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子ども・子育て支援制度における継続的な見える化に係る 経営情報等の収集、集計・分析及び公表等の方法について [2024年06月05日(Wed)]
子ども・子育て支援制度における継続的な見える化に係る 経営情報等の収集、集計・分析及び公表等の方法について (令和5年度こども家庭庁調査研究事業報告書) 令和6年3月29日 子ども・子育て支援制度における継続的な見える化に関する専門家会議6/5
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/c5eb8c7c-feff-491a-a91a-4fdf1d3e3a34/acfa0ee5/20240409_councils_kokoseido-keizokutekimieruka_semmonka_houkokusho_00.pdf
T.はじめに→現在、「人生100年時代の到来を見据え、子どもから子育て世代、お年寄りまで、全ての方々が 安心して生活できる、全世代型社会保障の構築」1に向け、全世代型社会保障構築会議をはじ めとした各種会議体のもと、様々な取り組みが行われている。
令和5年1月より、「子ども・子育て支援制度における継続的な見える化に関する有 識者会議」(以下「有識者会議」)が開催され、保育・幼児教育分野における見える化の目的、対象となる施設・事業者、報告を求める情報、公表の方法等、制度の基本的な方向性 について議論が行われた結果、令和5年8月28日に「子ども・子育て支援制度における継続的な 見える化に関する有識者会議報告書」(以下「有識者会議報告書」)が取りまとめられた。

(主たる目的)→幼児教育・保育に従事する保育士等の処遇改善や配置改善等の検証を踏まえた、公定価格 の改善
(その他の目的)→幼稚園・保育所・認定こども園等での幼児教育・保育が置かれている現状・実態に対する国民の正確な理解の促進 。人口減少の進展、保育人材の不足、デジタル化の進展、物価・光熱水費の上昇等の社会 情勢や経営環境の変化が施設・事業者の経営に与える影響を踏まえた的確な支援策の検 討。幼稚園・保育所・認定こども園等の経営情報の分析を踏まえた幼児教育・保育政策の企画・ 立案。
(情報公表の充実を通じた幅広い関係者への波及的な効果)→保護者や子育て家庭にとって、施設・事業者の比較・検証を可能とし、自身のニーズに適した 子育て支援の選択を支援。保育士等の求職者にとって、施設・事業者の比較・検証を可能とし、職場の選択やキャリアの検討を支援。施設・事業者にとって、業界全体や同じようなカテゴリーの平均的な経営指標を参考とすること で、自ら行う経営分析・改善等を促進。研究者による学術研究や政策提言、民間の支援団体等による第三者的見地に基づく幼児 教育・保育に資する施策の企画・立案・検証の活性化。

・これらの内容を踏まえ、子ども・子育て支援法の施行に関する重要事項の調査審議を目的として 開催された「こども家庭審議会子ども・子育て支援等分科会」において、制度改正に係る一定の 方向性が以下の通り示された。事業者(特定教育・保育提供者)に、施設(教育・保育施設)ごとに、毎事業年度の経 営情報等(収益・費用、職員給与状況等を想定)を都道府県知事に報告することを求める。都道府県知事には、事業者から報告された経営情報等の分析結果等(施設類型・経営 主体類型等の属性に応じたグルーピングによって集計・分析した結果、施設単位の人件費比 率・モデル賃金等を想定)を公表することを求める。 ⇒この方向性を踏まえた、所要の法律改正案が、「子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律 案」に盛り込まれ、令和6年2月16日に閣議決定され、第213回国会(令和6年通常国会) に提出された。
一方で、今後、子ども・子育て支援制度における継続的な見える化の詳細な制度設計を行うにあ たっては、継続的な見える化の目的の達成はもとより、施設・事業者の事務負担の観点や、情報 利用者等に情報の解釈における誤解が生じるリスク、あるいは、施設・事業者の権利利益を毀損 するリスクへの配慮など、総合的な見地に立った上で、各論について更に踏み込んだ検討が必要と 考えられる。
・ 本調査研究事業においては、これらの状況を踏まえ、子ども・子育て支援制度における継続的な 見える化の仕組みの構築に向け、経営情報等の収集、集計・分析及び公表の各論について、有 識者会議報告書で示された基本的な方向性を踏まえつつ、専門家会議にて更なる議論を行った。 その結果、一定の結論を得たので、その内容を本報告書として取りまとめる。

U.経営情報等の収集について
1.基本的な考え方
→・毎事業年度の経営情報等について報告を求める。・「施設・事業者の事務負担」の観点に配慮、報告に用いる様式は、特定の区分・基準への組み替えを極力求めることなく、それぞれが経常的に採用している区分・基準に応じた報告が可能となる様式が望ましい。
2.施設・事業者の報告において使用する様式→以下の5つの項目について様式や報告内容の方向性を検討した。↓
イ) 施設・事業者の基本情報 →ここdeサーチを経営情報等の収集・公表のためのプラットフォームとして利用
ロ) 人員配置 →、これまで行われてきた経営実態調査における“2.職員配置”の様式、及び、 処遇改善等加算に係る事務手続の様式(実績報告書等)を参考として、報告様式を設計す ることが考えられる。
ハ) 職員給与 →処遇改善等加算に係る事務手続の様式(実績報告書等)を参考として様式を設計することが、「政策検討への活用可能性」、及び「施設・事業者の事務負担」の双方の観点から有 効と考えられる。
ニ) 収支の状況 →継続的な見える化の主たる目的が、「幼児教育・保育に従事する保育士等の処遇改善 や配置改善等の検証を踏まえた、公定価格の改善」であることを踏まえれば、各種の経営情報等 の中でも、人件費や人件費比率の状況については、より正確な集計・分析や、より詳細な比較・ 検証が行えるように、情報収集をしておくことが不可欠
ホ) 人的資本に関する事項(人員配置、職員給与以外)→(人的資本に関する事項の例)⇒採用の方法。離職率、離職理由。 法定・法定外休暇の利用状況。 職場環境にかかる認証取得状況。 職員の業務省力化のためのICT導入の取組状況。研修制度の有無や職員の研修受講状況など人材育成に向けた取組状況。 子育て支援員の取得状況。 職員の満足度。ダイバーシティに向けた取組状況 などあり。
3.報告の期限→新たな継続的な見える化の制度における経営 情報等の報告期限は毎事業年度の終了後5月以内とすることが妥当と考えられる。

