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第18回アレルギー疾患対策推進協議会資料 [2024年10月18日(Fri)]
第18回アレルギー疾患対策推進協議会資料(令和6年8月21日)
議事 3令和6年度のアレルギー疾患対策について 4 免疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略の中間評価について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_42484.html
◎参考資料5 免疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略
免疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略 〜「見える化」による安心社会の醸成〜
1.はじめに
我が国において、乳幼児から高齢者まで国民の約2人に1人が何らかのアレルギー疾患を有して いると言われている。そうした中、平成 26 年6月に「アレルギー疾患対策基本法」(平成 26 年法律 第 98 号。以下「法」)が公布され、法に基づき、平成 29 年3月に「アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針」(平成 29 年厚生労働省告示第 76 号。以下、「基本指針」)が公布された。基本指針においては、医療の質の均てん化に向けた医療提供体制の整備に関しての取り組みに加え、アレルギー疾患に関する調査及び研究に関する事項を明記しており、今後の取り組みの方針として、基本指針第四(1)において、『諸問題の解決に向け、疫学研究、基礎研究、治療開発(橋渡し研究の活性化を含む。)及び臨床研究の長期的かつ戦略的な推進が必要である。』と示された。 そこで、今後の方向性と具体的な研究事項を明示する免疫アレルギー疾患の研究戦略の策定に向けた予備検討を行うため、平成 29 年度に厚生労働科学特別研究事業「アレルギー疾患対策 に関する研究基盤の構築」が採択され、関係する学会(日本アレルギー学会、日本小児アレルギー学会、日本皮膚科学会、日本眼科学会、日本呼吸器学会、日本耳鼻咽喉科学会、日本免疫学会) の協力を得て、平成 30 年3月に研究戦略の策定に向けた研究班報告書を取りまとめた。 平成 30 年7月より、「免疫アレルギー疾患研究戦略検討会」を開催し、この研究班報告書等を参考にして、免疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略(以下、「10 か年戦略」)について 3 回にわ たり検討を重ねた。当検討会では、「免疫アレルギー疾患領域における研究の現状を正確に把握し、疫学調査、基礎病態解明、治療開発、臨床研究等を長期的かつ戦略的に推進すること」を目的として、「先制的医療等を目指す免疫アレルギーの本態解明に関する基盤研究」、「免疫アレルギー研究の効果的な推進と社会の構築に関する横断研究」、「ライフステージ等免疫アレルギー疾患の特性に注目した重点研究」の3つの戦略に整理し、検討会報告書として取りまとめた。 本検討会報告書を踏まえ、我が国全体で進める免疫アレルギー研究の今後のあるべき方向性と具体的な研究事項を明らかにし、免疫アレルギー対策の基礎となる研究の推進を一層加速させるために、10 か年戦略を策定し、これを推進することとする。

2.戦略の目指すべきビジョン→産学官民の連携と患者の参画に基づいて、免疫アレルギー疾患に対して「発症予防・重症化予防による QOL 改善」と「防ぎ得る死の根絶」のために、「疾患活動性 3)や生活満足度の見える化」 や「病態の「見える化」に基づく層別化医療及び予防的・先制的医療の実現」を通じて、ライフステ ージに応じて、安心して生活できる社会を構築する。

3.ビジョンの実現に必要とされる3つの戦略と目標
戦略1
: 本態解明 (先制的医療等を目指す免疫アレルギーの本態解明に関する基盤研究) 戦略2:社会の構築 (免疫アレルギー研究の効果的な推進と社会の構築に関する横断研究) 戦略3: 疾患特性 (ライフステージ等免疫アレルギー疾患の特性に注目した重点研究)
上記の3つの戦略を進める上で、次の目標をそれぞれ設定する。
目標1:
「革新的な医療技術に基づく層別化医療及び予防的・先制的医療」の実現に向けて、 基盤となる基礎研究・疫学研究・臨床研究を推進することで、免疫アレルギー疾患の根源的な 本態解明を目指す。
目標2: 国民一人一人の貢献を重要視し、国内外の産学官民のあらゆる力を結集して国際的な研究開発を進められる仕組み作りを行い、かつ患者を含む国民が参画する研究成果の社会へ の効果的な還元を目指す。
目標3: ライフステージ等の疾患特性に応じた医療の最適化や、一部の重症免疫アレルギー疾患における「防ぎ得る死」をゼロにするために、各疾患の特性に基づく予防法や治療法を、広く社会に普及させることを目指す。

