若い世代の描くライフデザインや出会いを考えるワーキンググループ(第4回) [2024年10月24日(Thu)]
若い世代の描くライフデザインや出会いを考えるワーキンググループ(第4回)(令和6年8月26日)
議事 ⑴ウェブアンケート調査結果(速報) ⑵議論のまとめ(中間報告(案)) https://www.cfa.go.jp/councils/lifedesign-wg/1841f10d ◎資料3. 第1回ワーキンググループでの委員からの御意見 〇ライフデザインについて→14意見あり。・中学生の頃からキャリア教育が進み、「自分のやりたいようにやっていいんだよ」 という教育を受けるが、その中で「結婚」は省かれがち。そこをどう教えていくかが 課題。・早い段階で、なるべく多くの選択肢に触れられる機会が重要。結婚や子育てに関して だけではなく、課題に対する取り組み方、人生を歩んでいく方法としての情報をいか に届けるかがすごく重要。 〇出会いや結婚について→15意見あり。・いつでも出会える、いつでも結婚はできると、今やりたいことを優先して、恋愛や結 婚を先延ばしにしてる傾向はあると思う。・お一人様でいいと思うかもしれないが、親の衰えが見えてきたとき、「人間、1人は さみしい」となるもの。 〇若者の価値観・情報について→13意見あり。・Z世代の価値観は正解がない、かつ、情報過多。 ・「みんな」より「わたし」を大事にする流れに変わってきている。一方で、「個人最適」より「全体最適」を考える価値観もある。・親になることへの不安があるため、多様な複数のロールモデルが必要。 ◎資料4. 第2回ワーキンググループでの委員からの御意見 〇ライフデザインについて→15意見あり。・自分がやりたいことや、どうやって生活していきたいかを具象化していくことが、 キャリアを考えるということだが、そもそもキャリアデザイン自体が、この国に馴染 んでいないのでは。そこにさらに結婚や出産を含めて考えることが難しい課題。・夫婦やパートナーシップが輝いていれば、みんなそこに向かいたいと思うものだが、 最近の調査では、パートナーシップ自体の満足度も下がり始め、それに合わせて結婚 意向も下がってきているという負の循環になっている。 〇ライフデザインを考えるタイミングについて→13意見あり。・ライフデザインは、学校など、何となくやり過ごせてしまう場面でそれを考えてもあ まり深刻には捉えてもらえないので、それがいかに重要かということが分かってもら えるタイミングでそういう機会があると非常にいいなと思う。・姉が子育てしている姿を見たり、おいっ子のおむつ交換をしたり、学生時代に不妊の 原因を調べる研究に携わっていたことが自分のターニングポイントになっている。そ れまでは、身近にこどもがいなかったため、正直、自分で育てられるか、こどもが好 きなのかも分からないと思っていた。周りの友人たちからも、身近にこどもがいない から分からないという意見を聞くことが本当に多い。 〇ライフデザイン事業の実施主体・情報発信について→13意見あり。・「自分ごと化」していくために、大学生がキャリア選択について考える際に、例えば、 キャリアアドバイザーが結婚・出産の観点をもっと入れていくよう促すとか、他にも 転職などの際に、結婚・出産というキーワードを入れて考えるようにした方がいいの ではないか。・教育機関として比較的アプローチしやすいのは、学校教育であれば大学。 ◎資料5.第3回ワーキンググループでの委員からの御意見 〇自治体の結婚支援・結婚相談所・マッチングアプリについて→18意見あり。・社会課題とその対症療法だけでなく、結婚件数が少ない背景をもっと深掘って、社会 をつくっていく必要があるのでは。・自分の中でこういう人に出会いたいという理想が描ききれてないので、AIに「あなた にとっていい人はこういう人だよ」と言ってもらうなど、理想の相手の解像度を上げ る手伝いをしてもらう機能というのは、とても必要なこと。・自治体の結婚支援センターは知名度がとても低く、調査結果では、知っている人が1 割に満たなかったという状況。また、こちらも男女比の差が大きい(男性が多い)ことが課題。そして、30代と40代の成婚事例を使われているが、20代の方に入会してもらいたいなら、20代の事例を使わないといけないのでは。 〇結婚支援の広報・周知について→13意見あり。・日本には、婚活することは恥ずかしいことという機運があり、これをを変えなければ いけないと思う。2022年に埼玉県が実施した調査では、自治体に取り組んでもらいた い結婚支援として一番多かったのが、結婚を応援する社会機運の醸成だった。結婚を 応援することがハラスメントになるというのは勘違いであり、結婚したい人も、した くない人も、共に応援されるのが多様な社会ではないか。 ◎資料6.