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第12回 精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会資料 [2026年01月23日(Fri)]
第12回 精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会資料(令和7年12月1日)
議事(1)精神疾患に係る医療提供体制について (2)行動制限に関するこれまでの議論について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66485.html
◎資料1 第11回検討会における御意見について
厚生労働省 社会・援護局 障害保健福祉部 精神・障害保健課
○第1 1回検討会における主な御意見(情報通信機器を用いた診療@)
→・ 再診、初診を含めて条件を過度に厳しく設定することなく、柔軟に活用できる方向で進めていく必要がある。オンライン診療は、再診の場合には、受診継続のための大切な選択肢であり、初診の場合には、受診のきっかけ、医療との最初の接点として、大きな可能性 を感じている。安全性を前提としながらも、柔軟に運用できる仕組みを整えていただくことを希望する。 ・ オンライン診療で出された診断書などを基に、例えば学校や職場では、主治医がどういう見立てをしているのか、どういう合理的配 慮をすればいいのかについて、より詳細に尋ねたい場合に連携が取れないと多職種連携がうまくいかなくなってしまうので、「にも包 括」に資する形でのオンライン診療を積極的に活用していくことがよい。 ・ オンライン診療の縛りを厳しくしてしまうことで、逆に、診断書作成が主目的のような医療機関が増えている現状もあるので、患者 の平時のかかりつけ医、主治医が対面診療を基本としながら、オンライン診療もできるという医療提供体制を目指すべきではないか。 ・ 24時間対応を条件とすると、診療所が対応できないので、条件としては、精神科を主たる標榜科としている診療所であって、病状の 急変時に協力できる医療機関との連携ができているとすればよいとしてはどうか。 ・ 医療職、患者側双方に様々なメリットがあって、看護職が果たす役割が大きいので、オンライン診療はD to P with Nが基本の形であ る。それを実現するためには、基盤として医療機関・関係機関との連携体制の構築が必要である。 ・ オンライン診療が、新たな本人の意思によらない診療体系をつくることにはならないように、最大限本人の意思を尊重してという形で、より明確にしていただくとよいのではないか。何でもかんでも精神科医療につなぐではなくて、適切な相談機関につなぐとか、医 療だけではない資源で社会復帰できるパターンもあり得るのではないか。 ・ オンライン診療では、患者はそこまでは見られたくない、知られたくないといったことも出てきかねないので、一定の留意事項につ いて、ガイドラインのようなものがあれば、行政や精神保健福祉士などオンライン診療に付き添う立場としてありがたい。 ・ オンライン診療では精神科医でない者が診断書を発行する事例があるが、その後の治療やフォローができないのであれば医療と言え るのか疑問。精神科専門医を所持しているなど長年精神科医療に携わり、専門的な知識も経験も有する医者に限ることとしてはどうか。 地域の医療連携体制上、保健所や行政とつながりがあることや、精神保健指定医業務やそれに準ずる公的な委員など、役割をこなして いる精神科医が望ましいのではないか。 ・ 診療の質・安全性を担保するには、精神科の修練を受けた医師、少なくとも精神科の専門医を持っている医師が担当するのが重要で、 初診だけではなくても再診も同様である。オンラインでの診療には専門医であることを明示することとすると、医療広告として規制することができるので、安全性の観点でよいのではないか。 ○ オンライン診療だと、手軽に実施できるということもあって、より問題が起きやすくなることも、考えていかなければいけないということを踏まえると、精神科専門医を持っているなど、対面診療でトレーニングを積み重ねているということを前提としたほうがよいのではないか。
