若い世代の描くライフデザインや出会いを考えるワーキンググループ(第4回) [2024年10月23日(Wed)]
若い世代の描くライフデザインや出会いを考えるワーキンググループ(第4回)(令和6年8月26日)
議事 ⑴ウェブアンケート調査結果(速報) ⑵議論のまとめ(中間報告(案)) https://www.cfa.go.jp/councils/lifedesign-wg/1841f10d ◎資料1. ウェブアンケート調査結果(速報) ○調査概要→Web調査、 全国15〜39歳の未婚/既婚の男女一般生活者、全77問(スクリーニング 10問 / 本調査 67問)、調査時期 2024年7月8日〜7月17日。 ○本調査回収割付数→合計:20,000ss(未婚者18,000ss/既婚者2,000ss) ・ss:投稿された回答 2.出会い・結婚に対する障壁となっている課題↓ 【1】結婚等に対する若い世代の意識について @未婚者は「結婚・子どもを持つことは自然なこと/重要」と既婚者より思っていない。 A 未婚者のうち、結婚したい(または わからない等)と考えているのは80%、 結婚したくないと思っている計は20%。 B 結婚も視野に入れた相手を見つける行動をしている未婚者は17%。 行動していない人の約半数が「した方がいいのはわかっている」と回答し、4割は行動する 必要性を感じていない。 C 理想の結婚年齢について、未婚者の45%が25-29歳、30%が30-34歳と回答。 D 既婚者の出会いのきっかけはマッチングアプリが最も多く25%、 次いで、職場や仕事関係・アルバイト先が20%、学校が10%と続く。 E 既婚者の結婚を決めた理由は、「年齢的にこのタイミング」が44.4%で最も高く、 次いで、「これ以上の相手は今後見つからない」が41.3%。 F 結婚意向がある人は、6割が結婚に対して周囲から影響を受けている。 結婚・子どもに憧れを抱くのは「街中で家族連れをみた時」などが挙がっている。 G 将来の不安について、未婚者は「自分の収入だけで生活」に約半数が不安を抱え、 「仕事を始める・続けていくこと」「一人で生きていくこと」への不安も抱えている。 【2】若者が結婚しない理由について @ 未婚者は「結婚すると、夢が無くなる」と考える者の方が若干多く、既婚者は「結婚すると、 夢が広がる」と考える方が多い。 A 未婚者は、出会いがない、結婚しているイメージができない、自由を失いたくない等を結婚 のハードルと感じている。 B 未婚者の2割が結婚したくないと思っており、 理由は「メリットを感じない」が26%で最も多く、次いで「ひとりで生活したい」が17%、 「人と関わりたくない」、「自分に時間を使いたい」が14%。 C 未婚者の約3割が恋愛経験がなく、未婚者の約6割は「恋愛や結婚は面倒だ」 「恋愛よりも趣味や仕事を優先したい」と思っており、 7割は「他のことを優先してまで結婚・恋愛をしたくない」と思っている。 D 行動する必要がないと思う理由として、 学生は「まだ若い」と思っており、社会人は「そこまでして出会いたいと思わない」、 また、共通して「自然といい人は現れる」と思っている。 E 結婚意向がある未婚者の結婚へのハードルとして最も多いのは「出会いの場がない」 次いで「恋愛の仕方がわからない」「イメージができない」「経済力がない」などが挙がる。 F 結婚に踏み出さないのは、結婚へのメリットを感じられておらず、 「面倒くさい」「自分を優先したい」「自信のなさ」といった3大理由が背景にある。 特に社会人は人との関わりを避ける傾向で、自分以外へのお金や時間の投資に躊躇。 【3】ライフデザインや出会いに関する若い世代の認識について @ 未婚者の7割がライフデザインは受けたことがない。 高校生・大学生は4-5割が学校の授業などでライフデザインを学んでいる。 A 未婚者の7割がライフデザインは受けたことがない。 