4.3つの戦略に対しての具体的研究事項
戦略1: 本態解明
(先制的医療等を目指す免疫アレルギーの本態解明に関する基盤研究) (1) 免疫アレルギー疾患の多様性の理解と層別化に資する基盤研究
(2) 将来の予防的・先制的医療の実用化を目指す研究開発
(3) 免疫アレルギー疾患における宿主因子と外的因子の関係に着目した基盤研究
(4) 臓器連関/異分野融合に関する免疫アレルギー研究開発
戦略2: 社会の構築(免疫アレルギー研究の効果的な推進と社会の構築に関する横断研究) (1) 患者・市民参画による双方向性の免疫アレルギー研究の推進に関する研究
(2) 免疫アレルギー研究におけるアンメットメディカルニーズ等の調査研究開発
(3) 免疫アレルギー研究に係る臨床研究基盤構築に関する開発研究
(4) 免疫アレルギー研究における国際連携, 人材育成に関する基盤構築研究
戦略3: 疾患特性 (ライフステージ等免疫アレルギー疾患の特性に注目した重点研究) (1) 母子関連を含めた小児および移行期の免疫アレルギー疾患研究
(2) 高齢者を含めた成人発症免疫アレルギー疾患研究
(3) 重症・難治性・治療抵抗性の免疫アレルギー疾患研究
(4) 希少疾患と関連する免疫アレルギー疾患研究

5.研究の評価体制→今回策定した 10 か年戦略における各研究で得られた成果を臨床現場に届けるには、一定の期間が必要となる。各研究項目において、10 年という長期間の中で常に目標設定を明確に行い、その進捗状況や、国内外の免疫アレルギー研究の全体像や、患者をはじめとする国民のニーズ等を 正確に継続的に把握し、10 か年戦略の中間評価と見直しを行う。


◎参考資料6 免疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略 2030〜「見える化」による安心社会の醸成〜
○免疫アレルギー疾患の未来へ向けた研究戦略
■厚生労働省における免疫アレルギー疾患対策の主な歩み↓

「アレルギー疾患対策基本法」成立(2014 年)
「免疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略」(2019 年)
○研究 10 か年戦略のビジョンと位置づけ
○2030 年までに目指す3つのゴールと戦略
・戦略1 本態解明
 先制的医療等を目指す免疫アレルギーの本態解明に関する基盤研究
「革新的な医療技術に基づく層別化医療および予防的・先制的医療」の実現に向けて、
基盤となる基礎研究・疫学研究・臨床研究を推進することで、免疫アレルギー疾患 の根源的な本態解明を目指す。
・戦略2 社会の構築 免疫アレルギー研究の効果的な推進と社会の構築に関する横断研究
国民一人一人の貢献を重要視し、国内外の産学官民のあらゆる力を結集して国際的 な研究開発を進められる仕組み作りを行い、かつ患者を含む国民が参画する研究成 果の社会への効果的な還元を目指す。
・戦略3 疾患特性 ライフステージ等免疫アレルギー疾患の特性に注目した重点研究
ライフステージなどの疾患特性に応じた医療の最適化や、一部の重症免疫アレルギー 疾患における「防ぎ得る死」をゼロにするために、各疾患の特性に基づく予防法や 治療法を、広く社会に普及させることを目指す。

