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第29回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料) [2024年06月15日(Sat)]
第29回 社会保障審議会「生活困窮者自立支援及び生活保護部会」(資料)(令和6年5月16日開催)
議事 (1)生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律について (2)その他
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40246.html
◎資料1 委員名簿 →22名。

◎資料2 生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律の概要について
○生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律(令和6年法律第21号)の概要
・改正の趣旨
→単身高齢者世帯の増加等を踏まえ、住宅確保が困難な者への安定的な居住の確保の支援や、生活保護世帯の子どもへ の支援の充実等を通じて、生活困窮者等の自立の更なる促進を図るため、@居住支援の強化のための措置、A子どもの 貧困への対応のための措置、B支援関係機関の連携強化等の措置を講ずる。
・改正の概要↓
1.居住支援の強化のための措置【生活困窮者自立支援法、 生活保護法、 社会福祉法】
@ 住宅確保が困難な者への自治体による居住に関する相談支援等を明確化し、入居時から入居中、そして退居時までの一貫した居住支援を強化する。(生活困窮者自立相談支援事業、重層的支援体制整備事業)
A 見守り等の支援の実施を自治体の努力義務とするなど、地域居住支援事業等の強化を図り、地域での安定した生活を支援する。
B 家賃が低廉な住宅等への転居により安定した生活環境が実現するよう、生活困窮者住居確保給付金の支給対象者の範囲を拡大する。
C 無料低額宿泊所に係る事前届出の実効性を確保する方策として、無届の疑いがある施設に係る市町村から都道府県への通知の努力義務の規定を設けるとともに、届出義務違反への罰則を設ける。
2.子どもの貧困への対応のための措置【生活保護法】
@ 生活保護世帯の子ども及び保護者に対し、訪問等により学習・生活環境の改善、奨学金の活用等に関する情報提供や助言を行うための事業を法定化し、生活保護世帯の子どもの将来的な自立に向け、早期から支援につながる仕組みを整備する。
A 生活保護世帯の子どもが高等学校等を卒業後、就職して自立する場合に、新生活の立ち上げ費用に充てるための一時金を支給することとし、生活基盤の確立に向けた自立支援を図る。
3.支援関係機関の連携強化等の措置【生活困窮者自立支援法、生活保護法】
@ 就労準備支援、家計改善支援の全国的な実施を強化する観点から、生活困窮者への家計改善支援事業についての国庫補助率の引上げ、生活保護受給者向け事業の法定化等を行う。
A 生活困窮者に就労準備支援・家計改善支援・居住支援を行う事業について、新たに生活保護受給者も利用できる仕組みを創設し、両制度の連携を強化する。
B 多様で複雑な課題を有するケースへの対応力強化のため、関係機関間で情報交換や支援体制の検討を行う会議体の設置(※)を図る。 ※ 生活困窮者向けの支援会議の設置の努力義務化や、生活保護受給者の支援に関する会議体の設置規定の創設など
C 医療扶助や健康管理支援事業について、都道府県が広域的観点からデータ分析等を行い、市町村への情報提供を行う仕組み(努力義務)を創設し、医療扶助の適正化や健康管理支援事業の効果的な実施等を促進する。
・施行期日→令和7年4月1日(ただし、2Aは公布日(※)、2@は令和6年10月1日)※2Aは令和6年1月1日から遡及適用する。

1.居住支援の強化@(現状・課題@)→目指す姿⇒高齢者や低額所得者などの住宅確保要配慮者が地域で安心して生活できるよう、国土交通省等と連携し、賃貸人(大家)が賃貸住宅を提供しやすい市場環境を整備するとともに、相談からの切れ目のない支援体制の構築を図る。 ・単身高齢者世帯の更なる増加、持ち家比率の低下等、住まい支援のニーズは今後ますます高まることが想定される。 ・ 一方で民間賃貸住宅の空き家は増加傾向。民間ストックは単身世帯向けの比較的小さいものが多い。 【参考】経済財政運営と改革の基本方針2023 第2章 4.包摂社会の実現(共生・共助社会づくり)⇒人と人、人と社会がつながり、一人一人が生きがいや役割を持ち、助け合いながら暮らせる包摂的な共生社会づくりを推進する。このため、重層的支援体制整備事業について、実施市町村の拡充を図るとともに、生活困窮者自立支援制度及び生活保護制度について就労、家計改善、住まいの支援などの強化等の検討を行う。また、ユニバーサルデザインの街づくりや心のバリアフリーの取組の推進のほか、生活困窮者自立支援制度、住宅セーフティネット制度等の住まい支援の強化を図るとともに、入居後の総合的な生活支援を含めて、住まい支援を必要とする者のニーズ等を踏まえ必要な制度的対応等を検討する。

