第204回労働政策審議会労働条件分科会(資料) [2025年12月01日(Mon)]
|
第204回労働政策審議会労働条件分科会(資料)(令和7年10月27日)
議題 労働基準関係法制について https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_65057.html ◎資料No.1 労働時間法制の具体的課題に関する検討の論点について ○本日ご議論いただきたい論点 ◆法定休日→法定休日を特定して与えることは、休日に関する予見可能性を高めることが考えられるが、 第35条(休日)に関する規定の保護法益の変化、特定や変更(振替)の手続きを含め、どう 考えるか。 ◆連続勤務規制→・現行の休日規制では、4週4休(変形週休制)のほか、36協定と休日労働の割増賃金の支払 によって、相当の日数連続して労働させることも可能である。精神障害の労災認定基準も踏まえ、長期間の連続勤務を防ぐ観点から、どのような措置を講ずべきか。 ・災害等の場合に限らず、特に必要な場合においては連続勤務を生じさせる休日労働を認める 仕組みを設けるべきか。また、そのような場合においても、他の健康確保措置も参考に、労働 者の健康を確保する観点から、どのような措置を講ずべきか。 ◆勤務間インターバル→勤務間インターバル(終業時刻から次の始業時刻の間に一定時間以上の休息時間を確保する 仕組み)については、労働時間等設定改善法の努力義務とされている。各企業において勤務間 インターバルを確保するための様々な取組が行われていることを踏まえ、勤務間インターバル 制度のより実効性ある導入促進のために、どのような措置を講ずべきか。 ◆つながらない権利→業務時間外の連絡に関し、労働者が業務時間外に安心して休める観点から、一部の国においていわゆる「つながらない権利」を法制化する例も見られるが、どう考えるか。 ◎資料No.2 労働時間法制の具体的課題について 1. 法定休日・連続勤務規制 ○法定休日について→・週休1日制の原則(第35条第1項)・変形週休制(第35条第2項) ○主な週休制の形態→主な週休制の形態をみると、「何らかの週休2日制」を採用している企業割合は90.9%(令和5年調査85.4%)と なっており、「完全週休2日制」を採用している企業割合は56.7%(同53.3%)となっている。 ○休日の特定について(現行法令・解釈等@➁)→労働基準法においては、使用者が休日を特定すべきことは規定されていないが、通達において、具体的に一定の日 を休日と定める方法を規定するよう指導することとされている。⇒・休日に関する法令上の規定 ・休日の特定に関する通達・解釈 ・休日の振替に関する通達・解釈等 ・就業規則の記載例(モデル就業規則) ○連続勤務の心理的負荷について→・平成23年に「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」において、精神障害の労災認定基準策定の検討を行った際に、 日本産業精神保健学会が平成22年に行った「ストレス評価に関する調査研究」においてストレス強度が中程度であるとされたことから、「2週間以上にわたって連続勤務を行った」ことを、心理的負荷の強度「中」の出来事として、認定基準の 「業務による心理的負荷評価表」に追加している。 ※1か月以上の連続勤務の場合や、連続勤務が連日深夜時間帯に及ぶ場合は「強」の具体例として明記 ・令和2年度ストレス評価に関する調査によると、「2週間以上にわたって連続勤務を行った」ことによるストレス強度は 5.63となっている(図1) 。(「1か月に120時間以上の時間外労働を行った」より点数が高い) ・また、令和6年度の労災の精神障害支給決定件数のうち、「2週間以上にわたって連続勤務を行った」ことを主たる出来事 として心理的負荷が「強」と判断された事案は36件(うち自殺7件)(図2)。 ○変形週休制における連続勤務の最長日数 ・4週4休の場合→制度上は48日連続勤務が可能。 ・2週2休の場合→制度上は24日連続勤務が可能 ・1週1休の場合→制度上は12日連続勤務が可能。 ○13日を超える連続勤務を規制した場合のイメージ→・〔労働基準法第35条において、13日を超える連続勤務を規制した場合〕 法定休日を一定の時期に集中させる場合であっても、少なくとも2週間に1度は法定休日が確保されるため、連続勤務日数の観点で は、1週1休(最大12日間の連続勤務が可能)と同程度の規制となる。 ・〔労働基準法第36条において、13日を超える連続勤務を規制した場合〕 36協定を締結して休日労働させる場合であっても、少なくとも2週間に1日の休日が確保される。 ○個人 連続勤務日数→最大何日間連続で勤務したか ○労働基準法における健康・福祉確保措置→一般労働者、企画業務型裁量労働制適用者、高度プロフェッショナル制度適用者について 参照。 ○労働基準関係法制研究会報告書 概要→2 労働からの解放に関する規制 (2)休日 (2)-1 定期的な休日の確保 (2)-2 法定休日の特定 参照。 2. 勤務間インターバル ○勤務間インターバル制度→労働時間等設定改善法(労働時間等の設定の改善に関する特別措置法)が改正され、勤務間インターバル制度を導入すること が、事業主の努力義務となっている。(施行日:平成31年4月1日) 注)「労働時間等設定改善法」は、事業主等に労働時間等の設定の改善に向けた自主的な努力を促すことで、労働者がその有する能力を有効に発揮することや、健 康で充実した生活を実現することを目指した法律。 ○勤務間インターバル制度の導入状況等→勤務間インターバルの導入状況、勤務間インターバル制度を導入している規模別企業割合、勤務間インターバル制度の導入予定はなく、検討もしていない理由別企業割合(令和6年) 参照。 ○勤務間インターバル制度に関する現行規定@→・労働時間等の設定の改善に関する特別措置法(平成4年法律第90号)(抄) (事業主等の責務)第二条 ・労働時間等設定改善指針(平成20年厚生労働省告示第108号)(抄) 2 事業主等が講ずべき労働時間等の設定の改善のための措置 (1) 事業主が講ずべき一般的な措置 ト 終業及び始業の時刻に関する措置 (ロ) 勤務間インターバル ・労働基準法(昭和22年法律第49号)(抄) 第四十一条の二 参照。 ○勤務間インターバル制度に関する現行規定A→一般の労働者、医師、自動車運転者に対する時間外労働規制、勤務間インターバルの比較 参照。 ○勤務間インターバル制度に関する実態調査概要↓ ・調査目的:勤務間インターバル制度の国内企業における導入状況や導入されている場合の制度内容等のほか、企業や 労働者の実態を把握すること。 ・対象者:・企業調査:厚生労働省が実施する「就労条件総合調査」(平成29年〜令和5年)で、勤務間インターバル 制度を導入していると回答した企業。 ・労働者調査:調査対象企業における正社員かつ勤務間インターバル制度が適用されている労働者を抽出単位とし、企業が系統抽出法により無作為に選定する。 ・調査機関:令和6年11月下旬〜令和6年12月下旬 ・その他あり ・・・・(略)・・・・・・ ○(企業)設定している勤務間インターバル時間数(産業別)→設定している勤務間インターバル時間数 ○(企業)設定している勤務間インターバル時間数(企業規模別)→設定している勤務間インターバル時間数 ○(企業)勤務間インターバル制度が適用される労働者の割合(産業別)→勤務間インターバル制度が適用される労働者の割合 ○(企業)勤務間インターバル制度が適用される労働者の割合(企業規模別)→勤務間インターバル制度が適用される労働者の割合 ○(企業)勤務間インターバル制度を適用していない労働者の範囲→勤務間インターバル制度を適用していない労働者の範囲 企業クロス集計 (MA) (注)調査対象企業のうち、勤務間インターバル制度を導入している(していた)と回答した企業で、 勤務間インターバル制度が適用される労働者の割合が100%未満と回答した事業所に限る。 ○(企業)勤務間インターバル時間を確保した場合の労働時間・割増賃金の取扱い (産業別)→勤務間インターバル時間を確保した場合の労働時間・割増賃金の取扱い ○(企業)勤務間インターバル時間を確保した場合の労働時間・割増賃金の取扱い (企業規模別)→勤務間インターバル時間を確保した場合の労働時間・割増賃金の取扱い ○(企業)勤務間インターバル時間を確保できなかった場合の代替措置→勤務間インターバル時間を確保できなかった場合の代替措置 ○(企業)勤務間インターバル制度を導入した効果(産業別)→勤務間インターバル制度を導入した効果 ○(企業)勤務間インターバル制度を導入した効果(企業規模別)→勤務間インターバル制度を導入した効果 ○(労働者)適用されている勤務間インターバル時間数(性別、年齢階級別)→適用されている勤務間インターバル時間 ○(労働者)適用されている勤務間インターバル時間数(職種別)→適用されている勤務間インターバル時間 ○(労働者)適切だと思う勤務間インターバル時間数(性別、年齢階級別)→適切だと思う勤務間インターバル時間数 ○(労働者)適切だと思う勤務間インターバル時間数(職種別)→適切だと思う勤務間インターバル時間数 ○(労働者)直近1か月において勤務間インターバル時間を確保できなかった回数× 直近1か月において勤務間インターバル時間を確保できなかった理由(クロス集計) → ○(労働者)適用されている勤務間インターバル時間数× 直近1か月において勤務間インターバル時間を確保できなかった回数(クロス集計) →参照。 ○(労働者)勤務間インターバル制度が適用された結果感じる効果 (性別、年齢階級別、子供の有無別、子供の年齢層別)(クロス集計) →参照。 ○(労働者)勤務間インターバル制度が適用された結果感じる効果 (配偶者の有無別、要介護者の有無別、職種別)(クロス集計) →参照。 ○(労働者)勤務間インターバル時間を確保するに当たって、 業務上困難に感じること(性別、年齢階級別)(クロス集計) →参照。 ○(労働者)勤務間インターバル時間を確保するに当たって、 業務上困難に感じること(職種別)(クロス集計) →参照。 ○(労働者)勤務間インターバル時間数×健康状態(クロス集計) →参照。 ○(労働者)適用されている勤務間インターバル時間数× 勤務間インターバル制度が適用された結果感じる効果(クロス集計) →参照。 ○勤務間インターバル制度導入事例@➁B→・有限会社奥州秋保温泉蘭亭(全従業員数:89 名(2024年3月現在))、日の出屋製菓産業株式会社(全従業員数:341名(2022年4月現在))、北陸コンピュータ・サービス株式会社(全従業員数:約600名(2019年12月現在))、ソフトバンク株式会社(全従業員数:約17,100名(2019年3月現在))、田辺三菱製薬株式会社(全従業員数:約4,000名(2019年9月現在)、住友林業株式会社(全従業員数:5,980名(2020年3月末時点)) 参照。 ○諸外国におけるインターバル制度→EU指令(1993年EU労働時間指令)、イギリス、ドイツ、フランス、アメリカ 参照。 ○勤務間インターバル(フランス)→原則・例外⇒勤務終了後、次の就労までに少なくとも11時間の休息をとる必要がある。18歳未満の場合、より長い時間が設定されており、16〜18歳は 12時間、16歳の場合は14時間を下回ることはできない。 その他あり。 適用除外⇒企業の上級幹部、経営幹部職員(幹部職員のうち、@労働時間編成上大きな独立性を持つような重要な責任を委ねられ、A自律性の高い意 思決定を行う権限を与えられており、B当該企業ないし事業場における報酬システムのなかで最も高い水準の報酬を得ている者。) 代償措置・罰則 その他あり。 参照。 ○勤務間インターバル(ドイツ)→原則・例外⇒1日の勤務終了後に少なくとも11時間の連続した休息時間(Ruhezeit)(勤務間インターバル)を付与しなければならない。 適用除外⇒管理的職員や医長、公勤務機関における部局長(Leiter)等、人事事項について決定権限を持つ幹部等。また、公勤務、航空、内水航行、道路輸送の労働者等も、その特殊な勤務形態から一部適用が除外されている。 代償措置・罰則 その他あり。 参照。 ○勤務間インターバル(イギリス@➁)→原則⇒労働者には24時間当たり連続11時間以上、7日間当たり連続24時間以上(または14日間当たり連続48時間以上)の休息を与える ことが使用者に義務付けられている。※18歳未満の若年労働者は最低12時間。 例外⇒労働協約または労使協約に基づき、夜間労働、1日・週当たりの休息時間、休憩 時間について修正もしくは適用を除外することができる(第23条)。※規制内容の修正や適用除外について、業務内容や職種等による制限は設けられていない。 罰則あり。 適用除外→@〜➃まで。 ○労働基準関係法制研究会報告書 概要→2 労働からの解放に関する規制 (3)勤務間インターバル→・ 勤務間インターバル時間として11時間を確保することを原則としつつ、制度の適用除外とする職種等の設定や、実際に11時間の 勤務間インターバル時間が確保できなかった場合の代替措置等について、多くの企業が導入できるよう、より柔軟な対応を法令や 各企業の労使で合意して決めるという考え方 ・ 勤務間インターバル時間は11時間よりも短い時間としつつ、柔軟な対応についてはより絞ったものとする考え方 ・ 規制の適用に経過措置を設け、全面的な施行までに一定の期間を設ける考え方 等が考えられる。 