○免疫アレルギー疾患研究の成果を 安心して生活できる社会の構築につなげるために↓
2030 年の日本を見据えた本研究 10 か年戦略、ビジョン、そして目標は、 免疫アレルギー疾患に悩む患者さんはもちろん、すべての国民に貢献できるように策定されました。
そのためにも、国内外の産学官民が一体となって、「本態解明・社会の構築・疾患特性」を柱とする3つの戦略を有機的に結びつけ、 総合的かつ計画的に基礎研究、疫学研究、臨床研究および 治療等研究開発を推進していきます。
そしてエビデンスを有する研究成果の社会実装を目指します。
また、10 年という長期間の中で、進捗状況や、世界の免疫アレルギー疾患研究の全体像、患者さんをはじめとする国民のニーズを正確かつ継続的に把握し、中間評価と見直しを行うことで、持続性を担保していきます。


◎参考資料7 10 か年戦略前半 5 年間に採択された研究一覧
厚生労働省 健康・生活衛生局 がん・疾病対策課
◎免疫アレルギー疾患実用化研究事業 (AMED研究)↓
○P J1(医薬品プロジェクト)免疫・アレルギー疾患領域
→アレルギー疾患領域(3題名)、免疫疾患領域(3題名)あり。
○P J4(ゲノム・データ基盤プロジェクト)免疫・アレルギー疾患領域→アレルギー疾患領域(1題名)、免疫疾患領域(4題名)あり。
○P J5(疾患基礎研究プロジェクト)診療の質の向上に資する研究→アレルギー疾患領域(11題名)、免疫疾患領域(6題名)あり。期間:〜2025年度まで。
○P J5(疾患基礎研究プロジェクト)病態解明研究→アレルギー疾患領域(12題名)、免疫疾患領域(8題名)あり。期間:〜2025年度まで。
○P J5(疾患基礎研究プロジェクト)重点領域→ アレルゲン免疫療法の開発に資する研究(1題名)、 アレルゲン免疫療法の開発に資する研究(2題名)、A.免疫アレルギー疾患における宿主因子と外的因子の関係に着目した病態解明研究 B.免疫アレルギー疾患の多様性・層別化に基づいた診療の質の向上に資する研究。ライフステージ等免疫アレルギー疾患の経時的特性解明を目指す研究(診療の質の向上に資する研究/病態解明研究)。ライフステージ等免疫アレルギー疾患の経時的特性解明を目指す研究(診療の質の向上に資する研究/病態解明研究)(6題名)期間:〜2025年度まであり。若手育成研究者推進領域 免疫アレルギー疾患の克服に結びつく独創的な病態解明研究(4題名)期間:〜2025年度まであり。

◎免疫アレルギー疾患政策研究事業 (厚生労働科学研究)↓
○厚生労働科学研究 アレルギー疾患領域→採択課題数(14課題) 期間:〜2025年度まであり。
○厚生労働科学研究 リウマチ疾患領域→採択課題数(5課題) 期間:〜2025年度まであり。


◎参考資料8 花粉症対策 スギ花粉症について日常生活でできること
○すぐわかる!すぐできる!花粉症対策ダイジェスト

1 花粉症はどうしてなるの?
2 花粉はいつ多くなるの?
3 どうすれば花粉症を予防できるの?
4 花粉症の治療は?
○もっと詳しく知りたい方へ 花粉症対策↓
・花粉症はどうしてなるの?
・どうすれば花粉症を予防できるの?
・花粉症の治療は?  [ 受診のタイミング ][ 治療方法 ][ 受診にあたって ]
・花粉症についての情報はどこから?
政府の花粉症対策のウェブサイトをご参考にしてください。
https://www.gov-online.go.jp/tokusyu/kafunnsyou/


○政府の花粉症対策 3本柱(令和 5年 5月30日花粉症に関する関係閣僚会議決定)
・発生源対策 ↓ 
● スギ人工林の伐採・植替え等の加速化 
● スギ材需要の拡大
● 花粉の少ない苗木の生産拡大
● 林業の生産性向上及び労働力の確保
・飛散対策 ↓ 
● スギ花粉飛散量の予測精度向上支援 
● スギ花粉の飛散防止
・発症・曝露対策 ↓
● 花粉症の治療:治療薬増産、研究開発等
● 花粉対策に資する認証制度や製品の普及・啓発
● 花粉症予防行動の周知、企業等の取組推進


