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労働基準関係法制研究会 第4回資料 [2024年04月02日(Tue)]
労働基準関係法制研究会 第4回資料(令和6年3月14日)
議題  労働基準関係法制について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38727.html
◎資料1 労使コミュニケーションについて
○第1回研究会でのご意見まとめ(労使コミュニケーション関係)↓
・集団的・個別的労使コミュニケーションの意義等
→6意見あり。・働き方が多様化し一律の規制が妥当しなくなってきた中で、多様な現場に合わせるため、各国では法律の基準を労使の合意によって柔軟化させるデロゲーション といった仕組みが採用されており、日本では過半数代表との合意でできるとしている。これが公正に運用されているのか、国の設定する法規範をどう現場に合わ せていくかという論点がある。発想の視点を個人に置き、個人がどう働きたいかサポートしていくことが今後の労働施策として重要である。
・過半数代表者のあり方→6意見あり。・労働者が多様化する中で、過半数代表者が意見をどのようにとりまとめるのか、昔より難しくなっている。過半数が推したからといって少数の方の意見をどこ までくみ取るかは重要な課題である。任期を定めて選出する実態もかなりある中で、どう望ましいルールを作るのか。任期を仮に認めたとして、過半数代表者 を選出するときにどう選出するのか、どういった点についてどのような発言が求められるのか議論しないといけない。
○第3回研究会でのご意見まとめ(労使コミュニケーション関係)→10意見あり。• 個別同意をするときに、集団的なコミュニケーションがその個別同意の真意性を担保する役割を担うのではないか。• 過半数代表者との労使協定で最低基準の例外を認める制度には果たしてどこまで妥当性があるのかという課題がある。事業場単位は監督のためなのか、最低基準 のためなのか、あるいは新しい政策を実施する上で実効的な単位はどこかという観点から検討すべきなのか。

○論点として考えられること→@から➄まで。以下論点@〜論点➄の順番。↓

○論点@集団的な労使コミュニケーションの意義と課題をどのように考えるか。
労使コミュニケーションに関する報告書提言↓
・「多様化する労働契約のルールに関する検討会」報告書(2022年3月30日厚生労働省) (抄)
→4.労使コミュニケーション等について(3)無期転換・多様な正社員共通(中略) そうしたことを踏まえ、 @ 労働組合については、随時、使用者と労働者のニーズや諸問題に関する情報共有や議論を行うこと、無期転換や多様な正社員等の多様な働き方の選択肢を労働者自らが適切に選択できるような支援を行うよう努めること A 過半数代表者については、公正性を担保するため、適正な手続で選任されること、身分が保障され不利益な取扱いを受けないようにすること B 労働組合・過半数代表者いずれにしても、過半数代表としての役割を果たすに当たっては、無期転換者や多様な正社員を含む全ての労働者の利 益を代表するように努めること 等を周知ないし促進していくことが適当である。また、労働基準法施行規則6条の2第4項に基づき、使用者は、過半数代表者が法に規定する協定 等に関する事務を円滑に遂行することができるよう必要な配慮を行わなければならない旨を周知していくことが適当である。 その上で、過半数代表者に関する適正な手続での選任の確保等の制度的担保や新たな従業員代表制の整備を含め、多様な労働者全体の意見を反映 した労使コミュニケーションの促進を図る方策も中長期的な課題である。
・今後の労働契約法制及び労働時間法制の在り方について(報告)(2022年12月27日労働政策審議会労働条件分科会報告)(抄)→3 労使コミュニケーションについて⇒ 労使コミュニケーションに当たっての留意点や、適切に労使コミュニケーションを図りながら、無期転換や多様な正社員等について制度の設計や運用を行った各企業の取組事例を把握して周知することが適当である。 過半数代表者の適正な運用の確保や多様な労働者全体の意見を反映した労使コミュニケーションの更なる促進を図る方策について引き続き検討 を行うことが適当である。