こども若者★いけんぷらす 実施報告 ○テーマ→「結婚」「子育て」 したい? したくない? ○開催日時→ 対面:令和6年7月28日(日)10:30〜12:30 オンライン:令和6年7月29日(月)19:00〜21:00 ○開催概要→・ぷらすメンバー(高校生、大学生、社会人)28名。主なヒアリング内容。 ○Q1.将来結婚したり子育てしたいと思っているか。 高校生・高専生→17意見。• 結婚はしたいが、子育てに関しては「命を育てる」という意味になり、それを考えると自信がない(女性3)。 • 子育てはしたくない。自分の子供が学校でいじめられたりしたらどうしよう、と思ってしまう。結婚に特別ステータスを感じない。 人とは違う生き方がある、ということを見せていきたい(男性1)。 • 大学で出会いがなければ、最終手段としてマッチングアプリを使っても良いと思うが、ギャンブル的な要素がある。(男性3) ○Q1.将来結婚したり子育てしたいと思っているか。 大学生→17意見。• 結婚は家族が増えるメリットはあると思う。自分の周りは未婚ばかりだから、先に結婚したら疎外感は感じそう(女性3)。 • 転勤があるとパートナーやこどもの環境を変えてしまうので、転勤はしたくない(男性1)。単身赴任は不安、テレワークが多い就職先を考えたい(男性2)。 ○Q1.将来結婚したり子育てしたいと思っているか。社会人→16意見。• 大学に行くのはお金がかかるが、大卒は社会人にとっては、必須になってきていると考えている。大学の費用に関する支援 が行き届いていない中、軽率にこどもを産んでしまったら、大人になるまで育てられるのかという不安を感じる。(女性6) ○Q2.自分や周囲の人が、結婚しない、できない、しよう と思わないのは、何が要因だと思うか。高校生・高専生→17意見。• 都会に住んでいると地域でのコミュニケーションがないので、頼れる人がそばにいなくて不安に感じると思う。(女性4) ○Q2.自分や周囲の人が、結婚しない、できない、しよう と思わないのは、何が要因だと思うか。 大学生→10意見。• 自分の時間がなくなってしまうのが一番の要因だと思う。(女性7) ○Q2.自分や周囲の人が、結婚しない、できない、しよう と思わないのは、何が要因だと思うか。社会人→6意見。• 自分は、長い間、結婚を考えていなかったが、理由として時間や金銭的に自分のことで精一杯だったというのがある。また、 自分の家庭環境から、結婚生活や自分が母親になるイメージができない。自分のような(社会的養護の)家庭環境で も、一般的な家庭の親から話を聞いたり、こどもとどのように関わっているかを見る機会があれば、自分が結婚・子育てをす るイメージを持てたのではないかと考えている。(女性5) ○Q3.自治体による結婚支援の取組についてどう思うか。高校生・高専生→7意見。• 岡山県では、同窓会を開くと補助金を受けられると聞いた。同窓会で出会って結婚する人もいるので、地元での出会いは 安心感があっていいと思う。(女性1) ○Q3.自治体による結婚支援の取組についてどう思うか。大学生→11意見。• 自治体について検索するハードルは高いと思う。参加したら特典が付くくらいメリットがないと、結婚に積極的でない人には 特に刺さらないと思う。(女性5) ○Q3.自治体による結婚支援の取組についてどう思うか。社会人→11意見。• 愛知県では、ジブリパークで婚活イベントをやっていた。定員の5倍を超える応募があったと聞いている。また、自分はAIマッ チングを知らなかった。もっとこうした取組について、周知されるべきである(男性2)。 • マッチングアプリについては、結婚目的か恋愛目的かが人によって違うのが困ると思っている。また、マッチングアプリで出会っ たことを親などに理解してもらうのが困難ではないかと感じる(女性1)。 ○Q4.ライフプランニング支援についてどう思うか。高校生・高専生→6意見。• 授業で行う場合、考えたライフプランを皆の前で発表することになり、人に否定されることを嫌がって、型にはまったライフデザ インを描いてしまいそう。教師が生徒のライフデザインに色々言ったりすることにも、良いイメージがない。(男性1) ○Q4.ライフプランニング支援についてどう思うか。大学生→9意見。• 定期的に授業で行ってほしい。年齢や学校が変わる度に、考える機会が必要に思う。(女性6) ○Q4.ライフプランニング支援についてどう思うか。社会人→13意見。• コミュニケーション能力は、家庭環境が影響していると思う。一概に解決するものではないが、小学校の道徳の授業など小 さな年齢から教えていく方が良いと思う。(女性6) ○Q5.上記以外に、結婚の希望をかなえるために、国や自治体にやってほしいことは何か。高校生・高専生→7意見。• 最近児童手当が新しくなり所得制限撤廃などが出ているが、正直本当にやる気があるのかなと思う。児童手当は3人目 以降3万円では足りないし、本当にこどもを増やしたいなら、もっとお金を出すなど、大胆な取組が必要。