1.居住支援の強化A(現状と課題A)→単身高齢者等の入居に際し、多くの大家が見守りや生活支援を求めている。
「住宅確保要配慮者の入居に際し、大家等が求める居住支援策」 参照。

1. 居住支援の強化B
・目指す姿@
→住まいに関する総合相談窓口の設置⇒住まい確保等に関する相談支援から、入居時・入居中・退居時の支援まで、切れ目のない支援体制が構築される ➔住まい確保に困っている者の自立の促進が図られる 大家の不安軽減により円滑な入居が実現。改正内容→• 生活困窮の相談窓口・重層的支援体制整備事業における住まい・入居後の生活支援の相談の明確化 • 居住支援協議会の設置促進【住】
・目指す姿A→見守り支援の強化・サポートを行う住宅の新設⇒住宅施策と福祉施策の連携により、安心な住まいの確保が図られる。改正内容→• 居住支援事業について、地域の実情に応じた必要な支援の実施 を努力義務化 • 見守り支援の期間(1年)の柔軟化【省令】 • 居住支援法人等が緩やかな見守り等を行う住宅の仕組みを構築。 この住宅について、住宅扶助の代理納付を原則化【住】
・目指す姿B→ • 住居確保給付金を拡充 ※転居費用の支給に当たっては、就職活動を要件としない。⇒年金収入で暮らす高齢者や就労収入を増やすことが難しい者 が、低廉な家賃の住宅に引っ越すことが可能となる ➔家賃負担軽減により自己の収入等の範囲内で住み続けることができ、自立の促進が図られる。 改正内容→ 家賃の低廉な住宅への転居支援。
・目指す姿C→その他:良質な住まい等の確保。⇒緊急時の支援の充実、生活保護受給者の住まいの質の向上が図られる。 改正内容→ • 緊急一時的な居所確保を行う場合の加算創設【予算】 • 無料低額宿泊所の事前届出義務違反の罰則を創設 • 無届の疑いがある無料低額宿泊所を発見した場合の市町村から 都道府県への通知(努力義務)を創設。
(※)国土交通省で「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律等の一部を改正する法律案」を国会に提出。(【住】とあるものはこの法案による。)

(参考)住まい支援に係る取組事例↓
・住まいの総合相談
→【神奈川県座間市】⇒ 生活困窮の相談窓口において「断らない相談」を行う中で、住まいに困る住民からの相談も受ける。物件探しや 契約を支援するほか、居住後の生活支援サービスを紹介。 【福岡県大牟田市】⇒居住支援協議会において、入居前の相談や住宅確保支援、入居後の生活支援等の連携体制について協議し、メン バー(各専門職)が互いに補完し合いながら総合的な支援体制を整備。相談窓口では住宅相談に限らず、生活に 関わる内容を包括的に受け止め、内容に応じて、NPO法人、市の住宅・福祉部局、「地域包括」や「重層」の推 進員等の福祉・医療関係者、不動産関係者などが連携して対応。
・サポートを行う住宅の供給→【愛知県名古屋市】⇒市営住宅を活用(目的外使用)して、世帯向けの住戸を改修し、高齢単身者のシェアハウスとして活用。NPO法 人(居住支援法人)が市から使用許可を受け、入居者と契約。見守り等のサービスを提供。 【東京都町田市】⇒住宅確保要配慮者からの相談に対し、社会福祉法人(居住支援法人)が希望に沿った物件探しや大家との交渉を 行ったうえで、1部屋ごとに借り上げて転貸するサブリース事業を実施。入居中はIoT機器による見守り等の生 活支援サービスを提供。 【福岡県北九州市】⇒NPO法人(居住支援法人)が、空室が増えた物件の一部住戸を一括サブリースし、生活支援付き家賃債務保証の 仕組みを構築して、見守り支援付き住宅を運営。