・「技術革新(AI等)が進展する中での労使コミュニケーションに関する検討会」報告書(概要)(2021年6月22日 厚生労働省)(抄)→(2)技術革新が進展する中での労使コミュニケーションの促進⇒技術革新による産業構造の変化への対応や労働者のキャリア形成・雇用維持の方策は、個別の企業を超えた課題。技術革新の進展は社会全体に影響を与えることから、こうした課題も含め、業種・産業レベル、地域レベル、全国レベルでの労使コミュニケーションの取組が求められる。 従来の労使コミュニケーションの枠組みではカバーできていない労働者やそのような枠組から距離を置く者を、社会全体としてどのように労使 コミュニケーションの主体としていくかも課題。
○集団的労使交渉の意義に関する学説↓
・菅野和夫『労働法 第十二版』弘文堂(2020年)879-880頁(抜粋) 1.団体交渉の意義(1)団体交渉の本来的意義
→・・(略)・・いいかえれば、団体交渉は労働条件の取引の手段であるばかりでなく、労使関係の合意による運営(労使自治)の手段ともなっている。
(2)団体交渉の副次的意義→ 以上が団体交渉の主要な意義であるが、その他の副次的意義としては、第1に、労使間の意思疎通の手段たる側面がある。すなわち団 体交渉は、労使が相手方に自己の考えや不満を伝達し、相互理解を深めたり、何らかの対応を促したりする手段としても用いられる。
・水町勇一郎『詳解労働法 第3版』東京大学出版会(2023年)1085-1086頁(抜粋) 1 労働組合の意義→近年、この労働者保護の要請と同時に、労働組合の存在は使用者の利益にもなりうることが指摘。その理論的根拠は、大きく2つある。第1に、労働関係上交渉の対象となるものは賃金制度、労働時間制度、労働環境など多数の労働者に共通する性格(いわゆる「公共財」性)をもつものが多く、これらの点は一人一人の労働者と個別に交渉するよりまとめて交渉した方が使用者にとっても効率的であること、第2に、労働者が不満をもった際に会社 を辞める(exit)のではなく声(voice)をあげやすい環境を作っておくことで、労働者のやる気、定着率、技能が高まり、使用者としても生産性向上の利益が得られること。労働者は一人では声をあげにくいため、労働組合などの集団を介して労働者が不満や意見をいいやすい環境を整えることで、労使双方の利益が高まることになる。
・道幸哲也『労働組合の変貌と労使関係法』信山社(2010年)30ー31頁(抜粋) 1)団交権保障の意義→その一は、団結承認である。組合の団結権を実効化あらしむるために独自の権利として保障された。とりわけ小規模会社において、組合が結成され、団交を要求したにもかかわらず、それが拒否されると組合の存続自体も危ぶまれる。そこで、交渉の場を国家が強制的に設定することによって、団結活動というより組合の存続自体をバックアップする必要がある。それだけ弱い、自立できない組合を想定している。団交権保障の基本的意義はこの点にあると思われる。使用者が組合 と交渉することは組合自体を承認することを意味する。(中略) その二は、労働条件の平和的決定であり、争議代替的目的を持つ。つまり、権利があるということは、力でその実現を図る必要がなくなるからである(もっとも、 一定の力量がなければ交渉はできないが)。(中略) その三は、経営参加であり、労働条件の決定を通じて間接的に経営内容に関与する目的を持つ。いわゆる「産業民主主義」を実現する基本的な手段と言える。企業別交渉という性格上このような目的をも顕著に有する。
○労働法制における個別同意について↓
大丸1 労働基準法、労働安全衛生法、労働契約法において個別同意の規定がそれぞれ定められている。
大丸1 労働組合法、同法施行令、労働時間等設定改善法、同法施行規則には、個別同意に関する規定はない。

○労働基準法における個別同意について↓
・学識者の見解@
→裁量労働制 適用についての本人同意という制度の根幹的要件が実現されたのは妥当。
・学識者の見解A→労働者本人の個別的同意を要件と解すべき(裁量労働制が自律的な働き方を内容とする制度である以上、本人同意 要件は当然と解される。)。労働者の同意要件については、@労使委員会が決議しなければならないという手続的要件にとどまり、実際に労働者の同意を得なくても裁量労働制 の適法性には影響しないと説く見解と、A裁量労働制に関する立法趣旨を重視して、同意要件は単なる手続的要件ではなく、裁量労働制を適法に実施する ための実体的要件を意味すると説くA説が対立。私見はA説を支持。
○特定の労働者集団の意見聴取を求めている法律例→就業規則について、特定の労働者の意見聴取が望ましいとしているものとして、短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等 に関する法律(平成5年法律第76号)及び労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和60年法律第 88号)が挙げられる。