○第1 1回検討会における主な御意見(情報通信機器を用いた診療A)→・ 保健師等の行政職員に対応が求められるとすれば、その質と量の確保が課題になる。質の確保でいえば、専門職であれば誰でもよい ということではなく、例えば、精神保健福祉相談員講習会を受講した者が対応することが望ましいとするなどの条件設定が必要ではないか。量の確保としては、これらが実装されたときに人的体制が取れるように、各自治体の体制整備が必要ではないか。 ・ 患者や障害の特性上、人と対面すること自体に困難さがある方を医療につなぐためには、オンライン診療、特に初診時の留意事項な どの丁寧な事前調整や、本人の意思決定支援など、専門性の高い能力が求められる。「にも包括」の推進を図る上では、オンライン診 療を活用した初診、治療継続を含め、市町村の保健師などの行政職員の対応力を高めるための人材育成が急務である。 ・ オンライン診療については、対面が推奨される場合があることを踏まえつつ、かかりつけ医の診察を基本に、初診から利用できるよ うにされるべきであり、今後も初診の解禁に向けた検討を続けるべきである。 ○ 対面診療に勝るオンライン診療はないので、安全性、有用性、特に相対的な必要性について、引き続き検討していくべき。特に初診 については、科学的知見を集積していくという方向で、慎重に、また知見の集積をしながら検討していくものと考えている。 ・ 科学的知見のさらなる集積に当たっては、臨床的な形式的エビデンスが出ない限り、判断が進まないという構造になってしまうこと がないよう、次期の制度検討においては、形式的な科学的知見の有無を判断軸とするのではなく、現場で既に積み上がっている好事例、 あるいは患者にどういった需要があるかという事例を整理、共有し、どのような条件下で安全かつ有効に実施できるかを明確化することが重要。 ・ 研究の枠組みでは検証できないようなこともあるので、例えばモデル事業を実施するなども組み合わせて検証していくということも、 適切にオンライン診療を活用するためには必要なのではないか。 ・ 精神保健福祉センターや保健所でも、精神保健指定医や保健師等がオンラインで精神保健福祉相談をしている。保健福祉サービスの 事例を集めて、臨床に生かしていってはどうか。 ・ 行政が行う精神保健相談の一環として、適切な医療につなぐための受診援助の部分、精神科医療のつなぎの部分でオンラインを活用 するというお話と、本来のオンライン診療、診療行為の違いについて整理した上での議論が必要と考える。 ・ 処方開始までタイムラグが生じるようなことがあるのであれば、ICTの活用や医療機関と薬局の連携強化、薬剤説明等を行う拠点の確 保なども含め、迅速に処方できる方策の検討や体制整備を併せて行う必要があるのではないか。 ・ 医療中断のときに、オンラインかどうかは別として、医療中断者のフォローアップということを、少し幅広い形で考えておくほうが いいのではないか。 ・ オンライン診療によって問題が増長することについて、増長する手前の問題というものを認識しているのであれば、それに検討を加 えずに、オンラインの初診を規制して、増長を食い止めるだけにとどまるというような結果を出すべきではない。 ・ 不適切な診療というのが地域にあることについて、その不適切な診療の是正というものも、今一度きちんと見直していただきたい。

○第1 1回検討会における主な御意見(医療計画の見直し@)→(医療圏)⇒ ・ 二次医療圏の状況やそれぞれの医療機能及び地域の医療資源等の実情を丁寧に把握することを促すことが重要。それには都道府県 と保健所が医療機関とも地域の実情を踏まえて何が必要なのかを話し合って準備をしておくことが必要。 ・ 新たな地域医療構想に向けて、協議の場が設置されると思うので、そういった協議の場を活用するなどして、地域の実情に応じて 検討していくことは必要。 ・ 地域によって精神医療の拠点となる医療機関が不足している場合もあるので、実情を踏まえつつ、医療圏の中で質の高いケアが提 供できる体制構築も併せて検討してほしい。また、高齢化に伴い、精神身体合併症の患者は増えていくことが明らかであるため、同じ医療圏の中で総合的に適切な診療やケアが提供できる体制を整備する必要があると考える。 ・ 他害行為による措置入院に関しては、警察とのやり取りの中での対応になるので、医療計画の圏域と齟齬が生じないよう考えて行くことも必要ではないか。 ・ 今後の課題として、二次医療圏が広過ぎることに伴う問題については、検討されるべきではないか。多くの地域において、精神科病院は、郊外に密集して建設されていて、患者にとっては市街地から郊外まで行って入院しているという状況があり、本当は郊外の 精神病床を市街地に移設するべきではないか。 ・ 地方では郊外にある精神科病院が、看護師等のスタッフを集められないので、市街地のほうに移転したというところも複数聞いている。誰もが希望する地域で医療が受けられるような地域づくりをしていくことが必要。