2.子どもの貧困への対応
・現状と課題
→・生活保護受給中の子育て世帯に対する支援として、高校卒業後の大学等への進学や、就職、職業訓練の受講等、本人の希望を踏まえ た進路選択に向けた環境の改善を図ることは、貧困の連鎖を防止する観点から重要。 ※生活保護世帯の子どもの大学等進学率:42.4%(2022年)(全世帯:76.2%)。 ・ 生活保護受給中の子育て世帯については、将来の進学に向けた意識などの面で課題を抱えていることや、保護者も周囲の地域との関 わり合いが少ない傾向があり、必要な情報や支援が届きにくい、支援の場に来ない等の課題がある。 ・ 貧困の連鎖を防止する観点から、高卒で安定就労する場合の保護からの自立を後押しするため、新生活立ち上げ時の支援を行う必要。 ※生活保護世帯の子どもの高等学校等卒業後就職率:39.6%(2022年)(全世帯:15.6%) ※新規学卒者の賃金は平均して高校約18.12万円、大学約22.85万円(いずれも額面)
・目指す姿→(1)生活保護受給中の子育て世帯へのアウトリーチ事業の法定化⇒アウトリーチ(訪問)による支援内容(学習・生活環境の改善に向けた働きかけ。「子どもの学習・生活支援事業 ※」をはじめとする、子ども向けの居場所へのつなぎ。奨学金の活用をはじめとする、進路選択に関する情報提供)。(2)高卒就職者の新生活立ち上げ費用の支給⇒生活保護受給世帯の子どもが、本人の希望を踏まえた選択に基づいて高等学校等卒業後に就職する際、新生活の立ち上げ費用に 対する支援を行うことで、安定した職業に就くことを促進する。 ※ 現行、生活保護受給世帯の子どもが大学等に進学する際に、一時金を支給している。
・改正内容→• 生活保護受給中の子育て世帯に対し、ケースワーカーによる支援を補い、訪問等のアウトリーチ型手法により学習・生活環境の改善、進路選択や奨学金の活用等に関する相談・助言を行うことができるよう、自治体の任意事業として法定化。 • 生活保護受給世帯の子どもが高等学校等を卒業後に就職して自立する際、新生活の立ち上げ費用として一時金を支給。 【支給額】自宅外30万円 ・自宅10万円(保護廃止の場合) ※令和6年3月卒業生にも支給できるよう、令和6年1月1日から遡及適用する。

3.支援関係機関の連携強化
(1)生活困窮者就労準備支援事業・家計改善支援事業の全国的な実施の推進
・現状と課題
→就労に向けた準備を支援する「就労準備支援事業」、家計管理を支援する「家計改善支援事業」は、生活困窮者の自立の促進に成果をあげてきた。※就労準備支援事業実施率: 83% 、家計改善支援事業実施率:86%(2023年度予定)。 ・ 生活困窮状態からの脱却には、収入・支出の両面から生活を安定させることが必要不可欠。このため、両事業の全国的な実施を推進 するとともに、地域資源を有効に活用し、事業の質の向上を図り、支援の体制を充実させていくことが必要。
・目指す姿→自立相談支援事業⇒各事業の一体的な実施(自立相談支援機関による相談対応時や支援 計画の策定時に、就労・家計の支援員も参 画し、多角的に支援方針を検討。支援開始後も各事業の支援員が緊密に連携し、支援対象者の状態や支援の実施状況に関する情報を共有 等)。→生活困窮者の状態を的確に把握した上で、事業間での相互補完的・連続的な支援を行うことにより、 確実に生活困窮状態からの脱却につなげる。
・改正内容→• 家計改善支援事業の国庫補助率を2分の1から3分の2に引き上げる。 • 就労準備支援事業又は家計改善支援事業を行うに当たっては、自立相談支援事業とこれらの事業を一体的に行う体制を確保し、効果的かつ効率的に行うものとする。 • 自立相談支援事業を行うに当たっては、アウトリーチ・地域住民の交流拠点との連携等により、生活困窮者の状況把握に努めるものとする。 • 国は、就労準備支援事業・家計改善支援事業等の全国実施のための体制整備や支援の質の向上を図るための指針(告示)を策定することとする。 • 国は、未実施自治体に対する事業実施支援を強化。【予算】