○論点A 事業場の「過半数」代表の意義は何か。例えば、企業の特定の労働者のみ対象となること が想定される制度について、特定の事業場の全労働者の「過半数」の代表が協定の締結者と なっていることについて、どのように考えるか。→4点の定義等あり。・過半数主義が採られた経緯は必ずしも明らかではないが、事業場単位の統一的労働条件規制の必要性を前提に、その統一的労働条件に労働者多数の意見 を反映させることが望ましいという民主主義的観点と、多数の労働者であれば使用者から自立して労働者の利益を主張しうるであろう、という期待に基 づくものであったと説明されている。 (参考)労働者の多様化による労働組合の代表機能の課題もあり。
労基法で「事業(場)」が使用されている条文の分類(規定の性質別)→「定義関係」「事業における、デロゲーションに関する規制」「事業の場所に着目した規制」「事業の規模に着目した規制」「事業の内容に着目した規制」あり。
○労基法で「事業(場)」が使用されている条文の分類(手続の有無別)→手続有・手続無
の分類あり。

○論点B 労働組合がない事業場における過半数代表者の選出には、どのような課題があ るのか。例えば、労働者自身が過半数代表者に就任するメリットと負担について、 どのように考えるか↓
・今後の労働時間法制等の在り方について(建議)(平成27年2月13日労審発第777号) (抄)→(2) 過半数代表者⇒過半数代表者の選出をめぐる課題を踏まえ、「使用者の意向による選出」は手続違反に当たるなど通達の内容を労働基準法施 行規則に規定する方向で検討を続けることが適当。また、監督指導等により通達の内容に沿った運用を徹底することが 適当。使用者は、過半数代表者がその業務を円滑に遂行できるよう必要な配慮を行わなければならない旨を、規則に規定する方向で 検討を継続することが適当。以上については、法案成立後、改めて審議会で検討の上、所要の省令改正を行うことが適当である。
・時間外労働の上限規制等について(建議)(平成29年6月5日労審発第921号)(抄)→@ 過半数代表者⇒過半数代表者の選出をめぐる課題を踏まえ、平成27年2月13日の当分科会報告にあるように、「使用者の意向による選出」 は手続違反に当たるなど通達の内容を労働基準法施行規則に規定すること。また、監督指導等により通達の内容 に沿った運用を徹底すること。 同分科会報告にあるように、使用者は、過半数代表者がその業務を円滑に遂行できるよう必要な配慮を行わなければならない旨を、規則に規定する方向で検討すること。 労働基準関係法令が十分周知されていないことに伴う法令違反が依然として多数みられることから、時間外・休日労働には 36協定の締結及び届出が必要であることや、協定の締結当事者である過半数代表者は法令等に基づき適正に選出される必要が あること等について、一層の周知徹底に取り組むこと。また、使用者は、36協定等を労働者に周知させなければならないとしている法の規定を踏まえ対応するよう、徹底を図ることが適当である。
○過半数代表者の選出(施行規則)→使用者の意向に基づき選出されたものでないこと。使用者は、過半数代表者が法に規定する協定等に関する事務を円滑に遂行することができるよう必要な配慮を行わなければならない。
○過半数代表者の選出方法→過半数代表者について、使用者が指名した場合や社員親睦会の幹事を自動的に選任する等、過半数代表者の選任が 適正に行われていない割合は、2007年は39.4%、2018年は27.6%となっている。
○過半数代表者の選出方法(信任候補者の定め方)→過半数代表者を「信任」により選出した事業所における信任の候補者の定め方は、「使用者(事業主や会社)が候補者を決める」(54.0%)が最も多い。その割合は事業所の規模が小さいほど高くなっている。(平成29年10月 1日時点)
○過半数代表者の職位別の選出状況→過半数代表者の職位について、「一般の従業員」 (49.4%)が最も多い。一方、「工場長、支店長クラス」(4.6%)など、 36協定締結当事者の要件を満たさない者(管理監督者等)が選出されている。 また、過半数代表者の職位別選出方法において、「一般の従業員」(37.2%) 、「非正社員」(34.1%)から選ばれた者 は「投票や挙手」、「係長、主任、職長、班長クラス」 (29.9%)から選ばれた者は「信任」が最も多いが、「課長クラス」(29.7%) 、「部長クラス」(51.3%)、「工場長、支店長クラス」(33.1%)から選ばれた者は「使用者が指名」の 割合が最も高く、職位の高い者について、選出手続きが適正に行われていないことが見受けられる。(平成29年10月1日時点)