○第1 1回検討会における主な御意見(医療計画の見直しA)→(指標)⇒ ・ 現在の指標例で、アウトカムに関する指標例は4項目で少なく、適切なアウトカム指標を設定することが必要ではないか。全体的には地域移行、地域定着を促進する方向で指標設定されていると認識している。「にも包括」の観点でも必要に応じて、指標の見直しをしていただきたい。 ・ 理想的には、例えば1年以上の非自発的入院の人などの指標も入るとよいのではないか。 ・ 非自発的入院の件数の変化状況を確認しながら、その縮減のための対応策を進めていくことは重要である。重度化しないうちに、 医療が必要になる前段階での支援の仕方が大事であり、医療が必要になったときには、スムーズに本人の抵抗感なく、必要な医療に結びつくという形で、強制的に入院をさせなければいけないのが精神疾患というイメージを変えていく必要がある。 ・ 非自発的入院に至らないようにしていくという、1次予防、2次予防、3次予防といった観点が必要になるのではないか。これか らの医療機関において、例えば、心の不調や精神疾患に関する相談を受ける機能、就労・教育現場への支援をする機能で、病気と自 己管理スキルを向上するための機能も非常に役立つのではないか。・ 当事者の視点が、入院医療の質を上げるには必要と考えているので、将来的には考えてほしい。非自発的入院を減少していくため には、入院医療の質を上げることが一番で、行動制限の最小化と、当事者視点が大事でピアサポーターが院内に入っているかというのも必要ではないか。 ・ 当事者の視点というのは入れてほしい。現在の指標例では、提供体制や提供実施の状況が指標例になっているが、精神科医療では、 寛解できない人も多く、長年にわたって精神科医療に関わることになるので、患者の視点から医療を評価するということは必要ではないか。具体的にはこれからの議論かもしれないが、患者本位、患者を主体とした指標例というものを設けるということは、必要な のではないか。 ・ 医療の中でShared Decision Making(共同意思決定)や意思決定支援は注目されている。患者本位の取組を、医療現場でより進めていこうというムーブメントになっていくとよいのではないか。ピアサポーターが院内にいるかいないかで職員の意識も変わるので、 そのような取組を推し進めていくような施策に関しても進めていく必要がある。救急の病棟に関しては、非自発的入院6割の要件というのも改善していく必要がある。 ・ 入院医療の質を上げるため、身体的拘束の指標がより設定されるように働きかけるのがよいのではないか。 ・ 家族が負担をしなくてはいけないという状況は、もう脱却しなくてはいけないのではないか。医療計画にどうやって反映させられるかというのは分からないが、現状でも、家族から結果的に暴力を受けてしまうケースや、強制的な医療につながざるを得ない状況 などもある。
○第1 1回検討会における主な御意見(医療計画の見直しB)→(基準病床数)⇒ ・算定式について、政策効果は、上位5県ぐらいの自治体の取組の成果を用いているが、毎回妥当性があるかどうか検証をしてほしい。また、病床利用率は低下してきているので、その実態に応じた見直しが必要である。入院患者数の推移の減少率のほうが、精神病床数の減少率よりは高いという状況にもなっている。入院患者数の変化率は、今後減り方が緩やかになってフラットになってくるときがくるので、今後は、なるべく直近のデータで確認をしながら、そごを生じないかということを踏まえて検討してほしい。 ・ 「病床数適正化支援事業」により、病床の変化がこれまで以上に加速化する可能性があること、医師の高齢化も進んでいて、精神科だけでなく小児科、産婦人科なども医療圏の在り方を見直している都道府県があることといった現状をベースにしてほしい。 ・ 医療計画に関しては、減らす議論が中心になってくるが、残す議論も大事である。どんな医療機能をその都道府県に残すか、どんな医療を再配備するのかというのは、並行して議論をしていくべき。 ・ 行政から入院の調整を依頼する際に、個室や保護室が空いていないという理由で入院を断られる場合もあるので、病棟や病床の数だけではなく、機能を踏まえた病床数の算定が必要ではないか。 ・ 必要ではない病床が算定されているような状況があるのではないか。引き続き基準病床の算定式の見直しの議論を継続して、第9次では、より適切なものにしていくことが望ましい。・ 良質な医療を提供している病院の病床と、そうではない病院の病床については、患者の立場に立ったときには同列病床数の算定について、工夫できないか。 ・ 現状、既に自治体によって精神科病院の数は違い、それに伴い所属する精神保健指定医・精神科医の数も変わる。