際は定量的な指 標をあらかじめ設定して、事後検証を行えるようにすべき。
9.情報システム→クラウド化や重複機能の共通化等を通じて、政府のコスト3割削減目標を確実に実現していくべき。
10.防 衛→中期防衛力整備計画に基づき実効的・計画的な防衛力整備を行っていくためには、特に新規後年度負担額について、調達の効率 化・合理化を徹底することなどにより、その水準を抑制していくことが必要。 ・ 徹底した単価削減やプロジェクト管理の強化によるライフサイクルコストの削減に向けた取組など、「良いものをより安く」調達するという当た り前の慣行を根付かせることが必要。

次回は、第12回諮問会議最後の資料「資料3〜4」です。