3. つながらない権利 ○つながらない権利→情報通信技術による常時アクセス可能性からの労働者の保護の文脈で論じられるのが、いわゆる「つながらない権利」の問 題である。諸外国ではフランスにおいて、2016年の労働法典改正により、法制化がなされている。 ○(企業)勤務時間外や休日の社内連絡に関するルール 令和5年 労働時間制度等に関するアンケート調査→「特段ルール等は整備しておらず、現場に任せている」が36.8%と最も多くなっている。一方、「勤務時間外や休日には、災害時等の緊急連絡を除いて連絡しない こととしている」が29.4%、「翌営業日に対応が必要など、急を要する業務に関する連絡のみ認めている」が27.1%等、勤務時間外や休日の社内連絡に関するルールを決めている企業もある。 ○(労働者)勤務時間外の連絡→「勤務時間外や休日に連絡はなかった」が56.1%と最も多い一方、「出社せず通信機器等で対応した」が23.4%、「出社してまたは取引等に出向いて対応した」が8.9%となっている。また、勤務時間外の社内連絡について、「できれば対応したくないが、やむを得ない」が8.2%、「対応したくない」が38.0%となっている。 ○クロス集計 勤務時間外の連絡への対応 令和5年 労働時間制度等に関するアンケート調査→・休日の業務連絡への対応状況別に時間外の業務連絡に対応したいかどうかについてクロス集計すると、「対応しなかった」「勤務時間外や休日に連絡はなかった」と回答する労働者のうち、時間外の業務連絡に「対応したくない」と回答する割合は、いずれも 65%を超えている。 一方で、「出社してまたは取引先等に出向いて対応した」「出社せずに通信機器等で対応した」と回答した労働者のうち、 時間外の業務連絡に「できれば対応したくないが、やむを得ない」と回答する者の割合はいずれも50%を超えている。 ○テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン(抜粋)→オ 長時間労働対策⇒テレワークについては、業務の効率化に伴い、時間外労働の削減につながるというメリットが期待される一方で、 ・ 労働者が使用者と離れた場所で勤務をするため相対的に使用者の管理の程度が弱くなる ・ 業務に関する指示や報告が時間帯にかかわらず行われやすくなり、労働者の仕事と生活の時間の区別が曖昧となり、労働者の生活 時間帯の確保に支障が生ずる といったおそれがあることに留意する必要がある。 このような点に鑑み長時間労働による健康障害防止を図ることや、労働者のワークライフバランスの確保に配慮することが求められ ている。 テレワークにおける長時間労働等を防ぐ手法としては、次のような手法が考えられる。 (ア)〜(ウ) 参照。 ○労働基準関係法制研究会報告書概要→2労働からの解放に関する規制(4)つながらない権利⇒勤務時間外に、どのような連絡までが許容でき、どのようなものは拒否することができることとするのか、業務方法や事業展開等 を含めた総合的な社内ルールを労使で検討していくことが必要となる。このような話し合いを促進していくための積極的な方策(ガ イドラインの策定等)を検討することが必要と考えられる。 ◎参考資料No.1 各側委員からの主な意見の整理 ○制度の現状等について各側委員からの主な意見(労働者側)(使用者側)などの整理。↓ ○<労働基準法における「労働者」>について ○<家事使用人>について ○<労働基準法における「事業」>について ○<労使コミュニケーションの在り方>について ○<時間外・休日労働の上限規制>について ○<労働時間等の情報開示>について ○<法定労働時間週44時間特例措置>について ○<テレワーク等の柔軟な働き方>について ○<管理監督者>について ○<休憩><休日(連続勤務規制)><休日(休日の特定)>について ○<勤務間インターバル>について ○<つながらない権利> ○<年次有給休暇(時季指定義務)><年次有給休暇(賃金の算定方法)> <年次有給休暇(時間単位年休)><年次有給休暇(その他)>について ○<割増賃金規制>について ○<副業・兼業>について ○<裁量労働制>について ○<その他>について 次回は新たに「労働基準法における「労働者」に関する研究会 第4回資料」からです。 |