国債を発行するな ど。国からの本気度を感じられない。 (男性4) ○Q5.上記以外に、結婚の希望をかなえるために、国や 自治体にやってほしいことは何か。大学生→10意見。• お互いの相性が事前に分かるように、価値観チェックシートを作ってほしい。常にここに行けばアドバイスがもらえる、という場 所や有資格者を、地域の身近なところに設置してほしい(女性3)。 • ライフプランニングの授業を大学のオンデマンドで実施して、必修科目にしてほしい(男性4)。 ○Q5.上記以外に、結婚の希望をかなえるために、国や 自治体にやってほしいことは何か。社会人→6意見。• ただ出会えばいいというわけではなく、人々が納得して結婚に踏み出せる社会を作っていく必要があると思っている。そのた めには、どんな支援がその地域にあるかや結婚・子育てにはどのくらいの費用がかかるものなのか、そのためにはどのくらいの世 帯年収があればいいかといった情報を、国が主体となって取りまとめたWEBサイトなどがあればいいと思っている。(女性5) ◎資料7.結婚・子育てに関する若い世代へのヒアリング実施一覧 ○開催日、ヒアリング先、 人数、 主な属性⇒9回のオンラインあり。 ○結婚・子育てに関する若い世代へのヒアリングコメント↓ ●若者の恋愛に対する意識→8意見。• 職場関係の出会いが多いが、最近はマッチングアプリで出会った人との結婚も増えてきたと思う。 • 恋愛の先に結婚があると思っている。 ●交際相手・結婚相手の選び方の傾向→6意見。• 女性は、相手の職業が自営業か企業か公務員なのか、「生活の安定」のために気にしているようだ。地方では、自営業はあまり好まれない印 象がある。 ●若者の結婚・子育てに対する意識→44意見。• 結婚を大前提として考えていない。「恋愛〜結婚〜子育て」を繋げて考えている人は少ないと思う。• 結婚の条件について男女で異なる。地方では、男性からは「相手との価値観や性格が合う・合わない」、女性からは「年齢・収入・職業」がよく 出てくる。 • 女性は、相手の職業が自営業か企業か公務員なのか、「生活の安定」のために気にしているようだ。地方では、自営業はあまり好まれない印 象がある。• 周りが結婚していなくて現実味を感じていなかった。社会人3〜4年目に周囲が結婚し始めるようになり、結婚を意識し始めた。 • 相手がいる人は結婚までスムーズにいくことが多いと思う。こどもをもつとなると、ハードルがある。• 正直、金銭面の不安や生きづらい社会と感じる中で、こどもを作って何がメリットになるかかわからない。 ●結婚の早期化→3意見。• 茨城など、地元にいる人は結婚が早い。高卒で就職し、収入があるので結婚も早いのではないか。 ●地域別の結婚観について→5意見。• 地元では結婚を機に長崎を離れ、福岡や熊本へ行ってしまうことが多い。九州の中でも、都市部に人が流れる傾向。 ●企業の福利厚生としての結婚支援→2意見。• マッチングアプリは女性は基本的に無料なので、福利厚生として割引があっても、あまりメリットを感じない。 ●マッチングアプリに対する印象・意識→11意見。• 上司や親戚にもアプリで出会ったことを公言して結婚した友人もいて、抵抗感がなくなってきたことを実感している。 ●行政の婚活サービスへの印象→11意見。• 一般人に届けるためには、なるべく寄り添う・身近さ・手軽さが大事と考える。(手続きの煩雑さがないという手軽感、寄り添ってくれ る身近さ等) ●ライフデザイン→10意見。• ライフプランを学ぶには、自分自身のことを理解し始めて将来について考え始める高校生くらいが、学びが多くて良いと思う。 ●ロールモデルや実例ケース→5意見。• 社内には女性社員も多く、ちょっとした不安でもすぐに先輩ママに聞けるのはとてもありがたいシステムだと思う。 ●若者への広報・啓発→12意見。• 政策となると大事なことではあるが、若者には関わりにくい。気軽にわかりやすくポップな形で情報が知れると良い。 • 「国」と聞くと、遠くて手の届かないところにあるイメージが若者にはある。こども家庭庁のアカウントから、人間味を感じられる発信であれ ば、目にする人が多くなるのではないか。 ●職場で求めること/不安なこと→3意見。• 教職員の仕事は拘束時間が長いため、家庭をもつことをイメージできず、結婚することを躊躇してしまう。 ●その他、行政に求めること→9意見。• 「結婚・出産は喜ばしいこと、周囲も嬉しく感じる、こども達もきっと喜んでくれるよ」と言ってもらったことがある。周囲が祝福・応援してく ていることを聞くと、結婚やこどもを持つことに前向きになれると思う。 • こどもの人数ではなく、産まれた時点で誰でも等しく支援や手当があると良い。 次回は新たに「こどもの性的搾取等に係る対策に関する関係府省連絡会議(第16回)」からです。 |