◎参考資料9「免疫アレルギー疾患研究10か年戦略」の推進に関する中間評価(案)概略
「免疫アレルギー疾患研究10か年戦略の進捗評価と課題抽出、体制強化に関する研究」
研究班 研究代表者:森田英明(国立成育医療研究センター)
○戦略の評価体制
→免疫アレルギー疾患対策に対する研究基盤及び評価基盤の構築(令和3〜5年度) 免疫アレルギー疾患研究10か年戦略の進捗評価と課題抽出、体制強化に関する研究(令和6年度〜)報告書原案の作成(有識者意見聴取)⇒「免疫アレルギー疾患研究10か年戦略」の推進に関する中間評価報告書(案)へ。

○免疫アレルギー疾患研究10か年戦略中間評価報告書概要(案)(令和6年8月)
・10年後に目指すべきビジョン: 以下の3つの戦略の実装と国内外の産学官民連携に基づく自発的な活動によって達成を目指す
・前半5年間での主な研究成果→戦略1〜戦略3
・後半5年間での課題と今後の研究戦略の方向性
→戦略1:免疫アレルギー疾患のメカニズムの解明研究については、個々の患者に最適医療が提供されることを目標に、さらに推進する必要 がある。予防的・先制医療では、その対象等を含めて具体化する研究や、環境因子に対する新たな対処法の開発研究、神経ー炎症・免疫等の 多臓器連関の分子機構の解明研究等が必要である。 戦略2:患者と研究者間での研究への患者・市民参画に対する共通認識を明確にする必要性がある。各地域の臨床研究基盤ネットワークは まだ構築されていない。社会実装をめざしたデジタル基盤を活用したアンメットメディカルニーズ解決に向けた研究、国際的若手研究者の育 成も十分ではない。国際研究体制の確立とアウトプットの関連を評価する研究等も必要である。 戦略3:近年急増している木の実類アレルギーや食物アレルギーの特殊型等疾患の実態や原因は明らかでない。成人発症型や、アナフィラ キシー等重症・難治性・治療抵抗性の免疫アレルギー疾患の本態解明も十分ではない。単一遺伝子変異が原因の希少免疫アレルギー疾患が明 らかになってきており、希少疾患領域と連携し、それらの病態解明研究を推進する必要がある。

○中間評価を踏まえ、今後推進すべき研究(案)↓
・戦略1:本態解明 「先制的医療等を目指す免疫アレルギーの本態解明に関する基盤研究」
1-1 免疫アレルギー疾患の多様性の理解と層別化に資する基盤研究
1-2 将来の予防的・先制的医療の実用化を目指す研究開発
1-3 免疫アレルギー疾患における宿主因子と外的因子の関係に着目した基盤研究
1-4 臓器連関・異分野融合に関する免疫アレルギー研究開発
・戦略2:社会構築 「免疫アレルギー研究の効果的な推進と社会の構築に関する横断研究」
2-1 患者・市民参画による双方向性の免疫アレルギー研究の推進に関する研究
2-2 免疫アレルギー研究におけるアンメットメディカルニーズ等の調査研究開発
2-3 免疫アレルギー研究に係る臨床研究基盤構築に関する開発研究
2-4 免疫アレルギー研究における国際連携、人材育成に関する基盤構築研究
・戦略3:疾患特性 「ライフステージ等免疫アレルギー疾患の特性に注目した重点研究」
3-1 母子関連を含めた小児および移行期の免疫アレルギー疾患研究
3-2 高齢者を含めた成人発症免疫アレルギー疾患研究
3-3 重症・難治性・治療抵抗性の免疫アレルギー疾患研究
3-4 希少疾患と関連する免疫アレルギー疾患研究

○戦略横断的な推進に繋がる項目
・最新の科学的手法を最大限に活用
・急増するアレルギー疾患(類縁 疾患含む)の病態解明
・レジストリーやバイオバンク、国 内外のネットワークを最大限活用
・研究成果の社会実装に向けた研 究開発インフラと積極的に連携

次回は新たに「雇用政策研究会報告書の公表について」からです。

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