学んだ経験がある人では、理想の結婚年齢を「25歳から29歳」と回答する割合が高くなる傾向。 B ライフデザインで学んだことがある内容は、既婚者で「マネープラン」が43%が最も高く、 次いで「キャリアプラン」、「妊娠・出産」、「コミュニケーションの方法」が続く。 学生では「キャリアプラン」が最も学ばれている傾向。 Cライフデザインを学んだ人は学んでない人と比べて、結婚・恋愛意向が高い傾向があることに加え、 理想の結婚年齢を「25歳から29歳」と回答する割合が高くなり、自分自身への満足度も高い。 D 今後のライフプランを考える上で知りたい情報は、全体では「マネープラン」が最も高く、 未婚者は「コミュニケーションの方法」、「結婚・結婚生活に関する情報」、 「結婚の仕方」、「出会う方法」が既婚者よりも高い傾向。 E 自治体の結婚支援に関する活動認知は未婚者では35%。 利用意向は約3割で、具体的には 「安心安全なマッチングアプリ」など。 F 未婚者は既婚者に比べて、ネガティブ思考・自己肯定感が低い傾向。 また親離れなど親との関係性と結婚の有無も影響していることが推察できる。 G 理想の暮らしについて、未婚者は既婚者よりも「好きなコト・趣味に熱中する暮らし」、 「好きなコトを仕事にする暮らし」が高い傾向。 H お金に対する考え方について、未婚者は「趣味や欲しいものにはお金を惜しまない」が 既婚者よりも高く、「貯蓄や資産運用」「大切な人に使うことに満足」は低い傾向。 I 普段の情報源は、未婚者はXが62%で最も多く、次いでテレビ、インターネット動画、 既婚者ではテレビが68%で最も多く、次いでInstagram、インターネット動画。 ○Appendix:使用調査票 ・スクリーニング調査票→Q1〜Q10まで。 ・本調査票→Q1〜Q67まで。 ◎資料2.若い世代の描くライフデザインや出会いを考えるワーキンググループ 議論のまとめ(中間報告(案)) 1.若い世代のライフデザインや出会いを考える背景→○ 2023 年の出生数は 72 万 7,277 人(概数)、一人の女性が一生の間に出産するこど もの数に相当する合計特殊出生率は 1.20 (概数)と、いずれも過去最低を更新した。○ 2023 年の婚姻件数は 47 万 4,717 組(概数)と、過去最低を更新し、1970 年と比べて約5割減少(初婚同士の婚姻件数で見れば約6割減少)、婚姻 件数の減少や未婚割合の上昇といった、いわゆる「未婚化」の進行が深刻化する少子化の大きな要因となっている。○ 45 歳から 54 歳までの男女で一度も結婚したことがない人の割合を見ると、1990 年までは男女とも約 20 人に1人に満たなかったが、その後の上昇傾向で、2020 年では男性で4人に1人以上、女性で6人に1人以上となっている。1990 年以降男女ともに顕著に未婚割合が上昇し現在は、かつてのような結婚することが当たり前の社会ではなくなっている。○ 若者の未婚化に対する対策を講じるに当たっては、若者の結婚意思は大きく変化 していないにもかかわらず、どうしてこれほど結婚の希望が実現していない社会に なっているのかを考えることが必要である。 2.ワーキンググループ及び「議論のまとめ(中間報告)」の位置付け→少子化対策は、若い世代の 意見に真摯に耳を傾け、その視点に立って、若い世代が、自らの主体的な選択により、 結婚し、こどもを産み、育てたいと望んだ場合に、それぞれの希望に応じて社会全体で若い世代を支えていくことが基本である。 3.若い世代のライフデザインや出会いをめぐる現状→○結婚に向けて動き始める時期によっては、なかなか出会いに恵まれないと感じ、思いがけず悩むことにな ってしまう可能性も考えられる。○結婚したいと思っているが交際相手がいない未婚者で、結婚も視野 に入れた相手を見つけるために「全く行動をしていない/あまり行動していない」 者の割合は、男女とも8割を超え、そのうちの約5割が「(行動)したほうがいいの はわかっているが、まだしていない」とし、約4割が「(行動)する必要を感じていない」としている。