○過半数代表者の有無と、過半数代表者を選出しなかった理由→「過半数代表(事業場における過半数労働組合または過半数代表者)」が「いない」事業所は36.0%(図1)。 過半数代表者を選出しなかった理由は 、「労使協定(36協定を含む)や就業規則に関する手続が発生しなかったか ら」が56.6%と最も多い。(図2)(平成29年10月1日時点)
○過半数代表者の選出の頻度→任期を決めて選出している事業所は全体の18.9%。その割合は事業所の規模が大きくなる ほど高くなっている。(平成29年10月1日時点)
○過半数代表者の選出開始の周知の範囲→従業員への周知状況は「労使協定等が適用される事業場のうち、一部の事業所(本社や 支社など)の従業員に周知している」(以下「一部の事業所に周知」)が 10.4%、「周知していない」が 11.7%、過半数代表者の選出自体を知らされない事業所が一定数存在することが窺える。(平成29年10月1日時点)
○過半数代表制度の運用状況→過半数代表を利用した手続きを行ったことがある事業所は全体の54.1%となっており、事業所規模が大きくなるほ ど高い。手続きの内容は、「時間外および休日労働(いわゆる36協定)」が44.1%と最も多く、次いで、「就業規 則の作成または変更」が33.2%。(平成29年10月1日時点)
○過半数代表制度の運用状況(過半数代表者とのやりとり)→やりとりの方法は「対面」が最も高く(63.0%)、その際の話し合いの平均回数は「1回」が最も 多い(58.8%)。事業所の規模が小さいほど話し合いの回数が少ない傾向にある。(平成29年10月1日時点)
○過半数代表者(複数代表者)→複数代表者を選出している事業所は全体の2.9%。複数代表者を選出した理由は、「従業 員が多く1人では従業員の意見集約の負担が大きいから」が最も多い(32.7%)。 (平成29年10月1日時点)
○労働基準法における労使が関わる手続について→労働協約、過半数労働組合、過半数代表者、労使委員会の区分でそれぞれ設けられて おり、労働協約方式が採用されているのは賃金の通貨払部分のみである。
○過半数代表が関与する制度(個別的労働関係法@➁B)→1〜38まであり。
○過半数代表が関与する制度(労働市場法)→1〜10まであり。
○過半数代表が関与する制度(その他)→1〜9まであり。
○【参考】労働時間等設定改善委員会、労働時間等設定改善企業委員会について↓
・労働時間等設定改善委員会(労働時間等設定改善法第7条)
→ 事業場毎に設置された労働時間等設定改善委員会で、1週間、1か月、1年単位の変形労働時間制、フレックスタイム 制、一斉休暇の適用除外、時間外及び休日労働、代替休暇、事業場外労働、専門業務型裁量労働制、年次有給休暇の時間単位取得及び計画的付与制度に関する事項について、その委員の5分の4以上の多数による議決が行われたときは、 当該決議はこれらの事項に関する労使協定と同様の効果を有し、また時間外及び休日の労働に関する事項を除き、所轄 労働基準監督署長への届出が免除される。
委員会の要件は以下の通り。⇒委員の半数について、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の推薦に基づき指名されていること。 委員会の議事について、議事録が作成・保存されていること。 過半数代表者は、管理監督者以外の者で、かつ、委員会の委員を推薦する者を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等の方法による手続により選出された者であって、使用者の意向に基づき選出されたものでないこと。
・労働時間等設定改善企業委員会(労働時間等設定改善法第7条の2)→労働時間等設定改善企業委員会で、代替休暇、年次有給休暇の時間単位取得及び計画的付与制度に関する事 項について、その委員の5分の4以上の多数による議決が行われたときは、労使協定と同様の効果を有する。 委員会の要件は上記と同じ。
○労働基準法における労働協約方式について↓
・労働協約方式が賃金の通貨払い部分に限られている経緯
→労働協約は、法律との関係ではそれを上回ることのみ認められるのが原則であるが、1947年の労基法制定時から、賃金の通貨払い原則 と全額払い原則について労働協約による例外が認められていた。その後、賃金の全額払原則の例外は、1952年労基法改正で、労働協約ではなく過半数代表との労使協定方式に変更された。 (理由)→組合の存しない事業場でも賃金控除のニーズがあることに配慮したものであり、また、(労働協約でなくとも)労使の自主協定があれ ば労働者にとって弊害が少ないであろうという考え方に基づくもの。