精神科医の地域 偏在に、この病院数・病床数というのは関係してくると思うので、将来的に、国として、どんな方向に向けていくのかビジョンを示 していただけるとよいのではないか。また、病床を減らせば、地域支援に持っていかないとその地域はもたないと思うので、地域の 病院機能を補完するように充実させないとうまく回っていかないのではないか。 ・ 措置入院者の退院後支援、受け皿となる地域づくり・まちづくりが大切である。 ・ 病床を削減していく上で、見落としてはいけないのは、地域にどれだけの充実した受皿ができるか、この両方がないとミスマッチ を起こす。自治体によっては、地域資源の充実しているところと、そうではないところがあって、充実していないところで、患者を 地域のほうへという形で、全国一律にという形で動いてしまうとまずいことになる。 ・ 令和2年から令和5年に既存の精神病床数が増加している都道府県や、基準病床数を超える既存病床数の割合が20%を超える都道府県について、その背景や、なぜ減らないのかといった理由については、今後の見直し検討にも有用な情報であるので、把握する必要があるのではないか。


◎資料2 精神疾患に係る医療提供体制の方向性の整理
入院医療に関する方向性の整理↓
○入院機能・地域移行
→◆ 入院機能等については、以下の内容の御議論があった。→・ 将来的に期待される精神科の主な入院機能については、地域と密着して環境面を整えながら地域での生活を後押しすることを前提として、救急※ を含む急性期の時期を中心とした医療を提供し早期の退院を目指す機能や急性期からやむを得ず急性期を超えた患者にも医療を提供し早期の退院を目指す機能が基本と考えられること。 ・ その上で、将来の医療需要等を踏まえた取り組みにおいて、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療により地域や施設等の 応能力を高めつつ、地域の実情を踏まえながら「にも包括」の構築を進め、地域ごとにあるべき姿を目指していくこと。 ・ また、小規模な病院において、地域と密着して患者の地域生活を支えるため、多職種により外来、在宅医療、障害福祉サービスを一体的に提供し、 必要に応じて入院サービスを提供することが求められること。 ・ なお、高齢の長期入院者への退院支援に当たっては、当該患者の意向を尊重しつつ、病状等も十分に踏まえたうえでの対応が求められる点に留意しつつ、 一般的な地域移行の取り組みを前提としたうえで、高齢の長期入院者の介護ニーズへの対応については、介護保険制度に基づく在宅や施設サービスが受け 皿となり得ること。また、障害福祉サービス、介護保険サービスや精神科の入院外医療によって地域や施設等の対応能力を高めることで、地域移行の取り 組みを後押ししていくこと。
○人員配置→◆ 人員配置については、以下の内容の御議論があった。→・ 精神病床においては、身体合併症対応を含めた身体的ケアや患者の高齢化や入院の長期化に伴う身体機能の低下防止の充実等を図るため、医師、 看護職員をはじめ精神保健福祉士、作業療法士、公認心理師等を含めた多職種による手厚い医療を提供できる体制を確保し、地域移行に向けた取組を推進していくこと。また、一般病床と同様にリハビリテーション、栄養管理及び口腔管理の取組を推進していくこと。 ・ 精神科医療機関に従事する精神保健福祉士は、入院前から退院後までのあらゆる場面において活躍が期待されている一方で、精神科医療機関を選択する精神保健福祉士の減少に伴い人員の確保が困難であることや、制度改正に伴う事務的な作業の増加が指摘されていることを踏まえ、病棟や入 退院支援部門等における精神保健福祉士のタスクシェアや事務的な作業等への精神保健福祉士以外の活用等を推進していくこと。
○身体合併症について→◆ 身体合併症については、以下の内容の御議論があった。→・地域ごとに人口規模や医療資源の状況等が大きく異なることや身体合併症を有する患者の受け入れ体制が異なることを踏まえ、医療需要を踏まえた検討や精神科以外の医療との連携が重要であることから、一定の仮定に基づくデータ等を参考に、地域における議論の場※等を活用し、医療機関 の役割分担を明確にしていくこと。 ・ 都道府県が身体合併症に係る医療提供体制を構築するにあたって、精神病床を有する総合病院の確保が適切に実施されることが期待されること。 ・ 精神科病院においては、入院患者の高齢化に伴って、生活習慣病等の身体合併症への対応を要する慢性期の患者が多くなってきている実態がある ため、慢性期の身体合併症を中心に、より一層内科医等が関わりながら対応できる体制の構築や専門性の高い看護師の活用を進めていくこと。 ・ また、慢性期の身体合併症では特に高い専門性が求められる透析、緩和ケア等については、医療計画において対応する医療機関の明確化を図るとともに、精神科医療機関及び精神科以外の医療機関との連携体制の構築を進めていくこと。 ・ 精神病棟以外の入院患者に対応する精神科リエゾンチームについては、多様な疾患に対して幅広く活躍することで、身体科による精神科疾患を有する患者の受け入れが進み、結果として精神科医療を特別視しない素地も期待されるため、より積極的な活用を進めていくこと。