(2)生活困窮者自立支援制度と生活保護制度の連携等
・現状と課題
→・現行では、生活困窮者向けの事業は生活保護受給者を対象としていないため、生活保護受給者向けの事業(現状は予算事業で実 施)を自治体が実施していない場合には、生活保護受給者は就労準備支援事業等を利用することができない。 ※就労準備支援事業実施率:生活困窮者向け83% 、生活保護受給者向け40%(2023年度予定) ※家計改善支援事業実施率:生活困窮者向け86% 、生活保護受給者向け11%(2023年度予定)。 ・一方の制度から他方の制度へ移行する者が一定数いる中、本人への切れ目のない連続的な支援を行うことが課題。
・目指す姿→制度をまたいだ 利用が可能⇒保護から脱却を目指す。
・改正内容→• 生活保護受給者向けの就労準備支援事業、家計改善支援事業、地域居住支援事業について、多くの生活保護受給者が支援 を受けられるようにするため、自治体の任意事業として法定化。 • 両制度をまたいだ支援の継続性・一貫性を確保するため、保護の実施機関(福祉事務所)が必要と認める場合には、生活困窮者向けの就労準備支援事業、家計改善支援事業、地域居住支援事業を生活保護受給者が利用できることとする。 • 生活保護受給者が生活困窮者向けの事業に参加する場合でも、保護の実施機関が継続して関与する仕組みとする。

(3)相談支援の強化
・現状と課題
→多様で複雑な課題を有する生活困窮者や生活保護受給者に対しては、地域の関係機関が連携し、情報を共有しつつ支援を行うことが重要。 ※生活困窮者については「支援会議」が法定されているが、設置率(予定含む)は42%にとどまる(2021年)。 ※生活保護受給者については「支援会議」に相当する会議体がないため、他法他施策や関係機関との連携に当たり必ずしも十分な協力が得られず、専門的な支援の枠組みから取り残されるおそれがある。
・目指す姿→困窮制度⇒改正後支援会議 努力義務化へ。保護制度⇒改正後会議体新設 任意規定。
→→ 多くの自治体で会議体が設置され、支援につ ながっていない生活困窮者の情報を共有した り、複雑な課題を有する者への支援に当たり 関係機関間の連携が促進される。 ケースワーカーが関係機関と連携することで、 生活保護受給者に対する支援の質が更に向上。 両会議体を一体的に運用する場合には、生活困窮者・生活保護受給者に共通する地域課題 を関係者が理解・共有しやすくなる。
・改正内容→• 生活困窮者自立支援制度における支援会議について、その設置と、生活困窮者の把握のために地域の実情に応じて活用する ことを努力義務化。 • 生活保護制度において、関係機関との支援の調整や情報共有・体制の検討を行うための会議体の設置規定(任意)を創設。 ※会議体では生活保護受給者の個人情報を共有することになることから、関係者に対し守秘義務を設ける。

(4)医療扶助等の適正実施等
・現状と課題
→市町村(福祉事務所)は、国において集計している医療扶助の適正化・生活保護受給者の健康医療等に係るデータを活用し、頻回受診対策や多剤投薬対策等、医療扶助の適正化を推進する必要がある。
・目指す姿→都道府県⇒• 健康・医療等情報について、管内福祉事務所別、他制度(国保等)の比較などデータ分析により、各地域の現状と課題を把握。• データ分析結果を基に、優先的に取り組むべき課題を踏まえた目標を設定して市町村へ共有。市町村への個別支援も実施。→市町村(福祉事務所)は都道府県のデータ分析結果を踏まえて、事業を実施。医療扶助の適正化・生活保護受給者の健康医療等に係るデータ(イメージ)参照。
・改正内容→都道府県が広域的な観点から市町村に対し、取組目標の設定・評価やデータ分析等に係る必要な助言その他の援助を行う 仕組み(努力義務)を創設。

次回も続き「資料3 生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律案の審議経過等について」からです。

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