・労働協約方式に関する労基法における規定と効力→労働基準法(昭和22年法律第49号)(抄)(賃金の支払) 第二十四条 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は厚生労働省令で定 める賃金について確実な支払の方法で厚生労働省令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該 事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面 による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。
効果は労働協約の適用を受ける労働者に限られるが、当該協約が当然に個々の労働者を拘束することとなるかは必ずしも明らかではない。 <昭和63年3月14日基発150号> (問)法第二十四条の労働協約は労働組合法でいう労働協約のみを意味するのか。労働組合のない場合に労働者の過半数を代表する者(又は全労働者連名にて)と 使用者と書面により協定(又は覚書)をした場合はこれを法第二十四条の労働協約とみなすことはできないか。 (答)見解前段の通りであつて、労働者の過半数を代表する者との協定は労働協約ではない。なお、労働協約の定めによつて通貨以外の物で支払うことが許される のは、その労働協約の適用を受ける労働者に限られる。

○論点C 労働組合がある事業場とない事業場では、どのような違いがあるか。→ 単一労働組合の労働組合数は2万2,789組合、労働組合員数は993万8,000人、推定組織率(雇用者数に占める労働 組合員数の割合)は16.3%。労働組合員数については、ピーク時の平成6年から緩やかな減少傾向にある。(令和 5年6月30日時点)↓
○労使関係についての認識等→労使関係について、「安定的に維持されている」と回答した事業所の割合は労働組合のある企業(47.5%)の方が労働組合のな い企業(22.0%)よりも高い(図1)。 労使コミュニケーションを重視する内容別の事業所割合は、労働組合がある事業所は労働組合がない事業所に比べ、「賃金、労働時間等労働条件」「福利厚生、文化・体育・レジャー活動」「経営に関する事項」の割合が高い(図2)。 事業所での労使コミュニケーションがどの程度良好であるかについて労働者の認識をみると、労働組合がある労働者の方が労働 組合がない労働者と比べ「良い」と回答した割合が高く、「悪い」と回答した割合が低い。 (図3) (令和元年6月30日時点)
○労働組合の組織率(企業規模別、産業別)→企業規模(従業員数)別の労働組合の割合は、「1,000人以上」が最も高く(52.8%)、「4人以下」が最も低く(0.9%)、企業規模が大きくなるにつれて労働組合がある割合が高い(図1)。  産業別の労働組合の割合は、「金融業、保険業」が最も高く(60.7%)、「医療・福祉」が最も低く(3.7%)、 産業による差がある。(図2) (平成29年10月1日時点)
○労働者の労働組合に対する認識(労使コミュニケーション)→労使コミュニケーションを重視する内容別の労働者割合は、高いものから順に「職場の人間関係」(66.2%)、「日常業務 改善」(57.7%)、「賃金、労働時間等労働条件」(53.0%)。企業規模、勤続年数を問わず、概ね同様の傾 向が見受けられる。(令和元年6月30日時点)
○労働者の労働組合に対する認識(企業内労組の加入状況)→企業内に労働組合があるが加入していない労働者は33.8%。加入していない理由は、「労働組合や組合活動に興味 がないから(37.8%)」が最も高く、次いで「加入するメリットが見出せないから(37.0%)」となっている。 (令和元年6月30日時点)
○企業の労働組合に対する認識(労使関係、労使コミュニケーション)→労使関係について、「安定的」と回答した事業所の割合は81.9%。企業規模が大きくなるほどその傾向が強い(図1)。 労使コミュニケーションを重視する内容別の事業所割合は、「日常業務改善」の割合が最も高く(75.3%)、企業規模に よって傾向は変わらない。労働組合がある事業所は、「賃金、労働時間等労働条件」の割合が最も高い(75.2%)。(図2) (令和元年6月30日時点)