V.収集した情報の集計・分析について
1. 基本的な考え方
→継続的な見える化の主たる目的は、「幼児教育・保育に従事する保育士等の処遇改善や配置改善等の検証を踏まえた、公定価格の改善」であり、集計・分析はこの主たる目的の達成 に向けて実施される。幼児教育・保育の現状・実態に対する国民の正確な理解の促進や、保護者や子育て家庭、保育士等の求職者の意思決定の支援、施設・事業者による経営分析・改善の促進など、行政機関以外の幅広い関係者への波及的な効果も期待から、このような関係者への情報公表を念頭においた集計・分析の視 点も必要。
2. 集計・分析で明らかにすべき事項→・“主たる目的”の実現に 向けた集計・分析⇒国の処遇改善措置による給与水準への効果(加算の取得状況、職 員全体の給与水準、職員の属性ごとの給与水準及びこれらの時系 列推移など)。 国の配置改善措置による人員配置への効果(加算の取得状況、公定価格基準上の配置と実際の配置との差異、配置人員の属性別構成比、及びそれらの時系列推移など)。 人員配置と給与水準の相関関係 • 施設・事業者の収支構造(主要な支出・費用の構成割合、収入・ 収益の主要な内訳、収支差額など)。 地方自治体単独事業として実施される支援措置が人員配置、給与水準、収支構造に与える影響。 ・“その他の目的”の実現 に向けた集計・分析⇒施設・事業者の属性の分布、散らばり(施設・事業者の多様性に対 する概括的な理解に資する情報)。財務情報における主要な指標、及び給与水準等の重要な非財務情 報の時系列推移(社会情勢や経営環境の変化の兆候に関する情 報)。 ・“幅広い関係者への波 及的な効果”の実現に 向けた集計・分析⇒保護者や子育て家庭のニーズに適した子育て支援の選択に重要な 影響を及ぼす要素(施設・事業者の基礎情報、その他幼児教育・ 保育の質に関する情報)。 保育士等の求職者の職場の選択やキャリアの検討に重要な影響を及 ぼす要素(給与水準、その他人的資本に関する情報)。 施設・事業者が経営上重視する要素(財務情報における主要なベ ンチマーク指標)。 ⇒⇒⇒制度運用開始後、実際に報告がなされた情報を用いて集計・ 分析を試行する中で、効果的な集計・分析の手法が具体化されていくことを期待する。
3. グルーピングの視点→施設類型、法人形態、地域、規模などによる視点あり。
4. 集計・分析の対象とするデータの範囲

W.公表について
1. 基本的な考え方→一般的な情報利用者に誤解を与 えないよう、適切にグルーピングし集計・分析された、分かりやすい形での情報を公表していくことが 重要。保護者による施設・事業者の選択や、保育士等の求職者の職場の選択やキャリアの検討等を支援していくことも期待。保護者や保育士等の求職者に関心の高い情報である、施設・事業者の基本データ (人件費比率等の主要な経営指標を含む。)やモデル賃金等について、個別の施設・事業者単 位で情報を公表していくことの意義は高い。 以上に基づき、有識者会議報告書においては、「グルーピングした集計・分析結果の公表」と「個別の施設・事業者単位での公表」の2つの方法を併用することが、公表の基本的な方向性として示さ れている。
「グルーピングした集計・分析結果の公表」と「個別の施設・事業者単位での公表」のそれぞ れについて、公表情報の主な利用者、及び公表情報に求められる要件を整理⇒(公表の基本的な考え方)参照。

2. グルーピングした集計・分析結果の公表
3. 個別の施設・事業者単位での公表
4. 人件費の考え方
5. 公表の時期→・・(略)・・以上を踏まえれば、グルーピングした集計・分析結果の公表については、報告日の属する年度内で の公表を目途とすべきである。

○(参考1) 子ども・子育て支援制度における継続的な見える化に関する専門家会議 構成員名簿→8名。
○(参考2) 子ども・子育て支援制度における継続的な見える化に関する専門家会議 開催状況一覧→第1回目から第5回目まで。
○(参考3) 経営実態調査(令和元年度実施分)における職員配置の様式(私立認定こども園の場合)
○(参考4) 処遇改善等加算に係る事務手続の様式(実績報告書等)
○(参考5) 経営実態調査(令和元年度実施分)における収支状況の様式(私立認定こども園の場合) 収入(収益)と支出(費用)あり。
○(参考6) グルーピングした集計・分析結果の公表のイメージ
○(参考7) モデル給与の公表のイメージ
○(参考8) 人件費比率の公表のイメージ(社会福祉法人の場合)

次回も続き「新たな継続的な見える化の制度における報告・公表の在り方について」からです。

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