○既婚者の約6割にマッチングアプリの利用経験があり、直近5年間で結 婚した人の約3割がマッチングアプリをきっかけに出会った相手と結婚している。 4.若い世代の現状認識や価値観に関する主な意見等→○ 結婚、妊娠・出産、子育てが当たり前のものと考えなくなっている現在の社会にお いて、そもそも結婚、妊娠・出産、子育てという言葉に対するイメージや価値観が今 と昔で果たして同じなのかという点を考えることが重要である。○ 長引く経済不況、感染症、紛争や戦争の勃発など、変化が大きく予測できない日々 が常態化し、社会的に正解とされる生き方が消失した一方で、多すぎるほどの情報 や繋がりを通して実に多様な選択肢を知る中で、今の若い世代は、「他人や社会にと っての正解」よりも「自分自身が納得できているか(自分なりの納得解)」を大切にする傾向がある。 (1)恋愛・出会いについて→○ 若いうちほど、いつでも出会える、まだ結婚を考えるには早いといった思いが働き、恋愛や結婚よりも、別のやりたいことを優先しがちで、30 代に差し掛かる辺りから、周囲の友人等の結婚などを契機に、出会いや結婚を意識し始める人が増える という傾向が見られる。○ また、今の若い世代は、恋愛や結婚の理想像として、誰かに幸せにしてもらうとい う関係性よりも、一緒に幸せになるという関係性を好む傾向が見られ、互いが自立 し、結婚後も働く・家事は分担するといった物理的な面はもちろん、精神的にも支 え合える関係性を求める人も多いといった意見があった。 (2)結婚について→○ 今の若い世代は、 「結婚して家庭を持つのが当たり前」といった考え方に縛られず、 結婚やこどもをもつことは、自分にとっての幸せを実現する手段の一つにすぎず、 本人が希望する場合に選択するものと考えている人も多い。 (3)妊娠・出産、子育てについて→○ 今の若い世代は、核家族化や地域コミュニティの希薄化の影響で、乳幼児の世話を したり触れ合ったりした機会がないまま大人になった人も少なくない。○乳幼児の世話をした経験や、妊孕力に 関する知識を得たとき、ライフプランについて考える授業を受けたときなどは、き っかけになりうる。 (4)経済的状況等について→○今の若い世代では、子育て期も夫婦ともに仕事を辞めずに働き続けることを理想の夫婦像と考えている 人が増えてきている。○20 代 前半の新卒男女が就職を機に地方から都市部へ大量に流出する現象が見られる。特 に 20 代の女性が多く都市部に流出している地方においては、地元に残る若い男性ほ ど「適当な相手にまだめぐり会わない」と感じている可能性がある。 ○ 全国平均以上の合計特殊出生率であっても、出生数の減少が全国平均以上に進んでいる地方もあり、地方における少子化の実態を捉えるに当たっては、このような 就職期における 20 代前半の男女(とりわけ女性)を中心とした人流の状況について 考慮することも重要である。 5.今後の取組に関する主な意見等 ↓ (1)ライフデザイン支援について→○ ライフデザイン支援は、自分自身の人生の選択肢として、学ぶことや働くことと併 せて、結婚やこどもをもつことについて考える機会とその際に参考となる知識やロールモデルを提供し、自分が人生に何を望み、この先どういったことがハードルに なるのかということに気づく機会をもたらすもの。また、結婚、妊娠・出産、 子育てを望む方々の希望を実現する社会を目指していく上でも、重要な取組である。○交流や体験を通して、自分の目で見たり、直接話を聞いたりす ることで得られる一次情報が貴重であると感じており、そうした機会を必要として いる人もいる。○ライフデ ザインを考える上では、将来の選択に関わる事実の知識と、実際に体験して得られ る実感の両方が重要である。