入院外医療等に関する方向性の整理↓
○かかりつけ精神科医機能
→◆ かかりつけ精神科医機能については、以下の内容の御議論があった。→・ 地域において必要な入院外医療の機能を確保する取り組みの一環として、特定機能病院及び歯科医療機関以外の全ての医療機関が、かかりつけ医 機能報告制度を実施することを踏まえ、これまで使用してきた「かかりつけ精神科医機能」は、名称の混乱もあることから使用しないこととし、 「精神科におけるかかりつけ医機能」として、引き続き必要な機能を確保することとすること。 ・ その際、かかりつけ医機能報告制度において、地域における協議の場で必要な対策を議論し、講じていくという取り組みが始まる予定であるため、 精神科領域においても、この取り組みを行い、地域に必要な機能を、複数の医療機関が補完しあいながら面として確保していくこと。
○初診待機→◆ 初診待機については、以下の内容の御議論があった。→・ 初診にかかる前の相談支援体制を確保する観点から、都道府県や市町村等において実施している精神保健に関する相談支援や地域において医療機関等が実施している相談体制等を活用することが重要であるため、それらの情報を整理して、初診の前に当該相談を希望される方が利用できるように、住民に対して広く周知を行うことを進めていくこと。 ・ 初診の前に実施した相談によって受診が推奨される場合には、速やかに医療機関を受診できるようにする必要があり、医療機関の紹介や相談者本 人の同意のもと相談内容を医療機関に提供する等の連携を行うことを推進すること。 ・ また、初診待機が課題であるとされていることを踏まえ、地域において医療機関が初診を優先的に受ける輪番体制を組むことや可能な患者につい ては再診の受診間隔をあけることを含め、医療機関が初診をより積極的に診療することを促していくこと。
○情報通信機器を用いた精神療法→◆ 情報通信機器を用いた精神療法については、以下の内容の御議論があった。→・ 「にも包括」に資することを前提に、患者自身の希望を踏まえ、対面診療と情報通信機器を用いた診療を組み合わせることを引き続き基本とする。 ・ 情報通信機器を用いた精神療法については、初診を適切に実施できることを示す科学的知見が明らかではなく、科学的知見の集積が期待される。 ・ 他方で、情報通信機器を用いた精神療法に十分な経験がある医師が行うことを前提に、自治体が対応を行う未治療者、治療中断者や引きこもりの者等を対象に、医療機関と行政との連携体制が構築され、診察時に患者の側に保健師等がいる状況で、十分な情報収集や情報共有が可能であって、 患者自身の希望がある場合には、初診による情報通信機器を用いた精神療法を活用して、継続した治療につなげることを可能とする。
○精神科訪問看護→◆ 精神科訪問看護については、→・ 精神科訪問看護については、一部の事業所において利用者の意向とは異なる過剰なサービスを提供しているのではないかとの指摘があることに留意して体制整備を行うとともに、地域包括ケアシステムの推進のため、精神障害者や精神保健に課題を抱える者に対する地域における看護・ケアの 拠点となる訪問看護事業所※が求められること。※ 24時間対応できる体制を構築しており、必要に応じて利用者又は家族などの求めに応じ緊急に訪問看護を提供すること、措置入院を経て退院した 利用者等への精神科訪問看護の提供体制が確保されていること、長期間の利用者を含め包括的なマネジメントを行い、訪問看護計画を立案するとともに、医療機関や障害福祉サービス事業所等と連携して定期的にカンファレンスを行っていること等の役割が期待される。
○行政が行うアウトリーチ支援→◆ 行政が行うアウトリーチ支援については、以下の内容の御議論があった。→・ 未治療者、治療中断者やひきこもり状態の者等に対する行政が行うアウトリーチ支援を充実する観点から、当事者の意向を尊重しつつ、病状等も 十分に踏まえたうえで必要な方を医療機関につなぐ等の体制を推進すること。