○ユニオン・ショップ協定の有無別労働組合の割合→ 民営事業所における労働組合員30人以上の労働組合を対象に調査を実施(約5,100労働組合が調査対象)。ユニオン・ショップ 協定を締結している労働組合の割合は全体で69.8%。 企業規模別⇒1,000〜4,999人規模の企業においてユニオンショップ協定を締結している労働組合の割合が高い傾向にあ る。産業別にみると、「電気・ガス・熱供給・水道業」「卸売業・小売業」で締結している労働組合の割合が高い。

○論点D 各協定等や就業規則の導入後にモニタリングを行うことについて、例えば、以下の点につ いてどのように考えるか。 a モニタリングに適した制度 b モニタリングに必要な体制 c 当該体制を担う労働者選出の方法↓
・モニタリング機能について→労働基準法における手続きは、労働協約、過半数労働組合、過半数代表者、労使委員会によるものがある。  現行、制度の実施状況のモニタリング機能を担っているのは、労働基準法においては企画業務型裁量労働制におけ る労使委員会によるモニタリング、労働安全衛生法においては制度の実施状況、安全衛生に関する計画の評価及び 改善など安全衛生委員会における調査審議やモニタリングとなっている。
・労働基準法における労使委員会が関わる手続→制度の概要についての区分「労働協約方式」「過半数労働組合」「過半数代表者」「 労使委員会」となる。
○労使委員会に係る学識者の主張→導入され た制度が適切に運用されているか否かのモニタリングが重要。法定基準に代わる規範を現場に近いレベルで適切に機能させる担い手としての労使委員会は重要であり、また、 その任務は単に制度導入時に限られず、運用過程のモニタリング、そして、当該制度の下で生ずる苦情の適時・ 適切な処理にも及ぶべきことに留意すべきである。
○労使委員会の概要→労使委員会とは、賃金、労働時間その他の労働条件に関する事項を調査審議し、事業主に対し意見を述べる委員会で、使用者及び職場の労働 者を代表する者が構成員となるもの。労使委員会における決議が企画業務型裁量労働制及び高度プロフェッショナル制度の適用要件。企画業務型裁量労働制においては、労使委員会を6か月以内毎に1回以上開催し、制度の実施状況をモニタリングすることが定められている。
○労使委員会の運用についてのデータ→参照のこと。
○安全衛生委員会による制度のモニタリングについて→労働安全衛生法に基づき、一定の基準(※)に該当する事業場では安全委員会、衛生委員会(又は両委員会を統合した 安全衛生委員会)を設置することが義務づけられている。 安全衛生に関する計画の評価及び改善や、化学物質の自律的な管理の実施状況、長時間にわたる労働による労働者の健 康障害防止を図るための対策の樹立に関することなど、制度運用後のモニタリングについて安全衛生委員会が調査審議 する手続きも定められている。 (※)衛生委員会については、労働安全衛生法施行令第9条の常時50人以上の労働者を使用する事業場。 安全委員会については、労働安全衛生法施行令第8条の業種及び規模の事業場。
○過半数代表者による労働者の意見集約の事例(地方ヒアリングから)→「過半数代表者による意見集約の事例について」参照のこと。
○労使コミュニケーションに関する事例(J I LPT調査から)
・労働組合のない企業における労使コミュニケーションの事例として、安全衛生委員会(※)を活用している等の事例 があった。(※)当該企業(事業場)の労働者数は50人未満であり、労働安全衛生法において設置義務を課している安全衛生委員会ではない。⇒山梨ユニフォーム株式会社(卸売・小売業/従業員数41名(2023年10月時点))
・労働組合のない企業における労使コミュニケーションの事例として、労働者の過半数代表の立候補を促す工夫をしている等の 事例があった。⇒合同経営グループ(学術研究、専門・技術サービス業/社労士法人等の3法人と2株式会社からなるグループ組織)
・労働組合のない企業における労使コミュニケーションの事例として、従業員代表(過半数代表者)が従業員の意見集約に関与している等の事 例があった。⇒エイベックス株式会社(製造業/従業員数492名(2023年5月時点))

○諸外国における集団的労使関係(集団的労使関係の主体)→「労働組合」「従業員代表」のアメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・日本の5か国の比較一覧表。

次回は新たに「全国こども政策主管課長会議(令和5年度)」からです。

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