若い世代のライフデザイン支援に向け、近い世代の様々なロールモデルとの出会いを通じて、様々なケースを体験したり、学ぶことができる機会を提供していくことが重要。 ○ 将来のことに関する知識としては、結婚年齢に関するデータ、プレコンセプション ケア(男女ともに性や妊娠・出産に関する正しい知識を身に付け、健康管理を行うよう促すこと)に関すること、結婚や子育てに関する行政や民間のサービスの存在などについても、価値観の押し付けにならないことに留意しながら、誤解に基づく ライフデザイン設計とならないように、伝えることが大切である。○全ての年代に共通の一つのコンテンツを提供す るのではなく、それぞれの年代に応じて、必要な内容を適切な方法で提供すること が重要。○ 学校との連携については、結婚やこどもに関する人生の選択を自分事としてまだ 感じていない人も学校の授業を通して自然に参加できるという観点で重要である。 ○学校の授業だけではない、多様な機会の提供も重要。○地域において、こどもや子育て世 代を支えてくれる存在、応援してくれる存在といったポジティブな働きかけをして くれる存在を増やしていくことも重要。 ○ ライフデザイン支援は、就学時や就職活動時、さらには社会人になってからも、若 手の時期、転職の時、婚活中、結婚前後、新婚期といったステータスを捉えて実施し ていくことが重要。○結婚やこどもに関する人生の選択を自分事としてまだ感じられていない人を始め、 いかに幅広い層に参加してもらうかという点で課題があり、ライフデザイン支援の 裾野を広げていく上では、学校、地方公共団体、企業での取組が重要である。○ライフデザイン支援の成果の捉え方や、それに見合う成果指標の在り方、取組の有効性を示すデータについては、国から積極的に発信・提供することが重要で ある。○従業員の満足度やエンゲージメントの向上に関するメリットや 人材獲得上のメリットといった、ライフデザイン支援を導入する経営上のメリット をより明確な形で発信し、企業側の理解を促す取組が必要。 ○ ライフデザインを考える際には、結婚することやこどもをもつことを当たり前と考えなくていいこと、正解はないことや、結婚しないことやこどもをもたないこと など、人によって色々な選択があって良いし、途中で何度でも変えても良いという ことをあらかじめ伝えることが重要である。○ライフデザイン支援は、結婚やこどもをもつことを強要する機会ではないことが大前提、結婚やこどもを希望していない人にとっても、自分の生き方を考える上でのヒントが得られる機会になることが望ましい。 ○ また、ライフデザインを考える機会を通して、結婚やこどもをもつことに対する意欲が高まったときに、利用できるサポートや支援策など、実現に向けてもう一歩踏み出すのに役立つ情報をあわせて入手できることが重要。 ○ ライフデザイン支援の取組による成果は、5年後 10 年後といった時間軸で捉える必要がある。一度ですぐに効果を発揮するというものではなく、長期的に継続して取り組むことが必要なものである。 (2)マッチングアプリ・結婚相談所について→○AI 等による性格診断や相性診 断といった機能・サービスは、今の若い世代にとって、出会いや結婚を考えている 際に相手に求めていることについて解像度を上げる一助となるものであるとともに、 その後のマッチングの効率化や、引き合わせ相手とのコミュニケーションでの不安 軽減につながるといった点でメリットがある。利用者が安心して安全に利用できる よう、第三者認証の仕組みや安全な利用方法等に関して、引き続き周知啓発を図っ ていくことが重要である。そうしたサポートスキルの向上に官民協力して取り組んだり、AI 等も活用しながら支援していくことができれば、仲人役のサポート スキルの向上、個人差の軽減等につながるのではないか。○利用者層向けに 成婚事例や安全面での対策を PR する取組と併せて、こうしたサービスを利用したこ とがない世代の方に対する情報発信 ・周知啓発を行い、「今どきの出会いや結婚」の 形について社会全体の理解を醸成することも重要である。 (3)行政が提供する出会い・結婚支援について→○そうした課題へアプローチする手段の一つとして、行政による出会い・結婚支援は重要である。一方で、行政が出会いや結婚について支援を行うことについては、丁寧に伝える努力を欠かしてはならない。 ○ 行政が提供する出会い・結婚支援サービスの課題は、その認知度の低さである。○地方では 20 代を中心に女性が首都圏に流出して人口性比に偏りが生じるケ ースが見られる中で、地元に閉じた支援の枠組みでは、マッチングが難しい面があ る。○年代ごとの困りごとやニーズ等の違いを細分化して捉えながら、使い勝 手の良い多様なサービスや支援を届けることが重要である。 ○優良事例を支援フェーズごとに評価・分析しながらその横展開に取り組むこと が必要で、マッチングシステムの都道府県間の連携方策の検討を進 めていくこと等も進めることが必要でサービス向上のために官民の連携協力も更に進めていくことが必要。○結婚やこどもに 関する選択や価値観に関わらず等しく応援される社会を実現するという観点では、 結婚やこどもを望んでいる人への配慮という点で、周囲が適切な助言やケアを行う ことに対して寛容な社会的気運を醸成していくことも重要である。 (4)若い世代による情報発信等について→○いかに自分に必要な情報だけを効率的に入手するかということへの意識が強く、自分には興味・関心がない(必要と感じていない)情報には注意を払 わないというようなことも珍しくない。 ○受動的な若者の場合、情報に 対するアプローチが、SNS で自動的に流れてくるオススメ情報を流し見るだけにな っていたり、そうした情報が情報の全てだと考えていたり。インターネット上では、結婚、妊娠・出産、子育てに関するポジティブな意見は発 信されにくい。○情報収集の手段がインターネットに偏っている人ほど、結婚やこどもをも つことに対してネガティブなイメージを抱きやすいのではないかといった意見があ った。○ 結婚、妊娠・出産や子育てに関する情報発信については、若い世代自身の意見 ・ア イデアや協力を活かして、若い世代に伝わる方法で行う必要がある。旧来型の特定 のメディア媒体で一方的に発信する形よりも、SNS での発信や広告に加えて、友達同 士の口コミなど、様々な情報流通経路を通して多面的に情報が届くようにすること が効果的である。 ○結婚、妊娠・出産、子育てに関する情報を必要としているときに、欲しい情報をタイムリーに目にすることができ、 本人の不安の軽減や行動の後押しにつながるといった意見があった。 6.まとめ↓ ○ これまでのワーキンググループでは、若い世代を取り巻くライフデザインや出会い をめぐる現状認識等を踏まえ、若い世代の描く結婚、妊娠・出産、子育てに関する希 望を実現する上で今後の取組の在り方に関して、主に以下の意見等があった。 ↓ ・ 今の若い世代は、価値観や選択肢が多様化し「正解がない」社会を生きていく上で、一つ一つの人生の選択について「自分なりの納得解」を持つことを重視し、結婚、妊娠・出産、子育てといった選択についても、自分事として考えるきっかけと多様なロールモデルを必要としている中で、ライフデザイン支援の重要性が高まっており、学校、地方公共団体、企業での取組を通じて、ライフデザイン支援の裾野 を広げていくことが重要であること。 ・ ライフデザイン支援では、将来の選択に関わる事実の知識と、実際に体験して得 られる実感の両方が重要であること。また、地域性も考慮する必要があること。 ・ ライフデザイン支援は、全ての年代に共通の一つのコンテンツを提供するのでは なく、それぞれの年代に応じて、必要な内容を適切な方法で提供することが重要であること。 ・ マッチングアプリや結婚相談所、行政の支援サービスといった出会いの手段が多 様化する中で、年代ごとの困りごとやニーズ等の違いを踏まえた上で、それぞれの 手段の持つ強みを生かしながら、安全に安心して利用できる、使い勝手の良いサービスや支援を届けることが重要であること。サービス向上のために官民の連携協力 も更に進めていくことが必要であること。 ・ マッチングアプリについては、利用者が安心して安全に利用できるよう、第三者 認証の仕組みや安全な利用方法等に関して、周知啓発を図っていくことが重要であ ること。 ・ 行政による出会い・結婚支援は重要であること。一方で、その認知度の低さが課 題であり、若者の認知度が低く、20 代の利用者が少ない点を改善する必要がある こと。また、取組の意図や基本姿勢を丁寧に伝える努力を欠かしてはならないこと。 ・ 地域の結婚支援の効果を高めるため、国が支援フェーズごと効果検証の枠組みを 構築し、優良事例の横展開に取り組む必要があること。また、マッチングシステム の都道府県間の連携方策の検討を進めていくこと等も進める必要があること。 ・ 結婚を希望する若者は、出会いや結婚を応援する社会的気運を重視しており、特に、結婚やこどもを望んでいる人に対して周囲が適切な助言やケアを行うことに対して寛容な社会的気運の醸成を必要としているということ。 ・ 結婚、妊娠・出産や子育てに関する情報発信については、若い世代自身の意見 ・アイデアや協力を生かして、公的機関が発信する情報を敬遠しがちな若い世代にも 伝わる方法で取り組む必要があること。また、旧来型の特定のメディア媒体で一方 的に発信する形よりも、SNS での発信や広告、友達同士の口コミなど、様々な情報 流通経路を用いた多面的な発信手法を講じることが重要であること。 ○ こども家庭庁を始めとする関係府省庁等において、以上で示された若い世代の認識 や意見等を勘案した具体的方策の検討が速やかに行われることを期待する。 その上で、本 「議論のまとめ(中間報告)」は、令和6年8月までの議論を基に取り まとめたものであるが、ワーキンググループは、9月以降も引き続き開催し、更に議 論を深めていくこととする。 ○(別紙)参考資料集↓ ・若い世代の描くライフデザインや出会いを考えるワーキンググループの 開催について 令和6年 7 月 1 6 日 内閣府特命担当大臣(こども政策 少子化対策 若者活躍 男女 共同参画、孤独・孤立対策)決定 1.趣旨 「こども大綱」(令和5年 12 月 22 日閣議決定)において、結婚、妊娠・出産、子育ては個人の自由な意思決定に基づくものであって、多様な価値観・考え方を尊重することを大前提としている。その上で、若い世代の意見に真摯に耳を傾け、その視点に立って、若い世代が、自らの主体的な選択により、結婚し、こどもを産み、育てたいと望んだ場合に、 それぞれの希望に応じて社会全体で若い世代を支えていくことが少子化対策の基本であるとしている。 こうした中、若い世代の描くライフデザインや出会いを考えるに当たって、関係者からの意見を聴取し、各種の課題等について検討するため、内閣府特命担当大臣(こども政策 少子化対策 若者活躍 男女共同参画、孤独・孤立対策)(以下「大臣」という。)のもと「若 い世代の描くライフデザインや出会いを考えるワーキンググループ」(以下「ワーキング グループ」という。)を開催する。 2.構成等 3.運営→こども家庭庁長官官房少子化対策室が行う。 4.その他→ 前各項に定めるもののほか、ワーキンググループの運営に関する事項その他必要な事項 は、座長が定める。 ・(参考2)ワーキンググループ構成員→12名。 ・(参考3)ワーキンググループ開催実績→第1回(令和6年7月 19 日)主な議題:結婚に関する現状と課題について、Z世代の価値観等について〜第4回(令和6年8月 26 日) 主な議題:「議論のまとめ(中間報告(案))」について 次回も続き「資料3. 第1回ワーキンググループでの委員からの御意見」からです。 |