◎資料3 情報通信機器を用いた精神療法の適切な実施に関する指針について
○「情報通信機器を用いた精神療法を安全・適切に実施するための指針の策定に 関する検討」事業(令和4年度障害者総合福祉推進事業) 事業主体:野村総合研究所
→・経緯⇒令和4年度障害者総合福祉推進事業において、これまで明確に示されていなかった、情報通信機器を用いた精神療法(以下、「オンライン 精神療法」)を実施する場合に必要と考えられる留意点等について、オンライン精神療法を安全かつ有効に実施しつつ精神医療の現場で活用することができるよう「情報通信機器を用いた精神療法に係る指針」を策定。
・指針の概要⇒7点あり。• 向精神薬等の不適切な多剤・大量・長期処方は厳に慎むと同時に、オンライン診療を実施している患者に乱用や依存の傾向が認められ ないか、細心の注意を払う必要がある。乱用や依存の傾向が認められる場合には、安全性の観点から、速やかに適切な対面診療につなげた上で、詳細に精神症状を把握すると共に、治療内容について再考することが適当である。

○情報通信機器を用いた精神療法に係る指針(抄)↓
U 適正かつ幅広い活用に向けた基本的な考え方→精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの考え方に沿った提供体制を構築することが適当であると 考えられる。したがって、オンライン精神療法を実施する医師や医療機関については、精神障害にも対応した地域包括ケアシステ ムに資するよう、地域における精神科医療の提供体制への貢献が求められる。
V 情報通信機器を用いた精神療法を実施するに当たっての具体的な指針 1 安全かつ有効に実施可能な医師及び医療機関について
(考え方)
(1) 精神疾患に対する診療の特性を踏まえたオンライン精神療法の実施について
(具体的に遵守すべき事項)→(2)(4)(5) 参照。
○規制改革実施計画におけるオンライン診療に係るとりまとめ
U 実施事項 3.革新的サービスの社会実装・国内投資の拡大 (6)健康・医療・介護 (@)デジタルヘルスの推進→患者団体や研究者からは初診精神療法のオンライン診療の必要性が求められていること、英米等においては初診精神療法をオンライン診療で実施されていること、精神疾患に対するオンライン診療が対面診 療と同等の有用性を示すエビデンスが国内外において示されていること、当該指針は「オンライン診療の適切な実施に関する指 針」(平成30 年3月厚生労働省)と同様に、厚生労働省が公開の議論を経て策定する必要があるとの指摘があることなどを踏まえ、安全性・必要性・有効性の観点から、適切なオンライン精神療法の普及を推進するために、新たな指針を策定・公表する。 なお、その際、オンライン診療は対面診療と大差ない診療効果がある場合も存在し得ることから、良質かつ適切な精神医療の提供の確保に向け、初診・再診ともにオンライン精神療法がより活用される方向で検討する。

○本検討会における議論の経緯→●第5回:令和7年3月10日 ⇒岸本参考人からのヒアリングをもとに、情報通信機器を用いた精神療法の 在り方について議論 ●第8回:令和7年8月20日 ⇒情報通信機器を用いた精神療法の在り方について議論 ●第9回:令和7年9月8日 ⇒情報通信機器を用いた精神療法の在り方について議論 ●第10回:令和7年9月29日 ⇒長尾参考人、原田参考人からのヒアリングをもとに、情報通信機器を用いた 精神療法の在り方について議論 ●第11回:令和7年10月20日 ⇒これまでの議論を踏まえ、情報通信機器を用いた精神療法の方向性を議論
○情報通信機器を用いた診療について↓
・対応の方向性→5方向あり。・なお、情報通信機器を用いた診療のニーズがあることを踏まえ、今後、科学的知見の更なる収集 を行い、エビデンスを基に引き続き必要に応じて、情報通信機器を用いた精神療法に関する安全 性・有用性・必要性の検討を行っていくこととしてはどうか。また、情報通信機器を用いた精神療 法の提供状況を丁寧に把握し、事例の周知や情報通信機器を用いた精神療法の導入に資する資材の 作成等に取り組むこととしてはどうか。

○情報通信機器を用いた精神療法の適切な実施に関する指針の策定について↓
◆現状→3点あり。本検討会において令和7年中5回にわたり、情報通信機器を用いた精神療法の在り方等について 議論し、その方向性についてとりまとめを行った。
◆対応の方向性→新たな指針の策定にあたっては、現行の指針の内容をもとに、本検討会でとりまとめられた対応 の方向性の内容を追加・修正する。(主な記載は次ページ以降を参照)◆対応の方向性(1)→患者自身の希望を踏まえつつ、患者の状態に応じて対面診療が推奨される場合が あることも念頭に置く必要があることに加えて、オン ライン診療指針において、オンライン診療について、 「日頃より直接の対面診療を重ねるなど、医師−患者 間で信頼関係を築いておく必要がある」(同12ペー ジ)とされていることも踏まえると、オンライン精神 療法について、日常的に当該患者に対して対面診療を 実施している医師が、継続的・計画的に診療を行いな がら、対面診療と組み合わせつつ必要に応じて活用することが適切である。
◆対応の方向性(2)→・そのうで、医師不足 や有事になって急にはオンライン診療を活用することが 難しいという指摘もあることから、平時からオンライン 診療を活用できることが望ましく、オンライン再診精神 療法を適切に実施できる医療機関をしっかりと拡充して いくことが期待される。・ただし、 自らの医療機関において時間外や休日の対応が難しい場合 には、患者の居住する地域の医療提供体制を踏まえ、平時 から地域の精神科病院との十分な連携体制を確保すること により、当該精神科病院が時間外や休日の対応を担う場合 には、当該体制が確保されているものとみなす。・ただし、自らの医療機関において時間外や休日の対応が 難しい場合には、患者の居住する地域の医療提供体 制を踏まえ、平時から地域の精神科病院との十分な 連携体制を確保することにより、当該精神科病院が 時間外や休日の対応を担う場合には、当該体制が確 保されているものとみなす。
◆対応の方向性(3)→対面診療であっても初診精神療法については、 患者の背景情報が乏しく、かつ、十分な信頼関係が構築されていない状況下で、患者の全身の協調、微細な動作や言動等に注意を払いつつ精神症状等の評価を行い、必要に応じて身体疾患の除外や鑑別のために検査等も実施しながら、適切な診断や治療計画を組み立てることが求められる。したがって、十分な情報が得られず、信頼関係が前提とされない初診精神療法について、医療提供者および患者双方から不安の声があることに加え、臨床において情報通信機器を用いた初診精神療法(オンライン初診精神療法)を適切に実施できることを示す科学的知見も明らかではない現状において、情報通信機器を用いた再診精神療法(オンライン 再診精神療法)と同様に用いることは難しく、引き続きの科学的知見の集積が期待される。
◆対応の方向性(4)@→他方で、精神保健福祉センター、保健所及び市区町村が実 施する保健師等による訪問指導の対応件数が増加傾向である ことや行政が行うアウトリーチ支援から必要な方を医療につなげるための支援が重要である等といった精神保健福祉の現 状等を踏まえ、オンライン再診精神療法に十分な経験がある医師が診察を行うことを前提として、行政が対応を行っている未治療者、治療中断者又はひきこもりの者等に対して、診 察を担当する医療機関と訪問指導等を担当する行政との連携 体制が構築されており、診察時に患者の側に保健師等がいる状況であり、十分な情報収集や情報共有が可能であって、患 者自身の希望がある場合には、初診精神療法を活用し、継続 した治療につなげることが考えられる。
◆対応の方向性(4)➁→特に、オンライン初診精神療法については、当該診察を行う 医師が初めてオンライン初診精神療法を行う場合にはオンライ ン精神療法の技能を十分に理解していない可能性があることに 加えて、その後、継続した診療を行う観点からもオンライン再 診精神療法で必要となる技能を十分に有していることが当然必 要となることから、オンライン再診精神療法に十分な経験がある医師が行うことを前提とする必要がある。
◆対応の方向性(4)B→なお、オンライン初診精神療法につ いては、オンライン再診精神療法に十分な経験がある医師が診察を行うことを前提として、行政が対応 を行っている未治療者、治療中断者又はひきこもりの者等に対して、診察を担当する医療機関と訪問指 導等を担当する行政との連携体制が構築されており、 診察時に患者の側に保健師等がいる状況であり、十分な情報収集や情報共有が可能であって、患者自身の希望がある場合に行うこと。
◆対応の方向性(5)なお、本指針は、情報通信機器を用いた診療のニーズ があることを踏まえ、今後、厚生労働科学研究等により 科学的知見の更なる収集を行い、エビデンスを基に引き 続き必要に応じて、情報通信機器を用いた精神療法に関 する安全性・有用性・必要性の検討を行い、今後も必要 に応じて見直しを行う。

次回も続き「資料4 第8次医療計画の見直しについて」からです。

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